JP4025511B2 - 退変色防止剤 - Google Patents

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    • A01N65/08Magnoliopsida [dicotyledons]
    • A01N65/36Rutaceae [Rue family], e.g. lime, orange, lemon, corktree or pricklyash

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種水溶性色素あるいは油溶性色素に対して優れた退色防止効果を有する退変色防止剤に関する。すなわち、本発明はクマリン類縁体、その配糖体、該クマリン類縁体またはその配糖体を含む植物抽出物を有効成分として含有することを特徴とする退変色防止剤に関する。
【0002】
【従来技術】
もともと食品自体は独自の色を呈するところ、食品の製造・加工時あるいは保存時に、食品中にもともと存在する色素の色が低下してしまうという問題点が指摘されている。その問題点を解決するため、あるいは消費者の嗜好性を満足させるため、食品の製造・加工時などに食用色素をさらに添加・配合することも試みられたが、満足できる結果が得られていない。つまり、時間の経過とともに食品の色が薄くなり、あるいは変色し、ついには無色となってしまうことさえあった。
これらの不都合さをなくすこと、即ち食品が有する色を保つ工夫の一つに退変色防止剤を食品中に添加・配合することが知られている。すでに、数多くの退変色防止剤が開発され、報告されている。例えば、クロロゲン酸、α−トコフェロール、ビタミンC、米糠油不ケン化物(特公昭55−3383号公報)、ヤマモモ科植物抽出物(特開平6−234935号公報)などが食用色素の退変色防止剤として知られ、報告されている。しかしながら、それら退変色防止剤は、特定の色素にしか有効ではなく、退色防止効果が十分ではないうえ調製価格が高いなどの問題点があった。
また、食用色素など食品中に存在する色素に退変色防止剤が配合された場合、退変色防止のメカニズムが十分に解明されたとはいえず、また、ある退変色防止剤が特定の色素の退変色防止能にすぐれているからといって他の色素に有効であるということがいえないのが実状である。即ち、代表的な退変色防止剤として知られているビタミンCは、ベーターカロチンに対しては優れた退変色防止剤効果を示すが、アントシアニン色素に対しては退変色防止剤効果を示さない。
【0003】
また、食品以外にも色素は多用な分野で使用されており、時間の経過とともに本来持っていた色が退色することも知られていた。退色を抑えるための退色防止剤の開発が進められているが、環境やヒトに優しいものであって、数多くの色素に有効であり、しかも退色防止能に優れた退色防止剤は未だ報告されてはいない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、優れた退変色防止剤効果を示す退変色防止剤を提供することにある。しかも簡単な調製法で安価に提供できる退変色防止剤を提供することである。また、できるだけ広い範囲の着色剤の劣化防止に有効な退変色防止剤を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を開発すべく鋭意研究した結果、特定のクマリン類縁体が優れた退変色防止効果を示すという知見を得、さらに検討を加え、簡単な調製法で安価に提供できる方法を見出し、本発明に到達した。
【0006】
即ち、本発明は、1)下記一般式(1)で表されるクマリン類縁体、該クマリン類縁体を含むオリーブ、トチノキ、又は紫蘇から選ばれる植物抽出物を有効成分として含有することを特徴とする、下記色素の退変色防止剤(ただし、画像形成用色素の退変色防止剤を除く)。
色素:カロチノイド系色素、アントシアニン系色素、モナスカス系色素から選ばれる色素
【化2】
Figure 0004025511
(1)(式中、 1 は水素原子、水酸基又はメトキシ基であり、 は水素原子又は水酸基であるが、 1 とが共に水素原子ではない)、
2) 上記クマリン類縁体がエスクレチン、フラクセチン、ダフネチンから選ばれる化合物である上記1)の退変色防止剤(ただし、画像形成用色素の退変色防止剤を除く)、
【0007】
以下本発明を詳細に説明する。
【発明の実施の形態】
本発明でいう退変色防止剤は、上記式(1)で表されるクマリン類縁体、および該クマリン類縁体を含む植物抽出物を有効成分とするものである。
【0008】
上記クマリン類縁体のなかでは、
下式(2)
【化3】
Figure 0004025511
式(2)
で表されるエスクレチン、
【0009】
下式(3)
【化4】
Figure 0004025511
式(3)
で表されるフラクセチン、
【0010】
【化5】
下式(4)
Figure 0004025511
式(4)
で示されるダフネチンがとくに好ましい化合物である。
【0011】
上記クマリン類縁体の配糖体も退変色防止剤として有効である。これら配糖体の例としては、エスクリン、フラクシン、ダフニンがある。
【0012】
これら配糖体の調製方法は公知のものであり、例えば、薬学雑誌,113(9)、670−675、1993(小西天二、和田俊一、清沢修)やJ.Ethnopharmacology,39,205−208, 1993(Kostova,I.,Nikolov,N.,& Chipinska,L.N.)内に記載されている。
【0013】
本発明では、クマリン類縁体またはそれら配糖体を含む植物抽出物を退変色防止剤と
して用いてもよい。
それらの退変色防止剤はクマリン類縁体またはそれら配糖体を多量に含む植物から通常の方法により調製・入手することができる。
上記クマリン類縁体またはそれら配糖体を多量に含む植物体としては、具体的には、例えば、トネリコ(Fraxinus)、オリーブ(Olea)の樹皮や茎、トチノキやマロニエといったAesculus属の樹皮や根、シソ(Perilla) の葉や茎、ジンチョウゲやオニシバリといったDaphne属の葉、花、茎、樹皮や根、ジャガイモ塊茎、葉や茎、エナシダ(Cytisus) の花、あるいは、ロート根(ハシリドコロ(Scopolia) 又はその他同属植物) 、パセリ(Petroselium) 、セロリ(Apium) などのセリ科植物の根部などが簡単に入手できるものとして挙げることが出来る。その他、上記化合物を比較的多量に含まれるものとして、 Pulicaria dysentericaの葉、Haplopappus multifolius の葉、Gochnatica argentinaの地上部、Bupleurum fruticosumの根、Pterocaulon purpurascensの地上部なども利用可能である。
それら植物のなかでもとくに、オリーブ(Olea)の樹皮や葉、トチノキの葉や樹皮、シソ(Perilla) の葉や茎が好ましい。
【0014】
上記植物原料を単独で、或いは2種以上を組み合わせて使用する。用いる部位は上記化合物を多量に含まれていれば、特に制限されるものではない。
【0015】
これら植物原料を乾燥し、適宜の大きさに裁断する。ついで、溶媒に一定条件で植物原料を浸し、溶媒中から植物原料を濾過、除去後、濃縮する。さらに精製処理を行い、目的とする化合物を得る。
【00016】
以下、より具体的に説明する。
当該植物から上記化合物を抽出する際には、水、低級アルコール、含水低級アルコールおよびポリオール系有機溶媒、石油エーテル、酢酸エチル、クロロホルム並びに炭化水素の中から選ばれる1種若しくは2種以上の溶媒を用いることが好ましい。
ここで低級アルコールとは、炭素数が1ないし4のアルコールをいい、とくにメタノール、エタノール等が好ましい。また、含水低級アルコールとしては、水含量が10〜75重量%のものを使用可能である。
また、ポリオール系有機溶媒の具体例としてエチレングリコール、プロピレングリコール等を挙げることが出来る。
石油エーテル、酢酸エチル、クロロホルムなどは、通常、市販されたものを用いる。 炭化水素溶媒としては、常温で液状の脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素が挙げられるが、とくに常温で液状の脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、その中でもとくにn−ヘキサン(以下、ヘキサンという)、トルエンなどの炭化水素が好ましい。
【0017】
抽出操作はとくに限定されるものではなく、上記植物や用いる溶媒により異なるが、通常、上記溶媒に植物を室温乃至80℃の温度で浸漬または穏やかに撹拌して抽出する事により行う。
さらに本出願前周知のソックスレー抽出器などの装置を用いると効率よく抽出物を得ることができる。
抽出に要する時間は、通常30分〜12時間程度である。なお、本出願前から知られている多段抽出法を採用してもよい。
【0018】
本発明の抽出物には、上記方法により得られる抽出物以外に、該抽出物に何らかの処理を施して得られた抽出物、例えば抽出物からさらに溶媒を除去した濃縮物、所謂エキストラクトや抽出物からさらに特定の化合物を除去したものなども含まれる。
また本発明の抽出物には、上記植物の葉、枝或いは幹等を破砕した後、水蒸気蒸留し、その蒸留残滓から抽出されたものも含まれる。
【0019】
次に抽出物をクロマトグラフィーにより処理して画分を得る。この画分を得る操作の前に、上記抽出物内の溶媒を予め除去し、高粘調物化しておいてもよいし、あるいはさらに溶媒を加え、低粘度化しておいてもよい。この場合、通常溶媒を抽出物1重量部に対して0.1ないし30容量部、好ましくは0.5ないし20容量部となるようにすることにより調製される。
画分を得る方法は、常法により行えばよい。例えば、予め作製、調整したクロマトグラフィ用カラムに上記抽出物あるいは前処理抽出物を注ぎ込み、ついで、溶媒から構成される溶出液を注ぎ込んでカラム内に一時的に保持されたものを溶媒とともに流しさり、流出する溶媒を公知の手段で幾つかに分ける方法を採用すればよい。通常のシリカゲルクロマトグラフィーを用いた場合、ヘキサン、酢酸エチルあるいはそれらの混合溶媒にて流出する。混合溶媒を用いた場合、それら各溶媒の量割合はとくに限定されるものではない。溶出温度は通常室温で行うが、低温下で行ってもよい。
【0020】
次に、上記方法により流出する溶媒を公知の手段で分取して画分を得る。各画分あるいは複数の画分を合一したものを、さらに減圧下にて溶媒を留去して濃縮物を得、高速液体クロマトグラフィーにより、精製操作を重ね、上記クマリン類縁体を得ることができる。
なお、上記濃縮物を乾燥凍結し、再び溶媒にて溶解し、沈殿物を濾別して得られる溶液を再度濃縮し、高速液体クロマトグラフィーにより、精製操作を重ね、上記クマリン類縁体を得ることもできる。
【0021】
かくして調製された退変色防止剤を、色を持つ対象物内に添加・配合し、対象物自体が有する色あるい配合されている色素の退変色防止を可能とすることができる。上記対象物としては、例えば食品、フレグランス製品、基礎化粧品、頭髪化粧品、トイレタリー製品、浴用剤、ボディケア製品、洗剤・仕上げ剤、芳香消臭剤、医薬品などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0022】
上記食品としては、例えば無果汁飲料、果汁入り飲料、乳酸菌飲料、粉末飲料などの飲料類、アイスクリーム、シャーベッド、氷菓などの冷菓類、プリン、ゼリー、ババロア、ヨーグルトなどのデザート類、ガム、キャンディなどの製菓類、水産練り製品などを挙げることができる。
上記フレグランス製品としては、香水、オードトワレ、オーデコロン、シャワーコロンなどを挙げることができる。
上記基礎化粧品としては、スキンクリーム、クレンジングクリーム、化粧水、アフターシェイブローション、ファンデーション、口紅、タルカムパウダーなどを挙げることができる。
上記頭髪化粧品としては、シャンプー、リンス、コンディショナー、リンスインシャンプー、トリートメントなどの洗髪剤、ポマード、ヘアトニック、ヘアリキッド、ヘアジェルなどの整髪剤、育毛剤、染毛剤、コールドウエーブ剤などを挙げることができる。
【0023】
上記トイレタリー製品としては、化粧石鹸、浴用石鹸、透明石鹸などを挙げることができる。
上記浴用剤としては、粉末入浴剤、固形入浴剤、固形発泡入浴剤、バスオイル、バブルバスなどを挙げることができる。
上記洗剤としては、衣類用粉末洗剤、衣類用液体洗剤、柔軟仕上げ剤、台所用洗剤、トイレ用洗浄剤、浴室用洗浄剤、ガラスクリーナー、カビ取り剤などを挙げることができる。
上記芳香消臭剤としては、ゲル状芳香消臭剤、液体芳香消臭剤、含浸型エアゾール芳香消臭剤、ミストタイプ芳香消臭剤などを挙げることができる。
上記医薬品としては、錠剤、液状の薬、カプセルタイプの薬、顆粒状の薬などを挙げることができる。
【0024】
それら対象物中に配合される退変色防止剤の配合量は、対象物、色素の種類などにより大幅に異なるものであるが、通常、対象物に対して1ppmないし10重量%であるが、さらに多量に配合してもよい。
【0025】
上記退変色防止剤を上記対象物内に直接添加・配合してもよいが、通常色素溶液あるいは色素分散液内に予め退変色防止剤を添加し、ついでこの溶液あるいは分散液を食品内に添加・配合する方法を用いる。この溶液あるいは分散液には、増粘剤、界面活性剤など、抗酸化剤あるいは公知の退変色防止剤の各種添加剤をあらかじめ共存させておいてもよい。 上記溶液あるいは分散液を得るために用いられる媒体としては、水、エタノール、グリセリンなどの中鎖脂肪酸エステル、ヤシ油やコーンサラダ油などの精製植物油、食用油を例示できる。
この溶媒に添加する退変色防止剤の量は用いる色素、添加・配合する対象物などにより、大幅に変わるものであるが、例えば10ppmないし50重量%である。
【0026】
上記退変色防止剤が有効に働く色素としては、数多くのものが挙げられる。例えば、ベーターカロチン、パプリカ色素、アナトー色素などのカロチノイド系色素、エルダーベリー色素などのアントシアニン系色素、ビートレッド色素などのベタシアニン系色素、紅麹色素などのモナスカス系色素、クロロフィルのポルフィリン色素などが挙げられる。
【0027】
これらの中では、とくにカロチノイド系色素、アントシアニン系色素、モナスカス系色素などの色素に対して有効である。
【0028】
【発明の効果】
本発明の退変色防止剤を食品などの対象物中に配合することにより、対象物の色の退変色を効率的に防止することができる。しかも、退変色防止剤の配合量は少なくて済むので経済的に有利である。とくに食品に添加・配合した場合、嗜好性の高い外観を長期間あたえることができる。
【0029】
【実施例】
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0030】
【実施例1】
エスクレチンからなる退変色防止剤
市販のエスクレチンを退変色防止剤とし、この退変色防止剤の退変色防止能を下記の条件で評価した。得られた結果を表1に示す。
A)色素として、エルダーベリー色素、 クチナシ色素、 紅麹色素およびビートレッド色素の場合。
a) 評価試料の調製
Figure 0004025511
なお、色価は、1%色素溶液を1cm幅のセルを用いてUV測定した場合にその色素溶液の最大吸収波長における吸収値を表したものである。
【0031】
b)評価方法 上記評価試料10 mlを10 mlの透明なバイアルビンに分注し、下記条件で光虐待試験を行った。この試験終了後、透明なバイアルビン内の試料の吸光度を室温下分光光度計(島津製作所製;UV−1200)を用いて下記の最大吸収波長で測定し、色素残存率を算出した。 エルダーベリー色素の測定最大吸収波長は515 nm、クチナシ色素、紅麹色素およびビートレッド色素の測定最大吸収波長はそれぞれ440 nm、495 nm および531 nm とした。
【0032】
Figure 0004025511
【0033】
B)色素がベーターカロチン、 パブリカ色素および アナトー色素 のとき。
b) 評価試料の調製
Figure 0004025511
【0034】
評価方法
上記評価試料10 mlを10 mlの透明なバイアルビンに分注し、下記条件で光虐待試験を行った。この試験終了後、透明なバイアルビン内の試料の吸光度を室温下分光光度計(島津製作所製;UV−1200)を用いて下記の最大吸収波長で測定し、色素残存率を算出した。
ベーターカロチンの測定最大吸収波長は461.5 nm、パブリカ色素およびアナトー色素の測定最大吸収波長はそれぞれ460 nm 、462 nm とした。
【0035】
Figure 0004025511
ベーターカロチンの照射時間は1時間であり、パブリカ色素の照射時間は3時間であり、アナトー色素の照射時間は7時間であった。
【0036】
【表1】
エスクレチンの各種色素に対する退色防止効果
(色素残存率)
Figure 0004025511
表中、−は実験をしていないことを意味する(以下、同じ)
また、表中の数字は色素の残存%を意味する(以下、同じ)
【0037】
【実施例2−3】
フラクセチン、ダフネチンからなる退変色防止剤
市販のフラクセチン、ダフネチンそれぞれを退変色防止剤とし、これらの退変色防止剤の退変色防止能を実施例1と同様の条件で評価した。得られた結果を表2〜3に示す。
【0038】
【表2】
フラクセチンの各種色素に対する退色防止効果
(色素残存率)
Figure 0004025511
【0039】
【表3】
ダフネチンの各種色素に対する退色防止効果
(色素残存率)
Figure 0004025511
【0040】
【実施例4】
オリーブ抽出物由来の退変色防止剤の調製
オリーブの葉の乾燥物 100gをミルで砕片し、ソックスレー抽出器にセットし、50% 含水エタノール 1,000 ml を加え、室温で 8時間抽出した。抽出液の濃縮液を、水−ヘキサン混合溶媒(水−ヘキサン=1:1容積比)2,000 ml で室温下分配させた。上記混合溶媒を5℃で一晩放置し、水画分を得た。水画分を凍結乾燥により濃縮乾固し、退変色防止剤を得た。
収率は18.0重量%(オリーブ乾燥物に対して)であった。
【0041】
この退変色防止剤の退変色防止能を実施例1と同様の条件で評価した。得られた結果を表4示す。
【表4】
オリーブ抽出物の各種色素に対する退色防止効果
(色素残存率)
Figure 0004025511
【0042】
【実施例5】
シソ抽出物由来の退変色防止剤の調製 オリーブの葉の乾燥物の代わりに紫蘇の葉と茎との乾燥物を用いる以外は実施例4と同様な操作を行い、退変色防止剤を得た。 収率は15.9重量%(紫蘇乾燥物に対して)であった。
この退変色防止剤の退変色防止剤能を実施例1と同様の条件で評価した。得られた結果を表5に示す。
【0043】
【表5】
シソ抽出物の各種色素に対する退色防止効果
(色素残存率)
Figure 0004025511
【0044】
【実施例6】
トチノキ樹皮抽出物由来の退変色防止剤の調製オリーブの葉の乾燥物の代わりにトチノキの樹皮と葉との乾燥物を用いる以外は実施例4と同様な操作を行い、退変色防止剤を得た。 収率は15.6重量%(トチノキ乾燥物に対して)であった。 この退変色防止剤の退変色防止剤能を実施例1と同様の条件で評価した。得られた結果を表6に示す。
【0045】
表6 トチノキ樹皮抽出物の各種色素に対する退色防止効果
(色素残存率)
Figure 0004025511
【0046】
【比較例1】
クロロゲン酸
クロロゲン酸の退変色防止能を実施例1と同様の条件で評価した。得られた結果を表1示す。(なお、表1〜5にも参考のため示した)
【0047】
【比較例2】
α−トコフェロール
α−トコフェロールの退変色防止能を実施例1と同様の条件で評価した。得られた結果を表1示す。(なお、表1〜5にも参考のため示した)
【0048】
【比較例3】
コントロール
退変色防止剤を含まない色素試料を実施例1と同様の条件で評価した。得られた結果を表1示す。(なお、表1〜5にも参考のため示した)

Claims (2)

  1. 下記一般式(1)で表されるクマリン類縁体、および前記クマリン類縁体を含むオリーブ、トチノキ、又は紫蘇から選ばれる植物抽出物を有効成分として含有することを特徴とする、下記色素の退変色防止剤(ただし、画像形成用色素の退変色防止剤を除く)。
    色素:カロチノイド系色素、アントシアニン系色素、モナスカス系色素から選ばれる色素
    Figure 0004025511
    (1)(式中、 1 は水素原子、水酸基又はメトキシ基であり、 は水素原子又は水酸基であるが、 1 とが共に水素原子ではない。)
  2. クマリン類縁体がエスクレチン、フラクセチン、ダフネチンから選ばれる化合物である請求項1記載の退変色防止剤(ただし、画像形成用色素の退変色防止剤を除く)。
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