JP4024309B2 - 新規な感染症治療薬 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、微生物感染症の予防及び/又は治療に有用な化合物又は該化合物を有効成分として含む医薬に関するものである。
背景技術
微生物による感染症の予防及び/又は治療のために、これまで数多くの抗菌薬、例えばβ-ラクタム、マクロライド、テトラサイクリン、クロラムフェニコールあるいはキノロンなどが開発されてきた。一方、抗菌薬の臨床における使用量の増加に伴い、これらの抗菌薬に対する耐性菌の出現が顕著になり、感染症治療における重要な問題となっている。
特に近年の感染症治療において問題となっている菌種として、緑膿菌ならびにメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が挙げられる。これらの菌種に対して治療上有効な抗菌薬は現在限られているうえ、それらの有効な薬剤をもってしても将来にわたり治療効果が期待できる保証はない。人口の高齢化あるいは臓器移植、抗癌治療等の高度医療の普及に伴い、特に免疫力の低下した患者においてこれらの菌が引き起こす感染症(いわゆる日和見感染症)が医療現場では極めて大きな問題となりつつある。
一方、近年、耐性菌の耐性機構の解析研究によって、細菌の薬剤排出機構として薬剤排出ポンプの存在が認知されてきた。1980年にLevyのグループによってテトラサイクリン系の抗菌薬を特異的に菌体外に排出するポンプが同定されて以来(L. McMurry, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 77, 3974,1980)、この薬剤排出ポンプがテトラサイクリン耐性の主たる要因として注目されている。さらに最近の研究によって、大腸菌、枯草菌、ブドウ球菌ならびに緑膿菌における多剤排出型の薬剤排出ポンプの存在が報告されており、なかでも緑膿菌の薬剤排出ポンプ(K. Poole, J. Bacteriol., 175, 7363)は、緑膿菌が本来的に示す薬剤低感受性の要因になっていると考えられてきた。緑膿菌の薬剤排出ポンプは、β−ラクタム、テトラサイクリン、クロラムフェニコールあるいはキノロン系等の薬剤を排出するため、緑膿菌の多剤耐性に関与している。
これらの問題を解決するためには、耐性化の要因のひとつである薬剤排出ポンプによる耐性化を回避可能な新規骨格を有する抗菌薬、あるいは薬剤排出ポンプの機能を阻害することによって既存の抗菌薬の有効性を回復させる医薬を提供することが有効な手段と考えられる。
発明の開示
本発明の課題は、病原性微生物に対する抗菌薬の抗菌作用を改善する作用を有する感染症の予防及び/又は治療剤を提供することにある。より具体的には、既存の抗菌薬に対して耐性を獲得した病原微生物の耐性機構を阻害することができ、これらの微生物によって惹起される微生物感染症に対して該抗菌薬の予防及び/又は治療効果を改善することができる医薬を提供することが本発明の課題である。
本発明者らは耐性を獲得した緑膿菌に対して耐性を減弱させる作用を有する化合物を見出すべく鋭意研究を行ったところ、一般式(I)で表される環状化合物がこの作用を有しており、微生物感染症の予防及び/又は治療のための医薬として有用であることを見出した。本発明はこれらの知見を基にして完成されたものである。
すなわち本発明は、環状部分に置換基R1、R2、及びR3を有する式(1)で示される化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物:
Figure 0004024309
[式(1)において、丸で囲んだAで表される部分(以下、「式Aで表される環状部分」などの表現を用いる場合がある。)は、炭化水素系又は複素環系の環状構造であることを意味しており;
該環状構造部分は、窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個から3個のヘテロ原子を含んでいてもよい5から7員環であって、この環は飽和(非芳香族)、部分不飽和(非芳香族)、又は完全不飽和(芳香族)のいずれであってもよく;
この環状構造は、他の芳香環又は5から8員環のシクロアルカン(これらの芳香環又は5から8員環のシクロアルカンは、窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個から3個のヘテロ原子を含んでいてもよい)が縮合して二環性又は三環性の環状構造となってもよく;
そ(れら)の環は、上記のR1、R2、及びR3以外に、炭素数1から6個のアルキル基、炭素数1から6個のアルコキシル基、炭素数1から6個のアルキルチオ基、炭素数2から6個のアルカノイル基(これらのアルキル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、及びアルカノイル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルキルチオ基、オキソ基、及びチオキソ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい。)、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、オキソ基、及びチオキソ基からなる群から選ばれる1から3個の置換基を有していてもよい。R1は、式:
A11-Q11-A12-C(R11)(Q12-X11-Y1)-Q13-N(R12)(R13
で表される置換基を示し、式中、
A11及びA12は、各々独立に、単結合又は炭素数1もしくは2個のアルキレン基を表し、このアルキレン基は、炭素数1から6個のアルキル基、炭素数1から6個のアルコキシル基、炭素数1から6個のアルキルチオ基、炭素数2から6個のアルカノイル基(これらのアルキル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、及びアルカノイル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルキルチオ基、オキソ基、及びチオキソ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい。)、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、及びチオール基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよく;
Q11は、単結合、-CO-、又は-N(R14)-CO-を表し;
Q12及びQ13は、各々独立に、単結合、炭素数1から5個のアルキレン基、又は炭素数3から6個のシクロアルキレン基を表し、
このアルキレン基は、炭素数1から6個のアルキル基、炭素数1から6個のアルコキシル基、炭素数1から6個のアルキルチオ基、炭素数2から6個のアルカノイル基(これらのアルキル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、及びアルカノイル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルキルチオ基、オキソ基、及びチオキソ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい。)、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、及びシクロプロピル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよく、その鎖中の任意の位置に1個若しくは2個以上の不飽和結合、及び/又は1個若しくは2個以上のカルボニル基を含んでいてもよく、
このシクロアルキレン基は、炭素数1から6個のアルキル基、炭素数1から6個のアルコキシル基、炭素数1から6個のアルキルチオ基、炭素数2から6個のアルカノイル基(これらのアルキル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、及びアルカノイル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルキルチオ基、オキソ基、及びチオキソ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい。)、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、及びチオール基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよく;
X11は、単結合、-O-、-S-、又は-N(R15)-を表し;
R12は、水素原子、炭素数1から6個のアルキル基、炭素数2から6個のアルカノイル基、又はC末端で結合するα-アミノ酸残基を表し、このアルキル基及びアルカノイル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、アルキルチオ基、及びチオール基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよく;
ただし、Q12もしくはQ13がアルキレン基の場合には、R12はこれが結合する窒素原子を含んで5員環又は6員環を形成するようにQ12、Q13、又はY1と結合してもよく;
R11、R13、R14、及びR15は、各々独立に、水素原子、炭素数1から6個のアルキル基、又は炭素数2から6個のアルカノイル基を表し、このアルキル基及びアルカノイル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、アルキルチオ基、及びチオール基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよく;
Y1はフェニル基若しくは3から8員環のシクロアルキル基であるか、又は窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個から4個のヘテロ原子を含む5員環若しくは6員環の芳香族複素環基又は3から8員環のシクロアルキル基であり、
これらのフェニル基、シクロアルキル基、及び複素環基は、炭素数1から6個のアルキル基(このアルキル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、ジアルキルアミノ基、アミノアルキル基、カルボキシル基、アルキルチオ基、チオール基、オキソ基、及びチオキソ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい。)、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1から6個のアルコキシル基、チオール基、炭素数1から6個のアルキルチオ基、炭素数1から6個のアルキル基を有するジアルキルアミノ基(2個のアルキル基は、同一であっても異なっていてもよい)、炭素数1から6個のアルキル基を有するアルキルアミノ基、アミノ基、ニトロ基、カルボキシル基、炭素数2から6個のアルコキシカルボニル基、炭素数2から6個のアルカノイル基、フェニル基、及びベンジル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよく、
これらのフェニル基、シクロアルキル基、及び複素環基は、他の芳香環又は5から8員環のシクロアルカン(これらの芳香環又は5から8員環のシクロアルカンは、窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個から3個のヘテロ原子を含んでいてもよい。)が縮合して、二環性又は三環性の環状構造となってもよく、
さらに、この環状構造は、炭素数1から6個のアルキル基、炭素数1から6個のアルコキシル基、炭素数1から6個のアルキルチオ基、炭素数2から6個のアルカノイル基(これらのアルキル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、及びアルカノイル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルキルチオ基、オキソ基、及びチオキソ基から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい。)、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、オキソ基、及びチオキソ基からなる群から選ばれる1個から3個の置換基を有していてもよい。
R2は、式:
-A21-X21-Q21-N(R21)(R22
で表される置換基であり、式中、
A21は、単結合、-CO-、または炭素数1から6個のアルキレン基(このアルキレシ基は、炭素数1から6個のアルキル基、炭素数1から6個のアルコキシル基、炭素数1から6個のアルキルチオ基、炭素数2から6個のアルカノイル基(これらのアルキル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、及びアルカノイル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルキルチオ基、オキソ基、及びチオキソ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい。)、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、及びチオール基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)を表し;
X21は、単結合、-O-、-S-、又は-N(R23)-を表し;
Q21は、単結合、炭素数1から5個のアルキレン基、又は炭素数3から6個のシクロアルキレン基を表すが、
このアルキレン基は、炭素数1から6個のアルキル基、炭素数1から6個のアルコキシル基、炭素数1から6個のアルキルチオ基、炭素数2から6個のアルカノイル基(これらのアルキル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、及びアルカノイル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルキルチオ基、オキソ基、及びチオキソ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい。)、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、及びシクロプロピル基からなる群から選ばれる1個から3個の置換基を有していてもよく、
このアルキレン基は、その鎖中の任意の位置に1個若しくは2個以上の不飽和結合、及び/又は1個若しくは2個以上のカルボニル基を含んでいてもよく、
このシクロアルキレン基は、炭素数1から6個のアルキル基、炭素数1から6個のアルコキシル基、炭素数1から6個のアルキルチオ基、炭素数2から6個のアルカノイル基(これらのアルキル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、及びアルカノイル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルキルチオ基、オキソ基、及びチオキソ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい。)、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、及びチオール基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよく;
R21は、水素原子、炭素数1から6個のアルキル基、炭素数2から6個のアルカノイル基、又はC末端で結合するα-アミノ酸残基を表すが、これらのアルキル基及びアルカノイル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、アルキルチオ基、及びチオール基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよく;
R22及びR23は、各々独立に、水素原子、炭素数1から6個のアルキル基、炭素数2から6個のアルカノイル基を表すが、このアルキル基及びアルカノイル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、アルキルチオ基、及びチオール基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよく;
ただし、Q21が炭素数1から3個のアルキレン基であり、X21が-N(R23)-であり、かつR23がアルキル基である場合には、R23はこれが結合している窒素原子を含んで4から7員環を形成するようにR21又はQ21と結合してもよい。
R3は、式:
-X31-Q31-Y2
で表される置換基を示し、式中、
X31は、単結合、-CO-、-SO2-、-(CH2n-O-、-(CH2n-S-、又は-(CH2n-N(R31)-を表し(ここでnは、0ないし3の整数を示し、R31は水素原子、炭素数1から6個のアルキル基、又は、炭素数2から6個のアルカノイル基を表すが、このアルキル基及びアルカノイル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、アルキルチオ基、及びチオール基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい);
Q31は、単結合、炭素数1から5個のアルキレン基、炭素数3から6個のシクロアルキレン基、又は-N(R32)-Q32-を表すが、
このアルキレン基は、炭素数1から6個のアルキル基、炭素数1から6個のアルコキシル基、炭素数1から6個のアルキルチオ基、炭素数2から6個のアルカノイル基(これらのアルキル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、及びアルカノイル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルキルチオ基、オキソ基、及びチオキソ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい。)、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、シクロプロピル基、フェニル基、及びベンジル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよく、
このアルキレン基は、その鎖中の任意の位置に1個若しくは2個以上の不飽和結合、及び/又は1個若しくは2個以上のカルボニル基を含んでいてもよく、
このシクロアルキレン基は、炭素数1から6個のアルキル基、炭素数1から6個のアルコキシル基、炭素数1から6個のアルキルチオ基、炭素数2から6個のアルカノイル基(これらのアルキル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、及びアルカノイル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルキルチオ基、オキソ基、及びチオキソ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい。)、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、フェニル基、及びベンジル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよく;
Q32は、単結合、炭素数1から5個のアルキレン基、又は炭素数3から6個のシクロアルキレン基を表すが、
このアルキレン基は、炭素数1から6個のアルキル基、炭素数1から6個のアルコキシル基、炭素数1から6個のアルキルチオ基、炭素数2から6個のアルカノイル基(これらのアルキル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、及びアルカノイル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルキルチオ基、オキソ基、及びチオキソ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい。)、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、フェニル基、ベンジル基、及びシクロプロピル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよく、
このアルキレン基は、その鎖中の任意の位置に1個若しくは2個以上の不飽和結合、及び/又は1個若しくは2個以上のカルボニル基を含んでいてもよく、
このシクロアルキレン基は、炭素数1から6個のアルキル基、炭素数1から6個のアルコキシル基、炭素数1から6個のアルキルチオ基、炭素数2から6個のアルカノイル基(これらのアルキル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、及びアルカノイル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルキルチオ基、オキソ基、及びチオキソ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい。)、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、フェニル基、及びベンジル基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよく;
R32は、水素原子、炭素数1から6個のアルキル基、又は炭素数2から6個のアルカノイル基を表すが、このアルキル基及びアルカノイル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、フェニル基、及びベンジル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよく;
ただし、Q32が炭素数2又は3個のアルキレン基であるとき、R32は5から8員環を形成するようにQ32と結合してもよく;
Y2は、フェニル基若しくは3から8員環のシクロアルキル基であるか、又は窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個から4個のヘテロ原子を含む5員環若しくは6員環の芳香族複素環基又は3から8員環のシクロアルキル基であり、
これらのフェニル基、シクロアルキル基、及び複素環基は、炭素数1から6個のアルキル基(このアルキル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、ジアルキルアミノ基、アミノアルキル基、カルボキシル基、チオール基、オキソ基、及びチオキソ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい。)、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1から6個のアルコキシル基、チオール基、炭素数1から6個のアルキルチオ基、炭素数1から6個のアルキル基を有するジアルキルアミノ基(2個のアルキル基は、同一であっても異なっていてもよい)、炭素数1から6個のアルキル基を有するアルキルアミノ基、アミノ基、ニトロ基、カルボキシル基、炭素数2から6個のアルコキシカルボニル基、炭素数2から6個のアルカノイル基、フェニル基、及びベンジル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよく、
これらのフェニル基、シクロアルキル基、及び複素環基は、他の芳香環又は5から8員環のシクロアルカン(これらの芳香環又は5から8員環のシクロアルカンは、窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個から3個のヘテロ原子を含んでいてもよい)が縮合して、二環性又は三環性の環状構造となってもよく、
この環状構造は、炭素数1から6個のアルキル基、炭素数1から6個のアルコキシル基、炭素数1から6個のアルキルチオ基、炭素数2から6個のアルカノイル基(これらのアルキル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、及びアルカノイル基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルキルチオ基、オキソ基、及びチオキソ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい。)、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、オキソ基、及びチオキソ基からなる群から選ばれる1個から3個の置換基を有していてもよい。]
に関するものである。
本発明の好ましい態様によれば、式Aで表される環状部分が、シクロペンタン、シクロペンタノン、ピロリン、ピロリジン、2-ピロリジノン、3-ピロリジノン、ピロール、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、フラン、テトラヒドロチオフェン、3-チオフェノン、チオフェン、ピラゾリン、ピラゾリジン、3-ピラゾリジノン、ピラゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、2-イミダゾリジノン、4-イミダゾリジノン、ヒダントイン、イミダゾール、オキサゾリン、オキサゾリジン、オキサゾール、チアゾリン、チアゾリジン、チアゾリジン-4-オン、チアゾール、インキサゾリン、イソキサゾリジン、イソキサゾール、イソチアゾール、1,3-ジオキソラン、チオキソラン、1,3-ジチオラン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、ベンゼン、ピペリジン、2-ピペリドン、ピリジン、2-ハイドロキシピリジン、2-メルカプトピリジン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、ペンタメチレンスルフィド、ペンタメチレンスルホン、ピリダジン、N,N'-トリメチレンウレア、ピリミジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、ピペラジン-2,5-ジオン、ピラジン、モルホリン、チオモルホリン、1,4-ジオキサン、1,4-ジオキサノン、1,4-チオキサン、1,4-ジチアン、1,3,5-トリアジン、シクロヘプタン、シクロヘプタノン、ホモピペリジン、カプロラクタム、オキセパン、2-オキセパノン、ヘキサメチレンスルフィド、ヘキサヒドロ-1,3-ジアゼピン、ヘキサヒドロ-1,3-ジアゼピン-2-オン、ホモピペラジン、1,4-ジアゼピン-2-オン、1,4-ジアゼピン-5,7-ジオン、1,3,5-トリアザシクロヘプタン、1,3,5-トリアザシクロヘプタン-2,4-ジオンからなる群から選ばれる式(1)の化合物が提供される。
また、本発明の好ましい態様によれば、下記の各発明:
(A)以下の化合物からなる群:
Figure 0004024309
〔式中Rは、水素原子、炭素数1から6個のアルキル基、炭素数2から6個のアルカノイル基、フェニル基(これらはハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルキルチオ基、オキソ基及びチオキソ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)を意味する〕から選ばれる上記式(I)の化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物;
(B)置換基R1が以下に示す置換基の群:
Figure 0004024309
から選ばれる上記式(I)の化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物;
(C)置換基R2が以下に示す置換基の群:
Figure 0004024309
から選ばれる上記式(I)の化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物;
(D)置換基R3が以下に示す置換基の群:
Figure 0004024309
から選ばれる上記式(I)の化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物;
(E)置換基R1が以下に示す置換基の群:
Figure 0004024309
から選ばれる置換基であり、置換基R2が以下に示す置換基の群:
Figure 0004024309
から選ばれる置換基である、及び置換基R3が以下に示す置換基の群:
Figure 0004024309
から選ばれる置換基である、上記式(I)の化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物;
(F)立体化学的に単一な化合物である上記式(I)の化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物;
(G)上記式(I)の化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物からなる群から選ばれる物質を有効成分として含む医薬;
(H)上記式(I)の化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物からなる群から選ばれる物質を有効成分として含む感染症の予防及び/又は治療薬;
(J)上記式(I)の化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物からなる群から選ばれる物質と、少なくとも一種の抗菌薬とを有効成分として含む医薬組成物;
(K)上記抗菌薬が、キノロン系合成抗菌薬、ペニシリン系抗生物質、セファロスポリン系抗生物質、カルバペネム系抗生物質、ペネム系抗生物質、テトラサイクリン系抗生物質、リファマイシン系抗生物質、グリコペプチド系抗生物質、マクロライド系抗生物質、及びクロラムフェニコールからなる群から選ばれる1種又は2種以上の抗菌剤である上記の医薬組成物;
(L)微生物感染症の治療及び/又は予防方法であって、上記式(I)の化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物からなる群から選ばれる物質の有効量と、少なくとも一種の抗菌薬の有効量とを、ヒトを含む哺乳類動物に投与する工程を含む方法;
(M)抗菌薬が、キノロン系合成抗菌薬、ペニシリン系抗生物質、セファロスポリン系抗生物質、カルバペネム系抗生物質、ペネム系抗生物質、テトラサイクリン系抗生物質、リファマイシン系抗生物質、グリコペプチド系抗生物質、マクロライド系抗生物質、及びクロラムフェニコールからなる群からなる群から選ばれる1種又は2種以上の抗菌薬である上記の治療及び/又は予防方法;
(N)微生物感染症の治療及び/又は予防方法であって、上記式(I)化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物からなる群から選ばれる物質の有効量をヒトを含む哺乳類動物に投与する工程を含む方法;
(O)上記式(I)の化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物からなる群から選ばれる物質を配合することを特徴とする医薬の製造方法;
(P)上記式(I)の化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物からなる群から選ばれる物質の微生物感染症の治療及び/又は予防のための使用;
(Q)上記式(I)の化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物からなる群から選ばれる物質の医薬の製造のための使用;
(R)上記式(I)の化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物からなる群から選ばれる物質の微生物感染症の予防及び/又は治療剤の製造のための使用;並びに
(S)上記式(I)化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物からなる群から選ばれる物質を有効成分として含む、微生物の抗菌薬に対する感受性の増強剤
が提供される。
発明を実施するための最良の形態
本明細書において用いられる「アルキル基」又は1又は2個以上のアルキルを構成要素として含む官能基(例えば、アルコキシル基、アルキルチオ基、モノ又はジアルキルアミノ基、アルカノイル基など)についての「アルキル」という用語又はその類義語は、直鎖又は分枝鎖のいずれをも意味しており、好ましくは炭素数1から6個、さらに好ましくは炭素数1から4個のものを意味している。本明細書において「ハロゲン原子」という場合には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子のいずれであってもよい。また、本明細書において「1個又は2個以上の置換基を有し(ていてもよい)」という場合には、特に言及しない場合には置換基の数は限定されないが、好ましくは1個ないし4個、より好ましくは1個ないし2個、さらに好ましくは1個である。
また、本明細書において「アルキレン」及び「シクロアルキレン」に関しては、二重結合をさらに含んでいる場合がある。この場合に、これらの基に含まれる二重結合の数は特に限定されず、例えば、1個ないし3個、より好ましくは1個又は2個、特に好ましくは1個の二重結合を含んでいてもよい。本明細書において「不飽和結合」という場合には、特に言及しない場合には二重結合及び三重結合の両者を含む概念で用いる。
本発明の化合物は、式(I):
Figure 0004024309
で示されるが、上記の式において式Aで表される環状部分は、炭化水素系又は複素環系の環状構造であることを意味している。この環状構造部分は、5員環、6員環、又は7員環のいずれであってもよい。
この環状部分が5員環であるときには、当該環状部分として、例えば、シクロペンタン、シクロペンタノン、ピロリン、ピロリジン、2-ピロリジノン、3-ピロリジノン、ピロール、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、フラン、テトラヒドロチオフェン、3-チオフェノン、チオフェン、ピラゾリン、ピラゾリジン、3-ピラゾリジノン、ピラゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、2-イミダゾリジノン、4-イミダゾリジノン、ヒダントイン、イミダゾール、オキサゾリン、オキサゾリジン、オキサゾール、チアゾリン、チアゾリジン、チアゾリジン-4-オン、チアゾール、イソキサゾリン、イソキサゾリジン、イソキサゾール、イソチアゾール、1,3-ジオキソラン、チオキソラン、1,3-ジチオランなどを用いることができる。そしてこれらにおいて、置換基R1、R2、及びR3の好ましい置換位置の例を式(1A1)から式(1A12)として示すことができる。
Figure 0004024309
これらの化合物は、市販又は文献記載の5員環化合物に順次置換基を導入して製造することができる。例えば、式(1A1)の構造の化合物は、反応式−1に示す方法によって合成することができる。反応式−1において、式(1A1-4)、(1A1-4')、(1A1-7)、及び(1A1-7')は式(1A1)に包含される化合物である。
Figure 0004024309
この反応式−1を説明すると、まず、市販のL-trans-N-tert-ブトキシカルボニル-4-ハイドロキシプロリン(1A1-1)は、そのカルボキシル基を、R3として好ましい置換基をもつアミン又はアルコール類との縮合反応を行うことによってR3へと変換され、(1A1-2)が得られる。次いで、化合物(1A1-2)の水酸基を、R2として好ましい置換基をもつカルボン酸又はハライド類などと反応させ、エステル結合又はエーテル結合を形成させることによって置換基R2へと変換された化合物(1A1-3)が導かれる。さらに、化合物(1A1-3)の保護基、tert-ブチルオキシカルボニル基を除去し、R1として好ましい置換基をもつカルボン酸又はハライド類などを用いることによって、置換基R1が導入された化合物(1A1-4)が得られる。
また、化合物(1A1-2)の水酸基をミツノブ反応によってその立体配置を反転させ、ジアステレオマー(1A1-2')を合成することができる。得られた(1A1-2')は、化合物(1A1-4)の合成と同様の方法を用いて置換基R2への変換、及びR1の導入が可能で、化合物(1A1-4')が合成できる。
さらに、化合物(1A1-2)の水酸基をトシル化後、アジ化ナトリウムでアジド化し、ついでそのアジド基を還元してアミン誘導体(1A1-5)を合成できる。化合物(1A1-5)はそのアミノ基を、R2として好ましい置換基をもつカルボン酸又はハライド類などと反応させることによって置換基R2へと変換された化合物(1A1-6)が得られる。次いで、化合物(1A1-6)の保護基を除去し、R1として好ましい置換基をもつカルボン酸又はハライド類などを用いて置換基R1を導入して、化合物(1A1-7)が合成できる。また、(1A1-2')を用いて、同様の反応を行えば、化合物(1A1-7)のジアステレオマーである(1A1-7')を合成することができる。
この反応式−1に示す方法又はそれに準じた方法によって、L-フェニルアラニル-cis-4-アミノ-L-プロリン 2-ナフチルアミド、L-フェニルアラニル-trans-4-アミノ-L-プロリン 2-ナフチルアミド、L-ホモフェニルアラニル-cis-4-アミノ-L-プロリン 2-ナフチルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-アミノ-L-プロリン 2-ナフチルアミド、L-ホモフェニルアラニル-cis-4-グリシルアミノ-L-プロリン 2-ナフチルアミド、L-ホモフェニルアラニル-cis-4-(L-アラニルアミノ)-L-プロリン 2-ナフチルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-グリシルアミノ-L-プロリン 2-ナフチルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-(L-アラニルアミノ)-L-プロリン 2-ナフチルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-アミノ-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-cis-4-アミノ-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-[(S)-2-アミノ-3-フェニルプロピルアミノ]-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-(L-アラニルアミノ)-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-(L-フェニルアラニルアミノ)-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-(D-アラニルアミノ)-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-グリシルアミノ-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-(L-オルニチルアミノ)-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-(L-グルタミルアミノ)-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-(3-アミノプロピオニルアミノ)-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-[(S)-3-アミノ-2-ハイドロキシプロピオニルアミノ]-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-[(R)-3-アミノ-2-フルオロプロピオニルアミノ]-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-(1-アミノシクロプロパンカルボニルアミノ)-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-(2-アミノ-2-メチルプロピオニルアミノ)-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-(ザルコシルアミノ)-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-(L-セリルアミノ)-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-(D-セリルアミノ)-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-(β-フルオロアラニルアミノ)-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-(4-アミノブチリルアミノ)-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-[(S)-4-アミノ-2-ハイドロキシブチリルアミノ]-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-(2-アミノエチルチオ)-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-グリシルアミノ-D-プロリン 5-インダニルアミド、D-ホモフェニルアラニル-trans-4-グリシルアミノ-L-プロリン 5-インダニルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-グリシルアミノ-L-プロリン3-キノリルアミド、L-ホモフェニルアラニル-trans-4-[(S)-3-アミノ-2-ハイドロキシプロピオニルアミノ]-L-プロリン 3-キノリルアミドなどが合成できる。
また、式(1A2)の化合物は、例えば反応式−2に示す方法によって製造することができる。反応式-2において、式(1A2-8)、(1A2-11)、(1A2-12)、及び(1A2-15)は、式(1A2)に包含される化合物である。
Figure 0004024309
反応式−2に示す、市販のL-trans-N-tert-ブトキシカルボニル-4-ハイドロキシプロリン・メチルエステル(1A2-1)の水酸基をトシル化して得られる(1A2-2)をアジド化して(1A2-3)が合成できる。アジド誘導体(1A2-3)は窒素原子上の保護基、tert-ブチルオキシカルボニル基を除去し、R3として好ましい置換基をもつカルボン酸又はハライド類などを用いることによって、置換基R3が導入された化合物(1A2-4)が得られる。次いで、(1A2-4)のアジド基を還元して得られるアミン誘導体(1A2-5)は、そのアミノ基にR1として好ましい置換基をもつカルボン酸又はハライド類などを用いて置換基R1へと変換された化合物(1A2-6)へと誘導できる。次いで、(1A2-6)のエステル基を加水分解して得られる(1A2-7)のカルボキシル基を、R2として好ましい置換基をもつアミン又はアルコール類との縮合反応によってR2へと変換された(1A2-8)が得られる。また、エステル誘導体(1A2-6)は還元反応によってアルコール誘導体(1A2-9)へと誘導でき、本化合物は反応式−1と同様の方法を用いることによってR2へと変換された化合物(1A2-11)及び(1A2-12)を合成することができる。
さらに、トシル誘導体(1A2-2)及びアジド誘導体(1A2-3)も反応式に示す方法によって置換基R1、R2、及びR3をもつ(1A2-15)へと誘導することができる。
この反応式−2に示す方法又はそれに準じた方法によって、例えば、(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(L-フェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ピロリジン、(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(L-フェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン、(2S,4S)-2-ハイドロキシメチル-4-(L-フェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン、(2S,4S)-2-カルバモイル-4-(L-フェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン、(2S,4S)-2-(1-ピペラジルメチル)-4-(L-フェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン、(2S,4S)-2-(L-フェニルアラニルアミノメチル)-4-グリシルアミノ-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン、(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(L-フェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピオニル)ピロリジン、(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(L-フェニルアラニルアミノ)-N-(3,3-ジフェニルプロピオニル)ピロリジン、(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(L-フェニルアラニルアミノ)-N-(2-ナフトイル)ピロリジン、(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(L-ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(2-ハイドロキシ-3-フェニルプロピル)ピロリジン、(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(L-ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(フェニルプロピルアミノカルボニル)ピロリジン、(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(L-ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(ベンゾフラン-2-カルボニル)ピロリジン、(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(L-ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(ベンゾ[d]チアゾール-2-カルボニル)ピロリジン、(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(L-ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(6-メトキシ-2-ナフトイル)ピロリジン、(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(L-ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(2-ナフトイル)ピロリジン、(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(L-ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(2-ナフタレンスルホニル)ピロリジン、(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(L-ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(α-トルエンスルホニル)ピロリジンなどが合成できる。
式Aで表される環状部分が6員環である化合物としては、例えば、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、ベンゼン、ピペリジン、2-ピペリドン、ピリジン、2-ハイドロキシピリジン、2-メルカプトピリジン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、ペンタメチレンスルフィド、ペンタメチレンスルホン、ピリダジン、N,N'-トリメチレンウレア、ピリミジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、ピペラジン-2,5-ジオン、ピラジン、モルホリン、チオモルホリン、1,4-ジオキサン、1,4-ジオキサノン、1,4-チオキサン、1,4-ジチアン、1,3,5-トリアジン等を挙げることができる。この様な化合物において、置換基R1、R2、及びR3の好ましい置換位置の例を式(1B1)から式(1B20)に示す構造式として、また(1B1)及び(1B2)は例えば反応式−3に示す方法によって製造することができる。
Figure 0004024309
Figure 0004024309
式Aで表される環状部分が6員環である具体的な化合物としては、例えば、N-(2,2-ジフェニルエチル)-3-グリシルアミノ-5-(L-フェニルアラニルアミノ)ベンズアミド、3,5-ビス(L-フェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド、3-アミノ-5-(L-フェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド、N-(2,2-ジフェニルエチル)-3-(3-アミノプロピオニルアミノ)-5-(L-フェニルアラニルアミノ)ベンズアミド、N-(3-フェニルプロピル)-3-グリシルアミノ-5-(L-フェニルアラニルアミノ)ベンズアミド、3,5-ビス(L-フェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド、3-アミノ-5-(L-フェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド、N-(3-フェニルプロピル)-3-(3-アミノプロピオニルアミノ)-5-(L-フェニルアラニルアミノ)ベンズアミド、N-(3-フェニルプロピル)-3-グリシルアミノ-5-(L-ホモフェニルアラニルアミノ)ベンズアミド、3,5-ビス(L-ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド、3-アミノ-5-(L-ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド、N-(3-フェニルプロピル)-3-(3-アミノプロピオニルアミノ)-5-(L-ホモフェニルアラニルアミノ)ベンズアミド、N-(2,2-ジフェニルエチル)-4-グリシルアミノ-2-(L-フェニルアラニルアミノ)ベンズアミド、N-(3-フェニルプロピル)-3-グリシルアミノ-5-(D-ホモフェニルアラニルアミノ)ベンズアミド、N-(3-フェニルプロピル)-3-((S)-2-ハイドロキシ-3-アミノプロピオニルアミノ)-5-(D-ホモフェニルアラニルアミノ)ベンズアミド、3,5-ビス(D-ホモフェニルアラニルアミノ)-1-(2-アミノエトキシ)ベンゼン、2,4-ビス(L-フェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド、(S)-1-(L-ホモフェニルアラニル)-4-(2-ナフチルメチル)-2-(3-アミノプロピル)ピペラジン、(S)-1-(L-ホモフェニルアラニル)-4-(3-フェニルプロピル)-2-(3-アミノプロピル)ピペラジン、(S)-1-(L-ホモフェニルアラニル)-4-ベンジル-2-(3-アミノプロピル)ピペラジン、(S)-1-ホモフェニルアラニル-4-(2-ナフトイル)-2-(3-アミノプロピル)ピペラジン、(S)-1-ホモフェニルアラニル-4-((2-ナフチル)メチルアミノカルボニル)-2-(3-アミノプロピル)ピペラジン、(S)-4-グリシル-1-(D-ホモフェニルアラニル)-2-フェネチルピペラジン、(S)-4-(3-アミノプロピオニル)-1-(D-ホモフェニルアラニル)-2-フェネチルピペラジンなどを挙げることができる。
式Aで表される環状部分が7員環であるときには、シクロヘプタン、シクロヘプタノン、ホモピペリジン、カプロラクタム、オキセパン、2-オキセパノン、ヘキサメチレンスルフィド、ヘキサヒドロ-1,3-ジアゼピン、ヘキサヒドロ-1,3-ジアゼピン-2-オン、ホモピペラジン、1,4-ジアゼピン-2-オン、1,4-ジアゼピン-5,7-ジオン、1,3,5-トリアザシクロヘプタン、1,3,5-トリアザシクロヘプタン-2,4-ジオンなどを用いることができる。また、置換基R1、R2、及びR3の好ましい置換位置の例は式(1C1)から式(1C6)に示すものである。
Figure 0004024309
具体的な化合物としては、1,4-ビス(L-ホモフェニルアラニル)-6-(グリシルアミノ)ヘキサヒドロ-1H-1,4-ジアゼピン、1-((S)-2-アミノ-4-フェニルブチル)-3-(3-アミノプロピル)-5-(2-ナフチルメチル)-1,3,5-トリアザシクロヘプタン-2,4-ジオンなどを挙げることができる。
本発明の化合物の置換基R1は、式:
A11-Q11-A12-C(R11)(Q12-X11-Y1)-Q13-N(R12)(R13
で表されるが、この基は、構造Q13の末端に窒素原子含有置換基を、また構造Q12-X11の末端に炭化水素系又は複素環系の環状構造Y1が結合していることを特徴としている。反応式−1、2、3から明らかなように、構造:
−A11−Q11−A12
は環上に置換基R1を導入するために必要な官能基であり、式Aで表される環状部分に置換する種々の官能基によって、種々の組み合わせを用いることができる。この構造部分−A11−Q11−A12−の一部分は、環構造由来であってもよい。すなわち、R1を構築するに当たって、原料として使用する式Aで表される環状部分の化合物が有する官能基の一部分であってもよい。基本環構造に置換基R1を構築する方法としては、炭素−炭素結合、アミド結合、エステル結合、エーテル結合、チオエーテル結合、アミノ結合、スルホンアミド結合などを使用すればよい。
また、構造Q13の末端にある窒素原子と、構造Q12−X11の末端にあるY1の環との位置は、炭素原子数に換算して一定の範囲にあることが好ましい。すなわち、構造−A11−Q11−A12−C−Q13部分は、全長で炭素数として1から8の範囲が好ましく、また構造−A11−Q11−A12−C−Q12−X11は同様に炭素数として3から8の範囲が好ましい。
置換基R1の例を次に示す。
Figure 0004024309
本発明の化合物の置換基R2は、式:
-A21-X21-Q21-N(R21)(R22
で表される置換基であり、構造Q21の末端に窒素原子を含む置換基を有することを特徴としている。
反応式−1、2、3から明らかなように、構造:-A21-X21-Q21-は環上に置換基R2を導入するために必要な構造部分であり、式Aで表される環状部分を有する化合物に置換する種々の官能基によって、種々の組み合わせを用いることができる。
すなわち、構造:-A21-X21-Q21-の一部分は、環構造由来であってもよい。すなわち、R2を構築するに当たって、原料として使用する式Aで表される環状部分の化合物が有する官能基の一部分であってもよい。環構造に置換基R2を構築する方法としては、環上に直接窒素原子を導入するか、炭素−炭素結合、アミド結合、エステル結合、エーテル結合、チオエーテル結合、アミノ結合、スルホンアミド結合などの方法を用いて置換基R2を構築することができる。また、構造Q21末端の窒素原子の環からの位置は、炭素原子数に換算して次の長さの位置が好ましい。すなわち、構造:-A21-X21-Q21-は、全長として、結合の場合(炭素数では0)であるか、又は炭素数1から7個の範囲が好ましい。
置換基R2の例を次に示す。
Figure 0004024309
本発明の化合物の置換基R3は、式:
-X31-Q31-Y2
で表される置換基であり、構造Q31の末端に炭化水素系又は複素環系の環状構造Y2を有することを特徴としている。反応式−1、2、3から明らかなように、構造:-X31-Q31-は環上に置換基R3を構築するために必要な官能基であり、式Aで表される環状部分を有する化合物に置換する種々の官能基によって、種々の組み合わせを用いることができる。構造部分-X31-のうちの一部分は、環構造由来であってもよい。すなわち、R3を構築するに当たって、原料として使用する式Aで表される環状部分の化合物が有する官能基の一部分であってもよい。環構造に置換基R3を構築する方法としては、炭素−炭素結合、アミド結合、エステル結合、エーテル結合、チオエーテル結合、アミノ結合、スルホンアミド結合などの方法を用いて置換基R3を構築することができる。
また、Y2の環状構造からの位置は炭素原子数に換算して次の長さは一定の範囲にあることが好ましい。すなわち、構造X31-Q31-は炭素数1から8の範囲が好ましい。
置換基R3の例を次に示す。
Figure 0004024309
上記の一般的な説明及び実施例に開示された具体的かつ詳細な説明を参照することにより、また、必要に応じて原料化合物、反応条件、試薬などを適宜修飾ないし改変し、当業界で利用可能な反応を適宜組み合わせることにより、当業者は式(I)に包含される本発明の化合物をいずれも製造することができることを容易に理解できよう。
式(I)で表される本発明の化合物は1個又は2個以上の不斉炭素を有する場合があり、種々の光学異性体又はジアステレオ異性体が存在するが、本発明の範囲にはこれらの全ての異性体化合物、及び異性体化合物の任意の混合物が包含される。
また、本発明の化合物は遊離形態で存在する場合もあるが、塩基性部分との酸付加塩として、あるいはカルボキシル基が存在する場合にはその塩として存在する場合もある。酸付加塩の例としては、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩等の無機酸塩類;あるいは酢酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、乳酸塩等の有機酸塩類を挙げることができる。カルボキシル基の塩としては、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、またトリエチルアミン塩やN−メチルグルカミン塩、トリス-(ヒドロキシルメチル)アミノメタン塩等を挙げることができる。
さらに、遊離形態又は塩の形態の式(I)の化合物は、水和物又は溶媒和物として存在することがある。溶媒和物を形成する溶媒としては、例えば、アセトン、エタノールなどを挙げることができる。
なお、上記に説明したいかなる形態の物質も本発明の範囲に包含されることを理解すべきである。
式(I)で表される本発明の化合物は、抗菌薬と併用した場合において、微生物に対するその抗菌薬の抗菌作用を増強する効果を有しており、特に耐性菌に対してその効果が顕著である。いかなる特定の理論に拘泥するわけではないが、本発明の化合物は、主として耐性菌の薬剤排出ポンプの機能を阻害することによって、抗菌薬に対して耐性化した微生物を脱耐性化させ、抗菌薬に対する感受性を高める作用を有している。従って、本発明の化合物は医薬の有効成分、とりわけ感染症の予防及び/又は治療のための医薬の有効成分として有用である。
本発明の医薬と併用可能な抗菌薬の種類は特に限定されないが、例えば、キノロン系合成抗菌薬、ペニシリン系抗生物質、セファロスポリン系抗生物質、カルバペネム系抗生物質、ペネム系抗生物質、テトラサイクリン系抗生物質、リファマイシン系抗生物質、グリコペプチド系抗生物質、マクロライド系抗生物質、又はクロラムフェニコールなどを挙げることができ、それらの具体的薬剤については当業者に周知である。また、上記抗菌薬の他、抗ウィルス薬や抗真菌薬の作用増強も期待できる。
また、本発明の医薬の適用対象となる微生物感染症の種類も特に限定されず、上記の抗菌剤が適用される感染症にはすべて適用可能である。例えば、好気性又は嫌気性のグラム陽性菌及び/又はグラム陰性菌感染症などに適用することができ、特に、単剤耐性菌又は多剤耐性菌(例えば、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌、耐性緑膿菌、耐性結核菌など)による感染症に対して優れた治療効果が期待できる。
本発明により提供される医薬の有効成分としては、上記化合物及びその生理学的に許容される塩、並びにそれらの水和物及び生理学的に許容されるそれらの溶媒和物からなる群から選ばれる物質を用いることができ、これらの物質の2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の医薬の投与形態は特に制限されず、経口的・非経口的に投与することができる。本発明の医薬としては、有効成分である上記物質をそのまま用いてもよいが、有効成分の化合物と薬理学的及び製剤学的に許容しうる製剤用添加物とを含む医薬組成物の形態で提供されることが好ましい。抗菌薬の1種又は2種以上とともに上記物質を配合して、いわゆる合剤の形態の医薬組成物として用いてもよい。
薬理学的及び製剤学的に許容しうる添加物としては、例えば、賦形剤、崩壊剤ないし崩壊補助剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、色素、希釈剤、基剤、溶解剤ないし溶解補助剤、等張化剤、pH調節剤、安定化剤、噴射剤、及び粘着剤等を用いることができる。経口投与に適する製剤の例としては、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、液剤、又はシロップ剤等を挙げることができる。非経口投与に適する製剤としては、例えば、注射剤、点滴剤、坐剤、吸入剤、経皮吸収剤、点眼剤、点耳剤、軟膏剤、クリーム剤、又は貼付剤等を挙げることができる。
本発明の医薬の投与量は特に限定されず、治療又は予防の目的、感染症の原因微生物の種類、患者の年齢や症状、投与経路などの種々の条件に応じて適宜の投与量を選択することが可能である。本発明の医薬は、通常、抗菌薬と共に併用されるが、抗菌薬の投与回数及び投与期間に応じて投与回数及び期間を適宜選択すればよい。
実施例
本発明を下記の参考例、実施例、実験例によってさらに具体的に説明するが、これらは単なる例示であり、本発明を限定するものと解釈してはならない。
実施例中で用いられたアミノ酸及びその誘導体のうち、それらの絶対配置が記載されていないアミノ酸及びその誘導体はL-アミノ酸である。
実施例において使用している略語の意味は以下のとおりである;THF:テトラヒドロフラン;DMF:N,N-ジメチルホルムアミド;HOBt:1-ハイドロキシベンゾトリアゾール;WSCD・HCl:1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(水溶性カルボジイミド);v/v:容量/容量;1H-NMR:プロトン核磁気共鳴;CDCl3:重クロロホルム;CD3OD:重メタノール;D2O:重水;DMSO-d6:重ジメチルスルホキシド;s:シングレット(singlet);d:ダブレット(doublet);dd:ダブルダブレット(double doublet);t:トリプレット(triplet);q:カルテット(quartet);m:マルチプレット(multiplet);br:ブロード(broad);J:カップリング定数(coupling constant);Hz:ヘルツ(Herz);FAB-MS:高速原子衝撃質量分析。
[実施例1] フェニルアラニル-cis-4-アミノプロリン 2-ナフチルアミド
(A)N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニル-trans-4-ハイドロキシプロリン2-ナフチルアミド
trans-4-ハイドロキシプロリン 2-ナフチルアミド(240mg、0.936mmol)、N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニン(248mg、0.936mmol)を塩化メチレン(10ml)に溶解し、氷冷下ジイソプロイルエチルアミン(0.36ml)、N,N-ビス-(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド(263mg)を加え、室温にて3.5時間攪拌した。反応液を酢酸エチル-1規定塩酸水溶液に分配し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール、100:1、v/v)で精製し、無色アモルファスとして(500mg、定量的)を得た。
1H-NMR(CDCl3-CD3OD,1:1,v/v)δ:1.40(9H,s),2.28(2H,m),2.89(1H,dd,J=13.7,7.8Hz),3.10(1H,dd,J=13.7,6.4Hz),3.52(1H,dd,J=10.7,4.4Hz),3.78(1H,d,J=10.7Hz),4.62(1H,m),4.78(1H,t,J=7.8Hz),7.20(6H,m),7.42(2H,m),7.57(1H,m),7.80(2H,m),8.25(1H,d,J=2.0Hz).
FAB-MS;m/z:504(MH+
(B)N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニル-trans-4-(p-トルエンスルホニルオキシ)プロリン 2-ナフチルアミド
(A)で得られたN-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニル-trans-4-ハイドロキシプロリン 2-ナフチルアミド(310mg、0.616mmol)を塩化メチレン(4ml)に溶解し、ピリジン(4ml)、塩化p−トルエンスルホニル(123mg)を加え、5時間攪拌した。次いで、塩化p-トルエンスルホニル(60mg)を追加し、16時間攪拌した後、さらに4-(ジメチルアミノ)ピリジン(75mg)、塩化p-トルエンスルホニル(120mg)を加え、3時間攪拌した。反応液を酢酸エチル−1規定塩酸水溶液に分配し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製し、無色アモルファスとして表題化合物(313mg、77%)を得た。
1H-NMR(CDCl3-CD3OD):ロータマーのため解析できず。
(C)N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニル-cis-4-アジドプロリン2-ナフチルアミド
(B)で得られたN-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニル-trans-4-(p-トルエンスルホニルオキシ)プロリン 2-ナフチルアミド(150mg、0.228mmol)をDMF(5ml)−水(0.5ml)に溶解し、アジ化ナトリウム(22mg)を加え、80℃で7時間攪拌した。反応液を酢酸エチル−水に分配し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、無色アモルファスとして表題化合物(125mg、定量的)を得た。
1H-NMR(CDCl3-CD3OD):ロータマーのため解析できず。
(D)N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニル-cis-4-アミノプロリン2-ナフチルアミド
(C)で得られたN-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニル-cis-4-アジドプロリン 2-ナフチルアミド(120mg)をメタノール(10ml)に溶解し、10%パラジウム炭素(60mg)を加え、水素雰囲気下(1気圧)、室温で4時間攪拌した。触媒を濾去後、溶媒を減圧留去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール、95:5、v/v)で精製し、無色アモルファスとして表題化合物(93mg)を得た。
(E)フェニルアラニル-cis-4-アミノプロリン2-ナフチルアミド
(D)で得られたN-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニル-cis-4-アミノプロリン 2-ナフチルアミド(93mg)を4規定塩酸水溶液−ジオキサン(3ml)を加え、室温にて30分間攪拌した。溶媒を減圧留去した後、ジオキサン−水から凍結乾燥し、白色粉末として表題化合物(88mg、82%)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(CDCl3-CD3OD,1:1,v/v)δ:2.21(1H,d,J=14.7Hz),2.68(1H,m),3.35(3H,m),4.00(1H,m),4.15(1H,dd,J=11.7,5.8Hz),4.38(1H,mt,J=7.5Hz),4.90(1H,m),7.27(2H,m),7.33(3H,m),7.48(2H,m),7.63(1H,m),7.85(3H,m),8.29(1H,s).
FAB-MS;m/z:403(MH+).
[実施例2] フェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン2-ナフチルアミド
(A)N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニル-cis-4-ハイドロキシプロリン 2-ナフチルアミド
実施例1(A)で得られたN-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニル-trans-4-ハイドロキシプロリン 2-ナフチルアミド(150mg)をTHF(3ml)に溶解し、トリフェニルホスフィン(94mg)、及びぎ酸(0.012ml)を加えた後、ジエチルアゾジカルボキシレート(0.056ml)を氷冷下加え、室温にて20時間攪拌した。トリフェニルホスフィン(94mg)、ぎ酸(0.012ml)、ジエチルアゾジカルボキシレート(0.056ml)を追加し、さらに6時間攪拌した。溶媒を減圧留去した後、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム)、分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール、98:2、v/v)で精製し、無色アモルファス(150mg、94.9%)を得た。このうち(135mg、0.254mmol)をメタノール(5ml)に溶解し、ナトリウムメトキサイド(4mg)を氷冷下加え、同温にて30分間攪拌した。酢酸(0.1ml)を加えた後、溶媒を減圧留去し、残留物を酢酸エチル−飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に分配し、有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、乾燥剤を濾去後、溶媒を減圧留去した。残留物を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル、2:3、v/v)で精製し、無色油状物として表題化合物(115mg、89.9%)を得た。
1H-NMR(CDCl3-CD3OD);ロータマーのため解析できず。
(B)N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニル-cis-4-(p-トルエンスルホニルオキシ)プロリン 2-ナフチルアミド
(A)で得られたN-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニル-cis-4-ハイドロキシプロリン 2-ナフチルアミド(80mg)を塩化メチレン(3ml)に溶解し、4-(ジメチルアミノ)ピリジン(70mg)、塩化p-トルエンスルホニル(89mg)を加え、4時間攪拌した。塩化p-トルエンスルホニル(90mg)を追加し、さらに16時間攪拌した。反応液を酢酸エチル−1規定塩酸水溶液に分配し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、無色アモルファスとして表題化合物(105mg、定量的)を得た。
(C)N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニル-trans-4-アジドプロリン2-ナフチルアミド
(B)で得られたN-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニル-cis-4-(p-トルエンスルホニルオキシ)プロリン2-ナフチルアミド(105mg)をDMF(4ml)−水(0.5ml)に溶解し、アジ化ナトリウム(17mg)を加え、80℃で5時間攪拌した。反応液をヘキサン−酢酸エチル(1:1、v/v)−水に分配し、有機層を水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、乾燥剤を濾去後、溶媒を減圧留去した。残留物を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル、2:1、v/v)で精製し、無色アモルファスとして表題化合物(65mg、81.3%)を得た。
(D)フェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン2-ナフチルアミド
(C)で得られたN-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニル-trans-4-アジドプロリン2-ナフチルアミド(65mg)をメタノール(3ml)に溶解し、10%パラジウム炭素をスパーテル2杯加え、水素雰囲気下(1気圧)5時間攪拌した。触媒を濾去した後、溶媒留去し、残留物にジオキサン(6ml)及び濃塩酸(1ml)を加え、室温にて30分間攪拌した。溶媒を減圧留去した後、残留物にジエチルエーテルを加え、析出晶を濾取、乾燥した。ジオキサン−水から凍結乾燥し、白色粉末として表題化合物(55mg、95%)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(CDCl3-CD3OD,1:1,v/v)δ:2.50(2H,m),3.20(3H,m),3.97(2H,m),4.48(1H,t,J=7.3Hz),4.99(1H,m),7.30(5H,m),7.45(2H,m),7.82(3H,m),8.27(1H,s).
FAB-MS;m/z:403(MH+).
[実施例3] ホモフェニルアラニル-cis-4-アミノプロリン2-ナフチルアミド
N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニンとtrans-4-ハイドロキシプロリン 2-ナフチルアミドから実施例1と同様の方法により二塩酸塩として得た。
1H-NMR(CDCl3-CD3OD,1:1,v/v)δ:2.18(2H,m),2.26(1H,m),2.78(3H,m),3.88(1H,m),4.12(1H,m),4.23(1H,dd,J=11.5,5.8Hz),4.31(1H,t,J=6.2Hz),4.92(1H,dd,J=9.2,3.3Hz),7.27(5H,m),7.45(2H,m),7.40(1H,m),7.80(3H,m),8.26(1H,d,J=1.7Hz).
FAB-MS;m/z:417(MH+).
[実施例4] ホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン2-ナフチルアミド
N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニンとtrans-4-ハイドロキシプロリン 2-ナフチルアミドから実施例1と同様の方法によりN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-ハイドロキシプロリン2-ナフチルアミドを合成した。次いで、実施例2と同様の方法により二塩酸塩として得た。
1H-NMR(CDCl3-CD3OD,1:1,v/v)δ:2.20(2H,m),2.53(2H,m),2.82(2H,m),3.97(2H,,m),4.17(1H,m),4.36(1H,t,J=6.1Hz),4.98(1H,dd,J=8.0,6.5Hz),7.22(1H,m),7.31(4H,m),7.42(2H,m),7.58(1H,dd,J=8.8,2.0Hz),7.79(3H,m),8.22(1H,m).
FAB-MS;m/z:417(MH+).
[実施例5] ホモフェニルアラニル-cis-4-(グリシルアミノ)プロリン 2-ナフチルアミド
(A)N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-cis-4-(グリシルアミノ)プロリン2-ナフチルアミド
実施例3の合成中間体、N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-cis-4-アミノプロリン 2-ナフチルアミド(55mg、0.106mmol)及びN-tert-ブトキシカルボニルグリシン(20mg、0.114mmol)をDMF(1.5ml)に溶解し、HOBt(14mg)、トリエチルアミン(0.03ml)、及びWSCD・HCl(25mg)を氷冷下加え、室温にて4時間攪拌した。反応液を酢酸エチル−1規定塩酸水溶液に分配し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、乾燥剤を濾去後、溶媒を減圧留去した。残留物を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール、97:3、v/v)で精製し、無色アモルファスとして表題化合物(59mg、83%)を得た。
(B)ホモフェニルアラニル-cis-4-(グリシルアミノ)プロリン 2-ナフチルアミド
(A)で得られたN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-cis-4-(グリシルアミノ)プロリン 2-ナフチルアミド(59mg)にジオキサン(3ml)及び濃塩酸(0.75ml)を加え、室温にて3時間攪拌した。溶媒を減圧留去した後、残留物にジエチルエーテルを加え、析出晶を濾取、乾燥した。ジオキサン−水から凍結乾燥し、白色粉末として表題化合物(50mg、定量的)を二塩酸塩として得た。1H-NMR(CDCl3-CD3OD,1:1,v/v)δ:2.05(1H,m),2.20(2H,m),2.74(1H,m),2.81(2H,m),3.52(1H,m),3.63(2H,s),4.08(1H,dd,J=10.0,6.8Hz),4.27(1H,t,J=5.2Hz),4.58(1H,m),4.76(1H,t,J=7.8Hz),7.30(5H,m),7.43(2H,m),7.58(1H,m),7.78(3H,m),8.24(1H,d,J=1.8Hz).
FAB-MS;m/z:474(MH+).
[実施例6] ホモフェニルアラニル-cis-4(アラニルアミノ)プロリン 2-ナフチルアミド
実施例5と同様の方法により、N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-cis-4-アミノプロリン 2-ナフチルアミド及びN-tert-ブトキシカルボニルアラニンから二塩酸塩として得た。
1H-NMR(CDCl3-CD3OD,1:1,v/v)δ:1.47(3H,d,J=7.1Hz),2.06(1H,m),2.20(2H,m),2.75(1H,m),2.83(2H,m),3.45(1H,dd,J=10.2,7.0Hz),4.00(1H,dd,J=10.2,3.7Hz),4.31(1H,t,J=5.8Hz),4.57(1H,m),4.77(1H,m),7.22(1H,m),7.31(4H,m),7.41(1H,m),7.45(1H,m),7.60(1H,dd,J=8.8,2.2Hz),7.80(3H,m),8.24(1H,d,J=2.0Hz).
FAB-MS;m/z:489(MH+).
[実施例7] ホモフェニルアラニル-trans-4-(グリシルアミノ)プロリン 2-ナフチルアミド
実施例5と同様の方法により、実施例4で得られたN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン 2-ナフチルアミド及びN-tert-ブトキシカルボニルグリシンから二塩酸塩として得た。
1H-NMR(CDCl3-CD3OD,1:1,v/v)δ:2.19(2H,m),2.33(1H,m),2.46(1H,m),2.82(2H,t,J=8.0Hz),3.75(2H,s),3.70-3.90(2H,m),4.34(1H,brs),4.62(1H,brs),7.20-7.30(5H,m),7.40(2H,m),7.58(1H,d,J=8.6Hz),7.72(1H,d,J=8.0Hz),7.78(2H,m),8.21(1H,brs).
FAB-MS;m/z:474(MH+).
[実施例8] ホモフェニルアラニル-trans-4-(アラニルアミノ)プロリン 2-ナフチルアミド
実施例7と同様の方法により、N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン 2-ナフチルアミド及びN-tert-ブトキシカルボニルアラニンから二塩酸塩として得た。
1H-NMR(CDCl3-CD3OD,1:1,v/v)δ:1.57(3H,d,J=7.0Hz),2.22(2H,m),2.37(1H,m),2.48(1H,m),2.87(2H,t,J=8.2Hz),3.85(2H,m),4.15(1H,m),4.38(1H,t,J=5.6Hz),4.62(1H,brs),7.25(1H,m),7.34(4H,m),7.43(2H,m),7.62(1H,dd,J=8.8,1.9Hz),7.77(1H,d,J=8.0Hz),7.82(2H,m),8.24(1H,brs).
FAB-MS;m/z:488(MH+).
[実施例9] ホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン 5-インダニルアミド
(A)N-tert-ブトキシカルボニル-trans-4-ハイドロキシプロリン 5-インダニルアミド
N-tert-ブトキシカルボニル-trans-4-ハイドロキシプロリン(4.89g、21.1mmol)及び5-アミノインダン(3.0g、22.5mmol)を塩化メチレン(200ml)に溶解し、HOBt(2.9g)、トリエチルアミン(3ml)、及びWSCD・HCl(4.6g)を氷冷下加え、室温にて4時間攪拌した。溶媒を減圧留去した後、残留物を酢酸エチル−1規定塩酸水溶液に分配し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、乾燥剤を濾去後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム〜クロロホルム−メタノール、95:5、v/v)で精製し、無色アモルファスとして表題化合物(7.06g、97%)を得た。
1H-NMR(CDCl3-CD3OD,1:1,v/v)δ:1.38,1.47(total 9H,each s),2.08(3H,m),2.27(1H,m),2.87(4H,m),3.50(1H,m),3.62(1H,dd,J=11.4,4.0Hz),4.43(2H,m),7.14(1H,m),7.26(1H,m),7.46(1H,brs).
(B)N-tert-ブトキシカルボニル-cis-4-(p-トルエンスルホニルオキシ)プロリン5-インダニルアミド
(A)で得られたN-tert-ブトキシカルボニル-trans-4-ハイドロキシプロリン5-インダニルアミド(3.0g、8.66mmol)をTHF(50ml)に溶解し、氷冷下、トリフェニルホスフィン(2.73g、1.2モル当量)、ぎ酸(0.4ml、1.2モル当量)、ジエチルアゾジカルボキシレート(1.64ml、1.2モル当量)を順次加え、徐々に室温にもどしつつ、7時間攪拌した。トリフェニルホスフィン(1.1g)、ぎ酸(0.166ml)、ジエチルアゾジカルボキシレート(0.683ml)を追加し、14時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン〜塩化メチレン−アセトン、95:5、v/v)で精製し、無色油状物(4.37g)を得た。これをTHF(50ml)に溶解し、氷冷下1規定水酸化ナトリウム水溶液(20ml)を滴下した後、同温にて30分間攪拌した。反応液を酢酸エチル−水に分配し、有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、乾燥剤を濾去後、溶媒を減圧留去し、無色油状物(3.80g)を得た。さらに、これを塩化メチレン(50ml)に溶解し、氷冷下4-(ジメチルアミノ)ピリジン(3.0g)、塩化p-トルエンスルホニル(3.3g)を加え、室温にて24時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残留物を酢酸エチル−1規定塩酸水溶液に分配し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、乾燥剤を濾去後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製し、無色アモルファスとして表題化合物(3.87g、87%)を得た。
1H-NMR(CDCl3-CD3OD,1:1,v/v)δ:1.40(9H,m),2.09(2H,m),2.21(1H,m),2.40(3H,s),2.88(4H,m),3.69(2H,m),4.32(1H,m),5.16(1H,brs).7.15(2H,m),7.30(2H,d,J=7.3Hz),7.36(1H,s),7.72(2H,d,J=8.3Hz).
(C)N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-cis-4-(p-トルエンスルホニルオキシ)プロリン 5-インダニルアミド
(B)で得られたN-tert-ブトキシカルボニル-cis-4-(p-トルエンスルホニルオキシ)プロリン 5-インダニルアミド(1.85g、3.70mmol)を塩化メチレン(20ml)に溶解し、氷冷下トリフルオロ酢酸(10ml)を加え、室温にて3.5時間攪拌した。溶媒を減圧留去した後、残留物にトルエン、メタノールを加え、溶媒留去した。残留物をクロロホルム−飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に分配し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、乾燥剤を濾去後、溶媒を減圧留去した。残留物を塩化メチレン(50ml)に溶解後、N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニン(1.0g)、HOBt(500mg)、トリエチルアミン(1.54ml)を加え、氷冷下WSCD・HCl(780mg)を加えた。室温にて24時間攪拌後、溶媒を減圧留去し、残留物を酢酸エチル−1規定塩酸水溶液に分配し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、乾燥剤を濾去後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム〜クロロホルム−アセトン、9:1、v/v)で精製し、無色アモルファスとして表題化合物(2.09g、85%)を得た。
1H-NMR(CDCl3-CD3OD,1:1,v/v)δ:ロータマーのため解析できず。
(D)ホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン5-インダニルアミド
(C)で得られたN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-cis-4-(p-トルエンスルホニルオキシ)プロリン 5-インダニルアミドから実施例1と同様の方法を用いて二塩酸塩として得た。
1H-NMR(CDCl3-CD3OD,1:1,v/v)δ:2.05(2H,m),2.18(2H,m),2.48(2H,m),2.82(6H,m),3.87(1H,dd,J=11.4,4.2Hz),3.98(1H,dd,J=11.4,6.2Hz),4.23(1H,m),4.35(1H,t,J=5.5Hz),7.10-7.50(8H,m).
FAB-MS;m/z:407(MH+).
[実施例10] ホモフェニルアラニル-cis-4-アミノプロリン 5-インダニルアミド
(A)N-tert-ブトキシカルボニル-trans-4-(p-トルエンスルホニルオキシ)プロリン 5-インダニルアミド
実施例9(A)で得られたN-tert-ブトキシカルボニル-trans-4-ハイドロキシプロリン 5-インダニルアミド(2.0g、5.77mmol)を塩化メチレン(50ml)に溶解し、氷冷下4-(ジメチルアミノ)ピリジン(1.41g)及び塩化p-トルエンスルホニル(1.65g)を加え、室温にて23時間攪拌した。塩化p-トルエンスルホニル(825mg)、4-(ジメチルアミノ)ピリジン(705mg)を追加し、8時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残留物を酢酸エチル−1規定塩酸水溶液に分配し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、乾燥剤を濾去後、溶媒を減圧留去し、無色アモルファスとして表題化合物(2.87g、99.3%.)を得た。
1H-NMR(CDCl3-CD3OD,1:1,v/v)δ:ロータマーのため解析できず。
(B)ホモフェニルアラニル-cis-4-アミノプロリン5-インダニルアミド
(A)で得られたN-tert-ブトキシカルボニル-trans-4-(p-トルエンスルホニルオキシ)プロリン 5-インダニルアミド及びN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニンから実施例1と同様の方法を用いて二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.93(2H,m),2.12(3H,m),2.65(2H,m),2.75(5H,m),3.97(1H,m),4.04(1H,m),4.27(1H,t,J=5.9Hz),4.67(2H,m),7.0-7.30(8H,m).
FAB-MS;m/z:407(MH+).
[実施例11] ホモフェニルアラニル-trans-4-(グリシルアミノ)プロリン 5-インダニルアミド
実施例9の合成中間体、N-tert-ブトキシカルボニル-trans-4-アミノプロリン 5-インダニルアミド及びN-tert-ブトキシカルボニルグリシンから実施例5と同様の方法を用いて二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.93(2H,m),2.14(2H,m),2.25(1H,m),2.35(1H,m),2.75(6H,m),3.50(1H,m),3.72(3H,m),4.27(1H,m),4.49(1H,m),4.65(1H,t,J=7.3Hz),7.24(8H,m).
[実施例12] D-ホモフェニルアラニル-trans-4-(グリシルアミノ)プロリン 5-インダニルアミド
実施例9(B)で得られたN-tert-ブトキシカルボニル-cis-4-(p-トルエンスルホニルオキシ)プロリン 5-インダニルアミド及びD-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニンから実施例9と同様の方法を用いてD-N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン5-インダニルアミドを合成した。
次いで、得られたD-N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン 5-インダニルアミド及びN-tert-ブトキシカルボニルグリシンから実施例5と同様の方法を用いて表題化合物を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.92(2H,quint,J=7.3Hz),2.05-2.20(3H,m),2.20-2.30(1H,m),2.55-2.80(6H,m),3.08(1H,dd,J=10.3,6.4Hz),3.56(1H,d,J=16.1Hz),3.67(1H,d,J=16.1Hz),3.78(1H,dd,J=10.3,6.3),4.20(1H,t,J=5.9Hz),4.33(1H,dd,J=9.3,4.4Hz),4.41(1H,quint,J=6.8Hz),6.80-7.30(8H,m).
FAB-MS;m/z:464(MH+).
元素分析(C26H33N5O3・2HCl・1.5H2Oとして):
計算値:C,55.42;H,6.80;N,12.43.
実測値:C,55.09;H,6.82;N,12.09.
[実施例13] ホモフェニルアラニル-D-trans-4-(グリシルアミノ)プロリン5-インダニルアミド
文献記載の方法で得られるD-cis-4-ハイドロキシプロリンから実施例9と同様の方法にてN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-D-trans-4-アミノプロリン 5-インダニルアミドを合成した。
次いで、得られたN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-D-trans-4-アミノプロリン 5-インダニルアミド及びN-tert-ブトキシカルボニルグリシンから実施例5と同様の方法を用いて表題化合物を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.93(2H,quint,J=7.3Hz),2.05-2.20(3H,m),2.20-2.30(1H,m),2.55-2.80(6H,m),3.08(1H,dd,J=10.3,6.3Hz),3.57(1H,d,J=16.1Hz),3.67(1H,d,J=16.1Hz),3.79(1H,dd,J=10.3,6.8),4.15-4.25(1H,m),4.33(1H,dd,J=8.8,4.4Hz),4.41(1H,quint,J=6.8Hz),6.80-7.30(8H,m).
FAB-MS;m/z:464(MH+).
元素分析(C26H33N5O3・2HCl・2H2Oとして):
計算値:C,54.54;H,6.87;N,12.23.
実測値:C,54.59;H,6.93;N,11.99.
[実施例14] ホモフェニルアラニル-trans-4-(ザルコシルアミノ)プロリン5-インダニルアミド
実施例9で得られたN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン 5-インダニルアミド及びN-tert-ブトキシカルボニルザルコシンから実施例5と同様の方法を用いて二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.97(2H,quint,J=7.3Hz),2.10-2.20(2H,m),2.25-2.40(2H,m),2.65-2.90(6H,m),2.69(3H,s),3.40-3.50(1H,m),3.71(1H,dd,J=11.2,5.4Hz),3.79(2H,s),4.20-4.30(1H,m),4.45-4.55(1H,m),4.65(1H,t,J=7.8Hz),7.10-7.35(8H,m).FAB-MS;m/z:478(MH+).
元素分析(C27H35N5O3・2HCl・1.5H2Oとして):
計算値:C,56.15;H,6.98;N,12.13.
実測値:C,56.41;H,7.09;N,12.03.
[実施例15] ホモフェニルアラニル-trans-4-(アラニルアミノ)プロリン5-インダニルアミド
実施例9で得られたN-tert-ブトキシカルボニル-trans-4-アミノプロリン5-インダニルアミド及びN-tert-ブトキシカルボニルアラニンから実施例5と同様の方法を用いて二塩酸塩として得た。
1H-NMR(CDCl3-CD3OD,1:1,v/v)δ:1.53(3H,d,J=6.8Hz),2.05(2H,m),2.17(2H,m),2.27(1H,m),2.40(1H,m),2.83(6H,m),3.69(2H,m),4.01(1H,m),4.34(1H,t,J=5.9Hz),4.54(1H,m),4.75(1H,t,J=6.8Hz),7.12(1H,m),7.20(1H,m),7.30(5H,m),7.45(1H,brs).
FAB-MS;m/z:478(MH+).
[実施例16] ホモフェニルアラニル-trans-4-(D-アラニルアミノ)プロリン5-インダニルアミド
実施例9で得られたN-tert-ブトキシカルボニル-trans-4-アミノプロリン5-インダニルアミド及びD-N-tert-ブトキシカルボニルアラニンから実施例5と同様の方法を用いて二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.42(3H,d,J=6.8Hz),1.96(2H,m),2.14(2H,m),2.30(2H,m),2.78(6H,m),3.38(1H,m),3.63(1H,m),3.94(1H,m),4.21(1H,t,J=5.9Hz),4.51(1H,m),7.0-7.30(8H,m).
FAB-MS;m/z:478(MH+).
[実施例17] ホモフェニルアラニル-trans-4-(2-アミノ-2-メチルプロピオニルアミノ)プロリン 5-インダニルアミド
実施例9で得られたN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン 5-インダニルアミド及びN-tert-ブトキシカルボニルジメチルグリシンから実施例5と同様の方法を用いて二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.53(6H,s),1.99(2H,quint,J=7.8Hz),2.15-2.20(2H,m),2.25-2.40(2H,m),2.65-2.85(6H,m),3.41(1H,dd,J=10.7,4.4Hz),3.67(1H,dd,J=10.7,5.9Hz),4.22(1H,t,J=5.4Hz),4.50-4.55(1H,m),4.68(1H,t,J=7.3Hz),7.10-7.35(8H,m).FAB-MS;m/z:492(MH+).
元素分析(C28H37N5O3・2HCl・1.5H2Oとして):
計算値:C,56.85;H,7.16;N,11.84.
実測値:C,56.80;H,7.32;N,11.63.
[実施例18] ホモフェニルアラニル-trans-4-(1-アミノシクロプロパンカルボニルアミノ)プロリン 5-インダニルアミド
実施例9で得られたN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン 5-インダニルアミド及び1-N-tert-ブトキシカルボニルアミノシクロプロパンカルボン酸から実施例5と同様の方法を用いて二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.35-1.55(4H,m),1.98(2H,quint,J=7.3Hz),2.10-2.20(2H,m),2.25-2.35(2H,m),2.65-2.85(6H,m),3.38(1H,dd,J=11.2,4.9Hz),3.65(1H,dd,J=11.2,5.9Hz),4.23(1H,t,J=5.9Hz),4.45-4.55(1H,m),4.65(1H,t,J=7.8Hz),7.10-7.40(8H,m).
FAB-MS;m/z:491(M2H+).
元素分析(C28H35N5O3・2HCl・1.5H2Oとして):
計算値:C,57.04;H,6.84;N,11.88.
実測値:C,57.06;H,7.05;N,11.61.
[実施例19] ホモフェニルアラニル-trans-4-(セリルアミノ)プロリン5-インダニルアミド
実施例9で得られたN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン 5-インダニルアミド及びN-tert-ブトキシカルボニルセリンから実施例5と同様の方法を用いて二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.96(2H,quint,J=7.3Hz),2.10-2.20(2H,m),2.20-2.45(2H,m),2.65-2.85(6H,m),3.50(1H,dd,J=11.2,3.4Hz),3.75(1H,dd,J=11.2,5.9Hz),3.86(1H,dd,J=12.5,5.7Hz),3.89(1H,dd,J=12.5,4.2Hz),3.95-4.00(1H,m),4.27(1H,t,J=5.4Hz),4.45-4.55(1H,m),4.65(1H,t,J=7.8Hz),7.05-7.35(8H,m).
FAB-MS;m/z:494(MH+).
元素分析(C27H35N5O4・2HCl・1.5H2Oとして):
計算値:C,54.64;H,6.79;N,11.80.
実測値:C,54.40;H,6.84;N,11.42.
[実施例20] ホモフェニルアラニル-trans-4-(D-セリルアミノ)プロリン5-インダニルアミド
実施例9で得られたN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン 5-インダニルアミド及びD-N-tert-ブトキシカルボニルセリンから実施例5と同様の方法を用いて二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.96(2H,quint,J=7.3Hz),2.10-2.20(2H,m),2.25-2.40(2H,m),2.65-2.85(6H,m),3.40-3.50(1H,m),3.70(1H,dd,J=11.2,5.9Hz),3.83(1H,dd,J=12.7,5.4Hz),3.88(1H,dd,J=12.7,3.9Hz),4.00(1H,dd,J=5.4,3.9Hz),4.25(1H,t,J=5.4Hz),4.45-4.55(1H,m),4.65(1H,t,J=7.8Hz),7.05-7.35(8H,m).
FAB-MS;m/z:494(MH+).
元素分析(C27H35N5O4・2HCl・2H2Oとして):
計算値:C,53,82;H,6.86;N,11.62.
実測値:C,54.13;H,6.79;N,11.56.
[実施例21] ホモフェニルアラニル-trans-4-(β-フルオロアラニルアミノ)プロリン 5-インダニルアミド
実施例9で得られたN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン 5-インダニルアミド及びN-tert-ブトキシカルボニル-β-フルオロアラニンから実施例5と同様の方法を用いて合成し、高速液体クロマトグラフィーにてフルオロメチル基の立体配置による異性体A及びBを分離し、それぞれ二塩酸塩として得た。
・異性体A:1H-NMR(D2O)δ:1.92(2H,quint,J=7.3Hz),2.05-2.15(2H,m),2.20-2.40(2H,m),2.60-2.80(6H,m),3.36(1H,brd,J=10.7Hz),3.61(1H,dd,J=10.7,5.4Hz),4.10-4.30(2H,m),4.40-4.50(1H,m),4.61(1H,t,J=7.8Hz),4.65-4.85(2H,m),7.00-7.30(8H,m).
FAB-MS;m/z:496(MH+).
元素分析(C27H34FN5O3・2HCl・2H2Oとして):
計算値:C,53.64;H,6.67;N,11.58.
実測値:C,53.79;H,6.61;N,11.51.
・異性体B:1H-NMR(D2O)δ:1.92(2H,quint,J=7.3Hz),2.05-2.15(2H,m),2.20-2.40(2H,m),2.55-2.80(6H,m),3.40-3.50(1H,m),3.71(1H,,dd,J=11.2,5.9Hz),4.10-4.30(2H,m),4.40-4.50(1H,m),4.61(1H,t,J=7.8Hz),4.65-4.85(2H,m),7.00-7.30(8H,m).
FAB-MS;m/z:496(MH+).
元素分析(C27H34FN5O3・2HCl・2.5H2Oとして):
計算値:C,52.85;H,6.74;N,11.41.
実測値:C,52.88;H,6.64;N,11.37.
[実施例22] ホモフェニルアラニル-trans-4-((S)-2-アミノ-3-フェニルプロピルアミノ)プロリン 5-インダニルアミド
実施例9で得られたN-tert-ブトキシカルボニル-trans-4-アミノプロリン5-インダニルアミド(100mg、0.197mmol)及びN-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニナール(59mg)をメタノール(4ml)に溶解し、氷冷下、酢酸(0.056ml)、シアノ水素化ほう素ナトリウム(15mg)を加え、同温にて1.5時間攪拌した。酢酸エチル−飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に分配し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、乾燥剤を濾去後、溶媒を減圧留去した。残留物を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール、96:4、v/v)で精製し、無色アモルファス(141mg)を得た。次いで、残留物にジオキサン(5ml)及び濃塩酸(0.75ml)を加え、室温にて1.5時間攪拌した。溶媒を減圧留去した後、残留物をエタノールに溶解し、ジエチルエーテルを加え、析出晶を濾取、乾燥した。ジオキサン−水から凍結乾燥し、白色粉末として表題化合物(122mg、97%)を三塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.91(2H,m),2.09(2H,m),2.33(2H,t,J=6.6Hz),2.60-3.10(9H,m),3.47(2H,m),3.68(2H,m),3.82(1H,m),4.18(1H,m),7.0-7.40(13H,m).
FAB-MS;m/z:540(MH+).
[実施例23] ホモフェニルアラニル-trans-4-(フェニルアラニルアミノ)プロリン5-インダニルアミド
実施例9で得られたN-tert-ブトキシカルボニル-trans-4-アミノプロリン5-インダニルアミド及びN-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニンから実施例5と同様の方法を用いて二塩酸塩として得た。
1H-NMR(CDCl3-CD3OD,1:1,v/v)δ:2.06(2H,m),2.18(4H,m),2.79(2H,t,J=8.3Hz),2.86(4H,m),3.03(1H,dd,J=14.2,8.8Hz),3.27(1H,m),3.73(1H,dd,J=10.7,3.4Hz),3.80(1H,dd,J=10.7,5.4Hz),4,17(1H,dd,J=8.3,6.4Hz),4.32(1H,t,J=5.9Hz),4.52(1H,m),4.66(1H,t,J=7.8Hz),7.10-7.45(13H,m).
FAB-MS;m/z:554(MH+).
[実施例24] ホモフェニルアラニル-trans-4-(オルニチルアミノ)プロリン5-インダニルアミド
実施例9で得られたN-tert-ブトキシカルボニル-trans-4-アミノプロリン5-インダニルアミド及びN(1)-tert-ブトキシカルボニル-N(5)-tert-ブトキシカルボニルオルニチンから実施例5と同様の方法を用いて三塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.74(2H,m),1.94(2H,m),2.01(2H,m),2.20(2H,m),2.38(2H,m),2.83(6H,m),3.03(2H,m),3.58(1H,dd,J=10.7,3.4Hz),3.84(2H,dd,J=10.7,5.8Hz),3.99(1H,t,J=6.8Hz),4.35(1H,t,J=5.9Hz),4.58(1H,m),4.74(1H,t,J=7.3Hz),7.31(8H,m).
[実施例25] ホモフェニルアラニル-trans-4-(グルタミルアミノ)プロリン5-インダニルアミド
実施例9で得られたN-tert-ブトキシカルボニル-trans-4-アミノプロリン5-インダニルアミド及びN-tert-ブトキシカルボニルグルタミン酸tert-ブチルエステルから実施例5と同様の方法を用いて二塩酸塩として得た。
1H-NMR(CD3OD)δ:2.06(2H,m),2.16(4H,m),2.30(1H,m),2.42(1H,m),2.53(2H,m),2.84(6H,m),3.80(2H,m),4.01(1H,m),4.35(1H,t,J=5.8Hz),4.56(1H,m),4.76(1H,t,J=7.7Hz),7.1-7.5(8H,m).
[実施例26] ホモフェニルアラニル-trans-4-(3-アミノプロピオニルアミノ)プロリン5-インダニルアミド
実施例9で得られたN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン 5-インダニルアミド及びN-tert-ブトキシカルボニル-β-アラニンから実施例5と同様の方法を用いて二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.98(2H,quint,J=7.3Hz),2.10-2.20(2H,m),2.20-2.40(2H,m),2.59(2H,t,J=6.8Hz),2.65-2.85(6H,m),3.19(2H,t,J=6.8Hz),3.40-3.50(1H,m),3.69(1H,dd,J=11.2,5.9Hz),4.26(1H,t,J=5.9Hz),4.40-4.50(1H,m),4.65(1H,t,J=7.8Hz),7.10-7.35(8H,m).
FAB-MS;m/z:478(MH+).
元素分析(C27H35N5O3・2HCl・2H2Oとして):
計算値:C,55.29;H,7.05;N,11.94.
実測値:C,55.33;H,7.10;N,11.82.
[実施例27] ホモフェニルアラニル-trans-4-((S)-3-アミノ-2-ハイドロキシプロピオニルアミノ)プロリン 5-インダニルアミド
実施例9で得られたN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン 5-インダニルアミド及び(S)-2-ハイドロキシ-3-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸から実施例5と同様の方法を用いて二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.94(2H,quint,J=7.3Hz),2.05-2.15(2H,m),2.20-2.30(1H,m),2.30-2.45(1H,m),2.60-2.80(6H,m),3.04(1H,dd,J=13.2,8.3Hz),3.28(1H,dd,J=13.2,3.9Hz),3.44(1H,dd,J=11.2,3.9Hz),3.67(1H,dd,J=11.2,5.9Hz),4.20(1H,t,J=5.9Hz),4.34(1H,dd,J=8.3,3.9Hz),4.45-4.55(1H,m),4.65(1H,t,J=7.8Hz),7.05-7.35(8H,m).
FAB-MS;m/z:494(MH+).
元素分析(C27H35N5O3・2HCl・2H2Oとして):
計算値:C,53.82;H,6.86;N,11.62.
実測値:C,53.86;H,6.86;N,11.42.
[実施例28] ホモフェニルアラニル-trans-4-((R)-3-アミノ-2-フルオロプロピオニルアミノ)プロリン 5-インダニルアミド
実施例9で得られたN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン 5-インダニルアミド及び(R)-2-フルオロ-3-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸から実施例5と同様の方法を用いて二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:2.07(2H,quint,J=7.3Hz),2.20-2.30(2H,m),2.35-2.60(2H,m),2.75-3.00(6H,m),3.40-3.70(3H,m),3.79(1H,dd,J=10.7,5.9Hz),4.33(1H,brs),4.60-4.70(1H,m),4.75-4.85(1H,m),5.37(1H,dd,J=48.2,5.2Hz),7.20-7.45(8H,m).
FAB-MS;m/z:496(MH+).
元素分析(C27H34FN5O4・2HCl・2H2Oとして):
計算値:C,53.64;H,6.67;N,11.58.
実測値:C,53.92;H,6.59;N,11.76.
[実施例29] ホモフェニルアラニル-trans-4-(4-アミノブチリルアミノ)プロリン5-インダニルアミド
実施例9で得られたN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン5-インダニルアミド及び4-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)酪酸から実施例5と同様の方法を用いて二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.87(2H,quint,J=6.8Hz),1.98(2H,quint,J=7.3Hz),2.16(2H,dd,J=14.2,7.8Hz),2.25-2.40(4H,m),2.65-2.85(6H,m),2.95(2H,t,J=7.8Hz),3.40(1H,dd,J=10.7,3.4Hz),3.65(1H,dd,J=10.7,5.9Hz),4.24(1H,t,J=5.9Hz),4.35-4.45(1H,m),4.65(1H,t,J=7.6Hz),7.05-7.40(8H,m).
FAB-MS;m/z:492(MH+).
元素分析(C28H37N5O3・2HCl・2.5H2Oとして):
計算値:C,55.17;H,7.28;N,11.49.
実測値:C,55.01;H,7.18;N,11.30.
[実施例30] ホモフェニルアラニル-trans-4-((S)-4-アミノ-2-ハイドロキシブチリルアミノ)プロリン 5-インダニルアミド
実施例9で得られたN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン 5-インダニルアミド及び(S)-2-ハイドロキシ-4-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)酪酸から実施例5と同様の方法を用いて二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.80-1.90(1H,m),1.95(2H,quint,J=7.3Hz),2.00-2.10(1H,m),2.10-2.20(2H,m),2.20-2.40(2H,m),2.70-2.85(6H,m),3.05(2H,t,J=7.3Hz),3.39(1H,dd,J=10.7,4.4Hz),3.65(1H,dd,J=10.7,6.3Hz),4.15-4.25(2H,m),4.40-4.55(1H,m),4.65(1H,t,J=7.6Hz),7.05-7.30(8H,m).
FAB-MS;m/z:508(MH+).
元素分析(C28H37N5O4・2HCl・2H2Oとして):
計算値:C,54.53;H,7.03;N,11.36.
実測値:C,54.48;H,7.06;N,11.17.
[実施例31] ホモフェニルアラニル-trans-4-(グリシルアミノ)プロリン3-キノリルアミド
trans-4-ハイドロキシプロリン及び3-アミノキノリンから実施例9と同様の方法にてN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン 3-キノリルアミドを合成した。
得られたN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン 3-キノリルアミド及びN-tert-ブトキシカルボニルグリシンから実施例5と同様の方法を用いて表題化合物を三塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:2.27(2H,dd,J=14.7,7.8Hz),2.40-2.60(2H,m),2.75-2.90(2H,m),3.60-3.70(1H,m),3.83(2H,s),3.80-3.90(1H,m),4.40(1H,t,J=5.9Hz),4.60-4.70(1H,m),4.89(1H,t,J=7.8Hz),7.30-7.45(5H,m),7.87(1H,t,J=7.8Hz),8.00(1H,t,J=7.8Hz),8.14(2H,d,J=8.3Hz),8.94(1H,s),9.29(1H,s).
FAB-MS;m/z:475(MH+).
元素分析(C26H30N6O3・3HCl・3H2Oとして):
計算値:C,48.95;H,6.16;N,13.17.
実測値:C,49.16;H,6.23;N,13.14.
[実施例32] ホモフェニルアラニル-trans-4-((S)-3-アミノ-2-ハイドロキシプロピオニルアミノ)プロリン 3-キノリルアミド
実施例31で得られたN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-アミノプロリン 3-キノリルアミド及び(S)-2-ハイドロキシ-3-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸から実施例5と同様の方法を用いて三塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:2.20-2.30(2H,m),2.45-2.60(2H,m),2.75-2.95(2H,m),317(1H,dd,J=13.2,8.8Hz),3.41(1H,dd,J=13.2,3.9Hz),3.60(1H,dd,J=10.7,4.4Hz),3.83(1H,dd,J=10.7,6.4Hz),4.37(1H,t,J=6.1Hz),4.47(1H,dd,J=8.8,3.9Hz),4.65(1H,t,J=5.4Hz),4.92(1H,t,J=7.3Hz),7.25-7.45(5H,m),7.88(1H,brt,J=7.8Hz),8.02(1H,brt,J=7.8Hz),8.15(2H,d,J=8.8Hz),8.97(1H,s),9.33(1H,s).
FAB-MS;m/z:505(MH+).
元素分析(C27H32N6O4・3HCl・3H2Oとして):
計算値:C,48.55;H,6.19;N,12.58.
実測値:C,48.48;H,6.34;N,12.42.
[実施例33] ホモフェニルアラニル-trans-4-(2−アミノエチルチオ)プロリン 5-インダニルアミド
tert-ブチルN-(2-メルカプトエチル)カルバメートのDMF溶液(0.5ml)を、氷冷下60%油性水素化ナトリウム(9.1mg、0.23mmol)のDMF懸濁液(0.5ml)に加え、同温にて10分間攪拌した。次いで、反応液に実施例9(C)で得られたN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-cis-4-(p-トルエンスルホニルオキシ)プロリン5-インダニルアミド(100.6mg、0.15mmol)のDMF溶液(1ml)を加えた。同温にて1時間、室温にて18時間攪拌後、反応液に酢酸エチルを加え、水及び飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を減圧留去して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル、7:3〜1:1、v/v)にて分離精製し、N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-(2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)エチルチオ)プロリン 5-インダニルアミド(74.9mg、73.9%)を得た。
1H-NMR(CD3OD)δ:1.41(9H,s),1.45(9H,s),1.85-2.00(1H,m),2.00-2.10(3H,m),2.10-2.20(1H,m),2.30-2.40(1H,m),2.63(2H,t,J=6.8Hz),2.60-2.80(2H,m),2.80-2.90(4H,m),3.20(2H,t,J=6.8Hz),3.45-3.55(1H,m),3.55-3.65(1H,m),3.65-3.75(1H,m),4.20-4.30(1H,m),4.65(1H,dd,J=8.3,4.4Hz),7.05-7.45(8H,m).
得られたN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-trans-4-(2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)エチルチオ)プロリン 5-インダニルアミド(74.9mg、0.11mmol)の1、4-ジオキサン溶液(3ml)に濃塩酸(0.5ml)を加え、2.5時間攪拌した。溶媒を減圧留去後、エタノールを加え濃縮した。この操作を3度繰り返し、得られた残留物をジエチルエーテルを用いて濾取し表題化合物を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.94(2H,quint,J=7.3Hz),2.05-2.20(2H,m),2.25-2.40(2H,m),2.60-2.85(8H,m),3.13(2H,t,J=6.6Hz),3.37(1H,dd,J=11.2,4.4Hz),3.62(1H,dd,J=11.2,5.4Hz),3.71(1H,dd,J=11.0,6.1Hz),4.15-4.25(1H,m),4.60-4.70(1H,m),7.05-7.30(8H,m).
FAB-MS;m/z:467(MH+).
元素分析(C26H34N4O2S・2HCl・1.5H2Oとして):
計算値:C,55.12;H,6.94;N,9.89.
実測値:C,55.55;H,6.97;N,9.73.
[実施例34] (2S,4S)-2-アミノメチル-4-(フェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ピロリジン
(A)N-tert-ブトキシカルボニル-cis-4-アジドプロリン メチルエステル
N-tert-ブトキシカルボニル-trans-4-ハイドロキシプロリン メチルエステルから塩化p-トルエンスルホニルにより合成したN-tert-ブトキシカルボニル-trans-4-(p-トルエンスルホニルオキシ)プロリン メチルエステル(5.00g、12.5mmol)をDMF−水(10:1、v/v、55ml)に溶解し、アジ化ナトリウム(1.05g、16.2mmol)を加えて70℃にて4時間攪拌した。反応液を放冷後、氷水に注下し、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して表題化合物(3.58g、定量的)を得た。
(B)cis-4-アジドプロリン メチルエステル
(A)で得られたN-t-ブトキシカルボニルcis-4-アジドプロリン メチルエステル(733mg、2.71mmol)をトリフルオロ酢酸:クロロホルム(1:1、v/v、12ml)に溶解し、室温で1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮(クロロホルムで数回共沸)して表題化合物(1.10g、定量的)をトリフルオロ酢酸塩として得た。
(C)N-シンナミル-cis-4-アジドプロリン メチルエステル
(B)で得られたcis-4-アジドプロリンメチルエステル トリフルオロ酢酸塩(174mg、0.612mmol)をメタノール(2ml)に溶解し0℃にてtrans-シンナミルアルデヒド(154ml、1.22mmol)を加え、さらにシアノ水素化ほう素ナトリウム(77.0mg、1.22mmol)を加えて15分間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで2回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−トルエン、1:2、v/v)にて精製して表題化合物(114mg、65%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.10(1H,m),2.68(1H,dd,J=10.3,5.9Hz),3.22(1H,d,J=10.3Hz),3.29(1H,dd,J=9.3,6.4Hz),3.30(1H,m),3.52(1H,ddd,J=13.7,6.4,1.2Hz),3.70(3H,s),4.02(1H,m),6.31(1H,ddd,J=15.6,6.8,6.8Hz),6.53(1H,d,J=15.6Hz),7.23-7.38(5H,m).
(D)N-(3-フェニルプロピル)-cis-4-アミノプロリン メチルエステル
(C)で得られたN-シンナミル-cis-4-アジドプロリン メチルエステル(114mg、0.398mmol)をメタノール(2ml)に溶解して5%パラジウム炭素(30mg)を加えて、水素雰囲気下(1気圧)4時間攪拌した。触媒を濾別した後、溶媒を減圧濃縮して表題化合物(99.2mg、95%)を得た。
(E)N-(3-フェニルプロピル)-cis-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)プロリン メチルエステル
(D)で得られたN-(3-フェニルプロピル)-cis-4-アミノプロリン メチルエステル(220mg、0.389mmol)とN-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニン(267mg、1.01mmol)を塩化メチレン(10ml)に溶解し0℃にてHOBt(22.7mg、0.168mmol)とWSCD・HCl(193mg、1.01mmol)を加えた後、室温に昇温して一晩攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−トルエン、1:8、v/v)にて精製して表題化合物(345mg、81%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.39(9H,s),1.90(1H,m),2.33-2.45(2H,m),2.54-2.65(7H,m),2.71(1H,m),3.04(2H,m),3.18(1H,dd,J=9.8,3.9Hz),3.65(3H,s),4.32(1H,brs),4.46(1H,brs),5.07(1H,brs),6.81(1H,brs),7.14-7.31(10H,m).
(F)(2S,4S)-2-ハイドロキシメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N(3-フェニルプロピル)ピロリジン
(E)で得られたN-(3-フェニルプロピル)-cis-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)プロリン メチルエステル(345mg、0.677mmol)をTHF(7ml)に溶解し水素化ほう素ナトリウム(64.0mg、1.69mmol)を加え、加熱還流しながらメタノール(0.8ml)を1時間かけてゆっくりと滴下した。さらに1時間攪拌した後反応液を放冷し、水を加えた。クロロホルムで2回抽出操作を行い、有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール−クロロホルム、1:2、v/v)にて精製して表題化合物(336mg、定量的)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.41(9H,s),1.50(1H,m),1.75(2H,m),1.90(1H,m),2.16(1H,brs),2.24-2.31(2H,m),2.41(1H,m),2.54-2.73(5H,m),2.84(1H,d,J=9.8Hz),3.27(1H,d,J=11.2Hz),3.53(1H,dd,J=11.2,2.4Hz),4.23-4.29(2H,m),5.12(1H,brs),6.58(1H,brs),7.17-7.29(10H,m).
(G)(2S,4S)-2-クロロメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ピロリジン
(F)で得られた(2S,4S)-2-ハイドロキシメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ピロリジン(238mg、0.494mmol)をピリジン(5ml)に溶解し、塩化p-トルエンスルホニル(188mg、0.988mmol)と4-(ジメチルアミノ)ピリジン(20mg)を加えて60℃にて一晩攪拌した。反応液を放冷後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をクロロホルムで希釈して飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール−クロロホルム、1:2、v/v)にて精製して表題化合物(73.9mg、30%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.40(9H,s),1.66-1.78(4H,m),2.24-2.28(2H,m),2.31-2.38(2H,m),2.45-2.65(3H,m),2.90(1H,m),3.00(1H,dd,J=13.2,7.3Hz),3.06(1H,dd,J=13.2,6.4Hz),3.97(2H,m),4.27(1H,m),5.05(1H,brs),5.93(1H,brs),7.17-7.31(10H,m).
(H)(2S,4S)-2-アジドメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ピロリジン
(G)で得られた(2S,4S)-2-クロロメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ピロリジン(73.9mg、0.148mmol)をDMF−水(10:1、v/v、2.2ml)に溶解し、アジ化ナトリウム(51.2mg、0.693mmol)を加えて70℃にて3時間攪拌した。反応液を放冷後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(アセトン−トルエン、1:6、v/v)にて精製して表題化合物(57.7mg、77%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.39(9H,s),1.69-1.76(3H,m),1.95(2H,m),2.28(1H,m),2.32(2H,m),2.46(1H,m),2.64-2.55(3H,m),2.99-3.10(2H,m),3.61(1H,m),4.00(1H,m),4.29(1H,m),5.06(1H,brs),6.13(1H,brs),7.17-7.29(10H,m).
(I)(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ピロリジン
(H)で得られた(2S,4S)-2-アジドメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ピロリジン(57.7mg、0.114mmol)をメタノール(1.5ml)に溶解し、5%パラジウム炭素(5mg)を加えて、水素雰囲気下(1気圧)で一晩攪拌した。触媒を濾別した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール−クロロホルム、1:10、v/v)にて精製して表題化合物(40.0mg、73%)を得た。
(J)(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(フェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ピロリジン
(I)で得られた(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ピロリジン(40.0mg、0.0832mmol)を5.3規定塩酸メタノール溶液(1.5ml)に溶解させ3時間攪拌した。反応液を減圧濃縮しメタノールで数回共沸して乾燥し、残留物をジエチルエーテルで洗浄後、水に溶解し凍結乾燥して表題化合物(32.0mg、78%)を三塩酸塩として得得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.61(1H,q,J=12.2Hz),2.03-2.08(2H,m),2.22(1H,t,J=12.2Hz),2.48(1H,brd,J=11.7Hz),2.73-2.80(2H,m),2.90(1H,dd,J=12.1,4.4Hz),3.04(1H,dd,J=13.4,6.4Hz),3.17(1H,m),3.27(1H,m),3.34(1H,dd,J=13.4,6.4Hz),3.76(1H,brd),4.10(1H,m),4.17(1H,dd,J=9.8,6.4Hz),7.26-7.46(10H,m).
[実施例35] (2S,4S)-2-アミノメチル-4-(フェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン
(A)N-(2,2-ジフェニルエチル)-cis-4-アジドプロリン メチルエステル
実施例34(B)で得られたcis-4-アジドプロリン メチルエステル トリフルオロ酢酸塩(2.16g、7.60mmol)をメタノール(30ml)に溶解し0℃にて2,2-ジフェニルアセトアルデヒド(2.70ml、15.2mmol)を加え、さらにシアノ水素化ほう素ナトリウム(955mg、15.2mmol)を加えて50分間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで2回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−トルエン、1:40、v/v)にて精製して表題化合物(3.40g、定量的)を得た。
(B)N-(2,2-ジフェニルエチル)-cis-4-アミノプロリン メチルエステル
(A)で得られたN-(2,2-ジフェニルエチル)-cis-4-アジドプロリン メチルエステル(1.09g、3.11mmol)をメタノール(20ml)に溶解して5%パラジウム炭素(100mg)を加えて、水素雰囲気下(1気圧)4時間攪拌した。触媒を濾別した後、溶媒を減圧濃縮して表題化合物(1.01g、定量的)を得た。
(C)N-(2,2-ジフェニルエチル)-cis-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)プロリン メチルエステル
(B)で得られたN-(2,2-ジフェニルエチル)-cis-4-アミノプロリン メチルエステル(790mg、2.44mmol)とN-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニン(775mg、2.92mmol)を塩化メチレン(30ml)に溶解し0℃にてHOBt(65.8mg、0.487mmol)とWSCD・HCl(560mg、2.92mmol)を加えた後、室温に昇温して一晩攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−トルエン、1:4、v/v)にて精製して表題化合物(757mg、54%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.38(9H,s),1.68(1H,m),2.31(1H,m),2.64(2H,m),2.86-2.93(2H,m),3.02(1H,dd,J=12.5,6.6Hz),3.28-3.56(2H,m),3.59(3H,s),4.07(1H,dd,J=9.0,6.6Hz),4.20(1H,m),4.40(1H,brs),5.01(1H,brs),6.58(1H,brs),7.12-7.31(15H,m).
(D)(2S,4S)-2-ハイドロキシメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン
(C)で得られたN-(2,2-ジフェニルエチル)-cis-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)プロリン メチルエステル(646mg、1.13mmol)をTHF(12ml)に溶解し水素化ほう素ナトリウム(107mg、2.82mmol)を加え、加熱還流しながらメタノール(1.6ml)を1時間かけてゆっくりと滴下していった。さらに1時間攪拌した後反応液を放冷し、水を加えた。クロロホルムで2回抽出操作を行い、有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール−クロロホルム、1:99、v/v)にて精製して表題化合物(547mg、89%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.38(9H,s),1.46(1H,m),2.26(1H,m),2.59(1H,m),2.68(1H,m),2.88-2.96(4H,m),3.18(1H,d,J=11.2Hz),3.31(1H,t,J=11.6Hz),3.45(1H,dd,J=11.2,2.4Hz),4.01(1H,dd,J=11.6,4.9Hz),4.18(1H,m),4.32(1H,m),4.96(1H,brs),6.29(1H,d,J=7.3Hz),7.14-7.32(15H,m).
(E)(2S,4S)-2-メタンスルホニルオキシメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン
(D)で得られた(2S,4S)-2-ハイドロキシメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン(146mg、0.269mmol)を塩化メチレン(4ml)に溶解し、塩化メタンスルホニル(25ml、0.322mmol)とトリエチルアミン(45ml、0.322mmol)を加えて0℃にて1時間攪拌した。さらに塩化メタンスルホニル(25ml、0.322mmol)とトリエチルアミン(45ml、0.322mmol)を加えた後、室温に昇温して4.5時間攪拌した。さらに塩化メタンスルホニル(50ml、0.644mmol)とトリエチルアミン(90ml、0.644mmol)を加えて1時間攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して表題化合物(242mg、定量的)を得た。得られた残留物はこれ以上精製することなく次の反応に用いた。
(F)(2S,4S)-2-アジドメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン
(E)で得られた(2S,4S)-2-メタンスルホニルオキシメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン(167mg、0.268mmol)をDMF−水(10:1、v/v、3.3ml)に溶解し、アジ化ナトリウム(87.3mg、1.34mmol)を加えて70℃にて6時間攪拌した。反応液を放冷後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物を酢酸エチルで希釈し水洗した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル−トルエン、1:3、v/v)にて精製して表題化合物(129mg、84%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.41(9H,s),1.77(1H,m),2.05(1H,m),2.54(1H,m),2.57-2.64(2H,m),2.90-3.02(4H,m),3.52(1H,brs),3.91(1H,brs),4.11-4.15(2H,m),5.05(1H,brs),5.95(1H,d,J=7.8Hz),7.17-7.30(15H,m).
(G)(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン
(F)で得られた(2S,4S)-2-アジドメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン(129mg、0.227mmol)をメタノール(3ml)に溶解し、5%パラジウム炭素(10mg)を加えて、水素雰囲気下(1気圧)で一晩攪拌した。触媒を濾別した後、溶媒を減圧濃縮して表題化合物(114mg、93%)を得た。
(H)(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(フェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン
(G)で得られた(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジシ(114mg、0.210mmol)を5.3規定塩酸メタノール溶液(2ml)に溶解させ3時間攪拌した。反応液を減圧濃縮しメタノールで数回共沸して乾燥し、残留物をジエチルエーテルで洗浄後、水に溶解し凍結乾燥して表題化合物(101mg、87%)を三塩酸塩として得得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.64(1H,q,J=12.2Hz),2.38(1H,m),2.42(1H,t,J=12.2Hz),3.04(1H,dd,J=13.7,9.8Hz),3.14(2H,m),3.28(1H,dd,J=13.7,6.4Hz),3.73(1H,m),3.83(1H,m),4.03(1H,dd,J=13.2,7.8Hz),4.07(1H,m),4.13(1H,dd,J=13.2,7.8Hz),4.18(1H,dd,J=9.0,6.6Hz),4.53(1H,t,J=7.8Hz),7.26-7.49(15H,m).
[実施例36] (2S,4S)-2-ハイドロキシメチル-4-(フェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン
実施例35(D)で得られた(2S,4S)-2-ハイドロキシメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン(53.2mg、0.0978mmol)を5.3規定塩酸メタノール溶液(1.5ml)に溶解させ3時間攪拌した。反応液を減圧濃縮しメタノールで数回共沸し、残留物をジエチルエーテルで洗浄後、水に溶解し凍結乾燥して表題化合物(39.6mg、73%)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.73(1H,m),2.48(1H,m),3.00(1H,dd,J=13.7,9.3Hz),3.05(1H,m),3.18(1H,dd,J=12.2,6.4Hz),3.52(1H,dd,J=12.2,8.8Hz),3.76(3H,m),4.01(1H,d,J=9.8Hz),4.08(1H,t,J=7.8Hz),4.07(1H,m),4.29(1H,m),4.38(1H,m),4.43(1H,m),7.23-7.48(15H,m).
[実施例37] (2S,4S)-2-カルバモイル-4-(フェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン
(A)(2S,4S)-2-カルバモイル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン
実施例35(C)で得られたN-(2,2-ジフェニルエチル)-cis-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)プロリン メチルエステル(111mg、0.194mmol)をメタノール(1ml)に溶解し、濃アンモニア水(1ml)を加え、室温で5日間攪拌した。反応液を濃縮して得られた残留物を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(メタノール−クロロホルム、1:10、v/v)にて精製して表題化合物(46.5mg、43%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.38(9H,s),1.67(1H,m),2.51(1H,m),2.65(1H,m),3.01(4H,m),3.14(1H,m),3.99(1H,dd,J=11.2,4.9Hz),4.37(1H,brs),4.84(1H,brs),5.06(1H,brs),5.93(1H,brs),5.99(1H,brs),7.13-7.33(15H,m).
(B)(2S,4S)-2-カルバモイル-4-(フェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン
(A)で得られた(2S,4S)-2-カルバモイル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン(46.5mg、0.0835mmol)を5.3規定塩酸メタノール溶液(1.5ml)に溶解させ1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮しメタノールで数回共沸して乾燥し、残留物をジエチルエーテルで洗浄後、水に溶解し凍結乾燥して表題化合物(36.0mg、87%)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.70(1H,m),2.84(1H,m),2.99(1H,dd,J=13.7,9.3Hz),3.16(1H,dd,J=13.7,6.9Hz),3.46(1H,d,J=12.2Hz),3.63(1H,dd,J=12.2,8.3Hz),3.75(1H,dd,J=12.7,5.4Hz),4.08(1H,t,J=8.3Hz),4.18(1H,t,J=12.2Hz),4.34-4.39(2H,m),4.48(1H,dd,J=11.2,5.4Hz),7.23-7.51(15H,m).
[実施例38](2S,4S)-2-(1-ピペラジルメチル)-4-(フェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン
(A)(2S,4S)-2-(1-(4-tert-ブトキシカルボニルピペラジル)メチル)-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン
実施例35(E)で得られた(2S,4S)-2-メタンスルホニルオキシメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン(81.8mg、0.131mmol)をDMF(2ml)に溶解し、炭酸カリウム(72.7mg、0.526mmol)とN-tert-ブトキシカルボニルピペラジン(73.5mg、0.395mmol)を加えて65℃にて12時間攪拌した。反応液を放冷後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をクロロホルムで希釈し水洗した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(アセトン−トルエン、1:4、v/v)にて精製して表題化合物(74.7mg、80%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.40(9H,s),1.47(9H,s),1.48(1H,m),2.23(1H,m),2.41(1H,m),2.55(1H,m),2.74(1H,m),2.82(1H,m),2.92(2H,m),3.33-3.54(9H,m),3.81(1H,m),3.98-4.09(3H,m),4.22(1H,brs),5.07(1H,brs),5.85(1H,m),7.13-7.29(15H,m).
(B)(2S,4S)-2-(1-ピペラジルメチル)-4-(フェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン
(A)で得られた(2S,4S)-2-(1-(4-tert-ブトキシカルボニルピペラジル)メチル)-4-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン(74.7mg、0.105mmol)を5.3規定塩酸メタノール溶液(2ml)に溶解させ3時間攪拌した。反応液を減圧濃縮しメタノールで数回共沸して乾燥し、残留物をジエチルエーテルで洗浄後、水に溶解し凍結乾燥して表題化合物(51.9mg、80%)を四塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.75(1H,m),2.56(1H,m),2.98(1H,dd,J=13.2,8.8Hz),3.08-3.11(2H,m),3.21-3.27(5H,m),3.53-3.55(2H,m),3.72(3H,m),3.91-4.13(3H,m),4.34(1H,m),4.45-4.55(2H,m),4.65(1H,d,J=13.2Hz),7.19-7.50(15H,m).
[実施例39] (2S,4S)-2-アミノメチル-4-(フェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピオニル)ピロリジン
(A)N-tert-ブトキシカルボニル-cis-4-アミノプロリン メチルエステル
実施例34(A)で得られたN-(tert-ブトキシカルボニル)-cis-4-アジドプロリンメチルエステル(1.35g、4.99mmol)をメタノール(30ml)に溶解して5%パラジウム炭素(300mg)を加えて、水素雰囲気下(1気圧)で一晩攪拌した。触媒を濾別した後、溶媒を減圧濃縮して表題化合物(1.22g、定量的)を得た。
(B)N-tert-ブトキシカルボニル-cis-4-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)プロリン メチルエステル
(A)で得られたN-tert-ブトキシカルボニル-cis-4-アミノプロリン メチルエステル(1.22g、4.99mmol)とN-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニン(1.79g、5.99mmol)を塩化メチレン(60ml)に溶解し0℃にてHOBt(135mg、0.999mmol)とWSCD・HCl(1.15g、5.99mmol)を加えた後、室温に昇温して一晩攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−トルエン、1:4〜1:2、v/v)にて精製して表題化合物(2.00g、76%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.49(9H,s),1.80(1H,m),2.38(1H,m),3.25-2.96(3H,m),3.49(1H,dd,J=11.7,5.9Hz),3.67(s,1.5H),3.68(s,1.5H),4.19(d,0.5H,J=7.8Hz),4.28(d,0.5H,J=8.3Hz),4.35(1H,m),4.54(1H,m),5.09(s,2H),5.28(m,0.5H),5.34(m,0.5H),6.75(m,0.5H),6.93(m,0.5H),7.18-7.35(10H,m).
(C)(2S,4S)-2-ハイドロキシメチル-4-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン
(B)で得られたN-tert-ブトキシカルボニル-cis-4-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)プロリン メチルエステル(2.00mg、3.81mmol)をTHF(40ml)に溶解し水素化ほう素ナトリウム(360mg、9.51mmol)を加え、加熱還流しながらメタノール(8ml)を1時間かけてゆっくりと滴下していった。反応液を放冷し、水を加えた。クロロホルムで2回抽出操作を行い、有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−トルエン、1:1、v/v)にて精製して表題化合物(1.79g、95%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.49(9H,s),2.07(1H,m),2.36(1H,m),3.04-3.26(4H,m),3.48(1H,dd,J=11.7,5.9Hz),3.85(2H,m),4.25(1H,m),4.34(1H,m),5.04-5.15(2H,m),5.43(1H,m),7.18-7.36(10H,m).
(D)(2S,4S)-2-メタンスルホニルオキシメチル-4-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン
(C)で得られた(2S,4S)-2-ハイドロキシメチル-4-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン(1.73g、3.48mmol)を塩化メチレン(30ml)に溶解し、塩化メタンスルホニル(807ml、10.4mmol)とトリエチルアミン(1.45ml、10.4mmol)を0℃にて加えて室温にて1時間攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して表題化合物(1.93g、93%)を得た。得られた残留物はこれ以上精製することなく次の反応に用いた。
(E)(2S,4S)-2-アジドメチル-4-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン
(D)で得られた(2S,4S)-2-メタンスルホニルオキシメチル-4-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン(1.93g,3.35mmol)をDMF−水(10:1、v/v、44ml)に溶解し、アジ化ナトリウム(1.09g,16.7mmol)を加えて70℃にて10時間攪拌した。反応液を放冷後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物を酢酸エチルで希釈し水洗した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−トルエン、1:3、v/v)にて精製して表題化合物(1.07g、61%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.47(9H,s),1.60(1H,m),2.34(1H,m),2.88(1H,m),3.00(1H,m),3.16(2H,m),3.60(1H,m),3.93(1H,m),4.36(2H,m),5.08(1H,d,J=12.2Hz),5.12(1H,d,J=12.2Hz),5.33(1H,m),6.66(1H,m),7.18-7.36(10H,m).
(F)(2S,4S)-2-アジドメチル-4-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)ピロリジン
(E)で得られた(2S,4S)-2-アジドメチル-4-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン(502mg、0.961mmol)をトリフルオロ酢酸:クロロホルム(1:1、v/v、10ml)に溶解し、室温で1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮(クロロホルムで数回共沸)して表題化合物(655mg、定量的)をトリフルオロ酢酸塩として得た。
(G)(2S,4S)-2-アジドメチル-4-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピオニル)ピロリジン
(F)で得られた(2S,4S)-2-アジドメチル-4-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)ピロリジン トリフルオロ酢酸塩(152mg、0.283mmol)と3-フェニルプロピオン酸(51.1mg、0.340mmol)を塩化メチレン(4ml)に溶解し0℃にてHOBt(7.7mg、0.0567mmol)、WSCD・HCl(65.2mg、0.340mmol)、及びトリエチルアミン(47.4ml、0.340mmol)を加えた後、室温に昇温して一晩攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)にて精製して表題化合物(91.8mg、58%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.52(1H,m),2.28(1H,m),2.50(1H,t,J=7.8Hz),2.85(1H,m),2.93-3.02(3H,m),3.12(1H,dd,J=13.2,5.9Hz),3.22(1H,d,J=12.7Hz),3.55(1H,dd,J=10.7,6.8Hz),4.04(1H,dd,J=12.7,4.4Hz),4.17(1H,m),4.35(2H,m),5.04(1H,d,J=12.2Hz),5.11(1H,d,J=12.2Hz),5.41(1H,m),6.86(1H,m),7.16-7.34(15H,m).
(H)(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(フェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピオニル)ピロリジン
(G)で得られた(2S,4S)-2-アジドメチル-4-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピオニル)ピロリジン(91.8mg、0.166mmol)をメタノール(3ml)に溶解し、5%パラジウム炭素(10mg)を加えて、水素雰囲気下(5気圧)7時間振盪した。触媒を濾別した後、再びメタノール(3ml)に溶解し、5%パラジウム炭素(10mg)と1規定塩酸水溶液(0.365ml)を加えて、水素雰囲気下(1気圧)で一晩攪拌した。触媒を濾別した後、溶媒を減圧濃縮し、凍結乾燥して表題化合物(68.5mg、89%)を三塩酸塩として得得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.50(1H,m),2.40(1H,m),2.64-2.71(3H,m),2.81(1H,dd,J=13.7,7.8Hz),2.95-2.99(3H,m),3.03(1H,dd,J=13.7,9.8Hz),3.30(1H,dd,J=13.7,5.9Hz),3.39(1H,dd,J=11.2,7.3Hz),3.95(1H,m),4.10-4.18(2H,m),7.33-7.43(10H,m).
[実施例40] (2S,4S)-2-アミノメチル-4-(フェニルアラニルアミノ)-N-(3,3-ジフェニルプロピオニル)ピロリジン
(A)(2S,4S)-2-アジドメチル-4-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3,3-ジフェニルプロピオニル)ピロリジン
実施例39(F)で得られた(2S,4S)-2-アジドメチル-4-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)ピロリジン トリフルオロ酢酸塩(180mg、0.336mmol)と3、3-ジフェニルプロピオン酸(91.1mg、0.403mmol)を塩化メチレン(4ml)に溶解し0℃にてHOBt(9.1mg、0.0671mmol)とWSCD・HCl(77.2mg、0.403mmol)とトリエチルアミン(56ml、0.403mmol)を加えた後、室温に昇温して一晩攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)にて精製して表題化合物(118mg、56%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.46(1H,m),2.20(1H,m),2.83-3.19(m,6H),3.50(1H,dd,J=10.3,6.8Hz),3.86(1H,dd,J=12.2,6.8Hz),4.06(1H,m),4.27(1H,m),4.35(1H,m),4.62(1H,m),5.04(1H,d,J=12.2Hz),5.10(1H,d,J=12.2Hz),5.40(1H,m),6.81(1H,m),7.16-7.33(m,20H).
(B)(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(フェニルアラニルアミノ)-N-(3,3-ジフェニルプロピオニル)ピロリジン
(A)で得られた(2S,4S)-2-アジドメチル-4-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3,3-ジフェニルプロピオニル)ピロリジン(118mg、0.187mmol)をメタノール(3ml)に溶解し、5%パラジウム炭素(10mg)を加えて、水素雰囲気下(1気圧)で一晩攪拌した。さらに水素雰囲気下(5気圧)6時間振盪した。触媒を濾別した後、再びメタノール(3ml)に溶解し、5%パラジウム炭素(10mg)と1規定塩酸水溶液(0.411ml)を加えて、水素雰囲気下(1気圧)で一晩攪拌した。触媒を濾別した後、溶媒を減圧濃縮し、凍結乾燥して表題化合物(76.2mg、75%)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.46(1H,m),2.41(1H,m),2.60-2.76(2H,m),2.90(1H,d,J=13.2Hz),3.05(1H,m),3.14(2H,m),3.33(1H,dd,J=13.7,5.9Hz),3.52(1H,m),3.99(1H,m),4.07-4.17(2H,m),4.50(1H,m),7.39-7.44(15H,m).
[実施例41] (2S,4S)-2-アミノメチル-4-(フェニルアラニルアミノ)-N-(2-ナフトイル)ピロリジン
(A)(2S,4S)-2-アジドメチル-4-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2-ナフトイル)ピロリジン
実施例39(F)で得られた(2S,4S)-2-アジドメチル-4-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)ピロリジン トリフルオロ酢酸塩(173mg、0.322mmol)と2-ナフトエ酸(66.6mg、0.387mmol)を塩化メチレン(4ml)に溶解し0℃にてHOBt(8.7mg、0.0645mmol)とWSCD・HCl(74.2mg、0.387mmol)とトリエチルアミン(54ml、0.387mmol)を加えた後、室温に昇温して一晩攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)にて精製して表題化合物(108mg、58%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.66(1H,m),2.28(1H,m),2.86-2.94(2H,m),3.04(1H,m),3.24(1H,m),3.64(1H,m),4.10(1H,m),4.25(1H,m),4.35(1H,m),4.45(1H,m),5.04(1H,d,J=12.2Hz),5.09(1H,d,J=12.2Hz),6.45(1H,brs),5.49(1H,m),7.07-7.32(10H,m),7.53-7.58(3H,m),7.88-7.95(4H,m).
(B)(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(フェニルアラニルアミノ)-N-(2-ナフトイル)ピロリジン
(A)で得られた(2S,4S)-2-アジドメチル-4-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2-ナフトイル)ピロリジン(108mg、0.187mmol)をメタノール(3ml)に溶解し、5%パラジウム炭素(10mg)を加えて、水素雰囲気下(5気圧)7時間振盪した。触媒を濾別した後、再びメタノール(3ml)に溶解し、5%パラジウム炭素(10mg)と1規定塩酸水溶液(0.412ml)を加えて、水素雰囲気下(1気圧)で一晩攪拌した。触媒を濾別した後、溶媒を減圧濃縮し、凍結乾燥して表題化合物(63.5mg、69%)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.62(1H,q,J=12.7Hz),2.58(1H,m),2.73(1H,t,J=10.3Hz),2.83(1H,t,J=12.2Hz),3.24-3.32(4H,m),4.07(1H,dd,J=10.3,5.9Hz),4.17(1H,m),4.55(1H,m),7.00-7.06(5H,m),7.60(1H,d,J=8.3Hz),7.76-7.77(2H,m),8.07-8.17(4H,m).
[実施例42] (2S,4S)-2-アミノメチル-4-(ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(2-ハイドロキシ-3-フェニルプロピル)ピロリジン(異性体A及びB)
(A)N-ベンジルオキシカルボニル-trans-4-ハイドロキシプロリン メチルエステル
4-ハイドロキシプロリン メチルエステル塩酸塩(8.00g、44.0mmol)を塩化メチレン(160ml)に溶解し、トリエチルアミン(18.4ml、132mmol)と塩化ベンジルオキシカルボニル(9.43ml、66.1mmol)を0℃にて加えて室温で3時間攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して表題化合物(12.3g、定量的)を得た。
(B)N-ベンジルオキシカルボニル-trans-4-(メタンスルホニルオキシ)プロリンメチルエステル
(A)で得られたN-ベンジルオキシカルボニル-trans-4-ハイドロキシプロリンメチルエステル(12.3g、41.1mmol)を塩化メチレン(240ml)に溶解し、トリエチルアミン(17.2ml、123mmol)と塩化メタンスルホニル(9.54ml、123mmol)を0℃にて加えて室温で2時間攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈しクエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して表題化合物(14.7g、定量的)を得た。
(C)N-ベンジルオキシカルボニル-cis-4-アジドプロリン メチルエステル
(B)で得られたN-ベンジルオキシカルボニル-trans-4-(メタンスルホニルオキシ)プロリン メチルエステル(14.7g、41.1mmol)をDMF−水(10:1、v/v、110ml)に溶解し、アジ化ナトリウム(16.3g、250mmol)を加えて70℃にて一晩攪拌した。反応液を放冷後、減圧濃縮し、酢酸エチルで希釈し水洗した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮してして得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−トルエン、1:6、v/v)にて精製して表題化合物(12.4g、99%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.26(1H,m),2.48(1H,m),3.59(1H,m),3.66(1.5H,s),3.80(1.5H,s),3.81(1H,m),4.21(1H,m),4.49(1H,m),5.08-5.24(2H,m),7.31-7.39(5H,m).
(D)N-ベンジルオキシカルボニル-cis-4-アミノプロリン メチルエステル
(C)で得られたN-ベンジルオキシカルボニル-cis-4-アジドプロリン メチルエステル(3.00g、9.86mmol)をTHF−水(5:1、v/v、60ml)に溶解してトリフェニルホスフィン(3.88g、14.8mmol)を加えて、一晩攪拌した。反応液を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール−クロロホルム、1:100、v/v)にて精製して表題化合物(1.95g、71%)を得た。
(E)N-ベンジルオキシカルボニル-cis-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)プロリン メチルエステル
(D)で得られたN-ベンジルオキシカルボニル-cis-4-アミノプロリン メチルエステル(1.95g、7.01mmol)とN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニン(2.05g、7.36mmol)を塩化メチレン(80ml)に溶解し0℃にてHOBt(284mg、2.10mmol)とWSCD・HCl(1.41g、7.36mmol)を加えた後、室温に昇温して一晩攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−トルエン、1:4、v/v)にて精製して表題化合物(2.40g、63%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.43(9H,s),1.84-1.99(2H,m),2.12(1H,m),2.47(1H,m),2.66(2H,m),3.54(1H,m),3.60(1.5H,s),3.71(1H,m),3.78(1.5H,s),4.05(1H,m),4.38(1H,m),4.62(1H,m),5.04(1H,d,J=12.2Hz),5.08(1H,brs),5.19(1H,d,J=12.2Hz),7.16-7.33(10H,m).
(F)(2S,4S)-2-ハイドロキシメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-ベンジルオキシカルボニルピロリジン
(E)で得られたN-ベンジルオキシカルボニル-cis-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)プロリン メチルエステル(2.40g、4.45mmol)をTHF(40ml)に溶解し水素化ほう素ナトリウム(421mg、11.1mmol)を加え、加熱還流しながらメタノール(8ml)を1時間かけてゆっくりと滴下した。反応液を放冷し、水を加え、クロロホルムで2回抽出操作を行い、有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して表題化合物(2.28g、定量的)を得た。
(G)(2S,4S)-2-メタンスルホニルオキシメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-ベンジルオキシカルボニルピロリジン
(F)で得られた(2S,4S)-2-ハイドロキシメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-ベンジルオキシカルボニルピロリジン(2.28g、4.46mmol)を塩化メチレン(40ml)に溶解し、トリエチルアミン(1.86ml、13.4mmol)と塩化メタンスルホニル(1.03ml、13.4mmol)を0℃にて加えて室温で2時間攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈しクエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して表題化合物(2.63g、定量的)を得た。
(H)(2S,4S)-2-アジドメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-ベンジルオキシカルボニルピロリジン
(G)で得られた(2S,4S)-2-メタンスルホニルオキシメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-ベンジルオキシカルボニルピロリジン(2.63g、4.46mmol)をDMF−水(10:1、v/v、55ml)に溶解し、アジ化ナトリウム(1.45g、22.3mmol)を加えて70℃にて一晩攪拌した。反応液を放冷後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(アセトン−トルエン、1:5、v/v)にて精製して表題化合物(1.99g、83%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.44(9H,s),1.72(1H,m),1.91(1H,m),2.15(1H,m),2.24(1H,m),2.68(2H,t,J=7.8Hz),3.26(1H,m),3.37(1H,m),3.81(1H,brm),4.05(3H,brm),4.47(1H,m),4.97(1H,brs),5.09(1H,d,J=12.7Hz),5.15(1H,d,J=12.7Hz),7.16-7.34(10H,m).
(I)(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-ベンジルオキシカルボニルピロリジン
(H)で得られた(2S,4S)-2-アジドメチル-4-(N-tert-ブトキシホモカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-ベンジルオキシカルボニルピロリジン(1.99g、3.71mmol)をTHF−水(5:1、v/v、48ml)に溶解してトリフェニルホスフィン(1.46g、5.56mmol)を加えて、一晩攪拌した。反応液を減圧濃縮して得られた残留物を塩化メチレン(25ml)に溶解し、トリエチルアミン(1.15ml、11.1mmol)とジ-tert-ブチルジカルボナート(2.43g、11.1mmol)の塩化メチレン溶液(20ml)を0℃にて加えて室温で一晩攪拌した。溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(アセトン−トルエン、1:8、v/v)にて精製して表題化合物(1.46g、65%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.43(9H,s),1.45(9H,s),1.84(1H,m),1.92(1H,m),2.17(2H,m),2.68(2H,m),3.26(1H,m),3.45(2H,m),3.73(1H,m),3.99(1H,m),4.25(1H,m),4.33(1H,m),5.06(1H,d,J=12.2Hz),5.13(1H,brm),5.14(1H,d,J=12.2Hz),7.16-7.33(10H,m).
(J)(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)ピロリジン
(I)で得られた(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-ベンジルオキシカルボニルピロリジン(1.40g、2.29mmol)をメタノール(30ml)に溶解し、5%パラジウム炭素(300mg)を加えて、水素雰囲気下(1気圧)で一晩攪拌した後、さらに水素雰囲気下(5気圧)で8時間振盪した。触媒を濾別した後、溶媒を減圧濃縮して表題化合物(1.09g、定量的)を得た。
(K)(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(2-ハイドロキシ-3-フェニルプロピル)ピロリジン
(J)で得られた(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)ピロリジン(250mg、0.525mmol)をイソプロピルアルコールに溶解し、(2、3-エポキシプロピル)ベンゼン(276ml、2.10mmol)を加えて一晩加熱還流した。反応溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール−クロロホルム、1:200、v/v)にて分離精製して水酸基の立体配置に基づいた表題化合物の異性体A及びBを、それぞれ155mg(48%)、126mg(39%)を得た。
・異性体A:1H-NMR(CDCl3)δ:1.42(9H,s),1.43(9H,s),1.88(2H,m),2.26(1H,m),2.49(1H,m),2.66-2.80(6H,m),2.98(1H,m),3.18(1H,brs),3.90(1H,m),4.04(1H,m),4.33(1H,m),5.14(1H,brs),6.78(1H,brs),7.15-7.29(10H,m).
・異性体B:1H-NMR(CDCl3)δ:1.42(9H,s),1.44(9H,s),1.88(1H,m),2.13(1H,m),2.22-2.40(2H,m),2.66(2H,t,J=7.3Hz),2.63-2.83(4H,m),2.97(1H,m),3.13(1H,m),3.27(1H,m),3.84(1H,m),3.98(1H,m),4.31(1H,m),5.05(1H,brs),5.56(1H,brs),6.60(1H,brs),7.16-7.28(10H,m).
(L)(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(2-ハイドロキシ-3-フェニルプロピル)ピロリジン(異性体A)
(K)で得られた(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(2-ハイドロキシ-3-フェニルプロピル)ピロリジン(異性体A、155mg、0.254mmol)を4.2規定塩酸メタノール溶液(4ml)に溶解させ2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮しメタノールで数回共沸して乾燥し、残留物をジエチルエーテルを用いて固化させ表題化合物(83.2mg、62%)を三塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.95(1H,m),2.26(2H,m),2.78(1H,t,J=7.8Hz),2.83-2.98(3H,m),3.33(1H,m),3.44(1H,dd,J=13.2,9.3Hz),3.57-3.69(4H,m),4.07(2H,m),4.33(1H,m),4.48(1H,m),7.28-7.46(10H,m).
(M)(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(2-ハイドロキシ-3-フェニルプロピル)ピロリジン(異性体B)
(K)で得られた(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(2-ハイドロキシ-3-フェニルプロピル)ピロリジン(異性体B、126mg、0.206mmol)を4.2規定塩酸メタノール溶液(3ml)に溶解させ2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮しメタノールで数回共沸して乾燥し、残留物をジエチルエーテルを用いて固化させ表題化合物(72.5mg、68%)を三塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.95(1H,m),2.28(2H,m),2.76(2H,t,J=7.3Hz),2.82-2.95(3H,m),3.31-3.52(5H,m),3.68(1H,m),3.88(1H,m),4.05(1H,m),4.20(1H,m),4.48(1H,m),7.29-7.43(10H,m).
[実施例43] (2S,4S)-2-アミノメチル-4-(ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(フェニルプロピルアミノカルボニル)ピロリジン
(A)(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(フェニルプロピルアミノカルボニル)ピロリジン
実施例42(J)で得られた(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)ピロリジン(120mg、0.252mmol)を塩化メチレン(3ml)に溶解し、4-フェニル酪酸(82.8mg、0.504mmol)、ジフェニルホスホリルアジド(163ml、0.758mmol)、及びトリエチルアミン(211ml、1.51mmol)から調製したイソシアニドのトルエン溶液(10ml)に0℃にて加えて室温で3時間攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール−クロロホルム、1:100、v/v)にて精製して表題化合物(128mg、80%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.43(9H,s),1.45(9H,s),1.82-1.96(4H,m),2.04-2.16(2H,m),2.63-2.71(4H,m),3.13(1H,m),3.25(3H,m),3.44(2H,m),4.05(1H,brs),4.24-4.31(2H,m),4.50(1H,brs),5.43(1H,brs),5.70(1H,brs),7.15-7.28(10H,m),8.35(1H,brs).
(B)(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(フェニルプロピルアミノカルボニル)ピロリジン
(A)で得られた(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(フェニルプロピルアミノカルボニル)ピロリジン(128mg、0.201mmol)を4.2規定塩酸メタノール溶液(3ml)に溶解させ2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮しメタノールで数回共沸して乾燥し、残留物をジエチルエーテルを用いて固化させ表題化合物(83.3mg、82%)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.72(1H,m),1.89(2H,m),2.27(2H,m),2.48(1H,m),2.69-2.76(4H,m),2.99-3.33(6H,m),4.02(1H,m),4.03-4.12(2H,m),7.26-7.42(10H,m).
[実施例44] (2S,4S)-2-アミノメチル-4-(ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(ベンゾフラン-2-カルボニル)ピロリジン
(A)(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(ベンゾフラン-2-カルボニル)ピロリジン
実施例42(J)で得られた(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)ピロリジン(102mg、0.214mmol)とベンゾフラン-2-カルボン酸(52.0mg、0.321mmol)を塩化メチレン(3ml)に溶解し0℃にてHOBt(8.7mg、0.0642mmol)とWSCD・HCl(61.5mg、0.321mmol)とトリエチルアミン(44.7ml、0.321mmol)を加えた後、室温に昇温して一晩攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィ−(メタノール−クロロホルム、1:10、v/v)にて精製して表題化合物(110mg、83%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.44(9H,s),1.48(9H,s),1.97(2H,m),2.19(2H,m),2.72(2H,t,J=7.3Hz),3.32(1H,m),3.59(1H,m),4.10(1H,m),4.31(1H,m),4.49(1H,m),4.56(1H,m),5.42(1H,m),5.810(1H,brs),7.13-7.65(10H,m),8.54(1H,brs).
(B)(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(ベンゾフラン-2-カルボニル)ピロリジン
(A)で得られた(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(ベンゾフラン-2-カルボニル)ピロリジン(110mg、0.177mmol)を4.2規定塩酸メタノール溶液(3ml)に溶解させ4時間攪拌した。反応液を減圧濃縮しメタノールで数回共沸して乾燥し、残留物をジエチルエーテルを用いて固化させ表題化合物(71.0mg、81%)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.81(1H,m),2.30(2H,m),2.63(1H,m),2.78(2H,t,J=7.8Hz),3.34(1H,m),3.59(1H,m),4.04(1H,m),4.17(2H,m),4.61(1H,m),7.12(1H,m),7.28-7.33(3H,m),7.42-7.48(2H,m),7.53-7.60(2H,m),7.69(1H,m),7.85(1H,m).
[実施例45] (2S,4S)-2-アミノメチル-4-(ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(ベンゾ[d]チアゾール-2-カルボニル)ピロリジン
(A)(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(ベンゾ[d]チアゾール-2-カルボニル)ピロリジン
実施例42(J)で得られた(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)ピロリジン(100mg、0.210mmol)とベンゾ[d]チアゾール-2-カルボン酸(48.9mg、0.273mmol)を塩化メチレン(3ml)に溶解し0℃にてHOBt(8.5mg、0.0629mmol)とWSCD・HCl(52.3mg、0.273mmol)とトリエチルアミン(38ml、0.273mmol)を加えた後、室温に昇温して一晩攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール−クロロホルム、1:100、v/v)にて精製して表題化合物(124mg、93%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.46(9H,s),1.47(9H,s),1.98(2H,m),2.21(2H,m),2.71(2H,m),3.40(1H,m),3.65(1H,m),4.34(2H,m),4.53(3H,m),5.46(2H,m),7.12-7.28(5H,m),7.47-7.57(4H,m).
(B)(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(ベンゾ[d]チアゾール-2-カルボニル)ピロリジン
(A)で得られた(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(ベンゾ[d]チアゾール-2-カルボニル)ピロリジン(124mg、0.194mmol)を4.2規定塩酸メタノール溶液(3ml)に溶解させ2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮しメタノールで数回共沸して、残留物をジエチルエーテルを用いて固化させ表題化合物(91.8mg、93%)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.80(1H,m),2.27(2H,m),2.64(1H,m),2.73(2H,m),3.36(3H,m),3.42(1H,m),4.02(1H,m),4.17(2H,m),4.61(1H,m),6.93(1H,m),7.20(4H,m),7.64(2H,brs),8.12(2H,brs).
[実施例46] (2S,4S)-2-アミノメチル-4-(ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(6-メトキシ-2-ナフトイル)ピロリジン
(A)(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(6-メトキシ-2-ナフトイル)ピロリジン
実施例42(J)で得られた(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)ピロリジン(100mg、0.210mmol)と6-メトキシ-2-ナフトエ酸(55.2mg、0.273mmol)を塩化メチレン(3ml)に溶解し0℃にてHOBt(8.5mg、0.0629mmol)とWSCD・HCl(52.3mg、0.273mmol)とトリエチルアミン(38ml、0.273mmol)を加えた後、室温に昇温して一晩攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール−クロロホルム、1:100、v/v)にて精製して表題化合物(134mg、96%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.45(9H,s),1.46(9H,s),1.83(1H,m),1.92(1H,m),2.13(1H,m),2.24(1H,m),2.66(2H,t,J=7.8Hz),3.39(1H,m),3.50(2H,m),3.80(1H,m),3.92(3H,s),4.27(2H,m),4.51(1H,m),5.33(1H,brs),5.71(1H,brs),7.12-7.27(7H,m),7.47(1H,d,J=8.3Hz),7.72(1H,m),7.85(1H,s),8.12(1H,brs).
(B)(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(6-メトキシ-2-ナフトイル)ピロリジン
(A)で得られた(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(6-メトキシ-2-ナフトイル)ピロリジン(134mg、0.203mmol)を4.2規定塩酸メタノール溶液(3ml)に溶解させ2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮しメタノールで数回共沸して乾燥し、残留物をジエチルエーテルを用いて固化させ表題化合物(83.0mg、74%)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.70(1H,m),2.14(1H,m),2.54(1H,m),2.60(1H,m),3.28-3.40(7H,m),3.69(1H,m),3.96(2H,m),4.54(1H,m),6.58(1H,m),6.84-7.01(6H,m),7.47(1H,d,J=8.3Hz),7.69(1H,m),7.87(1H,s).
[実施例47] (2S,4S)-2-アミノメチル-4-(ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-ハイドロキシ-2-ナフトイル)ピロリジン
(A)(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-ハイドロキシ-2-ナフトイル)ピロリジン
実施例42(J)で得られた(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)ピロリジン(300mg、0.629mmol)と3-ハイドロキシ-2-ナフトエ酸(178mg、0.944mmol)を塩化メチレン(6ml)に溶解し0℃にてHOBt(43.5mg、0.315mmol)とWSCD・HCl(181mg、0.944mmol)とトリエチルアミン(132ml、0.944mmol)を加えた後、室温に昇温して一晩攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール−クロロホルム、1:100、v/v)にて精製して表題化合物(131mg、32%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.43(18H,s),1.80(1H,m),1.90(1H,m),2.10(1H,m),2.25(1H,m),2.65(2H,m),3.38(1H,m),3.47(1H,m),3.58(1H,m),3.89(1H,m),4.28(2H,m),4.52(1H,m),5.35(1H,m),5.67(1H,m),7.12-7.28(9H,m),7.43(1H,t,J=7.3Hz),7.63-7.63(2H,m),8.17(1H,brs),9.64(1H,brs).
(B)(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-ハイドロキシ-2-ナフトイル)ピロリジン
(A)で得られた(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-ハイドロキシ-2-ナフトイル)ピロリジン(106mg、0.164mmol)を4.2規定塩酸メタノール溶液(3ml)に溶解させ2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮しメタノールで数回共沸して乾燥し、残留物をジエチルエーテルを用いて固化させ表題化合物(71.3mg、84%)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.65(1H,m),2.24(2H,m),2.65(3H,m),2.95(2H,t,J=10.5Hz),3.15(1H,dd,J=11.2,7.3Hz),3.31-3.40(2H,m),3.94(2H,m),4.50(1H,m),6.54(1H,t,J=7.3Hz),6.88(2H,t,J=7.3Hz),7.03(2H,d,J=7.3Hz),7.47-7.51(2H,m),7.61(1H,t,J=7.3Hz),7.86(1H,d,J=8.3Hz),7.90(1H,s),7.95(1H,d,J=8.3Hz).
[実施例48] (2S,4S)-2-アミノメチル-4-(ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(2-ナフトイル)ピロリジン
実施例42(J)で得られた(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)ピロリジンと2-ナフトエ酸実施例から実施例47と同様の方法にて二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.67(1H,m),2.25(2H,m),2.65(3H,m),3.18(1H,m),3.33-3.38(3H,m),3.94(2H,m),4.55(1H,m),6.61(1H,t,J=7.3Hz),6.95(2H,t,J=7.3Hz),7.07(2H,d,J=7.3Hz),7.60(1H,d,J=8.8Hz),7.66-7.71(2H,m),8.04-8.11(4H,m).
[実施例49] (2S,4S)-2-アミノメチル-4-(ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(2-ナフタレンスルホニル)ピロリジン
(A)(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(2-ナフタレンスルホニル)ピロリジン
実施例42(J)で得られた(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)ピロリジン(126mg、0.264mmol)を塩化メチレン(2ml)に溶解し、トリエチルアミン(43ml、0.309mmol)と塩化ナフタレンスルホニル(70.1mg、0.309mmol)を0℃にて加えて室温で2時間攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(アセトン−トルエン、1:9、v/v)にて精製して表題化合物(98.2mg、56%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.43(9H,s),1.45(9H,s),1.75(2H,brs),2.15(1H,m),2.66(2H,t,J=7.8Hz),3.44-3.54(4H,m),3.84(1H,brs),4.07(1H,brs),4.18(1H,brs),5.18(1H,brs),5.30(1H,brs),7.15-7.20(3H,m),7.25-7.28(2H,m),7.62-7.66(2H,m),7.77(1H,dd,J=8.3,2.0Hz),7.89-7.98(3H,m),8.39(1H,s).
(B)(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(2-ナフタレンスルホニル)ピロリジン
(A)で得られた(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(2-ナフタレンスルホニル)ピロリジン(98.2mg、0.147mmol)を4.2規定塩酸メタノール溶液(3ml)に溶解させ2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮しメタノールで数回共沸して乾燥し、残留物をジエチルエーテルで洗浄後、水に溶解し凍結乾燥して表題化合物(67.5mg、85%)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.56(1H,m),2.19(3H,m),2.68(2H,m),3.10(1H,m),3.25(2H,m),3.66(1H,m),3.85(1H,m),4.18(1H,m),7.22(3H,m),7.36(2H,m),7.74-7.91(3H,m),8.09-8.23(3H,m),8.60(1H,s).
[実施例50](2S,4S)-2-アミノメチル-4-(ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(α-トルエンスルホニル)ピロリジン
(A)(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(α-トルエンスルホニル)ピロリジン
実施例42(J)で得られた(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)ピロリジン(126mg、0.264mmol)を塩化メチレン(2ml)に溶解し、トリエチルアミン(34.5ml、0.248mmol)と塩化α-トルエンスルホニル(47.2mg、0.248mmol)を0℃にて加えて室温で2時間攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(アセトン−トルエン、1:9、v/v)にて精製して表題化合物(103mg、62%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.44(9H,s),1.45(9H,s),1.93(1H,m),2.17(1H,m),2.69(2H,t,J=7.3Hz),3.02(1H,m),3.14(1H,m),3.25(1H,m),3.58(1H,m),4.09-4.35(2H,m),4.26(2H,s),4.79(1H,m),5.30(1H,brs),7.17-7.37(10H,m).
(B)(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(α-トルエンスルホニル)ピロリジン
(A)で得られた(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルアミノ)メチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(α-トルエンスルホニル)ピロリジン(103mg、0.163mmol)を4.2規定塩酸メタノール溶液(3ml)に溶解させ2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮しメタノールで数回共沸して乾燥し、残留物をジエチルエーテルで洗浄後、水に溶解し凍結乾燥して表題化合物(65.1mg、79%)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.67(1H,m),2.27(2H,m),2.54(1H,m),2.74(2H,t,J=7.3Hz),3.04-3.09(3H,m),3.62(1H,m),3.97-4.07(3H,m),4.61(2H,s),7.28-7.51(10H,m).
[実施例51](2S,4S)-2-(フェニルアラニルアミノメチル)-4-グリシルアミノ-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン
(A)N-(2,2-ジフェニルエチル)-cis-4-(N-tert-ブトキシカルボニルグリシルアミノ)プロリン メチルエステル
実施例35(B)で得られたN-(2,2-ジフェニルエチル)-cis-4-アミノプロリンメチルエステル(266mg、0.820mmol)とN-tert-ブトキシカルボニルグリシン(172mg、0.984mmol)を塩化メチレン(8ml)に溶解し0℃にてHOBt(22.2mg、0.164mmol)とWSCD・HCl(189mg、0.984mmol)を加えた後、室温に昇温して一晩攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−トルエン、1:2、v/v)にて精製して表題化合物(292mg、74%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:7.30-7.18(10H,m),6.75(1H,brs),4.95(1H,brs),4.23(1H,brs),4.11(1H,dd,J=9.8,6.4Hz),3.64(3H,s),3.70-3.56(2H,m),3.42(1H,dd,J=12.2,9.8Hz),3.32(1H,dd,J=9.8,3.4Hz),3.04(1H,dd,J=12.2,6.4Hz),2.85(1H,d,J=9.3Hz),2.63(1H,dd,J=9.3,4.9Hz),2.30(1H,m),1.76(1H,m),1.46(9H,s).
(B)(2S,4S)-2-ハイドロキシメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルグリシルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン
(A)で得られたN-(2,2-ジフェニルエチル)-cis-4-(N-tert-ブトキシカルボニルグリシルアミノ)プロリン メチルエステル(144mg、0.299mmol)をTHF(5ml)に溶解し水素化ほう素ナトリウム(33.9mg、0.897mmol)を加え、加熱還流しながらメタノール(0.5ml)を0.5時間かけてゆっくりと滴下していった。さらに1時間攪拌した後、反応液を放冷し、水を加えた。クロロホルムで2回抽出操作を行い、有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(メタノール−クロロホルム、1:10、v/v)にて精製して表題化合物(119mg、88%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:7.35-7.21(10H,m),6.46(1H,brs),4.95(1H,brs),4.30(1H,m),4.09(1H,dd,J=11.7,4.9Hz),3.68-3.61(2H,m),3.50(1H,d,J=11.7Hz),3.33(1H,dd,J=12.2,11.7Hz),3.20(1H,d,J=11.7Hz),3.15(1H,d,J=9.3Hz),2.94(1H,dd,12.2,4.9Hz),2.72(1H,d,J=8.8Hz),2.56(1H,dd,J=9.3,4.4Hz),2.29(1H,m),1.68(1H,brs),1.48(1H,m),1.46(9H,s).
(C)(2S,4S)-2-メタンスルホニルオキシメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルグリシルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン
(B)で得られた(2S,4S)-2-ハイドロキシメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルグリシルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン(119mg、0.262mmol)を塩化メチレン(3ml)に溶解し、塩化メタンスルホニル(61ml、0.787mmol)とトリエチルアミン(110ml、0.787mmol)を加えて0℃にて1時間攪拌した。さらに反応液をクロロホルムで希釈し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して表題化合物(161mg、定量的)を得た。得られた残留物はこれ以上精製することなく次の反応に用いた。
(D)(2S,4S)-2-アジドメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルグリシルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン
(C)で得られた(2S,4S)-2-メタンスルホニルオキシメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルグリシルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン(139mg、0.261mmol)をDMF−水(10:1、v/v、3.3ml)に溶解し、アジ化ナトリウム(85.0mg、1.31mmol)を加えて70℃にて6時間攪拌した。反応液を放冷後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物を酢酸エチルで希釈し水洗した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル−トルエン、1:1、v/v)にて精製して表題化合物(71.8mg、57%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:7.34-7.20(10H,m),6.43(1H,m),4.64(1H,brs),4.18(1H,dd,J=8.3,7.8Hz),4.04(1H,m),3.75(1H,s),3.65(1H,d,J=11.2Hz),3.33(1H,dd,J=17.1,4.9Hz),3.07(1H,dd,J=12.7,8.8Hz),2.95-2.88(2H,m),2.70(1H,m),2.53(1H,d,J=10.3Hz),2.50(1H,d,J=10.3Hz),1.69(2H,m),1.47(9H,s).
(E)(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルグリシルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン
(D)で得られた(2S,4S)-2-アジドメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルグリシルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン(71.8mg、0.150mmol)をメタノール(3ml)に溶解し、5%パラジウム炭素(10mg)を加えて、水素雰囲気下(1気圧)で一晩攪拌した。触媒を濾別した後、溶媒を減圧濃縮して表題化合物(70.0mg、定量的)を得た。得られた残留物はこれ以上精製することなく次の反応に用いた。
(F)(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノメチル)-4-(N-tert-ブトキシカルボニルグリシルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン
(E)で得られた(2S,4S)-2-アミノメチル-4-(N-tert-ブトキシカルボニルグリシルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン(67.9mg、0.150mmol)とN-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニン(47.8mg、0.180mmol)を塩化メチレン(3ml)に溶解し0℃にてHOBt(4.1mg、0.030mmol)とWSCD・HCl(34.5mg、0.180mmol)を加えた後、室温に昇温して一晩攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮して得られた残留物を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル−トルエン、1:1、v/v)にて精製して表題化合物(42.3mg、40%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.47(s,18H),1.63(1H,m),1.80(1H,m),2.47-2.45(2H,m),2.59(1H,m),2.70(1H,m),2.98-2.96(2H,m),3.03(1H,m),3.38(1H,m),3.48(1H,m),3.99-3.93(2H,m),4.18-4.13(2H,m),4.97(1H,brs),5.18(1H,brs),6.57(1H,brs),7.34-7.18(15H,m),6.04(1H,brs).
(G)(2S,4S)-2-(フェニルアラニルアミノメチル)-4-グリシルアミノ-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン
(F)で得られた(2S,4S)-2-(N-tert-ブトキシカルボニルフェニルアラニルアミノメチル)-4-(N-tert-ブトキシカルボニルグリシルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ピロリジン(42.3mg、0.064mmol)を5.3規定塩酸メタノール溶液(2ml)に溶解させ3時間攪拌した。反応液を減圧濃縮しメタノールで数回共沸し、残留物をジエチルエーテルで洗浄後、水に溶解し凍結乾燥して表題化合物(27.7mg、75%)を三塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.35(1H,q,J=12.2Hz),1.83(1H,m),2.80-2.87(2H,m),3.10(1H,dd,J=13.6,8.8Hz),3.26(1H,dd,J=13.6,6.8Hz),3.79(1H,d,J=16.1Hz),3.84(1H,d,J=16.1Hz),4.05-4.15(5H,m),4.46(1H,t,J=7.8Hz),7.26-7.47(15H,m).
[実施例52] N-(2,2-ジフェニルエチル)-3-グリシルアミノ-5-(フェニルアラニルアミノ)ベンズアミド
(A)N-(2,2-ジフェニルエチル)-3,5-ジアミノベンズアミド
3,5-ジアミノ安息香酸(1.53g)をTHF(20ml)に懸濁し、2,2-ジフェニルエチルアミン(1.98g)を加え、氷冷下WSCD・HCl(2.42g)、HOBt(0.27g)、トリエチルアミン(1.02g)を加え、室温で5日間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、クロロホルムを加え、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄、有機層より析出した固体を濾取、表題化合物(1.04g)を得た。さらにその母液を無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール、24:1、v/v)より精製し、表題化合物(0.88g)を得た1H-NMR(DMSO-d6)δ:3.80(2H,dd,J=5.9,7.8Hz),4.39(1H,t,J=7.8Hz),4.78(4H,s),5.89(1H,t,J=2.0Hz),6.08(2H,d,J=1.5Hz),7.17(2H,m),7.28(8H,m),7.93(1H,t,J=5.4Hz).
(B)3,5-ビス(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド及び3-アミノ-5-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド
(A)で得られたN-(2,2-ジフェニルエチル)-3,5-ジアミノベンズアミド(0.824g)を塩化メチレン(15ml)に溶解し、N−ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニン(1.12g)を加え、氷冷下WSCD・HCl(0.524g)、HOBt(0.067g)を加え、室温で21時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、クロロホルムを加え、クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−アセトン、99:1〜19:1、v/v)より精製し、表題化合物の3,5-ビス(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド(0.488g)及び3-アミノ-5-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド(0.919g)を得た。
・3,5-ビス(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド:1H-NMR(CDCl3)δ:2.8-3.0(2H,m),3.0-3.2(2H,m),3.9-4.1(2H,m),4.37(1H,t,J=7.3Hz),4.5-4.7(2H,m),5.02(4H,dd,J=12.2,18.1Hz),5.4-5.5(2H,m),6.90(1H,brs),7.1-7.3(31H,m),7.52(1H,s).
・3-アミノ-5-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド:1H-NMR(CDCl3)δ:3.0-3.2(2H,m),3.9-4.1(2H,m),4.2-4.4(1H,m),4.4-4.6(1H,m),5.06(2H,d,J=5.4Hz),5.3-5.5(1H,m),6.4-6.6(2H,m),6.7-6.9(1H,m),7.1-7.4(21H,m).
(C)3-(N-ベンジルオキシカルボニルグリシルアミノ)-5-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド
(B)で得られた3-アミノ-5-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド(0.40g)を塩化メチレン(5ml)に溶解し、−30℃に冷却後、N−ベンジルオキシカルボニルグリシルクロライド(0.285g)及びトリエチルアミン(0.23g)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−アセトン、9:1、v/v)より精製し、表題化合物(0.482g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.8-3.0(1H,m),3.0-3.2(1H,m),3.86(2H,d,J=5.4Hz),4.00(2H,m),4.35(1H,t,J=7.3Hz),4.4-4.6(1H,m),5.01(2H,dd,J=12.2,21.0Hz),5.11(2H,s),6.86(1H,brs),7.0-7.5(27H,m).
(D)N-(2,2-ジフェニルエチル)-3-グリシルアミノ-5-(フェニルアラニルアミノ)ベンズアミド
(C)で得られた3-(N-ベンジルオキシカルボニルグリシルアミノ)-5-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド(0,451g)をエタノール(12ml)に溶解、5%パラジウム炭素(0.1g)及び1規定塩酸水溶液(1.18ml)を加え、水素雰囲気下(1気圧)、室温で22時間攪拌した。触媒を濾去後、溶媒を減圧濃縮し、ジエチルエーテルを加え固体を濾取、表題化合物(0.301g)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ:3.0-3.3(2H,m),3.79(2H,d,J=5.9Hz),3.89(2H,t,J=5.9Hz),4.30(1H,m),4.42(1H,t,J=7.8Hz),7.1-7.2(2H,m),7.2-7.4(14H,m),7.62(2H,m),8.00(1H,s).
[実施例53] 3,5-ビス(フェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド
実施例52(B)で得られた3,5-ビス(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド(0.448g)をエタノール(12ml)に溶解、5%パラジウム炭素(0.1g)及び1規定塩酸水溶液(1.07ml)を加え、水素雰囲気下(1気圧)、室温で22時間攪拌した。触媒を濾去後、溶媒を減圧濃縮し、ジエチルエーテルを加え固体を濾取、表題化合物(0.330g)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ:3.1-3.3(4H,m),3.89(2H,m),4.30(2H,m),4.43(1H,t,J=7.8Hz),7.1-7.4(20H,m),7.62(2H,m),7.95(1H,s).
[実施例54]3-アミノ-5-(フェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド
実施例52(B)で得られた3-アミノ-5-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド(0.198mg)をエタノール(10ml)に溶解、5%パラジウム炭素(0.1g)及び1規定塩酸水溶液(0.68ml)を加え、水素雰囲気下(1気圧)、室温で22時間攪拌した。触媒を濾去後、溶媒を減圧濃縮し、ジエチルエーテルを加え固体を濾取、表題化合物(0.165g)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ:3.0-3.3(2H,m),3.89(2H,m),4.33(1H,m),4.43(1H,t,J=7.8Hz),7.1-7.4(17H,m),7.74(1H,m).
[実施例55] N-(2,2-ジフェニルエチル)-3-(3-アミノプロピオニルアミノ)-5-(フェニルアラニルアミノ)ベンズアミド
(A)3-(3-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオニルアミノ)-5-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド
実施例52(B)で得られた3-アミノ-5-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド(0.21g)を塩化メチレン(5ml)に溶解し、-30℃に冷却後、3-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピルクロライド(0.207g)、トリエチルアミン(0.16g)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液をクロロホルムで希釈し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール、24:1、v/v)より精製し、表題化合物(0.28g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.0-2.5(2H,m),2.8-2.9(1H,m),3.0-3.1(1H,m),3.3-3.5(2H,m),3.99(2H,m),4.3-4.4(1H,m),4.4-4.6(1H,m),4.98(1H,s),5.06(1H,s),6.8-7.5(28H,m).
(B)N-(2,2-ジフェニルエチル)-3-(3-アミノプロピオニルアミノ)-5-(フェニルアラニルアミノ)ベンズアミド
(A)で得られた3-(3-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオニルアミノ)-5-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド(0.261g)をエタノール(10ml)に溶解、5%パラジウム炭素(0.1g)及び1規定塩酸水溶液(0.67ml)を加え、水素雰囲気下(1気圧)、室温で23時間攪拌した。触媒を濾去後、溶媒を減圧濃縮し、ジエチルエーテルを加え固体を濾取、表題化合物(0.179g)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ:2.7-2.8(2H,m),2.9-3.3(4H,m),3.8-3.9(2H,m),4.2-4.3(1H,m),4.42(1H,t,J=7.8Hz),7.1-7.2(2H,m),7.2-7.4(14H,m),7.57(1H,s),7.64(1H,s),8.02(1H,s).
[実施例56] N-(3-フェニルプロピル)-3-グリシルアミノ-5-(フェニルアラニルアミノ)ベンズアミド
(A)N-(3-フェニルプロピル)-3,5-ジニトロベンズアミド
3,5-ジニトロ安息香酸(2.13g)をTHF(20ml)に懸濁し、3-フェニルプロピルアミン(1.36g)を加え、氷冷下、WSCD・HCl(2.50g)及びHOBt(0.27g)を加え、室温で17時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、クロロホルムを加え、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)より精製し、表題化合物(3.26g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.05(2H,tt,J=6.8,7.3Hz),2.78(2H,t,J=7.3Hz),3.59(2H,dt,J=5.9,6.8Hz),6.34(1H,brs),7.1-7.3(5H,m),8.76(2H,d,J=2.0Hz),9.12(1H,t,J=2.0Hz).
(B)N-(3-フェニルプロピル)-3,5-ジアミノベンズアミド
(A)で得られたN-(3-フェニルプロピル)-3,5-ジニトロベンズアミド(2.98g)をTHF(40ml)に溶解し、5%パラジウム炭素(2.0g)を加え、水素雰囲気下(1気圧)、室温で24時間攪拌した。触媒を濾去後、溶媒を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール、19:1、v/v)より精製し、表題化合物(2.33g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.92(2H,tt,J=6.8,7.3Hz),2.70(2H,t,J=7.3Hz),3.44(2H,dt,J=5.8,6.8Hz),6.08(1H,t,J=2.0Hz),6.34(2H,d,J=2.0Hz),7.1-7.4(5H,m).
(C)3,5-ビス(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド及び3-アミノ-5-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド
(B)で得られたN-(3-フェニルプロピル)-3,5-ジアミノベンズアミド(0.81g)を塩化メチレン(20ml)に溶解し、N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニン(1.35g)を加え、氷冷下WSCD・HCl(0.634g)、HOBt(0.081g)を加え、室温で17時間攪拌した。反応液にクロロホルムを加え、クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−アセトン、19:1〜9:1、v/v)より精製し、表題化合物の3,5-ビス(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド(0.627g)及び3-アミノ-5-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド(0.893g)を得た。
・3,5-ビス(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド:1H-NMR(CDCl3)δ:1.8-2.0(2H,m),2.5-2.8(2H,m),2.8-3.0(2H,m),3.0-3.4(4H,m),4.6-4.8(2H,m),4.9-5.1(4H,m),5.5-5.6(2H,m),7.0-7.4(27H,m),7.61(1H,s).
・3-アミノ-5-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド:1H-NMR(CDCl3)δ:1.8-2.0(2H,m),2.6-2.7(2H,m),3.0-3.2(2H,m),3.3-3.5(2H,m),4.5-4.6(1H,m),5.07(2H,s),6.68(2H,s),6.97(1H,s),7.1-7.4(15H,m).
(D)3-(N-ベンジルオキシカルボニルグリシルアミノ)-5-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド
(C)で得られた3-アミノ-5-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド(0.284g)を塩化メチレン(10ml)に溶解し、N-ベンジルオキシカルボニルグリシン(0.14g)を加え、氷冷下WSCD・HCl(0.129g)及びHOBt(0.014g)を加え、室温で22時間攪拌した。析出した固体を濾取、表題化合物(0.142g)を得た。さらに母液をクロロホルムで希釈し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−アセトン、9:1、v/v)より精製し、表題化合物(0.157g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.8-2.0(2H,m),2.5-2.7(2H,m),2.8-3.0(1H,m),3.0-3.2(1H,m),3.2-3.5(2H,m),3.80-3.95(1H,m),3.95-4.10(1H,m),4.5-4.6(1H,m),5.04(2H,s),5.12(2H,s),6.9-7.6(23H,m).
(E)N-(3-フェニルプロピル)-3-グリシルアミノ-5-(フェニルアラニルアミノ)ベンズアミド
(D)で得られた3-(N-ベンジルオキシカルボニルグリシルアミノ)-5-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド(0.288g)をエタノール(10ml)に溶解、5%パラジウム炭素(0.15g)及び1規定塩酸水溶液(0.82ml)を加え、水素雰囲気下(1気圧)、室温で16時間攪拌した。触媒を濾去後、溶媒を減圧濃縮し、ジエチルエーテルを加え固体を濾取、表題化合物(0.196g)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.8-2.0(2H,m),2.6-2.7(2H,m),3.0-3.4(4H,m),4.02(2H,s),4.37(1H,t,J=7.3Hz),7.0-7.1(1H,m),7.1-7.4(10H,m),7.50(1H,s),7.77(1H,s).
[実施例57] 3,5-ビス(フェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド
実施例56(C)で得られた3,5-ビス(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド(0.269g)をエタノール(10ml)に溶解、5%パラジウム炭素(0.15g)及び1規定塩酸水溶液(0.68ml)を加え、水素雰囲気下(1気圧)、室温で21時間攪拌した。触媒を濾去後、溶媒を減圧濃縮し、ジエチルエーテルを加え固体を濾取、表題化合物(0.330g)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.7-1.9(2H,m),2.6-2.7(2H,m),3.1-3.3(6H,m),4.3-4.4(2H,m),7.1-7.4(15H,m),7.73(2H,d,J=2.0Hz),8.00(1H,d,J=2.0Hz).
[実施例58]3-アミノ-5-(フェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド
実施例56(C)で得られた3-アミノ-5-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド(0.222g)をエタノール(10ml)に溶解、5%パラジウム炭素(0.1g)及び1規定塩酸水溶液(0.85ml)を加え、水素雰囲気下(1気圧)、室温で23時間攪拌した。触媒を濾去後、溶媒を減圧濃縮し、ジエチルエーテルを加え固体を濾取、表題化合物(0.173g)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.7-1.9(2H,m),2.6-2.7(2H,m),3.1-3.3(4H,m),4.2-4.4(2H,m),7.1-7.4(11H,m),7.77(1H,s),7.84(1H,s).
[実施例59]N-(3フェニルプロピル)-3-(3-アミノプロピオニルアミノ)-5-(フェニルアラニルアミノ)ベンズアミド
(A)3-(3-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオニルアミノ)-5-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド
実施例56(C)で得られた3-アミノ-5-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド(0.219g)を塩化メチレン(10ml)に溶解し、3-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸(0.116g)を加え、氷冷下WSCD・HCl(0.099g)及びHOBt(0.011g)を加え、室温で22時間攪拌した。クロロホルムで希釈し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−アセトン、9:1、v/v)より精製し、表題化合物(0.288g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.6-2.0(4H,m),2.4-2.7(4H,m),2.7-3.0(1H,m),3.0-3.1(1H,m),3.2-3.5(2H,m),3.5-3.6(2H,m),4.4-4.6(1H,m),4.9-5.2(4H,m),6.9-7.5(23H,m).
(B)N-(3-フェニルプロピル)-3-(3-アミノプロピオニルアミノ)-5-(フェニルアラニルアミノ)ベンズアミド
(A)で得られた3-(3-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオニルアミノ)-5-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド(0.273g)をエタノール(10ml)に溶解、5%パラジウム炭素(0.15g)及び1規定塩酸水溶液(0.76ml)を加え、水素雰囲気下(1気圧)、室温で16時間攪拌した。触媒を濾去後、溶媒を減圧濃縮し、ジエチルエーテルを加え固体を濾取、表題化合物(0.175g)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.8-1.9(2H,m),2.5-2.7(2H,m),2.8-2.9(2H,m),3.1-3.3(6H,m),4.2-4.4(1H,m),7.0-7.1(1H,m),7.1-7.2(10H,m),7.47(1H,d,J=1.5Hz),7.74(1H,d,J=2.0Hz).
[実施例60] N-(3-フェニルプロピル)-3-グリシルアミノ-5-(ホモフェニルアラニルアミノ)ベンズアミド
(A)3,5-ビス(N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド及び3-アミノ-5-(N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド
実施例56(B)で得られたN-(3-フェニルプロピル)-3,5-ジアミノベンズアミド(0.81g)を塩化メチレン(20ml)に溶解し、N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニン(1.41g)を加え、氷冷下WSCD・HCl(0.634g)及びHOBt(0.081g)を加え、室温で17時間攪拌した。反応液にクロロホルムを加え、クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−アセトン、19:1〜9:1、v/v)より精製し、表題化合物の3,5-ビス(N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド(0.579g)及び3-アミノ-5-(N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド(0.898g)を得た。
・3,5-ビス(N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド:1H-NMR(CDCl3)δ:1.8-2.2(4H,m),2.5-2.9(6H,m),3.2-3.5(2H,m),4.2-4.4(2H,m),4.9-5.2(4H,m),5.4-5.5(2H,m),7.0-7.4(28H,m).・3-アミノ-5-(N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド:1H-NMR(CDCl3)δ:1.8-2.3(4H,m),2.6-2.8(4H,m),3.3-3.5(2H,m),4.2-4.3(1H,m),5.10(2H,s),6.69(1H,s),6.81(1H,s),7.0-7.4(16H,m).
(B)3-(N-ベンジルオキシカルボニルグリシルアミノ)-5-(N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド
(A)で得られた3-アミノ-5-(N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド(0.297g)を塩化メチレン(10ml)に溶解し、N-ベンジルオキシカルボニルグリシン(0.143g)を加え、氷冷下WSCD・HCl(0.131g)及びHOBt(0.014g)を加え、室温で21時間攪拌した。析出した固体を濾取、表題化合物(0.189g)を得た。さらに母液をクロロホルムで希釈し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−アセトン、9:1、v/v)より精製し、表題化合物(0.186g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.8-2.2(4H,m),2.5-2.8(4H,m),3.2-3.4(2H,m),3.7-3.9(1H,m),3.9-4.1(1H,m),4.2-4.4(1H,m),5.09(4H,s),6.9-7.4(23H,m).
(C)N-(3-フェニルプロピル)-3-グリシルアミノ-5-(ホモフェニルアラニルアミノ)ベンズアミド
(B)で得られた3-(N-ベンジルオキシカルボニルグリシルアミノ)-5-(N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド(0.349g)をエタノール(10ml)に溶解、5%パラジウム炭素(0.20g)及び1規定塩酸水溶液(0.97ml)を加え、水素雰囲気下(1気圧)、室温で23時間攪拌した。触媒を濾去後、溶媒を減圧濃縮し、ジエチルエーテルを加え固体を濾取、表題化合物(0.227g)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.8-2.0(2H,m),2.2-2.4(2H,m),2.5-2.7(2H,m),2.7-2.9(2H,m),3.2-3.4(2H,m),4.03(2H,s),4.21(1H,t,J=6.4Hz),7.0-7.3(11H,m),7.50(1H,s),7.75(1H,d,J=1.5Hz).
[実施例61] 3,5-ビス(ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド
実施例60(A)で得られた3,5-ビス(N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド(0.276g)をエタノール(10ml)に溶解、5%パラジウム炭素(0.15g)及び1規定塩酸水溶液(0.67ml)を加え、水素雰囲気下(1気圧)、室温で21時間攪拌した。触媒を濾去後、溶媒を減圧濃縮し、ジエチルエーテルを加え固体を濾取、表題化合物(0.206g)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.7-1.9(2H,m),2.0-2.2(4H,m),2.6-2.8(6H,m),3.2-3.3(2H,m),4.1-4.2(2H,m),7.1-7.3(15H,m),7.81(2H,d,J=2.0Hz),8.19(1H,s).
[実施例62]3-アミノ-5-(ホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド
実施例60(A)で得られた3-アミノ-5-(N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド(0.199g)をエタノール(10ml)に溶解、5%パラジウム炭素(0.1g)及び1規定塩酸水溶液(0.74ml)を加え、水素雰囲気下(1気圧)、室温で18時間攪拌した。触媒を濾去後、溶媒を減圧濃縮し、ジエチルエーテルを加え固体を濾取、表題化合物(0.158g)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.7-1.9(2H,m),2.0-2.2(2H,m),2.5-2.8(4H,m),3.1-3.3(4H,m),4.1-4.2(1H,m),7.1-7.4(11H,m),7.7-7.9(2H,m).
[実施例63] N-(3-フェニルプロピル)-3-(3-アミノプロピオニルアミノ)-5-(ホモフェニルアラニルアミノ)ベンズアミド
(A)3-(3-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオニルアミノ)-5-(N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド
実施例60(A)で得られた3-アミノ-5-(N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド(0.219g)を塩化メチレン(10ml)に溶解し、3-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸(0.112g)を加え、氷冷下WSCD・HCl(0.096g)及びHOBt(0.010g)を加え、室温で21時間攪拌した。クロロホルムで希釈し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−アセトン、9:1、v/v)より精製し、表題化合物(0.268g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.5-2.1(6H,m),2.4-2.8(4H,m),3.2-3.4(2H,m),3.4-3.6(2H,m),4.1-4.3(1H,m),4.9-5.2(4H,m),6.9-7.4(23H,m).
(B)N-(3-フェニルプロピル)-3-(3-アミノプロピオニルアミノ)-5-(ホモフェニルアラニルアミノ)ベンズアミド
(A)で得られた3-(3-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオニルアミノ)-5-(N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-N-(3-フェニルプロピル)ベンズアミド(0.243g)をエタノール(10ml)に溶解、5%パラジウム炭素(0.15g)及び1規定塩酸水溶液(0.66ml)を加え、水素雰囲気下(1気圧)、室温で23時間攪拌した。触媒を濾去後、溶媒を減圧濃縮し、ジエチルエーテルを加え固体を濾取、表題化合物(0.154g)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.8-1.9(2H,m),2.2-2.4(2H,m),2.6-2.9(4H,m),3.2-3.4(4H,m),4.20(1H,t,J=6.4Hz),7.0-7.3(11H,m),7.45(1H,s),7.72(1H,s).
[実施例64] N-(3-フェニルプロピル)-3-グリシルアミノ-5-(D-ホモフェニルアラニルアミノ)ベンズアミド
実施例56(B)で得られたN-(3-フェニルプロピル)-3,5-ジアミノベンズアミドとN-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニンの代わりにD-N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニンを用い、実施例60と同様の反応を行い、表題化合物を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.8-2.0(2H,m),2.2-2.4(2H,m),2.5-2.7(2H,m),2.7-2.9(2H,m),3.2-3.4(2H,m),4.03(2H,s),4.21(1H,t,J=6.4Hz),7.0-7.3(11H,m),7.50(1H,s),7.75(1H,d,J=1.5Hz).
[実施例65] N-(3-フェニルプロピル)-3-((S)-2-ハイドロキシ-3-アミノプロピオニルアミノ)-5-(D-ホモフェニルアラニルアミノ)ベンズアミド
実施例56(B)で得られたN-(3-フェニルプロピル)-3,5-ジアミノベンズアミドとN-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニンの代わりにD-N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニンを、またN-ベンジルオキシカルボニルグリシンの代わりに(S)-2-ハイドロキシ-3-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸を用い、実施例60と同様の反応を行い、表題化合物を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.90(2H,d,J=5.7Hz),2.38(2H,d,J=6.8Hz),2.65(2H,d,J=5.4Hz),2.82(2H,m),3.2-3.4(3H,m),3.51(1H,dd,J=3.4,13.2Hz),4.23(1H,m),4.66(1H,dd,J=3.9,8.3Hz),7.0-7.3(10H,m),7.54(1H,s),7.51(1H,s),7.79(1H,s).
[実施例66] N-(3-フェニルプロピル)-3-(プロピオニルアミノ)-5-(D-ホモフェニルアラニルアミノ)ベンズアミド
実施例56(B)で得られたN-(3-フェニルプロピル)-3,5-ジアミノベンズアミドとN-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニンの代わりにD-N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニンを、またN-ベンジルオキシカルボニルグリシンの代わりに3-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸を用い、実施例60と同様の反応を行い、表題化合物を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.8-2.0(2H,m),2.3-2.4(2H,m),2.6-2.7(2H,m),2.7-3.0(4H,m),3.3-3.5(4H,m),4.22(1H,t,J=6.4Hz),7.0-7.3(11H,m),7.47(1H,d,J=2.0Hz),7.73(1H,t,J=2.0Hz).
[実施例67] 3,5-ビス(D-ホモフェニルアラニルアミノ)-1-(2-アミノエトキシ)ベンゼン
(A)3,5-ジニトロ-1-(2-フタルイミドイルエトキシ)ベンゼン
3,5-ジニトロフェノール(1.85g)をDMF(12ml)に溶解し、60%油性水素化ナトリウム(0.44g),N-(2-ブロモエチル)フタルイミド(3.06g)を加え、80度で24時間反応した。反応液に酢酸エチル、水を加え固体を濾取、表題化合物(1.01g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ:4.03(1H,t,J=15.4Hz),4.50(1H,t,J=15.4Hz),7.8-8.0(4H,m),8.10(2H,d,J=2.0Hz),8.41(1H,t,J=2.0Hz).
(B)3,5-ジアミノ-1-(2-フタルイミドイルエトキシ)ベンゼン
(A)で得られた3,5-ジニトロ-1-(2-フタルイミドイルエトキシ)ベンゼン(958mg)をエタノール(25ml)に懸濁し、塩化第一スズ二水和物(3.63g)を加え、16時間加熱還流した。反応液を濃縮後、クロロホルムを加え、4規定水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄、乾燥、濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール、49:1、v/v)より精製し、表題化合物(316mg)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ:3.90(1H,t,J=15.4Hz),3.99(1H,t,J=15.4Hz),5.33(2H,d,J=1.5Hz),5.41(1H,s),7.7-8.0(4H,m)
(C)3,5-ビス(D-N-t-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-1-(2-フタルイミドイルエトキシ)ベンゼン
(B)で得られた3,5-ジアミノ-1-(2-フタルイミドイルエトキシ)ベンゼン(278mg)を塩化メチレン(10ml)に溶解し、D-N-t-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニン(653mg)を加え、氷冷下WSCD・HCl(448mg)、HOBt(25mg)を加え、室温で21時間攪拌した。反応液にクロロホルムを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−アセトン、99:1〜24:1、v/v)より精製し、表題化合物(367mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.46(18H,s),1.8-2.0(2H,m),2.0-2.2(2H,m),2.6-2.8(4H,m),3.9-4.4(6H,m),6.71(2H,s),7.1-7.3(11H,m),7.6-7.7(2H,m),7.8-7.9(2H,m).
(D)3,5-ビス(D-N-t-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-1-(2-アミノエトキシ)ベンゼン
(C)で得られた3,5-ビス(D-N-t-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-1-(2-フタルイミドイルエトキシ)ベンゼン(366mg)をエタノール(5ml)に懸濁、ヒドラジン一水和物(67mg)を加え、20時間反応した。不溶物を除き、濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール、24:1、v/v)より精製し、表題化合物(226mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.48(18H,s),1.8-2.2(4H,m),2.6-2.8(4H,m),2.9-3.1(2H,m),3.7-3.8(1H,m),3.9-4.0(1H,m),4.2-4.4(2H,m),6.56(2H,s),7.1-7.3(11H,m).
(E)3,5-ビス(D-ホモフェニルアラニルアミノ)-1-(2-アミノエトキシ)ベンゼン
(D)で得られた3,5-ビス(D-N-t-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニルアミノ)-1-(2-アミノエトキシ)ベンゼン(223mg)に4.4規定塩酸メタノール溶液(30ml)を加え、2時間反応した。反応液を濃縮後、エーテルを加え固体を濾取、表題化合物(187mg)を三塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:2.39(4H,m),2.86(4H,m),3.47(2H,t,J=4.9Hz),4.20(2H,m),4.29(2H,t,J=4.9Hz),6.90(2H,d,J=1.5Hz),7.09(1H,t,J=1.5Hz),7.1-7.2(2H,m),7.2-7.4(8H,m).
[実施例68] N-(2,2-ジフェニルエチル)-4-グリシルアミノ-2-(フェニルアラニルアミノ)ベンズアミド
(A)N-(2,2-ジフェニルエチル)-2-アミノ-4-ニトロベンズアミド
2-アミノ-4-ニトロ安息香酸(1.83g)をTHF(20ml)に溶解し、2,2-ジフェニルエチルアミン(1.98g)を加え、氷冷下WSCD・HCl(2.50g)及びHOBt(0.27g)を加え、室温で16時間攪拌した。水を加え析出した固体を濾取、表題化合物(3.60g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ:3.8-3.9(2H,m),4.3-4.5(1H,m),7.2-7.6(13H,m).
(B)N-(2,2-ジフェニルエチル)-2、4-ジアミノベンズアミド
(A)で得られたN-(2,2-ジフェニルエチル)-2-アミノ-4-ニトロベンズアミド(1.36g)をTHF(30ml)に溶解し、5%パラジウム炭素(0.2g)を加え、水素雰囲気下(1気圧)、室温で24時間攪拌した。触媒を濾去後、溶媒を減圧濃縮し、クロロホルムを加え固体を濾取、表題化合物(1.09g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ:3.78(2H,m),4.39(1H,t,J=7.8Hz),6.31(2H,s,),7.0-7.3(11H,m).
(C)2-アミノ-4-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド
(B)で得られたN-(2,2-ジフェニルエチル)-2、4-ジアミノベンズアミド(0.45g)をTHF(20ml)に懸濁し、N-ベンジルオキシカルボニルグリシン(0.284g)を加え、氷冷下WSCD・HCl(0.338g)及びHOBt(0.037g)を加え、室温で16時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、クロロホルムを加え、水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−アセトン、24:1、v/v)より精製し、表題化合物(0.295g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:3.9-4.1(4H,m),4.26(1H,m),5.15(2H,s),6.86(1H,d,J=8.3Hz),7.1-7.4(16H,m),7.91(1H,d,J=1.5Hz).
(D)4-(N-ベンジルオキシカルボニルグリシルアミノ)-2-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド
(C)で得られた2-アミノ-4-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド(0.262g)を塩化メチレン(10ml)に溶解し、N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニン(0.195g)を加え、氷冷下WSCD・HCl(0.125g)及びHOBt(0.014g)を加え、室温で17時間攪拌した。反応液にクロロホルムを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−アセトン、49:1、v/v)より精製し、表題化合物(0.267g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ:2.7-2.9(1H,m),2.9-3.1(1H,m),3.78(2H,d,J=5.9Hz),3.89(2H,m),4.44(2H,t,J=7.8Hz),4.96(2H,s),5.10(2H,s),7.1-7.7(28H,m).
(E)N-(2,2-ジフェニルエチル)-4-グリシルアミノ-2-(フェニルアラニルアミノ)ベンズアミド
(D)で得られた4-(N-ベンジルオキシカルボニルグリシルアミノ)-2-(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド(0.238g)をエタノール(10ml)に溶解、5%パラジウム炭素(0.2g)及び1規定塩酸水溶液(0.63ml)を加え、水素雰囲気下(1気圧)、室温で42時間攪拌した。触媒を濾去後、溶媒を減圧濃縮し、ジエチルエーテルを加え固体を濾取、表題化合物(0.143g)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:3.1-3.3(2H,m)3.88(2H,s),4.04(2H,d,J=7.8Hz),4.2-4.4(2H,m),6.9-7.1(2H,m),7.1-7.4(15H,m),7.77(1H,m).
[実施例69] 2,4-ビス(フェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド
(A)2,4-ビス(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド
実施例68(B)で得られたN-(2,2-ジフェニルエチル)-2,4-ジアミノベンズアミド(0.265g)をTHF(10ml)に懸濁し、N−ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニン(0.622g)を加え、氷冷下WSCD・HCl(0.399g)及びHOBt(0.022g)を加え、15時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧濃縮後、クロロホルムを加え、固体を濾取、表題化合物(0.412g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ:2.8-3.0(2H,m),3.0-3.1(1H,m),3.2-3.3(1H,m),3.8-4.0(2H,m),4.2-4.3(1H,m),4.4-4.5(2H,m),4.96(2H,s),5.01(2H,s),7.1-7.8(33H,m).
(B)2,4-ビス(フェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド
(A)で得られた2,4-ビス(N-ベンジルオキシカルボニルフェニルアラニルアミノ)-N-(2,2-ジフェニルエチル)ベンズアミド(0.320g)をエタノール(10ml)に溶解、5%パラジウム炭素(0.2g)及び1規定塩酸水溶液(0.75ml)を加え、水素雰囲気下(1気圧)、室温で45時間攪拌した。触媒を濾去後、溶媒を減圧濃縮し、ジエチルエーテルを加え固体を濾取、表題化合物(0.204g)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:3.0-3.3(4H,m),3.7-4.0(2H,m),4.2-4.4(3H,m),7.04(2H,s),7.1-7.4(20H,m),3.89(2H,m),4.30(2H,m),4.43(1H,t,J=7.8Hz),7.1-8.02(1H,s).
[実施例70] (S)-1-ホモフェニルアラニル-4-(2-ナフチルメチル)-2-(3-アミノプロピル)ピペラジン
(A)N(2)-(9-フルオレニル)メトキシカルボニル-N(5)-tert-ブトキシカルボニルオルニチル-N-ベンジルグリシン メチルエステル
N(2)-(9-フルオレニル)メトキシカルボニル-N(5)-tert-ブトキシカルボニルオルニチン(13.66g、30.1mmol)、N-ベンジルグリシン メチルエステル(5.99g、30.1mmol)、及びジイソプロピルエチルアミン(15ml)を塩化メチレン(300ml)に溶かし、0℃にてN,N-ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロライド(8.41g、33.0mmol)を加え、室温にて24時間攪拌した。反応液に塩化メチレン(500ml)を加え、1規定塩酸水溶液(500ml)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500ml)、飽和食塩水(500ml)にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を減圧溜去した。無色アモルファスとして表題化合物(19.27g)を得た。得られた生成物はこれ以上精製せずに次の反応に用いた。
1H-NMR(CD3OD)δ:1.20(3H,m),1.41(9H,m),1.4-1.6(2H,m),1.65(1H,m),1.75(1H,m),3.01(2H,m),4.09-4.22(4H,m),4.29-4.69(6H,m),7.21-7.39(9H,m),7.65(2H,m),7.78(2H,d,J=7.3Hz).
(B)(S)-1-ベンジル-3-(3-N-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)ピペラジン-2,5-ジオン
(A)で得られたN(2)-(9-フルオレニル)メトキシカルボニル-N(5)-tert-ブトキシカルボニルオルニチル-N-ベンジルグリシン メチルエステル(21.12g、33.5mmol)をTHF(510ml)に溶かし、0℃にて水酸化リチウム一水和物(7.04g、167.8mmol)のメタノール(170ml)−水(170ml)溶液を加えた。室温にて2時間攪拌した後溶媒を減圧溜去し、残留物に水(100ml)を加え、ジエチルエーテル(150ml)にて洗浄した。得られた水層に0℃にて1規定塩酸水溶液(180ml)を加えた後、炭酸水素ナトリウム(5.64g、67.1mmol)を加え弱アルカリ性とし、溶媒を減圧溜去した。次いで残留物をDMF(500ml)に懸濁し、室温にて炭酸水素ナトリウム(5.64g、67.1mmol)、及びジフェニルリン酸アジド(14.5ml、67.3mmol)を加えて3時間20分間攪拌した。溶媒を減圧溜去し、残留物を酢酸エチル(600ml)と水(300ml)に分配した後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300ml)、及び飽和食塩水(300ml)にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を減圧溜去した。得られた黄色アモルファスをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール、20:1、v/v)にて精製し、淡黄色アモルファスとして表題化合物(8.73g、72.0%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.43(9H,s),1.60(2H,m),1.90(2H,m),3.15(2H,m),3.81(1H,d,J=17.3Hz),3.87(1H,d,J=17.3Hz),4.11(1H,m),4.55(1H,d,J=14.4Hz),4.63(1H,d,J=14.4Hz),4.75(1H,brs),7.01(1H,brs),7.24-7.37(5H,m).
(C)(S)-1-ベンジル-3-(3-N-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)ピペラジン
(B)で得られた(S)-1-ベンジル-3-(3-N-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)ピペラジン-2,5-ジオン(3.70g、10.2mmol)をジエチルエーテル(100ml)に溶かし、0℃にて水素化リチウムアルミニウム(1.97g、51.9mmol)を10分間かけて加えた。室温で7時間攪拌した後、0℃にて水(1.84ml)、15%水酸化ナトリウム水溶液(1.84ml)、次いで水(1.84ml)を加えた。室温にして攪拌し、生じた白色沈殿物をセライトを用いて濾去した。沈殿物をクロロホルムにて洗浄し、濾液と洗液をあわせた後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を減圧溜去した。淡黄色油状物質として表題化合物(3.76g)を得た。得られた粗生成物はこれ以上精製せずに次の反応に用いた。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.32-1.38(2H,m),1.43(9H,s),1.4-1.58(2H,m),1.73(1H,t,J=10.3Hz),2.03(1H,dt,J=8.1,3.1Hz),2.63-2.80(3H,m),2.88(1H,dt,J=8.8,2.8Hz),2.97(td,J=12.2,2.7Hz),3.09(2H,m),3.47(1H,d,J=13.2Hz),3.51(1H,d,J=13.2Hz),4.80(1H,brs),7.22-7.33(5H,m).
EI-MS;m/z:333(M+).
FAB-MS;m/z:334(MH+).
(D)(S)-1-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-4-ベンジル-2-(3-N-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)ピペラジン
(C)で得られた(S)-1-ベンジル-3-(3-N-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)ピペラジン(1.93g、5.79mmol)、N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニン(1.62g、5.80mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(3ml)を塩化メチレン(60ml)に溶かし、0℃にてN,N-ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロライド(1.62g、6.36mmol)を加え、室温にて48時間攪拌した。反応液に塩化メチレン(300ml)を加えた後、1規定塩酸水溶液(200ml)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200ml)、飽和食塩水(200ml)にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を減圧溜去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−塩化メチレン、2:1、v/v)にて精製し、淡黄色アモルファスとして表題化合物(2.75g、79.8%)を得た。
1H-NMR(CD3OD)δ:1.14(1H,m),1.30(2H,m),1.41-1.45(18H,m),1.55-1.70(1H,m),1.84-2.04(5H,m),2.60-2.79(4H,m),2.96-3.04(2H,m),3.19-3.23(1H,m),3.37(1H,d,J=12.7Hz),3.52(1H,d,J=13.2Hz),4.29-4.46(2H,m),7.16-7.31(10H,m,).
(E)(S)-1-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-2-(3-N-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)ピペラジン
(D)で得られた(S)-1-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-4-ベンジル-2-(3-N-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)ピペラジン(356mg、0.599mmol)をメタノール(20ml)に溶かし、20%水酸化パラジウム−炭素(65mg)を加え、水素雰囲気下(1気圧)、室温で攪拌した。22時間後、触媒を濾去し、溶媒を減圧溜去して無色アモルファスとして表題化合物(261mg、86.3%)を得た。
1H-NMR(CD3OD)δ:1.2-1.6(4H,m),1.41-1.45(18H,m),1.69-1.89(4H,m),2.51-2.92(6H,m),3.00-3.13(2H,m),4.2-4.35(2H,m),7.18-7.27(5H,m).
(F)(S)-1-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-4-(2-ナフチルメチル)-2-(3-N-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)ピペラジン
(E)で得られた(S)-1-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-2-(3-N-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)ピペラジン(88mg、0.175mmol)をDMF(3ml)に溶かし、炭酸セシウム(110mg、0.338mmol)、及び2-(ブロモメチル)ナフタレン(39mg、0.169mmol)を加え、室温にて21時間攪拌した。溶媒を減圧溜去し残留物をクロロホルム(50ml)と水(30ml)に分配し、有機層を飽和食塩水(30ml)にて洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を減圧溜去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン、1:2、v/v)にて精製し、無色アモルファスとして表題化合物(65mg、57%)を得た。
1H-NMR(CD3OD)δ:1.14(1H,m),1.29(2H,m),1.39-1.45(18H,m),1.5-1.8(1H,m),1.8-2.1(4H,m),2.64-2.77(4H,m),2.98(2H,m),3.31(2H,m),3.52(1H,d,J=13.2Hz),3.68(1H,d,J=13,2Hz),4.2-4.5(2H,m),7.16-7.27(5H,m),7.43-7.51(3H,m),7.73(1H,m),7.80-7.89(3H,m).
(G)(S)-1-ホモフェニルアラニル-4-(2-ナフチルメチル)-2-(3-アミノプロピル)ピペラジン
(F)で得られた(S)-1-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-4-(2-ナフチルメチル)-2-(3-N-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)ピペラジン(65mg、0.101mmol)を3.6規定塩酸水溶液(10ml)に溶かし、室温にて5時間攪拌した。溶媒を減圧溜去した後、エタノールを用いて共沸させた。得られた残留物をジエチルエーテル(3mlで2回)、及び酢酸エチル(3ml)にて洗浄し、淡黄色粉末を得た。次いで粗生成物を水に溶かし、ミリポアフィルターにて濾過後、凍結乾燥により白色アモルファスとして表題化合物(32mg、58%)を三塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.48(2H,m),1.60(1H,m),1.74(1H,m),2.14(2H,m),2.67(4H,m),2.89(2H,m),3.34-3.41(4H,m),4.37-4.50(4H,m),7.12(5H,m),7.49(1H,d,J=8.3Hz),7.59-7.65(2H,m),7.96-8.03(4H,m).
EI-MS;m/z:444(M+).
元素分析(C28H36N4O・3HCl・2.5H2Oとして):
計算値:C,56.14;H,7.40;N,9.35;Cl,17.75.
実測値:C,56.10;H,7.11;N,9.03;Cl,17.36.
[実施例71] (S)-1-ホモフェニルアラニル-4-(3-フェニルプロピル)-2-(3-アミノプロピル)ピペラジン
(A)(S)-1-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-4-(3-フェニルプロピル)-2-(3-N-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)ピペラジン
実施例70(E)で得られた(S)-1-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-2-(3-N-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)ピペラジン(183mg、0.363mmol)をDMF(5ml)に溶かし、炭酸セシウム(177mg、0.543mmol)、及び1-ブロモ-3-フェニルプロパン(0.06ml、0.387mmol)を加え、室温にて15時間、続いて70℃にて6時間攪拌した。溶媒を減圧溜去し残留物をクロロホルム(80ml)と水(50ml)に分配し、有機層を飽和食塩水(50ml)にて洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を減圧溜去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン、1:1、v/v)にて精製し、無色アモルファスとして表題化合物(112mg、49.5%)を得た。
1H-NMR(CD3OD)δ:1.28(1H,m),1.40-1.45(20H,m),1.63(1H,m),1.75-1.99(6H,m),2.26(2H,m),2.62-2.90(6H,m),2.98-3.07(2H,m),3.17-3.33(2H,m),4.29-4.47(2H,m),7.12-7.29(10H,m).
(B)(S)-1-ホモフェニルアラニル-4-(3-フェニルプロピル)-2-(3-アミノプロピル)ピペラジン
(A)で得られた(S)-1-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-4-(3-フェニルプロピル)-2-(3-N-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)ピペラジン(112mg、0.180mmol)を3.6規定塩酸水溶液(15ml)に溶かし、室温にて5.5時間攪拌した。溶媒を減圧溜去した後、エタノールを用いて共沸させた。得られた残留物をジエチルエーテル(3ml、2回)、及び酢酸エチル(3ml)にて洗浄し、淡黄色粉末を得た。得られた粗生成物を水に溶かし、ミリポアフィルターにて濾過後、凍結乾燥により白色アモルファス(73mg、76%)を三塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.51(3H,m),1.74(1H,m),1.95(2H,m),2.19(2H,m),2.30(1H,m),2.42(1H,m),2.59-2.81(4H,m),2.90-2.98(4H,m),3.32-3.55(4H,m),4.41(1H,t,J=5.1Hz),4.50(1H,m),7.13-7.39(10H,m).
EI-MS;m/z:422(M+).
元素分析:(C26H38N4O・3HCl・2.5H2Oとして):
計算値:C,54.11;H,8.04;N,9.71.
実測値:C,54.44;H,7.96;N,9.38.
[実施例72](S)-1-ホモフェニルアラニル-4-ベンジル-2-(3-アミノプロピル)ピペラジン
実施例70(D)で得られた(S)-1-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-4-ベンジル-2-(3-N-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)ピペラジン(166mg、0.279mmol)を5.3規定塩酸水溶液(15ml)に溶かし、室温にて3時間攪拌した。溶媒を減圧溜去した後、エタノール、及びトルエンを用いて共沸し、完全に溶媒を除いた。得られた残留物をジエチルエーテルを用いて粉末化し、これをジエチルエーテル(2ml、2回)、及び酢酸エチル(2ml)にて洗浄し、薄黄色粉末を得た。得られた粗生成物は水に溶かし、ミリポアフィルターにて濾過後、凍結乾燥により白色アモルファスとして表題化合物(114mg、81.0%)を三塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.52(2H,m),1.61(1H,m),1.77(1H,m),2.19(2H,m),2.66-2.82(4H,m),2.93(2H,m),3.32-3.65(4H,m),4.25(1H,d,J=12.7Hz),4.30(1H,d,J=13.2Hz),4.43(1H,m),4.56(1H,m),7.25-7.36(6H,m),7.46-7.48(2H,m),7.51-7.63(2H,m).
EI-MS;m/z:394(M+).
元素分析(C24H34N4O・3HCl・1.5H2Oとして):
計算値:C,54.29;H,7.59;N,10.55.
実測値:C,54.03;H,7.77;N,10.45.
[実施例73] (S)-1-ホモフェニルアラニル-4-(2-ナフトイル)-2-(3-アミノプロピル)ピペラジン
(A)(S)-1-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-4-(2-ナフトイル)-2-(3-N-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)ピペラジン
実施例70(E)で得られた(S)-1-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-2-(3-N-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)ピペラジン(150mg、0.297mmol)、2-ナフトエ酸(57mg、0.331mmol)、及びジイソプロピルエチルアミン(0.5ml)を塩化メチレン(10ml)に溶かし、0℃にてN,N-ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロライド(102mg、0.401mmol)を加え、室温にて26時間攪拌した。反応液に塩化メチレン(60ml)を加えた後、1規定塩酸水溶液(50ml)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)、飽和食塩水(50ml)にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を減圧溜去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−酢酸エチル、3:1〜2:1、v/v)にて精製し、無色アモルファスとして表題化合物(142mg、72.6%)を得た。
1H-NMR(CD3OD)δ:1.2-1.5(20H,m),1.5-1.8(2H,m),1.8-2.0(2H,m),2.5-3.5(8H,m),3.5-3.8(1H,m),4.1-4.8(3H,m),7.0-7.4(5H,m),7.4-7.5(1H,m),7.5-7.6(2H,m),7.9-8.0(4H,m).
(B)(S)-1-ホモフェニルアラニル-4-(2-ナフトイル)-2-(3アミノプロピル)ピペラジン
(A)で得られた(S)-1-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-4-(2-ナフトイル)-2-(3-N-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)ピペラジン(142mg、0.216mmol)を3.6規定塩酸メタノール溶液(10ml)に溶かし、室温にて3時間攪拌した。溶媒を減圧溜去した後、エタノールを用いて共沸させた。得られた残留物をジエチルエーテル、及び酢酸エチルにて洗浄し、淡黄色粉末を得た。次いで粗生成物を水に溶かしミリポアフィルターにて濾過後、凍結乾燥により白色アモルファスとして表題化合物(105mg、91.5%)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.05-1.61(4H,m),2.00-2.20(2H,m),2.62-2.72(3H,m),2.85-3.56(6H,m),4.06-4.58(3H,m),7.03-7.42(6H,m),7.55(2H,m),7.82(1H,s),7.88-7.94(3H,m).
EI-MS;m/z:458(M+).
[実施例74](S)-1-ホモフェニルアラニル-4-((2-ナフチル)メチルアミノカルボニル)-2-(3-アミノプロピル)ピペラジン
(A)(S)-1-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-4-((2-ナフチル)メチルアミノカルボニル)-2-(3-N-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)ピペラジン
2-ナフチル酢酸(110mg、0.591mmol)、及びトリエチルアミン(0.20ml、1.43mmol)をトルエン(5ml)に溶かし、ジフェニルホスホリルアジド(0.16ml、0.742mmol)を加えて90℃で2時間攪拌した。反応液を室温に戻した後、実施例70(E)で得られた(S)-1-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-2-(3-N-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)ピペラジン(244mg、0.483mmol)を塩化メチレン(5ml)に溶かして加えた。室温にて15.5時間攪拌した後、溶媒を減圧溜去し、残留物を酢酸エチル(100ml)と1規定クエン酸水溶液に分配した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(80ml)、飽和食塩水(80ml)にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を減圧溜去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−酢酸エチル、1:1、v/v)にて精製し、無色アモルファスとして表題化合物(199mg、59.9%)を得た。1H-NMR(CDCl3-CD3OD,1:1,v/v)δ:1.41-1.53(21H,m),1.63(1H,m),1.92(2H,m),2.62-2.83(3H,m),2.88-3.03(3H,m),3.19(1H,m),3.32(1H,m),3.92-4.02(2H,m),4.26-4.42(2H,m),4.50(1H,d,J=25.5Hz),4.56(1H,d,J=25.5Hz),7.20-7.22(3H,m),7.25-7.32(2H,m),7.42-7.48(3H,m),7.72(1H,s),7.79-7.82(3H,m).
(B)(S)-1-ホモフェニルアラニル-4-((2-ナフチル)メチルアミノカルボニル)-2-(3-アミノプロピル)ピペラジン
(A)で得られた(S)-1-(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-4-((2-ナフチル)メチルアミノカルボニル)-2-(3-N-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)ピペラジン(199mg、0.289mmol)を3.6規定塩酸メタノール溶液(20ml)に溶かし、室温にて3時間攪拌した。溶媒を減圧溜去した後、エタノールを用いて共沸させた。得られた残留物をジエチルエーテル(5ml)、ジエチルエーテル−エタノール(10:1、v/v、5ml)、及び酢酸エチル−エタノール(10:1、v/v、5ml)にて洗浄し、次いで高速液体クロマトグラフィー(CAPCELL PAK C18、メタノール−0.02規定塩酸、1:1、v/v)にて精製した。水に溶かし、凍結乾燥により白色アモルファスとして表題化合物(118mg、72.8%)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.35-1.39(4H,m),2.01-2.12(2H,m),2.62-2.67(4H,m),2.80(2H,m),3.19(2H,m),3.67(2H,m),4.16(1H,brs),4.29-4.40(3H,m),7.13-7.17(3H,m),7.20-7.28(2H,m),7.32(1H,m),7.41(2H,m),7.62(1H,s),7.76(3H,m).
FAB-MS;m/z:488(MH+).
[実施例75](S)-4-グリシル-1-(D-ホモフェニルアラニル)-2-(2-フェネチル)ピペラジン
(A)N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニル-N-ベンジルグリシンエチルエステル
N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニン(1.57g、5mmol)、N-ベンジルグリシン エチルエステル(1.12ml、6mmol)、HOBt(810mg、6mmol)、及びトリエチルアミン(0.7ml、5mmol)を塩化メチレン(20ml)に溶解し、氷冷下WSCD・HCl(1.15g、6mmol)を加え、室温にて20時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、10%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(クロロホルム−メタノール、100:1、v/v)にて精製し、表題化合物(2.23g、91%)を得た。
1H-NMR(CD3OD)δ:1.1-1.2(3H,m),1.9-2.0(2H,m),2.55-2.75(2H,m),3.7-4.8(7H,m),5.05-5.15(2H,m),7.1-7.4(15H,m).
(B)(S)-1-ベンジル-3-(2-フェネチル)ピペラジン-2,5-ジオン
(A)で得られたN-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニル-N-ベンジルグリシン エチルエステル(2.227g、4.56mmol)、5%パラジウム炭素(550mg)、エタノール(70ml)を混合し、水素雰囲気下(1気圧)、室温で3時間攪拌した。触媒を除き、得られた油状物を酢酸(1ml)、エタノール(175ml)に混合し、3日間加熱還流した。反応液の溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ−(クロロホルム−メタノール、100:2、v/v)にて精製し、表題化合物(0.84g、60%)を得た。
1H-NMR(CD3OD)δ:1.8-2.3(2H,m),2.4-2.75(2H,m),3.8-4.8(5H,m),7.05-7.4(10H,m).
(C)(S)-1-ベンジル-4-(D-N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-3-(2-フェネチル)ピペラジン
(B)で得られた(S)-1-ベンジル-3-(2-フェネチル)ピペラジン-2,5-ジオン(0.84g、2.72mmol)にTHF(30ml)を加え、冷却、アルゴン雰囲気下で水素化リチウムアルミニウム(0.52g、13.7mmol)を少量づつ加えた。室温で18時間攪拌した後、反応液を氷冷し、水(0.5ml)、15%水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)、水(1.5ml)を順次加えた後、室温で終夜攪拌した。反応液をセライトを用いて濾過し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ−(クロロホルム−メタノ−ル、100:8、v/v)にて精製した。
得られた(S)-1-ベンジル-3-(2-フェネチル)ピペラジン(277mg)とD-N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニン(359mg、1.29mmol)、HOBt(174mg、1.29mmol)、トリエチルアミン(0.138ml、0.99mmol)を塩化メチレン(20ml)に溶解し、氷冷下WSCD・HCl(247mg、1.29mmol)を加え、室温で20時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾去し、溶媒を減圧留去して得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(クロロホルム−メタノ−ル、100:2、v/v)にて精製し、表題化合物(540mg、36%)を得た。
1H-NMR(CD3OD)δ:1.46(9H,s),1.7-3.6(16H,m),4.2-4.6(2H,m),7.05-7.35(15H,m).
(D)(S)-4-(N-tert-ブトキシカルボニルグリシル)-1-(D-N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-2-(2-フェネチル)ピペラジン
(S)-1-ベンジル-4-D-N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル-3-(2-フェネチル)ピペラジン(540mg、0.997mmol)、水酸化パラジウム−炭素(125mg)、メタノール(30ml)を混合し、水素雰囲気下(1気圧)、室温で18時間攪拌した。触媒を濾去し、溶媒を減圧留去して、(S)-1-(D-N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-2-(2-フェネチル)ピペラジン(0.45g、定量的)を得た。
得られた(S)-1-(D-N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-2-(2-フェネチル)ピペラジン(259mg、0.54mmol)、N-tert-ブトキシカルボニルグリシン(120mg、0.68mmol)、HOBt(100mg、0.74mmol)、及びトリエチルアミン(0.079ml、0.57mmol)を塩化メチレン(10ml)に溶解し、氷冷下WSCD・HCl(142mg、0.74mmol)を加えた後、室温で20時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、10%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾去し、溶媒を減圧留去して得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(クロロホルム−メタノ−ル、100:1、v/v)にて精製し、表題化合物(296mg、85%)を得た。
1H-NMR(CD3OD)δ:1.3-2.0(22H、m)、2.2-4.8(14H、m)、7.1-7.35(10H、m).
(E)(S)-4-グリシル-1-(D-ホモフェニルアラニル)-2-(2-フェネチル)ピペラジン
(S)-4-(N-tert-ブトキシカルボニルグリシル)-1-(D-N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-2-(2-フェネチル)ピペラジン(296mg、0.486mmol)に4.4規定塩酸メタノール溶液(5ml)を加え、室温で3時間攪拌した。溶媒を減圧留去後、残留物を高速液体クロマトグラフィー(0.02規定塩酸水溶液−メタノール、1:1、v/v)にて精製後、凍結乾燥し、表題化合物(157mg、67%)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.6-2.05(4H,m),2.25-4.6(14H,m),7.05-7.35(10H,m).
FAB-MS;m/z:409(MH+).
元素分析(C24H32N4O2・2HCl・2H2Oとして):
計算値:C,55.70;H,7.34;N,0.83.
実測値:C,55.38;H,7.39;N,0.72.
[実施例76] (S)-4-(3-アミノプロピオニル)-1-(D-ホモフェニルアラニル)-2-(2-フェネチル)ピペラジン
(A)(S)-4-(N-tert-ブトキシカルボニル-β-アラニル)-1-(D-N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-2-(2-フェネチル)ピペラジン
実施例75(D)で得られた(S)-1-(D-N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-2-(2-フェネチル)ピペラジン(113mg、0.25mmol)とN-tert-ブトキシカルボニル-β-アラニン(71mg、0.38mmol)、HOBt(51mg、0.38mmol)、及びトリエチルアミン(0.052ml、0.37mmol)を塩化メチレン(10ml)に溶解し、氷冷下WSCD・HCl(73mg、0.38mmol)を加え、室温で20時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、10%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾去し、溶媒を減圧留去して得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール、100:1、v/v)にて精製し、表題化合物(136mg、87%)を得た。1H-NMR(CD3OD)δ:1.3-1.95(22H,m),2.15-4.7(16H,m),7.1-7.3(10H,m).
(B)(S)-4-(3-アミノプロピオニル)-1-(D-ホモフェニルアラニル)-2-(2-フェネチル)ピペラジン
(A)で得られた(S)-4-(N-tert-ブトキシカルボニル-β-アラニル)-L-1-(D-N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-2-(2-フェネチル)ピペラジン(136mg、0.218mmol)に4.4規定塩酸メタノール溶液(5ml)を加え、室温で3時間攪拌した。溶媒を減圧留去後、残留物を水に溶かして凍結乾燥し、表題化合物(87mg、81%)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.55-2.2(4H,m),2.2-4.6(16H,m),7.05-7.35(10H,m).
FAB-MS;m/z:423(MH+).
元素分析(C25H34N4O2・2HCl・2H2Oとして):
計算値:C,56.49;H,7.59;N,0.54.
実測値:C,56.63;H,7.65;N,0.52.
[実施例77] 1,4-ビス(ホモフェニルアラニル)-6-(グリシルアミノ)ヘキサヒドロ-1H-1,4-ジアゼピン
(A)N、N-エチレンビス(p-トルエンスルホンアミド)
エチレンジアミン(4.55ml、68mmol)、トリエチルアミン(20.9ml、150mmol)、塩化メチレン(300ml)を混合し、氷冷下、塩化p−トルエンスルホニル(27.2g、142mmol)を加え、室温で20時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた粗結晶を酢酸エチル、クロロホルム、水で洗浄し、表題化合物(20.2g、81%)を白色固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ:2.38(6H,s),2.65-2.7(4H,m),7.38(4H,d,J=8.3Hz),7.60(4H,d,J=8.3Hz)
(B)1,4−ビス(p−トルエンスルホニル)ヘキサヒドロ-6-ハイドロキシ-1H-1,4−ジアゼピン
(A)で得られたN、N‘-エチレンビス(p-トルエンスルホンアミド)(11.04g、30mmol)をエタノール(750ml)に加え、1時間加熱還流した。次いで150mlのエタノールに溶かしたナトリウムエチラート(5.31g、78mmol)を15分間かけて滴下し、更に2時間加熱還流した。最後に、エタノール(150ml)に溶かした1、3-ジブロム-2-プロパノール(7.83g、0.036mol)を2時間かけて滴下し、更に20時間加熱還流した。反応液を熱時濾過し、濾液を0℃に冷却し析出した結晶を濾取し、表題化合物(4.95g、39%)を無色結晶として得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.44(6H,s),3.15-3.25(3H,m),3.4-3.55(4H,m),3.64(2H,dd,J=5.4,15.1Hz),4.2(1H,m),7.33(4H,d,J=8Hz),7.66(4H,d,J=8Hz).
FAB-MS;m/z:425(MH+
(C)6-アセトキシヘキサヒドロ-1H-1,4-ジアゼピン 二臭化水素酸塩
(B)で得られた1,4-ビス(p-トルエンスルホニル)ヘキサヒドロ-6-ハイドロキシ-1H-1,4-ジアゼピン(5g、11.8mmol)及び無水酢酸(1.11ml、11.8mmol)を25%臭化水素酸酢酸溶液(75ml)に加え、室温で30分間攪拌した。次いでフェノール(4.44g)を加え、60℃で6時間加熱攪拌後、さらに室温で終夜攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた粗結晶をエタノールで洗浄し、表題化合物(3.29g、87%)を肌色固体として得た。
1H-NMR(D2O)δ:2.18(3H,s),3.5-3.85(8H,m),5.6(1H,m).
FAB-MS;m/z:159(MH+).
(D)1,4-ビス(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-6-ハイドロキシヘキサヒドロ-1H-1,4-ジアゼピン
(C)で得られた6-アセトキシヘキサヒドロ-1H-1,4-ジアゼピン 二臭化水素酸塩(1.0g、3.12mmol)を水(50ml)に加え、20時間加熱還流した。反応液を減圧下濃縮し、得られた粗結晶をメタノール−酢酸エチルから再結晶し、無色結晶として6-ハイドロキシヘキサヒドロ-1H-1,4-ジアゼピン 二臭化水素酸塩(714mg)を得た。
得られた6-ハイドロキシヘキサヒドロ-1H-1,4-ジアゼピン 二臭化水素酸塩(100mg)とN-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニン(201mg、0.72mmol)、HOBt(97mg、0.72mmol)、及びトリエチルアミン(0.28ml、2mmol)を、塩化メチレン(8ml)及びDMF(4ml)に溶解し、氷冷下WSCD・HCl(138mg、0.72mmol)を加え、室温で20時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾去し、溶媒を減圧留去して得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール、100:3、v/v)にて精製し、表題化合物(102mg、37%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.35-1.5(18H,m),1.7-2.1(4H,m),2.5-2.9(4H,m),3.0-4.9(9H,m),5.2-5.5(2H,m),7.1-7.35(10H,m).
FAB-MS;m/z:639(MH+).
(E)6-アジド-1,4-ビス(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)ヘキサヒドロ-1H-1,4-ジアゼピン
(D)で得られた1,4-ビス(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-6-ハイドロキシヘキサヒドロ-1H-1,4-ジアゼピン(100mg、0.156mmol)、及びトリエチルアミン(0.13ml、0.932mmol)を塩化メチレン(9ml)に加え、氷冷下塩化メタンスルホニル(0.072ml、0.93mmol)を滴下し、室温で5時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、10%クエン酸水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して1,4-ビス(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-6-(メタンスルホニルオキシ)ヘキサヒドロ-1H-1,4-ジアゼピンを得た。
得られた1,4-ビス(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-6-(メタンスルホニルオキシ)ヘキサヒドロ-1H-1,4-ジアゼピンにアジ化ナトリウム(101mg、1.55mmol)、DMF(5ml)、水(0.5ml)を加え、120℃で5.5時間加熱攪拌した。反応液を減圧下濃縮後、残留物を酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノ−ル、100:1、v/v)にて精製し、表題化合物(80mg、77%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.35-1.5(18H,m),1.7-2.1(4H,m),2.5-2.85(4H,m),3.0-4.7(9H,m),5.15-5.4(2H,m),7.11-7.35(10H,m).
(F)1,4-ビス(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-6-(N-tert-ブトキシカルボニルグリシルアミノ)ヘキサヒドロ-1H-1,4-ジアゼピン
(E)で得られた6-アジド-1,4-ビス(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)ヘキサヒドロ-1H-1,4-ジアゼピン(80mg、0.12mmol)、5%パラジウム炭素(37mg)、メタノール(9ml)を混合し、水素雰囲気下(1気圧)、室温で18時間攪拌した。触媒を濾去し、溶媒を減圧留去して、6-アミノ-1,4-ビス(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)ヘキサヒドロ-1H-1,4-ジアゼピンを得た。
得られた6-アミノ-1,4-ビス(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)ヘキサヒドロ-1H-1,4-ジアゼピンとN-ベンジルオキシカルボニルグリシン(31mg)に塩化メチレン(10ml)、HOBt(24mg)、及びトリエチルアミン(0.040ml)を加え、次いで氷冷下WSCD・HCl(34mg)を加えた。室温で20時間攪拌した後、反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾去し、溶媒を減圧留去して得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノ−ル、100:3、v/v)にて精製し、表題化合物(83mg、87%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.4-1.5(27H,m),1.8-2.4(4H,m),2.6-2.85(4H,m),3.0-4.7(11H,m),5.1-5.6(2H,m),7.1-7.8(10H,m).
(G)1,4-ビス(ホモフェニルアラニル)-6-(グリシルアミノ)ヘキサヒドロ-1H-1,4-ジアゼピン
(F)で得られた1,4-ビス(N-tert-ブトキシカルボニルホモフェニルアラニル)-6-(N-tert-ブトキシカルボニルグリシルアミノ)ヘキサヒドロ-1H-1,4-ジアゼピン(83mg、0.104mmol)、4規定塩酸ジオキサン溶液(5ml)を混合し、室温で2時間攪拌した。溶媒を減圧留去後、残留物を水に溶かし凍結乾燥し、表題化合物(54mg、86%)を三塩酸塩として得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.75-2.2(4H,m),2.45-2.75(4H,m),2.75-3.9(11H,m),4.15-4.35(2H,m),7.0-7.25(10H,m).
FAB-MS;m/z:495(MH+).
元素分析(C27H38N6O3・3HCl・2.75H2Oとして):
計算値:C,49.62;H,7.17;N,2.86.
実測値:C,49.55;H,7.11;N,2.60.
[実施例78]1-((S)-2-アミノ-4-フェニルブチル)-3-(3-アミノプロピル)-5-(2-ナフチルメチル)-1,3,5-トリアザシクロヘプタン-2,4-ジオン
(A)N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニン メチルエステル
メタノ−ル(10ml)を−10〜−20℃に冷却し(メタノ−ル−氷浴)、塩化チオニル(2.43ml、33.5mmol)を5分間で滴下した。同温で10分間攪拌後、N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニン(3.00g、9.57mmol)を少量づつ加え、同温で1時間攪拌後、室温で1.5時間攪拌した。溶媒と過剰の試薬を減圧溜去し、メタノ−ル及びジエチルエ−テルにて共沸させた。得られた残留物にジエチルエ−テルを加えて不溶物を濾去し、濾液を減圧濃縮して、淡黄色油状物として表題化合物(3.26g、定量的)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.90-2.08(1H,m),2.08-2.25(1H,m),2.58-2.75(2H,m),3.71(3H,s),4.37-4.48(1H,m),5.12(2H,s),5.34(1H,brd,J=7.8Hz),7.10-7.45(10H,m).
(B)N-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニナール
(A)で得られたN-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニン メチルエステル(2.09g、6.38mmol)をトルエン(30ml)に溶解し、系内を窒素置換後、ドライアイス−アセトン浴にて−50℃に冷却し、1.0M水素化ジイソブチルアルミニウム−ヘキサン溶液(12.8ml、12.8mmol)を10分間かけて滴下した。同温で3時間攪拌した後、1規定塩酸水溶液を加え、室温まで昇温し、有機層を分取、水層を酢酸エチルで抽出し、有機層と合わせた。水及び飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、溶媒を減圧溜去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(クロロホルム)にて精製し、無色油状物として表題化合物(1.12g、59.0%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.85-2.05(1H,m),2.15-2.35(1H,m),2.55-2.80(2H,m),4.25-4.39(1H,m),5.13(2H,s),5.28-5.42(1H,m),7.08-7.45(10H,m),9.55(1H,s).
(C)N-tert-ブトキシカルボニル-N'-(2-ナフチルメチル)エチレンジアミン
N-tert-ブトキシカルボニルエチレンジアミン(0.50g、3.12mmol)をメタノ−ル(20ml)に溶解し、水冷下2-ナフチルアルデヒド(584.9mg、3.74mmol)を加え、酢酸(0.89ml、15.6mmol)を滴下した。次いで、シアノ水素化ほう素ナトリウム(235.3mg、3.74mmol)を少量づつ加え、同温で30分間攪拌後、室温で3時間攪拌した。溶媒を減圧溜去後、残留物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出し、飽和食塩水洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、溶媒を減圧溜去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(クロロホルム〜クロロホルム−メタノ−ル、30:1、v/v)にて精製し、淡黄色油状物として表題化合物(899.9mg、96.0%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.44(9H,s),1.58-1.72(2H,m),2.72-2.81(1H,m),3.18-3.28(2H,m),3.95(2H,s),4.96(1H,brs),7.40-7.52(3H,m),7.78-7.86(4H,m).
(D)N-((S)-2-N"-ベンジルオキシカルボニルアミノ-4-フェニルブチル)-N'-(2-ナフチルメチル)エチレンジアミン
(C)で得られたN-tert-ブトキシカルボニル-N‘-(2-ナフチルメチル)エチレンジアミン(0.56g、1.86mmol)を塩化メチレン(20ml)に溶解し、氷冷下トリフルオロ酢酸(10ml)を滴下し、同温で30分間攪拌した。溶媒と過剰の試薬を減圧溜去後、トルエン及びメタノ−ルより共沸し、N-(2-ナフチルメチル)エチレンジアミンをトリフルオロ酢酸塩として得た。
得られたN-(2-ナフチルメチル)エチレンジアミン トリフルオロ酢酸塩及び(B)で得られたN-ベンジルオキシカルボニルホモフェニルアラニナ−ル(665.2mg、2.24mmol)をメタノ−ル(40ml)に溶解し、氷冷下、シアノ水素化ほう素ナトリウム(140.6mg、2.24mmol)を少量づつ加え、同温で2時間攪拌後、室温で一晩攪拌した。溶媒を減圧溜去後、残留物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルム抽出、飽和食塩水洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、溶媒を減圧溜去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(クロロホルム〜クロロホルム−メタノ−ル、20:1〜10:1、v/v)にて精製し、淡黄色油状物として表題化合物(0.38g、42.3%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.58-1.80(2H,m),2.40-3.00(10H,m),3.55-3.85(1H,m),3.88(2H,s),4.95-5.20(2H,m),5.36(1H,brd,J=7.3Hz),7.00-7.52(13H,m),7.65-7.85(4H,m).
EI-MS;m/z:481(M+),482(MH+).
FAB-MS;m/z:482(M++2).
(E)1-((S)-2-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ)-4-フェニルブチル)-5-(2-ナフチルメチル)-1,3,5-トリアザシクロヘプタン-2,4-ジオン
(C)で得られたN-tert-ブトキシカルボニル-N'-(2-ナフチルメチル)エチレンジアミン(25.9mg、0.054mmol)をキシレン(1ml)に溶解し、ジエチルアザマロネート(8.7mg、0.054mmol)を加え、5時間加熱環流した。冷却後、溶媒を減圧溜去し、残留物を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(クロロホルム−メタノ−ル、30:1、v/v)にて精製し、淡黄色油状物として表題化合物(10.5mg、35.5%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.58-1.82(2H,m),2.55-2.66(1H,m),2.66-2.77(1H,m),2.96(1H,dd,J=14.2,4.4Hz),3.06-3.27(3H,m),3.27-3.40(1H,m),3.68-3.90(2H,m),4.57(1H,d,J=15.1Hz),4.76(1H,d,J=15.1Hz),5.00-5.15(3H,m),6.92(1H,s),7.05-7.45(11H,m),7.45-7.55(2H,m),7.67(1H,s),7.78-7.87(3H,m).
EI-MS;m/z:550(M+).
FAB-MS;m/z:551(MH+).
(F)3-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ)-1-プロパノール
3-アミノ-1-プロパノール(3.00g、39.9mmol)をクロロホルム(100ml)に溶解し、氷冷下トリエチルアミン(6.13ml、43.9mmol)を滴下した。ここに塩化ベンジルオキシカルボニル(6.37ml、39.9mmol)を少量づつ10分間かけて滴下し、同温で1.5時間攪拌後、室温で30分間攪拌した。反応液を1規定塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、溶媒を減圧溜去した。残留物にヘキサンを加え粉末状として濾取し、ヘキサンにて洗浄後、減圧下乾燥して、白色粉末として表題化合物(8.07g、96.6%)を得た。
融点:39.0〜42.0℃.
1H-NMR(CDCl3)δ:1.63-1.75(2H,m),2.57(1H,brs),3.28-3.40(2H,m),3.60-3.72(2H,m),5.04(1H,brs),5.11(2H,s),7.27-7.42(5H,m).
(G)N-ベンジルオキシカルボニル-3-ヨード-1-プロピルアミン
(F)で得られた3-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ)-1-プロパノール(3.94g、18.8mmol)をベンゼン(120ml)に溶解し、イミダゾール(3.20g、47.1mmol)及びトリフェニルホスフィン(12.35g、47.1mmol)を加え、最後によう素(9.56g、37.76mmol)を加えて、室温で3晩攪拌した。反応液を酢酸エチルにて希釈し、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、溶媒を減圧溜去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(クロロホルム)にて精製し、淡黄色油状物として表題化合物(4.58g、76.2%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.92-2.07(2H,m),3.19(2H,t,J=6.8Hz),3.23-3.32(2H,m),4.90(1H,brs),5.09(2H,s),7.29-7.41(5H,m).
(H)1-((S)-2-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ)-4-フェニルブチル)-3-(3-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピル)-5-(2-ナフチルメチル)-1,3,5-トリアザシクロヘプタン-2,4-ジオン
(E)で得られた1-((S)-2-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ)-4-フェニルブチル)-5-(2-ナフチルメチル)-1,3,5-トリアザシクロヘプタン-2,4-ジオン(61.9mg、0.11mmol)をDMF(3ml)に溶解し、氷冷下、60%油性水素化ナトリウム(4.9mg、0.12mmol)を加え、同温で5分間攪拌後、室温で20分間攪拌した。反応液を再び水冷し、(G)で得られたN-ベンジルオキシカルボニル-3-ヨード-1-プロピルアミン(39.5mg、0.12mmol)のDMF(1ml)溶液を滴下し、同温で1時間攪拌後、室温で3時間攪拌した。氷冷下、水を加えた後、溶媒を減圧溜去し、残留物に水を加えてクロロホルム抽出、1規定塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、溶媒を減圧溜去した。残留物を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(クロロホルム−メタノ−ル、30:1、v/v)にて精製し、淡黄色油状物として表題化合物(65.2mg、78.2%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.18-1.30(2H,m),1.65-1.90(4H,m),2.55-2.75(2H,m),2.95-3.50(5H,m),3.65-3.80(3H,m),3.80-3.95(1H,m),4.57(1H,d,J=14.7Hz).4.73(1H,d,J=14.7Hz),5.00-5.27(4H,m),5.27-5.34(2H,m),7.05-7.55(17H,m),7.67(1H,s),7.77-7.90(4H,m).
(I)1-((S)-2-アミノ-4-フェニルブチル)-3-(3-アミノプロピル)-5-(2-ナフチルメチル)-1,3,5-トリアザシクロヘプタン-2,4-ジオン
(H)で得られた1-((S)-2-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ)-4-フェニルブチル)-3-(3-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピル)-5-(2-ナフチルメチル)-1,3,5-トリアザシクロヘプタン-2,4-ジオン(65.2mg、0.088mmol)をメタノ−ル(3ml)に溶解し、10%パラジウム炭素(15.0mg)を懸濁させ、更に塩酸−メタノ−ル(1ml)を加え、水素雰囲気下(1気圧)、室温で一晩攪拌した。触媒を濾去後、溶媒を減圧溜去し、ベンゼン及びジエチルエ−テルにて共沸させた。残留物に塩酸−メタノ−ル(3ml)を加え、再びベンゼン及びジエチルエ−テルにて共沸後、ジエチルエ−テルで洗浄、得られた残留物を水より凍結乾燥して、淡橙色アモルファスとして表題化合物(34.2mg、71.2%)を二塩酸塩として得た。
1H-NMR(CDCl3-CD3OD,1:1,v/v)δ:1.22-1.40(2H,m),1.88-2.30(4H,m),2.68-3.10(5H,m),3.25-3.88(8H,m),6.97-7.10(1H,m),7.10-7.40(8H,m),7.42-7.57(1H,m),7.77-7.90(2H,m).
EI-MS;m/z:473(M+).
FAB-MS;m/z:474(MH+).
HR-FAB-MS(C28H35N5O2として);m/z:
計算値:474.2869.
実測値:474.2878.
以上の実施例により得られた化合物の構造を以下の表に示す。
Figure 0004024309
Figure 0004024309
Figure 0004024309
Figure 0004024309
Figure 0004024309
Figure 0004024309
Figure 0004024309
Figure 0004024309
Figure 0004024309
Figure 0004024309
Figure 0004024309
[実施例79] 急性毒性試験
5週令のSlc:ddY系雄マウス3匹を用いて本発明化合物のうち、実施例番号5、7、11、34、52、71に記載した化合物の尾静脈投与急性毒性試験を行った。すなわち、薬物量25、50mg/kgを体重10gあたり薬液0.1mlとなるように注射用蒸留水で希釈して投与した。なお、薬液の投与速度は薬液0.1ml/30秒とした。投与後1週間観察を行った結果、いずれの投与量においても死亡例はなく、特に問題となるような症状変化も観察されなかった。したがって、本化合物のLD50値は50mg/kg以上であり、安全性の高い薬剤である。
[実施例80] 多剤薬剤耐性緑膿菌に対する併用効果
多剤薬剤耐性緑膿菌としてPAM1001株を使用した。抗菌薬としてはレボフロキサシンを用いて、本発明化合物のうち、表12及び表13に示す実施例番号に記載した化合物併用時の発育阻止効果を、併用及び非併用時の増殖阻害率を比較することにより測定した。培地は、ミュラーヒントンブロス(MHB,Difco)を用い、接種菌量は1×106CFU/mlとした。菌の濁度を光学的に経時測定し、18時間培養時点での濁度比較により菌の増殖を測定した。非併用時の増殖を対照とした際の、各化合物の併用時の増殖阻害効果を百分率で計算し、その値を表12及び表13に示した。表から明らかなように本発明化合物は薬剤耐性緑膿菌に対してレボフロキサシンの活性を増強させる効果を示し、臨床上の有用性が期待される。
Figure 0004024309
Figure 0004024309
[実施例81] 各種抗菌薬との併用効果
野性型緑膿菌としてPAM1020株を使用した。抗菌薬としてはレボフロキサシン(LVFX)、リファンピシン(RFP)、ノボビオシン(NB)、バンコマイシン(VCM)、クラリスロマイシン(CAM)を用いて、本発明化合物のうち、実施例番号27,65に記載した化合物併用時の最少発育阻止濃度(MIC)をMDS1100及びMDS1200(大日本精機)を用いた液体培地希釈法によって測定した。化合物単独でのMIC値は160μg/mlであり、抗菌薬との併用濃度は10μg/mlである。培地は、ミュラーヒントンブロス(MHB,Difco)を用い、接種菌量は1×105CFU/mlとした。その結果は表14に示した。表から明らかなように本発明化合物は緑膿菌に対してレボフロキサシン、リファンピシン、ノボビオシン、バンコマイシン、クラリスロマイシンの活性を増強させる効果を示し、先の結果を合わせて考えると薬剤耐性緑膿菌に対する抗菌薬の有効性を高めることが予想され、臨床上の有用性が期待される。
Figure 0004024309
産業上の利用可能性
式(I)で表される本発明の化合物は、既存の抗菌薬に対して耐性を獲得した病原微生物に作用して、該抗菌薬に対する感受性を高めて脱耐性化させることができる。従って、これらの化合物を有効成分として含む医薬を抗菌薬とともに用いることにより、微生物感染症の予防及び/又は治療を有効に達成することができる。

Claims (7)

  1. 環状部分に置換基R1、R2、及びR3を有する式(1):
    Figure 0004024309
    で示される化合物(ただし該化合物は下記の化合物からなる群:
    Figure 0004024309
    から選ばれ、置換基R1が以下に示す置換基の群:
    Figure 0004024309
    から選ばれ、置換基R2が以下に示す置換基の群:
    Figure 0004024309
    から選ばれ、置換基R3が以下に示す置換基の群:
    Figure 0004024309
    から選ばれる)若しくはその塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物。
  2. 立体化学的に単一な化合物である請求の範囲第1項に記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物。
  3. 請求の範囲第1項又は第2項に記載の化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物からなる群から選ばれる物質を有効成分として含む医薬。
  4. 請求の範囲第1項又は第2項に記載の化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物からなる群から選ばれる物質を有効成分として含む微生物感染症の予防及び/又は治療のための医薬。
  5. 請求の範囲第1項又は第2項に記載の化合物及びその塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物からなる群から選ばれる物質と少なくとも1種の抗菌薬とを有効成分として含む医薬組成物。
  6. 上記抗菌薬が、キノロン系合成抗菌薬、ペニシリン系抗生物質、セファロスポリン系抗生物質、カルバペネム系抗生物質、ペネム系抗生物質、テトラサイクリン系抗生物質、リファマイシン系抗生物質、グリコペプチド系抗生物質、マクロライド系抗生物質、及びクロラムフェニコールからなる群から選ばれる1種又は2種以上の抗菌薬である請求の範囲第5項に記載の医薬組成物。
  7. 少なくとも1種の抗菌薬と併用投与するための請求の範囲第3項に記載の医薬。
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