JP4016937B2 - 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー及びその製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、複写機やプリンター等の画像形成装置において、感光体に形成された静電荷像を現像するのに使用する静電荷像現像用トナー及びその製造方法に係り、特に、少なくとも樹脂と着色剤とを含むコア粒子の表面が樹脂を用いた被覆層によって被覆された静電荷像現像用トナー及びその製造方法に関するものである。
従来より、複写機やプリンター等の画像形成装置においては、感光体に形成された静電荷像を現像するのに静電荷像現像用トナーが使用されている。
そして、このような静電荷像現像用トナーを製造するにあたっては、樹脂中に着色剤やワックス等の添加剤を加え、これを加熱溶融させて混練し、この混練物を冷却させた後、これを粉砕して所定の粒径になった静電荷像現像用トナーを製造する粉砕法が広く用いられている。
しかし、このような粉砕法によって静電荷像現像用トナーを製造する場合、製造されたトナーの粒径のばらつきが大きく、生産効率が悪くて、コストが高くつき、特に粒径の小さいトナーを製造する場合には、収率が著しく低下する等の問題があった。
このため、近年においては、静電荷像現像用トナーを製造するにあたり、トナー粒子の形状や粒度分布を任意に制御できる製造法として乳化重合凝集法が提案されている。
ここで、上記の乳化重合凝集法により静電荷像現像用トナーを製造するにあたっては、樹脂微粒子の分散液を乳化重合によって調製する一方、着色剤微粒子の分散液及び離型剤として用いるワックスの分散液等を調製し、これらを混合、攪拌しながら無機金属塩等の適当な凝集剤を添加して、上記の樹脂微粒子と着色剤微粒子等とを凝集させた後、加熱させてこれらを融着させてトナーを製造するようにしている。
しかし、このようにしてトナーを製造した場合、着色剤やワックス等がトナー中にうまく分散されず、着色剤やワックス等が凝集してトナーの表面に露出し、これによりトナーの定着性が低下したり、またトナーの環境安定性が低下して、環境変動によりトナーの帯電量が変化し、形成される画像の濃度が変動したり、形成される画像にカブリが発生したり、またカラー画像を形成する場合には色調が変化する等の問題があった。
また、近年においては、少なくとも重合体一次粒子及び着色剤を含有する粒子凝集体に、樹脂微粒子を付着又は固着させた静電荷像現像用トナーにおいて、上記の重合体一次粒子にワックスを含有させた静電荷像現像用トナー(例えば、特許文献1参照。)や、顔料を主樹脂間に分散させた顔料分散体の表面を帯電制御剤が溶解された被覆樹脂で被覆し、上記の顔料分散体中にワックスを含有させたトナー(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。
ここで、上記のようなトナーにおいては、ワックスがトナーの表面に露出するのを抑制することができるが、トナー中にワックスを適切に微分散させることは困難であり、定着性等を十分に向上させることができないという問題が依然として存在した。
特開2002−82487号公報 特開2002−82490号公報
この発明は、複写機やプリンター等の画像形成装置において、感光体に形成された静電荷像を現像するのに使用する静電荷像現像用トナーにおける上記のような問題を解決することを課題とするものである。
すなわち、この発明においては、着色剤やワックス等がトナーの表面に露出するのを抑制して、環境変動等によりトナーの帯電量が変動するのを防止し、形成される画像の濃度が変動したり、形成される画像にカブリが発生したりするのを抑制すると共に、ワックスがトナー中に適切に微分散されるようにして、トナーの定着性を向上させ、良好な画像が安定して得られるようにすることを目的としている。
この発明の請求項1における静電荷像現像用トナーにおいては、上記のような課題を解決するため、少なくとも樹脂と着色剤とを含むコア粒子の表面に、樹脂を用いた被覆層が形成されてなる静電荷像現像用トナーにおいて、少なくとも樹脂微粒子と着色剤微粒子とを凝集・融着させてコア粒子を形成すると共に、このコア粒子における樹脂微粒子の少なくとも一部に、ワックスを含有した重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が2〜10の範囲のポリエステル系樹脂からなる樹脂微粒子を用いるようにしたのである。
この発明の請求項2における静電荷像現像用トナーにおいては、上記のような課題を解決するため、少なくとも樹脂と着色剤とを含むコア粒子の表面に、樹脂を用いた被覆層が2層以上形成されてなる静電荷像現像用トナーにおいて、少なくとも樹脂微粒子と着色剤微粒子とを凝集・融着させてコア粒子を形成すると共に、このコア粒子の表面に樹脂微粒子を凝集・融着させて2層以上の被覆層を形成し、上記のコア粒子における樹脂微粒子と、最外の被覆層以外の被覆層における樹脂微粒子との少なくとも一部に、ワックスを含有した重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が2〜10の範囲のポリエステル系樹脂からなる樹脂微粒子を用いるようにしたのである。
ここで、上記の最外の被覆層を構成する樹脂としては、ガラス転移温度Tgが55℃以上のものを用いることが好ましい。
また、上記のような静電荷像現像用トナーを製造するにあたっては、分散液中に分散された少なくとも樹脂微粒子と着色剤微粒子とを凝集・融着させてコア粒子を形成する工程と、コア粒子が分散された分散液に樹脂微粒子の分散液を添加し、コア粒子の表面に樹脂微粒子を凝集・融着させて被覆層を形成する工程とを行うようにし、上記のコア粒子における樹脂微粒子と、最外の被覆層以外の被覆層における樹脂微粒子との少なくとも一部に、ワックスを含有した重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が2〜10の範囲のポリエステル系樹脂からなる樹脂微粒子を用いるようにしたのである。
この発明における静電荷像現像用トナーにおいては、上記のように少なくとも樹脂と着色剤とを含むコア粒子を、分散液中に分散された少なくとも樹脂微粒子と着色剤微粒子とを凝集・融着させて形成するようにしたため、粒径分布のシャープなトナーが得られるようになる。
また、この発明における静電荷像現像用トナーにおいては、上記のようにコア粒子の表面を樹脂を用いた被覆層によって被覆するようにし、コア粒子における樹脂微粒子と、最外の被覆層以外の被覆層における樹脂微粒子との少なくとも一部に、ワックスを含有した重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が2〜10の範囲のポリエステル系樹脂からなる樹脂微粒子を用いる一方、最外の被覆層にはワックスを含有した樹脂微粒子を用いないようにしたため、着色剤やワックス等がトナー粒子の表面に露出するのが防止されるようになり、環境変動等によってトナーの帯電量が変動するのが抑制され、形成される画像の濃度が変動したり、形成される画像にカブリが発生するのが防止される。
また、上記のようにコア粒子における樹脂微粒子と、最外の被覆層以外の被覆層における樹脂微粒子との少なくとも一部にワックスを含有した重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が2〜10の範囲のポリエステル系樹脂からなる樹脂微粒子を用いるようにしたため、ワックスが凝集することなくトナー中に適切に微分散されるようになり、トナーの定着性が向上して、良好な画像が安定して得られるようになる。
また、この発明における静電荷像現像用トナーのように、上記のワックスを含有した樹脂微粒子における樹脂にポリエステル系樹脂を用いると、定着時にワックスが速やかに溶出するようになり、トナーの定着性がさらに向上すると共に、透光性に優れたトナーが得られるようになる。
また、この発明における静電荷像現像用トナーにおいて、上記の最外の被覆層を構成する樹脂にガラス転移温度Tgが55℃以上のものを用いると、トナーが凝集するのも抑制されるようになる。
以下、この発明の実施形態に係る静電荷像現像用トナー及びその製造方法について説明する。
この発明の実施形態に係る静電荷像現像用トナーにおいては、分散液中に分散された少なくとも樹脂微粒子と着色剤微粒子とを凝集・融着させて、少なくとも樹脂と着色剤とを含むコア粒子を形成し、このコア粒子が分散された分散液に樹脂微粒子の分散液を添加し、コア粒子の表面にこの樹脂微粒子を凝集・融着させて被覆層を形成するようにし、上記のコア粒子における樹脂微粒子と、最外の被覆層以外の被覆層における樹脂微粒子との少なくとも一部に、ワックスを含有した重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が2〜10の範囲のポリエステル系樹脂からなる樹脂微粒子を用いるようにしたのである。
ここで、上記のコア粒子や被覆層を形成するのに用いる樹脂微粒子を構成する樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、及び芳香族ビニル系樹脂等のラジカル重合型樹脂、ポリエステル系樹脂等の縮重合型樹脂等を用いることができ、一般には上記の樹脂微粒子として、その体積平均粒径が80〜200nmの範囲のものを用いるようにし、樹脂微粒子の凝集時や被覆時における付着速度やその厚みを適切に制御するため、好ましくは100〜150nm程度のものを用いるようにする。
また、上記の樹脂微粒子は湿式法によって製造することができ、例えば、乳化重合法、懸濁重合法、乳化分散法等によって製造することができるが、粒径を容易に調整できる乳化重合法によって製造することが好ましい。
ここで、乳化重合法によって上記の樹脂微粒子を製造するにあたっては、例えば、界面活性剤及びラジカル重合開始剤を含む水系媒体中に、ラジカル重合性単量体溶液の液滴を形成し、上記のラジカル重合開始剤により液滴状態にあるラジカル重合性単量体を乳化重合させるようにする。
ここで、樹脂微粒子を製造するのに用いる上記のラジカル重合性単量体としては、例えば、芳香族系ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体等を用いることができ、特に、樹脂微粒子の分散安定性を高めるためには、酸性基を有するラジカル重合性単量体を含むことが好ましい。
そして、上記の芳香族系ビニル単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン系単量体及びその誘導体を用いることができる。
また、上記の(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等を用いることができる。
また、上記の酸性基を有するラジカル重合性単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノオクチルエステル等のカルボン酸基含有単量体;スチレンスルホン酸、アリルスルホコハク酸、アリルスルホコハク酸オクチル等のスルホン酸基含有単量体を用いることができ、また酸性基を有するラジカル重合性単量体の全部又は一部は、ナトリウムやカリウム等のアルカリ金属塩又はカルシウム等のアルカリ土類金属塩の構造であってもよい。
また、ラジカル重合性単量体と酸性基を有するラジカル重合性単量体とを組み合わせて使用する場合、この酸性基を有するラジカル重合性単量体の割合が少ないと、樹脂微粒子の分散安定性を十分に高めることができない一方、酸性基を有するラジカル重合性単量体の割合が多くなりすぎると、酸性基による吸湿性が問題となるため、酸性基を有するラジカル重合性単量体の割合を0.1〜20質量%、好ましくは0.1〜15質量%の範囲になるようにする。
また、得られるトナーの耐ストレス性等の特性を改良するために、ラジカル重合性の架橋剤を添加して、前記のラジカル重合性単量体と共重合させることも可能である。
ここで、上記のラジカル重合性架橋剤としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジエチレングリコールメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、フタル酸ジアリル等の不飽和結合を2個以上有する化合物を用いることができる。
また、上記の樹脂の分子量を調整するため、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることも可能である。ここで、使用する連鎖移動剤は特に限定されるものではなく、例えば、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類及びスチレンダイマー等が使用することができる。
また、上記のラジカル重合性単量体を重合させるのに用いる上記のラジカル重合開始剤は水溶性であればよく、例えば、過硫酸カリウムや過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、4,4′−アゾビス4−シアノ吉草酸及びその塩、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩等のアゾ系化合物、パーオキシド化合物等が用いることができる。
さらに、上記ラジカル重合開始剤を、必要に応じて還元剤と組み合わせたレドックス系開始剤として使用してもよい。そして、このようにレドックス系開始剤を用いると、重合活性が上昇して、重合温度を低下させることができると共に、重合時間を短縮させることが期待できる。
また、前記のラジカル重合性単量体を乳化重合させるにあたっては、乳化剤として界面活性剤を用いるようにし、このような界面活性剤としては、イオン性界面活性剤やノニオン性界面活性剤を用いることができる。
ここで、イオン性界面活性剤としては、スルホン酸塩(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3−ジスルホンジフェニル尿素−4,4−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチルアニリン、2,2,5,5−テトラメチル−トリフェニルメタン−4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム等)、硫酸エステル塩(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム等)、脂肪酸塩(例えば、オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等)等を用いることができる。
また、ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドの組み合わせ、ポリエチレングリコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキルフェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエチレングリコールのエステル、高級脂肪酸とポリプロピレンオキサイドのエステル、ソルビタンエステル等を用いることができ、また上記のイオン性界面活性剤と併用させることもできる。
また、上記のノニオン性界面活性剤を上記のように乳化重合時における乳化剤として使用すると共に、上記のように樹脂微粒子と着色剤微粒子とを凝集させる場合や、コア粒子の表面に樹脂微粒子を凝集させる場合において、このノニオン性界面活性剤を分散された微粒子の凝集力を調整する目的で使用することもできる。すなわち、ノニオン性界面活性剤は、その曇点以上で粒子の分散安定化力が著しく低下するため、樹脂微粒子の分散液や着色剤微粒子の分散液の調製時等に適当な量のノニオン性界面活性剤を添加しておき、凝集させる際にその温度を上記の曇点以上の適当な温度に制御することにより、粒子間の凝集力を調整することが可能となる。
一方、上記のコア粒子や最外の被覆層以外の被覆層を形成する場合において、上記の樹脂微粒子の少なくとも一部として用いるワックスを含有した樹脂微粒子としては、上記のように重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が2〜10の範囲のポリエステル系樹脂を用いるようにする。
ここで、上記のワックスを含有した樹脂微粒子に用いるポリエステル系樹脂の分子量は、数平均分子量(Mn)が2000〜10000の範囲、好ましくは3000〜8000の範囲、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が2〜10の範囲、好ましくは3〜7の範囲のものを用いるようにする。これは、ポリエステル系樹脂の数平均分子量が2000より小さいと、保管時における安定性が悪くなる一方、数平均分子量が10000より大きいと、透光性が低下するためである。また、上記のMw/Mnの値が2より低いものは製造が困難であり、またMw/Mnの値が10より高くなると、透光性が低下するためである。
また、上記のポリエステル系樹脂としては、その酸価が2〜30mgKOH/g、好ましくは5〜25mgKOH/gのものを用いるようにする。これは、酸価が2mgKOH/gより小さくなると、ワックスの分散性が悪くなる一方、酸価が30mgKOH/gより大きくなると、湿度の影響によって荷電安定性が低下するためである。
また、上記のポリエステル系樹脂を得るにあたっては、一般に行われているように、アルコール成分と酸成分とを反応させて得ることができ、上記のアルコール成分としてはエーテル化ジフェノール類を、酸成分としては芳香族ジカルボン酸類を含有するものを用いることが好ましい。
ここで、上記のエーテル化ジフェノール類としては、例えば、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3,3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等を用いることができる。
また、アルコール成分としては、上記のエーテル化ジフェノール類の他に、例えば、エチレングリコール、ジエ、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等のジオール類、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等を使用してもよい。
また、上記の芳香族ジカルボン酸類としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸及びその酸無水物又はその低級アルキルエステル等を使用することができる。
また、酸成分としては、上記の芳香族ジカルボン酸類の他に、例えば、フマール酸、マレイン酸、コハク酸、炭素数4〜18のアルキルまたはアルケニルコハク酸等の脂肪族ジカルボン酸及びその酸無水物又はその低級アルキルエステル等を使用することができる。
また、上記のポリエステル系樹脂の酸価を調整したり、ポリエステル系樹脂の強度を向上させる目的で、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサンントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸及びこれらの無水物又は低級アルキルエステル等を加えることも可能である。但し、これらを加えるにあたっては、透光性等を損なわない範囲で少量使用することが好ましい。
また、上記のポリエステル系樹脂として、ポリエステル樹脂にイソシアネートを反応させたウレタン変性ポリエステル樹脂やアクリル変性ポリエステル樹脂等を使用することも可能である。
そして、樹脂とワックスとを含有した樹脂微粒子を得るにあたっては、非水溶性の有機溶剤に樹脂とワックスとを加えてワックス含有樹脂溶液を調製し、このワックス含有樹脂溶液を水系媒体中に乳化分散させてO/W型エマルジョンを形成した後、このO/W型エマルジョン中における上記の有機溶剤を除去させるようにする。
ここで、上記の非水溶性の有機溶剤としては、例えば、トルエン、ベンゼン、キシレン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、シュウ酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノアセタート、ジエチレングリコールモノアセタート、エタノール、プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルアセテート等を単独又は2種以上混合させて用いることができる。
また、上記のワックスとしては、トナーにおいて一般に使用されている公知のワックスを使用することができ、例えば、ポリエチレンワックスやポリプロピレンワックス等のポリオレフィン系ワックス、カルナウバワックスやライスワックス等の天然ワックス、モンタンワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィン系ワックス等を使用することができる。なお、上記の樹脂としてポリエステル系樹脂を用いる場合においては、分散性を向上させる点から、酸化型のワックスを用いることが好ましい。
また、上記のワックス含有樹脂溶液を調製するにあたり、樹脂とワックスとを非水溶性有機溶媒に溶解又は分散させるあたり、ボールミル、サンドミル、ホモミキサー、超音波ホモジナイザー等の装置を用いることができる。
ここで、上記のようにワックス含有樹脂溶液を水系媒体中に乳化分散させて、O/W型エマルジョンを形成するにあたっては、水系媒体に適当な分散安定剤を添加することが好ましい。ここで、このような分散安定剤としては、例えば、ポリビニールアルコール、ゼラチン、アラビアゴム、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、燐酸カルシウム、燐酸マグネシウム、燐酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、ベントナイト等を用いることができ、通常は、これらの分散安定剤を0.05〜3重量%の範囲で添加させるようにする。
また、上記のようにO/W型エマルジョンを形成するためには、ホモミキサー等の撹拌装置を用いて、ワックス含有樹脂溶液を水系媒体中において十分に撹拌させるようにする。
そして、上記のようにO/W型エマルジョン中における上記の有機溶剤を除去させるにあたっては、このO/W型エマルジョンを攪拌しながら加熱して有機溶剤を除去させるようにし、粒径が0.1〜1μmのワックスを含有した樹脂微粒子を得るようにする。
また、コア粒子に用いる着色剤微粒子を得るにあたっては、着色剤を水系媒体中に分散させて調製することができる。
ここで、着色剤としては、従来から一般に使用されている公知の顔料を使用することができ、例えば、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、銅フタロシアニン、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レッド184、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ソルベント・イエロー162、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ピグメント・イエロー185、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を用いることができる。
また、このような着色剤を水系媒体中に分散させて着色剤微粒子を得るにあたっては、水系媒体に上記の着色剤を添加させると共に界面活性剤の濃度が臨界ミセル濃度以上になるようにし、この水系媒体中において上記の着色剤を分散機により分散させるようにする。ここで、界面活性剤としては、上記の樹脂微粒子を得るのに用いた界面活性剤と同様のものを用いることができ、また分散機としては、例えば、超音波分散機、機械的ホモジナイザーや圧力式ホモジナイザー等の加圧分散機、サンドグラインダー、ダイヤモンドファインミル等の媒体型分散機を用いることができる。
ここで、この発明の実施形態に係る静電荷像現像用トナーにおいて、コア粒子を得るにあたっては、前記の樹脂微粒子やワックスを含有した樹脂微粒子と着色剤微粒子とを分散液中において凝集させ、これを加熱して、これらを融着させるようにする。
なお、前記の樹脂微粒子やワックスを含有した樹脂微粒子と着色剤微粒子とを分散液中において凝集させるにあたっては、凝集剤として塩析剤を臨界凝集濃度以上になるように添加させることができる。
ここで、上記の塩析剤としては、アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等の無機金属塩を用いることができる。そして、このアルカリ金属としては、リチウム、カリウム、ナトリウム等の1価の金属を、またアルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の2価の金属を用いることができ、さらにアルミニウム等の2価以上の金属を用いることができ、一般的には、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム等を用いるようにする。また、これらの塩としては、塩素塩、臭素塩、沃素塩、炭酸塩、硫酸塩等が挙げられる。
また、上記のようにしてコア粒子を調製するにあたっては、上記の樹脂微粒子やワックスを含有した樹脂微粒子や着色剤微粒子の他に、帯電制御剤や磁性粉等を含有させることも可能である。
ここで、帯電制御剤としては、従来から静電荷像現像用トナーの分野で帯電性を制御するために添加されている公知の帯電制御剤を使用することができ、例えば、フッ素系界面活性剤,サリチル酸金属錯体,アゾ系金属化合物のような含金属染料、マレイン酸を単量体成分として含む共重合体からなる高分子酸、第4級アンモニウム塩,ニグロシン等のアジン系染料、カーボンブラック等を使用することができる。なお、好ましい帯電量が得られるようにするためには、帯電制御剤の量を、被覆層を含めた樹脂全重量に対して0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜3重量部の割合になるようにする。
また、上記のようにして得たコア粒子の表面に、樹脂を用いた被覆層を形成するにあたっては、上記のコア粒子が分散された分散液に樹脂微粒子の分散液を添加し、コア粒子の表面に樹脂微粒子を凝集・融着させて被覆層を形成する。
ここで、被覆層に用いる上記の樹脂微粒子は、上記のコア粒子と同じものであっても、異なっていてもよく、また最外の被覆層以外の被覆層を形成する場合においては、上記のコア粒子の場合と同様に、この樹脂微粒子の少なくとも一部に前記のワックスを含有した重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が2〜10の範囲のポリエステル系樹脂からなる樹脂微粒子を用いるようにすることができる。
また、上記のようにコア粒子が分散された分散液に樹脂微粒子の分散液を添加し、コア粒子の表面に樹脂微粒子を凝集させるにあたっては、上記のコア粒子を形成する場合と同様に、凝集剤として、塩析剤を臨界凝集濃度以上になるように添加して、コア粒子の表面に樹脂微粒子を凝集させることができる。
ここで、上記の塩析剤としては、コア粒子を形成する場合と同様のものを用いることができ、またコア粒子を形成する場合より価数の大きな凝集力の強い塩析剤を用いることにより、コア粒子の表面に樹脂微粒子を凝集させる速度をさらに向上させることが可能になる。なお、価数の大きな塩析剤としては、例えば、3価のアルミニウム塩や4価のポリ塩化アルミニウム等を用いることができる。
そして、上記のようにコア粒子の表面に樹脂を用いた被覆層が形成されたトナーを得た後は、このトナーを分散液中から濾別し、このように濾別されたトナーを洗浄して、界面活性剤や塩析剤等を除去させ、その後、このトナーを乾燥させるようにする。なお、このようにトナーを乾燥させる場合、乾燥処理されたトナーにおける水分量を5重量%以下、好ましくは2重量%以下になるようにする。
また、乾燥処理されたトナー同士が弱い粒子間引力で凝集している場合には、これを解砕処理させるようにする。
また、上記の実施形態における静電荷像現像用トナーに対しては、外添処理を施すことも可能であり、このような外添剤としては、例えば、トナーの流動性を調整するのに使用されている公知の無機微粒子を使用することができる。
そして、このような無機微粒子としては、例えば、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化バナジウム、炭化タンタル、炭化ニオブ、炭化タングステン、炭化クロム、炭化モリブテン、炭化カルシウム、ダイヤモンドカーボンラクタム等の各種炭化物;窒化ホウ素、窒化チタン、窒化ジルコニウム等の各種窒化物;ホウ化ジルコニウム等の各種ホウ化物;酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化銅、酸化アルミニウム、シリカ、コロイダルシリカ等の各種酸化物;チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ストロンチウム等の各種チタン酸化合物;二硫化モリブデン等の硫化物、フッ化マグネシウム、フッ化炭素等の各種フッ化物;ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の各種金属石鹸;滑石、ベントナイト等の各種非磁性無機微粒子を単独あるいは組み合わせて用いることができる。
また、後処理剤における付着性を制御するため、上記のシリカ、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛等については、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、シリコーンオイル、シリコーンワニス等の従来から使用されている疎水化処理剤や、フッ素系シランカップリング剤又はフッ素系シリコーンオイルや、アミノ基や第4級アンモニウム塩基を有するカップリング剤や、変性シリコーンオイル等の処理剤を用いて表面処理したものを用いることが好ましい。
なお、上記の無機微粒子としては、その平均1次粒径が5〜100nm、好ましくは10〜50nm、より好ましくは20〜40nmのものを用いるようにする。これは、このような粒径の無機微粒子を使用することによって、トナーの付着応力を有効に制御できるためである。
また、トナーにこのような無機微粒子を添加させる量をG(重量%)、上記のトナー粒子の体積平均粒径をD50(μm)とした場合、トナーにおける流動性等の効果を高めるため、D50×Gの値が4〜14、好ましくは5〜13.5、より好ましくは6〜13の範囲になるようにする。
また、外添剤としては、上記のような無機微粒子の他に、有機微粒子を外添させることもできる。
ここで、このような有機微粒子としては、乳化重合法、ソープフリー乳化重合法、非水分散重合法等の湿式重合法、気相法等により造粒した、スチレン系、(メタ)アクリル系、ベンゾグアナミン、メラミン、テトラフルオロエチレン、シリコーン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の微粒子を、クリーニング助剤等の目的で添加させることができる。
なお、上記の実施形態における静電荷像現像用トナーは、フルカラー画像形成装置において使用される各色のカラートナーとしても、モノクロ画像形成装置において使用されるモノクロトナーとして使用することができる。
ここで、この実施形態における静電荷像現像用トナーにおいては、良好な帯電環境安定性を維持しながら、十分な転写性が得られるため、フルカラー画像形成装置において使用される各色のカラートナーとして使用した場合、形成される画像に中抜けが発生するのを有効に抑制することができる。
また、この発明における静電荷像現像用トナーにおいては、上記のように良好な帯電環境安定性を維持しながら十分な転写性が得られるため、どのようなタイプの定着装置を有する画像形成装置にも使用することができ、例えば、ローラ等の定着部材に塗布される離型用オイルの量が低減されたタイプの定着装置、すなわち離型用オイルの塗布量が4mg/m2以下の定着装置や、離型用オイルを塗布しないタイプの定着装置を用いた画像形成装置においても、形成される画像に中抜けが発生するのを有効に抑制することができる。
また、この発明における静電荷像現像用トナーは、キャリアを使用しない1成分現像剤として使用することも、キャリアと一緒に用いる2成分現像剤として使用することもできる。
以下、この発明の実施例に係る静電荷像現像用トナー及びその製造方法について具体的に説明すると共に、比較例を挙げ、この発明の実施例における静電荷像現像用トナーが優れていることを明らかにする。
実施例1〜8及び比較例1,2の静電荷像現像用トナーを製造するにあたり、下記のようにして樹脂微粒子A1〜A3の分散液、ワックス含有樹脂微粒子B1,B2、着色剤微粒子C1,C2の分散液、及びワックスD1,D2の分散液を調製した。
(樹脂微粒子A1の分散液の調製)
攪拌装置と冷却管と温度センサーとを備えた反応器内に、蒸留水を450重量部、ドデシル硫酸ナトリウムを0.56重量部の割合で加え、窒素気流下においてこれを攪拌しながら80℃まで昇温させた後、これに1wt%の過硫酸カリウム水溶液を120重量部添加させた。
次に、この反応器内に、スチレンが117重量部、アクリル酸ブチルが41重量部、メタクリル酸が14重量部、n−オクチルメルカプタンが3重量部の割合になった単量体の混合液を1.5時間かけて滴下し、2時間保持して重合させた後、これを室温まで冷却させて樹脂微粒子A1の分散液を調製した。なお、このようにして得た樹脂微粒子A1の重量平均分子量は58000、ガラス転移温度Tgは52℃、軟化点Tmは108℃であり、また動的光散乱粒度分布測定装置(ELS−800:大塚電子工業社製)を用いて測定した体積平均粒径は150nmであった。
ここで、上記の重量平均分子量については、ゲルパーミションクロマトグラフィー(807−IT型:日本分光工業社製)を用いて、カラム温度を40℃に保ちながら、キャリア溶媒をしてテトラヒドロフランを圧力1kg/cm2で流し、測定する試料30mgをテトラヒドロフラン20mlに溶解させ、この溶液0.5mgを上記のキャリア溶媒と一緒に上記の装置内に導入し、ポリスチレン換算により求めた。
また、ガラス転移温度Tgについては、示差走査熱量計(DSC−200:セイコー電子社製)を用い、測定すべき資料10mgを精密に秤量してアルミニウムパンに入れ、一方、リファレンスとしてアルミナをアルミニウムパンに入れたものを用い、昇温速度30℃/minで常温から200℃まで昇温させた後、これを冷却し、昇温速度10℃/minで20〜120℃の間で測定を行い、この昇温過程で30〜90℃の範囲におけるメイン吸熱ピークのショルダー値をガラス転移温度Tgとした。
また、軟化点Tmについては、フローテスター(CFT−500:島津製作所社製)を用い、測定する試料1.0gを秤量し、直径1.0mm×長さ1.0mmのダイを使用し、昇温速度3.0℃/min、予熱時間180秒、加重30kg、測定温度範囲60〜180℃の条件で測定を行い、上記の試料が1/2流出したときの温度を軟化点Tmとした。
(樹脂微粒子A2の分散液の調製)
攪拌装置と冷却管と温度センサーとを備えた反応器内に、蒸留水を450重量部、ドデシル硫酸ナトリウムを0.56重量部の割合で加え、窒素気流下においてこれを攪拌しながら80℃まで昇温させた後、これに1wt%の過硫酸カリウム水溶液を120重量部添加させた。
次に、この反応器内に、スチレンが125重量部、アクリル酸ブチルが40重量部、メタクリル酸が2.5重量部、n−オクチルメルカプタンが3重量部の割合になった単量体の混合液を1.5時間かけて滴下し、2時間保持して重合させた後、これを室温まで冷却させて樹脂微粒子A2の分散液を調製した。なお、このようにして得た樹脂微粒子A2の重量平均分子量は62000、ガラス転移温度Tgは65℃、軟化点Tmは130℃であり、また動的光散乱粒度分布測定装置(ELS−800:大塚電子工業社製)を用いて測定した体積平均粒径は120nmであった。
(樹脂微粒子A3の分散液の調製)
攪拌装置と冷却管と温度センサーとを備えた反応器内に、蒸留水を450重量部、ドデシル硫酸ナトリウムを0.56重量部の割合で加え、窒素気流下においてこれを攪拌しながら80℃まで昇温させた後、これに1wt%の過硫酸カリウム水溶液を120重量部添加させた。
次に、この反応器内に、スチレンが120重量部、アクリル酸ブチルが38重量部、メタクリル酸が13重量部、n−オクチルメルカプタンが3重量部、帯電制御剤(スピロンブラックTRH:保土ヶ谷化学工業社製)が2重量部の割合になった単量体の混合液を1.5時間かけて滴下し、2時間保持して重合させた後、これを室温まで冷却させて樹脂微粒子A4の分散液を調製した。なお、このようにして得た樹脂微粒子A4の重量平均分子量は48000、ガラス転移温度Tgは55℃、軟化点Tmは110℃であり、また動的光散乱粒度分布測定装置(ELS−800:大塚電子工業社製)を用いて測定した体積平均粒径は130nmであった。
(ワックス含有樹脂微粒子B1の分散液の調製)
攪拌機と蒸留塔と不活性ガス導入管と温度計とを取り付けた10リットルの四口フラスコ内に、ポリオキシエチレン(2,2)−2,2−ビス(4ーヒドロキシフェニル)プロパンを2200重量部、ネオペンチルグリコールを120重量部、テレフタル酸を1100重量部、イソフタル酸を200重量部の割合で加え、窒素気流下において、これらを180℃まで昇温させた後、これにジブチル錫オキサイドを5重量部加えて2時間加熱した。
次いで、これを230℃まで昇温させ、蒸留塔より水が留出しなくなるまで反応させて、酸価が5.2KOHmg/g、軟化点Tmが122℃、ガラス転移温度Tgが62℃、数平均分子量が4500、重量平均分子量/数平均分子量が3.6になったポリエステル樹脂Xを得た。
次に、ビーカー内に上記のポリエステル樹脂Xを20重量部、カルナウバワックス(セラリカ野田社製)を8重量部、酢酸エチルを70重量部、メチルエチルケトンを30重量部の割合で加え、これらをTKホモミキサー(特殊機化工業社製)を用い12000rpmで攪拌して均一に溶解又は分散させて、ワックス含有樹脂溶液を調製した。
そして、温度計と攪拌装置とを取り付けた3口フラスコ内において、450重量部のイオン交換水に分散剤のドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウムを0.5重量%、ポリビニルアルコ−ルを0.5重量%溶解させた水系媒体を調製した。
次いで、この水系媒体中に上記のワックス含有樹脂溶液を加え、TKホモミキサー(特殊機化工業社製)を用いて回転数10000rpmで30分間攪拌させて、上記のワックス含有樹脂溶液を水系媒体中に懸濁させてO/W型エマルジョンを形成した。
その後、上記のTKホモミキサーの回転数を200rpmにして攪拌しながら、これを加熱してO/W型エマルジョンに含まれる有機溶剤を除去し、体積平均粒径が180nmになったワックス含有樹脂微粒子B1の分散液を得た。
(ワックス含有樹脂微粒子B2の分散液の調製)
攪拌機と蒸留塔と不活性ガス導入管と温度計とを取り付けた10リットルの四口フラスコ内に、ポリオキシエチレン(2,2)−2,2−ビス(4ーヒドロキシフェニル)プロパンを3700重量部、ポリオキシエチレン(2,2)−2,2−ビス(4ーヒドロキシフェニル)プロパンを200重量部、イソフタル酸を1700重量部、テレフタル酸を30重量部の割合で加え、その後は、上記のポリエステル樹脂Xの場合と同様にして、酸価が10.8KOHmg/g、軟化点Tmが103℃、ガラス転移点が68.4℃、数平均分子量が4700、重量平均分子量/数平均分子量が7.1になったポリエステル樹脂Yを得た。
次に、ビーカー内に上記のポリエステル樹脂Yを20重量部、カルナウバワックス(セラリカ野田社製)を8重量部、酢酸エチルを70重量部、メチルエチルケトンを30重量部の割合で加え、これらをTKホモミキサー(特殊機化工業社製)を用い12000rpmで攪拌して均一に溶解又は分散させて、ワックス含有樹脂溶液を調製した。
そして、温度計と攪拌装置とを取り付けた3口フラスコ内において、450重量部のイオン交換水に分散剤のドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウムを0.5重量%、ポリビニルアルコ−ルを0.5重量%溶解させた水系媒体を調製した。
次いで、この水系媒体中に上記のワックス含有樹脂溶液を加え、TKホモミキサー(特殊機化工業社製)を用いて回転数10000rpmで30分間攪拌させて、上記のワックス含有樹脂溶液を水系媒体中に懸濁させてO/W型エマルジョンを形成した。
その後、上記のTKホモミキサーの回転数を200rpmにして攪拌しながら、これを加熱してO/W型エマルジョンに含まれる有機溶剤を除去し、体積平均粒径が200nmになったワックス含有樹脂微粒子B2の分散液を得た。
(着色剤微粒子C1の分散液の調製)
蒸留水180重量部に、アニオン性界面活性剤のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオゲンSC:第一工業製薬社製)を10重量部溶解させた後、これに着色剤としてカーボンブラック(リーガル330R:キャボット社製)を25重量部加えて分散させ、着色剤微粒子C1の分散液を得た。なお、分散された着色剤微粒子C1の粒径を動的光散乱粒度分布測定装置(ELS−800:大塚電子工業社製)を用いて測定したところ、体積平均粒径は106nmであった。
(着色剤微粒子C2の分散液の調製)
蒸留水180重量部に、アニオン性界面活性剤のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオゲンSC;第一工業製薬社製)を10重量部溶解させた後、これに着色剤としてシアン顔料(銅フタロシアニンB15:3;大日精化社製)を25重量部加えて分散させ、着色剤微粒子C2の分散液を得た。なお、分散された着色剤微粒子C2の粒径を動的光散乱粒度分布測定装置(ELS−800:大塚電子工業社製)を用いて測定したところ、体積平均粒径は110nmであった。
(ワックスD1の分散液の調製)
蒸留水を680重量部、カルナウバワックス(セラリカ野田社製)を180重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオゲンSC:第一工業製薬社製)を17重量部の割合で混合し、これらを高圧せん断にかけて乳化分散させ、ワックスD1の分散液を得た。なお、分散されたワックスD1の粒径を動的光散乱粒度分布測定装置(ELS−800:大塚電子工業社製)を用いて測定したところ、体積平均粒径は110nmであった。
(ワックスD2の分散液の調製)
蒸留水を680重量部、ペンタエリスリトールエステルからなるワックス(ユニスターH476:日本油脂社製)を180重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオゲンSC:第一工業製薬社製)を17重量部の割合で混合し、これらを高圧せん断にかけて乳化分散させ、ワックスD2の分散液を得た。なお、分散されたワックスD2の粒径を動的光散乱粒度分布測定装置(ELS−800:大塚電子工業社製)を用いて測定したところ、体積平均粒径は130nmであった。
(実施例1)
実施例1においては、コア粒子を得るにあたり、攪拌装置と冷却管と温度センサーとを備えた反応器内に、ガラス転移温度Tgが52℃の樹脂微粒子A1の分散液を240重量部、ワックス含有樹脂微粒子B1の分散液を60重量部、着色剤微粒子C1の分散液を24重量部、アニオン性界面活性剤のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオゲンSC:第一工業製薬社製)を5重量部、蒸留水を240重量部の割合で加え、これらを攪拌しながら2Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加して混合分散液のpHを10.0に調整した後、これに50wt%の塩化マグネシウム水溶液を40重量部添加し、これらを攪拌しながら80℃に昇温させて0.5時間保持し、さらに88℃まで昇温させて0.5時間保持して、コア粒子の分散液を得た。なお、このコア粒子の体積平均粒径を、コールターマルチサイザーII(コールタカウンタ社製)を用い、アパチャーチューブ50μmを使用して測定した結果、このコア粒子の体積平均粒径は4.3μmであった。
次に、上記のコア粒子の分散液を75℃まで冷却した後、このコア粒子の分散液に前記のガラス転移温度Tgが65℃の樹脂微粒子A2の分散液を48重量部添加し、これを83℃まで昇温させて1.5時間保持した後、20wt%の塩化ナトリウム水溶液を120重量部添加し、これを92℃まで昇温させて1時間保持し、上記のコア粒子の表面に樹脂微粒子A2が融着されて被覆層が形成されたトナー粒子を得た。
その後、これを室温まで冷却して濾過し、得られたトナー粒子に対して蒸留水を用いた洗浄・濾過を数回繰り返した後、これを乾燥させて体積平均粒径が4.4μmになったトナー粒子を得た。
そして、上記のトナー粒子100重量部に対して、疎水性シリカ(H−2000:クラリアント社製)を0.5重量部、酸化チタン(STT30A:チタン工業社製)を1.0重量部、体積平均粒径が0.2μmのチタン酸ストロンチウムを1.0重量部の割合で添加し、これらをヘンシェルミキサーにより周速40m/secの条件で60秒間混合処理した後、目開き90μmの篩でふるい、実施例1の静電荷像現像用トナーを得た。
また、この実施例1の静電荷像現像用トナーについて、フロー式粒子像解析装置(FPIA−2000:シスメックス社製)を用いて測定し、下記の式により平均円形度を算出した結果、平均円形度は0.962であった。
平均円形度=粒子の投影面積に等しい円の周囲長/粒子投影像の周囲長
(実施例2)
実施例2においては、コア粒子を得るにあたり、上記の実施例1におけるワックス含有樹脂微粒子B1の分散液に代えて、ワックス含有樹脂微粒子B2の分散液を用い、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、コア粒子を製造すると共に、このコア粒子の表面に樹脂微粒子A2が融着されて被覆層が形成されたトナー粒子を得た。なお、このトナー粒子の体積平均粒径は4.8μmになっていた。
そして、このトナー粒子100重量部に対して、疎水性シリカ(H−2000:クラリアント社製)を0.5重量部、酸化チタン(STT30A:チタン工業社製)を1.0重量部、体積平均粒径が0.2μmのチタン酸ストロンチウムを1.0重量部の割合で添加し、これらをヘンシェルミキサーにより周速40m/secの条件で60秒間混合処理した後、目開き90μmの篩でふるい、実施例2の静電荷像現像用トナーを得た。なお、この実施例2の静電荷像現像用トナーの平均円形度は0.961であった。
(実施例3)
実施例3においては、コア粒子を得るにあたり、上記の実施例1におけるガラス転移温度Tgが52℃の樹脂微粒子A1の分散液に代えて、ガラス転移温度Tgが55℃の樹脂微粒子A3の分散液を用い、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、コア粒子を製造すると共に、このコア粒子の表面に樹脂微粒子A2が融着されて被覆層が形成されたトナー粒子を得た。なお、このトナー粒子の体積平均粒径は4.7μmになっていた。
そして、このトナー粒子100重量部に対して、疎水性シリカ(H−2000:クラリアント社製)を0.5重量部、酸化チタン(STT30A:チタン工業社製)を1.0重量部、体積平均粒径が0.2μmのチタン酸ストロンチウムを1.0重量部の割合で添加し、これらをヘンシェルミキサーにより周速40m/secの条件で60秒間混合処理した後、目開き90μmの篩でふるい、実施例3の静電荷像現像用トナーを得た。なお、この実施例3の静電荷像現像用トナーの平均円形度は0.959であった。
(実施例4)
実施例4においては、コア粒子を得るにあたり、上記の実施例1における着色剤微粒子C1の分散液に代えて、着色剤微粒子C2の分散液を用い、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、コア粒子を製造すると共に、このコア粒子の表面に樹脂微粒子A2が融着されて被覆層が形成されたトナー粒子を得た。なお、このトナー粒子の体積平均粒径は4.6μmになっていた。
そして、このトナー粒子100重量部に対して、疎水性シリカ(H−2000:クラリアント社製)を0.5重量部、酸化チタン(STT30A:チタン工業社製)を1.0重量部、体積平均粒径が0.2μmのチタン酸ストロンチウムを1.0重量部の割合で添加し、これらをヘンシェルミキサーにより周速40m/secの条件で60秒間混合処理した後、目開き90μmの篩でふるい、実施例4の静電荷像現像用トナーを得た。なお、この実施例4の静電荷像現像用トナーの平均円形度は0.961であった。
(実施例5)
実施例5においては、コア粒子を得るにあたり攪拌装置と冷却管と温度センサーとを備えた反応器内に、ガラス転移温度Tgが52℃の樹脂微粒子A1の分散液を240重量部、着色剤微粒子C1の分散液を24重量部、アニオン性界面活性剤のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオゲンSC:第一工業製薬社製)を5重量部、蒸留水を240重量部の割合で加え、これらを攪拌しながら2Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加して混合分散液のpHを10.0に調整した後、これに50wt%の塩化マグネシウム水溶液を40重量部添加し、これらを攪拌しながら80℃に昇温させ1.5時間保持して、コア粒子の分散液を得た。なお、このコア粒子の体積平均粒径が4.2μmであった。
次に、上記のコア粒子の分散液を75℃まで冷却した後、このコア粒子の分散液に、コア粒子と同じ樹脂微粒子A1の分散液を48重量部、前記のワックス含有樹脂微粒子B1の分散液を60重量部、50wt%の塩化マグネシウム水溶液を20重量部の割合で添加し、これを83℃まで昇温させて0.5時間保持し、上記のコア粒子の表面に樹脂微粒子A1とワックス含有樹脂微粒子B1とを融着させて第1の被覆層を形成した。
次いで、これを75℃まで冷却した後、前記のガラス転移温度Tgが65℃の樹脂微粒子A2の分散液を38重量部添加し、これを83℃まで昇温させて0.5時間保持した後、20wt%の塩化ナトリウム水溶液を120重量部添加し、これを92℃まで昇温させて1時間保持し、コア粒子の表面に形成された上記の第1の被覆層の上に樹脂微粒子A2が融着されて第2の被覆層が形成されたトナー粒子の分散液を得た。
そして、これを室温まで冷却して濾過し、得られたトナー粒子に対して蒸留水を用いた洗浄・濾過を数回繰り返した後、これを乾燥させて体積平均粒径が4.5μmになったトナー粒子を得た。
そして、上記のトナー粒子100重量部に対して、疎水性シリカ(H−2000:クラリアント社製)を0.5重量部、酸化チタン(STT30A:チタン工業社製)を1.0重量部、体積平均粒径が0.2μmのチタン酸ストロンチウムを1.0重量部の割合で添加し、これらをヘンシェルミキサーにより周速40m/secの条件で60秒間混合処理した後、目開き90μmの篩でふるい、実施例5の静電荷像現像用トナーを得た。なお、この実施例5の静電荷像現像用トナーの平均円形度は0.960であった。
(実施例6)
実施例6においては、コア粒子を得るにあたり、上記の実施例5におけるガラス転移温度Tgが52℃の樹脂微粒子A1の分散液に代えて、ガラス転移温度Tgが55℃の樹脂微粒子A3の分散液を用い、それ以外は、上記の実施例5の場合と同様にして、コア粒子を製造すると共に、このコア粒子の表面に、樹脂微粒子A1とワックス含有樹脂微粒子B1とが融着された第1の被覆層と、樹脂微粒子A2が融着された第2の被覆層とが形成されたトナー粒子を得た。なお、このトナー粒子の体積平均粒径は4.9μmになっていた。
そして、このトナー粒子100重量部に対して、疎水性シリカ(H−2000:クラリアント社製)を0.5重量部、酸化チタン(STT30A:チタン工業社製)を1.0重量部、体積平均粒径が0.2μmのチタン酸ストロンチウムを1.0重量部の割合で添加し、これらをヘンシェルミキサーにより周速40m/secの条件で60秒間混合処理した後、目開き90μmの篩でふるい、実施例6の静電荷像現像用トナーを得た。なお、この実施例6の静電荷像現像用トナーの平均円形度は0.961であった。
(実施例7)
実施例7においては、コア粒子を得るにあたり、攪拌装置と冷却管と温度センサーとを備えた反応器内に、ガラス転移温度Tgが52℃の樹脂微粒子A1の分散液を240重量部、ワックス含有樹脂微粒子B1の分散液を30重量部、着色剤微粒子C1の分散液を24重量部、アニオン性界面活性剤のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオゲンSC:第一工業製薬社製)を5重量部、蒸留水を240重量部の割合で加え、これらを攪拌しながら2Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加して混合分散液のpHを10.0に調整した後、これに50wt%の塩化マグネシウム水溶液を40重量部添加し、これらを攪拌しながら80℃に昇温させ1.5時間保持して、コア粒子の分散液を得た。なお、このコア粒子の体積平均粒径は4.4μmであった。
次に、上記のコア粒子の分散液を75℃まで冷却した後、このコア粒子の分散液に、コア粒子と同じ樹脂微粒子A1の分散液を48重量部、前記のワックス含有樹脂微粒子B2の分散液を30重量部、50wt%の塩化マグネシウム水溶液を20重量部の割合で添加し、これを83℃まで昇温させて0.5時間保持し、上記のコア粒子の表面に樹脂微粒子A1とワックス含有樹脂微粒子B2とを融着させて第1の被覆層を形成した。
次いで、これを75℃まで冷却した後、前記のガラス転移温度Tgが65℃の樹脂微粒子A2の分散液を38重量部添加し、これを83℃まで昇温させて0.5時間保持した後、20wt%の塩化ナトリウム水溶液を120重量部添加し、これを92℃まで昇温させて1時間保持し、コア粒子の表面に形成された上記の第1の被覆層の上に樹脂微粒子A2が融着されて第2の被覆層が形成されたトナー粒子の分散液を得た。
そして、これを室温まで冷却して濾過し、得られたトナー粒子に対して蒸留水を用いた洗浄・濾過を数回繰り返した後、これを乾燥させて体積平均粒径が4.5μmになったトナー粒子を得た。
そして、上記のトナー粒子100重量部に対して、疎水性シリカ(H−2000:クラリアント社製)を0.5重量部、酸化チタン(STT30A:チタン工業社製)を1.0重量部、体積平均粒径が0.2μmのチタン酸ストロンチウムを1.0重量部の割合で添加し、これらをヘンシェルミキサーにより周速40m/secの条件で60秒間混合処理した後、目開き90μmの篩でふるい、実施例7の静電荷像現像用トナーを得た。なお、この実施例7の静電荷像現像用トナーの平均円形度は0.963であった。
(実施例8)
実施例8においては、コア粒子を得るにあたり、上記の実施例7におけるガラス転移温度Tgが52℃の樹脂微粒子A1の分散液に代えて、ガラス転移温度Tgが55℃の樹脂微粒子A3の分散液を用い、それ以外は、上記の実施例7の場合と同様にして、コア粒子を製造すると共に、このコア粒子の表面に、樹脂微粒子A1とワックス含有樹脂微粒子B2とが融着された第1の被覆層と、樹脂微粒子A2が融着された第2の被覆層とが形成されたトナー粒子を得た。なお、このトナー粒子の体積平均粒径は4.8μmになっていた。
そして、このトナー粒子100重量部に対して、疎水性シリカ(H−2000:クラリアント社製)を0.5重量部、酸化チタン(STT30A:チタン工業社製)を1.0重量部、体積平均粒径が0.2μmのチタン酸ストロンチウムを1.0重量部の割合で添加し、これらをヘンシェルミキサーにより周速40m/secの条件で60秒間混合処理した後、目開き90μmの篩でふるい、実施例8の静電荷像現像用トナーを得た。なお、この実施例8の静電荷像現像用トナーの平均円形度は0.961であった。
(比較例1)
比較例1においては、コア粒子を得るにあたり、攪拌装置と冷却管と温度センサーとを備えた反応器内に、ガラス転移温度Tgが52℃の樹脂微粒子A1の分散液を288重量部、ワックスD1の分散液を13.6重量部、着色剤微粒子C1の分散液を24重量部、アニオン性界面活性剤のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオゲンSC:第一工業製薬社製)を5重量部、蒸留水を240重量部の割合で加え、これらを攪拌しながら2Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加して混合分散液のpHを10.0に調整した後、これに50wt%の塩化マグネシウム水溶液を40重量部添加し、これらを攪拌しながら70℃に昇温させ1.5時間保持して、コア粒子の分散液を得た。なお、このコア粒子の体積平均粒径は4.5μmであった。
次に、上記のコア粒子の分散液を75℃まで冷却した後、このコア粒子の分散液に前記のガラス転移温度Tgが65℃の樹脂微粒子A2の分散液を48重量部添加し、これを83℃まで昇温させて1.5時間保持した後、20wt%の塩化ナトリウム水溶液を120重量部添加し、これを92℃まで昇温させて1時間保持し、上記のコア粒子の表面に樹脂微粒子A2が融着されて被覆層が形成されたトナー粒子を得た。
その後、これを室温まで冷却して濾過し、得られたトナー粒子に対して蒸留水を用いた洗浄・濾過を数回繰り返した後、これを乾燥させて体積平均粒径が4.7μmになったトナー粒子を得た。
そして、上記のトナー粒子100重量部に対して、疎水性シリカ(H−2000:クラリアント社製)を0.5重量部、酸化チタン(STT30A:チタン工業社製)を1.0重量部、体積平均粒径が0.2μmのチタン酸ストロンチウムを1.0重量部の割合で添加し、これらをヘンシェルミキサーにより周速40m/secの条件で60秒間混合処理した後、目開き90μmの篩でふるい、比較例1の静電荷像現像用トナーを得た。なお、この比較例1の静電荷像現像用トナーの平均円形度は0.959であった。
(比較例2)
比較例2においては、コア粒子を得るにあたり、攪拌装置と冷却管と温度センサーとを備えた反応器内に、ガラス転移温度Tgが52℃の樹脂微粒子A1の分散液を240重量部、着色剤微粒子C1の分散液を24重量部、アニオン性界面活性剤のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオゲンSC:第一工業製薬社製)を5重量部、蒸留水を240重量部の割合で加え、これらを攪拌しながら2Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加して混合分散液のpHを10.0に調整した後、これに50wt%の塩化マグネシウム水溶液を40重量部添加し、これらを攪拌しながら80℃に昇温させ1.5時間保持して、コア粒子の分散液を得た。なお、このコア粒子の体積平均粒径は4.3μmであった。
次に、上記のコア粒子の分散液を75℃まで冷却した後、このコア粒子の分散液に、前記のガラス転移温度Tgが65℃の樹脂微粒子A2の分散液を48重量部、ワックスD2の分散液を13.6重量部の割合で添加し、これを83℃まで昇温させて0.5時間保持した後、20wt%の塩化ナトリウム水溶液を120重量部添加し、これを92℃まで昇温させて1時間保持し、上記のコア粒子の表面に樹脂微粒子A2が融着されて被覆層が形成されたトナー粒子を得た。
その後、これを室温まで冷却して濾過し、得られたトナー粒子に対して蒸留水を用いた洗浄・濾過を数回繰り返した後、これを乾燥させて体積平均粒径が4.5μmになったトナー粒子を得た。
そして、上記のトナー粒子100重量部に対して、疎水性シリカ(H−2000:クラリアント社製)を0.5重量部、酸化チタン(STT30A:チタン工業社製)を1.0重量部、体積平均粒径が0.2μmのチタン酸ストロンチウムを1.0重量部の割合で添加し、これらをヘンシェルミキサーにより周速40m/secの条件で60秒間混合処理した後、目開き90μmの篩でふるい、比較例2の静電荷像現像用トナーを得た。なお、この比較例2の静電荷像現像用トナーの平均円形度は0.961であった。
次に、上記のようにして製造した実施例1〜8及び比較例1,2の各静電荷像現像用トナーについて耐熱性の評価を行い、その結果を下記の表1に示した。なお、耐熱性の評価については、各トナー10gをそれぞれ50℃の高温下において24時間放置した後、各トナーの状態を目視により観察し、凝集物が全く見られない場合を○、凝集物が10個未満の場合を△、凝集物が10個以上の場合を×で示した。
また、上記の実施例1〜8及び比較例1,2の各静電荷像現像用トナーの耐剥離性及び耐オフセット性の評価を行い、その結果を下記の表1に示した。
ここで、上記の各静電荷像現像用トナーの耐剥離性及び耐オフセット性を調べるにあたっては、各静電荷像現像用トナーをそれぞれキャリアと混合させて、トナー濃度が6wt%になった各現像剤を調製した。なお、キャリアとしては、ポリエステル系樹脂(NE−1110:花王社製)を100重量部、磁性粒子(マグネタイトEPT−1000:戸田工業社製)を700重量部、カーボンブラック(モーガルL:キャボット社製)を2重量部の割合にしてヘンシェルミキサーで十分混合し、シリンダ部の温度を180℃、シリンダヘッド部の温度を170℃に設定した二軸押出混練機によりこの混合物を溶融混練し、この混練物を冷却させた後、ハンマーミルで粗粉砕し、さらにジェット粉砕機で微粉砕し、これを分級して得た体積平均粒径が40μmのバインダ型キャリアを用いた。
そして、耐剥離性については、オイルレス定着器を備えた市販のデジタル複写機(DIALTA Di350:ミノルタ社製)に上記の各現像剤を使用し、定着温度を120℃〜170℃の範囲において2℃刻みで変化させながら、それぞれトナー付着量が2.0mg/cm2になった1.5cm×1.5cmのベタ画像を記録紙に定着させ、この画像部分の中央で記録紙を折り曲げて画像の剥離を目視により調べ、画像が若干剥離した時の定着温度と、画像が全く剥離しない下限の定着温度との間の温度を定着下限温度とし、定着下限温度が142℃未満の場合を◎、定着下限温度が142℃以上、146℃未満である場合を○、定着下限温度が146℃以上、152℃未満で実用上問題がない場合を△、定着下限温度が152℃以上で実用上問題がある場合を×で示した。
また、耐オフセット性については、上記の各現像剤を上記のデジタル複写機(DIALTA Di350:ミノルタ社製)に使用し、定着システム速度を1/2にし、定着温度を130℃〜190℃の範囲において、5℃刻みで変化させながらそれぞれハーフトーン画像を複写し、オフセットの状態を目視で観察し、オフセットが発生する温度を測定して、オフセット発生温度が168℃以上である場合を◎、オフセット発生温度が160℃以上、168℃未満である場合を○、オフセット発生温度が155℃以上、160℃未満で実用上問題がない場合を△、オフセット発生温度が155℃未満で実用上問題がある場合を×で示した。
また、上記の実施例1〜8及び比較例1,2の各静電荷像現像用トナーにおける環境安定性の評価を行い、その結果を下記の表1に示した。
ここで、各静電荷像現像用トナーの環境安定性を調べるにあたっては、低温低湿環境(10℃、15%)で24時間保管した現像剤30gと、高温高湿環境(30℃、85%)で24時間保管した現像剤30gとを、それぞれ50ccのポリエチレン容器に入れ、ボールミルにより120rpmで5分間攪拌させた後、ブローオフ法により各静電荷像現像用トナーの帯電量を測定し、低温低湿環境条件で保管した場合と、高温高湿環境条件で保管した場合とにおける各トナーの帯電量の差を求め、この差の絶対値が6μC/g未満である場合を◎、この差の絶対値が6μC/g以上、7μC/g未満である場合を○、この差の絶対値が7μC/g以上、8μC/g未満である場合を△、この差の絶対値が8μC/g以上、9μC/g未満である場合を×、この差の絶対値が9μC/g以上である場合を××で示した。
また、上記の実施例1〜8及び比較例1,2の各静電荷像現像用トナーの耐ストレス性の評価を行い、その結果を下記の表1に示した。ここで、耐ストレス性については、上記の各現像剤を上記のデジタル複写機(DIALTA Di350:ミノルタ社製)に使用し、白紙画像を連続して10万枚プリントした後、トナーの微粉が感光体の表面に薄層状に付着したかを調べ、付着しなかった場合を○、付着した場合を×で示した。
Figure 0004016937
この結果から明らかなように、コア粒子や最外の被覆層以外の被覆層を形成するにあたり、その樹脂微粒子との少なくとも一部にワックスを含有した重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が2〜10の範囲のポリエステル系樹脂からなる樹脂微粒子を用いた実施例1〜8の各静電荷像現像用トナーにおいては、耐熱性、環境安定性、耐剥離性、耐オフセット性及び耐ストレス性が何れも良好であったのに対して、上記のワックスを含有した樹脂微粒子を用いていない比較例1,2の各静電荷像現像用トナーにおいては、環境安定性、耐剥離性、耐オフセット性等が低下していた。

Claims (5)

  1. 少なくとも樹脂と着色剤とを含むコア粒子の表面に、樹脂を用いた被覆層が形成されてなる静電荷像現像用トナーにおいて、上記のコア粒子が、少なくとも樹脂微粒子と着色剤微粒子とが凝集・融着されて形成されると共に、このコア粒子における樹脂微粒子の少なくとも一部に、ワックスを含有した重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が2〜10の範囲のポリエステル系樹脂からなる樹脂微粒子を用いたことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 少なくとも樹脂と着色剤とを含むコア粒子の表面に、樹脂を用いた被覆層が2層以上形成されてなる静電荷像現像用トナーにおいて、上記のコア粒子が、少なくとも樹脂微粒子と着色剤微粒子とが凝集・融着されて形成されると共に、このコア粒子の表面に樹脂微粒子が凝集・融着されて2層以上の被覆層が形成されてなり、上記のコア粒子における樹脂微粒子と、最外の被覆層以外の被覆層における樹脂微粒子との少なくとも一部に、ワックスを含有した重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が2〜10の範囲のポリエステル系樹脂からなる樹脂微粒子を用いたことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  3. 請求項1又は請求項2に記載した静電荷像現像用トナーにおいて、上記の最外の被覆層を構成する樹脂のガラス転移温度Tgが55℃以上であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載した静電荷像現像用トナーを製造するにあたり、分散液中に分散された少なくとも樹脂微粒子と着色剤微粒子とを凝集・融着させてコア粒子を形成する工程と、コア粒子が分散された分散液に樹脂微粒子の分散液を添加し、コア粒子の表面に樹脂微粒子を凝集・融着させて被覆層を形成する工程とを有し、上記のコア粒子における樹脂微粒子と、最外の被覆層以外の被覆層における樹脂微粒子との少なくとも一部に、ワックスを含有した重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が2〜10の範囲のポリエステル系樹脂からなる樹脂微粒子を用いたことを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法
  5. 請求項4に記載した静電荷像現像用トナーの製造方法において、上記のワックスを含有した重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が2〜10の範囲のポリエステル系樹脂からなる樹脂微粒子を製造するにあたり、非水溶性の有機溶剤に少なくともポリエステル系樹脂とワックスとを加えた樹脂溶液を、水系媒体中において乳化分散させてO/W型エマルジョンを形成した後、上記の有機溶剤を除去してワックスを含有した樹脂微粒子を製造することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法
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