JP2016165709A - 積層フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
基材フィルムを高速で搬送しつつ、塗布スジや塗布ムラの発生を抑制することができる、積層フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】
本発明の積層フィルムの製造方法は、キスリバース型のグラビア塗布装置を用いて基材フィルムに塗液を塗布して積層フィルムを製造する方法であって、
グラビアロールと基材フィルムとの抱き角を0.1°以上10°以下とし、
上流側ガイドロールから基材フィルムが離れ始める点と下流側ガイドロールに基材フィルムが接し始める点とを結ぶ直線が、上流側ガイドロールから下流側ガイドロールに向かって水平方向に対して2°以上10°以下の角度で下向きになるようにして、基材フィルムに塗液を塗布して積層フィルムを製造する。
【選択図】図1
Description
本発明の積層フィルムの製造方法は、キスリバース型のグラビア塗布装置を用いて基材フィルムに塗液を塗布して積層フィルムを製造する方法であって、
前記グラビア塗布装置として、基材フィルムの下側から塗液を塗布するためのグラビアロール、このグラビアロールの搬送方向上流側にあって基材フィルムを上側から押さえて搬送位置を規制するための上流側ガイドロール、および前記グラビアロールの搬送方向下流側にあって基材フィルムを上側から押さえて搬送位置を規制するための下流側ガイドロールを少なくとも備えた塗布装置を用い、
前記グラビアロールと前記基材フィルムとの抱き角を0.1°以上10°以下とし、
前記上流側ガイドロールから前記基材フィルムが離れ始める点と前記下流側ガイドロールに前記基材フィルムが接し始める点とを結ぶ直線が、上流側ガイドロールから下流側ガイドロールに向かって水平方向に対して2°以上10°以下の角度で下向きになるようにして、前記基材フィルムに塗液を塗布して積層フィルムを製造する。
(1)グラビアロール1と基材フィルム3との抱き角度7を0.1°以上10°以下とする。
(2)上流側ガイドロール4から基材フィルム3が離れ始める点8と下流側ガイドロール5に基材フィルム3が接し始める点9とを結ぶ直線11が、上流側ガイドロール4から下流側ガイドロール5に向かって水平方向11に対して2°以上10°以下の角度12で下向きになるようにする(以下、上流側と下流側ガイドロールの水平方向に対する角度12とする。)。
実施例中に示す測定や評価は次に示すような条件で行った。
得られた積層フィルムのロールから任意の位置で200mm×300mmの大きさにフィルムを切り出し、積層フィルムの塗布層とは反対側の基材面に#320〜400の耐水サンドペーパーで均一に傷をつけた後、黒マジックインキ(登録商標)を塗り、塗布層とは反対側の面からの反射を完全になくした状態にして、島津製作所(株)の分光光度計UV−3150を用いてハードコート層表面の反射スペクトル(450〜600nm)を測定し、得られた反射スペクトルと塗布層の屈折率から、上記分光光度計UV−3150に組み込まれた専用ソフトで塗布層の乾燥膜厚を求めた。
得られた積層フィルムのロールから任意の位置で1000mm×1000mmの大きさにフィルムを切り出した。その後、積層フィルムの塗布層側の表面を三波長蛍光灯下にて表面を観察し、次の基準で塗布スジを評価した。
○:塗布スジが視認されない。
△:塗布スジが1本以上5本以下視認される。
×:塗布スジが5本以上視認される。
得られた積層フィルムのロールから任意の位置で1000mm×1000mmの大きさにフィルムを切り出し、塗布層とは反対側の面に黒粘着テープ(日東電工製“ビニルテープNo.21 トクハバ 黒”)を貼り付けた。その後、積層フィルムの塗布層側の表面を三波長蛍光灯下にて表面を観察し、次の基準で塗布ムラを評価した。
◎:塗布ムラが視認されない。
○:塗布ムラが僅かに視認される。
△:塗布ムラが明確に視認される。
×:塗布ムラが強く視認される。
以下の要領で積層フィルムを製造した。
グラビアロール、グラビアロールの搬送方向上流側に位置する上流側ガイドロールグラビアロールの搬送方向下流側に位置する下流側ガイドロールを備えたキスリバース型のグラビア塗布装置を用いた。基材フィルムが、グラビアロールの上側、上流側と下流側のガイドロールの下側を通るパスラインとし、グラビアロールと基材フィルムとの抱き角度が2°、上流側ガイドロールから基材フィルムが離れ始める点と下流側ガイドロールに基材フィルムが接し始める点とを結ぶ直線が、上流側ガイドロールから下流側ガイドロールに向かって水平方向に対して7°となるように各ロールの位置を調整した。この塗布装置を用いて、基材フィルム(両面に易接着層が積層された光学用易接着ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製の「ルミラー(登録商標)」;厚み50μm))の一方の面に、ハードコート層の乾燥膜厚が3μmとなるように、下記のハードコート層形成用塗布液を塗布し、100℃で乾燥後、高圧水銀UVランプ(120W/cm)の紫外線を積算光量450mW/cm2にて照射して硬化させた後、ロール状に巻き取った。巻き取り長さは300mである。
・外径;55mm
・線数;1インチ当たり150線、
・斜線型セルの斜線角度(グラビアロールの軸方向に対する角度);45°
・セル形成領域の長さ(塗布幅);1000mm。
紫外線硬化性樹脂70質量部、シリカ粒子27質量部、光重合開始剤3質量部を、有機溶媒(メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノンの混合溶媒)に溶解・分散した塗布液を用意した。この塗布液の固形分濃度は35質量%で、粘度(23℃)は7mPa・sであった。
グラビアロールと基材フィルムとの抱き角度および上流側と下流側ガイドロールの水平方向に対する角度を表1に記載した通りとした以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示した。
2 ドクターブレード
3 基材フィルム
4 上流側ガイドロール
5 下流側ガイドロール
6 塗布液
7 抱き角度
8 上流側ガイドロールから基材フィルムが離れ始める点
9 下流側ガイドロールに基材フィルムが接し始める点
10 キスリバース型のグラビア塗布装置
11 点7と点8とを結ぶ直線
12 水平方向を示す線
13 上流側と下流側ガイドロールの水平方向に対する角度
Claims (3)
- キスリバース型のグラビア塗布装置を用いて基材フィルムに塗液を塗布して積層フィルムを製造する方法であって、
前記グラビア塗布装置として、基材フィルムの下側から塗液を塗布するためのグラビアロール、このグラビアロールの搬送方向上流側にあって基材フィルムを上側から押さえて搬送位置を規制するための上流側ガイドロール、および前記グラビアロールの搬送方向下流側にあって基材フィルムを上側から押さえて搬送位置を規制するための下流側ガイドロールを少なくとも備えた塗布装置を用い、
前記グラビアロールと前記基材フィルムとの抱き角を0.1°以上10°以下とし、
前記上流側ガイドロールから前記基材フィルムが離れ始める点と前記下流側ガイドロールに前記基材フィルムが接し始める点とを結ぶ直線が、上流側ガイドロールから下流側ガイドロールに向かって水平方向に対して2°以上10°以下の角度で下向きになるようにして、前記基材フィルムに塗液を塗布する、積層フィルムの製造方法。 - 前記グラビアロールとして、ロール表面に斜線型セルが形成され、ロールの直径が20mm以上80mm以下であるグラビアロールを用いる、請求項1の積層フィルムの製造方法。
- 前記グラビアロールの傾斜型セルの傾斜角度が、ロール軸方向に対して30°以上75°以下である、請求項2の積層フィルムの製造方法。
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JP2018181781A (ja) * | 2017-04-21 | 2018-11-15 | トヨタ自動車株式会社 | 電極板製造装置 |
WO2021192874A1 (ja) * | 2020-03-24 | 2021-09-30 | 富士フイルム株式会社 | 塗布装置、印刷装置及び塗布方法 |
-
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- 2015-09-24 JP JP2015186482A patent/JP6540420B2/ja active Active
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