JP4026092B2 - 制動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、緊急状態にはドライバのブレーキ操作を補助して大きなブレーキ力を発生させるブレーキ補助機構を備えた制動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ブレーキ補助機構を組み込んだ制動装置の一例として、特開昭61−268560号公報に示すようなものがある。
この制動装置は、ブレーキ補助機構をブレーキ倍力装置に組み込んで構成されている。
【0003】
その倍力装置の構成は、事故回避時のような車を即座に停止または減速させたい緊急状態であるか否かをブレーキペダルの踏み込み速度を検出するセンサの出力に基づいて判定し、通常時は、ドライバによるブレーキペダルの踏力に応じて移動する入力ロッドによって負圧弁を閉弁すると共に大気弁を開弁し、従前同様に変圧室に作動流体を供給し、これによりパワーピストンに差圧を発生させて倍力作用を行う一方、事故回避時のような車を即座に停止または減速させたい緊急状態は、前述した入力ロッドの移動による従前通りの作動流体の供給とは別に、コントロール弁を開弁して作動流体を変圧室に供給し、これによりパワーピストンにさらに大きな差圧を発生させて倍力作用を行い、ドライバのブレーキ操作を補助して大きなブレーキ力を発生させる構成となっている。
【0004】
そして、このようなブレーキ倍力装置の、ブレーキペダルの踏み込み速度に基づき緊急状態を判定してコントロール弁を開弁させるコントローラの従来例としては、図7に示すようなものがある。
【0005】
この従来例では、コントローラは、予め定められた制御サイクル毎に図示しないペダルストロークセンサからのストローク信号sBを読み取り(ステップS1)、次のステップS2で前回の制御サイクルでのストローク信号値sB(n−1)と今回の前記ステップS1で読み込んだストローク信号値sB(n)との差分VBを求める。ここで、制御サイクルは、タイマ割り込み処理などによって一定時間間隔で起動されるようになっており、上記差分計算により、速度(ストローク速度)VBが算出される。すなわち、ステップS2で、コントローラは、前記差分VBに対応するストローク速度を算出しており、以下、適宜、ストローク速度を符号VBで示す。
【0006】
次のステップS3で、コントローラは、ストローク速度閾値の基準値Seoに車両速度係数F1(V)及びストローク係数F2(sB)を乗算してストローク速度閾値Seを算出する。
ここで、車両速度係数F1(V)は、例えば特開平7−76267号公報に示されるようなもので、車速に応じて予め設定されており、車速が小さいときには大きな係数として設定され、駐車や後退の際の制動ペダルの激しい操作によって無用にブレーキ補助機構が作動開始してしまうのを防止できるように設定されており、また、車速が普通の円滑な走行速度にあるときには、前記車速が小さいときの係数よりも小さな係数(最小値も含む)として設定され、制動ペダルの激しい操作によってブレーキ補助機構が作動開始するのを許容し易いように設定されている。さらに、車速が非常に高いときには、前記車速が普通の円滑な走行速度にあるときよりも再び大きな係数として設定され、車速が非常に高いときにはドライバは制動ペダルの激しい操作を行う傾向があるので、この制動ペダルの激しい操作によって無用にブレーキ補助機構が作動開始してしまうのを防止するように設定されている。
【0007】
また、ストローク係数F2(sB)は、例えば特開平7−76267号公報に示されるようなもので、ブレーキペダルのストロークの増大に伴い段階的に低下する値になっており、例えばブレーキペダルのストロークの増大につれて倍力装置の反力が増加するので、このストロークの増大によってドライバが速いブレーキペダルの踏み込み速度を得られにくくなり、ブレーキ補助機構が作動開始しにくくなるのを補正するように設定されている。
【0008】
続くステップS4では、ブレーキ剛性監視処理を行って、剛性係数Kwを算出する。
ここで、ブレーキ剛性監視処理とは、例えば特開平8−207721号公報に示されるようなもので、例えば倍力装置のパワーピストンに設けられたダイアフラムの弾力変化やブレーキパッドの摩耗等によって制動装置の反応特性が変化してしまった場合、この制動装置の反応特性の変化をブレーキペダルのストロークや車速等といったデータの関係に基づき監視し、この反応特性変化が検出された場合にはこの変化による影響を補正するための係数、剛性係数Kwを演算するものである。
【0009】
次のステップS5では、ドライバ操作癖監視処理を行って、操作癖係数を算出する。
ここで、ドライバ操作癖監視処理は、例えば特開平7−156786号公報に示されるようなもので、ドライバ個々に関係する補正係数としての操作癖係数を求めるもので、ドライバによる制動操作終了後、当該ドライバに関係する操作癖係数を、当該制動操作の際に得られたブレーキペダルの最大ストローク速度VBm及び最大ストロークsBmに基づき特性係数Kを演算し、予め設定されているモデルドライバの操作癖係数(=1)にこの特性係数Kを乗算して、当該ドライバ固有の操作癖係数を演算する処理である。
【0010】
そして、次のステップS6では、先のステップS3で求めたストローク速度閾値Se、剛性係数Kw及び操作癖係数を乗算して修正ストローク速度閾値を求め、この修正ストローク速度閾値に比して先に求められたストローク速度VBが大きいか否か比較され、緊急状態か否かが判定される。
【0011】
これにより、ステップS6でYES となり緊急状態と判定されると、コントロール弁のソレノイドを駆動して開弁することにより、入力ロッドの移動による従前どおりの負圧弁及び大気弁の作動による変圧室への作動流体の供給とは別に、作動流体を作動流体源からコントロール弁を介して変圧室に供給するようにし、これによりパワーピストンにさらに大きな差圧を発生させて倍力作用を行い、ドライバのブレーキ操作を補助して大きなブレーキ力を発生させるようにする。
そして、以上説明した前記ステップS1〜S7の制御(サブルーチン)が終了し、この制御は予め定められた制御サイクル毎に繰り返し実行される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような緊急状態にはドライバのブレーキ操作を補助して大きなブレーキ力を発生させるブレーキ機構を備えた制動装置では、本当に必要な緊急状態でのみブレーキ補助機構を作動させるべきで、緊急度の低い場面ではブレーキ補助機構は作動させるべきではない。
そのため、図7で説明したように、ブレーキ補助機構を作動させなければならない緊急状態であるか否かの判定のためのストローク速度閾値の設定は、車両速度やブレーキペダルストロークに応じて細かく調整しなければならず、さらに倍力装置のパワーピストンに設けられたダイアフラムの弾力変化やブレーキパッドの摩耗等によっても同じブレーキペダルの踏力であってもブレーキ踏み込み速度が変化するので、このブレーキ剛性についても常時モニタしてストローク速度閾値を補正しなければならない。
【0013】
さらに、緊急時のブレーキペダルの踏力(操作の仕方)自体も一の個人にあっては緊急状態の操作の仕方であっても他の個人にあっては通常時の操作の仕方の範囲内であるといった個人差もあるので、ドライバの癖に応じてもストローク速度閾値を補正しなければならなかった。
そのため、これら補正のための係数設定が複雑である上、その設定のためには多人数を対象に、かつ多大な時間をかけて事前調査を行わなければならなかった。
また、さらにこれら多大な労力をかけて厳密にストローク速度閾値を修正しても、修正したストローク速度閾値の前後で極端にブレーキの効きが変化することがあり、かえってドライバのブレーキペダルの操作感覚に混乱を招く虞もあった。
【0014】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、安全性及び操作性を確保でき、容易な制御で緊急時に大きなブレーキ力を発生させることができるブレーキ補助機構を備えた制動装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、ハウジング内をパワーピストンにより定圧室と変圧室とに画成し、該パワーピストンに支持されたバルブボディ内には、ブレーキペダルに連動する入力ロッドに連結されたプランジャの移動により前記変圧室への作動流体の供給を制御する弁機構を設け、該弁機構の作動に基づく前記変圧室と前記定圧室との間に発生した差圧によって前記パワーピストンに生じた推力を出力ロッドを介して伝達し、その反力の一部をリアクション部材及び前記プランジャを介して前記入力ロッドに作用させる構成とした倍力装置と、該倍力装置の変圧室に連通して設けられ、駆動信号の入力により該変圧室へ作動流体の供給を行う制御弁手段と、ブレーキペダルのストロークを検出するストローク検出手段と、該ストローク検出手段の検出結果に基づくブレーキペダルのストローク速度と予め設定された閾値とを比較し、閾値を越えたときには前記制御弁手段に駆動信号を出力する制御弁駆動制御手段と、前記出力ロッドから前記リアクション部材及び前記プランジャを介して入力ロッドに作用する反力の一部が所定値に達したときに、前記入力ロッドに作用する反力の割合を該所定値到達前に対し低減させる反力調整機構と、を設け、前記弁機構は、バルブボディ内に設けられた弁体と、バルブボディ内を移動可能に設けられ、前記入力ロッドに連結されたプランジャと、前記弁体に当接する弁座部及び前記プランジャが係合可能な係合部を有し、常時は該係合部を前記プランジャに当接させるように付勢されて前記バルブボディ内を移動可能に設けられたアーマチュアとからなり、前記制御弁手段は、該アーマチュアと、該アーマチュアを前記弁体から離間させるように該アーマチュアに対して磁力を発生するソレノイドとからなり、前記反力調整機構は、前記リアクション部材に当接可能に配置され、前記リアクション部材とプランジャとの間にプランジャに対して相対移動可能に介在された反力受けと、該反力受けとプランジャとの間に介装されたスプリング部材とからなり、前記制御弁駆動制御手段の閾値は、前記反力調整機構のスプリング部材が縮められるストローク速度よりも大きな値に設定されていることを特徴とする。
【0016】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成において、前記制御弁駆動制御手段は、前記ブレーキペダルのストロークの増大に伴い段階的に低下するストローク係数に基づいて前記閾値を算出することを特徴とする。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の構成において、制御弁駆動制御手段は、制動操作の際に得られた前記ブレーキペダルの最大ストローク速度と最大ストロークとに基づく操作癖係数を算出し、該操作癖係数に基づいて前記閾値を算出することを特徴とする。
【0018】
【実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態の制動装置を図1ないし図5に基づいて説明する。
なお、図7に示す部分と同一の部分は同一符号で示し、その説明は適宜省略する。図1及び図2において、1はフロントシェル2及びリアシェル3からなるハウジングである。ハウジング1内は、センタシェル4により、前・後室(符号省略)に画成されている。前室は、ダイアフラム4aを備えたパワーピストン6aによって、前側定圧室7a及び前側変圧室8aに画成され、後室は、ダイアフラム5bを備えたパワーピストン6bによって、前側定圧室7b及び前側変圧室8bに画成されている。
本実施の形態では、上述したハウジング1、及び後述する弁機構、リアクションディスク28、プランジャ20等により倍力装置が構成されている。
【0019】
パワーピストン6a,6bには略筒状のバルブボディ9が取り付けられている。バルブボディ9は、カップ形状の有底の大径筒部10と、この大径筒部10に連接された小径筒部11とからなっている。大径筒部10はパワーピストン6a,6bに気密的に嵌合されていると共に、センタシェル4に対し気密的かつ摺動可能に挿通されている。小径筒部11はリアシェル3に気密的かつ摺動可能に挿通してリアシェル3の後方に延ばされている。小径筒部11の開口側にはサイレンサ機能及び空気浄化機能を有するフィルタ12が収納されており、フィルタ12を介して大気がバルブボディ9内部に導入されるようになっている。
【0020】
小径筒部11の大径筒部10側部分は肉厚に形成されており、当該肉厚部分13には、一端側が大径筒部10の開口側に開口し、他端側が小径筒部11の先端側に開口する軸方向に延びる通路T1及び一端側が後側変圧室8bに開口し、他端側が肉厚部分13の内側に開口する径方向に延びる通路T2(便宜上、模式的に図示する。)が形成されている。
さらに、バルブボディ9には、前側定圧室7aと後側定圧室7bとを連通する通路T3、前側変圧室8aと後側変圧室8bとを連通する通路(図示省略)が形成されている。以下、便宜上、前側定圧室7a及び後側定圧室7bを適宜、定圧室7と総称し、前側変圧室8a及び後側変圧室8bを適宜、変圧室8と総称する。定圧室7は、図示しないエンジンの吸気装置等の負圧源に接続されて常時負圧になっている。
【0021】
小径筒部11内の前記通路T1の開口部分の近傍には、弾性変形可能な弁体14の基端部が押え部材15により固定されている。弁体14の先端部と入力ロッド16との間にはばね17が介装されており、弁体14を通路T1の開口側(弁座)に付勢して通路T1を閉じるようにしている。この弁体14及び通路T1の開口部分(弁座)により真空弁18が構成されている。
押え部材15と入力ロッド16との間には戻しばね19が介装されていて入力ロッド16を後方に付勢するようにしている。
【0022】
小径筒部11には、ブレーキペダル(図示省略)に連動した入力ロッド16が挿入されている。入力ロッド16の先端部には、該入力ロッド16に連動する軸状のプランジャ20が設けられている。
前記大径筒部10の底部側には入力ロッド16と同心になるようにソレノイド21が配置されている。ソレノイド21は略筒状のソレノイド保持具22を介して大径筒部10に保持されている。ソレノイド21の内側にはソレノイド21に駆動される略筒状のアーマチュア23が進退動可能に配置されている。ソレノイド21は、励磁されて磁力を発生し、アーマチュア23を弁体14から離間させるようにする。この場合、アーマチュア23は、ソレノイド21の中心に対して入力ロッド16側に偏倚して配置されている。
【0023】
アーマチュア23は、大径のアーマチュア本体23aと、このアーマチュア本体23aに締結されるアーマチュア補助体23bとから大略構成されており、アーマチュア補助体23bは、アーマチュア本体23aに比して小径の筒状とされている。アーマチュア本体23aには、プランジャ20を挿通する孔(符号省略)が形成された底部(係合部)23cが設けられている。この底部23cには、プランジャ20の段差部20aが当接するようになっており、プランジャ20の前進に連動してアーマチュア23が前進し得るようになっている。
アーマチュア補助体23bは、その先端部が弁体14の先端部に当接可能であり当接時に通路T2と大気とを遮断し、かつ離間することにより両者を連通させて大気を後側変圧室8b及び前側変圧室8aに導入させるようになっている。上述したアーマチュア補助体23b及び弁体14により大気弁24が構成されている。
本実施の形態では、弁体14、プランジャ20及びアーマチュア23により弁機構が構成されている。また、アーマチュア23及びソレノイド21により制御弁手段が構成されている。
【0024】
前記ソレノイド保持具22の一端側(図1左側)には、ディスク収納体25が装着されている。ディスク収納体25は、収納体筒部25aと、リング状のフランジ部25bとからなり、フランジ部25bがソレノイド保持具22に取り付けられ、収納体筒部25aがソレノイド21内に延長されたものになっている。ディスク収納体25とフロントシェル2との間には戻しばね26が介装されており、ディスク収納体25ひいてはバルブボディ9を後方(図1右方向)に付勢している。
【0025】
ディスク収納体25に形成された孔25cには、出力ロッド27の基端部及びゴム等の弾性体からなるリアクションディスク(リアクション部材)28が収納されている。出力ロッド27の先端部は、フロントシェル2を気密的に挿通してその前方に延ばされ、マスタシリンダ(図示省略)に連結される。収納体筒部25aとアーマチュア本体23aとの間にはばね29が介装されており、両者を離間する方向に付勢している。フロントシェル2にはスタッドボルト30が植立されており、このスタッドボルト30を介してマスタシリンダが本装置に一体的に取り付けられる。リアシェル3にはスタッドボルト31が植立されており、このスタッドボルト31を介して倍力装置が車体(図示省略)に固定されている。
【0026】
前記ディスク収納体25の孔25c及びアーマチュア本体23a内で前記リアクションディスク28とプランジャ20との間には反力調整機構32が介装されている。
反力調整機構32は、リアクションディスク28に並設されるリング状の中間部材33と、中間部材33の孔に一端側が挿通される有底筒状の反力受け34と、プランジャ20の先端部に設けられるハット状のばね受け35と、反力受け34に形成されたフランジ34aとばね受け35との間に介装された圧縮ばね36と、この圧縮ばね36に所定のセット荷重を与える調整ロッド37とから大略構成されている。図1(図2)に示す初期状態で反力受け34とリアクションディスク28との間には所定幅の隙間が形成されている。
【0027】
この場合、反力調整機構32は、圧縮ばね36のセット荷重を調整しておくことにより、出力ロッド27からリアクションディスク28及びプランジャ20を介して入力ロッド16に作用する反力の一部が所定値(後述する図4の点Cに対応する値)に達したときに、入力ロッド16に作用する反力の割合を該所定値到達前に対し低減させる(図4の出力領域D)ようにしている。
【0028】
ばね受け35は、有底の筒部(以下、ばね受け筒部という。)35aと、ばね受け筒部35aの開口側に形成されたフランジ(以下、ばね受けフランジという。)35bとからなり、ばね受け筒部35aの底部35cには調整ロッド37の軸部37aを進退可能に挿通する孔(符号省略)が形成されている。ばね受け筒部35aの開口側には、プランジャ20の先端部が嵌合されている。
【0029】
調整ロッド37は、その軸部37aがばね受け筒部35aの底部35cの孔を挿通して反力受け34の穴に圧入固定されると共に、その頭部37bがばね受け筒部35a内を進退動可能でかつばね受け筒部35aの底部35cに係止されるようになっている。反力受け34の穴への調整ロッド37の挿入長さを変えることにより、圧縮ばね36に付与するセット荷重を調整し得るようになっている。また、圧縮ばね36に荷重がかかっていない組付状態で反力受け34からばね受け筒部35aの底部35cまでの長さMに比して調整ロッド37の頭部37bからプランジャ20の先端部までの長さNが長く(N>M)なっており、圧縮ばね36の短縮時に反力受け34とばね受け筒部35aの底部35cとが当接するまで調整ロッド37の頭部37bがばね受け筒部35a内を移動可能になっている。
【0030】
前記フロントシェル2には、ストロークセンサ(ストローク検出手段)38の本体部38aが気密的に嵌合されている。ストロークセンサ38の本体部38aに進退可能に支持された可動軸38bの先端部がパワーピストン6aに連結されており、パワーピストン6aひいてはバルブボディ9の移動位置を検出するようになっている。
ストロークセンサ38及びソレノイド21には、ハウジング1外に配置したコントローラ(制御弁駆動制御手段)39が接続されている。ソレノイド21とコントローラ39とを接続する接続線40は、フロントシェル2に気密的に嵌装されたグロメット41に貫通されている。
【0031】
コントローラ39は、後述するようにストローク速度VBが基準値Seoを超えたとき、ソレノイド21への通電を行い大きな出力を得られるようにしている。
【0032】
このコントローラ39は、図3に示すような演算処理を行う。すなわち、ストロークセンサ38からのストローク信号sBを読み取り(ステップS1)、次のステップS2でストローク速度VBを求める。次に、ストローク速度VBがストローク速度閾値の基準値Seoを超えたか否かを判定する(ステップS6A )。ステップS6A でYES と判定すると、反力調整機構32の作動とは別個に、図示しないソレノイド21に通電することにより大気弁24を開弁する(ステップS7)。
【0033】
上述したように構成した制動装置の作用を、以下に説明する。
この制動装置は、図1(図2)に示す初期状態で、定圧室7、変圧室8は一定圧(負圧)となっており、かつ大気弁24、真空弁18は閉じられている。この状態で入力ロッド16が押されると、プランジャ20、アーマチュア23及び反力調整機構32が、リアクションディスク28、反力調整機構32及びプランジャ20相互の間の隙間を移動することにより、アーマチュア補助体23bが弁体14から離間し(大気弁24が開弁し)、大気が小径筒部11とアーマチュア23との間の空間部48及び通路T1を通って後側変圧室8b(及び前側変圧室8a)に流入して後側定圧室7bと後側変圧室8bとの間及び前側定圧室7aと前側変圧室8aとの間に差圧が生じる。これによりパワーピストン6a,6bひいてはバルブボディ9が前進して出力ロッド27に推力が発生し制動作用が開始される。
【0034】
この制動初期状態では、反力調整機構32の反力受け34が、リアクションディスク28と反力受け34との間の隙間を移動することによりリアクションディスク28からの反力を受けることなく大気弁24が開弁されるので、十分な初期制動力(図4の出力領域Aに示すジャンプイン量)を得ることができる。
この後、プランジャ20がさらに前進して、リアクションディスク28の一部が反力受け34の方向に膨出変形すると、膨出変形したリアクションディスク28を介して出力反力の一部が反力受け34から非圧縮状態の圧縮ばね36、ひいてはプランジャ20及び入力ロッド16に伝達され、入力に応じて出力が比例して増加する(図4の出力領域B)。
【0035】
ブレーキペダル踏力が、反力調整機構32(圧縮ばね36)のセット荷重に達すると、圧縮ばね36が縮み出し入出力特性を示す線分が点Cを境に屈曲して倍力比(入力ロッド16の入力に対する出力ロッド27からの出力比。図4の線分の傾斜角で示される。)が、出力領域Bの倍力比に比して大きくなる(図4の出力領域D)。
【0036】
なお、このように出力領域Dの倍力比が出力領域Bの倍力比に比して大きくなるのは、上述したように出力ロッド27からリアクションディスク28及びプランジャ20を介して入力ロッド16に作用する反力の一部が所定値に達したときに、入力ロッド16に作用する反力の割合を該所定値到達前に対し低減させる(図4の出力領域D)ようにしていることにより得られるものである。
【0037】
ここで、「反力の割合の低減」により「倍力比が大きくなる」ことについて、以下に説明する。
上述したように図2に示す初期状態で、定圧室7a,7b、変圧室8a,8bは一定圧(負圧)で、大気弁24は閉じられている。
この状態でブレーキペダルが操作され入力ロッド16が押された場合は、上述したように入力ロッド16に連結されたプランジャ20が前進すると共に、段差部20aを介してアーマチュア23も前進し、真空弁18が閉じられた状態で、アーマチュア補助体23bの端部が弁体14から離間して大気弁24が開弁し、変圧室8a,8bに大気が流入して定圧室7a,7bと変圧室8a,8bとの間に差圧が生じる。この差圧によりパワーピストン6a,6bが前進し、リアクションディスク28を介して出力ロッド27に前方への出力が発生する。また、リアクションディスク28は、この際の出力ロッド27からの反力により変形し、反力調整機構32の反力受け34とリアクションディスク28との間に形成されている所定幅の隙間Pを埋めて反力受け34に当接し押圧するようになる。この結果、出力ロッド27からの反力の一部が、反力調整機構32、プランジャ20を介して入力ロッド16に作用し、ブレーキペダルの踏力感を付与することになる(図4の出力領域Aに示すジャンプイン量)。
【0038】
これにより、ブレーキペダルの踏力が所定値に達するまでは、リアクションディスク28を介して反力調整機構32に伝えられる反力の一部は、その圧縮ばね36の所定のセット荷重よりも小さいので、圧縮ばね36は押し縮められることはなく、一定の倍力比で、ブレーキ操作力に応じたサーボ力を発生させることができる(図4の出力領域B)。
【0039】
これに対し、ブレーキペダルの踏力が所定値を越えた場合は、リアクションディスク28を介して反力調整機構32に伝えられる反力の一部は、その圧縮ばね36の所定のセット荷重よりも大きくなるので、圧縮ばね36は反力調整機構32に伝えられる反力の一部の大きさに応じて押し縮められて反力受け34が相対的にプランジャ20側すなわちばね受け35側に近接することになる。この結果、この圧縮ばね36が押し縮められた分だけ、同じパワーピストン6a,6bの変位位置に対しては、反力調整機構32の反力受け34はリアクションディスク28と離れることとなり、両者の間に形成されている隙間Pが、この圧縮ばね36が押し縮められた分だけ拡大されることになって、前述した図4に示すジャンプイン量(出力領域A)が増大することになる。
【0040】
これにより、ブレーキペダルの踏力が所定値を越えている場合は、リアクションディスク28を介して反力調整機構32に伝えられる反力の一部が圧縮ばね36の所定のセット荷重よりも大きくなり、圧縮ばね36はその大きさに応じて押し縮められ、その押し縮められる分だけ前述のジャンプイン量が増していることになるので、ブレーキペダルの踏力が所定値を越えていない場合に比して、見かけ上、倍力比が大きくなる(図4の出力領域D)。
【0041】
上述したようにして、本実施の形態の反力調整機構32は、図4出力領域B、Dに示されるような2レシオ特性を得るようにしている。
【0042】
さらに、ブレーキペダルが踏まれて圧縮ばね36が縮んで、ばね受け35が反力受け34に当接する(即ち、長さM=0となる)と(図4で点Eに達すると)、圧縮ばね36のばね力が入力ロッド16及び出力ロッド27間の力伝達に作用しなくなり、入出力特性を示す線分が点Eを境に屈曲して倍力比が、出力領域Bの倍力比と略同等になる(図4の出力領域F)。
【0043】
本実施の形態では、反力調整機構32を有しており、上述したように図4の出力領域B、Dの入出力特性(2レシオ特性)を発揮することができるが、これに対して、反力調整機構32を有していないタイプの制動装置では、このような2レシオ特性を得ることができず、その入出力特性は例えば図8に示されるものとなる。
【0044】
上述したように、所定の入力(点C)を超えると、出力増加割合が大きくなるので、踏力の増加が少なくても大きな制動力を得ることができる。このため、反力調整機構32を有しない従来装置に比して、ある程度の緊急(中程度の緊急)時にも比較的小さい踏力で迅速に大きな制動力を発生することが可能になり、安全性の向上を図ることができる。
【0045】
一方、コントローラ39は、ストロークセンサ38の出力信号sBを監視し、一定時間間隔の出力信号sBの差分計算によりストローク速度VBを求めると共に、このストローク速度VBがストローク速度閾値の基準値Seoを超えた場合、ソレノイド21に通電してアーマチュア23を吸引する。このため、プランジャ20の位置に無関係に、大気弁24が開弁し、変圧室8に大気が導入されて定圧室7の真空度と変圧室8の内圧(大気圧)との圧力差に応じた推力でパワーピストン6a,6bひいては出力ロッド27が前進してフル制動が行われ、緊急度が極めて高い場合に利用可能となる。
【0046】
上述したように、中程度の緊急状態での安全性向上には、反力調整機構32が寄与するので、ソレノイド21による強制フル制動を、緊急度の高い場合に限定利用することができる。すなわち、安全性を確保した状態で、ストローク速度閾値の基準値Seoを大きく設定して、不要な制動を防止できるので、上述した従来技術で必要とされた妥協的な閾値設定を厳密に追求する必要がなくなる。このため、上述した従来技術のステップS3、S4、S5(図7)等のような閾値の補正処理を不要とすることができ、この分、コントローラ39の構成の簡易化が図れると共に、制御の迅速化を図ることができる。
【0047】
次に本発明の第2の実施の形態を図5に基づいて説明する。
この第2の実施の形態のコントローラ39は、図3と同様にステップS1、S2、S7を設けると共に、図3のステップS6A に代えてステップS6B を設け、ステップS2とステップS6B との間にステップS3B 、ステップS5B を設けた構成になっている。ステップS3B では、ストローク速度閾値の基準値Seoにストローク係数F2(sB)を乗算してストローク速度閾値Seを算出する。
ステップS5B では、図7と同様にドライバ操作癖監視処理を行うと共に、操作癖係数を算出する。
ステップS6B では、ストローク速度閾値Se及び操作癖係数の積算を行って修正閾値を求め、この修正閾値(操作癖係数により修正された閾値)に比してストローク速度VBが大きいか否かが判定される。
【0048】
この第2の実施の形態では、上述した従来技術のステップS4のような閾値の補正処理を不要とすると共に、ステップS3の車両速度係数F1(V)を用いた演算が不要となるので、この分、コントローラ39の構成の簡易化が図れると共に、制御の迅速化を図ることができる。ここで、ステップS4はブレーキの監視処理であるが、このブレーキ監視には一般に車両減速度情報が必要で、車両速度係数F1(V)を用いた演算が不要となることとあいまって、車両速度計算のための信号入力回路が不要となり、かつ速度演算処理を行わなくて済み、システムの簡素化が可能となる。
【0049】
上記実施の形態は、反力調整機構32がばね部材(圧縮ばね36)を用いたタイプであるが、これに代えて、バルブボディ9に凹部(中径貫通孔50b)を形成し、凹部(中径貫通孔50b)により出力反力の大きさに応じてプランジャ20の有効受圧面積を変化させるように構成した反力調整機構を用いて構成される制動装置を参考技術として説明する。
【0050】
このように構成した参考技術としての制動装置を、図6に示す。図6において、図1と共通する部材は同等の符号で示し、その説明は適宜省略する。なお、この制動装置は、上述したタンデム型(二組の定圧室7及び変圧室8)と異なり、一組の定圧室7及び変圧室8を有するものである。
【0051】
図6において、バルブボディ9の大径筒部10は、厚肉に形成されている。大径筒部10の貫通孔50は、内径が段階的に異なる大径、中径、小径貫通孔50a,50b,50cからなり、大径貫通孔50aに出力ロッド27の基端部及びリアクションディスク28が収納されている。
プランジャ20の先端側に備えられた略円柱状の先端軸部20aは、小径貫通孔50cを挿通して中径貫通孔(凹部)50b側に突出している。先端軸部20aの先端部とリアクションディスク28との間には、通常時、隙間(ジャンプインクリアランス)Pが形成されている。ここで、リアクションディスク28の断面積はR、中径貫通孔(凹部)50bの面積はB1 、先端軸部20aの断面積はB2 (B1 >B2 )に設定されている。
大径筒部10の入力ロッド16側部分には、入力ロッド16側に開口する環状溝51が形成されており、この環状溝51にアーマチュア23が進退自在に挿入されている。また、大径筒部10には、アーマチュア23を駆動するソレノイド21が埋設されている。
【0052】
この図6の装置では、制動初期段階では、入力ロッド16が押されプランジャ20が、先端軸部20aの先端部とリアクションディスク28との間に形成されている隙間P分だけ、移動することによりリアクションディスク28からの反力を受けることなく大気弁24が開弁されるので、十分な初期制動力(図4の出力領域Aに示すジャンプイン量)を得ることができる。
【0053】
この後、プランジャ20がさらに前進して、プランジャ20がリアクションディスク28を押すと、リアクションディスク28の一部が中径貫通孔50b側に膨出する。この際、プランジャ20が受ける出力反力は、リアクションディスク28からの反力からバルブボディ9が受ける分(面積Rから面積B1 を引いた分に相当する。)を引いた大きさ、すなわち面積B1 (有効受圧面積)に対応した大きさ(有効受圧面積)になり、倍力比はR/B1 となる(図4の出力領域B参照)。
【0054】
リアクションディスク28がさらに膨出してリアクションディスク28の膨出分が中径貫通孔50bと小径貫通孔50cとの段差部に達して、当該段差部も出力反力を受けるようになると、プランジャ20の有効受圧面積はB1 となり、倍力比はR/B2 (>R/B1 )となる(図4の出力領域D参照)。本参考技術では、上述したように、バルブボディ9に凹部(中径貫通孔50b)を形成し、凹部(中径貫通孔50b)により出力反力の大きさに応じてプランジャ20の有効受圧面積を変化させるように構成し、上述した図4に示すような2レシオ特性を得られるようにしている。この参考技術では、中径貫通孔(凹部)50bの面積の大きさに応じて倍力比を変更できるので、緊急度合いが中程度の場合における制動力の変更設定を比較的容易に果たすことができる。
【0055】
なお、上記実施の形態では、制御弁手段(アーマチュア23及びソレノイド21)をバルブボディ9内に設けた場合を例にしたが、本発明は、これに限定されるものではなく、変圧室(前側、後側変圧室8a,8b)に連通させてハウジング1外部に制御弁手段を設け、変圧室へ作動流体の供給を行うように構成してもよい。
【0056】
【発明の効果】
請求項1ないし3の発明は、反力調整機構により出力が調整されて2レシオ特性を得ることが可能となると共に、制御弁駆動制御手段からの駆動信号により制御弁手段が変圧室へ作動流体を供給するので、反力調整機構の作動と独立して大きな倍力比を得ることが可能となり、これにより、中程度の緊急状態での安全性向上には、反力調整機構を寄与させる一方、制御弁駆動制御手段による強制フル制動を、緊急度の高い場合に限定利用することができる。この場合、制御弁駆動制御手段の閾値は、前記反力調整機構のスプリング部材が縮められるストローク速度よりも大きな値に設定されているので、従来技術で必要とされた妥協的な閾値設定を厳密に追求する必要がなくなり、この分、精度高い制動を行うために要求された閾値の補正処理が不要となり、ひいては、制御系の構成の簡易化が図れると共に、制御の迅速化を図ることができる。
【0057】
さらに、請求項1ないし3記載の発明は、反力調整機構を、リアクション部材に当接可能に配置され、リアクション部材とプランジャとの間にプランジャに対して相対移動可能に介在された反力受けと、該反力受けとプランジャとの間に介装されたスプリング部材と、前記反力受けとプランジャとの間に介装され前記反力受けとプランジャとの初期離間位置および前記スプリング部材の前記反力受けに対するセット荷重を調整する調整部材とから構成しており、調整部材によりスプリング部材のセット荷重が調整されるので、倍力比の変化開始点を調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の制動装置を示す断面図である。
【図2】 図1の部分拡大図である。
【図3】 図1の制動装置のコントローラの演算制御内容を示すフローチャートである。
【図4】 図1の制動装置の入出力特性を示す図である。
【図5】 本発明の第2の実施の形態の制動装置のコントローラの制御演算内容を示すフローチャートである。
【図6】 参考技術の制動装置を示す断面図である。
【図7】 従来の制動装置の一例における制御演算内容を示すフローチャートである。
【図8】 図4と比較するための従来技術の入出力特性を示す図である。
Claims (3)
- ハウジング内をパワーピストンにより定圧室と変圧室とに画成し、該パワーピストンに支持されたバルブボディ内には、ブレーキペダルに連動する入力ロッドに連結されたプランジャの移動により前記変圧室への作動流体の供給を制御する弁機構を設け、該弁機構の作動に基づく前記変圧室と前記定圧室との間に発生した差圧によって前記パワーピストンに生じた推力を出力ロッドを介して伝達し、その反力の一部をリアクション部材及び前記プランジャを介して前記入力ロッドに作用させる構成とした倍力装置と、該倍力装置の変圧室に連通して設けられ、駆動信号の入力により該変圧室へ作動流体の供給を行う制御弁手段と、ブレーキペダルのストロークを検出するストローク検出手段と、該ストローク検出手段の検出結果に基づくブレーキペダルのストローク速度と予め設定された閾値とを比較し、閾値を越えたときには前記制御弁手段に駆動信号を出力する制御弁駆動制御手段と、前記出力ロッドから前記リアクション部材及び前記プランジャを介して入力ロッドに作用する反力の一部が所定値に達したときに、前記入力ロッドに作用する反力の割合を該所定値到達前に対し低減させる反力調整機構と、を設け、
前記弁機構は、バルブボディ内に設けられた弁体と、バルブボディ内を移動可能に設けられ、前記入力ロッドに連結されたプランジャと、前記弁体に当接する弁座部及び前記プランジャが係合可能な係合部を有し、常時は該係合部を前記プランジャに当接させるように付勢されて前記バルブボディ内を移動可能に設けられたアーマチュアとからなり、前記制御弁手段は、該アーマチュアと、該アーマチュアを前記弁体から離間させるように該アーマチュアに対して磁力を発生するソレノイドとからなり、前記反力調整機構は、前記リアクション部材に当接可能に配置され、前記リアクション部材とプランジャとの間にプランジャに対して相対移動可能に介在された反力受けと、該反力受けとプランジャとの間に介装されたスプリング部材とからなり、
前記制御弁駆動制御手段の閾値は、前記反力調整機構のスプリング部材が縮められるストローク速度よりも大きな値に設定されていることを特徴とする制動装置。 - 前記制御弁駆動制御手段は、前記ブレーキペダルのストロークの増大に伴い段階的に低下するストローク係数に基づいて前記閾値を算出することを特徴とする請求項1記載の制動装置。
- 前記制御弁駆動制御手段は、制動操作の際に得られた前記ブレーキペダルの最大ストローク速度と最大ストロークとに基づく操作癖係数を算出し、該操作癖係数に基づいて前記閾値を算出することを特徴とする請求項1または2記載の制動装置。
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