JP4029321B2 - 多孔質酸化物膜、その製造方法及びそれを用いた燃料電池セル - Google Patents

多孔質酸化物膜、その製造方法及びそれを用いた燃料電池セル Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は多孔質酸化物膜、これを用いた燃料電池セル、燃料電池スタック、燃料電池並びに多孔質酸化物膜及び燃料電池セルの製造方法に係り、更に詳細には、超微粒子材料を用いて成る多孔質酸化物膜、これを用いた燃料電池セル、燃料電池スタック、燃料電池並びに多孔質酸化物膜及び燃料電池セルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ガスデポジション法(GD法)を用いた酸化物膜の成膜は、圧電材料としてジルコニア添加のチタン酸鉛化合物(PZT)や特開2000−328223号公報に記載の材料、熱電材料としてBiTe系やPbTe系化合物(特開平10−98216号公報)、電解質材料としてイットリア添加の酸化ジルコニウム(特開2000−58084号公報)などの材料を用いて行われており、緻密且つそれぞれの使用目的に好適な特性をもった膜を得ることができる。
【0003】
しかし、ガスデポジション法により成膜された酸化物膜は、結晶性が限りなく焼結体に近く、空隙率のできるだけ小さい膜を得るための条件下で製造されており、酸化物多孔体のような、それぞれの目的に応じた空隙率と利用目的に必要な特性を得るための結晶性を満たす膜を得ることは難しい。
【0004】
一方、酸化物多孔体は、様々な用途に利用できる機能性材料であり、応用して以下の4つの側面、即ち
▲1▼ 低密度な物質としての多孔体
▲2▼ 貫通孔を有する物質としての多孔体
▲3▼ 高比表面積物質としての多孔体
▲4▼ 複合体マトリックスとしての多孔体
を活用することができる(「多孔性セラミックスの開発」服部信/山中昭司)。
【0005】
例えば、▲1▼としては断熱材や遮音材、▲2▼としてはフィルターやガス分離膜、▲3▼としてはガスセンサ、触媒・触媒担体及び吸着材など、▲4▼としては層間化合物やナノコンポジットなどの応用例を挙げることができる。
また、上記酸化物多孔体は利用用途や材料により、多孔体に求められる空隙率やその結晶性が異なる。これは、上記酸化物多孔体が多孔質酸化物膜である場合にも同様であるが、特に薄膜の場合は構造体としての形状を維持させるために、機械的強度や成膜を行う基材に与えるダメージについても最適化を行う必要がある。
【0006】
上記ガスセンサは、外部変化に伴う材料の化学的や物理的及び電気的特性の変化を、電気又は光信号に変換するデバイスである。上記材料としては、多孔質酸化物膜が用いられ、多孔質酸化物膜表面へのガス吸着に伴う電子状態、化学ポテンシャルや物理量変化によりセンシングを行っている。
また、ガスセンサには、検知目的となるガスへの高い感度が求められる。多孔性を利用するガスセンサには、その細孔における物質移動を利用するもの、多孔性に起因する表面積の増大による活性点の増加を利用するものがあり、多孔質酸化物膜を利用することで感応部を増加し、感度を大きくすることができる。多孔質酸化物膜の空隙率及び細孔径は、検知目的となるガス分子の平均自由行程より小さく、ガス拡散が確保される程度である必要があり、且つガス吸着時に多孔質酸化物材料材の期待される電子状態や化学ポテンシャル、物理量の変化が速やかに行われるような結晶性が確保されなければならない。更に、IC技術の発達によりセンサの小型化も求められている。現時点では所望する空隙率を得るために、酸化物の多孔体は、粉体を加圧焼成し焼結体を形成し加工する方法や、ゾル−ゲル法などによる形成が一般的である。
【0007】
しかし、例えば、ガスセンサとして、燃料電池に備える酸素センサは、固体電解質層や電極層に多孔質酸化物膜が接触している場合も多く、従来技術を用いた場合、多孔質酸化物膜形成時に1000℃を越えるような高温での加熱処理の行程が必要となり、他の構成層のクラックや剥離が生じる問題があった。
【0008】
また、上記触媒・触媒担体として多孔質酸化物膜を用いる場合にも、多孔質酸化物膜に求められる空隙率や細孔径はその利用目的や反応流体成分により異なる。
多孔質の担体及び触媒の調整には、液相沈殿法(単一成分沈殿、共沈)、担持法(液相、気相)及び加水分解法(液相、気相)などの方法がある。触媒は多孔質酸化物の原料塩種(イオン種)によって活性が大きく変わることも多く、また、その原料塩種、成分、組成が同じであっても、調整法とその条件の相違によって、物性や化学的固有活性機能等が異なる場合があり、調整条件の最適化が求められている。
また、触媒・触媒担体としての多孔質酸化物膜は、触媒効率と機械的強度の両面で理想的となる空隙率を実現するのが難しく、また、従来技術では形成時に詳細な条件調整が必要であり、触媒特性において再現性良く膜を形成するのは困難である。
【0009】
なお、固体触媒反応は、固体と流体の異相系であるので、両者の接触状態、細孔構造、細孔径分布、外見の形状、寸法、反応装置の形式及び反応操作条件等の違いによって触媒機能(見かけの活性・選択性・安定性)が大幅に異なることが多い。これは、固体触媒・流体間の物理的な移動現象(触媒外部の物質・熱移動・細孔内の拡散・伝熱、流体の混合分散、圧力降下等)が化学反応の進行に影響を及ぼすためであり、触媒固有の化学的機能を発揮させるような空隙率や細孔形状、細孔径を満たす上記多孔質酸化物膜の最適化が求められている。
【0010】
他方、固体酸化物型燃料電池においては、電解質を薄膜化することにより、電解質部分でのIR抵抗を低減し発電出力向上するセル構造が提案されている。例えば、燃料極層又は空気極層を支持基材として、この表面に数μm以下の電解質層を形成し、この上に空気極層又は燃料極層を形成する構成である。
【0011】
ここで、固体電解質型燃料電池の空気極層又は燃料極層には以下の性質▲1▼〜▲3▼▲1▼電子導電性と酸素イオンの導電性が高いこと(混合導電性)
▲2▼ 電極層の形成工程時又は燃料電池の動作時に電解質層と拡散反応や絶縁化反応を起こして燃料電池の出力を低下させないこと
▲3▼ 燃料ガス又は空気が三相界面に到達できるのに好適な多孔性を有することが求められる。
【0012】
また、薄膜化した電解質層を有する燃料電池セルでは、この電解質層上部に電極層を形成するにあたり、以下の▲1▼及び▲2▼
▲1▼ 薄膜状の電解質層に機械的、熱的ダメージを与えないで形成すること
▲2▼ 電極層形成後、なるべく高温熱処理工程を必要としないこと
が要求される。
【0013】
更に、現時点での固体電解質型燃料電池の空気極や燃料極の製造技術としては、例えば、スラリー塗布、テープキャスト、スクリーン印刷などが挙げられる。これらの方法では、基材上に空気極材料又は燃料極材料を付着させた後、1000〜1400℃の焼成温度を調整して焼成することにより、ガスが透過するのに好適な多孔性と酸素イオン伝導性又は電子伝導性を確保するに好適な結晶性とを併せもつ膜が形成できる。
【0014】
しかし、かかる方法で空気極や燃料極を成膜する場合は、1300℃を超える焼成処理が必須となるため、スタック周辺に金属材料を使用することが難しくなる。このため、スタックを組み合わせる際、使用できる材料やスタックの製造工程順序が制限されるという問題があった。
【0015】
更にまた、他の電極製造技術としては、プラズマ溶射が挙げられる(第45回SOFC研究会予稿集)。この方法では、好適な多孔質膜の成膜が可能である。この方法によって得られた電極層を用いた定置型の固体電解質型燃料電池では、30時間で900℃まで昇温させ、長時間の安定した発電特性が得られる。
【0016】
しかし、プラズマ溶射の場合、閉気孔になりやすく、ガス拡散が可能な開気孔を調整するのが難しい点で、ガス拡散特性及び量産性に問題があった。また、溶射の多孔質膜は、基材に対して水平な方向に空隙が生じるため、熱耐久性に問題があり、昇温に非常に時間がかかるという問題がある。このため、車載用など短時間で起動させる燃料電池としては適切ではない。
【0017】
一方、酸化物薄膜及び金属薄膜の成膜手法として、超微粒子からなる原料粉を振動・攪拌し、キャリアガスにて基材へ噴出する、ガスデポジション法(GD法)がある。特開2000−58084号公報では、このGD法を用いた固体電解質型燃料電池の電解質とインターコネクタ層が提案されており、この場合はピンホールのない緻密な電解質薄膜を得ることができる。
【0018】
また、特開2000−328223号公報では、圧電セラミックス薄膜の成膜方法として、GD法を用いる方法が開示されている。この方法では、原料である超微粒子の粒径を1μm以下にすることで、膜の空隙率の小さい、圧電特性の良い膜が得られる。
更に、特開2000−212766号公報では、この膜の結晶構造が歪まないようにするために、超微粒子流の速度を3〜300m/secとし、超微粒子に低温プラズマや高エネルギービームを照射することによって、緻密でより結晶性の高い酸化物膜が得られている。
【0019】
しかしながら、GD法による酸化物薄膜の成膜技術を用いた場合、従来の手法では緻密な膜を得ることを目的としているため、固体電解質型燃料電池の電極に求められる好適な多孔質を維持できる薄膜を得ることは困難である。
また、電解質層が薄膜である場合、空気極の成膜時に電解質層にダメージを与えてはならないため、基材にダメージを与えない成膜条件が必要となる。
【0020】
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、所望の結晶構造を有し、且つ好適な空隙を有する多孔質酸化物膜、これを用いた燃料電池セル、燃料電池スタック、燃料電池並びに多孔質酸化物膜及び燃料電池セルの製造方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、多孔質酸化物膜を構成する超微粒子材料の粒径及びその分布を規定したことにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
また、本発明者らは、GD法を利用することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0022】
即ち、本発明の多孔質酸化物膜は、超微粒子材料をガスデポジション法で成膜して成る多孔質酸化物膜であって、
上記超微粒子材料の粒径が10nm〜3μmであり、粒径分布がメジアン粒径Mに対し0.2M〜3Mの範囲内にあり、
上記超微粒子材料が、ランタンマンガン酸化物、ランタンコバルト酸化物、プラセオジムコバルト酸化物、プラセオジムマンガン酸化物、ランタンニッケル酸化物、インジウム酸化物、ランタン鉄酸化物、イットリウムマンガン酸化物、カルシウムマンガン酸化物、イットリウム鉄、バリウムランタンコバルト酸化物、サマリウムコバルト酸化物及びバリウムコバルト酸化物から成る群より選ばれた少なくとも1種のもの又はこれらの固溶体と、及び/又は安定化ジルコニア、セリア、ランタンガリウム酸化物固溶体及び酸化ビスマス固溶体から成る群より選ばれた少なくとも1種のものと、を含んで成り、
上記ランタンマンガン酸化物がカルシウム、クロム、コバルト及びストロンチウムから成る群より選ばれた少なくとも1種のものをドープして成り、上記ランタンコバルト酸化物がカルシウム及び/又はストロンチウムをドープして成り、上記プラセオジムマンガン酸化物がストロンチウムをドープして成り、上記ランタンニッケル酸化物がビスマスをドープして成り、上記インジウム酸化物がスズをドープして成り、上記ランタン鉄酸化物がストロンチウムをドープして成り、 上記安定化ジルコニアがルテニア、イットリア及びサマリアから成る群より選ばれた少なくとも1種のものが添加されて成り、上記セリアがガドリア、イットリア及びサマリアから成る群より選ばれた少なくとも1種のものが添加されて成り、上記ランタンガリウム酸化物固溶体がストロンチウム、マグネシウム、コバルト、銅及び鉄から成る群より選ばれた少なくとも1種のものを含有して成り、上記酸化ビスマス固溶体がY 、GdO 、Nd 及びWO から成る群より選ばれた少なくとも1種のものを含有して成り、
上記超微粒子材料が、更にニッケル、コバルト、白金、パラジウム及びルテニウムから成る群より選ばれた少なくとも1種の金属又はその金属化合物を含むことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の多孔質酸化物膜について詳細に説明する。なお、本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を示す。また、「超微粒子」とは、3μm程度以下の粒子を示す。
【0024】
特許請求の範囲記載の如く、本発明の多孔質酸化物膜は、超微粒子材料をガスデポジション法(GD法)で成膜して成る。これより、酸化物膜は好適な空隙率を有する。言い換えれば、所望のガス拡散性と高い結晶性とを兼備する多孔質酸化物膜となる。
ここで、本多孔質酸化物膜が有するガス拡散性及び結晶性は、多孔質酸化膜の用途や材料によって決定される。例えば、多孔質酸化膜をガスセンサとして用いる場合は、検知目的であるガス種が多孔質酸化物膜内を拡散し、且つセンサとしての機械的強度を保持できる程度の空隙率を有する膜であればよい。また、ガス改質器の触媒層として用いる場合は、原料ガスが多孔質酸化物内を拡散し、触媒反応を阻害せずに機械的強度を保持できる程度の空隙率を有する膜であればよい。更に、燃料電池の電極層として用いる場合は、燃料ガス又は空気が三相界面に到達しやすい空隙率を有し、基材や電解質層へダメージを与えない膜であればよい。
【0025】
また、かかる多孔質酸化物膜を構成する上記超微粒子材料は、粒径が10nm〜3μmであり、粒径分布がメジアン粒径Mに対し0.2M〜3Mの範囲内にあることを特徴とする。
粒径が10nmより小さいと得られた膜の膜応力が非常に高くなり、3μmより大きいと基材(電解質層など)へダメージを与えてしまう。また、粒度範囲がメジアン粒径Mに対し0.2M未満や3M超となると、大きな粒の間に小さな粒が入り込むために緻密な膜になり所望のガス拡散性及び高い結晶性が得られない。
【0026】
更に、上記超微粒子材料の粒径は、100nm〜1μmであることが好適である。超微粒子材料の粒径がかかる範囲にあるときは、ガスセンサ、触媒層及び固体酸化物型燃料電池用の電極層などとして優れた特性が得られる。一方、粒径が上記範囲にないときは、大きい場合には表面積が触媒機能を得るのに充分ではなく、小さい場合には膜の空隙率がガス拡散を得るのに充分でなくなり、ガスセンサ、触媒層及び固体酸化物型燃料電池用の電極層などとしての特性が低くなることがある。
【0027】
上記超微粒子材料としては、具体的には、ランタンマンガン酸化物、ランタンコバルト酸化物、プラセオジムコバルト酸化物、プラセオジムマンガン酸化物、ランタンニッケル酸化物、インジウム酸化物、ランタン鉄酸化物、イットリウムマンガン酸化物、カルシウムマンガン酸化物、イットリウム鉄、バリウムランタンコバルト酸化物、サマリウムコバルト酸化物若しくはバリウムコバルト酸化物、及びこれらの任意の組合せに係るもの又はこれらの固溶体と、及び/又は安定化ジルコニア(ZrO)、セリア(CeO)、ランタンガリウム酸化物固溶体又は酸化ビスマス固溶体、及びこれらの任意の組合せに係るものと、を含み、更に、上記ランタンマンガン酸化物は、カルシウム(Ca)、クロム(Cr)、コバルト(Co)又はストロンチウム(Sr)、及びこれらの任意の組合せに係るものをドープして成り(La(Ca,Cr,Co,Sr)MnO)、上記ランタンコバルト酸化物は、Ca及び/又はSrをドープして成り(La(Ca/Sr)CoO)、上記プラセオジムマンガン酸化物は、Srをドープして成り(Pr(Sr)MnO)、上記ランタンニッケル酸化物は、ビスマス(Bi)をドープして成り(La(Ni,Bi)O)、上記インジウム酸化物は、スズ(Sn)をドープして成り(In(Sn))、上記ランタン鉄酸化物は、Srをドープして成り(La(Sr)FeO)、上記ZrOは、ルテニア(RuO)、イットリア(Y)又はサマリア(Sm)、及びこれらの任意の組合せに係るものが添加されて成り、上記CeOは、ガドリア(Gd)、Y又はSm、及びこれらの任意の組合せに係るものが添加されて成り、上記ランタンガリウム酸化物固溶体は、Sr、マグネシウム(Mg)、コバルト(Co)、銅(Cu)又は鉄(Fe)、及びこれらの任意の組合せに係るものを含有して成り、上記酸化ビスマス固溶体は、Y、GdO、Nd又はWO、及びこれらの任意の組合せに係るものを含有して成る。
このような超微粒子材料であれば、前述の効果によりガスセンサ触媒層及び固体酸化物型燃料電池用の電極層などとして優れた特性が得られるので有効である。
【0028】
更に、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)又はルテニウム(Ru)、及びこれらの任意の組合せに係る金属又はその金属化合物を含む。この場合は触媒層としての触媒機能や電極層としての電気伝導率などの特性を向上できるので有効である。
なお、上述の超微粒子材料は、酸化物と金属が混合されている場合に限定されず、酸化物超微粒子の表面に金属が担持されているもの、酸化物超微粒子に金属の化合物などが担持されている場合なども含まれる。
【0029】
超微粒子材料は、2種類以上の超微粒子材料から構成され、少なくとも1種類の超微粒子材料の平均粒径が、少なくとも他の1種類の超微粒子材料の平均粒径と異なることが好適である。2種類以上の平均粒径の異なる酸化物を混合すると、加熱条件下でも焼結しにくくなり、膜の緻密化を抑制して好適な空隙率が確保できる。具体的には、酸化物と金属を混合して成る超微粒子材料である場合には、金属原料粉の平均粒径を酸化物原料粉よりも大きめにすることが好ましく、これより金属粒子の凝集を抑制し、好適な空隙率を確保することができる。
【0030】
次に、本発明の燃料電池セルについて詳細に説明する。
この燃料電池セルは、少なくとも一方の電極層に上記多孔質酸化物膜を用い、また、電解質層を空気極層及び燃料極層で挟持した構成を有する。この場合は、好適な空隙率を有し、且つ高い結晶性を有する電極層を用いて燃料電池セルが構成されるので、燃料電池を構成するときは、燃料ガス又は空気の透過性が良好になり、セル抵抗が著しく低減される。また、GD法を用いて製造されることから、所定の部位の空隙率を高めたり緻密化したりすることができ、燃料電池セルの強度を高めることができる。
また、かかる多孔質酸化物膜を構成する超微粒子材料は、上述した材料を用いることができるが、代表的には、燃料極層としては、ニッケルや白金、あるいはこれらの金属とイオン伝導性を有する酸化物のサーメットなどが例示でき、空気極層としては、La1−xSrMnOやLa1−xSrCoOなどのぺロブスカイト型酸化物が例示できる。
【0031】
更に、燃料電池セルの空気極層及び燃料極層を上記多孔質酸化物膜で形成することもできる。この場合は電解質層と空気極層又は燃料極層との密着強度や界面における電子伝導又はイオン伝導の損失を小さくし、優れた発電特性が得られるので有効である。
また、上記電解質層としては、特に限定されるものではないが、代表的には、酸素イオン伝導性などを有する従来公知の材料、例えば酸化ネオウジム(Nd)、酸化サマリウム(Sm)、イットリア(Y)及び酸化ガドリニウム(Gd)などを固溶した安定化ジルコニアや、セリア(CeO)系固溶体、酸化ビスマス固溶体及びLaGa固溶体ぺロブスカイトなどを使用できる。なお、燃料電池セルの形状は、平板型セルの他、管状型セルなども含まれることは言うまでもない。
【0032】
次に、本発明の燃料電池スタック及び燃料電池について説明する。
かかる燃料電池スタックは、代表的には、上述の燃料電池セルを上記空気極層、電解質層及び燃料極層の積層方向とほぼ同一方向へ2次元的に複数個を連結し一体化して成る。これより、上記燃料電池セルと同様に、燃料電池を構成するときは、従来よりも燃料ガス又は空気の透過性が良好であり、セル抵抗が著しく低減されるので有効である。なお、上記燃料電池スタックには、複数の燃料電池セルより構成されたセル板を積層して得られるものも含まれる。
【0033】
また、かかる燃料電池は、上述の燃料電池スタックを発電要素として構成して得られる。これより、燃料電池を薄膜化、小型化することが容易になる。
なお、上記燃料電池セルを連結して成るセル板を集積して燃料電池を構成することもでき、かかる構成は燃料電池の高出力化を図るのに実用的な製品形態である。
【0034】
次に、本発明の多孔質酸化物膜の製造方法について説明する。
かかる製造方法では、ガスデポジション法(GD法)を用い、超微粒子材料をノズルを介して基材上に噴射させ所定量を堆積させて、多孔質酸化物膜を得る。これより、基材上に所定の超微粒子材料を衝突、付着させて、所望の結晶構造を有し、好適な空隙を有する酸化物膜を高速に形成できる。このため、従来法で行われていた、成膜時又は成膜後に1000℃を超えるような高温の加熱処理により結晶構造を制御する工程が省略できる。また、従来法で成膜時の高温加熱処理により生じていた基材のクラックや剥離が防止され得る。更に、噴射時の圧力差と基板温度を制御することで、多様な膜質を得ることができ、燃料電池用セルの電極や電解質に適した空隙率、緻密性及び膜厚を有する多孔質酸化物膜を容易に得ることができる。
なお、上記製造方法で多孔質酸化物膜となるパターンを形成するときは、固定した基材に対してノズルを移動させてもよいし、固定したノズルに対して基材を移動させてもよいし、これらの双方を移動させてもよい。
【0035】
また、上記超微粒子材料をノズルから基材上に噴射するときの、基材に対して垂直方向の粒子流速度は、3〜300m/secであることが好適である。この場合は、基材にダメージを与えずに好適な空隙率を保持した酸化物薄膜が製造できるので有効である。なお、粒子流速度が3m/secより小さいと基材や電解質層への膜の付着力が弱まり易く、また、十分な結晶性が得られないことがある。一方、300m/secを超えると基材や電解質層に対してダメージを与え易く、イオン伝導度特性が低下したり、ガス隔壁としての機能が損傷し易い。更に、電極層の緻密化が進んでしまうので好ましくない。
【0036】
更に、上記ノズルを少なくとも2元にして成膜することができる。例えば、酸化物系空気極材料を一方のノズルから噴射し、他方のノズルからイオン伝導性を有するが電子伝導性が低く、一般的に電解質材料として使用される材料を噴出させて、成膜することができる。また、2元のノズルから同時に材料を噴出する他、2元のノズルから交互に噴射することや、同時に噴射した後にどちらか一方のノズルからのみ噴射することなどもできる。更に、2元のノズルから噴射する超微粒子の相対量は一定とする他、2元のノズルから噴射する粒子量の相対比を連続的又は一時的に変化させ、膜中の構成比を変化させることもできる。更にまた、このノズルは基材に対して垂直に噴射する他、傾斜させて噴射をすることもできる。また、2元のノズルは同一の口径を有する必要はなく、また噴射中に口径を変化させてもよい。
【0037】
ここで、上述の多孔質酸化物膜の製造装置の一例及びこれ用いた製造方法を図1を参照して説明する。
まず、図1に噴射ノズル5が一元である製造装置を示す。この装置は、浮遊槽1及び膜形成室8を備える。浮遊槽1は、ガス供給源に連なるガス導入管3を有し、その先端部にある孔3aが接する位置に超微粒子2が収容される。膜形成室8は、噴射ノズル5、基材6を自在に保持・移動可能な基材保持装置7、及び室内を減圧できる真空ポンプ9を有する。また、浮遊槽1と膜形成室8とは、搬送管4を介して連結され、超微粒子2をキャリアガスとともに搬送管4を介して搬送し噴射ノズル5より基材6へ噴射できる。
【0038】
かかる製造装置により、浮遊槽1内に酸化物超微粒子2を供給し、浮遊槽1内にガス供給源よりキャリアガスをガス導入管3より導入し、孔3aより噴射させて超微粒子2をエアロゾル状にせしめ、該超微粒子2をキャリアガスとともに浮遊槽1内より搬送管4を介して真空ポンプ9で真空に排気されている膜形成室8内に搬送し、搬送管4の先端のノズル5より基材保持装置7に保持されている基材6上に噴射して、酸化物薄膜を成膜する。
【0039】
次に、多孔質酸化物膜の製造装置の他の例及びこれ用いた製造方法を図2を参照して説明する。
まず、図2に噴射ノズル5が二元である製造装置を示す。この装置は、上記図1に示した装置とほぼ同様であるが、更に超微粒子材料を噴射する装置を設けて成る点で異なる。具体的には、ガス供給源に連なるガス導入管12を有し、その先端部にある孔12aが接する位置に超微粒子11が収容された浮遊槽10を備える。
かかる製造装置により、浮遊槽10内に上記金属超微粒子もしくは該金属化合物の超微粒子11を供給し、浮遊槽10内にガス供給源よりキャリアガスをガス同入管12より導入し、孔12aより噴射させて超微粒子11をエアロゾル状にせしめ、該超微粒子11をキャリアガスとともに浮遊10内より搬送管13を介して真空ポンプ9で真空に排気されている膜形成室8内に搬送し、搬送管13の先端のノズル14より基材保持装置7に保持されている基材6上に噴射するとともに、浮遊槽1内に上記酸化物超微粒子2を供給し、浮遊槽1内にガス供給源よりキャリアガスをガス同入管3より導入し、孔3aより噴射させて超微粒子2をエアロゾル状にせしめ、該超微粒子2をキャリアガスとともに浮遊槽1内より搬送管4を介して真空ポンプ9で真空に排気されている膜形成室8内に搬送し、搬送管4の先端のノズル5より基材保持装置7に保持されている基材6上に噴射して、酸化物薄膜を成膜する。このとき、該超微粒子2と該超微粒子11の超微粒子流は互いに独立しており、噴射量の制御が可能である。このため、該超微粒子2と該超微粒子11の構成比を自由に調整することができ、また、複数層の成膜も可能である。
なお、ノズルと基板の角度は図1及び図2のように直角でもよいし、傾けて噴射することもできる(下地層のダメージを減少する目的や空隙径や形状を制御する目的である)。
【0040】
次に、本発明の燃料電池セルの製造方法について、詳細に説明する。
かかる製造方法では、電極兼支持基板上に、電解質層及び電極層をこの順に積層し、又は支持基板に電極層、電解質層及び電極層をこの順に積層して、燃料電池セルを得る。このとき、上記電極層(燃料極層及び空気極層)の少なくとも一方は、ガスデポジション法で形成する。また、該電極層は上述の方法で得られた多孔質酸化物膜とする。
これにより、高温での熱処理後工程を行わずに拡散性に影響を及ぼす多孔性とイオン伝導性を向上させる結晶性を確保して耐熱性、発電特性に優れた電極を形成できるので電解質と電極の界面での絶縁化反応や後工程時に加えられる高温による熱負荷から界面でのクラック発生を防止することにより、信頼性の高い燃料電池セルが形成できる。更に、電解質と、どちらか一方の電極をガスデポジション法で形成することもできるし、下部電極層と電解質層、上部電極層をいずれもガスデポジション法で形成することもできる。
これにより、同一の装置中で真空を開放せず、緻密な電解質と多孔性の電極とを形成できるので、電極と電解質の界面に不純物が混入して汚染することなどによって反応抵抗が増加することを防止し、発電出力の高い燃料電池セルが得られる。
更に、2元ノズルを用いることにより、電解質層と電極層の界面とを、構成比を連続的に変化させながら形成したり、両層の材料が混合した中間層を形成したり、更には両層を交互に積層した中間層を形成することが容易であるため、三相界面を増加させることなどにより反応抵抗が小さく発電出力が高い燃料電池セルを形成でき、また、熱膨張係数や膜応力を調整することにより、熱衝撃に対する電解質層と電極層界面での剥離やクラック発生を防止し、熱耐久性に優れた燃料電池セルを形成できる。
また、真空を開放せず、緻密な電解質と多孔性の電極とを形成できるので、図3に示すように、搬送機能を有する装置により効率良く燃料電池セルを製造でき、量産性が向上する。
【0041】
【実施例】
以下、本発明を図面を参照して実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0042】
(実施例1〜11:1種GD)
まず、セラミックス法により、厚さ0.5mm、直径15mmの円盤状のY−ZrO固溶体(Y:8mol%添加)を電解質層として準備し、この裏面に、セラミックス法によりNiペーストを塗布し、600℃でアニリングを行い、燃料極層(アノード)を形成した。
【0043】
表1に超微粒子材料Aとして示されている各例の焼結体を、それぞれセラミックス法により作成した上で、ボールミルにより粉砕、分級を行って表1に示す粒径に調整し、浮遊槽1に供給した。
図1に示すように、電解質層を基材6として基材保持装置7に設置し、表面に噴射ノズル5より超微粒子材料をガスデポジション法により噴射し空気極層(カソード)を形成した。
このとき、浮遊槽1と成膜室8の真空度を調整することにより、原料粉の流速を100m/secに制御した。
なお、本例の成膜手法である「1種GD」とは、超微粒子材料Aを1つの浮遊槽に供給してガスデポジション法を行うことを意味する。
【0044】
このようにして得られた燃料電池セルを大気中で昇温速度100℃/hで700℃まで昇温し、交流インピーダンス測定により抵抗値を測定したところ、セル抵抗が2.5〜3Ωであり、スラリー塗布を用いて作成したセル(比較例1)よりも好適な値が得られた。
【0045】
(実施例12及び14:2種混合GD)
表1に示す超微粒子材料A及びBを用い、成膜手法を2種混合GDとした以外は、実施例1〜11と同様の操作を繰り返して各例のセルを得た。
なお、本例の成膜手法である「2種混合GD」とは、超微粒子材料A及びBを混合・攪拌し、1つの浮遊槽に供給し、これらを噴射して成膜するガスデポジション法を意味する。
【0046】
得られた燃料電池セルを同様にインピーダンス測定で評価した結果、セル抵抗が2.5Ω、2.4Ωといずれも好適な抵抗値を示した。
【0047】
(実施例15、17及び22:2元同時GD)
図2に示すような2つの成膜装置、及び表1に示す超微粒子材料A及びBを用い、ノズル5及びノズル14から超微粒子材料A及びBの供給量が同量となるように基材6に同時に噴射した以外は、実施例1〜11と同様の操作を繰り返して各例のセルを得た。
なお、本例の成膜手法である「2元同時GD」とは、超微粒子材料Aを一方の浮遊槽に供給し、超微粒子材料Bを他方の浮遊槽に供給し、これらから同時に一定量ずつ噴射して成膜するガスデポジション法を意味する。
【0048】
得られた燃料電池セルを同様にインピーダンス測定で評価した結果、セル抵抗が2.3Ω、2.5Ω及び2.5Ωといずれも好適な抵抗値を示した。
【0049】
(実施例16及び21:2元積層GD)
図2に示すような2つの成膜装置、及び表1に示す超微粒子材料A及びBを用い、ノズル5及びノズル14から超微粒子材料A及びBを交互に基材に噴射し、材料A/B/A/Bの4層を積層した以外は、実施例1〜11と同様の操作を繰り返して各例のセルを得た。
なお、本例の成膜手法である「2元積層GD」とは、超微粒子材料Aを一方の浮遊槽に供給し、超微粒子材料Bを他方の浮遊槽に供給し、これらを交互に噴射することで複数層に成膜するガスデポジション法を意味する。
【0050】
得られた燃料電池セルを同様にインピーダンス測定で評価した結果、いずれもセル抵抗が2.6Ω、2.6Ωといずれも好適な抵抗値を示した。
【0051】
(実施例13、18及び20:2元グラデGD)
図2に示すような2つの成膜装置、及び表1に示す超微粒子材料A及びBを用い、基材上に超微粒子材料A、その表面に超微粒子材料Bがそれぞれ100%の割合で積層するように、超微粒子材料の噴射量を連続的に変化させた以外は、実施例1〜11と同様の操作を繰り返して各例のセルを得た。
なお、本例の成膜手法である「2元グラデGD」とは、超微粒子材料Aを一方の浮遊槽に供給し、超微粒子材料Bを他方の浮遊槽に供給し、これらの噴射量を連続的に変化させ、膜の構成比を連続的に変化させて成膜するガスデポジション法を意味する。
【0052】
得られた燃料電池セルを同様にインピーダンス測定で評価した結果、セル抵抗が2.8Ω、2.8Ω及び2.4Ωといずれも好適な抵抗値を示した。
【0053】
(実施例23:3元積層GD)
図3に示す成膜装置を用いて成膜を行った。セラミックス法により、平均孔径が0.1μm、気孔率35%、厚さ0.5mmであるCaO固溶させた安定化ジルコニア(以下「CSZ」とする)多孔質セラミックス基材15を作製した。
基材15上に下部電極層の成膜を行った、燃料極となるNi−YSZ(8mol%置換した安定化ジルコニア)サーメットの焼結体をセラミックス法により作製した上で、ボールミルによって粉砕、分級を行い平均粒径1μm、粒径範囲0.5〜2.5μmとして超微粒子原料粉11を得た。この超微粒子原料粉11を浮遊槽10に供給し、ガス供給源に連なるガス導入管12からキャリアガスArを導入し微粒子原料粉をエアロゾル化し、浮遊槽10と成膜室17の真空度を調整することにより超微粒子原料粉11の流速が80m/secになるように基材15に噴射し、膜厚30μmの燃料極層を成膜した。
【0054】
また、搬送機構19により、搬送室20を通じて成膜室28に基材15を搬送させ、燃料極層上に電解質層の成膜を行った。電解質として、YSZ焼結体をセラミックス法により作製した上でボールミルにより粉砕、分級を行い、メジアン径0.5μm、粒度範囲0.1〜2μmとして超微粒子原料粉23を得た。この超微粒子原料粉23を浮遊槽22に供給し、ガス供給源に連なるガス導入管24からキャリアガスArを導入し微粒子原料粉をエアロゾル化し、浮遊槽22と成膜室の真空度を調整することにより微粒子原料粉23の流速が150m/secになるように基材15に対して噴射し、膜厚15μmの電解質層を成膜した。
【0055】
更に、搬送機構30により、搬送室31を通じて成膜室38に基材15を搬送し、電解質層上に上部電極層の成膜を行った。上部電極層として空気極となるLa0.7Sr0.3CoO(以下「LSC」とする)の焼結体をセラミックス法により作製した上で、ボールミルによって粉砕、分級を行いメジアン径1μm、粒径範囲0.3〜2.5μmとして超微粒子原料粉33とする。この超微粒子原料粉33を浮遊槽32に供給し、ガス供給源に連なるガス導入管34からキャリアガスArを導入し微粒子原料粉をエアロゾル化し、浮遊槽32と成膜室の真空度を調整することにより超微粒子原料粉33の流速が100m/secになるように基材15に対して噴射し、膜厚30μmの空気極層を成膜した。
【0056】
得られた燃料電池セルを700℃に加熱し、燃料ガスとして水素を、酸化剤ガスとして空気を用いて発電評価を行ったところ、最大出力密度は215mW/cmであった。
【0057】
(比較例1及び2)
公知の方法で電解質層となるYSZスラリを調整した。同様に公知の方法で調整した、空気極層となるLSCスラリを平均粒径30μmのカーボンビーズ表面にコートした。このYSZスラリとLSCがコートされたカーボンビーズを4対1の割合で混合し、テープキャスト法により離型剤を塗布した樹脂製シート上に焼成時に50μmとなるよう厚さを制御しながらシート上に成形してグリーン体とし、所定形状に裁断して乾燥させた。グリーン体を1450℃で5時間焼成し、得られた焼成体を常温まで除冷した。空気極層が設けられていない固体電解質層の他方面に、空気極層となるNi−YSZサーメットのスラリを公知の方法で調整し厚さ150μmに塗布し、大気中1400℃で5時間焼成し、燃料極層を形成し、単セルを作製した。
【0058】
このセルを700℃に加熱し、燃料ガスとして水素を、酸化剤ガスとして空気を用いて発電評価を行ったところ、最大出力密度は21mW/cmであった。
【0059】
【表1】
Figure 0004029321
【0060】
表1に示すように、ガスデポジション法を用いて空気極層にLSC、電解質層にYSZ、燃料極層にNi−YSZサーメットを用いて燃料電池セルを形成した場合(実施例)は、テープキャスト法により同じ構成のセルを形成した場合(比較例)と比較して大きな発電出力が得られた。
なお、テープキャスト法などでセルを形成した場合は、高温加熱処理によりYSZとLSCの界面に電気導電性の低い反応性生物が発生し、セル特性の低下の原因となっていると考えられる。ガスデポジション法によりセルを形成する場合には焼成処理などの加熱工程が不要なため、上記のようなYSZ/LSC界面での反応性生物が生じないため、高い発電特性を得ていると推測される。
【0061】
本発明の多孔質酸化物膜は、高温で再結晶化が必要であった機能性材料でも、成膜中又は成膜後に1000℃を超えるような高温の加熱を行う必要なく、所望の結晶構造及び好適な空隙を有する酸化物膜を高速に形成できる。
また、超微粒子材料の流速が所定の範囲内であれば、基材に対しダメージを与えることなく膜の形成が可能である。
更に、本発明による多孔質酸化物膜を固体電解質型燃料電池用電極として使用することにより、従来技術により形成した燃料電池よりも特性の良い燃料電池を得ることが可能である。
更にまた、超微粒子材料が複数の材料から構成される場合は、そのメジアン径が異なるものを混合することにより、焼結を抑制し、好適な空隙率を有する多孔質酸化物膜を得ることができる。
【0062】
以上、本発明を実施例により詳細に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
【0063】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、多孔質酸化物膜を構成する超微粒子材料の粒径及びその分布を規定したこととしたため、所望の結晶構造を有し、且つ好適な空隙を有する多孔質酸化物膜、これを用いた燃料電池セル、燃料電池スタック、燃料電池並びに多孔質酸化物膜及び燃料電池セルの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】GD法による多孔質酸化物膜の製造方法の一例を示す概略図である。
【図2】GD法による多孔質酸化物膜の製造方法の他の例を示す概略図である。
【図3】GD法による多孔質酸化物膜の製造方法の更に他の例を示す概略図である。
【符号の説明】
1、10、22、32 浮遊槽
2、11、23、33 超微粒子
3、12、24,34 ガス導入管
3a、12a、24a、34a 孔
4、13、25、35 搬送管
5、14、16、36 噴射ノズル
6、15 基材
7 基材保持装置
8、17、28、38 膜形成室
9、18、29、39 真空ポンプ
16、27、37 基材保持装置
19、30 搬送機構
20、31 搬送室
21 真空ポンプ(搬送室排気用)

Claims (12)

  1. 超微粒子材料をガスデポジション法で成膜して成る多孔質酸化物膜であって、
    上記超微粒子材料の粒径が10nm〜3μmであり、粒径分布がメジアン粒径Mに対し0.2M〜3Mの範囲内にあり、
    上記超微粒子材料が、ランタンマンガン酸化物、ランタンコバルト酸化物、プラセオジムコバルト酸化物、プラセオジムマンガン酸化物、ランタンニッケル酸化物、インジウム酸化物、ランタン鉄酸化物、イットリウムマンガン酸化物、カルシウムマンガン酸化物、イットリウム鉄、バリウムランタンコバルト酸化物、サマリウムコバルト酸化物及びバリウムコバルト酸化物から成る群より選ばれた少なくとも1種のもの又はこれらの固溶体と、及び/又は安定化ジルコニア、セリア、ランタンガリウム酸化物固溶体及び酸化ビスマス固溶体から成る群より選ばれた少なくとも1種のものと、を含んで成り、
    上記ランタンマンガン酸化物がカルシウム、クロム、コバルト及びストロンチウムから成る群より選ばれた少なくとも1種のものをドープして成り、上記ランタンコバルト酸化物がカルシウム及び/又はストロンチウムをドープして成り、上記プラセオジムマンガン酸化物がストロンチウムをドープして成り、上記ランタンニッケル酸化物がビスマスをドープして成り、上記インジウム酸化物がスズをドープして成り、上記ランタン鉄酸化物がストロンチウムをドープして成り、 上記安定化ジルコニアがルテニア、イットリア及びサマリアから成る群より選ばれた少なくとも1種のものが添加されて成り、上記セリアがガドリア、イットリア及びサマリアから成る群より選ばれた少なくとも1種のものが添加されて成り、上記ランタンガリウム酸化物固溶体がストロンチウム、マグネシウム、コバルト、銅及び鉄から成る群より選ばれた少なくとも1種のものを含有して成り、上記酸化ビスマス固溶体がY 、GdO 、Nd 及びWO から成る群より選ばれた少なくとも1種のものを含有して成り、
    上記超微粒子材料が、更にニッケル、コバルト、白金、パラジウム及びルテニウムから成る群より選ばれた少なくとも1種の金属又はその金属化合物を含むことを特徴とする多孔質酸化物膜。
  2. 上記超微粒子材料の粒径が100nm〜1μmであることを特徴とする請求項1に記載の多孔質酸化物膜。
  3. 2種類以上の超微粒子材料から構成され、少なくとも1種類の超微粒子材料の平均粒径が、少なくとも他の1種類の超微粒子材料の平均粒径と異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の多孔質酸化物膜。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の多孔質酸化物膜を用いた燃料電池セルであって、
    電解質層を空気極層及び燃料極層で挟持して成り、少なくとも一方の電極層が上記多孔質酸化物膜であることを特徴とする燃料電池セル。
  5. 請求項に記載の燃料電池セルを用いて成る燃料電池であって、
    電解質層と空気極層及び/又は燃料極層とがガスデポジション法で形成されたことを特徴とする燃料電池。
  6. 請求項に記載の燃料電池セルを用いて成ることを特徴とする燃料電池スタック。
  7. 請求項に記載の燃料電池スタックを用いて成ることを特徴とする燃料電池。
  8. 請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の多孔質酸化物膜を製造する方法であって、
    ガスデポジション法により超微粒子材料をノズルを介して基材上に噴射させ堆積させて成膜することを特徴とする多孔質酸化物膜の製造方法。
  9. 上記超微粒子材料を基材上に噴射するときの、基材に対して垂直方向の粒子流速度が、3〜300m/secであることを特徴とする請求項に記載の多孔質酸化物膜の製造方法。
  10. 上記ノズルが少なくとも2元であることを特徴とする請求項8又は9に記載の多孔質酸化物膜の製造方法。
  11. 電極兼支持基板上に電解質層及び電極層をこの順に積層し、又は支持基板に電極層、電解質層及び電極層をこの順に積層して、燃料電池セルを製造する方法であって、
    上記電極層の少なくとも一方をガスデポジション法で形成し、該電極層が請求項8〜10のいずれか1つの項に記載の方法で得られた多孔質酸化物膜であることを特徴とする燃料電池セルの製造方法。
  12. 電極兼支持基板上に電解質層及び電極層をこの順に積層し、又は支持基板に電極層、電解質層及び電極層をこの順に積層して、燃料電池セルを製造する方法であって、
    上記電極層の少なくとも一方及び電極層をガスデポジション法で形成し、該電極層が請求項8〜10のいずれか1つの項に記載の方法で得られた多孔質酸化物膜であることを特徴とする燃料電池セルの製造方法。
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