JP4026362B2 - 反射防止フィルム、該反射防止フィルムを有する偏光板及び表示装置 - Google Patents

反射防止フィルム、該反射防止フィルムを有する偏光板及び表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射防止フィルム、該反射防止フィルムを有する偏光板及び表示装置に関し、特に光学ディスプレイや液晶ディスプレイの偏光板用保護フィルムに用いられる反射防止フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、無機ELディスプレイ等の各種ディスプレイの開発が進んでいる。それに伴って、各種表示装置で用いられる偏光板の高性能化への要求が強くなってきている。
【0003】
その一つとして、視認性向上のために偏光板の反射防止性能を高めるため、偏光板に反射防止フィルムを設ける技術が開示されている。
【0004】
特開平8−75904号公報には、高屈折率層と低屈折率層を積層することによって、反射防止性能を有する反射防止フィルムに関する技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平8−75904号公報に開示される反射防止フィルムでは、十分に満足できる反射防止性能が得られなかった。
【0006】
また、反射防止フィルムには、十分な反射防止性能を有することが重要であるが、反射防止性能を向上させたことにより、透過鮮明度を劣化させる等の表示画面の見やすさを低下させる事態は避ける必要がある。
【0007】
本発明はかかる課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、十分な反射防止性能を有し、かつ透過鮮明度が良好な反射防止フィルム及び該反射防止フィルムを用いた偏光板、表示装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、下記構成により達成された。
【0009】
(1) 輪郭曲線要素の平均高さ(Rc)が0.1〜30μmである凹凸面が形成され、該凹凸面の0.01mm2あたりの凸部の個数が1〜1000である樹脂層を有する反射防止フィルムであって、前記凹凸面のうち反射防止フィルム面に対する傾斜角が0〜5°である平行面が前記反射防止フィルム面に対して面積比で15〜100%を占め、前記平行面の15〜100%が凸部に形成され、前記凹凸面に反射防止層が形成されていることを特徴とする反射防止フィルム。
【0010】
(2) 前記反射防止層が少なくとも1層の高屈折率層と少なくとも1層の低屈折率層とを有することを特徴とする(1)に記載の反射防止フィルム。
【0011】
(3) 凸部以外の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚が、前記凸部の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚より薄いか、若しくは凸部以外の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚と、前記凸部の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚との差が、前記凸部の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚の10%以内であることを特徴とする(2)に記載の反射防止フィルム。
【0012】
(4) 前記平行面以外の部分に形成されている反射防止層の平均膜厚が、前記凸部の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚より薄いか、若しくは前記平行面以外の部分に形成されている反射防止層の平均膜厚と前記凸部の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚との差が前記凸部の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚の10%以内であることを特徴とする(2)又は(3)に記載の反射防止フィルム。
【0013】
(5) 前記反射防止層は凹凸面にプラズマ処理を施して形成されたことを特徴とする(2)〜(4)のいずれか1項に記載の反射防止フィルム。
【0014】
(6) (1)〜(5)のいずれか1項に記載の反射防止フィルムを有する偏光板。
【0015】
(7) (1)〜(5)のいずれか1項に記載の反射防止フィルムを有する表示装置。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の反射防止フィルム、該反射防止フィルムを有する偏光板及び表示装置について、以下に図を用いて説明するが、本発明はこれに限定されない。また、以下の説明には用語等に対する断定的な表現が含まれている場合があるが、本発明の好ましい例を示すものであって、本発明の用語の意義や技術的な範囲を限定するものではない。
【0017】
図1は本発明の反射防止フィルムを上から見た図及び断面図である。
図1において、Aは凸部である。本発明において凸部とは、凹凸面のうち突起形状部分の表面であり、凹凸面の中心線よりも突出している領域をいう。
【0018】
図1の反射防止フィルムは、輪郭曲線要素の平均高さ(Rc)が5μmである凹凸面が形成され、0.01mm2あたりの凸部の個数が100である。Rcとは、JIS B 0601に規定されるRcのことであり、触針式若しくは光学式の表面粗さ測定装置を用いて凹凸面から求めることができる。
【0019】
凹凸面の中心線とはJIS B 0601に規定される輪郭曲線の算術平均高さ(Ra)で言うところの中心線のことを表す。
【0020】
0.01mm2あたりの凸部の個数は、例えば、光学干渉式表面粗さ測定機によって、100μm×100μmの範囲について凸部の個数を2次元的に測定して求めることができる。
【0021】
図1において、Bは凸部の平行面である。平行面とは、凹凸面のうちで、反射防止フィルム面、偏光板等に用いられるときは、偏光板の面に対当する面に対しての傾斜角が0〜5°となる面のことである。即ち、傾斜角が0°である面とは反射防止フィルム面と平行である面ということになる。
【0022】
図1の反射防止フィルムは、凹凸面のうち反射防止フィルム面に対する傾斜角が0°である平行面が25%を占めており、さらに平行面の100%が凸部に形成されている。尚、傾斜角が0〜5°となる領域の面積と凹凸面の面積は、それぞれの面をフィルム面に垂直に投影した時の面積から求める。面積測定は、前述の光学干渉式表面粗さ測定機等によって測定した表面の凹凸形状の測定結果から求めることができる。
【0023】
本発明の反射防止フィルムは、Rcが0.1〜30μmである凹凸面が形成されている。また、本発明の反射防止フィルムは凹凸面上に複数の凸部を有し、0.01mm2あたりの凸部の個数が1〜1000である。本発明の反射防止フィルムは、平行面の総面積が、凹凸面面積に対して15〜100%を占めており、さらに、凸部に存在する平行面の面積が平行面の総面積の15〜100%である。
【0024】
本発明の反射防止フィルムは、凹凸面の構造を上記のようにすることにより、フィルム面に対して斜めより入射してくる光に対しての反射光を低減させる一方、透過鮮明度を悪化させないという性能を有する。即ち、図1を用いて説明すると、本発明の反射防止フィルムは、凹凸面に対して斜め方向より斜面部に入射してくる入射光1に対しては、その反射光が1回の反射でフィルム外へと反射される構造となっていないことから、従来の平面のみの反射防止面よりも反射防止性能が高くなる。
【0025】
さらに、本発明の反射防止フィルムは、凹凸面でありながら凹凸面に対して傾斜角が0〜5°となる平行面の面積が凹凸面面積の15〜100%と大きい。図1に示すように、フィルム面に対して垂直に入射する入射光2が平行面に入射すると、その透過光が散乱することはない。本発明は凹凸面でありながらこの平行面の面積が大きいため透過光の散乱が少なく、表示装置に用いた際は、バックライトの光等の透過光を散乱しにくくなり透過鮮明度が良好となる。従って、本発明の反射防止フィルムは、表示装置の偏光板等に用いた際には、反射防止性能を有し、かつ透過鮮明度を良好とすることができるのである。
【0026】
本発明の反射防止フィルムは、Rcが1〜15μmである凹凸面が形成されていることが好ましく、これにより一層反射防止能が高くなる。
【0027】
本発明の反射防止フィルムは凹凸面の0.01mm2あたりの凸部の個数が5〜500であることが好ましく、これにより一層反射防止能が高くなる。
【0028】
本発明の反射防止フィルムは、平行面の総面積が、凹凸面面積に対して25〜100%を占めていることが好ましく、これにより透過鮮明度をさらに良好とすることができる。
【0029】
本発明の反射防止フィルムは、凸部に存在する平行面の面積が平行面の総面積の25〜55%であることが好ましく、これにより透過鮮明度をさらに良好にすることができる。
【0030】
本発明の反射防止フィルムは、凸部に存在する平行面の面積が凹凸面面積に対して10〜60%であることが好ましく、これにより、透過鮮明度をさらに良好にすることができる。
【0031】
図2は、本発明の比較例の反射防止フィルムの上から見た図及び断面図である。図2に示される反射防止フィルムは、Rcが5μmである凹凸面が形成され、0.01mm2あたりの凸部の個数が100であり図1に示される反射防止フィルムと同じであるが、平行面は0%である。即ち、図2に示される反射防止フィルムは、凹凸面に対して斜め方向より入射してくる光のうち平行面以外で入射する光は、その光をそのまま反射せずに反射防止フィルム内へと反射させる構造となっていることから従来の平面の反射防止面より反射防止性能が高くなるが、平行面がないことから、反射防止フィルム面に対して垂直の光を散乱させて透過鮮明度を低下させてしまう。
【0032】
本発明の反射防止フィルムは、上記のような微細な凹凸面を形成する必要があることから、凹凸面は紫外線等の活性エネルギー線照射により硬化する活性エネルギー線硬化樹脂若しくは熱硬化樹脂で形成された樹脂層であることが好ましい。これらの樹脂は、凹凸面を形成するために、凹凸形状を有する型(金属ロールや樹脂の型)に流し込んで紫外線等の照射により樹脂を固めることで容易に微細な凹凸面を形成することができる。あるいは集束イオンビーム加工装置等により直接凹凸面を加工形成することもできる。
【0033】
活性エネルギー線硬化樹脂とは紫外線や電子線のような活性エネルギー線照射により架橋反応等を経て硬化する樹脂である。活性エネルギー線硬化樹脂としては紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂等が代表的なものとして挙げられるが、紫外線や電子線以外の活性エネルギー線照射によって硬化する樹脂でもよい。
【0034】
紫外線硬化性樹脂としては、例えば、紫外線硬化型アクリルウレタン系樹脂、紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系樹脂、紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂、紫外線硬化型ポリオールアクリレート系樹脂、または紫外線硬化型エポキシ樹脂等を挙げることができる。
【0035】
紫外線硬化型アクリルウレタン系樹脂は、一般にポリエステルポリオールにイソシアネートモノマー、またはプレポリマーを反応させて得られた生成物に更に2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(以下アクリレートにはメタクリレートを包含するものとしてアクリレートのみを表示する)、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等の水酸基を有するアクリレート系のモノマーを反応させることによって容易に得ることができる。例えば、特開昭59−151110号に記載の、ユニディック17−806(大日本インキ(株)製)100部とコロネートL(日本ポリウレタン(株)製)1部との混合物等が好ましく用いられる。
【0036】
紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系樹脂は、一般にポリエステル末端の水酸基やカルボキシル基に2−ヒドロキシエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、アクリル酸のようなのモノマーを反応させることによって容易に得ることができる(例えば、特開昭59−151112号)。
【0037】
紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂は、エポキシ樹脂の末端の水酸基にアクリル酸、アクリル酸クロライド、グリシジルアクリレートのようなモノマーを反応させて得られる。
【0038】
紫外線硬化型ポリオールアクリレート系樹脂としては、エチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等を挙げることができる。
【0039】
紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂、紫外線硬化型エポキシ樹脂の例として、有用に用いられるエポキシ系活性エネルギー線反応性化合物を示す。
【0040】
(a)ビスフェノールAのグリシジルエーテル(この化合物はエピクロルヒドリンとビスフェノールAとの反応により、重合度の異なる混合物として得られる)
(b)ビスフェノールA等のフェノール性OHを2個有する化合物に、エピクロルヒドリン、エチレンオキサイド及び/またはプロピレンオキサイドを反応させ末端にグリシジルエーテル基を有する化合物
(c)4,4′−メチレンビスフェノールのグリシジルエーテル
(d)ノボラック樹脂またはレゾール樹脂のフェノールフォルムアルデヒド樹脂のエポキシ化合物
(e)脂環式エポキシドを有する化合物、例えば、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)オキザレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−シクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチルピメレート)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−1−メチルシクロヘキシルメチル−3′,4′−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−1−メチル−シクロヘキシルメチル−3′,4′−エポキシ−1′−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチル−シクロヘキシルメチル−3′,4′−エポキシ−6′−メチル−1′−シクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5′,5′−スピロ−3″,4″−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン
(f)2塩基酸のジグリシジルエーテル、例えば、ジグリシジルオキザレート、ジグリシジルアジペート、ジグリシジルテトラヒドロフタレート、ジグリシジルヘキサヒドロフタレート、ジグリシジルフタレート
(g)グリコールのジグリシジルエーテル、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、コポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)ジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル
(h)ポリマー酸のグリシジルエステル、例えば、ポリアクリル酸ポリグリシジルエステル、ポリエステルジグリシジルエステル
(i)多価アルコールのグリシジルエーテル、例えば、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、グルコーストリグリシジルエーテル
(j)2−フルオロアルキル−1,2−ジオールのジグリシジルエーテルとしては、前記低屈折率物質のフッ素含有樹脂のフッ素含有エポキシ化合物に挙げた化合物例と同様のもの
(k)含フッ素アルカン末端ジオールグリシジルエーテルとしては、上記低屈折率物質のフッ素含有樹脂のフッ素含有エポキシ化合物等を挙げることができる。
【0041】
上記エポキシ化合物の分子量は、平均分子量として2000以下で、好ましくは1000以下である。
【0042】
上記のエポキシ化合物を活性エネルギー線により硬化する場合、より硬度を上げるためには、(h)または(i)の多官能のエポキシ基を有する化合物を混合して用いると効果的である。
【0043】
エポキシ系活性エネルギー線反応性化合物をカチオン重合させる光重合開始剤または光増感剤は、活性エネルギー線照射によりカチオン重合開始物質を放出することが可能な化合物であり、特に好ましくは、照射によりカチオン重合開始能のあるルイス酸を放出するオニウム塩の一群の複塩である。
【0044】
活性エネルギー線反応性化合物エポキシ樹脂は、ラジカル重合によるのではなく、カチオン重合により重合、架橋構造または網目構造を形成する。ラジカル重合と異なり反応系中の酸素に影響を受けないため好ましい活性エネルギー線反応性樹脂である。
【0045】
本発明に有用な活性エネルギー線反応性エポキシ樹脂は、活性エネルギー線照射によりカチオン重合を開始させる物質を放出する光重合開始剤または光増感剤により重合する。光重合開始剤としては、光照射によりカチオン重合を開始させるルイス酸を放出するオニウム塩の複塩の一群が特に好ましい。
【0046】
かかる代表的なものは下記一般式(a)で表される化合物である。
一般式(a)
〔(R1a(R2b(R3c(R4dZ〕w+〔MeXvw
式中、カチオンはオニウムであり、ZはS、Se、Te、P、As、Sb、Bi、O、ハロゲン(例えばI、Br、Cl)、またはN=N(ジアゾ)であり、R1、R2、R3、R4は同一であっても異なっていてもよい有機の基である。a、b、c、dはそれぞれ0〜3の整数であって、a+b+c+dはZの価数に等しい。Meはハロゲン化物錯体の中心原子である金属または半金属(metalloid)であり、B、P、As、Sb、Fe、Sn、Bi、Al、Ca、In、Ti、Zn、Sc、V、Cr、Mn、Co等である。Xはハロゲンであり、wはハロゲン化錯体イオンの正味の電荷であり、vはハロゲン化錯体イオン中のハロゲン原子の数である。
【0047】
上記一般式(a)の陰イオン〔MeXvw−の具体例としては、テトラフルオロボレート(BF4−)、テトラフルオロホスフェート(PF4−)、テトラフルオロアンチモネート(SbF4−)、テトラフルオロアルセネート(AsF4−)、テトラクロロアンチモネート(SbCl4−)等を挙げることができる。
【0048】
また、その他の陰イオンとしては過塩素酸イオン(ClO4−)、トリフルオロメチル亜硫酸イオン(CF3SO3−)、フルオロスルホン酸イオン(FSO3−)、トルエンスルホン酸イオン、トリニトロベンゼン酸陰イオン等を挙げることができる。
【0049】
このようなオニウム塩の中でも特に芳香族オニウム塩をカチオン重合開始剤として使用するのが有効であり、中でも特開昭50−151996号、同50−158680号等に記載の芳香族ハロニウム塩、特開昭50−151997号、同52−30899号、同59−55420号、同55−125105号等に記載のVIA族芳香族オニウム塩、特開昭56−8428号、同56−149402号、同57−192429号等に記載のオキソスルホキソニウム塩、特公昭49−17040号等に記載の芳香族ジアゾニウム塩、米国特許第4,139,655号等に記載のチオピリリュム塩等が好ましい。また、アルミニウム錯体や光分解性けい素化合物系重合開始剤等を挙げることができる。上記カチオン重合開始剤と、ベンゾフェノン、ベンゾインイソプロピルエーテル、チオキサントン等の光増感剤を併用することができる。
【0050】
また、エポキシアクリレート基を有する活性エネルギー線反応性化合物の場合は、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等の光増感剤を用いることができる。この活性エネルギー線反応性化合物に用いられる光増感剤や光開始剤は、紫外線反応性化合物100質量部に対して0.1質量部〜15質量部で光反応を開始するには十分であり、好ましくは1質量部〜10質量部である。この増感剤は近紫外線領域から可視光線領域に吸収極大のあるものが好ましい。
【0051】
本発明に有用な活性エネルギー線硬化樹脂組成物において、重合開始剤は、一般的には、活性エネルギー線硬化性エポキシ樹脂(プレポリマー)100質量部に対して0.1質量部〜15質量部の使用が好ましく、更に好ましくは、1質量部〜10質量部の範囲の添加が好ましい。
【0052】
また、エポキシ樹脂を上記ウレタンアクリレート型樹脂、ポリエーテルアクリレート型樹脂等と併用することもでき、この場合、活性エネルギー線ラジカル重合開始剤と活性エネルギー線カチオン重合開始剤を併用することが好ましい。
【0053】
また、本発明には、オキセタン化合物を用いることもできる。用いられるオキセタン化合物は、酸素または硫黄を含む3員環のオキセタン環を有する化合物である。中でも酸素を含むオキセタン環を有する化合物が好ましい。オキセタン環は、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アリールアルキル基、アルコキシル基、アリルオキシ基、アセトキシ基で置換されていてもよい。具体的には、3,3−ビス(クロルメチル)オキセタン、3,3−ビス(ヨードメチル)オキセタン、3,3−ビス(メトキシメチル)オキセタン、3,3−ビス(フェノキシメチル)オキセタン、3−メチル−3クロルメチルオキセタン、3,3−ビス(アセトキシメチル)オキセタン、3,3−ビス(フルオロメチル)オキセタン、3,3−ビス(ブロモメチル)オキセタン、3,3−ジメチルオキセタン等が挙げられる。尚、本発明ではモノマー、オリゴマー、ポリマーのいずれであってもよい。
【0054】
本発明の反射防止フィルムは、支持体を有していてもよく、支持体としては、製造が容易であること、反射防止性能を有する凹凸面を有する樹脂層との接着性が良好である、光学的に等方性である、光学的に透明であること等が好ましい要件として挙げられる。上記の性質を有していれば特に限定はないが、例えば、セルロースエステル系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリアリレート系フィルム、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンも含む)系フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、セルロースジアセテートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、シンジオタクティックポリスチレン系フィルム,ポリカーボネートフィルム、ノルボルネン樹脂系フィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリエーテルケトンイミドフィルム、ポリアミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルムまたはアクリルフィルム等を挙げることができる。中でも、セルローストリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンを含む)が好ましく、本発明においては、特にセルローストリアセテートフィルム(例えばコニカタック 製品名KC8UX2MW、KC4UX2MW (コニカ(株)製)が好ましく用いられる。)またはセルロースアセテートプロピオネートフィルムが、製造上、コスト面、透明性、等方性、接着性等の観点から好ましく用いられる。また、本発明の反射防止フィルムは、製造技術を工夫することによっては、支持体としてガラスを用いることも可能である。
【0055】
図1において、Cは反射防止層である。図1に示される反射防止フィルムは、凹凸面に1層の高屈折率層と1層の低屈折率層と1層の中屈折率層とを有する反射防止層を設けている。ここで高屈折率層は、反射防止フィルムの材質よりも屈折率の高い材質を用いた層のことを指し、低屈折率層は、反射防止フィルムの材質よりも屈折率の低い材質を用いた層のことを指し、中屈折率層は、反射防止フィルムの材質よりも屈折率が高く、高屈折率層よりも屈折率の低い層のことを指す。
【0056】
本発明の反射防止フィルムは、凹凸面に少なくとも一層の高屈折率層と少なくとも1層の低屈折率層を有する反射防止層を有していることが好ましく、これにより、反射防止性能をより向上させることができる。特に好ましくは、3層以上の屈折率層から構成される反射防止層であり、反射防止フィルム側から屈折率の異なる3層を、中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層の順に積層されているものが好ましく用いられる。また、高屈折層/低屈折層/高屈折層/低屈折層の順に積層されている反射防止層も好ましく用いられる。高屈折率層の屈折率は波長550nmで1.9〜2.5が好ましく、特に好ましくは、2.0〜2.4であり、低屈折層の屈折率は波長550nmで1.3〜1.5が好ましい。
【0057】
本発明の反射防止フィルムに反射防止層を形成する方法は、塗布、蒸着、スパッタ、CVD等の方法で、反射防止層を形成することができるが、特に、プラズマ処理方法を用いて反射防止層を形成するのが好ましい。これにより、凹凸面であっても膜厚を均一に形成することが可能となることから、反射防止性能をより向上させることができる。
【0058】
プラズマ処理方法は、相対する電極間に、1kHz以上、より好ましくは100kHzを越えた高周波電源で、1W/cm2以上の電力を供給し、反応ガスを励起してプラズマを発生させるのプラズマ放電処理装置を用いるが好ましい。このようなハイパワーの電力を印加することによって、緻密で、膜厚均一性の高い高機能性の積層を、生産効率高く得ることが出来る。本発明において、相対する電極間に印加する高周波電源の周波数は、好ましくは150MHz以下である。また、高周波電源の周波数としては、好ましくは200kHz以上、さらに好ましくは800kHz以上である。また、相対する電極間に供給する電力は、好ましくは1.2W/cm2以上であり、好ましくは50W/cm2以下、さらに好ましくは20W/cm2以下である。尚、相対する電極における電圧の印加面積(/cm2)は、放電が起こる範囲の面積のことを指す。相対する電極間に印加する高周波電圧は、断続的なパルス波であっても、連続したサイン波であっても構わないが、本発明の効果を高く得るためには、連続したサイン波であることが好ましい。本発明に形成される反射防止層を形成するための放電部は1層当たり1つであっても複数であってもよい。
【0059】
図8は、本発明において、プラズマ処理方法に用いられるプラズマ放電処理装置の一例を示す図である。回転電極110とそれに対向して配置された複数の対向電極111を有し、図示されていない元巻きロールまたは前工程から搬送されて来る基材フィルムFがガイドロール120、ニップロール122を経て回転電極110に導かれ、基材フィルムFは回転電極110に接した状態で回転電極110の回転と同期しながら移送され、大気圧もしくはその近傍の圧力下にある放電部150に反応ガス発生装置131で調製された反応ガスGが給気管130から供給され、対向電極111に対向している基材フィルム面に薄膜が形成される。それぞれの対向電極111の間に図1では省略されているが、反応ガスGを導入する給気管130は複数設けられており、基材フィルムFの幅手で均一な濃度、流量で反応ガスGを供給出来るようになっている。回転電極110と対向電極111には、プラズマ放電を発生させるための電圧を印加出来る電源180が電圧供給手段181、182を介して接続されている。また、回転電極110、対向電極111、放電部150はプラズマ放電処理容器190で覆われ、外界と遮断されている。処理に使用された排ガスG′は処理室の上部にあるガス排気口140から排出される。排ガスは回収され不純物成分(異物、揮発分副生成物等)を除去精製した後、再利用される。あるいは図では省略されているが、対向電極111の間に設けられたガス排気口から排気することも出来る。プラズマ放電処理された基材フィルムFはニップロール123及びガイドロール121を経て次工程または図示してない巻き取りロールへ搬送される。プラズマ放電処理容器の出入り部分のニップロール122及び123のところには外界との仕切板124及び125が設けられており、外界からニップロール122と共に基材フィルムFに同伴して来る空気を遮断し、また出口においても、内部に空気が侵入するのを防止することが望ましい。プラズマ放電処理容器190内は圧力を高くすることが好ましく、外に対して+0.1kPa以上、更には0.3〜10kPa圧力を高くすることが好ましい。
【0060】
この同伴される空気は、プラズマ放電処理容器190内の気体の全体積に対し、1体積%以下に抑えることが好ましく、0.1体積%以下に抑えることがより好ましい。前記ニップロール122により、それを達成することが可能である。又、ニップロールは、多段に設けることでさらにその効果を高めることができ、さらにフィルム面に処理室内と同じ組成のガス(希ガス等)を吹きつけることも有効である。これによって付着していた異物を除去することもできる。なお、図示してないが、必要に応じて、回転電極110及び対向電極111は温度調節のための温度制御された媒体を循環するようになっている。
【0061】
電源180より対向電極111に印加される電圧の値は適宜決定されるが、例えば、電圧が0.5〜10kV程度で、電源周波数は100kHzを越えて150MHz以下に調整される。ここで電圧の印加法に関しては、連続モードと呼ばれる連続サイン波状の連続発振モードとパルスモードと呼ばれるON/OFFを断続的に行う断続発振モードのどちらを採用しても良いが連続モードの方がより緻密で良質な薄膜が得られる。相対する電極間に電圧を印加する電源としては、特に限定はないが、パール工業製高周波電源(200kHz)、パール工業製高周波電源(800kHz)、日本電子製高周波電源(13.56MHz)、パール工業製高周波電源(150MHz)等が使用出来る。
【0062】
放電部150の電極間隙は、電極の母材に設置した固体誘電体(図示してない)の厚さ、印加電圧や周波数、プラズマを利用する目的等を考慮して決定される。上記電極の一方に固体誘電体を設置した場合の固体誘電体と電極の最短距離、上記電極の双方に固体誘電体を設置した場合の固体誘電体同士の距離としては、何れの場合も均一な放電を行う観点から0.5mm〜20mmが好ましく、更に好ましくは0.5〜5mmであり、特に好ましくは1mm±0.5mmである。
【0063】
プラズマ放電処理容器190はパイレックス(R)ガラス製あるいはプラスティック製の処理容器等が好ましく用いられるが、電極との絶縁がとれれば金属製を用いることも可能である。例えば、アルミまたは、ステンレスのフレームの内面にポリイミド樹脂等を張り付けても良く、該金属フレームにセラミックス溶射を行い絶縁性をとっても良い。
【0064】
また、放電プラズマ処理時の基材フィルムへの影響を最小限に抑制するために、放電プラズマ処理時の基材フィルムの温度を常温(15℃〜25℃)以上、200℃未満の温度に調整することが好ましく、更に好ましくは50℃以上、150℃未満に調整することであり、更に好ましくは60℃以上、120℃未満に調整することである。上記の温度範囲に調整する為、必要に応じて電極、基材フィルムは冷却手段で冷却あるいは加熱しながら放電プラズマ処理される。
【0065】
本発明においては、上記の放電プラズマ処理が大気圧または大気圧近傍で行われるが、ここで大気圧近傍とは、20kPa〜200kPaの圧力を表すが、本発明に記載の効果を好ましく得るためには90〜110kPa、特に93kPa〜104kPaが好ましい。
【0066】
図1に示される反射防止フィルムの凸部の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚と平行面以外の部分(図1ではD)に形成される反射防止層の平均膜厚との差を凸部の平行面に形成される反射防止層の平均膜厚の10%以内としている。
【0067】
本発明の反射防止フィルムは、平行面以外の部分に形成されている反射防止層の平均膜厚と、凸部の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚との差が、平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚の10%以内とするか、又は、平行面以外の部分に形成されている反射防止層の平均膜厚が、凸部の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚より薄いことが好ましい。さらに好ましくは、平行面以外の部分に形成されている反射防止層の平均膜厚が、凸部の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚に対して、50〜110%である。特に好ましくは85〜110%である。これにより、反射防止性能をより向上させることができる。このとき、反射防止層の各層(低屈折率層、高屈折率層)の平均膜厚についても、上述の関係を有していることが好ましい。
【0068】
大気圧プラズマ処理装置を用いるとこのような凹凸面上にも、均一な薄膜を積層することができるため好ましく用いられる。このとき、反応ガスの供給をフィルム面に平行にしたり、流量速度を制御する、あるいはエッジング等と組み合わせる等で凸部に形成される平行面を選択的に厚くしたりすることが可能となる。プラズマ処理によるエッジングはアルゴン、ヘリウム等の希ガスと酸素、オゾンあるいはCF4等のフッ化化合物を含有する反応ガスを導入しながらプラズマ処理することによって行うことができる。
【0069】
反射防止層の平均膜厚は、反射防止層の断面を作製し、透過電子顕微鏡(Transmission Electoron Microscope:以下、TEMと称す)で観察を行うことによって求めることができる。
【0070】
断面の作製は、具体的には反射防止層を基材と共に電子顕微鏡観察前処理用のエポキシ包埋樹脂に包埋し、ダイヤモンドナイフを装着したウルトラミクロトームにより、厚さ約80nmの超薄切片を作製するか、集束イオンビーム(Focused Ion Beam:FIB)加工装置により、反射防止層表面にGaイオンビームを集束走査し、厚さ約100nmの薄片化した断面を切り出すことで得られる。TEMによる観察は倍率として50,000乃至500,000倍にて明視野像を観察し、画像はフィルム、イメージングプレート、CCDカメラなどに記録する。TEMの加速電圧としては、80ないし400kVが好ましく、特に好ましくは80ないし200kVである。その他、電子顕微鏡観察技法、および試料作成技法の詳細については「日本電子顕微鏡学会関東支部編/医学・生物学電子顕微鏡観察法」(丸善)、「日本電子顕微鏡学会関東支部編/電子顕微鏡生物試料作成法」(丸善)、「電子顕微鏡Q&A」(アグネ承風社)をそれぞれ参考にすることができる。適当な媒体に記録されたTEM画像は、画像1枚を少なくとも1024画素×1024画素、好ましくは2048画素×2048画素以上に分解し、コンピュータによる画像処理を行なうことが好ましい。画像処理技術の詳細は「田中弘編 画像処理応用技術(工業調査会)」を参考にすることができ、画像処理プログラムまたは装置としては上記操作が可能なものであれば特に限定はされないが、一例としてMEDIA CYBERNETICS社(USA)製画像解析ソフトImage−Pro PLUSが挙げられる。画像処理を行なうためには、フィルムに記録されたアナログ画像はスキャナなどでデジタル画像に変換し、シェーディング補正、コントラスト・エッジ強調などを必要に応じ施すことが好ましい。その後、ヒストグラムを作成し、2値化処理によって、積層体界面に相当する箇所を抽出し、界面間の幅(Thickness)を計測する。同様にして少なくとも各部分について20箇所について求めた値から平均膜厚を算出する。
【0071】
本発明の反射防止フィルムは、上述したように、液晶、有機EL等の表示装置の偏光板に用いると非常に有用である。
【0072】
また、本発明の反射防止フィルムは、偏光板と一体となっていてもよい。即ち凹凸を有する樹脂層が偏光板であってもよい。
【0073】
図3は、本発明の他の反射防止フィルムの上から見た図及び断面図である。
尚、図3以降の説明においては、前述の図1で説明したことと重なる部分の説明については省略することとする。
【0074】
図3に示される反射防止フィルムは、図1に示される反射防止フィルムの凸部の平行面の反射防止フィルムに対する傾斜角を0°から3°へと変更したものである。本発明の反射防止フィルムは、平行面の総面積が凹凸面面積に対して15〜100%を占めていればよく、図3に示すような反射防止フィルムも本発明の効果を有する。
【0075】
図4は、本発明の他の反射防止フィルムを上から見た図及び断面図である。Eは凸部の平行面以外の平行面である。
【0076】
図4に示される反射防止フィルムは、図1に示される反射防止フィルムにおいて、凸部以外にも水平面を設けた反射防止フィルムであり、Rcが10μmである凹凸面が形成され、0.01mm2あたりの凸部の個数が30であり、凹凸面のうち反射防止フィルム面に対する傾斜角が0°である平行面が67%を占めており、さらに平行面の総面積の17%は凸部に形成されている。
【0077】
本発明の反射防止フィルムは、平行面の総面積が凹凸面面積に対して、15〜100%を占めており、平行面の総面積のうち15〜100%が凸部に形成されていればよく、この範囲を満たしてるのであれば図4のように凸部以外の部分に平行面を有していても本発明の効果を有する。
【0078】
また、図4に示される反射防止フィルムは、Bに形成される反射防止層の平均膜厚と、Eに形成されている反射防止層の平均膜厚との差を、Bに形成される反射防止層の平均膜厚の10%以内としている。
【0079】
本発明の反射防止フィルムは、凸部の平行面以外の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚と、凸部の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚との差を、凸部の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚の10%以内とするか、又は、凸部の平行面以外の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚が凸部の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚より薄いことが好ましい。さらに好ましくは、凸部の平行面以外の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚が、凸部の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚に対して、50〜110%である。特に好ましくは85〜110%である。これにより、反射防止性能をより向上させることができる。このとき、反射防止層の各層(低屈折層、高屈折層等)の平均膜厚についても上述の関係を有していることが好ましい。
【0080】
図5は、本発明の他の反射防止フィルムの上から見た図及び断面図である。
図5に示される反射防止フィルムは、図4に示される反射防止フィルムの平行面の反射防止フィルムに対する傾斜角を0°から3°へと変更したものである。本発明の反射防止フィルムは、平行面の総面積が凹凸面面積に対して15〜100%を占めていればよいので、図5に示すような反射防止フィルムも本発明の効果を有する。
【0081】
図6は、本発明の他の反射防止フィルムの斜視図及び断面図である。
図6に示される反射防止フィルムは、Rcが1μmである凹凸面が形成され、0.01mm2あたりの凸部の個数が500である。尚、図6に示される反射防止フィルムは凸部A1と凸部A2のように凸部が接している構造をしているが、このような構造であっても本発明の効果を有することができる。
【0082】
さらに図6に示される反射防止フィルムは、斜面部Dの傾斜角が反射防止フィルム面に対して直角となっていることから、平行面の総面積が凹凸面面積に対して100%を占めている。従って、図6に示される反射防止フィルムは、図1、3〜5に示される反射防止フィルムと同様に、フィルム面に対して斜めより入射してくる光に対しての反射光を低減させる性能を有し、さらに図6に示される反射防止フィルムは、平行面の総面積が凹凸面面積に対して100%となっていることから、反射防止フィルム面に対して垂直光の散乱を極めて低く抑えることができ透過鮮明度が顕著に優れている。
【0083】
図7は、本発明の他の反射防止フィルムの斜視図及び断面図である。
図7に示される反射防止フィルムも、図6に示される反射防止フィルムと同様に、反射防止フィルムに対する斜面部Dの傾斜角が直角となっており、平面部の総面積が凹凸面面積に対して100%となっていることになるから、図6に示される反射防止フィルムと同様の効果を得ることができる。
【0084】
さらに図7に示される反射防止フィルムは、A3、A4のように凸部の高さがランダムに不均一となっている。これにより、このフィルムを表示装置等に用いた場合に画面のモアレを防止することができる。また、図1、図3〜6に示した本発明の反射防止フィルムについても同様に、凸部の平行面の高さをランダムに不均一とすることで表示装置等に用いた場合に画面のモアレを防止することができる。
【0085】
【実施例】
以下実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0086】
実施例1
(セルロースエステルフィルム1の作製)
〈酸化けい素分散液Aの調製〉
アエロジルR972V(日本アエロジル(株)製) 1kg
エタノール 9kg
以上をディゾルバで30分間撹拌混合した後、マントンゴーリン型高圧分散装置を用いて分散を行い、酸化けい素分散液Aを調製した。
【0087】
〈添加液Bの調製〉
セルローストリアセテート(アセチル基の置換度2.88) 6kg
メチレンクロライド 140kg
以上を密閉容器に投入し、加熱、撹拌しながら完全に溶解し、濾過した。これに10kgの上記酸化けい素分散液Aを撹拌しながら加えて、さらに30分間撹拌した後、濾過し、添加液Bを調製した。
【0088】
〈ドープCの調製〉
メチレンクロライド 440kg
エタノール 35kg
セルローストリアセテート(アセチル基の置換度2.88) 100kg
トリフェニルホスフェート 9kg
エチルフタリルエチルグリコレート 2kg
チヌビン326(チバスペシャルティケミカルズ社製) 0.1kg
上記の溶剤を密閉容器に投入し、攪拌しながら残りの素材を投入し、加熱、撹拌しながら完全に溶解し、混合した。ドープを流延する温度まで下げて一晩静置し、脱泡操作を施した後、溶液を安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過した。更に上記溶液に添加液Bを3kg添加し、インラインミキサー(東レ(株)製静止型管内混合機Hi−Mixer、SWJ)で10分間混合し、濾過し、ドープCを調製した。
【0089】
ドープCを濾過した後、ベルト流延装置を用い、35℃のドープを35℃のステンレスバンド支持体上に均一に流延した。その後、支持体上で乾燥させた後、ステンレスバンド支持体上からフィルムを剥離した。このときのフィルムの残留溶媒量は80%であった。ステンレスバンド支持体から剥離した後、80℃に維持された乾燥ゾーンで1分間乾燥させた後、2軸延伸テンターを用いて、残留溶媒量3〜10質量%であるときに100℃の雰囲気下で長手方向に1.03倍、幅方向に1.1倍に延伸し、幅把持を解放して、多数のロールで搬送させながら125℃の乾燥ゾーンで乾燥を終了させ、フィルム両端に幅10mm、高さ10μmのナーリング加工を施して、膜厚80μmのセルロースエステルフィルム1を作製した。フィルム幅は1300mm、巻き取り長は1500mとした。面内リターデーションR0は幅手で±1nm以内であった。
【0090】
(フィルム1の作製)
図1に示す反射防止フィルムの凹凸面(Rc5μm、凸部個数100個/0.01mm2、凹凸面に占める平行面面積25%、うち凸部に形成されている面積100%)を形成する型としてポリエチレンテレフタレート製のマット賦型フィルム1に紫外線硬化樹脂としてウレタンアクリレート(EXG:大日精化製)を膜厚10μm/dryになるようにグラビアリバース法により塗工し、溶剤を乾燥した。その後、セルロースエステルフィルム1と前記塗工したマット賦型フィルム1の塗工面とが合わさるようにラミネートし、160Wの紫外線照射装置の下を通過させ、樹脂を硬化させた。次いで、マット賦型フィルム1を剥離した。
【0091】
さらに、図8の大気圧プラズマ処理装置を用いて凹凸面に反射防止層として中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層の3層を設けてフィルム1を作製した。
【0092】
図8の大気圧プラズマ処理装置において、ロール電極には、冷却水による冷却機能を有するステンレス製ジャケットロール母材(冷却機能は図8には図示していない)を用いた。これにセラミック溶射によりアルミナを1mm被覆し、その上にテトラメトキシシランを酢酸エチルで希釈した溶液を塗布乾燥後、紫外線照射により硬化させて封孔処理を行いRmax1μmの誘電体を有するロール電極を製作しアース(接地)した。一方、対向電極としては、中空のステンレスパイプに対し、上記同様の誘電体を同条件にて被覆し、相対する電極群とし、第1のプラズマ放電処理装置を中屈折率層用に、第2のそれを高屈折率層用に、更に第3のそれを低屈折率層用として、それぞれ必要な膜厚が各々得られるように調整した。また、第1,2及び3のプラズマ放電処理装置の電源は、日本電子製高周波電源を使用し、連続周波数を13.56MHzとし、15W/cm2の電力を供給した。但し、ロール電極は、ドライブを用いて基材フィルムの搬送に同期して回転させた。なお、電極間隙は1.1mm、反応ガスの圧力を103kPaとして行った。
【0093】
プラズマ放電処理に用いた反応ガスの組成を以下に記す。
(酸化錫層(中屈折率層)形成用反応ガス)
ヘリウム 98.7体積%
酸素ガス 1体積%
テトラブチル錫蒸気 0.3体積%
(酸化チタン層(高屈折率層)形成用反応ガス)
ヘリウム 98.7体積%
酸素ガス 1体積%
テトライソプロポキシチタン蒸気 0.3体積%
(酸化珪素層(低屈折率層)形成用反応ガス)
ヘリウム 98.7体積%
酸素ガス 1体積%
テトラエトキシシラン蒸気 0.3体積%
連続的に大気圧プラズマ処理して、順に酸化錫層(中屈折率層:屈折率1.7、膜厚67nm)、酸化チタン層(高屈折率層:屈折率2.14、膜厚110nm)、酸化珪素層(低屈折率層:屈折率1.44、膜厚87nm)の3層を設けた。尚、屈折率は550nmの光に対する値であり、膜厚は凸部の平行面における平均膜厚である。また、炭素含有量は、酸化珪素層0.3質量%、酸化チタン層0.4%質量、酸化錫層0.5質量%であった。
【0094】
(フィルム2の作製)
図2に示す反射防止フィルムの凹凸面を形成する型としてポリエチレンテレフタレート製のマット賦型フィルム2(Rc5μm、凸部個数100個/0.01mm2、凹凸面に占める平行面面積0%、うち凸部に形成されている面積0%である凹凸面を形成するための賦型)をマット賦型フィルム1の代わりに用いた以外は、フィルム1の作製法と同様にしてフィルム2を作製した。
【0095】
(フィルム3の作製)
図3に示す反射防止フィルムの凹凸面を形成する型としてポリエチレンテレフタレート製のマット賦型フィルム3(Rc2μm、凸部個数200個/0.01mm2、凹凸面に占める平行面面積25%、うち凸部に形成されている面積100%である凹凸面を形成するための賦型)をマット賦型フィルム1の代わりに用いて膜厚を5μm/dryとした以外は、フィルム1の作製法と同様にしてフィルム3を作製した。
【0096】
(フィルム4の作製)
図4に示す反射防止フィルムの凹凸面を形成する型としてポリエチレンテレフタレート製のマット賦型フィルム4(Rc10μm、凸部個数30個/0.01mm2、凹凸面に占める平行面面積67%、うち凸部に形成されている面積17%である凹凸面を形成するための賦型)をマット賦型フィルム1の代わりに用いて膜厚を20μm/dryとした以外は、フィルム1の作製法と同様にしてフィルム4を作製した。
【0097】
(フィルム5の作製)
図5に示す反射防止フィルムの凹凸面を形成する型としてポリエチレンテレフタレート製のマット賦型フィルム5(Rc15μm、凸部個数10個/0.01mm2、凹凸面に占める平行面面積67%、うち凸部に形成されている面積17%である凹凸面を形成するための賦型)をマット賦型フィルム1の代わりに用いて膜厚を15μm/dryとした以外は、フィルム1の作製法と同様にしてフィルム5を作製した。
【0098】
(フィルム6の作製)
図6に示す反射防止フィルムの凹凸面を形成する型としてポリエチレンテレフタレート製のマット賦型フィルム6(Rc1μm、凸部個数500個/0.01mm2、凹凸面に占める平行面面積100%、うち凸部に形成されている面積50%である凹凸面を形成するための賦型)をマット賦型フィルム1の代わりに用いて膜厚を3μm/dryとした以外は、フィルム1の作製法と同様にしてフィルム6を作製した。
【0099】
(フィルム7の作製)
図7に示す反射防止フィルムの凹凸面を形成する型としてポリエチレンテレフタレート製のマット賦型フィルム7(Rc5μm、凸部個数60個/0.01mm2、凹凸面に占める平行面面積100%、うち凸部に形成されている面積33%である凹凸面を形成するための賦型)をマット賦型フィルム1の代わりに用いて膜厚を10μm/dryとした以外は、フィルム1の作製法と同様にしてフィルム7を作製した。
【0100】
(フィルム8の作製)
平面を形成する型としてポリエチレンテレフタレート製のマット賦型フィルム8(Rc0、凸部個数0個/0.01mm2、凹凸面に占める平行面面積100%である面を形成するための賦型)をマット賦型フィルム1の代わりに用いて膜厚を5μmとした以外は、フィルム1の作製法と同様にしてフィルム8を作製した。
【0101】
フィルム1〜8それぞれの凹凸面についての輪郭曲線要素の平均高さRc、凸部の個数、凹凸面に占める平行面の面積、うち凸部に形成されている平行面の面積の確認は以下のようにして行った。
〈輪郭曲線要素の平均高さRcの測定〉
試料は25℃、65%RH環境下で樹脂フィルム同士が重ね合わされない条件で24時間調湿したのち、該環境下で測定した。ここで示す重ね合わされない条件とはたとえばフィルムエッジ部分を高くした状態で巻き取る方法やフィルムとフィルムの間に紙をはさんで重ねる方法、厚紙等で枠を作製しその四隅を固定する方法のいずれかである。
【0102】
試料固定方法は試料を試料台に固定したときのたるみ、ゆがみなどを除去するため、試料を数cm×数cmの大きさに切り取り、ガラス板に両面テープを用いて固定した。
【0103】
測定装置はWYKO社製 RSTPLUS非接触三次元微小表面形状測定システム(光学干渉式表面粗さ測定装置)を用いた。
【0104】
VSIモードにおいて対物レンズ40倍、中間レンズ1.0倍を用いた。
測定条件の詳細については下記のように設定した。
【0105】
Scan depth:40μm
Mod thresh:2.0%
Scan back:15.0μm
Resolution:368×238full view
Scan speed:HIGH
解析時はTerm removalをtilt only(傾斜補正)で補正し、FilteringはMedian Smoothingで行った。
【0106】
結果の解析方法はプロファイルを3次元で表示し、149.7μm×111.2μm測定視野内において、Raを求めた。
【0107】
更に測定により得られた凹凸のデータ(輪郭曲線要素)から、輪郭曲線要素の平均高さRcを求めた。輪郭曲線要素の平均高さRcはJIS B0601により規定され、下記の式より求められる。
【0108】
【数1】
Figure 0004026362
【0109】
mは測定範囲内のX、Yそれぞれの方向の測定ポイント数を示す。
また試料を固定している両面テープ及びガラス板の形状による影響を考慮し、解析時にはtilt only(傾斜補正)で補正した。
〈凸部の個数の測定〉
WYKO社製 RSTPLUS非接触三次元微小表面形状測定システム(光学干渉式表面粗さ測定装置)を用いて求めた。結果の解析方法はプロファイルを3次元で表示し、149.7μm×111.2μm測定視野内において、Raを求め、中心線より突出している部分をカウントし、0.01mm2の凸部の個数を求めた。
〈凹凸面に占める平行面の面積、凸部に形成されている平行面の面積の測定〉
WYKO社製 RSTPLUS非接触三次元微小表面形状測定システム(光学干渉式表面粗さ測定装置)を用いて求めた。このとき凹凸面の凹凸の高低に準じて色分けして表示して、平行部に該当する部分の面積、凸部での平行面に該当する面積を求めた。
〈反射防止層の膜厚測定〉
凹凸面に形成された反射防止層の平均膜厚は、反射防止層の断面を作製し、透過型電子顕微鏡(TEM)で観察を行うことによって求めた。
【0110】
断面の作製は、反射防止層を基材と共に電子顕微鏡観察前処理用のエポキシ包埋樹脂に包埋し、集束イオンビーム(Focused Ion Beam:FIB)加工装置により、反射防止層表面にGaイオンビームを集束走査し、厚さ約100nmの薄片化した断面を切り出した。TEMによる観察は倍率として50,000乃至500,000倍にて明視野像を観察、記録した。少なくとも凸部等各20箇所について求めた値から平均膜厚を算出した。フィルム1〜8については、凹凸面の膜厚はどの部分であってもほぼ同じ膜厚であり、各部分(平行面以外の部分、凸部以外の平行面)の平均膜厚と凸部の平行面の反射防止層の平均膜厚との差が凸部の平行面の反射防止層の平均膜厚の10%以内であった。
【0111】
【表1】
Figure 0004026362
【0112】
(フィルム1〜8の評価)
得られたフィルム1〜8について下記の評価を行った。
【0113】
《斜め方向の反射率評価》
変角測色計 GC2000(日本電色工業株式会社製)を用いて、視野2度で、投光角30°、受光角30°として斜め方向の反射スペクトルを測定し450〜650nmの平均反射率を求めた。
【0114】
《鮮明度》
フィルム1〜8について透過鮮明度を測定した。測定方法は、写像性測定機ICM−1DP(スガ試験機(株)製)を用い、JIS K−7105−1981の透過鮮明度の測定に準じた。
【0115】
透過鮮明度(%)=幅0.125mm、0.5mm、1.0mm、2.0mmの4種類の光学くしのトータル値とした。
【0116】
《光沢度》
フィルム1〜8について光沢度を測定した。測定方法はJISK7105を準用し、測定器は東京電色工業(株)製T−2600DA型を使用した(60度光沢)。
【0117】
結果を表2に示す。
【0118】
【表2】
Figure 0004026362
【0119】
表2の結果より、本発明の反射防止フィルムは、反射防止性能に優れていることが分かった。さらに本発明の反射防止フィルムは透過鮮明度が高いことが分かった。さらに、本発明の反射防止フィルムは、光沢度が低いことが確認された。(偏光板1〜8の作製)
厚さ120μmの長尺のポリビニルアルコールフィルムを、一軸延伸(温度110℃、延伸倍率5倍)した。これをヨウ素0.075g、ヨウ化カリウム5g、水100gの比率からなる水溶液に60秒間浸漬し、次いでヨウ化カリウム6g、ホウ酸7.5g、水100gの比率からなる68℃の水溶液に浸漬した。これを水洗、乾燥し長尺の偏光膜を得た。
【0120】
次いで、下記工程1〜5に従って、偏光膜とフィルム1とを貼り合わせて偏光板1を作製した。
【0121】
工程1:長尺のセルロースエステルフィルム1とフィルム1を2mol/Lの水酸化ナトリウム溶液に60℃で90秒間浸漬し、次いで水洗、乾燥させた。フィルム1の反射防止層を設けた面にはあらかじめ剥離性の保護フィルム(PET製)を張り付けてアルカリから保護した。
【0122】
同様に長尺のセルロースエステルフィルム1を2mol/Lの水酸化ナトリウム溶液に60℃で90秒間浸漬し、次いで水洗、乾燥させた。
【0123】
工程2:前述の長尺の偏光膜を固形分2質量%のポリビニルアルコール接着剤槽中に1〜2秒間浸漬した。
【0124】
工程3:工程2で偏光膜に付着した過剰の接着剤を軽く取り除き、それを工程1でアルカリ処理したセルロースエステルフィルム1とフィルム1で挟み込んで、積層配置した。
【0125】
工程4:2つの回転するローラにて20〜30N/cm2の圧力で約2m/minの速度で張り合わせた。このとき気泡が入らないように注意して実施した。
【0126】
工程5:80℃の乾燥機中にて工程4で作製した試料を3分間乾燥処理し、本発明の偏光板1を作製した。
【0127】
偏光板1の作製法において、フィルム1をフィルム2〜8に代えた以外は同様にしてそれぞれ偏光板2〜8を作製した。
(偏光板1〜8の評価)
得られた偏光板1〜8について下記の評価を行った。
【0128】
《蛍光灯写り込み評価》
市販の液晶表示パネル(NEC製 カラー液晶ディスプレイ MultiSync LCD1525J:型名 LA−1529HM)の最表面の偏光板を注意深く剥離し、ここに偏光方向を合わせた偏光板1〜8を各々張り付けた。
【0129】
上記のようにして得られた液晶パネルを床から75cmの高さの机上に配置し、床から3mの高さの天井部に昼色光直管蛍光灯(FLR40S・D/M−X 松下電器産業(株)製)40W×2本を1セットとして1.5m間隔で10セット配置した。このとき評価者が液晶パネル表示面正面にいるときに、評価者の頭上より後方に向けて天井部に前記蛍光灯がくるように配置した。液晶パネルは机に対する垂直方向から30°傾けて蛍光灯が写り込むようにして画面の見易さ(視認性)を下記のようにランク評価した。
A:もっとも近い蛍光灯の写りこみから気にならず、フォントの大きさ8の文字も鮮明にはっきりと読める
B:近くの蛍光灯の写りこみはやや気になるが、遠くは気にならず、フォントの大きさ8の文字もなんとかと読める
C:蛍光灯の写りこみは気にならないが、フォントの大きさ8の文字を読むのは困難である
D:蛍光灯の写りこみがかなり気になり、写り込みの部分はフォントの大きさ8の文字を読むことはできない
結果を表3に示す。
【0130】
【表3】
Figure 0004026362
【0131】
表3の結果より、本発明の反射防止フィルムを用いた偏光板は、蛍光灯の写り込みが気にならないことが分かった。
【0132】
実施例2
(フィルム4aの作製)
実施例1で作成したフィルム4の中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層を高屈折率層(屈折率2.2、膜厚15nm)/低屈折率層(屈折率1.46、膜厚28nm)、高屈折率層(屈折率2.2、膜厚102nm)/低屈折率層(屈折率1.46、膜厚85nm 屈折率は550nmの光に対する屈折率)の4層構成とした以外は同様にしてフィルム4aを作製した。フィルム4aの反射防止層の平均膜厚については、実施例1で述べた平均膜厚の求め方と同様にして求め、凸部の平行面の反射防止層の平均膜厚を基準膜厚としたときの凸部以外の平行面の反射防止層の平均膜厚及び平行面以外の部分の反射防止膜の平均膜厚との関係について表4に示す。
(フィルム4bの作製)
フィルム4aの作製において反射防止層の各層を作製するごとに、プラズマ処理でエッチングを行って、凸部の平行面の反射防止層の平均膜厚と他の部分の反射防止層の平均膜厚との関係を表4に示すようにした以外はフィルム4aの作製の方法と同様にしてフィルム4bを作製した。
(フィルム4cの作製)
フィルム4aの作製において反射防止層の各層を作製するごとに、プラズマ処理でエッチングを行って、凸部の平行面の反射防止層の平均膜厚と他の部分の反射防止層の平均膜厚との関係を表4に示すようにした以外はフィルム4aの作製の方法と同様にしてフィルム4cを作製した。
(フィルム4dの作製)
プラズマ処理の反応ガスを下記のように変更し、放電部における反応ガスの供給角度を凹凸面に対して水平とし、電極間距離を2mmに変更した以外はフィルム4aと同様にして各屈折率層を形成して、凸部の平行面の反射防止層の平均膜厚と他の部分の反射防止層の平均膜厚との関係を表4に示すようにしてフィルム4dを得た。
(酸化チタン層(高屈折率層)形成用反応ガス)
ヘリウム 99.4体積%
酸素 0.5体積%
テトライソプロポキシチタン蒸気 0.1体積%
(酸化珪素層(低屈折率層)形成用反応ガス)
ヘリウム 99.4体積%
酸素 0.5体積%
テトラエトキシシラン蒸気 0.1体積%
(フィルム4eの作製)
ガス供給量をフィルム4dの作製時のガス供給量の1.2倍とし、さらに電極間距離を2.2mmに変更した以外は、フィルム4dの作製の方法と同様にしてフィルム4eを作製した。フィルム4eの凸部の平行面の反射防止層の平均膜厚と他の部分の反射防止層の平均膜厚との関係は表4に示すようになった。
【0133】
尚フィルム4a〜4eについて凸部の平行面の反射防止層の平均膜厚、凸部以外の平行面の反射防止層の平均膜厚、平行面以外の反射防止層の平均膜厚の確認は実施例1と同様に断面の電子顕微鏡観察(TEM)によって行った。
(フィルム4a〜4eの評価)
フィルム4a〜4eについて実施例1で行った斜め方向からの反射率測定を行った。
【0134】
結果を表4に示す。
【0135】
【表4】
Figure 0004026362
【0136】
表4の結果より、低屈折層、高屈折層を有する反射防止層を設け、平行面以外の部分の反射防止層の平均膜厚と平行面の反射防止層の平均膜厚との差を凸部の平行面の平均膜厚の10%以内とするか、若しくは平行面以外の部分の反射防止層の平均膜厚を、平行面の反射防止層の平均膜厚より薄くすることで、反射防止性能が向上することが分かった。また、凸部以外の平行面の反射防止層の平均膜厚と凸部の平行面の反射防止層の平均膜厚との差を凸部の平行面の反射防止層の平均膜厚の10%以内とするか、若しくは凸部以外の平行面の反射防止層の平均膜厚を凸部の平行面の反射防止層の平均膜厚より薄くすることで、反射防止性能が向上することが分かった。
(偏光板4a〜4eの作製)
実施例1の偏光板1の作製において、フィルム1の代わりにフィルム4a〜4eをそれぞれ用いて偏光板4a〜4eを作製した。
(偏光板4a〜4eの評価)
得られた偏光板4a〜4eについて下記の評価を行った。
《蛍光灯写り込み評価》
市販の液晶表示パネル(NEC製 カラー液晶ディスプレイ MultiSync LCD1525J:型名 LA−1529HM)の最表面の偏光板を注意深く剥離し、ここに偏光方向を合わせた偏光板4a〜4eを各々張り付けた。
【0137】
上記のようにして得られた液晶パネルを床から75cmの高さの机上に配置し、床から3mの高さの天井部に昼色光直管蛍光灯(FLR40S・D/M−X 松下電器産業(株)製)40W×2本を1セットとして1.5m間隔で10セット配置した。このとき評価者が液晶パネル表示面正面にいるときに、評価者の頭上より後方に向けて天井部に前記蛍光灯がくるように配置した。液晶パネルは机に対する垂直方向から30°傾けて蛍光灯が写り込むようにして画面の見易さ(視認性)を下記のようにランク評価した。
A:もっとも近い蛍光灯の写りこみから気にならない。
B:遠くの蛍光灯の写りこみは気にならない。
C:蛍光灯の写りこみはやや気になる。
D:蛍光灯の写りこみがかなり気になる。
【0138】
結果を表5に示す
【0139】
【表5】
Figure 0004026362
【0140】
表5の結果より、低屈折層、高屈折層を有する積層を設け、平行面以外の部分の反射防止層の平均膜厚と平行面の反射防止層の平均膜厚との差を凸部の平行面の平均膜厚の10%以内とするか、若しくは平行面以外の部分の反射防止層の平均膜厚を、平行面の反射防止層の平均膜厚より薄くすることで、反射防止フィルムを偏光板に用いたときに蛍光灯の写り込みが気にならないことが分かった。また、凸部以外の平行面の反射防止層の平均膜厚と凸部の平行面の反射防止層の平均膜厚との差を凸部の平行面の反射防止層の平均膜厚の10%以内とするか、若しくは凸部以外の平行面の反射防止層の平均膜厚を凸部の平行面の反射防止層の平均膜厚より薄くすることで、反射防止フィルムを偏光板に用いた時に蛍光灯の写り込みが気にならないことが分かった。
【0141】
【発明の効果】
本発明によって、十分な反射防止性能を有し、かつ透過鮮明度の良好な反射防止フィルム及び該反射防止フィルムを用いた偏光板、表示装置を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射防止フィルムの上から見た図(イ)及び断面図(ロ)である。
【図2】本発明の比較例の反射防止フィルムの上から見た図(イ)及び断面図(ロ)である。
【図3】本発明の他の反射防止フィルムの上から見た図(イ)及び断面図(ロ)である。
【図4】本発明の他の反射防止フィルムの上から見た図(イ)及び断面図(ロ)である。
【図5】本発明の他の反射防止フィルムの上から見た図(イ)及び断面図(ロ)である。
【図6】本発明の他の反射防止フィルムの斜視図(イ)及び断面図(ロ)である。
【図7】本発明の他の反射防止フィルムの斜視図(イ)及び断面図(ロ)である。
【図8】プラズマ放電処理装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
A,A1,A2,A3,A4 凸部
B 凸部の平行面
C 反射防止層
D 斜面部
E 凸部の平行面以外の平行面
110 回転電極
111 対向電極
120、121 ガイドロール
122、123 ニップロール
124、125 仕切板
130 給気管
131 反応ガス発生装置
140 ガス排気口
150 放電部
180 電源
181、182 電圧供給手段
190 プラズマ放電処理容器

Claims (7)

  1. 輪郭曲線要素の平均高さ(Rc)が0.1〜30μmである凹凸面が形成され、該凹凸面の0.01mm2あたりの凸部の個数が1〜1000である樹脂層を有する反射防止フィルムであって、前記凹凸面のうち反射防止フィルム面に対する傾斜角が0〜5°である平行面が前記反射防止フィルム面に対して面積比で15〜100%を占め、前記平行面の15〜100%が凸部に形成され、前記凹凸面に反射防止層が形成されていることを特徴とする反射防止フィルム。
  2. 前記反射防止層が少なくとも1層の高屈折率層と少なくとも1層の低屈折率層とを有することを特徴とする請求項1に記載の反射防止フィルム。
  3. 凸部以外の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚が、前記凸部の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚より薄いか、若しくは凸部以外の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚と、前記凸部の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚との差が、前記凸部の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚の10%以内であることを特徴とする請求項2に記載の反射防止フィルム。
  4. 前記平行面以外の部分に形成されている反射防止層の平均膜厚が、前記凸部の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚より薄いか、若しくは前記平行面以外の部分に形成されている反射防止層の平均膜厚と前記凸部の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚との差が前記凸部の平行面に形成されている反射防止層の平均膜厚の10%以内であることを特徴とする請求項2又は3に記載の反射防止フィルム。
  5. 前記反射防止層は凹凸面にプラズマ処理を施して形成されたことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の反射防止フィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の反射防止フィルムを有する偏光板。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の反射防止フィルムを有する表示装置。
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