JP4021154B2 - 耐震補強体とその製作方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、柱と梁の隅部に装着して使用する耐震補強体とその製作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、地震が多い我が国では、建築物等に地震対策が施してあり、柱と梁で組み立てた木造建物等の補強として、例えば、隅部と隅部に筋交いが取り付けてある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この筋交いで補強された建物は、小さな地震によって揺れたときには、元の状態に戻るが、大きな揺れになって、柱が傾斜したときには、復元することがなく傾斜状態を維持する。
そこで、本発明は、柱と梁の隅部に取り付けて、揺れによって傾斜する柱を元通りに復元可能とする耐震補強体とその製作方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の耐震補強体は、隅部で接合の横枠体と縦枠体の間には弾性体が装着されている。又、その弾性体は軟質体と硬質体で構成されていて、硬質体は適宜の間隔で配列されて軟質体を複数に区分している。又、前記横枠体と縦枠体は軟質体で結合されている。
軟質体は、硬質体で複数に区分された状態であり、横枠体と縦枠体の動きに対して、硬質体で区分された軟質体は独立して伸縮するので、軟質体の伸縮を有効に利用できる。
又、請求項2の耐震補強体は、硬質体を横枠体と縦枠体の隅部に向けて配列することによって、弾性体の伸縮がより有効となる。
請求項3の耐震補強体は、横枠体と縦枠体の隅部と弾性体との間に空間が形成してあるので、弾性体の圧縮に対して有効に作用する。
又、請求項4の発明は、四角状の外枠(101)内に対角状に仕切体(103)が形成されていると共に隅部に空間体(102)が形成されている下金型と上金型を用いて、弾性体で横枠体(2)と縦枠体(3)が結合されている耐震補強体を製作する方法である。
そこで、隅部で結合の横枠体(2)と縦枠体(3)を前記下金型の外枠(101)内に挿入し、完成された状態の軟質体のブロックの高さより高い軟質体のブロックと、硬質体のブロックの側面に接着剤を塗布する。そして、接着剤を塗布された軟質体と硬質体のブロックを、順次、前記横枠体と縦枠体の間に挿入し、その後、下金型の上に上金型を載置して押圧し、加硫処理をして製品とする耐震補強体の製作方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の耐震補強体1の一実施の形態を、正面図(図1(A))、A〜A断面図(図1(B))を参照して説明する。
耐震補強体1は、柱と梁の交差部(隅部)等で使用するもので、横枠体2と縦枠体3は、柱や梁の幅より狭い金属板等であり、それぞれ別体の板材を熔接等で直角に接合するか、1枚板を曲折して、隅部7をR状に形成する。
又、横枠体2と縦枠体3には、柱や梁に固定するために、ビス孔4が適宜の間隔で穿設してある。
【0006】
横枠体2と縦枠体3の間には、隅部7と後述の弾性体10との間に空間8を形成して、且つ、傾斜状に弾性体10が装着してある。又、この弾性体10は、軟質体6内に硬質体5を適宜の間隔に配置して形成してある。
尚、前記硬質体5の配置間隔は、硬質体5と硬質体5の間に装着する軟質体6の厚み(L1)がほぼ同じになるように、即ち、軟質体6の伸縮が均等配分可能に、隅部7に向かって配置するのが望ましいが、使用用途によって、その間隔、その方向、及び配置する本数を適宜選定し、更には、硬質体5の形状についても平板の他、曲面状、曲折状等を適宜選定する。
又、前記空間8の大きさは、横枠体2と縦枠体3が接近しても、弾性体10が円滑に縮むことが可能な大きさである。
【0007】
尚、硬質体5としては、金属、セラミックス、プラスチックス、FRP、ポリウレタン、木材等を使用できる。
又、前記軟質体6に用いられる材料には、熱可塑性ゴム、ウレタンゴム、各種の加硫ゴム、未加流ゴム、微架橋ゴム、プラスチック等の有機材料、これらの混合材を用いる。
【0008】
次に、前記耐震補強体1の製作方法について、図2を参照して説明する。
(1)金属製の板材(幅:55mm、厚さ:16mm)を用いて、ビス孔4を穿設し、熔接又は曲折して、横枠体(長さ:240mm)2と縦枠体(長さ:240mm)3を作成する。尚、横枠体2と縦枠体3の結合部(隅部)7は、直角に形成しても、R状に形成してもよい。
(2)硬質体5は、幅(L3):35mm、厚み:2.3mmの金属板を、両端の軟質体6の幅L2が6〜10mmになり、且つ、隅部方向に向けた長さに切断したものを、6本(5a〜5f)準備する。
【0009】
(3)又、上金型100aと下金型100bは、2個の耐震補強体1が作成可能であり、上金型100aと下金型100bの底板には、外枠101内に、空間8に対応する空間体102、耐震補強体1、1を区分する仕切体103が一体で構成してある。
(4)そして、図2(C)に示すように、軟質体6は、硬質体5(5a〜5f)で区分形成のブロック体6a〜6gを作成しておく。尚、これらのブロック体6a〜6gの高さは、完成される軟質体6の高さより高く形成してある。
(5)以上の準備の基に、下金型100bに、先ず、横枠体2、2と縦枠体3、3を挿入する。
【0010】
(6)次に、ブロック体6aに接着剤9を塗布し、横枠体2に沿わせて挿入する。そして、その後、硬質体5(5a)の両面に接着剤9を塗布して、位置を合わせて挿入する。
その後、順次、ブロック体6b、両面に接着剤9を塗布した硬質体5(5b)、…のように、交互に挿入する。
(7)そして、上金型100aを被せて、上金型100aを押圧しながら加流処理を行う。この上金型100aで押圧することによって、完成される軟質体6の高さより高い軟質体6は、押し潰されて、横枠体2と縦枠体3と硬質体5に密着されると共に、硬質体5は軟質体6に埋もれた状態に形成される。
(8)加流処理が終了した後に、上金型100aを取り外して、製品の耐震補強体1、1を取り出す。
【0011】
次に、前記工程で製作された耐震補強体1は、図3に示す木造建築物において、適宜選定された柱20と梁21の交差部(隅部)22で、横枠体2と縦枠体3をビスで固定して使用する。
地震等が生じると、柱20や梁21は揺れが生じるが、耐震補強体1は、その揺れに対応して弾性体10(軟質体6)が伸縮し、柱等が傾斜しても元の状態に戻すことができる。
【0012】
尚、弾性体10は、硬質体5によって、ほぼ均等な幅の軟質体6のブロック体6a〜6gに形成してあるので、弾性体10の全体の伸縮は、各軟質体のブロック体6a〜6gに生ずる、ほぼ同じ伸縮量の総和となる。
即ち、弾性体10に生ずる伸縮量は、独立して、ほぼ均等にブロック体6a〜6gに配分されるので、軟質体6の伸縮を有効に利用できる。
又、横枠体2と縦枠体3の隅部に空間8が形成してあるので、弾性体10が圧縮されても、圧縮された弾性体10は、その空間8に逃げることができ、横枠体2と縦枠体3に押圧力として作用しない効果を奏する。
【0013】
以上のように、前記構成の耐震補強体1は、軟質体2と硬質体3を交互に配置する簡便な構成で、地震等によって、梁や柱が傾斜しても、弾性体10の伸縮力によって、もとの状態に戻すことができる。
尚、横枠体2と縦枠体3の角度、幅、長さ等、軟質体6の材質や硬質体5の本数等は使用する箇所によって適宜選定し、前記実施例に限定されない。
【0014】
【発明の効果】
請求項1の耐震補強体は、軟質体が硬質体で複数に区分されているので、横枠体と縦枠体の動きに対して、軟質体は独立して伸縮するので、軟質体の伸縮を有効に利用できる。
又、請求項2の耐震補強体は、硬質体を横枠体と縦枠体の隅部に向けて配列することによって、弾性体の伸縮がより有効となる。
請求項3の耐震補強体は、横枠体と縦枠体の隅部と弾性体との間に空間が形成してあるので、弾性体の圧縮に対して有効に作用する。
又、請求項4の耐震補強体の製作方法は、一対の金型で製作できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は耐震補強体の正面図、(B)はA〜A断面図である。
【図2】(A)は上金型と下金型の全体図、(B)は下金型の平面図、(C)は軟質体のブロックと硬質体の全体図、(D)は下金型に軟質体のブロックと硬質体を挿入した平面図である。
【図3】耐震補強体の使用例である。
【符号の説明】
1 耐震補強体
2 横枠体
3 縦枠体
5 硬質体
6 軟質体
7 隅部
8 空間
10 弾性体
Claims (4)
- 隅部で接合の横枠体と縦枠体の間には弾性体が装着されていて、前記弾性体は軟質体と硬質体で構成され、前記硬質体は軟質体を複数に区分するために適宜の間隔で配列され、前記横枠体と縦枠体は軟質体で結合されていることを特徴とする耐震補強体。
- 硬質体を、横枠体と縦枠体の隅部に向けて配列することを特徴とする請求項1の耐震補強体。
- 横枠体と縦枠体の隅部と弾性体との間に空間を形成することを特徴とする請求項1又は請求項2の耐震補強体。
- 四角状の外枠(101)内に対角状に仕切体(103)が形成されていると共に隅部に空間体(102)が形成されている下金型と上金型を用いて、弾性体で横枠体(2)と縦枠体(3)が結合されている耐震補強体を製作する方法であって、隅部で結合の横枠体(2)と縦枠体(3)を前記下金型の外枠(101)内に挿入し、完成された状態の軟質体のブロックの高さより高い軟質体のブロックと、硬質体のブロックの側面に接着剤を塗布し、前記接着剤を塗布された軟質体と硬質体のブロックを、順次、前記横枠体と縦枠体の間に挿入し、前記下金型の上に上金型を載置して押圧した後に加硫処理する耐震補強体の製作方法。
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