JP4028143B2 - 絶縁処理された端末部を有するフラットケーブルの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁処理された端末部を有するフラットケーブルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3に従来の一般的なフラットケーブルを示す。このフラットケーブル1は、平行配置した複数本の導体2を2枚の絶縁テープ3A、3Bで挟み、2枚の絶縁テープ3A、3Bを各導体2の両側で接合したものである。導体1は例えば銅線等を偏平に圧延したり、銅条をスリット加工したりして得られるリボン状のものである。絶縁テープ3A、3Bは例えばポリエチレンテレフタレートフィルムの片面(導体側の面)に接着剤を塗布したものである。
【0003】
このようなフラットケーブルを自動車内の電気配線等に使用するときは、フラットケーブル1の長手方向の適当な位置に分岐用の絶縁電線4が接続される。絶縁電線4の先端には図4のような端子5が取り付けられており、この端子5を図5のようにフラットケーブル1の導体2に突き刺してかしめることにより、絶縁電線4とフラットケーブル1との電気的な接続が行われる。これによりフラットケーブル1を幹線とし、絶縁電線4を分岐線とする電気配線が構成される。
【0004】
一方、フラットケーブル1の末端は切断されて導体2が露出する状態となるので(図3参照)、この導体2の露出部が他の金属などと接触して、隣り合う導体の短絡事故などが発生することのないように、フラットケーブル1の端末部には二点鎖線で示すような絶縁処理6を施す必要がある。
【0005】
従来、この絶縁処理6を施す場合には、フラットケーブル1の端部に、▲1▼ビニールテープ等の絶縁テープを巻いたり、▲2▼絶縁性と防水性が要求される場合にはブチルゴムテープ等の自己融着テープを巻いたり、あるいは▲3▼絶縁塗料又は絶縁性接着剤を塗布したりしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記▲1▼、▲2▼のテープ巻きによる絶縁処理方法は、手作業に頼らざるを得ないため、手間と時間がかかり、製造コストが高くつくという問題があった。また▲3▼の絶縁塗料又は絶縁性接着剤を用いる方法は、塗料を乾燥させたり接着剤を硬化させたりするのに時間がかかり、生産効率がわるい。また従来の絶縁処理はフラットケーブルの端部にテープ又は接着剤等を付加するものであるから、端末絶縁処理部の厚さがフラットケーブルの厚さより厚くならざるを得ず、厚さ方向の寸法制限のある用途には適用できなかった。
【0007】
本発明の目的は、フラットケーブルの端末部の絶縁処理を単純な作業で効率よく行えるようにすると共に、絶縁処理された端末部の厚さを薄くすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明に係る絶縁処理された端末部を有するフラットケーブルの製造方法は、平行配置した複数本の導体を2枚の絶縁テープで挟み、2枚の絶縁テープを各導体の両側で接合することによりフラットケーブルを製造する際に、所要間隔毎に導体と絶縁テープの間に難接着性シートを介在させ、フラットケーブル製造後に難接着性シートの中間部でフラットケーブルを切断し、切断されたフラットケーブルの端部で絶縁テープをめくって導体の端部を切除すると共に、難接着性シートを取り除き、その後、絶縁テープの端部を互いに接合することを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の製造方法により製造される絶縁処理された端末部を有するフラットケーブルの一例を示す。フラットケーブル1は従来同様、平行配置した複数本の導体2を2枚の絶縁テープ3A、3Bで挟んで、2枚の絶縁テープ3A、3Bを各導体2の両側で互いに接合したものである。このフラットケーブル1の絶縁処理された端末部7の特徴は、導体2の端部が絶縁テープ3A、3Bの端部より内側で切除され、2枚の絶縁テープ3A、3Bの端部が導体2が切除された部分で互いに接合されていることである。
【0011】
このような構成にすると、端末部の絶縁処理にテープ巻きが必要ないため、非常に単純な作業で効率よく端末部の絶縁処理を行うことができる。また絶縁処理された端末部7の厚さをフラットケーブル1の厚さより薄くできる。
【0012】
次に上記のような端末部7を有するフラットケーブル1を効率よく製造する方法を図2(a)〜(c)を参照して説明する。
まず(a)のように、平行配置した複数本の導体2を2枚の絶縁テープ3A、3Bの間に挟み、接着ロール8で加熱、加圧して2枚の絶縁テープ3A、3Bを互いに接合することによりフラットケーブル1を製造する際に、所要間隔(必要とするフラットケーブルの長さ)毎に、導体2と絶縁テープ3A、3Bとの間に短冊状の難接着性シート9を介在させる。難接着性シート9は、絶縁テープ3A、3Bの接着剤に対して貼り合わせ位置がずれない程度に接着はするが、容易に剥離可能な表面を有するもので、離型紙が一般的である。
【0013】
なお接着ロール8は、表面に例えばシリコンゴム等の弾性体の層を有しており、被接着物の若干の厚さの変化があっても所定の圧力を加えることが可能であると共に、電熱等により絶縁テープ3A、3Bの内面に塗布された熱可塑性接着剤の接着に適した温度に加熱されている。
【0014】
上記のようにしてフラットケーブル1を連続的に製造した後、フラットケーブル1の難接着性シート9を介在させた部分が、2組のアイドラロール10A、10Bの間に設置された切断機11を通過するときに、難接着性シート9の中間部でフラットケーブル1を切断する。
【0015】
その後、図2(b)のように、切断されたフラットケーブル1の端部で絶縁テープ3A、3Bをめくって導体2を露出させ、導体2の端部をカッター12により切除し、さらに難接着性シート9を絶縁テープ3A、3Bから剥離する。その後、絶縁テープ3A、3Bの端部を重ね合わせて、熱ロール又は熱プレス等により加熱、加圧して接合する。
【0016】
図2(c)は以上のようにして得られた端末絶縁処理部7の断面を示している。導体2の端縁は絶縁テープ3A、3Bの端縁より内側に位置し、絶縁テープ3A、3Bの端部は導体2が切除された部分で互いに接合されているため、導体2の端縁は外部から絶縁されると共に、水密に封止されることになる。
【0017】
このように本発明の方法によれば、非常に単純な作業でほぼ連続的に端末部の絶縁処理が行えるので、端末部の絶縁処理を機械化することが可能となり、端末部の絶縁処理にかかるコストを大幅に低減することができる。
【0018】
なお、フラットケーブルの数量が少ない場合あるいは多品種少量生産の場合には、上記のような方法ではなく、手作業を主体とした処理も可能である。この場合は、絶縁テープを貼り合わせている接着剤が熱可塑性で、高温で接着力が低下するのを利用して、フラットケーブルの端部を加熱して絶縁テープを剥離し、露出した導体の端部を所定長切除した後に、絶縁テープの端部を再度、熱ロールや熱プレスで加熱、加圧して接合することで、簡単に端末部の絶縁処理を行うことができる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、従来のように封止用のテープや接着剤等を使用することなく、フラットケーブルの構成要素である絶縁テープによって端末部の絶縁処理を行うことができ、かつテープ巻きのような複雑な作業を必要とせず非常に単純な作業により短時間で端末部の絶縁処理を行うことができるので、端末部の絶縁処理に要するコストを大幅に低減することができる。また絶縁処理された端末部の厚さはフラットケーブルの厚さより薄くなるので、厚さ方向の寸法制限のある用途にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法により製造される絶縁処理された端末部を有するフラットケーブルの一例を示す一部切開斜視図。
【図2】 本発明に係る製造方法の一実施形態における、(a)はフラットケーブルの製造段階、(b)は導体の端部を切除する段階、(c)は得られたフラットケーブルの端末部を示す断面図。
【図3】 従来のフラットケーブルの端末部を示す斜視図。
【図4】 フラットケーブルからの分岐接続に用いる端子付き絶縁電線を示す斜視図。
【図5】 図4の端子をフラットケーブルの導体に接続した状態を示す断面図。
【符号の説明】
1:フラットケーブル
2:導体
3A、3B:絶縁テープ
4:絶縁電線
5:端子
7:絶縁処理された端末部
8:接着ロール
9:難接着性シート(離型紙)
11:切断機
12:カッター
Claims (1)
- 平行配置した複数本の導体を2枚の絶縁テープで挟み、2枚の絶縁テープを各導体の両側で接合することによりフラットケーブルを製造する際に、所要間隔毎に導体と絶縁テープの間に難接着性シートを介在させ、フラットケーブル製造後に難接着性シートの中間部でフラットケーブルを切断し、切断されたフラットケーブルの端部で絶縁テープをめくって導体の端部を切除すると共に、難接着性シートを取り除き、その後、絶縁テープの端部を互いに接合することを特徴とする絶縁処理された端末部を有するフラットケーブルの製造方法。
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- 1999-08-02 JP JP21852299A patent/JP4028143B2/ja not_active Expired - Fee Related
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