JP4014748B2 - 使用済燃料貯蔵建屋 - Google Patents

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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用済燃料を貯蔵する施設に係わり、特に、その施設に備えられる使用済燃料貯蔵建屋に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電所では、原子炉に装荷された核燃料集合体を、使用年数に応じて順次新しい燃料と交換する。このとき、原子炉から取り出された使用済燃料は、核分裂物質の崩壊によってなお強い放射線と熱を放出し続けているため、一般には、発電所内に設けた貯蔵プールに水沈させ冷却している。
【0003】
このように貯蔵プールに使用済燃料を水沈させて冷却する場合、冷却水は放射能に汚染されているため、その冷却水の処理に多大なコストを要する。そのため、使用済燃料貯蔵建屋を備えた施設を別途設け、使用済燃料の発熱量が基準以下に減少した時点で速やかに貯蔵プールから引き出してその使用済燃料貯蔵建屋内において貯蔵を行うか、若しくは、貯蔵プールを用いず原子炉から取り出した使用済燃料を直接使用済燃料貯蔵建屋に貯蔵し、これによって貯蔵コストの低減が図られている。
【0004】
このような使用済燃料貯蔵建屋の構造の一例として、例えば、特開昭58−86500号公報に開示のものがある。この使用済燃料貯蔵建屋では、使用済燃料貯蔵用の容器であるキャスクを大部屋状の建屋内に多数配列する。そして、建屋両側側壁に設けた外気取入口から外気を取り入れ、さらに導入ダクトを介して建屋内へと導き、建屋の中央部上方天井に設けた排出口から建屋外に放出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
使用済燃料貯蔵建屋は、放射性物質取り扱い施設という性格上、非常に高い耐震性が要求される。上記のような1つの大部屋状の建屋構造で耐震性を向上しようとすると、建屋の外壁の断面強度を大きくするほかなく、構造上限界があるとともに、コスト高騰を招くという課題があった。
【0006】
そこで、上記の課題に対応するための使用済燃料貯蔵建屋の構造の一例が、例えば、特開平9−113679号公報に開示されている。この使用済燃料貯蔵建屋では、キャスクを運搬するクレーンを建屋外の天井上部に設置することで建屋天井を低くする。また、建屋内部に、建屋長手方向(クレーン走行方向)に延びる2つの仕切壁及びこれに直角な方向に延びる多数の仕切壁を設け、これによって建屋内を多数の略箱形の小部屋に仕切り、各小部屋内にはキャスクを4つずつ配列可能な構造とする。さらに、各小部屋の建屋外周側壁面に外気取入口を設けるとともに、上記長手方向仕切壁の略上方において建屋天井から突出するように排気塔を立設する。
このとき、各小部屋の建屋中心側壁面は、建屋中心側に位置する上記長手方向仕切壁によって構成されることとなるが、この壁面の上端近傍に上記排気塔へと連通する開口部を設けている。なお、この開口部の存在により、排気塔の荷重は略直下の長手方向仕切壁で受けることが困難となるが、上記した多数の箱形小部屋区分構造における各小部屋の上壁や側壁等の結合構造体全体によって主として支持するようになっている。
【0007】
各小部屋内において、建屋外周側壁面の外気取入口から導入された冷却風は、建屋中央側へ向かって流れた後、建屋中心側に位置する上記長手方向仕切壁上端部の開口部から排気塔へと流入し、このような建屋外周側から建屋中央部への流れによって上記公知例同様の均一な冷却効果を確保するようになっている。また、建屋内部の空間を、上記のような仕切壁を用いた多数の小部屋仕切構造とすることにより、低コストで高い耐震性を備えた建屋構造とすることができる。
【0008】
ところで、以上の従来技術においては、使用済燃料を収納容器としてのキャニスタに収納し、さらにこのキャニスタを運搬・貯蔵用容器としてのキャスクに収納して運搬し、この状態のまま貯蔵する。このため、キャスクには、比較的高い放射線遮蔽能力及び自己冷却能力が備えられていた。
【0009】
ところが、近年、遮蔽コスト低減の観点から、このように各使用済燃料ごとに放射線遮蔽を行わず、建屋壁面側に放射線遮蔽能力をまとめて持たせる方法が提唱されている。公知例としては、使用済燃料貯蔵施設ではないが、放射性廃棄物貯蔵施設に関するものとして、例えば国際公開番号WO98/36423号公報に開示のものがある。この放射性廃棄物貯蔵施設では、放射性廃棄物固化体を、放射線遮蔽能力が低くかつ自己冷却能力をもたないキャニスタに収納しただけの状態で、建屋内の貯蔵室に配列している。そして、放射線の遮蔽については、使用済燃料を貯蔵配置しておく建屋壁面側に十分な遮蔽能力を持たせることで対応している。
【0010】
ここで、近年、前述したような使用済燃料の貯蔵に際しても、上記放射性廃棄物の貯蔵と同様、キャニスタに収納しただけの状態で貯蔵し、建屋壁面側で放射線遮蔽を行うことで遮蔽コストの低減を図ることが考えられている。しかしながら、このようなキャニスタによる貯蔵方式を、前述した特開平9−113679号公報による建屋構造において適用しようとした場合には、以下のようなキャニスタ貯蔵方式固有の課題が新たに生じる。
【0011】
すなわち、キャスクには例えば周囲に放熱フィンが設けられ、これによって前述したようにある程度の自己冷却能力を備えている。したがって、キャスク外周部からの発熱量はそれほど大きくない。これに対し、キャニスタは自己冷却能力がないため、キャニスタ外周部からの発熱量が比較的大きい。そのため、冷却風を用いて空冷を行うためには、比較的大きな冷却風量が必要となる。しかしながら、上記特開平9−113679号では、各小部屋の建屋中心側壁面(長手方向仕切壁)よりも排気塔壁面のほうが建屋中心側に位置する構造上、仕切壁上端部の開口部の流路面積を大きくとることができない。そのため、冷却風量をあまり大きく確保することができず、キャニスタを十分に冷却するのが困難となる。
【0012】
ここで、開口部流路面積を増大するために、排気塔の壁面を長手方向仕切壁より建屋外周側に移設し排気塔を太さ方向に拡大することも考えられなくはない。この場合、冷却風量の増大が可能となるため、上述したキャニスタ冷却についての課題は解消する。しかしながら、以下のようなキャニスタ貯蔵方式固有の別の課題が生じる。
すなわち、前述したように、キャスク貯蔵方式においては、キャスク自体がそれぞれ十分な放射線遮蔽能力を備えているため、建屋内作業員立入領域における被爆や建屋外への放射線漏洩が問題となることはない。ところが、キャニスタは放射線遮蔽能力が低いため、それらの点について十分な配慮が必要である。しかし、上記のように特開平9−113679号の構造において、排気塔の壁面を長手方向仕切壁より建屋外周側に移設し開口部を拡大した場合、仕切壁を十分な厚さにしたとしても、その拡大された開口部を介し天井上方の排気塔内へと放射線漏洩が生じる。そのため、建屋全体として、十分な放射線遮蔽能力を備えることが不可能となる。
【0013】
但し、このようにして排気塔内に漏洩した放射線に対し排気塔の壁面厚さ自体を厚くし、排気塔において放射線遮蔽能力を持たせることも考えられなくもない。しかしながら、この場合排気塔の自重が増大するため、上記した箱形小部屋区分構造によっても耐震上強度の確保が困難となる。また、遮蔽コストの増大にもつながる。
【0014】
本発明の目的は、使用済燃料をキャニスタに収納して貯蔵する場合でも、均一かつ十分な冷却効果を確保し、かつ、耐震上強度に影響を与えることなく十分な放射線遮蔽能力を得ることができる使用済燃料貯蔵建屋を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、建屋中心側上部に排気塔を立設し、建屋内部のうち使用済燃料を貯蔵する部分を少なくとも1つの仕切壁を介して複数の略箱形の小部屋に仕切り、各小部屋の建屋外周側壁面に外気取入口を設け、各小部屋の建屋中心側領域から前記排気塔へと連通する排気通路を設け、各小部屋内に使用済燃料入りキャニスタを貯蔵する使用済燃料貯蔵建屋において、各小部屋の建屋中心側壁面は、排気塔壁面よりも建屋中心側に位置しており、かつ、その各小部屋の建屋中心側壁面の上部に連続して、前記排気塔内部上方に延びる遮蔽用構造物を設ける。
本発明においては、各小部屋内において建屋外周側壁面の外気取入口から導入された冷却風は、建屋中心側領域へ向かって流れた後、排気通路を経て排気塔へと流入する。このような建屋外周側から建屋中心側への冷却風流れにより、均一な冷却効果を確保することができる。
また、使用済燃料をキャニスタに収納して建屋内に貯蔵する場合、キャニスタは自己冷却能力がなくキャニスタ外周部からの発熱量が比較的大きいので、十分な空冷を行うためには比較的大きな冷却風量が必要である。これに応じて、本発明においては、各小部屋の建屋中心側壁面が排気塔壁面よりも建屋中心側に位置している。これにより、各小部屋の建屋中心側壁面より排気塔壁面のほうが建屋中心側に位置している場合よりも、その構造上流路面積を大きくとることができる。したがって、冷却風量を十分に確保することができ、キャニスタを十分に冷却することができる。
さらに、使用済燃料をキャニスタに収納して建屋内に貯蔵する場合、キャニスタはキャスクと異なり放射線遮蔽能力が低いため、建屋内作業員立入領域における被爆や建屋外への放射線漏洩防止について十分な配慮が必要である。これに応じて、本発明においては、各小部屋の建屋中心側壁面の上部に連続して遮蔽用構造物を設け、しかもこの構造物を排気塔内部を上方に延ばして配置する。これにより、各小部屋内から排気通路を介し天井上方の排気塔内へ向かって放射線漏洩が生じたとしても、その排気塔内の遮蔽用構造物によって遮蔽され、それ以上の漏洩は防止される。これにより、例えば各小部屋の上方に作業員の立入領域があったとしても作業員の被爆を防止できるとともに、建屋外への放射性漏洩も防止でき、十分な放射線遮蔽能力を備えることができる。 したがって、排気塔の壁面自体が遮蔽機能を備える必要はないため、壁面厚さを可能な限り薄くすることができる。これにより、耐震上においても十分な強度を確保することができる。また、排気塔の太さ方向寸法増大を防止できるので、結果として建屋容積が低減でき、使用済燃料貯蔵建屋の高密度化が可能となる。
【0016】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記遮蔽用構造物は、前記排気塔内部に略鉛直方向に配置された第1壁面を備えている。
排気塔内に設ける遮蔽用構造物を略鉛直壁面構造とすることにより、その下部の建屋中心側壁面と合わせて略一枚板構造とすることが可能となる。これにより、構造の簡素化を図れるとともに排気塔の太さ方向寸法の増大を防止でき、コスト低減を図ることができる。
【0017】
(3)上記(1)または(2)において、また好ましくは、前記遮蔽用構造物は、前記排気塔内部に略水平方向に配置された第2壁面を備えている。
例えば排気通路が略鉛直方向に設けられており、さらに遮蔽用構造物が略鉛直壁面構造である場合には、排気通路直下近傍のキャニスタからの放射線が遮蔽用構造物で十分に遮蔽されず、排気塔内部のかなり上方にまで至る可能性がないとは言えない。そこで本発明においては、排気塔内部に略水平方向に第2壁面を配置することにより、このような場合の放射線も確実に遮蔽して排気塔内部の上方に至るのを防止できる。
【0018】
(4)上記(1)において、また好ましくは、前記複数の小部屋を、前記排気塔を挟んで第1の側及びその反対側である第2の側にそれぞれ位置する、少なくとも1つの第1小部屋及び第2小部屋に分けて配置し、キャスク内に収納された前記使用済燃料入りキャニスタを該キャスクから取り出すためのキャスクピットを、前記第1小部屋に対応した前記第1の側の第1キャスクピットと、前記第2の部屋に対応した前記第2の側の第2キャスクピットとに分けて配置し、前記第1キャスクピットの階上フロアの床面と前記第2キャスクピットの階上フロアの床面とを接続する接続床面を設け、前記第1及び第2キャスクピットの階上フロアの床面、前記第1及び第2小部屋の階上フロアの床面、及び前記接続床面をすべて略同一高さとし、前記略同一高さの床面上の相互間において自在に走行し、前記第1及び第2キャスクピットで取り出されたキャニスタを前記第1及び第2小部屋にそれぞれ運搬する自走式運搬手段を設ける。
これにより、接続床面を介し、第1の側にある第1キャスクピット階上フロア及び第1小部屋階上フロアと、第2の側にある第2キャスクピット階上フロア及び第2小部屋階上フロアとの両方に、1つの自走式運搬手段のみでアクセス可能となる。すなわち、1つの自走式運搬手段のみで、各キャスクピットから対応する各小部屋へのキャニスタの運搬を行うことができる。また、一方のキャスクピットで例えばクレーンによるキャスクの搬入作業が行われていても、自走式運搬手段で他方のキャスクピットから小部屋への運搬を行うことができる。
【0019】
(5)上記(1)において、また好ましくは、前記複数の小部屋を、前記排気塔を挟んで第1の側及びその反対側である第2の側にそれぞれ位置する、少なくとも1つの第1小部屋及び第2小部屋に分けて配置し、キャスク内に収納された前記使用済燃料入りキャニスタを該キャスクから取り出すためのキャスクピットを、前記第1小部屋に対応した前記第1の側の第1キャスクピットと、前記第2の部屋に対応した前記第2の側の第2キャスクピットとに分けて配置し、これら第1キャスクピットと第2キャスクピットとの間に、前記キャスクを積載し建屋内に搬入するトレーラーの進入領域を設け、前記進入領域に進入した前記トレーラーに積載されたキャスクを吊架し、前記第1または第2キャスクピットへ運搬するクレーンを設ける。
第1の側と第2の側とに分かれた第1・第2キャスクピットの間にトレーラーを進入させる構造とし、このトレーラーからクレーンで第1または第2のキャスクピットにキャスクを運搬する。これにより、1つのクレーンを共用していずれのキャスクピットにもキャスクの運搬を行うことができる。また、一方のキャスクピットで例えば自走式運搬手段によるキャニスタの運搬作業が行われていても、クレーンでトレーラーから他方のキャスクピットへの搬入を行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0021】
図2は、本実施形態による使用済燃料貯蔵建屋の地上1階部分の構造を表す水平断面図であり、図3は、図2中III−III断面による鉛直断面図であり、図1は、図2中I−I断面による鉛直断面図である。また、図4は、本実施形態による使用済燃料貯蔵建屋の地上2階部分の構造を表す水平断面図であり、図5は、図2及び図4中V−V断面による鉛直断面図であり、図6は、図2及び図4中VI−VI断面による鉛直断面図である。
【0022】
これら図1〜図6において、本実施形態による使用済燃料貯蔵建屋1は、原子炉から取り出された使用済燃料入りのキャニスタ6を、運搬用のキャスク2に収納された状態で受け入れ、受け入れ後にキャスク2からキャニスタ6を取り出し、キャニスタ6に収納された状態で使用済燃料の貯蔵を行うものである。
すなわち、使用済燃料貯蔵建屋1は、キャスク2を積載したトレーラー3を受け入れるトレーラエリア4と、トレーラエリア4に進入したトレーラー3上のキャスク2を吊架し、キャスクピット5(後述)へ運搬する天井クレーン17と、キャスク2内に収納された使用済燃料入りキャニスタ6をキャスク2から取り出すためのキャスクピット5と、キャスクピット5で取り出されたキャニスタ6をキャニスタ貯蔵エリア7(後述)に運搬し装荷する自走式装荷機18と、建屋内部のうち使用済燃料をキャニスタ6ごと貯蔵する部分であるキャニスタ貯蔵エリア7と、建屋中心側上部天井に立設した排気塔15とを備えている。
【0023】
キャニスタ貯蔵エリア7は、仕切壁29を介して、それぞれが略箱形の小部屋を形成する2つのキャニスタ貯蔵セル12L,12Rに仕切られている。これらキャニスタ貯蔵セル12L,12Rは、後述のように仕切壁29のほぼ鉛直上方に排気塔15を挟んで図1中左側に位置するキャニスタ貯蔵セル12Lと、図1中右側に位置するキャニスタ貯蔵セル12Rとから構成されている。
キャスクピット5は、上記したキャニスタ貯蔵セル12L,12Rの配置に対応し、キャニスタ貯蔵セル12Lの図2中上方に隣接する図2中左側のキャスクピット5Lと、キャニスタ貯蔵セル12Rの図2中上方に隣接する図2中右側のキャスクピット5Rとから構成されている。
トレーラエリア4は、上記したキャスクピット5Lとキャスクピット5Rとの間に設けられており、図2に示すように、階段室8と付帯設備室9とを併設している。そしてこのトレーラエリア4には、図2中上方よりキャスク2を搭載したトレーラー3が進入し停止するようになっている。
【0024】
天井クレーン17は、キャスクピット5Lの階上フロア30L最上部からキャスクピット5Rの階上フロア30R最上部にかけて連続的に敷設されたレール39上を自走することにより、図3中左右方向に移動自在に構成されている。
【0025】
キャスクピット5Lの階上フロア30Lの床面31Lと、キャスクピット5Rの階上フロア30Rの床面31Rとは、接続床面32によって接続されている。このとき、キャスクピット階上フロア30Lの床面31L、キャスクピット階上フロア30Rの床面31R、及び接続床面32は互いに略同一高さであるとともに、さらにキャニスタ貯蔵セル12Lの階上フロア33Lの床面34L及びキャニスタ貯蔵セル12Rの階上フロア33Rの床面34Rもそれらと略同一高さとなっている。
【0026】
そしてこれを利用して、キャスクピット階上フロア30Lの床面31Lと貯蔵セル階上フロア33Lの床面34Lとには、自走式装荷機18が枠体18aに備えられた走行手段(図示せず)を介し図4中上下方向に走行するための走行用レール19L,19Lが設けられている。同様に、キャスクピット階上フロア30Rの床面31Rと貯蔵セル階上フロア33Rの床面34Rとには、走行用レール19R,19Rが設けられている。さらに、キャスクピット階上フロア30Lの床面31L、接続床面32、及びキャスクピット階上フロア30Rの床面31Rには、自走式装荷機18が枠体18aに備えられた別の走行手段(図示せず)を介し図4中左右方向に走行するための走行用レール19H,19Hが設けられている。これにより、自走式装荷機18は、全体として、それら略同一高さの床面31L,34L,32,31R,34R上の相互間において自在に走行可能となっている。
なおこのとき、自走式装荷機18は、上記のように全体として走行し移動可能であるのに加えて、その移動した場所で、装荷機本体18b(図4参照)が図示しないスライド手段を介し枠体18aに対して図4中左右方向にスライド可能である。
【0027】
また、この自走式装荷機18の動作に関連し、キャニスタ貯蔵セル12L,12Rの階上フロア33L,33Rの端部外壁42が、キャニスタ貯蔵セル12L,12Rの端部外壁43よりも、図4中手前側(図5及び図6中右側)に張り出した構造となっている。
【0028】
キャニスタ貯蔵セル12L,12Rは、建屋外周側壁面38に設けられた外気取入口14と、建屋中心側領域から排気塔15内へ連通する排気通路37とを備えている。そしてこのとき、図1に示すように、各キャニスタ貯蔵セル12L,12Rの建屋中心側壁面を構成する仕切壁29が、排気塔外壁27よりも排気塔内側(建屋中心側)に位置している。これらキャニスタ貯蔵セル12L,12Rは、仕切壁29を介して互いに面対称構造であり、壁、床部材等は同一構造・同一寸法として標準化が図られている。これにより、後述するようにこの建屋構造をベ一スとしつつさらにキャニスタ貯蔵セル12を容易に増設することが可能となっている。
【0029】
排気塔15内には、上記したキャニスタ貯蔵セル12L,12Rの建屋中心側壁面を構成する仕切壁29の上部に連続するように、排気塔外壁27内部上方に延びる遮蔽用構造物28が設けられている。この遮蔽用構造物28は、排気塔15内部に略鉛直方向に配置された鉛直壁面部28aと、排気塔15内部に略水平方向に配置された水平壁面部28bとを備えている。
【0030】
なお、以上の構成において、建屋外壁10、建屋天井11、キャニスタ貯蔵セル外壁43、及びキャニスタ貯蔵セル階上フロア外壁42等の建屋外部との境界をなす部分や、また建屋外部との境界をなす部分ではないが放射線遮蔽機能を要求されるキャスクピット階上フロア床面31L,31R、キャニスタ貯蔵セル階上フロア床面34L,34R、仕切壁29、及び構造物28等は、周辺の環境や作業員立入領域(キャスクピット階上フロア30L,30R及びキャニスタ貯蔵セル階上フロア33L,33R)に対し放射線影響を与えることのないような十分な壁面厚さを有している。また、各図において、23は建屋マット部を示している。
【0031】
また、上記において、トレーラエリア4が、キャスクを積載し建屋内に搬入するトレーラーの進入領域を構成し、自走式装荷機18が、略同一高さの床面上の相互間において自在に走行する自走式運搬手段を構成する。また、図1〜図4中左側が第1の側、右側が第2の側を構成する。さらに、キャニスタ貯蔵セル12L,12Rが略箱形の小部屋を構成し、それらのうち、キャニスタ貯蔵セル12Lが第1の側に位置する第1小部屋を構成し、キャニスタ貯蔵セル12Rが第2の側に位置する第2小部屋を構成する。また、キャスクピット5L,5Rのうち、キャスクピット5Lが第1の側の第1キャスクピットを構成し、キャスクピット5Rが第2の側の第2キャスクピットを構成する。さらに、排気塔外壁27が排気塔壁面を構成し、遮蔽用構造物の鉛直壁面部28aは排気塔内部に略鉛直方向に配置された第1壁面を構成し、水平壁面部28bは排気塔内部に略水平方向に配置された第2壁面を構成する。
【0032】
次に、上記構成の使用済燃料貯蔵建屋における搬入・貯蔵手順について説明する。
トレーラー3に積載されてトレーラエリア4に搬入されたキャスク2は、クレーン吊り上げ用の治具21及びワイヤーロープ22(図6参照)が取り付けられた後、接続床面32に設けた開口部32a(図4参照)を介してクレーン17で吊り上げられる。そして、クレーン17によって図4中左方向(または右方向)に運搬され、あらかじめキャスクピット階上フロア30L(または30R)の床面31L(または31R)のキャスクピット上部ハッチ25を開けておいて、この開口部を介してキャスクピット5L(または5R)内に吊り下ろされる。さらに、キャスクピット5L(または5R)内において、天井に設置されたホイスト式天井クレーン26によって、所定の位置に並べ変えられる。このようにして、順次キャスクピット5L(または5R)内にキャスク2が静置されていく。
【0033】
キャニスタ貯蔵セル12への運搬時は、それらキャスクピット5L(または5R)内のキャスク2のうち所定のものに内蔵されているキャニスタ6が、ホイスト式天井クレーン26で吊り上げられてキャスク2より取り出され、キャスクピット階上フロア30L(または30R)の床面31L(または31R)に設けた遮蔽プラグ35の直下の載置台36に載置される。
そして、前述の走行手段によって自走式装荷機18全体を、キャスクピット階上フロア30L(または30R)へ移動させるとともに、前述のスライド手段によって装荷機本体18bを遮蔽プラグ35の直上位置にまでスライドさせる。そして、遮蔽プラグ35によって所定の遮蔽能力を維持しつつ、装荷機本体18bから例えばアーム状のキャニスタ把持手段を下方にのばしてキャスクピット5L(または5R)内に侵入させ、載置台36上のキャニスタ6を把持して持ち上げ、装荷機本体18b内に抱きかかえる。
【0034】
その後、再び前述の走行手段によって自走式装荷機18全体を貯蔵セル階上フロア33L(または33R)へ移動させる。このとき、貯蔵セル階上フロア33L(または33R)の床面34L(または34R)には、キャニスタ貯蔵セル12L(または12R)内の各キャニスタ貯蔵位置の直上にそれぞれ遮蔽プラグ24が設けられており、自走式装荷機18は、前述の走行手段及びスライド手段によって、キャニスタ6を貯蔵しようとする位置に対応する遮蔽プラグ24の直上位置に装荷機本体18bを位置決めする。そして、遮蔽プラグ24によって所定の遮蔽能力を維持しつつ、キャニスタ6を抱きかかえたキャニスタ把持手段を下降させてキャニスタ貯蔵セル12L(または12R)内に侵入させ、所定の貯蔵位置まで下ろして静置する。
【0035】
このキャニスタ貯蔵セル12L(または12R)内に貯蔵されたキャニスタ6に対する冷却は、空気による空冷で行われる。すなわち、キャニスタ貯蔵セル12L(または12R)の給気ルーバ13を介し外気取入口14から取り入れられた冷却風Pは、キャニスタ貯蔵セル12L(または12R)内の建屋外周側に設けられた整流板20aを通過した後、略水平方向に建屋中央側に向かって流れ、貯蔵されているキャニスタ6のまわりを流れてそれらを除熱しながら通過する。そして、キャニスタ貯蔵セル12L(または12R)内の建屋中央側に設けられた整流板20bを通過した後、排気通路37から排気塔15内へ流入し、排気塔15の上部にある排気ルーバ16を介し建屋外部へ放出される。
【0036】
以上のように構成した本実施形態の使用済燃料貯蔵建屋1によれば、以下のような効果を奏する。
【0037】
(1)キャニスタの均一かつ十分な冷却
本実施形態の使用済燃料貯蔵建屋1においては、各キャニスタ貯蔵セル12L,12R内において建屋外周側壁面38の外気取入口14から導入された冷却風Pは、建屋中心側へ向かって流れた後、排気通路37を経て排気塔15へと流入する。このような建屋外周側から建屋中心側への一様かつ円滑な冷却風流れにより、キャニスタ6の均一な冷却効果を確保することができる。
また、一般に使用済燃料をキャニスタに収納して建屋内に貯蔵する場合、キャニスタは自己冷却能力がなく外周部からの発熱量が比較的大きいので、十分な空冷を行うためには比較的大きな冷却風量が必要である。本実施形態においては、これに応じて、各キャニスタ貯蔵セル12L,12Rの建屋中心側壁面(=仕切壁29)を排気塔外壁27よりも建屋中心側に位置させることにより、その逆の建屋中心側壁面より排気塔外壁のほうが建屋中心側に位置している従来構造に比べ、流路面積を大きくとることが可能となっている。したがって、冷却風Pの流量を十分に確保することができ、キャニスタ6を十分に冷却することができる。
【0038】
(2)放射線遮蔽能力の確保
さらに、一般に使用済燃料をキャニスタに収納して建屋内に貯蔵する場合、キャニスタはキャスクと異なり放射線遮蔽能力が低いため、建屋内作業員立入領域における被爆や建屋外への放射線漏洩防止について十分な配慮が必要である。これに応じて、本実施形態においては、各キャニスタ貯蔵セル12L,12Rの建屋中心側壁面(=仕切壁29)の上部に連続して遮蔽用構造物28を設け、しかもこの構造物28を排気塔15内部に上方に延ばして配置している。これにより、各キャニスタ貯蔵セル12L,12R内から排気通路37を介し例えば図1中破線矢印アのように斜め上方に排気塔15内へ向かって放射線漏洩が生じたとしても、排気塔15内の遮蔽用構造物28によって遮蔽され、それ以上の漏洩は防止される。これにより、作業員の立入領域であるキャニスタ貯蔵セル階上フロア33L,33Rでの作業員の被爆を防止できるとともに、建屋外への放射性漏洩も防止でき、十分な放射線遮蔽能力を備えることができる。
したがって、排気塔外壁27自体が遮蔽機能を備える必要はないため、その厚さを可能な限り薄くすることができる。これにより、排気塔15の荷重が小さくなるため、その下部構造において耐震上十分な強度を確保することができる。また、排気塔15の太さ方向寸法(図1中のa)の増大を防止できるので、結果として建屋容積が低減でき、使用済燃料貯蔵建屋の高密度化が可能となる。
【0039】
また、遮蔽用構造物28が鉛直壁面部28aを備えた構造であることにより、その下部の仕切壁29と合わせて略一枚板構造とすることが可能となる。これにより、構造の簡素化を図れるとともに、これによっても排気塔15の太さ方向寸法(図1中のa)の増大を防止でき、コスト低減を図ることができる。
さらにこのとき、排気通路37直下の仕切壁29近傍からの放射線は、鉛直壁面部28aだけでは十分に遮蔽されず、排気塔15内部のかなり上方にまで至る可能性がないとは言えない。本実施形態においては、排気塔15内部の構造物28が水平壁面部28bを備えることにより、このような場合の放射線も確実に遮蔽し、排気塔15内部の上方に至るのを防止できる。
【0040】
(3)自走式装荷機の共用化
本実施形態の使用済燃料貯蔵建屋1においては、キャスクピット階上フロア30Lの床面31L、キャスクピット階上フロア30Rの床面31R、接続床面32、キャニスタ貯蔵セル12Lの階上フロア33Lの床面34L、及びキャニスタ貯蔵セル12Rの階上フロア33Rの床面34Rが略同一高さとなっている。そして、これを利用して走行用レール19L,19R,19Hが設けられ、自走式装荷機18は、全体として、それら略同一高さの床面31L,34L,32,31R,34R上の相互間において自在に走行可能となっている。
これにより、接続床面32を介し、図1〜図4中左側にあるキャスクピット階上フロア31L及びキャニスタ貯蔵セル階上フロア34Lと、右側にあるキャスクピット階上フロア31R及びキャニスタ貯蔵セル階上フロア34Rとの両方に、1つの自走式装荷機18のみでアクセス可能となる。すなわち、1つの自走式装荷機18のみで、各キャスクピット5L,5Rから対応するキャニスタ貯蔵セル12L,12Rへのキャニスタ6の運搬を行うことができる。したがって例えば、一方のキャニスタ貯蔵セル12が満杯でキャニスタ6を貯蔵できなくなった場合も、自走式装荷機18を用いてもう一方のキヤニスタ貯蔵セル12へキャニスタ6を貯蔵することが可能となる。
また、一方のキャスクピット5でクレーン17によるキャスク搬入等何らかの作業が行われていても、自走式装荷機18で他方のキャスクピット5からキャニスタ貯蔵セル12への運搬を行うことができる。
【0041】
(4)クレーンの共用化
本実施形態の使用済燃料貯蔵建屋1においては、図1〜図4中左側と右側とに分かれたキャスクピット5L,5Rの間にトレーラー3を進入させる構造とし、かつ、クレーン17がレール39上を自走することで図3中左右方向に移動自在に構成されている。これにより、1つの天井クレーン17のみで、両側のキャスクピット階上フロア30L,30Rをカバーすることが可能となり、トレーラー3からいずれのキャスクピット5a,5bにもキャスク2の運搬を行うことができる。また、一方のキャスクピット5で自走式装荷機18によるキャニスタ運搬等の何らかの作業が行われていても、クレーン17でトレーラー3から他方のキャスクピット5への搬入を行うことができる。
【0042】
(5)マット物量低減
前述したように、自走式装荷機18は、走行手段及びスライド手段によって装荷機本体18bを位置決めするが、このとき、枠体18a上に装荷機本体18bがスライド自在に搭載されている構造上、キャニスタ貯蔵セル階上フロア33L,33Rの図4中手前側(図5及び図6中右側)端部ぎりぎりまで自走式装荷機18を寄せたとしても、装荷機本体18bをその端部ぎりぎりまで寄せることはできない。
【0043】
したがって、キャニスタ貯蔵セル12L,12Rの図2中手前側(図5及び図6中右側)端部ぎりぎりの位置にキャニスタ6を下ろし貯蔵したい場合には、キャニスタ貯蔵セル階上フロア33L,33Rの図4中手前側(図5及び図6中右側)内壁面40の位置を、あらかじめキャニスタ貯蔵セル12L,12Rの図2中手前側(図5及び図6中右側)内壁面41の位置よりも図4中手前側(図5及び図6中右側)に設定しておく必要がある。
【0044】
このような内壁面40と内壁面41との位置の差に係わらず対応する外壁42と外壁43との位置をもし同じにすると、キャニスタ貯蔵セル12L,12Rの内壁面41と外壁43との間が不必要に厚くなり、マット増大につながる。そこで本実施形態の使用済燃料貯蔵建屋1では、キャニスタ貯蔵セル12L,12Rの階上フロア33L,33Rの外壁42が、キャニスタ貯蔵セル12L,12Rの外壁43よりも、図4中手前側(図5及び図6中右側)に張り出した構造とし、ここに自走式装荷機18の端部を収納することで、図5中寸法bに相当するマット物量の低減を図っている。
【0045】
(6)増設の容易化
本実施形態では、上述したように、建屋内部のうち使用済燃料を貯蔵するキャニスタ貯蔵エリア7を、仕切壁29を用いてキャニスタ貯蔵セル12に仕切る構造とすることにより、キャニスタ貯蔵エリア7の標準化を可能としている。これによって、周辺環境に対する隔離性を確保しつつ、放射線管理の厳しいキャニスタ貯蔵セル12を容易に増設することができる。この増設した構造の一例を図7及び図8に示す。
【0046】
図7は、キャニスタ貯蔵セル12を複数個増設した場合における使用済燃料貯蔵建屋の地上1階部分の構造を表す水平断面図であり、図2に対応する図である。また、図8は、図7中VIII−VIII断面による鉛直断面図であり、図6に対応する図である。これら図7及び図8に示すように、増設の際には、同一寸法・同一構造のキャニスタ貯蔵セル12L,12Rを、図2及び図6の構造から並列に継ぎ足していく。またこのとき図5及び図6と図8、あるいは図2と図7とを比較してわかるように、増設の際には、キャニスタ貯蔵セル階上フロア33L,33Rの外壁42の撤去作業のみが必要であり、キャニスタ貯蔵セル12L,12Rの外壁43の躯体の撤去の必要はなく、そのままさらなるキャニスタ貯蔵セル12L,12を引き続き継ぎ足していけばよい。これにより、厳しい放射線管理区域であるキャニスタ貯蔵セル12L,12Rの周辺環境に対する隔離性を確保しつつ、増設を容易に行うことができる。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、各小部屋の建屋中心側壁面を、排気塔壁面よりも建屋中心側に位置させるので、使用済燃料をキャニスタに収納して貯蔵する場合でも均一かつ十分な冷却効果を確保できる。また、各小部屋の建屋中心側壁面の上部に連続して排気塔内部上方に延びる遮蔽用構造物を設けるので、耐震上強度に影響を与えることなく十分な放射線遮蔽能力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による使用済燃料貯蔵建屋の要部構造を表す断面図である。
【図2】図1に示した使用済燃料貯蔵建屋の地上1階部分の構造を表す水平断面図である。
【図3】図2中III−III断面による鉛直断面図である。
【図4】図1に示した使用済燃料貯蔵建屋の地上2階部分の構造を表す水平断面図である。
【図5】図2及び図4中V−V断面による鉛直断面図である。
【図6】図2及び図4中VI−VI断面による鉛直断面図である。
【図7】キャニスタ貯蔵セルを複数個増設した変形例における使用済燃料貯蔵建屋の地上1階部分の構造を表す水平断面図である。
【図8】図7中VIII−VIII断面による鉛直断面図である。
【符号の説明】
1 使用済燃料貯蔵建屋
2 キャスク
3 トレーラ
4 トレーラエリア(トレーラーの侵入領域)
5L キャスクピット(第1キャスクピット)
5R キャスクピット(第2キャスクピット)
6 キャニスタ
7 キャニスタ貯蔵エリア(使用済燃料を貯蔵する部分)
12L キャニスタ貯蔵セル(第1小部屋)
12R キャニスタ貯蔵セル(第2小部屋)
14 外気取入口
15 排気塔
17 天井クレーン(クレーン)
18 自走式装荷機(自走式運搬手段)
27 排気塔外壁(排気塔壁面)
28 構造物
28a 鉛直壁面部(第1壁面)
28b 水平壁面部(第2壁面)
29 仕切壁
30L,R キャスクピット階上フロア
31L,R キャスクピット階上フロアの床面
32 接続床面
33L,R キャニスタ貯蔵セル階上フロア
34L,R キャニスタ貯蔵セル階上フロアの床面
37 排気通路
38 キャニスタ貯蔵セルの建屋外周側壁面

Claims (5)

  1. 建屋中心側上部に排気塔を立設し、建屋内部のうち使用済燃料を貯蔵する部分を少なくとも1つの仕切壁を介して複数の略箱形の小部屋に仕切り、各小部屋の建屋外周側壁面に外気取入口を設け、各小部屋の建屋中心側領域から前記排気塔へと連通する排気通路を設け、各小部屋内に使用済燃料入りキャニスタを貯蔵する使用済燃料貯蔵建屋において、
    各小部屋の建屋中心側壁面は、排気塔壁面よりも建屋中心側に位置しており、
    かつ、その各小部屋の建屋中心側壁面の上部に連続して、前記排気塔内部上方に延びる遮蔽用構造物を設けたことを特徴とする使用済燃料貯蔵建屋。
  2. 請求項1記載の使用済燃料貯蔵建屋において、前記遮蔽用構造物は、前記排気塔内部に略鉛直方向に配置された第1壁面を備えていることを特徴とする使用済燃料貯蔵建屋。
  3. 請求項1または2記載の使用済燃料貯蔵建屋において、前記遮蔽用構造物は、前記排気塔内部に略水平方向に配置された第2壁面を備えていることを特徴とする使用済燃料貯蔵建屋。
  4. 請求項1記載の使用済燃料貯蔵建屋において、前記複数の小部屋を、前記排気塔を挟んで第1の側及びその反対側である第2の側にそれぞれ位置する、少なくとも1つの第1小部屋及び第2小部屋に分けて配置し、キャスク内に収納された前記使用済燃料入りキャニスタを該キャスクから取り出すためのキャスクピットを、前記第1小部屋に対応した前記第1の側の第1キャスクピットと、前記第2の部屋に対応した前記第2の側の第2キャスクピットとに分けて配置し、前記第1キャスクピットの階上フロアの床面と前記第2キャスクピットの階上フロアの床面とを接続する接続床面を設け、前記第1及び第2キャスクピットの階上フロアの床面、前記第1及び第2小部屋の階上フロアの床面、及び前記接続床面をすべて略同一高さとし、前記略同一高さの床面上の相互間において自在に走行し、前記第1及び第2キャスクピットで取り出されたキャニスタを前記第1及び第2小部屋にそれぞれ運搬する自走式運搬手段を設けたことを特徴とする使用済燃料貯蔵建屋。
  5. 請求項1記載の使用済燃料貯蔵建屋において、前記複数の小部屋を、前記排気塔を挟んで第1の側及びその反対側である第2の側にそれぞれ位置する、少なくとも1つの第1小部屋及び第2小部屋に分けて配置し、キャスク内に収納された前記使用済燃料入りキャニスタを該キャスクから取り出すためのキャスクピットを、前記第1小部屋に対応した前記第1の側の第1キャスクピットと、前記第2の部屋に対応した前記第2の側の第2キャスクピットとに分けて配置し、これら第1キャスクピットと第2キャスクピットとの間に、前記キャスクを積載し建屋内に搬入するトレーラーの進入領域を設け、前記進入領域に進入した前記トレーラーに積載されたキャスクを吊架し、前記第1または第2キャスクピットへ運搬するクレーンを設けたことを特徴とする使用済燃料貯蔵建屋。
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