JP2001138896A - 車両の液圧ブレーキ装置 - Google Patents

車両の液圧ブレーキ装置

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JP2001138896A
JP2001138896A JP32599699A JP32599699A JP2001138896A JP 2001138896 A JP2001138896 A JP 2001138896A JP 32599699 A JP32599699 A JP 32599699A JP 32599699 A JP32599699 A JP 32599699A JP 2001138896 A JP2001138896 A JP 2001138896A
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pressure
booster
pump
operation amount
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JP32599699A
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Masaki Oishi
昌樹 大石
Michiji Nishii
理治 西井
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Aisin Corp
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Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 負圧ブースタを備えた液圧ブレーキ装置にお
いて、簡単且つ安価な構成で、吸気管負圧による負圧ブ
ースタの助勢限界後、更に助勢を可能とする。 【解決手段】 吸気管IMの負圧に加え、負圧ブースタ
VBに対して負圧を供給する負圧ポンプVCを備え、負
圧ブースタの作動状態とブレーキペダルBPの操作量の
少くとも何れか一方を検出する検出手段(DT1,DT
2)の検出出力に基づき負圧ポンプの駆動を制御する。
これにより、吸気管負圧による負圧ブースタの助勢限界
に達する前に負圧ポンプを駆動し、負圧ブースタのマス
タシリンダピストンMPに対する助勢を継続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両の液圧ブレーキ
装置に関し、ブレーキペダル操作に応じてマスタシリン
ダを駆動する際の助勢手段として負圧ブースタを備えた
液圧ブレーキ装置に係る。
【0002】
【従来の技術】近時、特に重量が大の車両に対するブレ
ーキシステムにおいて、大きな制動力を確保するため
に、負圧助勢手段の助勢限界後も何等かの手段によって
助勢を付加することが望まれており、実用的な手段が期
待されている。
【0003】これに関し、例えば、米国特許第3967
536号の明細書には、ニューマチックパワーブレーキ
装置(負圧助勢手段)と、パワーステアリング用のポン
プの吐出ブレーキ液圧を利用したハイドロリックパワー
ブレーキ装置(液圧助勢手段)を有し、両手段によって
マスタシリンダを助勢し、制動力を増大するブレーキ装
置が開示されている。更に、同明細書では、エンジン停
止時のような場合に対処するため補助液圧源を利用する
ことも提案されている。具体的には、液圧助勢手段に対
する補助液圧源として電動ポンプが設けられ、ポンプと
パワーステアリングギヤとの間に圧力応動スイッチが配
置され、この圧力応動スイッチによって電動ポンプが駆
動するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、前掲の米国
特許第3967536号明細書に記載の装置において
は、負圧助勢手段と液圧助勢手段の両者が用いられてお
り、ブレーキ装置全体として高価なものとなる。更に、
エンジン停止時にはパワーステアリングにブレーキ液圧
が供給されないことから、補助液圧源の電動ポンプを駆
動して液圧を付加するように構成されているが、複雑な
配管等の問題に加え、高価な電動液圧ポンプを必要と
し、これを適切に制御する必要がある。このため、高価
な装置となることは必至である。
【0005】そこで、本発明は、ブレーキペダル操作に
応じてマスタシリンダを駆動する際の助勢手段として負
圧ブースタを備えた車両の液圧ブレーキ装置において、
簡単且つ安価な構成で、吸気管負圧による負圧ブースタ
の助勢限界後に更に助勢を可能とすると共に、例えばエ
ンジン停止時にも負圧ブースタによる助勢機能を確保し
得るようにすることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は請求項1に記載のように、ブレーキペダル
の操作に応じてマスタシリンダピストンを前進駆動し、
リザーバのブレーキ液を昇圧してブレーキ液圧を出力す
るマスタシリンダと、前記ブレーキペダルの操作に応じ
て吸気管負圧により前記マスタシリンダピストンを助勢
する負圧ブースタとを備えた車両の液圧ブレーキ装置に
おいて、前記吸気管負圧に加え、前記負圧ブースタに対
して負圧を供給する負圧ポンプと、前記負圧ブースタの
作動状態と前記ブレーキペダルの操作量の少くとも何れ
か一方を検出する検出手段と、該検出手段の検出出力に
基づき前記負圧ポンプの駆動を制御する制御手段とを備
えることとしたものである。
【0007】前記検出手段は、請求項2に記載のよう
に、前記ブレーキペダルの操作量を検出するペダル操作
量センサを備え、該ペダル操作量センサの検出出力を所
定の操作量と比較し、所定の操作量以下であるときには
前記負圧ポンプを停止し、所定の操作量を越えたときに
前記負圧ポンプを駆動するように構成してもよい。
【0008】尚、ブレーキペダルの操作量を検出するペ
ダル操作量センサとしては、ブレーキペダルのストロー
クを検出するストロークセンサ、ブレーキペダルに対す
る踏力を検出する踏力センサ、マスタシリンダの出力ブ
レーキ液圧を検出する圧力センサがあり、これらの検出
出力であるストローク、踏力、マスタシリンダ液圧、及
び/又は、これらの微分値を用いて、負圧ポンプの駆動
開始判定を行なうことができる。この場合の判定基準
は、負圧ポンプによる助勢が付加される際の円滑な移行
を確保するため、吸気管負圧による負圧ブースタの助勢
限界直前の値に設定することが望ましい。
【0009】また、請求項3に記載のように、前記負圧
ブースタは、可動壁を介して吸気管負圧を導入する定圧
室と大気に連通する変圧室とを郭成するハウジングと、
該ハウジングに対して前記可動壁と共に移動可能に支持
し、前記ブレーキペダルの操作に応じて前記変圧室と大
気との連通、及び前記変圧室と前記定圧室との連通を制
御する制御弁機構を具備し、該制御弁機構の作動によっ
て変動する前記変圧室と前記定圧室との間の差圧に応じ
て前記マスタシリンダピストンを駆動する駆動部材とを
備えたものとし、前記検出手段は、前記負圧ブースタの
変圧室内の圧力を検出する圧力センサを備え、該圧力セ
ンサの検出出力を所定の圧力と比較し、所定の圧力以下
であるときには前記負圧ポンプを停止し、所定の圧力を
越えたときに前記負圧ポンプを駆動するように構成して
もよい。
【0010】尚、前記負圧ブースタの変圧室内の圧力を
検出する圧力センサの検出出力及び/又はその微分値を
用いて、負圧ポンプの駆動開始判定を行なうことがで
き、この場合の判定基準は、負圧ポンプによる助勢が付
加される際の円滑な移行を確保するため、吸気管負圧に
よる負圧ブースタの助勢限界直前の値に設定することが
望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の望ましい実施形態
を図面を参照して説明する。図1に示すように、本実施
形態の液圧ブレーキ装置はマスタシリンダMC及び負圧
ブースタVBを有し、ブレーキペダルBPの操作に応じ
てマスタシリンダピストンMPが前進駆動されると、リ
ザーバRVから導入されたブレーキ液が圧縮され、圧力
室R1,R2からブレーキ液圧が出力されるように構成
されている。尚、マスタシリンダMCの出力ブレーキ液
圧は車両の各車輪に装着されたホイールシリンダ(図示
せず)に供給される。
【0012】負圧ブースタVBは、可動壁MWを介して
定圧室CP及び変圧室VPを郭成するハウジングHS
と、これに支持された駆動部材AMを備え、定圧室CP
はエンジンの吸気管IMに連通接続される。駆動部材A
Mは、ハウジングHSに対して可動壁MWと共に移動可
能に支持し、ブレーキペダルBPの操作に応じて変圧室
VPと大気との連通、及び変圧室VPと定圧室CPとの
連通を制御する制御弁機構(図3に示し、図1では省
略)を有し、この制御弁機構の作動に伴って変動する変
圧室VPと定圧室CPとの間の差圧に応じてマスタシリ
ンダピストンMPを倍力駆動するように構成されてい
る。尚、負圧ブースタVBの詳細については図3を参照
して後述する。
【0013】更に、負圧ブースタVBには、電動モータ
Mによって駆動される負圧ポンプVCが接続されてい
る。この負圧ポンプVCは一般的な真空ポンプであるの
で、その構造の説明は省略するが、逆止弁CHを介して
負圧ブースタVBの定圧室CPに連通接続され、定圧室
CP内を減圧するように構成されている。逆止弁CHは
負圧ポンプVC側への空気の流れを許容し定圧室CP側
への空気の流れを禁止するもので、これにより負圧ポン
プVCの停止時に定圧室CP内に大気が導入することは
ない。
【0014】そして、負圧ブースタVBの作動状態を検
出する検出手段として、本実施形態では、変圧室VP内
の圧力を検出する圧力センサDT1が設けられており、
その出力信号が本発明の制御手段たる電子制御装置EC
Uに供給されるように構成されている。これに代えて、
あるいはこれと共に、ブレーキペダルBPの操作量を検
出する検出手段として、図1に破線で示すようにブレー
キペダルBPのストロークを検出するストロークセンサ
DT2を設け、その出力信号を電子制御装置ECUに供
給するように構成してもよい。尚、電子制御装置ECU
は、バスを介して相互に接続されたCPU(図示せ
ず)、ROM,RAM(図示せず)、入力ポート及び出
力ポート(図示せず)等から成るマイクロコンピュータ
を備えており、上記の各センサ等の出力信号は増幅回路
(図示せず)を介して夫々入力ポートからCPUに入力
されるように構成されている。
【0015】而して、負圧ブースタVBが吸気管負圧に
よる助勢限界近傍となり、電子制御装置ECUにおいて
例えば圧力センサDT1及びストロークセンサDT2の
少くとも一方の検出出力が所定の基準値を越えたと判定
されると、電動モータMが駆動されて負圧ポンプVCが
作動する。これにより、変圧室VP内が更に減圧され、
マスタシリンダピストンMPが吸気管負圧による負圧ブ
ースタVBの助勢限界を越えて助勢される。
【0016】ここで、負圧ポンプVCの駆動開始判定に
ついて説明すると、先ず圧力センサDT1によって検出
される変圧室VP内の圧力(Pvとする)が所定圧力K
pと比較され、これより大となると電動モータMが起動
され、負圧ポンプVCが作動する。換言すれば、変圧室
VP内の圧力Pv(負圧)が所定圧力Kpに達するまで
は、電動モータMには給電されず、従って負圧ポンプV
Cは停止状態にある。所定圧力Kpは、吸気管負圧によ
る負圧ブースタVBの助勢限界に基づいて設定するもの
で、吸気管負圧による負圧ブースタVBの助勢に加え、
負圧ポンプVCによる助勢が付加される際の円滑な移行
を確保するためには、変圧室VPが大気圧となる直前の
負圧値(即ち、吸気管負圧による負圧ブースタVBの助
勢限界直前の値)に設定することが望ましい。
【0017】更に、変圧室VP内の圧力Pvを微分し、
圧力Pvの変化量DPvを求め、この変化量DPvを所
定値Kdpと比較することとしてもよく、この場合の所
定値Kdpも吸気管負圧による負圧ブースタVBの助勢
限界直前の圧力変化量に設定することが望ましい。そし
て、判定条件として、上記の圧力Pvと所定圧力Kpと
の比較結果を組み合わせ、両方の条件を充足した場合に
電動モータMを起動するように構成してもよい。更に、
これらの条件に加え、ブレーキペダルBPが操作された
ことを検出する既存のブレーキスイッチ(図示せず)の
出力を付加し、ブレーキスイッチがオンとなり、且つ上
記の圧力Pv及び/又は変化量DPvが所定圧力Kp及
び/又は所定値Kdpを越えた場合に電動モータMを起
動するように構成してもよい。
【0018】あるいは、ブレーキペダルBPの操作量を
検出する手段として、図1に破線で示したストロークセ
ンサDT2を用い、その検出出力であるブレーキペダル
BPのストローク(Stとする)を所定ストロークKS
tと比較し、これより大となったときに電動モータMを
起動するように構成してもよい。この場合においても、
所定ストロークKStは、負圧ポンプVCによる助勢が
付加される際の円滑な移行を確保するため、吸気管負圧
による負圧ブースタVBの助勢限界直前の値に設定する
ことが望ましい。また、ストロークStを微分し、その
変化量DStを求め、これを所定値Kdsと比較するこ
ととしてもよく、この場合の所定値Kdsも吸気管負圧
による負圧ブースタVBの助勢限界直前のストローク変
化量に設定することが望ましい。更には、上記のストロ
ークStとその変化量DStの両方の条件を充足した場
合に電動モータMを起動するように構成してもよい。
【0019】ブレーキペダルBPの操作量を検出する手
段としては、ブレーキペダルBPに対する踏力を検出す
る踏力センサ(図示せず)、更にはマスタシリンダMC
の出力ブレーキ液圧を検出する圧力センサ(図示せず)
があり、これらの検出結果である踏力もしくはマスタシ
リンダ液圧、及び/又は、これらの微分値を用いて、負
圧ポンプVCの駆動開始判定を行なうこともできる。更
に、車両速度センサ(図示せず)を設け、その出力信号
に応じて電動モータMを駆動制御するように構成し、車
両速度に応じて負圧ポンプVCの作動を制御することと
してもよい。
【0020】図3は、本実施形態における負圧ブースタ
VBの構造を示すもので、シェルと呼ばれる容器状のハ
ウジング41b(図1のHSに対応)内に可動壁42
(図1のMWに対応)を介して、前方に定圧室(負圧
室)CPが郭成され、後方に変圧室VPが郭成されてい
る。定圧室CPはインレット(図示せず)を介して吸気
マニホールド(図示せず)等の負圧源に連通接続されて
おり、負圧が維持されている。可動壁42は受圧板42
aとダイヤフラム42bから成り、その中央部に、パワ
ーピストンとも呼ばれる円筒状の駆動部材43(図1の
AMに対応)の一方の開口端部が気密的に固着され、駆
動部材43の他方の開口端部はハウジング41bを貫通
して後方に延出している。駆動部材43はシール部材S
4を介してハウジング41bの開口部に対し摺動自在に
支持されており、更にブーツBTによって囲繞されてい
る。尚、ブーツBTは入力ロッド3に固定されている
が、駆動部材43の開口端部に連通孔BTaが形成され
ている。そして、駆動部材43の前方端部と前方のハウ
ジング(図示せず)との間にはスプリング44が配設さ
れ、可動壁42が後方に付勢されている。
【0021】入力ロッド3は駆動部材43内の中心軸上
に位置するように配置され、その先端に球継手を介して
プランジャ45が接続されている。このプランジャ45
は、駆動部材43内に形成された軸方向の連通孔43a
に摺動自在に支持されている。連通孔43aの周囲には
弁座43bが形成されており、この弁座43bの開口端
面に当接するように環状の弁体46aを付勢して成る第
1の制御弁機構46が駆動部材43内に構成されてい
る。この第1の制御弁機構46はコントロールバルブと
呼ばれるもので、更に、プランジャ45の後方端部に弁
座45bを形成し、この弁座45bに当接するように環
状の弁体47aを付勢して成る第2の制御弁機構47が
連結されている。この第2の制御弁機構47はエアバル
ブと呼ばれるもので、円筒状の弾性部材の前端に弁体4
7aが形成され、後端に支持したスプリング48aによ
って弁座43b方向に付勢するように配置されている。
第2の制御弁機構47を構成する弾性部材の後端もスプ
リング48bによって弁座43b方向に付勢するように
配置されており、この付勢力によって、駆動部材43の
内側に形成された段差43cに係止されている。
【0022】プランジャ45の先端に形成された摺動部
の後方には、環状の縮径部45aが形成されており、こ
の縮径部45aに対し軸方向に所定距離移動し得るよう
にキー部材49が嵌合されている。キー部材49は駆動
部材43の外周から突出し、ハウジング41bに係合し
てプランジャ45の後方への軸方向移動を規制するよう
に配置されており、これにより可動壁42の復帰位置が
規定される。
【0023】駆動部材43の前方には凹部43dが形成
されており、伝達部材32が摺動自在に嵌合されてい
る。そして、伝達部材31の後端部31bが拡径されて
有底筒体形状に形成され、これに反力ゴムディスク33
が収容され、伝達部材32及びプランジャ45と同軸上
に配置されている。伝達部材32は軸方向に所定距離移
動可能に支持され、反力ゴムディスク33に当接するよ
うに配設されている。
【0024】上記の構成になる負圧ブースタは、ブレー
キペダルBPが非操作状態にあるときには図3に示すよ
うに非作動の状態であり、第2の制御弁機構47は弁座
45bに対して弁体47aが当接して閉弁状態にあり、
変圧室VP内への大気の導入が阻止されている。このと
き、第1の制御弁機構46には定圧室CP内の負圧のみ
が作用している。
【0025】ブレーキペダルBPが操作され入力ロッド
3に操作力が印加されると、負圧ブースタ40の第2の
制御弁機構47の弁体47aが弁座45bから離座し、
入力ロッド3への操作力と、変圧室VP内の圧力と定圧
室CP内の圧力の差圧によって入力ロッド3を前方に付
勢する力との和が、スプリング48bの付勢力を越える
と、入力ロッド3及びプランジャ45が前方へ移動し、
駆動部材43の弁座43bに対し第1の制御弁機構46
の弁体46aが当接して変圧室VPと定圧室CPとの連
通が遮断される。そして、第2の制御弁機構47の弁体
47aが弁座45bから離座し、ブーツBTの連通孔B
Taを介して大気が変圧室VP内に導入され、変圧室V
P内の圧力が上昇する。これにより、可動壁42を前方
に押圧する力が発生し、駆動部材43、反力ゴムディス
ク33、伝達部材31を介して図1のマスタシリンダピ
ストンMPが前方に駆動される。
【0026】この負圧ブースタ40による助勢時には、
圧力室R1,R2(図1)内の圧力上昇によりマスタシ
リンダ液圧が上昇すると、反力ゴムディスク33が伝達
部材32と対向する部分は後方に膨出して伝達部材32
の先端面に当接し、この伝達部材32及びプランジャ4
5に対し、可動壁42の押圧力に比例した後方側への反
力が加わり、この反力と入力ロッド3に加えられる操作
力との差に応じて第1の制御弁機構46及び第2の制御
弁機構47が制御される。
【0027】上記の構成になる本実施形態の液圧ブレー
キ装置によれば、ブレーキペダルBPの操作に応じて図
2に示す入出力特性を得ることができる。図2は、図1
の実施形態における入力(ブレーキペダル2に対する踏
力)と出力(マスタシリンダMCの出力ブレーキ液圧)
との関係を示すもので、破線が吸気管負圧による負圧ブ
ースタVBの助勢限界時、実線が吸気管負圧による負圧
ブースタVBの助勢作動に加え、負圧ポンプVCによる
負圧ブースタVBの助勢作動が付加された時の特性を示
す。
【0028】例えば圧力センサDT1が検出した変圧室
VP内の圧力Pvが所定圧力Kpより大となったとき
に、電動モータMが起動されるように構成されているの
で、吸気管負圧による負圧ブースタVBの助勢限界に達
するまでは負圧ポンプVCは停止状態とされ、吸気管負
圧による負圧ブースタVBの助勢限界直前の適切な時点
で電動モータMが起動されて負圧ポンプVCが作動し、
直ちに負圧ポンプVCによる助勢が付加される。これに
より、電動モータM及び負圧ポンプVCの作動頻度を最
小に抑えることができる。また、吸気管負圧による負圧
ブースタVBの助勢限界に達する前に負圧ポンプVCが
起動されるので、吸気管負圧のみによる助勢から吸気管
負圧及び負圧ポンプVCの両者による助勢への態様の変
化に対し、良好な応答性を以って円滑に移行することが
できる。従って、緊急時の応答性の確保という点でも有
効である。
【0029】更に、圧力センサDT1等の検出出力を監
視することにより、負圧ブースタVBに接続する吸気管
IM内の絶対圧不足を検出することができ、この場合に
は負圧ポンプVCによって必要な負圧を確保することが
できるので、所謂パーシャル制動力の確保という点でも
有効である。また、複雑な制御装置を必要とすることな
く、マスタシリンダMC及び負圧ブースタVBは従前の
ものと同様の構造で、電動モータM及び負圧ポンプVC
を付設するだけでよいので、負圧ブースタを有する従来
の液圧ブレーキ装置に対し容易に付設することができ
る。そして、負圧ポンプVCは逆止弁CHを介して定圧
室CPに接続されているので、負圧ポンプVCが停止し
た状態にあっても、負圧ポンプVCを介して大気が導入
されることはなく、従って円滑な作動を維持することが
できる。
【0030】尚、ブレーキペダルBPのストロークの変
化割合(微分値)又は負圧ブースタVBの変圧室VP内
の圧力の変化割合(微分値)が所定割合以上のときに
は、負圧ブースタVBの助勢限界直前でなくても、負圧
ポンプVCを駆動し、運転者によるブレーキペダル操作
を助勢することとしてもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下の効果を奏する。即ち、請求項1に記載の発明に
おいては、吸気管負圧に加え、負圧ブースタに対して負
圧を供給する負圧ポンプを備え、負圧ブースタの作動状
態とブレーキペダルの操作量の少くとも何れか一方を検
出する検出手段の検出出力に基づき負圧ポンプの駆動を
制御するように構成されているので、簡単な構造で円滑
に、吸気管負圧による負圧ブースタの助勢に対して負圧
ポンプによる助勢を付加することができる。
【0032】前記検出手段を、請求項2に記載のよう
に、ブレーキペダルの操作量を検出するペダル操作量セ
ンサを備えたものとし、その検出出力と所定の操作量と
の比較結果に応じて負圧ポンプを駆動するように構成す
ることにより、吸気管負圧による負圧ブースタの助勢限
界に達する前に負圧ポンプを起動することができるの
で、負圧ポンプによる助勢の付加を適切なタイミングで
円滑に行なうことができる。特に、負圧ブースタの作動
に依存することなく、その前段階でのブレーキ操作状態
を検出することができるので、緊急制動時における良好
な応答性を確保することができる。
【0033】あるいは、前記検出手段を、請求項3に記
載のように、負圧ブースタの変圧室内の圧力を検出する
圧力センサを備えたものとし、その検出出力と所定の圧
力との比較結果に応じて負圧ポンプを駆動するように構
成することにより、吸気管負圧による負圧ブースタの助
勢限界に基づき所定の圧力を適宜設定し、吸気管負圧に
よる負圧ブースタの助勢限界に達する前に負圧ポンプを
起動することができるので、負圧ポンプによる助勢の付
加を適切なタイミングで円滑に行なうことができる。ま
た、圧力センサによって負圧ブースタに付与される負圧
を監視することができるので、エンジン停止時等に対し
適切に対応できるだけでなく、負圧ポンプによる負圧ブ
ースタの助勢作動への切り換えを迅速に行なうことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る液圧ブレーキ装置の
構成図である。
【図2】本発明の一実施形態における入出力特性を示す
グラフである。
【図3】図1の液圧ブレーキ装置における負圧ブースタ
の断面図である。
【符号の説明】
BP ブレーキペダル, MC マスタシリンダ, V
B 負圧ブースタ,AM 駆動手段, CP 定圧室,
VP 変圧室,VC 負圧ポンプ, M 電動モー
タ, RV リザーバ,DT1 圧力センサ, DT2
ストロークセンサ,
フロントページの続き Fターム(参考) 3D048 BB23 CC26 HH09 HH18 HH37 HH42 HH66 KK09 RR06 RR35 3D049 BB00 BB23 CC02 HH09 HH30 HH39 HH42 HH47 KK09 RR04 RR13

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダルの操作に応じてマスタシ
    リンダピストンを前進駆動し、リザーバのブレーキ液を
    昇圧してブレーキ液圧を出力するマスタシリンダと、前
    記ブレーキペダルの操作に応じて吸気管負圧により前記
    マスタシリンダピストンを助勢する負圧ブースタとを備
    えた車両の液圧ブレーキ装置において、前記吸気管負圧
    に加え、前記負圧ブースタに対して負圧を供給する負圧
    ポンプと、前記負圧ブースタの作動状態と前記ブレーキ
    ペダルの操作量の少くとも何れか一方を検出する検出手
    段と、該検出手段の検出出力に基づき前記負圧ポンプの
    駆動を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする車
    両の液圧ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 前記検出手段が、前記ブレーキペダルの
    操作量を検出するペダル操作量センサを備え、該ペダル
    操作量センサの検出出力を所定の操作量と比較し、所定
    の操作量以下であるときには前記負圧ポンプの作動を停
    止し、所定の操作量を越えたときに前記負圧ポンプを駆
    動するように構成したことを特徴とする請求項1記載の
    車両の液圧ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 前記負圧ブースタは、可動壁を介して吸
    気管負圧を導入する定圧室と大気に連通する変圧室とを
    郭成するハウジングと、該ハウジングに対して前記可動
    壁と共に移動可能に支持し、前記ブレーキペダルの操作
    に応じて前記変圧室と大気との連通、及び前記変圧室と
    前記定圧室との連通を制御する制御弁機構を具備し、該
    制御弁機構の作動によって変動する前記変圧室と前記定
    圧室との間の差圧に応じて前記マスタシリンダピストン
    を駆動する駆動部材とを備えて成り、前記検出手段が、
    前記負圧ブースタの変圧室内の圧力を検出する圧力セン
    サを備え、該圧力センサの検出出力を所定の圧力と比較
    し、所定の圧力以下であるときには前記負圧ポンプを停
    止し、所定の圧力を越えたときに前記負圧ポンプを駆動
    するように構成したことを特徴とする請求項1記載の車
    両の液圧ブレーキ装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100457213B1 (ko) * 2001-12-24 2004-11-12 현대자동차주식회사 브레이크부스터를 이용한 제동성능 향상장치
JP2006193149A (ja) * 2005-01-15 2006-07-27 Luk Automobiltechnik Gmbh & Co Kg 負圧式のブレーキ倍力装置
JP2014101112A (ja) * 2012-11-21 2014-06-05 Hanjung Co Ltd 車両ブレーキ安全装置
JP2016043698A (ja) * 2014-08-19 2016-04-04 トヨタ自動車株式会社 電動式バキュームポンプの制御装置

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