JP4018899B2 - 基板処理ユニット、基板処理装置及び基板処理方法 - Google Patents

基板処理ユニット、基板処理装置及び基板処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等(以下、単に「基板」と称する)に対して処理を行う基板処理ユニット、基板処理装置及びその基板処理ユニットを用いた基板処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の装置構成では、基板に塗布膜、例えばレジスト膜を塗布する基板処理装置と、その塗布膜の膜厚を測定する膜厚測定装置とは別々に構成されている。基板処理装置には、基板に塗布膜を塗布する塗布処理ユニット、及び基板に対する露光を行う露光ユニットなどが備えられる。
【0003】
この従来の装置構成において、例えば塗布膜の塗布処理の際の処理条件を決定する際には、基板処置装置の塗布処理ユニットにより基板にテスト的に塗布膜を形成した後、その基板を膜厚測定装置に搬入して塗布膜の膜厚測定を行い、測定によって得られた膜厚値に基づいて塗布処理の処理条件の設定を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の装置構成では、膜厚測定装置と基板処理装置とが別構成であるため、塗布処理の処理条件を決定する際に基板を両装置の間で搬送する必要があり、処理の効率が悪いという問題がある。また、両装置が別構成であるため、装置の設置スペースのが嵩み、スペースの使用効率が悪いいう問題もある。
【0005】
なお、装置の設置スペースを削減するために膜厚測定装置を基板処理装置に単純に組み込んでも、膜厚測定装置内におけるユニット配置スペースの増大を招くという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、処理効率及びスペースの使用効率の向上が図れる基板処理ユニット、基板処理装置及び基板処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための技術的手段は、基板を保持する保持手段と、第1の光源ユニットと、前記第1の光源ユニットから与えられる露光用の光を前記保持手段に保持された基板の表面に選択的に照射する露光ヘッド部とを有する露光手段と、第2の光源ユニットと、前記第2の光源ユニットから与えられる膜厚測定用の光を前記保持手段に保持された基板の表面に選択的に照射するとともに基板からの前記膜厚測定用の光の反射光を受光する光学ヘッド部と、前記光学ヘッド部が受光した前記反射光に基づいて基板表面に設けられた膜の膜厚測定を行う測定処理部とを有する膜厚測定手段と、前記露光手段の構成要素のうちの少なくとも前記露光ヘッド部と前記膜厚測定手段の構成要素のうちの少なくとも前記光学ヘッド部との双方を単一の駆動機構によって、前記保持手段に保持された基板に対して、前記基板と実質的に平行な方向に2次元的に駆動する駆動手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
好ましくは、基板が保持された前記保持手段を基板と共に基板と直交する軸回りに回転駆動する回転駆動手段と、前記保持手段に保持された基板の周縁の位置を検出するエッジ検出手段と、をさらに備えるのがよい。
【0009】
また、好ましくは、前記露光手段は、基板の周辺領域の露光を行う周辺露光手段であるのがよい。
【0010】
さらに、前記目的を達成するための技術的手段は、請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理ユニットを備えた基板処理装置であって、基板に対してレジストを塗布する塗布処理ユニットと、前記基板処理ユニットと、を備え、前記基板処理ユニットの前記膜厚測定手段は、前記基板に塗布されたレジストの膜厚を測定することを特徴とする。
【0011】
また、好ましくは、基板に対して熱処理を行う熱処理ユニットをさらに備えるのがよい。
【0012】
さらに、好ましくは、基板に対して現像処理を行う現像処理ユニットをさらに備えるのがよい。
【0013】
また、好ましくは、前記基板処理装置内における基板の搬送を行う搬送手段をさらに備えるのがよい。
【0014】
さらに、前記目的を達成するための技術的手段は、請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理ユニットを用いた基板処理方法であって、製造ロットの基板である実ウエハに対して行うレジスト膜形成の際の処理条件を、全くパターンが形成されていない状態の基板であるベアウエハを用いて決定する条件決定工程と、前記条件決定工程により決定された前記処理条件に従って実ウエハに対してレジスト膜を形成する実処理工程と、を備え、前記条件決定工程は、ベアウエハに対するレジストの塗布処理を少なくとも行う第1の処理工程と、前記基板処理ユニットを用いてベアウエハに形成されたレジスト膜の膜厚を測定する膜厚測定工程と、前記膜厚測定工程で得られた膜厚値に基づいて前記処理条件を決定する条件検討工程と、を有し、前記実処理工程は、前記条件検討工程により決定された前記処理条件に従って、実ウエハに対してレジスト膜を形成する第2の処理工程と、前記基板処理ユニットを用いて実ウエハの周辺領域を露光する露光工程と、を有することを特徴とする。
【0015】
また、前記目的を達成するための技術的手段は、請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理ユニットを用いた基板処理方法であって、基板に対するレジスト膜の形成を行う処理工程と、前記基板処理ユニットを用いて基板に対して基板周辺領域の露光を行う露光工程と、前記基板処理ユニットを用いて基板に形成されたレジスト膜の膜厚を測定する膜厚測定工程と、前記膜厚測定工程で得られた膜厚値に基づいて前記処理工程の処理条件を決定する条件検討工程と、を備えることを特徴とする。
【0016】
さらに、好ましくは、基板に対する現像処理を行う現像工程をさらに備えるのがよい。
【0017】
また、好ましくは、前記基板は全くパターンが形成されていない状態のベアウエハであるのがよい。
【0018】
【発明の実施の形態】
<装置の全体的な構成>
図1は本発明の一実施形態に係る基板処理装置1の全体概略を示す斜視図であり、図2はその基板処理装置1の概略構成を示す平面図である。この基板処理装置1は、基板Wにレジスト塗布処理及び現像処理を行う基板処理装置(いわゆるコータ&デベロッパ)であり、大別してインデクサIDとユニット配置部MPとを備えて構成されている。
【0019】
インデクサIDは、移載ロボットTF及び載置ステージ15を備えている。載置ステージ15には、4つのキャリアCを水平方向に沿って配列して載置することができる。それぞれのキャリアCには、多段の収納溝が刻設されており、それぞれの溝には1枚の基板Wを水平姿勢にて(主面を水平面に沿わせて)収容することができる。従って、各キャリアCには、複数の基板W(例えば25枚)を水平姿勢かつ多段に所定の間隔を隔てて積層した状態にて収納することができる。
【0020】
移載ロボットTFは、1本の移載アームを備えており、その移載アームを高さ方向に昇降動作させること、回転動作させること、及び、水平方向に進退移動させることができる。また、移載ロボットTF自身がキャリアCの配列方向に沿って移動することにより、移載アームをキャリアCの配列方向に沿って水平移動させることができる。つまり、移載ロボットTFは、移載アームを3次元的に移動させることができるのである。
【0021】
このような移載ロボットTFの動作により、インデクサIDは、複数の基板Wを収納可能なキャリアCから未処理の基板Wを取り出してユニット配置部MPに渡すとともに、ユニット配置部MPから処理済の基板Wを受け取ってキャリアCに収納することができる。ここで、このインデクサID及び後述する搬送ロボットTRが、本発明に係る搬送手段に相当している。
【0022】
ユニット配置部MPには、基板Wに所定の処理を行う処理ユニットが2列構成で複数配置されている。すなわち、ユニット配置部MPの図1における手前側の列には、2つの塗布処理ユニットSCが配置されている。塗布処理ユニットSCは、基板Wを回転させつつその基板主面にフォトレジストを滴下することによって均一なレジスト塗布を行う、いわゆるスピンコータである。
【0023】
また、ユニット配置部MPの図1における奥側の列であって、塗布処理ユニットSCと同じ高さ位置には2つの現像処理ユニットSDが配置されている。現像処理ユニットSDは、露光後の基板W上に現像液を供給することによって現像処理を行う、いわゆるスピンデベロッパである。塗布処理ユニットSCと現像処理ユニットSDとは搬送路14を挟んで対向配置されている。
【0024】
2つの塗布処理ユニットSC及び2つの現像処理ユニットSDのそれぞれの上方には、図示を省略するファンフィルタユニットを挟んで熱処理ユニット群13が配置されている(図示の便宜上、図2では熱処理ユニット群13及び後述する基板処理ユニット11等を省略)。熱処理ユニット群13には、基板Wを加熱して所定の温度にまで昇温するいわゆるホットプレート及び基板Wを冷却して所定の温度にまで降温するとともに該基板Wを当該所定の温度に維持するいわゆるクールプレートが組み込まれている。なお、ホットプレートには、レジスト塗布処理前の基板Wに密着強化処理を行う密着強化ユニットや露光後の基板のベーク処理を行う露光後ベークユニットが含まれる。本明細書では、ホットプレート及びクールプレートを総称して熱処理ユニットとし、塗布処理ユニットSC、現像処理ユニットSD及び熱処理ユニットを総称して処理ユニット(処理部)とする。
【0025】
また、図1に示すように、熱処理ユニット群13の一角には、基板処理ユニット11が配置されている。この基板処理ユニット11は、レジストが塗布された基板Wに対してその周辺領域の露光を行う周辺露光機能と、基板Wに塗布された塗布膜であるレジスト膜の膜厚を測定する膜厚測定機能とを有している。なお、この基板処理ユニット11の配置位置については、図1に図示された位置に限定されるものではない。
【0026】
塗布処理ユニットSCと現像処理ユニットSDとの間に挟まれた搬送路14には搬送ロボットTRが配置されている。搬送ロボットTRは、2つの搬送アームを備えており、その搬送アームを鉛直方向に沿って昇降させることと、水平面内で回転させることと、水平面内にて進退移動を行わせることができる。これにより、搬送ロボットTRは、インデクサIDの移載ロボットTFとの間で基板Wの受け渡しを行いつつ、ユニット配置部MPに配置された各処理ユニットの間で基板Wを所定の処理手順にしたがって循環搬送することができる。また、搬送ロボットTRは、レジスト塗布後の基板Wを基板処理ユニット11に搬送するとともに、膜厚検査ユニット11において露光又は膜厚測定後の基板Wを受け取って所定の位置に搬送する役割も担っている。
【0027】
図3は、本実施形態に係る基板処理装置1及びその制御システムのブロック構成図である。基板処理装置1は、コントローラ10の制御下において、塗布、現像、膜厚測定等の検査処理を実行する。また、塗布処理ユニットSCは、条件設定部121において設定された条件に従って基板Wに対する所定の処理を実行する。
【0028】
コントローラ10は、その本体部であって演算処理を行うCPUと、ROM、RAM、ハードディスクなどを備えており、ROM若しくはハードウェアには制御用ソフトウェアが記憶されている。また、基板処理装置1の側面には、オペレータ操作用の操作部16と、操作ガイダンスやメニューを表示するためのモニタ17が設けられている。コントローラ10は、ハードディスク等に記録されたレシピデータに基づく処理手順に従って、基板処理装置1を制御する。
【0029】
また、コントローラ10は、後述する基板処理ユニット11を介して基板Wのレジスト膜の膜厚を測定し、その測定値が予め設定された要求水準、例えば規定値の範囲内にあるか否かを判定する機能を有している。
【0030】
さらに、コントローラ10は、レジスト膜の膜厚が予め設定された要求水準の範囲内にないと判定した場合に、基板Wにレジスト膜を形成する際の処理条件を変更する機能を有している。その処理条件を変更する際のコントローラ10の制御モードとしては、自動変更モードと、手動変更モードとが備えられている。自動変更モードは、基板処理ユニット11によるレジスト膜の測定値に基づいて、コントローラ10が自動的に処理条件の変更処理を行うモードである。
【0031】
一方、手動変更モードは、基板処理ユニット11により測定したレジスト膜の膜厚値をコントローラ10にモニタ17等を介して出力させ、その出力された膜厚値に基づいて、ユーザの判断で処理条件の変更内容を決定し、その変更内容を装置1に対して入力するモードである。その変更内容の入力は、操作部16等を介して行われ、変更内容が入力されると、コントローラ10がその変更内容を処理条件に反映させる。自動変更モードと、手動変更モードとの間のモード切り替えは、操作部16を介して行われる。
【0032】
ここで、本実施形態では、レジスト膜の膜厚値の測定結果に基づいてレジスト膜形成の際の処理条件の変更の要否、及び変更が必要な場合の変更内容を決定する。そして、処理条件の変更が必要な場合には、変更した処理条件に従ってレジスト膜を形成し、そのレジスト膜の膜厚を測定し、処理条件の変更の要否を再検討するというサイクルを、レジスト膜の膜厚値が所定の要求水準を満たすまで繰り返す。
【0033】
また、レジスト膜の膜厚の測定結果に基づいて変更される処理条件としては、レジストを基板Wに回転塗布する際のスピン回転数を想定しているが、これはあくまでも一例であり、変更される処理条件に後述するプリベークの温度等の他の条件を含めるようにしてもよい。
【0034】
<基板処置ユニットの構成>
図4は基板処理ユニット11を上方から見たときの構成を模式的に示す図であり、図5は基板処理ユニット11を側面から見たときの構成を模式的に示す図である。この基板処理ユニット11は、図4又は図5に示すように、基板Wを保持する保持手段であるスピンチャック21と、スピンチャック21の回転駆動手段である回転駆動部22と、露光手段である露光装置23と、膜厚測定手段である膜厚測定装置24と、駆動手段であるXY駆動機構25と、エッジ検出手段であるエッジセンサ26とを備えている。
【0035】
スピンチャック21は、その軸周りに回転可能に設けられており、基板Wを吸着した状態で回転駆動部22によって基板Wの法線方向と平行な軸回りに回転駆動される。基板Wの吸着は、エアの通流路21a,21bを介して図示しない吸引ポンプにより与えられる真空吸引力を用いて行われる。スピンチャック21上への基板Wの搬入、及びスピンチャック21上からの基板Wの排出は、搬送ロボットTRによって行われる。
【0036】
露光装置23は、図示しない第1の光源ユニットと、露光ヘッド部23aと、照度センサ23bを備えている。第1の光源ユニットとしては、例えば水銀ランプユニットが用いられる。露光ヘッド部23aは、第1の光源ユニットから与えられる露光用の光を、内蔵した図示しないレンズを介してスピンチャック21の基板Wの表面に選択的に照射し、レジストが塗布された基板Wの周辺領域の露光を行う。照度センサ23bは、露光ヘッド部23aから基板Wに照射される光量を測定するために用いられる。
【0037】
なお、本実施形態では、第1の光源ユニットは基板処理ユニット11内に固定的に設けられており、露光ヘッド部23aは後述するXY駆動機構25によりXY移動可能に設けられている。このため、第1の光源ユニットによって与えられる露光用の光は、図示しない第1の光ファイバを介して第1の光源ユニットから露光ヘッド部23aに与えられる。また、照度センサ23bも基板処理ユニット11内に固定的に設けられている。
【0038】
膜厚測定装置24は、図示しない第2の光源ユニットと、光学ヘッド部24aと、図示しない測定処理部とを備えている。第2の光源ユニットとしては、例えばハロゲンランプユニットが用いられる。光学ヘッド部24aは、第2の光源ユニットから与えられる膜厚測定用の光をスピンチャック21に保持された基板Wの表面に選択的に照射するとともに、その膜厚測定用の光の基板Wからの反射光を受光する。測定処理部は、光学ヘッド部24aが受光した前記反射光に基づいて基板W表面に設けられたレジスト膜の膜厚測定を行う。
【0039】
なお、本実施形態では、第2の光源ユニットおよび測定処理部は基板処理ユニット11内に固定的に設けられており、光学ヘッド部24aは、後述するXY駆動機構25によりXY移動可能に設けられている。このため、第2の光源ユニットによって与えられる膜厚測定用の光は、図示しない第2の光ファイバを介して第2の光源ユニットから光学ヘッド部24aに与えられ、光学ヘッド部24aによって受光された反射光は、図示しない第3の光ファイバを介して光学ヘッド部24aから測定処理部に与えられる。或いは、変形例として、測定処理部を光ヘッド部24aと一体的に設け、XY駆動機構25にXY移動されるようにしてもよい。この場合、第3の光ファイバは省略可能である。
【0040】
XY駆動機構25は、Xネジ軸25aと、Xネジ軸25aを回転駆動するX回転駆動部25bと、Yネジ軸25cと、Yネジ軸25cを回転駆動するY回転駆動部25dと、第1および第2の可動台25e,25fとを備えている。
【0041】
Xネジ軸25aとYネジ軸25bとは、スピンチャック21に保持された基板Wと平行な方向であって、かつ互いに直交するX,Y方向に沿って設けられている。第1の可動台25eは、Xネジ軸25eに螺合されており、Xネジ軸25eが正逆転されるのに伴ってX方向に進退移動される。第2の可動台25fは、Yネジ軸25cに螺合されており、Xネジ軸25cが正逆転されるのに伴ってY方向に進退移動される。
【0042】
また、Xネジ軸25a、X回転駆動部25b及び第1の可動台25eは、第2の可動台25eがY方向に進退移動されるのに伴って、第2の可動台25eと一体にY方向に移動される。従って、X回転駆動部25b及びY回転駆動部25dによりXネジ軸25a及びYネジ軸25cを正逆転駆動することにより、第1の可動台25eが基板Wと平行なXY平面内において2次元的に移動される。
【0043】
第1の可動台25eには、露光装置23の露光ヘッド部23a及び膜厚測定装置24の光学ヘッド部24aが保持されている。このため、XY駆動機構25によって、露光ヘッド部23a及び光学ヘッド部24aを2次元的に駆動することにより、基板W上における露光用の光の照射位置及び膜厚測定位置を2次元的に移動することができる。
【0044】
エッジセンサ26は、スピンチャック21に保持された基板Wの周縁部を部分的に上下から挟み込むようにして設けられており、挟み込んだ基板Wの周縁の部分の位置を検出する。より詳細には、エッジセンサ26には、ライン状に配設された複数の光センサを備えた図示しないラインセンサが設けられている。その光センサは、スピンチャック21に保持された基板Wと平行に延びる直線であって、スピンチャック21の回転軸上を通る直線に沿ってライン状に配設されている。そして、複数の光センサのうちのスピンチャック21の中心側から何番目までの光センサが基板Wを検出しているかを検出することにより、ライセンサに対向する基板Wの周縁の部分のスピンチャック21の回転軸からの距離が検出される。
【0045】
このため、エッジセンサ26で基板Wの周縁を検出しつつ、回転駆動部22により基板Wを回転させることによりスピンチャック21の回転軸と基板Wの中心との位置関係、例えば回転軸に対する基板Wの中心の偏心位置を検知することができ、さらにはその位置関係に基づいてスピンチャック21に保持された基板Wの位置を検出することができる。
【0046】
次に、基板処理ユニット11の動作について説明する。基板処理ユニット11は、コントローラ10の制御により動作し、レジストが塗布された基板Wの周辺領域の露光と、基板Wに設けられたレジスト膜の膜厚測定とを行う。
【0047】
先ず、露光動作について説明する。レジストが塗布された基板Wがユニット11内に搬入されてスピンチャック21に吸着されて保持されると、基板Wがスピンチャック21と共に回転駆動部22によって回転駆動されるとともに、エッジセンサ26によって基板Wの周縁のスピンチャック21の回転軸からの距離が検出され、その検出結果に基づいて基板Wの中心とスピンチャック21の回転軸との位置関係及びスピンチャック21に対する基板Wの位置が検出され、それによって露光を行うべき基板Wの周辺領域の位置が特定される。
【0048】
そして、露光装置23の第1の光源ユニットを発光させ、回転駆動部22により基板Wを回転させつつ、その回転に応じてXY駆動機構25が駆動されて露光ヘッド部23aによる露光用の光の基板Wへの照射位置を変化させることにより、基板Wの周辺領域の露光が行われる。第1の光源ユニットの発光出力は、照度センサ23bの検出値に基づいて調節される。
【0049】
次に、レジスト膜の膜厚測定動作について説明する。レジストが塗布された基板Wがユニット11内に搬入されてスピンチャック21に吸着されて保持されると、上述の露光動作の際と同様に、基板Wがスピンチャック21と共に回転駆動部22によって回転駆動されるとともに、エッジセンサ26によって基板Wの周縁のスピンチャック21の回転軸からの距離が検出され、その検出結果に基づいて基板Wの中心とスピンチャック21の回転軸との位置関係及びスピンチャック21に対する基板Wの位置が検出され、それによって膜厚測定を行うべき基板Wの測定点の位置が特定される。
【0050】
続いて、回転駆動部22による基板Wの回転及びXY駆動機構25による光学ヘッド部24aの移動が行われて、光学ヘッド部24aによる膜厚測定位置が膜厚測定を行うべき基板Wの測定点に対応する位置に移動される。そして、膜厚測定装置24の第2の光源ユニットが発光されて、膜厚測定用の光が前記測定点に照射されるとともに、その膜厚測定用の光の測定点からの反射光が光学ヘッド部24aにより受光され、その受光された反射光に基づいて測定処理部により測定点のレジスト膜の膜厚が算出される。測定点が複数存在する場合には、一つの測定点に対する膜厚測定が行われるごとに、回転駆動部22による基板Wの回転及びXY駆動機構25により光学ヘッド部24aの移動が行われて、基板W上における光学ヘッド部24aによる膜厚測定位置の移動が行われる。
【0051】
<動作説明>
図6は、本実施形態に係る基板処理装置1を用いた処理手順を示すフローチャートである。本実施形態に係る基板処理装置1では、製造ロットの基板Wである実ウエハに対して行うレジスト膜形成の際の処理条件が、全くパターンが形成されていない状態の基板Wであるベアウエハを用いて決定される(条件決定工程)。そして、その決定された処理条件に従って、実ウエハに対してレジスト膜形成等の各種処理が行われる(実処理工程)。ここで、この条件決定工程は、例えば、ロットが変わった場合や、デイリーチェック時等において行われる。
【0052】
上記の条件決定工程及び実処理工程では、インデクサIDの移載ロボットTFによって未処理の基板WがキャリアCから取り出されて、ユニット配置部MPの搬送ロボットTRに渡される。ユニット配置部MPに渡された基板Wは、所定の処理手順に従って搬送ロボットTRにより各処理ユニット間で循環搬送されて、条件決定工程及び実力工程に応じた処理が行われる。処理後の基板Wは、ユニット配置部MPの搬送ロボットTRからインデクサIDの移載ロボットTFに渡される。処理済の基板Wを受け取った移載ロボットTFは、その基板WをキャリアCに収納する。
【0053】
なお、図6に示すステップS1〜S11が条件決定工程により行われる動作又は処理に対応しており、ステップS12が実処理工程の動作又は処理に対応している。
【0054】
まず、ステップS1にて、ベアウエハがユニット配置部MPの搬送ロボットTRに渡されるとステップS2に進み、ベアウエハに対して熱処理ユニット13による第1の熱処理が行われる。この第1の熱処理では、レジスト塗布前の加熱処理、例えば密着強化処理等が行われるとともに、冷却処理が行われる。
【0055】
続くステップS3では、ベアウエハに対して塗布処理ユニットSCによるレジストの塗布処理が行われる。この塗布処理の際のベアウエハのスピン回転数の値は、スピン回転数の値は形成されるレジスト膜の膜厚を決定する主要条件の一つであり、予め設定された処理条件によって決定される。
【0056】
続くステップS4では、ベアウエハに対して熱処理ユニット13による第2の熱処理が行われる。この第2の熱処理では、プリベーク及びそのプリベーク後の冷却処理が行われる。
【0057】
続くステップS5では、ベアウエハに対して基板処理ユニット11による周辺露光処理が上述のようにして行われる。なお、このステップS5の処理は、条件決定工程において必ずしも必須の処理ではなく、省略してもよい。
【0058】
続くステップS6では、ベアウエハに対して基板処理ユニット11によるレジスト膜の膜厚測定が上述のようにして行われる。
【0059】
続くステップS7では、露光処理が行われたベアウエハに対して現像処理ユニットSDによる現像処理が行われる。なお、このステップS5の処理は、条件決定工程において必ずしも必須の処理ではなく、省略してもよい。
【0060】
続くステップS8では、ステップS7で測定されたレジスト膜の膜厚値が予め設定された規定値の範囲内にあるか否か、すなわちレジスト膜形成の際の処理条件の変更の要否がコントローラ10によって判定され、規定値の範囲内にあり処理条件の変更が不要な場合にはステップS12に進む一方、規定値の範囲内になく処理条件の変更が必要な場合にはステップS9に進む。
【0061】
ステップS9では、レジスト膜の形成のための処理条件の変更のためのコントローラ10の制御モードが手動変更モードに設定されているか否かがコントローラ10により判断され、制御モードが手動変更モードではなく自動変更モードに設定されている場合にはステップS10に進む一方、制御モードが手動変更モードに設定されている場合にはステップS11に進む。
【0062】
ステップS10では、レジスト膜形成の際の処理条件がコントローラ10によって自動的に変更される。この自動変更処理では、ステップS6で測定されたレジスト膜の膜厚値に基づいて所定の計算式により処理条件、例えばレジストの回転塗布の際のスピン回転数の変更内容が決定される。
【0063】
ステップS11では、ステップS6で測定されたレジスト膜の膜厚値がモニタ17等を介してコントローラ10の制御により出力され、その出力された膜厚値に基づいて、処理条件、例えばレジストの回転塗布の際のスピン回転数の変更内容がユーザの判断により決定され、その決定された変更内容が操作部16等を介して装置1に入力される。入力された変更内容は、コントローラ10の処理によって変更後の処理条件に反映される。
【0064】
ステップS10又はステップS11が終了すると、ステップS1に戻り、レジスト膜の膜厚値が所定の規定値の範囲内に入るまで、新たなベアウエハを用いたステップS1〜S11の処理が繰り返される。
【0065】
ステップS12で行われる実処理工程では、ステップS1〜S11の処理条件決定工程により決定された処理条件に従って実ウエハに対してレジスト膜が形成されるとともに、実ウエハに対するその他各種の処理が行われる。その処理には、レジスト膜が形成された実ウエハに対して行われる基板処理ユニット11による周辺露光処理が少なくとも含まれている。
【0066】
<効果>
以上のように、本実施形態によれば、基板処理ユニット11において、露光装置23の露光ヘッド部23aをXY駆動するための手段と、膜厚測定装置24の光学ヘッド部24aをXY駆動するための手段とが単一のXY駆動機構25によって実現されているため、単一のXY駆動機25によって、基板W上における露光用の光の照射位置及び膜厚測定位置を2次元的に移動することができる。このため、ユニット11の大型化を抑制しつつ、基板処理ユニット11に露光機能と膜厚測定機能とを持たせることができる。このため、基板処置装置1内のユニット設置スペースの増大を招くことなく、基板処理装置1に膜厚測定機能を持たせることができ、その結果、スペースの使用効率の向上が図れる。
【0067】
さらに、基板処理ユニット11の構成に関し、仮に、基板W側を露光装置23の露光ヘッド部23a及び膜厚測定装置24の光学ヘッド部24aに対して基板Wと平行な方向に2次元的に移動させる構成とした場合には、基板Wの2次元的な移動を可能とするために、基板Wの周囲に余分なスペース、例えば基板Wの半径分の幅の余剰スペースを設けておく必要があり、スペースの使用効率が悪い。これに対し、本実施形態では、基板Wに対して露光装置23の露光ヘッド部23a及び膜厚測定装置24の光学ヘッド部24aを基板Wと平行な方向に2次元的に移動する構成であるため、基板Wの周囲の余剰スペースを省略でき、ユニット構成の省スペース化が図れる。
【0068】
また、露光装置23の露光ヘッド部23a及び膜厚測定装置24の光学ヘッド部24aは、基板Wが保持されるスピンチャック21よりも一般に軽量であり、XY方向に容易に駆動することができる。
【0069】
さらに、基板処理ユニット11には、基板Wと直交する軸回りに基板Wと共にスピンチャック21を回転駆動する回転駆動部22が設けられているため、基板Wの周辺領域を露光する際に、基板Wを回転駆動させつつ露光を行うことにより周辺領域の露光を効率よく行うことができる。
【0070】
また、エッジセンサ26により基板Wの周縁を検出しつつ回転駆動部22により基板Wを回転させることにより回転駆動部22による回転の軸中心と基板Wの中心との位置関係を検知することができ、さらにはその位置関係に基づいてスピンチャック21に保持された基板Wの位置を検出することができる。その結果、カメラの撮像画像を用いた画像認識等を行うことなく、基板W上における露光あるいは膜厚測定を行うべきポイントの位置を容易に特定することができる。
【0071】
さらに、基板処理装置1には基板Wに対してレジストを塗布する塗布処理ユニットSCと、周辺露光機能及び膜厚測定機能を備えた基板処理ユニット11とが備えられているため、レジストの塗布処理の処理条件の決定の際に、従来のように基板Wを基板処理装置と膜厚測定装置との間で搬送する必要がなく、効率よく処理を行うことができる。
【0072】
また、基板処理装置1には、熱処理ユニット13がさらに備えられているため、レジスト膜の塗布処理、レジスト膜の膜厚測定、熱処理及び露光処理を一台の基板処理装置1で行うことができ、処理効率のさらなる向上が図れる。
【0073】
さらに、基板処理装置1には、現像処理ユニットSDがさらに備えられているため、レジスト膜の塗布処理、レジスト膜の膜厚測定、熱処理、露光処理及び現像処理を一台の基板処理装置1で行うことができ、処理効率のさらなる向上が図れる。
【0074】
また、基板処理装置1には、基板処理装置1内における基板Wの搬送を行うインデクサID及び搬送ロボットTRがさらに備えられているため、基板処理装置1内における基板Wの搬送を作業者が行う必要がなく、効率良く処理を行うことができる。
【0075】
さらに、全くパターンの形成されていないベアウエハにテスト的に形成されたレジスト膜の膜厚を測定し、その測定結果に基づいてレジスト膜形成の際の処理条件を決定するため、レジスト膜の正確な膜厚値を効率よく容易に得ることができる。例えば、既にパターンが形成された基板Wを用いてレジスト膜の膜厚測定を行う場合には、正確な膜厚測定を行うためには、基板Wにパターンのない膜厚測定用の領域を設けておき、膜厚測定時に基板上の膜厚測定用の領域を選択して膜厚測定を行う必要があり、パターン設計上も処理効率上も無駄が多い。
【0076】
また、ベアウエハに対して行うレジスト膜の膜厚測定と、実ウエハに対して行う周辺露光処理とが単一の基板処理ユニットWを用いて行われるため、装置構成の省スペース化が図れる。
【0077】
さらに、レジストをテスト的に塗布して膜厚測定を行う膜厚検査用のベアウエハに対しても、製造ロットの基板と同様に露光工程により基板周辺領域の露光が行われるため、膜厚検査用のベアウエハの処理履歴と製造ロットの基板Wの処理履歴とを一致させることができる。そのため、膜厚検査用のベアウエハを用いて露光状態、例えば周辺露光の状態の検査を行ったり、膜厚検査用の基板Wを膜厚測定後に、露光工程に続く他の後工程に送り込むことにより、膜厚検査用の基板を用いて他の後工程による処理の検査などを行うことができる。
【0078】
また、膜厚測定を行う膜厚検査用のベアウエハに対しても、製造ロットの基板と同様に現像工程による現像が行われるため、膜厚検査用のベアウエハの処理履歴と製造ロットの基板Wの処理履歴とをさらに一致させることができる。
【0079】
【発明の効果】
請求項1ないし11に記載の発明によれば、露光手段の少なくとも露光ヘッド部を駆動するための手段と、膜厚測定手段の少なくとも光学ヘッド部を駆動するための手段とが単一の駆動手段によって実現されているため、単一の駆動手段によって、基板上における露光用の光の照射位置及び膜厚測定位置を2次元的に移動することができる。このため、ユニットの大型化を抑制しつつ、基板処理ユニットに露光機能と膜厚測定機能とを持たせることができる。
【0080】
従って、基板に対する露光を行う露光ユニットを備えた基板処理装置に対しては、その露光ユニットに代えて本発明に係る基板処理ユニットを設置することにより、基板処置装置内のユニット設置スペースの増大を招くことなく、基板処理装置に膜厚測定機能を持たせることができ、その結果、スペースの使用効率の向上が図れる。
【0081】
また、本発明に係る膜厚測定ユニットを、基板への塗布膜の塗布処理機能を有する基板処理装置に組み込むことにより、塗布処理の処理条件の決定の際に、従来のように基板を基板処理装置と膜厚測定装置との間で搬送する必要がなく、効率よく処理を行うことができる。
【0082】
さらに、仮に、基板側を露光手段の露光ヘッド部及び膜厚測定手段の光学ヘッド部に対して基板と平行な方向に2次元的に移動させる構成とした場合には、基板の2次元的な移動を可能とするために、基板の周囲に余分なスペース、例えば基板の半径分の幅の余剰スペースを設けておく必要があり、スペースの使用効率が悪い。これに対し、本発明では、基板に対して露光手段の露光ヘッド部及び膜厚測定手段の光学ヘッド部を基板と平行な方向に2次元的に移動する構成であるため、基板の周囲の余剰スペースを省略でき、ユニット構成の省スペース化が図れる。
【0083】
また、露光手段の露光ヘッド部及び膜厚測定手段の光学ヘッド部は、基板が保持される保持手段よりも一般に軽量であり、2次元的に容易に駆動することができる。
【0084】
請求項2に記載の発明によれば、基板と直交する軸回りに基板を回転駆動する回転駆動手段が設けられているため、例えば基板の周辺領域を露光手段により露光する際に、基板を回転駆動させつつ露光を行うことにより周辺領域の露光を効率よく行うことができる。
【0085】
また、エッジ検出手段により基板の周縁を検出しつつ回転駆動手段により基板を回転させることにより回転駆動手段による回転の軸中心と基板中心との位置関係を検知することができ、さらにはその位置関係に基づいて保持手段に保持された基板の位置を検出することができる。その結果、カメラの撮像画像を用いた画像認識等を行うことなく、基板上における露光あるいは膜厚測定を行うべきポイントの位置を容易に特定することができる。
【0086】
請求項4に記載の発明に係る基板処理装置によれば、基板に対してレジストを塗布する塗布処理ユニットと、露光機能及び膜厚測定機能を備えた基板処理ユニットとが備えられているため、レジストの塗布処理の処理条件の決定の際に、従来のように基板を基板処理装置と膜厚測定装置との間で搬送する必要がなく、効率よく処理を行うことができる。
【0087】
請求項5に記載の発明に係る基板処理装置には、熱処理ユニットがさらに備えられているため、レジスト膜の塗布処理、レジスト膜の膜厚測定、熱処理及び露光処理を一台の基板処理装置で行うことができ、処理効率のさらなる向上が図れる。
【0088】
請求項6に記載の発明に係る基板処理装置には、現像処理ユニットがさらに備えられているため、レジスト膜の塗布処理、レジスト膜の膜厚測定、熱処理、露光処理及び現像処理を一台の基板処理装置で行うことができ、処理効率のさらなる向上が図れる。
【0089】
請求項7に記載の発明に係る基板処理装置には、基板処理装置内における基板の搬送を行う搬送手段がさらに備えられているため、基板処理装置内における基板の搬送を作業者が行う必要がなく、効率良く処理を行うことができる。
【0090】
請求項8に記載の発明によれば、全くパターンの形成されていないベアウエハにテスト的に形成されたレジスト膜の膜厚を測定し、その測定結果に基づいてレジスト膜形成の際の処理条件を決定するため、レジスト膜の正確な膜厚値を効率よく容易に得ることができる。例えば、既にパターンが形成された基板を用いてレジスト膜の膜厚測定を行う場合には、正確な膜厚測定を行うためには、基板にパターンのない膜厚測定用の領域を設けておき、膜厚測定時に基板上の膜厚測定用の領域を選択して膜厚測定を行う必要があり、パターン設計上も処理効率上も無駄が多い。
【0091】
また、ベアウエハに対して行うレジスト膜の膜厚測定と、実ウエハに対して行う周辺露光処理とが単一の基板処理ユニットを用いて行われるため、装置構成の省スペース化が図れる。
【0092】
請求項9に記載の発明によれば、レジストをテスト的に塗布して膜厚測定を行う膜厚検査用の基板に対しても、製造ロットの基板と同様に露光工程により基板周辺領域の露光が行われるため、膜厚検査用の基板の処理履歴と製造ロットの基板の処理履歴とを一致させることができる。そのため、膜厚検査用の基板を用いて露光状態の検査を行ったり、膜厚検査用の基板を膜厚測定後に、露光工程に続く他の後工程に送り込むことにより、膜厚検査用の基板を用いて他の後工程による処理の検査などを行うことができる。
【0093】
請求項10に記載の発明によれば、膜厚測定を行う膜厚検査用の基板に対しても、製造ロットの基板と同様に現像工程による現像が行われるため、膜厚検査用の基板の処理履歴と製造ロットの基板の処理履歴とをさらに一致させることができる。
【0094】
請求項11に記載の発明によれば、ベアウエハにテスト的に塗布されたレジスト膜の膜厚を測定し、その測定結果に基づいてレジストの塗布処理の処理条件を決定するため、レジスト膜の正確な膜厚値を効率よく容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る基板処理装置の全体概略を示す斜視図である。
【図2】図1の基板処理装置の概略構成を示す平面図である。
【図3】図1の基板処理装置及びその制御システムのブロック構成図である。
【図4】基板処理ユニットを上方から見たときの構成を模式的に示す図である。
【図5】基板処理ユニットを側面から見たときの構成を模式的に示す図である。
【図6】図1の基板処理装置を用いた処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 基板処理装置
10 コントローラ
11 基板処理ユニット
13 熱処理ユニット群
16 操作部
17 モニタ
21 スピンチャック
22 回転駆動部
23 周辺露光装置
23a 露光ヘッド部
23b 照度センサ
24 膜厚測定装置
25 光学ヘッド部
26 エッジセンサ
SC 塗布処理ユニット
SD 現像処理ユニット
W 基板

Claims (11)

  1. 基板を保持する保持手段と、
    第1の光源ユニットと、前記第1の光源ユニットから与えられる露光用の光を前記保持手段に保持された基板の表面に選択的に照射する露光ヘッド部とを有する露光手段と、
    第2の光源ユニットと、前記第2の光源ユニットから与えられる膜厚測定用の光を前記保持手段に保持された基板の表面に選択的に照射するとともに基板からの前記膜厚測定用の光の反射光を受光する光学ヘッド部と、前記光学ヘッド部が受光した前記反射光に基づいて基板表面に設けられた膜の膜厚測定を行う測定処理部とを有する膜厚測定手段と、
    前記露光手段の構成要素のうちの少なくとも前記露光ヘッド部と前記膜厚測定手段の構成要素のうちの少なくとも前記光学ヘッド部との双方を単一の駆動機構によって、前記保持手段に保持された基板に対して、前記基板と実質的に平行な方向に2次元的に駆動する駆動手段と、
    を備えることを特徴とする基板処理ユニット。
  2. 請求項1に記載の基板処理ユニットであって、
    基板が保持された前記保持手段を基板と共に基板と直交する軸回りに回転駆動する回転駆動手段と、
    前記保持手段に保持された基板の周縁の位置を検出するエッジ検出手段と、
    をさらに備えることを特徴とする基板処理ユニット。
  3. 請求項1または2に記載の基板処理ユニットであって、
    前記露光手段は、基板の周辺領域の露光を行う周辺露光手段であることを特徴とする基板処理ユニット。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理ユニットを備えた基板処理装置であって、
    基板に対してレジストを塗布する塗布処理ユニットと、
    前記基板処理ユニットと、
    を備え、
    前記基板処理ユニットの前記膜厚測定手段は、前記基板に塗布されたレジストの膜厚を測定することを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項4に記載の基板処置装置であって、
    基板に対して熱処理を行う熱処理ユニットをさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項5に記載の基板処置装置であって、
    基板に対して現像処理を行う現像処理ユニットをさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
  7. 請求項6に記載の基板処置装置であって、
    前記基板処理装置内における基板の搬送を行う搬送手段をさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
  8. 請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理ユニットを用いた基板処理方法であって、
    製造ロットの基板である実ウエハに対して行うレジスト膜形成の際の処理条件を、全くパターンが形成されていない状態の基板であるベアウエハを用いて決定する条件決定工程と、
    前記条件決定工程により決定された前記処理条件に従って実ウエハに対してレジスト膜を形成する実処理工程と、
    を備え、
    前記条件決定工程は、
    ベアウエハに対するレジストの塗布処理を少なくとも行う第1の処理工程と、
    前記基板処理ユニットを用いてベアウエハに形成されたレジスト膜の膜厚を測定する膜厚測定工程と、
    前記膜厚測定工程で得られた膜厚値に基づいて前記処理条件を決定する条件検討工程と、
    を有し、
    前記実処理工程は、
    前記条件検討工程により決定された前記処理条件に従って、実ウエハに対してレジスト膜を形成する第2の処理工程と、
    前記基板処理ユニットを用いて実ウエハの周辺領域を露光する露光工程と、
    を有することを特徴とする基板処理方法。
  9. 請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理ユニットを用いた基板処理方法であって、
    基板に対するレジスト膜の形成を行う処理工程と、
    前記基板処理ユニットを用いて基板に対して基板周辺領域の露光を行う露光工程と、
    前記基板処理ユニットを用いて基板に形成されたレジスト膜の膜厚を測定する膜厚測定工程と、
    前記膜厚測定工程で得られた膜厚値に基づいて前記処理工程の処理条件を決定する条件検討工程と、
    を備えることを特徴とする基板処理方法。
  10. 請求項9に記載の基板処理方法であって、
    基板に対する現像処理を行う現像工程をさらに備えることを特徴とする基板処理方法。
  11. 請求項9または10に記載の基板処理方法であって、
    前記基板は全くパターンが形成されていない状態のベアウエハであることを特徴とする基板処理方法。
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