JP4021248B2 - 部品剥離方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リサイクルまたはリユースのために、被着体上に貼り付けられた発泡ウレタンやプラスチックフィルムなどの部品を剥離する部品剥離方法および部品剥離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
被着体表面に貼り付けられたステッカやラベルを剥がしたり、または被着体表面に付着した汚れを除去したりするための剥離工具が知られている。このような剥離工具として、曲面等をなす被着体の面形状に倣うよう工夫されたものが提案されている。例えば、特許第3107751号には、ビンの直径に近似した平面凹状刃部が形成された剥離工具が、特公平7−1088号公報には、弾性を有する幅広の金属板の前端部が凹線状に形成された剥離工具がそれぞれ開示されている。
【0003】
また、被着体表面に傷をつけないよう工夫された剥離工具も提案されている。例えば、特開平7−239553号公報には、ローレットに複数の爪状突起を形成し、1つの爪状突起を基板表面に当接することで別の最下点の突起を被着体に当てずにカバーフィルムのみを剥離するようにした剥離工具が、特開平9−173995号公報には、支持用の硬質板と汚れ除去用の軟質板とを備える剥離工具がそれぞれ開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、両面テープ等で貼られた部品を剥離爪(スクレーパ)を用いて剥がす場合、部品端部に剥離爪の一辺を突き当てるとともに、剥離爪を被着体に軽く押し付けながら被着体表面に沿って滑らせたり、または剥離爪で端部だけをめくり、そのめくり部をペンチ等で挟んで引っ張りながら部品の剥離作業を行うのが一般的である。
【0005】
しかしながら、上記従来の技術では、部品を剥がすことはできても、部品が剥がされた被着面上に粘着剤が残って、いわゆる糊残りが生じたり、また被着面上に粘着剤が引き伸ばされたような痕が残ったりして、被着体を再利用するには品質上問題がある。
【0006】
糊残りの発生原因は、凝集力<界面接着力のとき凝集破壊が起きて、この破壊によって寸断された残留粘着剤が生じるためである。すなわち、図19に示すように、被着体1から部品2を剥がすときに、粘着剤3が伸びて糸を引くような曳糸性が見られ、糸曳きは瞬間的に部品2の粘着面側または被着体1の界面側に引き戻される。このとき被着体1の界面側だと糊残り4なる。また、図20に示すように、糸曳き状態のまま剥離爪5を被着体1の表面に強制的に押し付けると、引き伸ばされたような糊残り6が起きる。剥離爪5の剥がしでは引き伸ばされたような糊残り6がよく見られる。
【0007】
なお、部品剥離後に、ブラスト洗浄処理、溶剤洗浄処理、または超音波洗浄処理等を施せば糊残りは解消されるが、これらの処理では、被着体を傷つけたり、作業負荷増大または洗浄液による環境への影響が懸念される。
【0008】
本発明の課題は、糊残りの発生を回避できる部品剥離方法および部品剥離装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは剥離爪を用いての剥離において、高速度カメラによる観察実験により引き伸ばされた状態の糊が被着体に擦りつけられている現象を観察した。一方、この観察によって、図1に示すような現象を発見した。すなわち、剥離爪を移動させて剥がすときの部品から剥離爪が受ける反力によって、剥離爪が自然に浮き上がり、剥離爪先端部と被着体との間に隙間が形成される場合があるが、その隙間によって上記糸曳きからの戻り現象がスムーズに行われる、つまり被着体に擦り付けられる前に糸曳き状態が引き戻されるチャンス(時間)が与えられるという効果である。
【0010】
本発明は、上記現象に着目して、この現象を積極的に利用した点に特徴がある。具体的に説明すると、剥離爪で部品を剥がす際に、▲1▼部品に剥離爪が接触する接触位置を被着体の被着面から所定量の隙間を維持し、▲2▼前記接触位置から下後方に被着体と剥離爪が接触しない所定量以上の空間(糸曳き空間)を確保することであり、これによって品質のよい部品剥がしが実現できる。
【0012】
請求項に記載の発明は、部品が貼り付けられた被着体に剥離爪を押し当て被着体表面上で前記剥離爪を移動させることにより、前記被着体から前記部品を剥がす部品剥離方法であって、前記剥離爪として、先端部底面に段差が形成された剥離爪を用い、前記剥離爪の先端部を前記被着体表面から所定量上方の位置で前記部品に接触させ、かつその接触位置下後方では前記被着体表面と前記剥離爪との間に所定量の隙間を確保しながら、前記剥離爪を移動させることを特徴としている。
【0013】
請求項に記載の発明は、部品が貼り付けられた被着体に剥離爪を押し当て被着体表面上で前記剥離爪を移動させることにより、前記被着体から前記部品を剥がす部品剥離方法であって、前記剥離爪として、前記部品に接触して反力を受け、先端部が前記被着体から離れる方向に弾性変形する剥離爪を用い、前記剥離爪の先端部を前記被着体表面から所定量上方の位置で前記部品に接触させ、かつその接触位置下後方では前記被着体表面と前記剥離爪との間に所定量の隙間を確保しながら、前記剥離爪を移動させることを特徴としている。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記被着体表面から前記所定量上方の位置までの距離は、前記部品を前記被着体表面に貼り付け固定した粘着剤層の厚さより小さいことを特徴としている。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2において、前記隙間は、数十μm〜約百μmであることを特徴としている。
【0017】
請求項5に記載の発明は、先端に剥離爪を有し、部品が貼り付けられた被着体に押し当てられて被着体表面上を移動することにより、前記剥離爪によって前記被着体から前記部品を剥がす剥離ユニットであって、前記剥離爪には、前記被着体から前記部品を剥がすときに部品に接触する先端部底面に段差が形成され、前記被着体と前記部品の間に所定量の隙間が確保されていることを特徴としている。
【0018】
請求項に記載の発明は、請求項において、前記隙間は、数十μm〜約百μmであることを特徴としている。
【0019】
請求項に記載の発明は、先端に剥離爪を有し、部品が貼り付けられた被着体に押し当てられて被着体表面上を移動することにより、前記剥離爪によって前記被着体から前記部品を剥がす剥離ユニットであって、前記剥離爪は弾性体で形成され、前記被着体から前記部品を剥がすときに該部品に接触して反力を受け、先端部が前記被着体から離れる方向に弾性変形して、前記被着体との間に隙間を形成することを特徴としている。
【0020】
請求項に記載の発明は、請求項又はにおいて、前記剥離爪には、前記被着体への押し当て面に、被着体とのすべり性を良くするすべり部材が設けられていることを特徴としている。
【0021】
請求項に記載の発明は、請求項又はにおいて、前記剥離爪には、前記被着体への押し当て面に、球体またはコロからなる転がり機構が設けられていることを特徴としている。
【0022】
請求項10に記載の発明は、請求項のいずれか1項において、前記剥離爪には、前記部品との接触面側に、剥がした部品の剥離爪への粘着を防止する非粘着部材が設けられていることを特徴としている。
【0023】
請求項11に記載の発明は、請求項5〜10のいずれか1項において、前記隙間を調節する隙間調節手段が設けられていることを特徴としている。
【0024】
請求項12に記載の発明は、請求項において、前記被着体表面との前記隙間を調節する隙間調節手段が設けられ、前記隙間調節手段は、前記部品剥がれ時の反力による前記剥離爪先端部の弾性変形を考慮して、初期の隙間量を設定することを特徴としている。
【0025】
請求項13に記載の発明は、請求項11のいずれか1項において、前記部品の剥がし時に、前記剥離爪と協働して前記部品の一部を挟持する挟持手段を有することを特徴としている。
【0032】
請求項14に記載の発明は、部品が貼り付けられた被着体が載置された載置台と、先端に剥離爪を有する剥離ユニットと、前記剥離ユニットが取り付けられ、前記載置台上の被着体に前記剥離爪を押し付けながら剥離爪を被着体表面上で移動させるツール駆動手段と、を備えた部品剥離装置であって、前記剥離ユニットとして、請求項5〜13のいずれか1項に記載の剥離ユニットを搭載したことを特徴としている。
【0035】
請求項15に記載の発明は、請求項14において、前記ツール駆動手段は、前記剥離爪の移動速度を変化させる機能を有することを特徴としている。
【0036】
請求項16に記載の発明は、請求項14において、前記載置台には、前記被着体を加熱する加熱手段が設けられていることを特徴としている。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
【0039】
(実施の形態1)
[対象部品の構成]
本実施の形態においては、被着体およびその上に貼り付けられた部品として、例えば以下の2種類を対象にしている。
【0040】
その第1は、図2に示すように、被着体11上に部品12が粘着剤13によって貼り付けられたもので、被着体11としてはABS等の樹脂ケースが、部品12および粘着剤13としては、ラベルや片面粘着テープ(紙、ビニール、セロハン等の片面に粘着層を有するもの)がある。
【0041】
また第2は、被着体11上に部品15が両面テープ16によって貼り付けられたものであり、部品15としては発泡ウレタンやPETフィルムなどがある。なお、両面テープ16は、粘着層16A、基材16Bおよび粘着層16Cからなっている。
【0042】
[装置構成]
本実施の形態は、部品を樹脂成形ケースから剥離する装置としての適用例である。本実施の形態における部品剥離装置を図4に示す。この部品剥離装置には、制御部21が格納された基台本体22の上に多関節ロボット23が設置されている。
【0043】
多関節ロボット23は、水平面内で矢印A方向に回動自在な水平回動部24と、水平回転部24上に設けられ垂直面内で矢印B方向に回動自在な垂直回動部25と、垂直回動部25の上部に固定され矢印C方向に伸縮自在な水平腕部26と、水平腕部26の先端に取り付けられた剥離爪ユニット27とを備えている。制御部21は動作プログラムを内蔵し、また教示位置データに基づいて、水平回動部24、垂直回動部25、水平腕部26、剥離爪ユニット27に制御信号を送り、各部の位置および速度を制御する。本実施の形態では、水平回動部24、垂直回動部25および水平腕部26がツール駆動手段を構成している。また以降の説明では、矢印C方向のうち左向きを前方、右向きを後方とする。
【0044】
基台本体22の上には載置台28が設けられ、この載置台28の上に、図2または図3に示した対象部品が載置される。載置台28の周囲には、図示してないがクランプ機構が設けられ、載置台28上には対象部品が着脱可能に載置される。
【0045】
剥離爪ユニット27は、図5に示すように、水平腕部26の先端に取り付けられるツール取付部31と、ツール取付部31に下側に前方へ傾斜して設けられたツール支持体32と、ツール支持体32の下端部に固定された剥離爪33とを備えている。また、ツール支持体32にはクランプ爪34が矢印D方向に回動自在に取り付けられている。
【0046】
また、図4に示すように、基台本体22内には部品投入口29を有する部品回収部30が設けられている。この部品回収部30は、被着体から剥がされた部品の一部または全体が、クランプ爪34と剥離爪33とに挟持された状態で部品投入口29の上方まで搬送され、部品投入口29から回収するためのものである。
【0047】
多関節ロボット23は、水平回動部24、垂直回動部25、水平腕部26を駆動しながら、剥離爪ユニット27の剥離爪33が部品に接触する位置を被着体面から所定の隙間を維持して、所定の長さの空間を確保しながら被着体の部品貼付面に倣わせて部品を剥がす。このような多関節ロボット23を用いると、図2や図3に示した被着体が多少傾斜して載置されても、また被着体の側面に部品が貼り付けられていても、被着体から部品を容易に剥がすことができ、被着体の姿勢に対する自由度が高くなる。また、剥離爪ユニット27内にはエアシリンダ(図示省略)が設けられ、被着体上の部品を剥離爪33で剥がすときには、剥離爪33は前記エアシリンダによる押圧力を受けて、被着体表面を押さえ付けるようになっている。
【0048】
また、多関節ロボット23には、部品を剥がす時に剥離爪33が部品から受ける反力に負けないように、剥離爪ユニット27の位置(剥離爪33と被着体11との隙間)を一定にさせるための手段が設けられている。部品を剥がす時、剥離爪33先端は、図6に示すように、部品12(部品15の場合もあるが、以降、部品12として説明する)から上方向の反力fzと接線方向の反力fxを受ける。部品12の剥がれやすさ、変形しやすさによるが、部品12が発泡ウレタンテープの場合、上方向の反力fzは5kgf程度を適正値としている。本実施の形態では、剥離爪33がエアシリンダで押圧されており、エアシリンダのストロークの範囲内で、押圧力安定化効果(押付力が過大になったり過小になるのを防止できる効果)が得られる。もちろん簡易的にバネ等の付勢力で剥離爪33を押圧するよう構成しても、上記反力に負けないという最低限の機能は得られる。
【0049】
さらに、載置台28下側の基台本体22内には、ハロゲンランプ等の被着体加熱部35が搭載され、樹脂ケース等の被着体の裏面を加熱するようになっている。被着体加熱部35も制御部21により制御され、被着体表面が50〜60℃程度になるように調整される。このように、部品の表面(上面)からではなく裏面から加熱した方が粘着層に温度差ができ、界面側で剥がれやすくなる。
【0050】
[剥離爪の構造]
剥離爪33には、図7に示すように、移動方向に沿って前側(部品との接触面側)の底面に段差33Aが形成され、この段差33Aにより、剥離爪33と被着体11表面との間に隙間G1が形成され、さらに前方側に糸曳き空間S1が形成されている。また、剥離爪33には、段差33Aよりも後方側に押し当て部33Bが設けられ、この押し当て部33Bは被着体11へ押し当てられている。ここでは、剥離爪33は硬質プラスチック(例えばベスペル)など単一の部材を加工して得たものである。
【0051】
剥離爪33には、移動方向に沿って前方側下端に剥離爪部aが形成され、部品との接触は剥離爪部aで行われる。剥離爪部aの幅(紙面垂直方向の幅)は部品のどちらか一辺の幅以上あることが好ましいが、幅広部品に対しては部品の角から剥がして対応する。剥離爪部aは断面に力を直接与えることができればよい。対象部品により反力を受けるが、剥離爪部aの角度θ1を刃物のように鋭く薄くすると撓んで所定の隙間が得られにくい。本実施の形態では角度θ1は45〜90度程度のあまり鋭くない鋭角とした。また、剥離爪部aは剥がし時の反力で変形したり、破損したりしないような硬さが要求される。本実施の形態では硬質プラスチックとしたが金属等の部材でも良い。
【0052】
また、図9に示すように、剥離爪33の前側表面(部品との接触面)33Cおよび先端部底面33Dには非粘着部材37が設けられている。これにより、剥離爪33の前側表面33Cにおける粘着面の流れをスムーズにすることができる。部品は剥がれ時に上方向に向かうため、剥離爪33の前側表面33Cは剥がれた粘着剤が擦られるように触れる場所となる。剥がれた部品の粘着面が前側表面33Cに貼りついたり、引っ掛かったりすると、反力が過大になるなどトラブルの原因となる。本実施の形態では、前側表面33Cに離形材をコーティングした非粘着加工を施した。微視的に凹凸加工を施し、さらにテフロン(登録商標)系のコーティング材などを塗布した。なお、図9において、矢印Dは粘着剤の動きを示している。
【0053】
押し当て部33Bは被着体11に直接押し当てられ、強く押し付けられる。この押し当て部33Bは、基本的には部品12が剥がれた後に被着体11上を通過するので、押し当て部33Bによって糸曳き中の糊を引き伸ばすことはない。押し当て部33Bの少なくとも表面は、被着体11に傷がつかないように、すべり性のよいテフロン(登録商標)系樹脂などのすべり部材38からなる。または押し当て部33Bの表面には、すべり部材38が貼り付けられている。
【0054】
隙間G1は数十μm〜約百μmのオーダである。隙間G1は部品12を固定している粘着層13(または両面テープ16)の幅より少し小さいことが好ましい。なお、厚さが0.1mm程度の両面テープ16で貼られた部品15を剥がす場合は、0.1mm以下である必要がある(両面テープ基材と粘着層は通常は剥がれないように強固に接合されているので、0.1mm以下で十分)。
【0055】
図7において、段差33Aと押し当て部33Bとの交点bから剥離爪部aまでの距離L1は、糸曳きの逃がしとして確保する必要がある。糸曳きの長さ以上必要であるが通常数ミリもあれば十分である。糸曳きの長さは粘着剤の特性や、剥がす速度、温度によって変化する。
【0056】
なお、本実施の形態では、剥離爪33全体を一体的に形成したが、段差33Aの所で前後2つに分けて加工し、その後、一体化して形成してもよい。
【0057】
[動作フロー]
上記構成において、制御部21は予めプログラミングされていたフローに従い、各部に制御信号を出力して、以下のように動作させる。
(a) 剥離爪33の先端(剥離爪部a)が、図10(a)のように、部品12の端部から少し離れた位置になるように位置決めし、矢印Eのように押し当て部33Bを被着体11上面に押し付ける。
(b)次に、図10(b)のように、剥離爪33を被着体11表面に沿って矢印Fのように平行移動させ、部品12の剥がし動作を開始する。
(c)部品12が長い場合は、図10(c)のように、剥離爪33とクランプ爪34で部品12の端部を挟持し、この状態で剥離爪33を矢印Gのように斜め上方へ移動させて、ピール剥離後回収する。
【0058】
本実施の形態では、剥がした部品12は部品回収部33に回収されるが、次工程において作業者あるいは別装置で、剥がした部品12を把持するようにして完全に除去しても良い。
【0059】
[本実施の形態の効果]
本実施の形態によれば、被着体11表面に剥離爪33を押し当てて、部品12の一側端部から他側に向かって被着面に倣うように剥離爪33を移動させるだけで、適正な隙間G1と糸曳き空間S1とを確保することができる。また、隙間G1を確保することにより、確実に糸が部品12の粘着層13側に戻っていくようになった。よって、剥がれ時に発生する粘着剤の糸曳きを押しつぶすことなく、高品質に剥がすことができる。
【0060】
表1に隙間と糊残りの官能検査における合否結果を示す。樹脂ケースに両面テープ(0.1mm厚程度)で発泡ウレタン部品を貼り付けて、長期間放置したときの評価結果である。発泡ウレタン部品は、通常、糊残りが多い部品である。ただし、設定した隙間について反力による剥離爪の浮きは補正していない。
【0061】
【表1】
Figure 0004021248
【0062】
表1中、○は糊残り無しまたは小(斑点状)を、△は糊残り大を、×は引き伸ばし有りを、―は剥がし残しをそれぞれ示している。
【0063】
上記結果より、隙間が小さすぎると、糸曳き部に作用してしまい、糊残りが起きる。一方、隙間が大きすぎると、乗り越えやすくなり、剥がし残しが多くなることが確認できた。
【0064】
また、表1は隙間とツール移動速度との関係も示している。剥離爪33の倣い動作の動作速度は粘着剤の種類、粘弾性特性によって変わってくる。粘着剤が弾性の特性があらわれる剥離速度以上となると、粘着剤が凝集破壊を起こしにくくなるので、糊残りしにくい。粘着剤の特性にもよるが本実施の形態では10mm/s以上に設定している。
【0065】
なお、本実施の形態では、剥離爪33が多関節ロボット23に組み込まれた部品剥離装置として説明してきたが、本発明の剥離爪33は工具として使用することも可能である。この場合は、図5において、剥離爪33とツール支持体32とを有し、ツール支持体32に作業者が把持するための柄を取り付ければよい。そして、作業者は隙間確保のための位置を気にしなくても、柄を持ってある力以上に工具を被着体に押しつけて倣わせるだけで、部品剥離装置の場合と同様に、高品質の部品剥がしの作業が実現できる。
【0066】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態では、図11に示すように、剥離爪40の底面にホルダ部材41が固定され、このホルダ部材41に複数個の球体(又はコロ)42が回転自在に埋め込まれている。球体(又はコロ)42の下部はホルダ41の底面から一部露出している。球体(又はコロ)42は、接地が安定するよう、少なくとも3個以上設けられ、かつ1列に並ばない配置とされている。
【0067】
ホルダ部材41と球体(又はコロ)42が設けられているので、剥離爪40の底面と被着体11表面との間には隙間G2が形成されている。この隙間G2は、数十μm〜約百μmのオーダである。また、剥離爪40の前側表面40Aおよび先端部底面40Bには非粘着部材37が設けられている。
【0068】
粘着剤の凝集力が弱い場合は、被着体11上に点状の糊が残る場合があるが、本実施の形態では、球体(又はコロ)42からなる転がり機構により、残った糊を転がって乗り越えるようになるため、残った糊を引き伸ばすことはない。
【0069】
なお、押し当て部の幅を縦長にして、進行方向の接触面積を狭くしても近い効果が得られる。接触面積が小さくなると押し付け力が集中するため傷つきやすくなるが、被着体11が硬い部材やマテリアルリサイクルのときには適している。
【0070】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態では、図12(a)に示すように、部品剥離を行っていない通常時には底面が被着体11表面に密着する剥離爪50が設けられている。部品剥がし時に剥離爪先端部と部品との接触部においては、図6で説明したように、剥離爪が斜め上方に持ち上がるような反力を受ける。そこで本実施の形態では、剥離爪50を所定の弾性率を有する材質で形成し、部品剥離時には、図12(b)に示すように、剥離爪50の先端部が上方に弾性変形して、剥離爪50先端部と被着体11表面との間に隙間G3が形成されるようにしている。また、剥離爪50先端からの所定距離L2は、糸曳きの逃がしとして確保されている。なお、本実施の形態では、剥離爪50の底面には段差は形成されていない。
【0071】
剥離爪50は、硬質プラスチック等の単一の部材でよい。本実施の形態では、反力2〜5kgfに対して隙間G3が0.04〜0.08mm程度となる特性を有するものを選んだ。また、剥離爪50の先端部には非粘着加工、後方底面にはすべり部材をコーティングした。
【0072】
本実施の形態によれば、上述の実施の形態と同様、被着体11から部品12を剥がしても、糊残りが生じるのを防ぐことができる。また、適正隙間量を得るためには安定した反力にする必要があるが、本実施の形態では、構造が簡単な剥離爪50によって安定した反力を得ることが可能である。
【0073】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について説明する。本実施の形態では、図13に示すように、被着体11表面ではなく部品12の表面を押さえ付けながら部品12を剥がすようにしている。すなわち、本実施の形態における剥離爪ユニット60は、ツール取付部61と、ツール取付部61に下側に設けられた平板状のツール支持体62と、剥離爪移動方向に沿ってツール支持体32の底面前方側に固定された押し当て部63と、剥離爪移動方向に沿ってツール支持体32の底面後方側に固定された剥離爪64とを備えている。この剥離ユニット60は、図4に示した多関節ロボット23の水平腕部26先端に取り付けられる。
【0074】
押し当て部63は剥離爪移動方向に沿って剥離爪64の上斜め前方に配置されているので、押し当て部63底面と剥離爪64底面との間には段差D4が生じ、またこの段差D4により、被着体11表面と剥離爪64との間には必要な隙間G4が形成されている(隙間G4=部品厚H4−段差D4)。この隙間G4は数十μm〜約百μmのオーダである。また、押し当て部63と剥離爪64との間には間隙部66が形成されている。さらに、剥離爪64の先端部から後方には被着体11が配置されていないので、必要な糸曳き空間は確保されている。
【0075】
上記構成において、制御部21(図4参照)は予めプログラミングされていたフローに従い、各部に制御信号を出力して、以下のように動作させる。
(a) 剥離爪64先端が部品12端部から少し離れた位置になるように位置決めし、同時に押し当て部63で部品12上面を押さえ付ける。
(b)次に、剥離ユニット60を部品12表面に沿って矢印のように平行移動させ、部品12の剥がし動作を開始する。
(c)剥がした部品12を図示していないチャック機構で把持して回収する。
【0076】
本実施の形態では、押し当て部63は部品12に押し当てられ、被着体11に直接触れないので、被着体11を傷つけることはない。また押し当て部12によって糸曳き中の糊を引き伸ばすこともない。なお、押し当て部63の底面は、部品12に対して摩擦係数の小さい材質にするとすべり性が良くなる。
【0077】
また、本実施の形態1〜3では、押し当て部が剥離爪本体に形成されているために、図13のように被着体11と部品12のそれぞれの端面が一致している場合は部品を剥がすことが困難であるが、本実施の形態では、押し当て部材63と剥離爪64が別個に設けられた構成であるから、被着体11と部品12のそれぞれの端面が一致していても容易に部品を剥がすことができる。
【0078】
本実施の形態は、ラベルやPETフィルムテープなど比較的厚さが一定で、部品表面が平坦で滑りやすい部品に適している。
【0079】
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5について説明する。本実施の形態は、樹脂成形ケースから部品を剥がす装置としての適用例であり、図14に示すように、隙間量調節部70が設けられている。多部品を連続して剥がすなど部品によって最適隙間量が異なる場合に、隙間を調節する機能が求められる。また、図15に示すように、剥がれ時の反力fzによる剥離爪部先端の変形が原因で、適正隙間からズレが生じる場合がある。
【0080】
本実施の形態では、図14に示すように、ツール支持体71の下部には押し当て部72が設けられ、この押し当て部72の側方にリニアスライダ73を介して剥離爪74が取り付けられ、押し当て部72下部と剥離爪74との間に隙間量調節部70が介在されている。
【0081】
隙間量調節部70としては積層構造のピエゾアクチュエータを用いることができる。ピエゾに電圧を与え、厚さを変化させると、リニアスライダ73等に沿って剥離爪74が上下に移動する。
【0082】
さらに別形態として、ピエゾアクチュエータの代わりにカム機構、リニアスライダの組合せを利用して構成しても良い。この場合、カムが回転すると剥離爪74が上下にリニアスライダ73に沿って押し出される。手動で変更することも可能である。
【0083】
本実施の形態における制御部の構成を図16に示す。制御部75には、メモリ76、データ入力部77、操作・表示部78、中央処理装置79、隙間量調節信号出力部80、ロボット制御部81が設けられている。そして、データ入力部77には力センサ82が、隙間量調節信号出力部80には隙間量調節部70が、ロボット制御部81には多関節ロボット23がそれぞれ接続されている。力センサ82は、剥離爪74もしくはツール支持体71に取り付けられている。
【0084】
メモリ76には、部品の種類、特に粘着テープ厚さに応じた適正な隙間量と、剥がし時の部品毎の反力による隙間の推定ズレ量とが予め記憶されている。部品毎の初期隙間は、まず粘着テープ厚さが設定され、反力に対応した推定ズレ量分だけ小さくなるように中央処理部79で補正される。この補正された初期隙間値が隙間量調節信号出力部80から出力される。
【0085】
ここで、推定ズレ量の修正方法について説明する。力センサ82により反力を測定して、入力されたデータ信号から中央演算部79で反力を演算する。予め記憶されている推定ズレ量(補正値)を再修正するように隙間量調節信号を出力し、隙間が変更される。これにより、力センサ82によって反力を精度よく測定でき、推定でしかなかった初期隙間量を再修正できるので更に精度が向上する。
【0086】
本実施の形態の動作フローは、実施の形態1の場合とほとんど同じだが、(a)のフローの前に隙間量調整信号を出力し、初期の隙間G5’から最適な隙間G5への調節動作が行われる。
【0087】
本実施の形態によれば、部品の種類によって隙間の最適値が異なっている場合でも、容易に最適値に設定することが可能となり、多種多様な部品に対応できるとともに、効率的に部品を剥がすことが可能となる。
【0088】
また、弾性変形による最適値からの隙間量のズレを補正することができるので、より高品質に部品剥がしを行うことができる。
【0089】
さらに、反力の違いにより補正値を変えることができるので、より多種多様な部品剥がしに対応でき効率がよい。
【0090】
(実施の形態6)
次に、本発明の実施の形態6について説明する。本実施の形態は、樹脂成形ケースから部品を剥がす装置としての適用例であり、図17に示すように、ギャップ量検出部90が設けられている。このギャップ量検出部90は、下部に剥離爪91が取り付けられたツール支持体92の近傍に配置されている。
【0091】
本実施の形態では、剥離爪91底面は被着体11表面には接触しておらず、また剥離爪91には押し当て部も形成されていない。剥離爪91底面が被着体11表面に接触していないので、必要な糸曳き空間は確保されている。
【0092】
剥離爪91先端部の角度θ2は45〜90度程度である。本実施の形態では、剥離爪91の材質は剛性の高い金属、セラミックなどを採用している。また、ギャップ量検出部90は反射型の変位レーザ計等で構成され、ギャップ量検出部90と被着体11表面との変位を計測する。その計測データは制御部へ送られる。
【0093】
本実施の形態における制御部の構成を図18に示す。制御部93には、メモリ76、データ入力部77、操作・表示部78、中央処理装置79、隙間量調節信号出力部80、ツール移動手段制御部94が設けられている。そして、データ入力部77にはギャップ量検出部90が、隙間量調節信号出力部80には隙間量調節部70が、ツール移動手段制御部94にはツール移動手段95がそれぞれ接続されている。
【0094】
上記構成において、剥離爪91は、被着体11の面形状に倣って一定の隙間G6を維持するように移動する。面形状は予めデータとして記憶されており、隙間分オフセットするように経路が生成される。このとき、ギャップ量検出部90で検出した変位データから隙間G6の変動を演算する。そして、ツール移動制御手段から送出される(高さ方向の)制御信号によりミクロンオーダーで位置補正している。
【0095】
本実施の形態によれば、一定の隙間G6を維持することにより、剥離爪91を被着体11表面に押し付けなくても、浮かせた状態で移動させることが可能になるので、被着体11に傷がつきにくい。
【0096】
また、部品を剥がす場合に、被着体11表面は変形などにより変化するが、隙間量を正確に計測しながら、適性隙間量に補正することが可能になるので、より安定した剥がし作業を行うことができる。
【0097】
なお、本実施の形態には、段差を有する剥離爪(実施の形態1)や弾性を有する剥離爪(実施の形態3)も適用可能である。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、剥離爪による剥がしが、所定の糸曳き空間を確保したまま、所定の隙間を維持して剥がしが進行するので、剥離爪によって粘着剤は糸曳き途中で分断したり引き伸ばされたりすることはなく、糸曳きが終了して粘着面に戻される機会を確実に増やすことができる。結果的に糊残りの少ない品質のよい剥離が可能となる。
【0099】
請求項に記載の発明によれば、被着体に押し付けるだけで被着体との間に所定の隙間が得られ、移動させても糸曳き空間を確保したまま隙間を維持することができる。
【0100】
請求項に記載の発明によれば、被着体に押し付けて移動させるだけ被着体との間に所定の隙間が得られ、また糸曳き空間も確保できる。
【0102】
請求項に記載の発明によれば、粘着剤層の厚さに略等しくすることにより、剥離爪による剥がしにおいて、確実に糸曳き空間を確保できるとともに、乗り上げによる剥がしミスも発生しない。
【0103】
請求項4,6に記載の発明によれば、糊残りの少ない品質のよい剥離が可能となる。
【0104】
請求項に記載の発明によれば、剥離爪と被着体との摩擦抵抗が小さくなり、剥離爪を倣い移動させるための装置の負荷、または作業者の負荷を軽減することができる。また、被着体を再使用するに当たって被着体表面を傷つけないで剥がすことができる。
【0105】
請求項に記載の発明によれば、被着体との摩擦抵抗が小さくなるため、倣い移動させる負荷が軽減できる。特に被着体に押し付ける場合には、剥離によって少し糊が残っていても、糊を引き伸ばすことなく乗り越えることができるため、より高品質な剥がしができる。
【0106】
請求項10に記載の発明によれば、非粘着部材を設けることにより、せん断方向の動き(すべり性)がよくなる。これにより粘着剤の流れが滑らかになるため、特に糸曳きが開放され粘着層側へ戻る作用がスムーズに行われるため、安定した剥がしができる。
【0107】
請求項11に記載の発明によれば、部品種類によって隙間の最適値が異なる場合にも、容易に変更にすることが可能となる。よって、多種多様部品に対応でき、効率的な剥がしが可能となる。
【0108】
請求項12に記載の発明によれば、弾性変形による最適値からのズレを補正することができるので、より高品質に剥がすことができる。また、反力の違いにより補正値を変えることができるので、より多種多様な剥がしに対応でき効率がよい。
【0109】
請求項13に記載の発明によれば、部品の一部が剥がれれば、剥がれ部を挟持して、剥離ユニットを斜め上方へ移動させることにより、連続動作で剥離することができる。長尺部品や、倣い動作が難しい曲面剥離に対応できる。
【0110】
請求項14に記載に発明によれば、剥離ユニット移動中も安定した保持力または押し付け力を得ることができるので、効率的に安定した剥離作業ができる。
【0112】
請求項15に記載の発明によれば、粘着剤は粘性から弾性へ特性変化する剥離速度があるが、剥がし速度が安定するよう制御することにより、より糊残りの少ない剥がし品質が得られる。
【0113】
請求項16に記載の発明によれば、貼り付け面側の温度が高くなると粘着剤と被着体との接着力が下がるため、糸曳き状態から開放されるときに界面よりも剥がれた面へ引き戻される確率が高くなり、より糊残りの少ない高品質な剥がしができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明した図である。
【図2】対象部品の構成を示した図である。
【図3】他の対象部品の構成を示した図である。
【図4】本発明の部品剥離装置の斜視図である。
【図5】剥離ユニットの構成図である。
【図6】剥離爪に加わる反力を説明した図である。
【図7】実施の形態1による剥離爪の構成図である。
【図8】図7に示した剥離爪の斜視図である。
【図9】剥離動作の説明図である。
【図10】動作フローを示しており、(a)は剥がし動作直前の様子を、(b)は剥がし動作中の様子を、(c)はクランプ機構で挟持して剥がしている様子をそれぞれ示した図である。
【図11】実施の形態2による剥離爪の構成図である。
【図12】実施の形態3による剥離爪を示しており、(a)は剥がし動作を行っていないときの様子を、(b)は剥がし動作中の様子をそれぞれ示した図である。
【図13】実施の形態4による剥離爪ユニットの構成図である。
【図14】実施の形態5による剥離爪ユニットの構成図である。
【図15】剥がし動作中に加わる反力によって剥離爪が変位する様子を示した図である。
【図16】実施の形態5における制御部の構成図である。
【図17】実施の形態6による剥離爪ユニットの構成図である。
【図18】実施の形態6における制御部の構成図である。
【図19】剥がし時に糊残りが生じる現象を説明した図である。
【図20】剥がし時に引き伸ばした状態の糊残りが生じる現象を説明した図である。
【符号の説明】
11 被着体
12 部品
13 粘着層(又は粘着剤)
16 両面テープ
21 制御部
23 多関節ロボット
28 載置台
33,40,50,64,74,91 剥離爪
34 クランプ爪
37 非粘着部材
38 すべり部材
42 球体(又はコロ)
70 隙間量調節部
90 ギャップ量検出部

Claims (16)

  1. 部品が貼り付けられた被着体に剥離爪を押し当て被着体表面上で前記剥離爪を移動させることにより、前記被着体から前記部品を剥がす部品剥離方法であって、
    前記剥離爪として、先端部底面に段差が形成された剥離爪を用い、
    前記剥離爪の先端部を前記被着体表面から所定量上方の位置で前記部品に接触させ、かつその接触位置下後方では前記被着体表面と前記剥離爪との間に所定量の隙間を確保しながら、前記剥離爪を移動させることを特徴とする部品剥離方法。
  2. 部品が貼り付けられた被着体に剥離爪を押し当て被着体表面上で前記剥離爪を移動させることにより、前記被着体から前記部品を剥がす部品剥離方法であって、
    前記剥離爪として、前記部品に接触して反力を受け、先端部が前記被着体から離れる方向に弾性変形する剥離爪を用い、
    前記剥離爪の先端部を前記被着体表面から所定量上方の位置で前記部品に接触させ、かつその接触位置下後方では前記被着体表面と前記剥離爪との間に所定量の隙間を確保しながら、前記剥離爪を移動させることを特徴とする部品剥離方法。
  3. 請求項1又は2に記載の部品剥離方法において、
    前記被着体表面から前記所定量上方の位置までの距離は、前記部品を前記被着体表面に貼り付け固定した粘着剤層の厚さより小さいことを特徴とする部品剥離方法。
  4. 請求項1又は2に記載の部品剥離方法において、
    前記隙間は、数十μm〜約百μmであることを特徴とする部品剥離方法。
  5. 先端に剥離爪を有し、部品が貼り付けられた被着体に押し当てられて被着体表面上を移動することにより、前記剥離爪によって前記被着体から前記部品を剥がす剥離ユニットであって、
    前記剥離爪には、前記被着体から前記部品を剥がすときに部品に接触する先端部底面に段差が形成され、前記被着体と前記部品の間に所定量の隙間が確保されていることを特徴とする剥離ユニット。
  6. 請求項5に記載の剥離ユニットにおいて、
    前記隙間は、数十μm〜約百μmであることを特徴とする剥離ユニット。
  7. 先端に剥離爪を有し、部品が貼り付けられた被着体に押し当てられて被着体表面上を移動することにより、前記剥離爪によって前記被着体から前記部品を剥がす剥離ユニットであって、
    前記剥離爪は弾性体で形成され、前記被着体から前記部品を剥がすときに該部品に接触して反力を受け、先端部が前記被着体から離れる方向に弾性変形して、前記被着体との間に隙間を形成することを特徴とする剥離ユニット。
  8. 請求項5又は7に記載の剥離ユニットにおいて、
    前記剥離爪には、前記被着体への押し当て面に、被着体とのすべり性を良くするすべり部材が設けられていることを特徴とする剥離ユニット。
  9. 請求項5又は7に記載の剥離ユニットにおいて、
    前記剥離爪には、前記被着体への押し当て面に、球体またはコロからなる転がり機構が設けられていることを特徴とする剥離ユニット。
  10. 請求項5〜9のいずれか1項に記載の剥離ユニットにおいて、
    前記剥離爪には、前記部品との接触面側に、剥がした部品の剥離爪への粘着を防止する非粘着部材が設けられていることを特徴とする剥離ユニット。
  11. 請求項5〜10のいずれか1項に記載の剥離ユニットにおいて、
    記隙間を調節する隙間調節手段が設けられていることを特徴とする剥離ユニット。
  12. 請求項に記載の剥離ユニットにおいて、
    前記被着体表面との前記隙間を調節する隙間調節手段が設けられ、前記隙間調節手段は、前記部品剥がれ時の反力による前記剥離爪先端部の弾性変形を考慮して、初期の隙間量を設定することを特徴とする剥離ユニット。
  13. 請求項5〜11のいずれか1項に記載の剥離ユニットにおいて、
    前記部品の剥がし時に、前記剥離爪と協働して前記部品の一部を挟持する挟持手段を有することを特徴とする剥離ユニット。
  14. 部品が貼り付けられた被着体が載置された載置台と、先端に剥離爪を有する剥離ユニットと、前記剥離ユニットが取り付けられ、前記載置台上の被着体に前記剥離爪を押し付けながら剥離爪を被着体表面上で移動させるツール駆動手段と、を備えた部品剥離装置であって、
    前記剥離ユニットとして、請求項5〜13のいずれか1項に記載の剥離ユニットを搭載したことを特徴とする部品剥離装置。
  15. 請求項14に記載の部品剥離装置において、
    前記ツール駆動手段は、前記剥離爪の移動速度を変化させる機能を有することを特徴とする部品剥離装置。
  16. 請求項14に記載の部品剥離装置において、
    前記載置台には、前記被着体を加熱する加熱手段が設けられていることを特徴とする部品剥離装置。
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