JP5937494B2 - 放射性物質貯蔵施設の増設方法及び放射性物質の貯蔵方法 - Google Patents

放射性物質貯蔵施設の増設方法及び放射性物質の貯蔵方法 Download PDF

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Description

本発明は、放射性物質貯蔵施設の増設方法及び放射性物質の貯蔵方法に係り、特に、原子力プラントで発生する放射性物質、例えば、使用済燃料集合体を貯蔵に適用するのに好適な放射性物質貯蔵施設、放射性物質貯蔵施設の増設方法及び放射性物質の貯蔵方法に関する。
原子力プラントから発生する使用済燃料集合体は、核燃料再処理施設において再処理され、核燃料物質が再利用のために回収される。使用済燃料集合体は、再処理されるまでの間、発生し続ける崩壊熱を除熱しながら貯蔵しておく必要がある。将来、原子力発電所内に設置された燃料貯蔵プールの貯蔵容量を超える使用済燃料集合体が発生することから、長期間に亘って安定的に冷却しながら使用済燃料集合体を貯蔵できる乾式貯蔵施設の建設が望まれている。
通常、乾式貯蔵施設では、使用済燃料集合体(放射性物質)を収納した貯蔵容器(例えば、金属キャスク)を貯蔵建屋内の貯蔵エリアに並べ、貯蔵建屋外から給気口を通して貯蔵建屋外から取り込んだ冷却空気を貯蔵エリア内に配置された貯蔵容器の外面に沿って流し、貯蔵容器内の使用済燃料集合体において発生した崩壊熱を除去している。貯蔵建屋内には、貯蔵エリア以外に、放射性物質を収納した貯蔵容器の搬入または搬出を行う搬入出エリアが形成されている。トレーラで搬入された貯蔵容器は、貯蔵建屋内における検査で問題なければ貯蔵建屋内に設置されたクレーンによりエアパレットなどの搬送設備に載せられ、貯蔵エリアへ搬送されて貯蔵エリア内の決められた位置に貯蔵される。
再処理施設の稼働が遅れているため、再処理されるまで使用済燃料集合体を貯蔵しておく貯蔵施設がますます必要となっている。将来の増設を考慮し、貯蔵エリアを内部に形成して並べて配置した複数の貯蔵建屋を、互いに、搬送通路で連絡した放射性物質貯蔵施設が、特開2004−151050号公報に記載されている。この放射性物質貯蔵施設は、キャニスタを収納する複数の収納管を設けた貯蔵建屋A及び金属キャスクを貯蔵する貯蔵建屋Bを有し、一つの貯蔵建屋A内に形成された搬入出エリアを、貯蔵建屋A及びBで共有している。
特開2004−151050号公報
できるだけ広い貯蔵エリアを確保したいという電力会社の要望がある一方、原子力発電所の立地条件によっては、放射性物質貯蔵施設の建設用地が狭く限られていることがある。例えば、三方が丘陵または高い山で囲まれた細長い敷地に、放射性物質貯蔵施設を建設する場合があり、原子力発電所内の原子力プラントから発生する使用済燃料集合体の発生量に対応して、放射性物質貯蔵施設において貯蔵建屋を増設する必要性に迫られる場合がある。
放射性物質貯蔵施設の一つ目の貯蔵建屋を三方が山等に囲まれて一方のみが開けている細長い敷地内に建設し、この貯蔵建屋内に使用済燃料集合体を収納した貯蔵容器の搬入が行われる。やがて、その貯蔵建屋内の貯蔵エリアに貯蔵する貯蔵容器の基数が増えて貯蔵エリアが手狭になった場合には、新たな貯蔵建屋を増設する必要がある。この増設する貯蔵建屋の建設が容易に行え、それぞれの貯蔵建屋内の貯蔵エリアへの貯蔵容器の搬入が容易に行えることが望まれる。
特開2004−151050号公報は、三方が丘陵または高い山で囲まれた細長い敷地での放射性物質貯蔵施設の貯蔵建屋の増設について何ら説明がなされていない。
本発明の目的は、貯蔵建屋の増設、及び既設及び増設の各貯蔵建屋における、放射性物質を収納した貯蔵容器の搬入及び搬出を容易に行うことができる放射性物質貯蔵施設の増設方法及び放射性物質の貯蔵方法を提供することにある。
上記した目的を達成する本発明の特徴は、放射性物質貯蔵施設の、第1監視室及び第1搬入出エリアを含む第1放射性物質受入れエリア、及び第1放射性物質貯蔵エリアを内部に形成し、第1放射性物質受入れエリアに連通する第1給気口及び第1排気口を形成し、
且つ第1放射性物質貯蔵エリアに連通する第2給気口及び第2排気口を形成している第1貯蔵建屋が、四方のうち三方がその放射性物質貯蔵施設を建てる敷地よりも標高が高い土地に取り囲まれて一方がひらけているその敷地に建てられており、
第2監視室及び第2搬入出エリアを含む第2放射性物質受入れエリア、及び第2放射性物質貯蔵エリアを内部に形成し、第2放射性物質受入れエリアに連通する第3給気口及び第3排気口を形成し、且つ第2放射性物質貯蔵エリアに連通する第4給気口及び第4排気口を形成している第2貯蔵建屋を、その敷地内において第1貯蔵建屋よりもそのひらけている一方の側で、第1貯蔵建屋に隣接して増設し、
第1貯蔵建屋内で第1放射性物質受入れエリアが第1放射性物質貯蔵エリアよりもそのひらけている一方の側に配置されており、第2貯蔵建屋内において第2放射性物質受入れエリアを第2放射性物質貯蔵エリアよりもそのひらけている一方の側に形成することにある。
第2貯蔵建屋を、その敷地内において第1貯蔵建屋よりもそのひらけている一方の側で、既に建てられている第1貯蔵建屋に隣接して増設するので、第2貯蔵建屋の増設を容易に行うことができる。また、第2貯蔵建屋内において第2放射性物質受入れエリアを第2放射性物質貯蔵エリアよりもそのひらけている一方の側に形成するので、第1貯蔵建屋(既設の貯蔵建屋)及び第2貯蔵建屋(増設の貯蔵建屋)における、放射性物質を収納した貯蔵容器の搬入及び搬出を容易に行うことができる。
本発明によれば、放射性物質貯蔵施設における貯蔵建屋の増設、及び既設及び増設の各貯蔵建屋における、放射性物質を収納した貯蔵容器の搬入及び搬出を容易に行うことができる。
増設前の放射性物質貯蔵施設の横断面図である。 図1のII−II断面図である。 図1のIII−III断面図である。 図1に示す放射性物質貯蔵施設が建設された、三方が山で取り囲まれている細長い敷地を示す説明図である。 本発明の好適な一実施例である実施例1の放射性物質貯蔵施設の増設方法で増設された放射性物質貯蔵施設の横断面図である。 図5のVI−VI断面図である。 本発明の他の好適な実施例である実施例2の放射性物質貯蔵施設の増設方法で増設された放射性物質貯蔵施設の横断面図である。 本発明の他の好適な実施例である実施例3の放射性物質貯蔵施設の増設方法で増設された放射性物質貯蔵施設の横断面図である。 本発明の他の好適な実施例である実施例4の放射性物質貯蔵施設の増設方法で増設された放射性物質貯蔵施設の横断面図である。 図9のX−X断面図である。 図1に示す放射性物質貯蔵施設とは異なる構成を有する、増設前の放射性物質貯蔵施設の横断面図である。 図11のY−Y断面図である。 本発明の他の好適な実施例である実施例5の、図11に示された放射性物質貯蔵施設の増設方法で増設された放射性物質貯蔵施設の横断面図である。 図13のZ−Z断面図である。 本発明の他の好適な実施例である実施例6の放射性物質貯蔵施設の増設方法で増設された放射性物質貯蔵施設の横断面図である。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明の好適な一実施例である実施例1の放射性物質貯蔵施設の増設方法を、図4及び図5を用いて説明する。
まず、増設の対象となる放射性物質貯蔵施設の増設前の構造を、図1、図2及び図3を用いて説明する。増設前の放射性物質貯蔵施設1は、四方のうちの三方が山(または丘陵)24に囲まれた細長い敷地23の最も奥まったところに建てられている(図4参照)。山24は放射性物質貯蔵施設1が建てられる敷地23よりも標高が高い土地である。その敷地23は、山24に囲まれた三方を除いた、四方のうちの一方のみがひらけており、この一方が開放部32となっている。このような敷地23に建てられた放射性物質貯蔵施設1は、貯蔵建屋2(第1貯蔵建屋)を有し、貯蔵建屋2内に貯蔵エリア(放射性物質貯蔵エリア)3及び放射性物質受入れエリア9を形成している。放射性物質受入れエリア9は貯蔵建屋2の長手方向において貯蔵エリア3よりも敷地23の開放部32側に配置される。
貯蔵エリア3内には、複数の容器保管エリア4が貯蔵建屋2の長手方向に並んで配置されている。容器搬送通路6が貯蔵建屋2の長手方向に伸びて互いに対向している、貯蔵建屋2の側壁の間に形成されている。容器搬送通路6は、貯蔵建屋2の長手方向で放射性物質受入れエリア9まで伸びている。各容器保管エリア4は、容器搬送通路6の両側に配置され、貯蔵建屋2の長手方向に伸びて互いに対向している、貯蔵建屋2の各側壁と容器搬送通路6のそれぞれの間に配置される。仕切り壁5Aが貯蔵建屋2の長手方向において容器保管エリア4の相互間に配置される。各仕切り壁5Aは、貯蔵建屋2の長手方向に伸びて互いに対向している、貯蔵建屋2の各側壁から容器搬送通路6に向かって伸びている。
放射性物質貯蔵施設1外の空気を冷却空気として取り込む給気口7が容器搬送通路6の両側に位置する各容器保管エリア4に面する、貯蔵建屋2のそれぞれの側壁に形成される(図2参照)。冷却空気を排出する排気筒8が容器搬送通路6の真上で貯蔵建屋2の天井に設けられ、排気筒8には排気口8Aが形成される(図2参照)。給気口7は容器搬送通路6を間に挟んで向かい合っている容器保管エリア4ごとに形成され、排気筒8はその向かい合っている容器保管エリア4の対ごとに1つ形成される。
一対の仕切り壁5Bが、貯蔵建屋2の長手方向に伸びて互いに対向している、貯蔵建屋2の各側壁から容器搬送通路6に向かって伸びている。これらの仕切り壁5Bが貯蔵エリア3と放射性物質受入れエリア9を仕切っている。放射性物質受入エリア9には、搬入出エリア10及び監視室11が形成されている。搬入出エリア10は、仕切り壁5Bに沿って配置される。この搬入出エリア10は、トレーラ18が出入りするエリアであり、放射性物質である使用済燃料集合体を収納した貯蔵容器17、例えば金属キャスクの貯蔵建屋2内への搬入または搬出が行われるエリアである。このため、搬入出エリア10に面している開閉扉13が貯蔵建屋2の長手方向に伸びている側壁に設けられる。貯蔵建屋2内での作業員の出入り、気温及び貯蔵容器圧力の監視を行う監視室11内に設置される。
貯蔵建屋2内で放射性物質受入れエリア9には天井クレーン14が設置されている。また、放射性物質受入れエリア9には、貯蔵容器搬送車19を待機させる待機エリアが形成される。放射性物質受入れエリア9において、外部の空気を冷却空気として取り込む給気口15が、貯蔵建屋2の長手方向に伸びている一つの側壁に形成される(図3参照)。冷却空気の排気口16がこの側壁と対向する他の側壁の天井付近に形成される。
また、貯蔵建屋2の開放部32側の側壁には、他の開閉扉12が設けられている。この開閉扉12は、将来、貯蔵建屋を敷地23内で開放部32側に増設した際、この増設した貯蔵建屋と既設の貯蔵建屋2を行き来するために使用される。
原子力発電所内の原子力プラントの燃料貯蔵プール内で所定期間保管された複数の使用済燃料集合体は、貯蔵容器17、例えば金属キャスク内に収納され、トレーラ18に積載される。この貯蔵容器17を積載したトレーラ18が、原子炉発電所内の道路21を通ってさらに敷地23内に設けられた道路22を通って、開いている開閉扉13から搬入出エリア10に達する。トレーラ18に横にして積載された貯蔵容器17は、天井クレーン14を用いてトレーラ18上から床に降ろされ、検査終了後に貯蔵容器搬送車19で搬送される。このため、放射性物質受入れエリア9における貯蔵建屋2の天井が高くなり、排気筒8が設けられない。貯蔵容器17の検査を行って異常が発見されなかった貯蔵容器17は、貯蔵容器搬送車19により容器搬送通路6を通って、貯蔵される容器保管エリア4まで移送される。そして、貯蔵容器17はこの容器保管エリア4内の決められた位置に貯蔵される。
貯蔵エリア3に貯蔵されている貯蔵容器17の冷却は、以下のように行われる。放射性物質貯蔵施設1の外部の空気が、冷却空気として、各給気口7を通ってそれぞれの容器保管エリア4内に流入する。この冷却空気は、容器保管エリア4内に貯蔵されている貯蔵容器17の相互間を流れ、内部の使用済燃料集合体内の核燃料物質の崩壊熱で加熱されている各貯蔵容器17を冷却する。貯蔵容器17の冷却によって加熱された冷却空気は、他の貯蔵容器17を冷却しながら容器保管エリア4内を流れ、やがて、排気筒8内に流入する。この冷却空気は排出口8Aから放射性物質貯蔵施設1の外に放出される。
容器保管エリア4内に貯蔵されている貯蔵容器17を貯蔵建屋2外に搬出する際は、貯蔵容器17を搬入する場合と逆の経路で搬入出エリア10まで搬送され、トレーラ18に積載されて貯蔵建屋2外へ搬送される。
貯蔵建屋2内の各容器保管エリア4が貯蔵された貯蔵容器17で満杯になる前に、放射性物質貯蔵施設1で貯蔵建屋20(第2貯蔵建屋)の増設が行われる。貯蔵建屋20の増設は、敷地23内において既設の貯蔵建屋2よりも敷地23の開放部32側で、貯蔵建屋2に隣接して行われる(図4参照)。既設の貯蔵建屋2の上記開放部32側の側壁では、予め貯蔵建屋20の増設を見込んで、貯蔵建屋20と結合する複数の部分において鉄筋が剥き出しにされている。剥き出しにされた各鉄筋は、増設される貯蔵建屋20の打設されたコンクリートに埋設される。この結果、増設された貯蔵建屋20は既設の貯蔵建屋2と一体化される。
増設される貯蔵建屋20は、図5に示すように、既設の貯蔵建屋2の貯蔵エリア3及び放射性物質受入れエリア9と同じ構成を有する貯蔵エリア3A及び放射性物質受入れエリア9Aを内部に形成する。貯蔵建屋2の開放部32側の側壁が、貯蔵建屋20の貯蔵建屋2側の側壁として用いられる。貯蔵建屋20では、床面、貯蔵建屋20の長手方向に伸びる対向する側壁、天井、天井に設けられた排気筒8、貯蔵エリア3A内の仕切り壁5A、貯蔵エリア3A及び放射性物質受入れエリア9Aを仕切る仕切り壁5B及び監視室11Aが所定の順番で作られていく。
貯蔵建屋20の増設が終了したとき、既設の貯蔵建屋2及び増設の貯蔵建屋20を備えた新しい放射性物質貯蔵施設1Aが完成する。増設された貯蔵建屋20の構成を概略説明する。貯蔵建屋20内では、貯蔵エリア3Aが放射性物質受入れエリア9Aよりも貯蔵建屋2側に配置されている。貯蔵建屋20内の貯蔵エリア3Aには、貯蔵建屋2内の容器搬送通路6の延長線上に容器搬送通路6Aが形成され、容器搬送通路6Aの両側に複数の仕切り壁5Aで仕切られた複数の容器保管エリア4が貯蔵建屋20の長手方向に並んで配置される。容器搬送通路6Aは、開閉扉12を開くことによって、貯蔵建屋2内の放射性物質受入れエリア9に連絡され、さらに、容器搬送通路6に連絡される。貯蔵建屋2と同様に、各容器保管エリア4にそれぞれ連通する複数の給気口7が、貯蔵建屋20の長手方向に伸びる各側壁に形成される。貯蔵建屋20の天井にも排気口8Aが形成された排気筒8が設けられる。
貯蔵建屋20内の放射性物質受入れエリア9Aも、貯蔵建屋2と同様に、搬入出エリア10A及び監視室11Aを有している。開閉扉13Aが、搬入出エリア10Aに面して、貯蔵建屋20の長手方向に伸びる側壁に設けられる。また、開閉扉12Aが、貯蔵建屋20の開放部32側の側壁に設けられる。放射性物質受入れエリア9Aに連通する給気口15が、貯蔵建屋20の長手方向に伸びる各側壁に形成される。排気口16がこの側壁に対向する他の側壁の天井付近に形成される。天井クレーン14Aが放射性物質受入れエリア9A内で貯蔵建屋20に設置されている。
貯蔵建屋20の増設中において燃料貯蔵プール内の使用済燃料集合体を収納した貯蔵容器17は、トレーラ18に積載され、道路22を通って貯蔵建屋2の搬入出エリア10まで搬送される。貯蔵容器17は、前述したように、容器保管エリア4に移送されて保管される。このように、本実施例は貯蔵建屋20の増設中であっても貯蔵建屋2内に貯蔵容器17を搬入することができる。
貯蔵建屋20が増設されて放射性物質貯蔵施設1Aが完成された後では、使用済燃料集合体を収納した貯蔵容器17は、トレーラ18に積載され、開いている開閉扉13Aから搬入出エリア10Aに搬入される。トレーラ18に積載された貯蔵容器17は、天井クレーン14Aを用いてトレーラ18から床に降ろされる。検査が終了した貯蔵容器17が、貯蔵容器搬送車19により容器搬送通路6Aを通って、貯蔵建屋20内の貯蔵される容器保管エリア4まで移送される。そして、貯蔵容器17はこの容器保管エリア4内の決められた位置に貯蔵される。また、搬入出エリア10Aに搬入された別の貯蔵容器17は、貯蔵容器搬送車19により、容器搬送通路6Aを通り、さらに開放された開閉扉12を通って貯蔵建屋2の放射性物質受入れエリア9まで搬送される。この貯蔵容器17は放射性物質受入れエリア9内に貯蔵される(図5及び図6参照)。さらに、搬入出エリア10Aに搬入された貯蔵容器17の一部は、貯蔵容器搬送車19により、貯蔵建屋2の放射性物質受入れエリア9を経て容器搬送通路6に達し、貯蔵建屋2内の容器保管エリア4の空いている部分に貯蔵される。貯蔵建屋2内の、監視室11以外の放射性物質受入れエリア9は、貯蔵建屋20の増設後は貯蔵容器17の貯蔵エリア、及び貯蔵建屋20と貯蔵建屋2内の貯蔵エリア3の間で貯蔵容器17を相互に搬送できる搬送通路としての役割を果たす。なお、貯蔵建屋2に設けられた開閉扉13は放射線遮へいのために閉じられる。
貯蔵建屋2内の放射性物質受入れエリア9に貯蔵された各貯蔵容器17は、給気口15から取り入れられた、放射性物質貯蔵施設1A外部の空気により冷却される。この冷却空気は、貯蔵容器17の冷却により温度が上昇し、排気口16から外部に放出される(図6参照)。
貯蔵建屋2内の監視室11はそのまま残され、貯蔵建屋2内での監視が監視室11より行われる。
本実施例によれば、放射性物質貯蔵施設1Aが建てられる敷地23よりも標高が高い土地(例えば、山24)に三方が取り囲まれた細長い敷地23においても、既設の貯蔵建屋2よりも敷地23のひらけた開放部32側に貯蔵建屋20を増設するので、貯蔵建屋20を建設する敷地23よりも開放部32側で道路22の間の敷地23を資材置き場、及び建設機械の置き場及び走行通路に使用することができる。このため、増設する貯蔵建屋20の建設を容易に行うことができる。また、工事スペースを広く使えるので、工事用クレーンのビーム先が貯蔵建屋2の敷地上を通る心配もない。貯蔵容器17を積載したトレーラ18が貯蔵建屋20の建設中に道路22を走行することが可能であるため、貯蔵容器17の貯蔵建屋2への搬入(または貯蔵建屋2からの搬出)を貯蔵建屋20を建設しながら行うことができる。
貯蔵建屋20の増設が完了した後では、トレーラ18が貯蔵建屋20内の搬入出エリア10Aに入ることができるので、貯蔵建屋20の開放部32側に形成された搬入出エリア10Aを利用して貯蔵建屋2及び20のそれぞれの容器保管エリア4への貯蔵容器17の搬入及びそれぞれの容器保管エリア4からの貯蔵容器17の搬出を行うことができる。貯蔵建屋20内の搬入出エリア10Aは、貯蔵建屋2及び20への貯蔵容器17の搬入及び貯蔵建屋2及び20からの貯蔵容器17の搬出に共用することができる。
本実施例では、既設の貯蔵建屋2の放射性物質受入れエリア9に面する対向する各側壁のうちの1つに給気口15を形成し、残りの側壁に排気口16を形成しているので、貯蔵建屋20が増設された後において、使用済燃料集合体を収納した貯蔵容器17を貯蔵建屋2の放射性物質受入れエリア9に貯蔵することができる。このため、貯蔵建屋20の増設後における貯蔵建屋2で貯蔵される貯蔵容器17の基数を増大させることができる。
細長い敷地23内で貯蔵建屋20の開放部32側に隣接してさらに新たな貯蔵建屋を増設する場合には、貯蔵建屋20と同様に増設することができる。
本発明の他の好適な実施例である実施例2の放射性物質貯蔵施設の増設方法を、図7を用いて説明する。
本実施例の放射性物質貯蔵施設の増設方法においても、実施例1と同様に、四方のうち三方が山24に囲まれて一方のみがひらけている細長い敷地23において、貯蔵建屋20が、敷地23内において、貯蔵建屋2よりもひらけた開放部32側に既設の貯蔵建屋2に隣接して増設される。貯蔵建屋20は、実施例1と異なり、既設の貯蔵建屋2から離れて建設される。増設される貯蔵建屋20は、貯蔵建屋2と連絡通路25を介して互いに連絡される。既設の貯蔵建屋2の上記開放部32側の側壁では、予め貯蔵建屋20の増設を見込んで、連絡通路25と結合する複数の部分において鉄筋が剥き出しにされている。剥き出しにされたそれらの鉄筋は、貯蔵建屋20の増設時において連絡通路25を形成するために打設されたコンクリートに埋設される。この結果、増設された貯蔵建屋20は連絡通路25を介して既設の貯蔵建屋2と一体化される。貯蔵建屋20と連絡通路25の間には、開閉扉12Bが設けられている。
貯蔵建屋20の増設が終了したとき、既設の貯蔵建屋2、増設の貯蔵建屋20及び連絡通路25を備えた新しい放射性物質貯蔵施設1Bが完成する。放射性物質貯蔵施設1Bの貯蔵建屋2は放射性物質貯蔵施設1Aの貯蔵建屋2と同じ構成を有しており、放射性物質貯蔵施設1Bの貯蔵建屋20は放射性物質貯蔵施設1Aの貯蔵建屋20と同じ構成を有している。なお、貯蔵容器17が貯蔵建屋2内の搬入出エリア10に貯蔵されるとき、貯蔵容器17を載せた貯蔵容器搬送車19が、貯蔵建屋20の搬入出エリア10Aから貯蔵建屋20内の容器搬送通路6A及び連絡通路25を通って貯蔵建屋2内の搬入出エリア10まで移動する。
本実施例は実施例1で生じる各効果を得ることができる。連絡通路25の床、屋根、壁は、一部が遮へい効果のある高比重ゴムでできており、振動を隣に伝えない。本実施例では、増設された貯蔵建屋20が既設の貯蔵建屋2から離れて建設され、これらの貯蔵建屋が連絡通路25により接続されているので、地震が発生したとき、貯蔵建屋2と貯蔵建屋20が共振することを防止することができる。
本発明の他の好適な実施例である実施例3の放射性物質貯蔵施設の増設方法を、図8を用いて説明する。
本実施例の放射性物質貯蔵施設の増設方法においても、実施例1と同様に、四方のうち三方が山24に囲まれて一方のみがひらけている細長い敷地23において、貯蔵建屋20が、貯蔵建屋2よりもひらけた開放部32側で既設の貯蔵建屋2に隣接して増設される。本実施例では、増設する貯蔵建屋20は既設の貯蔵建屋2の開放部32側の側壁に接触して建設される。
増設する貯蔵建屋20が建設される敷地23の標高は既設の貯蔵建屋2が建てられている敷地23の標高よりも高くなっている。三方を取り囲む山24の標高は増設する貯蔵建屋20が建設される敷地23の標高よりも高い。この結果、貯蔵建屋20を増設するとき、貯蔵建屋20から貯蔵建屋2への貯蔵容器17の搬送を容易に行うために、昇降機26が、貯蔵建屋2内の放射性物質受入れエリア9において貯蔵建屋2の開放部32側の側壁の側に据え付けられる。この昇降機26は、貯蔵容器17を載せた貯蔵容器搬送車19を載せられるだけの広さを有している。
貯蔵建屋20の増設が終了したとき、既設の貯蔵建屋2、増設の貯蔵建屋20及び昇降機26を備えた新しい放射性物質貯蔵施設1Cが完成する。放射性物質貯蔵施設1Cの貯蔵建屋2は放射性物質貯蔵施設1の貯蔵建屋2と同じ構成を有しており、放射性物質貯蔵施設1Cの貯蔵建屋20は放射性物質貯蔵施設1の貯蔵建屋20と同じ構成を有している。ただし、放射性物質貯蔵施設1Cにおいては、昇降機26が貯蔵建屋2の放射性物質受入れエリア9に据え付けられている。
貯蔵建屋20の搬入出エリア10Aに搬入された貯蔵容器17は、貯蔵建屋20内の容器保管エリア4、及び貯蔵建屋2内の搬入出エリア10及び容器保管エリア4にそれぞれ貯蔵される。貯蔵建屋20の床29の標高が貯蔵建屋2の床28の標高よりも高くなっているので(図10参照)、貯蔵容器17を載せた貯蔵容器搬送車19が、貯蔵建屋20内の容器搬送通路6Aを通り、開閉扉12が開いた状態で昇降機26内に到達する。昇降機26の入り口ドアが閉じて昇降機26が下降する。昇降機26が貯蔵建屋2の床28の高さまで下降したとき、昇降機26のドアが開いて昇降機26内の貯蔵容器搬送車19が貯蔵建屋2内の搬入出エリア10の床28上まで移動する。貯蔵容器搬送車19は搬入出エリア10内を所定の位置まで移動し、貯蔵容器搬送車19に載せられた貯蔵容器17が搬入出エリア10に貯蔵される。貯蔵容器17が貯蔵建屋2内の容器保管エリア4に貯蔵される場合にも、貯蔵容器17を載せた貯蔵容器搬送車19が昇降機26により貯蔵建屋20の床29から貯蔵建屋2の床28まで降ろされる。逆に貯蔵建屋2内の貯蔵容器17を貯蔵建屋20内に搬送するときは、貯蔵容器17を載せた貯蔵容器搬送車19が昇降機26により貯蔵建屋2の床28から貯蔵建屋20の床29の位置まで上昇される。
本実施例は実施例1で生じる各効果を得ることができる。本実施例は、昇降機26を据え付けるので、貯蔵建屋20の床29の標高が貯蔵建屋2の床28の標高よりも高くなっている場合でも、貯蔵建屋20と貯蔵建屋2の間で貯蔵容器17を容易に搬送することができる。
貯蔵建屋20の床29の標高が貯蔵建屋2の床28の標高よりも低くなっている場合でも、上記したように昇降機26を設置することによって、貯蔵建屋20と貯蔵建屋2の間で貯蔵容器17を容易に搬送することができる。
本発明の他の好適な実施例である実施例4の放射性物質貯蔵施設の増設方法を、図9及び図10を用いて説明する。
本実施例の放射性物質貯蔵施設の増設方法においても、実施例1と同様に、四方のうち三方が山24に囲まれて一方のみがひらけている細長い敷地23において、貯蔵建屋20が、貯蔵建屋2よりもひらけた開放部32側で既設の貯蔵建屋2に隣接して増設される。本実施例では、増設する貯蔵建屋20は既設の貯蔵建屋2の開放部32側の側壁に接触して建設される。
本実施例では、実施例3と同様に、増設する貯蔵建屋20が建設される敷地23の標高が既設の貯蔵建屋2が建てられている敷地23の標高よりも高くなっている。三方を取り囲む山24の標高は増設する貯蔵建屋20が建設される敷地23の標高よりも高い。本実施例では、昇降機26の据え付けの替りに、貯蔵建屋20を増設するとき、貯蔵建屋2内の放射性物質受入れエリア9の開閉扉12に面する位置に、貯蔵建屋20の床29の上面と同じ高さのステージ部27が作られる(図10参照)。このステージ部27の上面は、貯蔵容器17を載せた貯蔵容器搬送車19が待機できる広さを有し、貯蔵建屋2の床28の上面よりも高くなっている。
貯蔵建屋20の増設が終了したとき、既設の貯蔵建屋2、増設の貯蔵建屋20及びステージ部27を備えた新しい放射性物質貯蔵施設1Dが完成する。放射性物質貯蔵施設1Dの貯蔵建屋2は放射性物質貯蔵施設1の貯蔵建屋2と同じ構成を有しており、放射性物質貯蔵施設1Dの貯蔵建屋20は放射性物質貯蔵施設1の貯蔵建屋20と同じ構成を有している。ただし、放射性物質貯蔵施設1Dにおいては、ステージ部27が貯蔵建屋2の放射性物質受入れエリア9に作られている。
貯蔵建屋20の搬入出エリア10Aに搬入された貯蔵容器17は、貯蔵建屋20内の容器保管エリア4、及び貯蔵建屋2内の搬入出エリア10及び容器保管エリア4にそれぞれ貯蔵される。貯蔵建屋20の床29の標高が貯蔵建屋2の床28の標高よりも高くなっているので(図10参照)、貯蔵容器17を載せた貯蔵容器搬送車19が、貯蔵建屋20内の容器搬送通路6Aを通り、開閉扉12が開いた状態でステージ部27の上面に到達する。貯蔵建屋2内の放射性物質受入れエリア9に設けられた天井クレーン14により、貯蔵容器17がステージ部27上の貯蔵容器搬送車19から吊り上げられ、搬入出エリア10の床28上に降ろされる。この貯蔵容器17は、貯蔵容器搬送車19Aにより、貯蔵される位置、すなわち、搬入出エリア10内の位置の側または貯蔵建屋2内の容器保管エリア4の側まで搬送される。貯蔵建屋2内に貯蔵されている貯蔵容器17を貯蔵容器20まで搬送する場合には、前述の逆の過程を経て貯蔵容器17が搬送される。
本実施例は実施例3で生じる各効果を得ることができる。
貯蔵建屋20の床29の標高が貯蔵建屋2の床28の標高よりも低くなっている場合には、上記したステージ部27の替りに、貯蔵建屋2の放射性物質受入れエリア9にはステージ部27と同じ位置に窪み部が形成される。この窪み部の底面は貯蔵建屋20の床29の上面と同じレベルに位置している。窪み部の底面の広さは、貯蔵容器17を載せた貯蔵容器搬送車19が待機できる広さを有している。
貯蔵容器17を載せた貯蔵容器搬送車19が、貯蔵建屋20内の容器搬送通路6Aから、開閉扉12が開いた状態で貯蔵建屋2内の窪み部の底面に到達し、貯蔵容器17を降ろす。放射性物質受入れエリア9に設けられた天井クレーン14により、貯蔵容器17が窪み部の底面上から吊り上げられ、搬入出エリア10の床28上に降ろされ、床28上に存在する貯蔵容器搬送車19Aに載せられる。この貯蔵容器17は、貯蔵容器搬送車19Aにより、貯蔵される位置まで搬送される。
本発明の他の好適な実施例である実施例5の放射性物質貯蔵施設の増設方法を、図13を用いて説明する。
本実施例の放射性物質貯蔵施設の増設方法では、実施例1と同様に、四方のうち三方が山24に囲まれて一方のみがひらけている細長い敷地23において、貯蔵建屋20A(第2貯蔵建屋)が、貯蔵建屋2Aよりもひらけた開放部32側で既設の貯蔵建屋2A(第1貯蔵建屋)に隣接して増設される。本実施例では、増設する貯蔵建屋20Aは既設の貯蔵建屋2Aの開放部32側の側壁に接触して建設される(図13参照)。本実施例の放射性物質貯蔵施設の増設方法で建設された放射性物質貯蔵施設1Fは既設の貯蔵建屋2A及び増設された貯蔵建屋20Aを有する。
放射性物質貯蔵施設1Fに利用される既設の貯蔵建屋2Aは、放射性物質貯蔵施設1Eの貯蔵建屋2A(図11参照)として、細長い敷地23の最も奥まったところに建てられている。貯蔵建屋2Aは、前述の貯蔵建屋2と同様に、貯蔵エリア3及び放射性物質受入れエリア9を有している。貯蔵建屋2Aの貯蔵エリア3は、貯蔵建屋2の貯蔵エリア3と同じ構成を有する。貯蔵建屋2Aでは、開閉扉13が、貯蔵建屋2のように貯蔵建屋2Aの長手方向に伸びる側壁ではなく、この側壁に直交する開口部32側の側壁に設けられる。このように、貯蔵建屋2Aは貯蔵建屋2と開閉扉13の取り付け位置が異なっている。また、貯蔵建屋2Aの放射性物質受入れエリア9は、貯蔵建屋2の放射性物質受入れエリア9と同様に、搬入出エリア10及び監視室11を有している。しかしながら、貯蔵建屋2ではトレーラ18が放射性物質受入れエリア9内に形成される搬入出エリア10内で貯蔵建屋2の長手方向と直交する方向に停められるのに対し、貯蔵建屋2Aではトレーラ18が搬入出エリア10内で貯蔵建屋2Aの長手方向に停められる。
また、放射性物質受入れエリア9に連通する給気口15が、貯蔵建屋2Aの長手方向に伸びて対向しているそれぞれの側壁に形成される。排気口8Aが形成された排気筒8が放射性物質受入れエリア9において貯蔵建屋2Aの天井に設けられる。放射性物質受入れエリア9には天井クレーン14が設置されていなく、排気筒8内にモノレール(またはホイスト)30が配置される。モノレール(またはホイスト)30は、排気筒8を覆う排気塔屋根33に取り付けられる。
使用済燃料集合体を収納した貯蔵容器17を積載したトレーラ18は、開いている開閉扉13を通過して貯蔵建屋2A内の搬入出エリア10に到達し、貯蔵建屋2Aの長手方向を向いて停車される。放射性物質受入れエリア9では貯蔵建屋2Aの天井が低いの、トレーラ18の上に横たわっている貯蔵容器17は、モノレール30を用いて縦に起こされ、縦になった状態で床に降ろされる。その後、この貯蔵容器17は、所定の容器保管エリア4に貯蔵される。
本実施例の放射性物質貯蔵施設の増設方法においても、実施例1と同様に、四方のうち三方が山24に囲まれて一方のみがひらけている細長い敷地23において、貯蔵建屋20Aが、貯蔵建屋2Aよりもひらけた開放部32側で既設の貯蔵建屋2Aに隣接して増設される。本実施例では、増設する貯蔵建屋20Aは既設の貯蔵建屋2Aの開放部32側の側壁に接触して建設される。
貯蔵建屋20Aの増設が終了したとき、既設の貯蔵建屋2A、及び増設の貯蔵建屋20Aを備えた新しい放射性物質貯蔵施設1Fが完成する。放射性物質貯蔵施設1Fの貯蔵建屋2Aは放射性物質貯蔵施設1Eの貯蔵建屋2Aと同じ構成を有しており、放射性物質貯蔵施設1Fの貯蔵建屋20Aは上記した貯蔵建屋2Aと同じ構成を有している。増設された貯蔵建屋20Aも、内部に、既設の貯蔵建屋2Aと同様に、貯蔵エリア3及び放射性物質受入れエリア9Aを有している。モノレール(またはホイスト)30が、貯蔵建屋2Aの放射性物質受入れエリア9と同様に、貯蔵建屋20Aの放射性物質受入れエリア9Aの天井に設けられた排気筒8を覆う排気塔屋根33に設けられる。
増設する貯蔵建屋20Aの建設中においては、トレーラ18による貯蔵容器17の貯蔵建屋2A内の搬入出エリア10への搬入は、貯蔵建屋20Aの建設工事を一時中断して行われる。貯蔵建屋20Aの増設が完了した後、放射性物質貯蔵施設1Fへの貯蔵容器17の搬入は以下のようにして行われる。貯蔵容器17を積載したトレーラ18は、開放された開閉扉13Aを通って貯蔵建屋20Aの搬入出エリア10Aまで移動される。開閉扉13Aは貯蔵建屋20Aの開放部32側の側壁に設けられる。
搬入出エリア10Aにおいて、トレーラ18上の貯蔵容器17がモノレール30を用いて縦に起こされ、立てられた状態で床に降ろされる。貯蔵容器17は貯蔵容器搬送車19によって搬送され、貯蔵建屋20A内の容器保管エリア4、貯蔵建屋2A内の搬入出エリア10及び貯蔵建屋2A内の容器保管エリア4のいずれかに貯蔵される。貯蔵容器17が貯蔵建屋2A内の搬入出エリア10に貯蔵された状態が図14に示される。
本実施例は実施例1で生じる各効果を得ることができる。ただし、貯蔵容器17の貯蔵建屋2Aへの搬入(または貯蔵建屋2Aからの搬出)を行う際には、増設する貯蔵建屋20Aを建設作業を一時中断して行うので、貯蔵建屋20Aの増設に要する期間は、実施例1における貯蔵建屋20の増設に要する時間よりも長くなる。
本発明の他の好適な実施例である実施例6の放射性物質貯蔵施設の増設方法を、図15を用いて説明する。
本実施例の放射性物質貯蔵施設の増設方法においても、実施例5と同様に、四方のうち三方が山24に囲まれて一方のみがひらけている細長い敷地23において、貯蔵建屋20Aが、貯蔵建屋2Aよりもひらけた開放部32側で既設の貯蔵建屋2Aに隣接して増設される。本実施例では、増設する貯蔵建屋20Aは既設の貯蔵建屋2Aの開放部32側の側壁に接触して建設される。本実施例では、モノレール(またはホイスト)30が増設する貯蔵建屋20Aに設置されていない。
貯蔵建屋20Aの増設が終了したとき、既設の貯蔵建屋2A及び増設の貯蔵建屋20Aを備えた新しい放射性物質貯蔵施設1Gが完成する。放射性物質貯蔵施設1Gの貯蔵建屋2Aは放射性物質貯蔵施設1Fの貯蔵建屋2Aと実質的に同じ構成を有しており、放射性物質貯蔵施設1Gの貯蔵建屋20Aは放射性物質貯蔵施設1Fの貯蔵建屋20Aと実質的に同じ構成を有している。放射性物質貯蔵施設1Gでは、モノレール(またはホイスト)30が、貯蔵建屋2A及び20Aの放射性物質受入れエリア9及び9Aの天井に設けられたそれぞれの排気筒8の排気塔屋根33に設置されていない。モノレール(またはホイスト)30の替りに、門型クレーン31が、貯蔵建屋20Aの外側で開閉扉13Aの側に設置されている。開閉扉13Aは貯蔵建屋20Aの開放部32側の側壁に設けられる。
使用済燃料集合体を収納した貯蔵容器17を積載したトレーラ18が、門型クレーン31の位置まで移動される。トレーラ18に積載した貯蔵容器17は、クレーン31によって縦に起こされ、立った状態で、床に降ろされる。その後、貯蔵容器搬送車19は、開いている開閉ドア13Aを通って貯蔵建屋20Aの搬入出エリア10A内に入り、さらに、容器搬送通路6Aを移動して貯蔵容器17を搬送する。このようにして、貯蔵容器17が貯蔵建屋20A内の容器保管エリア4に貯蔵される。貯蔵容器搬送車19により搬送される一部の貯蔵容器17は、貯蔵建屋2A内の搬入出エリア10に貯蔵される(図15参照)。
貯蔵建屋20Aの増設前で既設の貯蔵建屋2Aに貯蔵容器17を搬入するときにおいても、貯蔵建屋20Aの増設後に門型クレーン31が貯蔵建屋20Aの外側で開閉扉13Aの側に設置されているように、貯蔵建屋2Aの外側で開閉扉13の側に設置された門型クレーン31(図示せず)が用いられた。トレーラ18に積載した貯蔵容器17が、貯蔵建屋2Aの外部において、門型クレーン31によって床に降ろされ、貯蔵容器搬送車19に載せられて開いている開閉扉13を通して貯蔵建屋2Aの搬入出エリア10に搬入された。貯蔵建屋20Aの増設時においては、貯蔵建屋2Aの側に設置されたその門型クレーン31は、貯蔵建屋20Aの増設作業の邪魔になるので撤去される。このため、本実施例では、貯蔵建屋20Aの増設時において貯蔵建屋2Aに貯蔵容器17を搬入することができない。
本実施例は、実施例1で生じる各効果のうち「貯蔵建屋20Aの増設時に貯蔵建屋2Aに貯蔵容器17を搬入できる」という効果を除いて残りの各効果を得ることができる。
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G…使用済燃料乾式貯蔵施設、2,2A,20,20A…貯蔵建屋、3,3A…貯蔵エリア、4…容器保管エリア、5A,5B…仕切り壁、6,6A…容器搬送通路、7,15…給気口、8…排気筒、8A,16…排気口、9,9A…放射性物質受入れエリア、10,10A…搬入出エリア、11…監視室、12,12A,12B,13,13A…開閉扉、17…貯蔵容器、18…トレーラ、19…貯蔵容器搬送車、23…敷地、24…山、25…連絡通路、26…昇降機、27…ステージ部、30…モノレール、32…開放部、33…排気塔屋根。

Claims (10)

  1. 放射性物質貯蔵施設の、第1監視室及び第1搬入出エリアを含む第1放射性物質受入れエリア、及び第1放射性物質貯蔵エリアを内部に形成し、前記第1放射性物質受入れエリアに連通する第1給気口及び第1排気口を形成し、且つ前記第1放射性物質貯蔵エリアに連通する第2給気口及び第2排気口を形成している第1貯蔵建屋が、四方のうち三方が前記放射性物質貯蔵施設を建てる敷地よりも標高が高い土地に取り囲まれて一方がひらけている前記敷地に建てられており、
    第2監視室及び第2搬入出エリアを含む第2放射性物質受入れエリア、及び第2放射性物質貯蔵エリアを内部に形成し、前記第2放射性物質受入れエリアに連通する第3給気口及び第3排気口を形成し、且つ前記第2放射性物質貯蔵エリアに連通する第4給気口及び第4排気口を形成している第2貯蔵建屋を、前記敷地内において前記第1貯蔵建屋よりも前記ひらけている一方の側で、前記第1貯蔵建屋に隣接して増設し、
    前記第1貯蔵建屋内で前記第1放射性物質受入れエリアが前記第1放射性物質貯蔵エリアよりも前記ひらけている一方の側に配置されており、前記第2貯蔵建屋内において前記第2放射性物質受入れエリアを前記第2放射性物質貯蔵エリアよりも前記ひらけている一方の側に形成することを特徴とする放射性物質貯蔵施設の増設方法。
  2. 前記第2貯蔵建屋が、前記ひらけている一方の側に存在する、前記第1貯蔵建屋の一つの側壁に接触して増設される請求項1に記載の放射性物質貯蔵施設の増設方法。
  3. 前記第2貯蔵建屋が、前記ひらけている一方の側において、前記第1貯蔵建屋から離れて増設され、前記第1貯蔵建屋と前記第2貯蔵建屋に接続されて前記第1貯蔵建屋内の前記第1放射性物質受入れエリアと前記第2貯蔵建屋内の前記第2放射性物質貯蔵エリアを連絡する連絡通路を作る請求項1に記載の放射性物質貯蔵施設の増設方法。
  4. 前記第1貯蔵建屋内の第1床面の高さ方向の位置と前記第2貯蔵建屋内の第2床面の高さ方向の位置が異なっているとき、前記第2貯蔵建屋を増設するときに前記第1貯蔵建屋の前記第1放射性物質受入れエリアに昇降装置を据え付ける請求項1に記載の放射性物質貯蔵施設の増設方法。
  5. 前記第1貯蔵建屋内の第1床面の高さ方向の位置が前記第2貯蔵建屋内の第2床面の高さ方向の位置よりも低くなっているとき、前記第2貯蔵建屋を増設するときに前記第1貯蔵建屋の前記第1放射性物質受入れエリアに、上面が前記第2床面の高さ方向の位置と同じ位置に存在するステージ部を形成する請求項1に記載の放射性物質貯蔵施設の増設方法。
  6. 前記第1貯蔵建屋内の第1床面の高さ方向の位置が前記第2貯蔵建屋内の第2床面の高さ方向の位置よりも高くなっているとき、前記第2貯蔵建屋を増設するときに前記第1貯蔵建屋の前記第1放射性物質受入れエリアに、底面が前記第2床面の高さ方向の位置と同じ位置に存在する窪み部を形成する請求項1に記載の放射性物質貯蔵施設の増設方法。
  7. 前記第2貯蔵建屋を増設するとき、前記第2放射性物質受入れエリアに面して配置される開閉扉を、前記第2貯蔵建屋の長手方向に伸びる側壁に取り付ける請求項1に記載の放射性物質貯蔵施設の増設方法。
  8. 前記第2貯蔵建屋を増設するとき、前記第2放射性物質受入れエリアに面して配置される開閉扉を、前記ひらけている一方の側に存在する、前記第2貯蔵建屋の側壁に取り付ける請求項1に記載の放射性物質貯蔵施設の増設方法。
  9. 請求項1ないし7のいずれかに記載の放射性物質貯蔵施設の増設方法によって、前記放射性物質貯蔵施設の、第1貯蔵建屋と連通する前記第2貯蔵建屋が、前記敷地内において前記第1貯蔵建屋よりも前記ひらけている一方の側で、前記第1貯蔵建屋に隣接して増設された後、放射性物質を収納した貯蔵容器を、前記放射性物質貯蔵施設の前記第2貯蔵建屋内の前記第2搬入出エリアに搬入し、
    前記第2搬入出エリアに搬入された前記貯蔵容器を前記第2放射性物質貯蔵エリアに貯蔵し、前記第2搬入出エリアに搬入された他の前記貯蔵容器を前記第1搬入出エリアに貯蔵することを特徴とする放射性物質の貯蔵方法。
  10. 請求項8に記載の放射性物質貯蔵施設の増設方法によって、前記放射性物質貯蔵施設の、前記第1貯蔵建屋と連通する前記第2貯蔵建屋が、前記敷地内において前記第1貯蔵建屋よりも前記ひらけている一方の側で、前記第1貯蔵建屋に隣接して増設された後、放射性物質を収納した貯蔵容器を、前記敷地内で前記第2貯蔵建屋の外部において、前記貯蔵容器を搬送してきたトレーラから貯蔵容器搬送装置に載せ、
    貯蔵容器を載せた貯蔵容器搬送装置を、前記開閉扉を開けて前記第2貯蔵建屋内の前記第2搬入出エリアに搬入し、
    前記第2搬入出エリアに搬入された前記貯蔵容器を前記第2放射性物質貯蔵エリアに貯蔵し、前記第2搬入出エリアに搬入された他の前記貯蔵容器を前記第1搬入出エリアに貯蔵することを特徴とする放射性物質の貯蔵方法。
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