JP2008101994A - 使用済核燃料貯蔵方法及び使用済核燃料貯蔵施設 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用済核燃料の貯蔵期間を従来のキャスクを用いた場合よりも長期化すると共に使用済核燃料の貯蔵効率を向上させる。
【解決手段】キャニスタC内に密封収容された使用済核燃料Nを、発熱量が所定のしきい値まで低下するまでの間、貯蔵用キャスクTKに収納した状態で貯蔵する第1の貯蔵工程と、該第1の貯蔵工程の後、キャニスタCを貯蔵用キャスクTKから取り出してボールト方式で貯蔵する第2の貯蔵工程とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、使用済核燃料貯蔵方法及び使用済核燃料貯蔵施設に関する。
周知のように、原子力発電所における使用済核燃料の貯蔵は貯槽能力の関係で限界に近づきつつあり、各原子力発電所の使用済核燃料を一時的に貯蔵する中間貯蔵施設が計画されている。この中間貯蔵施設は、使用済核燃料を再処理するまでの期間、使用済核燃料を一時的に貯蔵するものである。
上記中間貯蔵施設における使用済核燃料の貯蔵方法は、使用済核燃料を放射線遮蔽能力を有するキャスクに収納して貯蔵するものである。このようなキャスクには、例えば以下の特許文献1,2に開示されたものがある。例えば、特許文献1のキャスクは、二重蓋方式のものであり、内蓋としての一次蓋5をボルト16によってキャスク本体4に固定し、さらに外蓋としての二次蓋6をボルト17によってキャスク本体4に固定するものであるが、使用済核燃料が収容されたキャスク本体4内を密封状態とするために、キャスク本体4と一次蓋5との間及びキャスク本体4と二次蓋6との間にガスケット14,15をそれぞれ介装するものである。
一方、使用済核燃料の貯蔵技術の一例として、特許文献3には、使用済核燃料をキャニスタ内に密封収容し、キャスクを使用することなく遮蔽構造を有する貯蔵室内に貯蔵する貯蔵方式(一般にボールト方式という。)の貯蔵技術が開示されている。
特開2004−340578号公報 特開2001−201594号公報 特許第3817211号公報
ところで、上記従来のキャスクは、各部品や材料の特性の関係で耐用期間が50年に設定されている。この耐用期間は、内部を密封状態とするための部品の1つであるガスケットの腐食等の経年劣化に基づいて設定されている。したがって、上記中間貯蔵施設において従来のキャスクを用いて使用済核燃料を貯蔵する場合の貯蔵期間は50年ということになるが、50年を越える期間に亘って使用済核燃料を貯蔵する事態に対応するために、中間貯蔵施設における貯蔵期間をさらに延ばすこと、また中間貯蔵施設における使用済核燃料の貯蔵量を極力向上させることが要求されている。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、使用済核燃料の貯蔵期間を従来のキャスクを用いた場合よりも長期化すると共に使用済核燃料の貯蔵効率を向上させることを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明では、使用済核燃料貯蔵方法に係る第1の解決手段として、キャニスタ内に密封収容された使用済核燃料を、発熱量が所定のしきい値まで低下するまでの間、貯蔵用キャスクに収納した状態で貯蔵する第1の貯蔵工程と、該第1の貯蔵工程の後、キャニスタを貯蔵用キャスクから取り出してボールト方式で貯蔵する第2の貯蔵工程とを有する、という手段を採用する。
使用済核燃料貯蔵方法に係る第2の解決手段として、上記第1の手段において、使用済核燃料の発生施設と貯蔵施設とが異なる場合、発生施設において使用済核燃料をキャニスタ内に密封収容して当該キャニスタを輸送用キャスクに収納して貯蔵施設に輸送する、という手段を採用する。
使用済核燃料貯蔵方法に係る第3の解決手段として、上記第2の手段において、輸送用キャスクと貯蔵用キャスクとは異なる仕様に形成され、第1の貯蔵工程の前工程として、キャニスタを輸送用キャスクから貯蔵用キャスクに詰め替える詰替工程を備える、という手段を採用する。
使用済核燃料貯蔵方法に係る第4の解決手段として、第3の手段において、詰替工程では、輸送用キャスクの一端を開放して開放端とし、当該開放端に符合する開放端を備えた詰替用キャスクを、開放端同士が当接させた状態として輸送用キャスク内のキャニスタを詰替用キャスク内に移動させ、詰替用キャスクの開放端を貯蔵用キャスクの開放端と当接させた状態として詰替用キャスク内のキャニスタを貯蔵用キャスクに移動させて収納する、という手段を採用する。
使用済核燃料貯蔵方法に係る第5の解決手段として、上記第2〜第4いずれかの手段において、キャニスタは、一端が開放する有底円筒であり、使用済核燃料を収容した状態で一端に放射線遮蔽体を追加収容した状態で蓋を気密状態に設けることにより使用済核燃料を密閉収容し、第1の貯蔵工程では、輸送用キャスクからキャニスタを取り出し、前記一端側を貯蔵用キャスクの開口側に配置してキャニスタを貯蔵用キャスクに収納する、という手段を採用する。
また、本発明では、使用済核燃料貯蔵施設に係る第1の解決手段として、使用済核燃料が密封収容されたキャニスタを貯蔵用キャスクに収納した状態で貯蔵する第1の貯蔵設備と、キャニスタをボールト方式で貯蔵する第2の貯蔵設備と、第1の貯蔵設備に貯蔵された貯蔵用キャスクのうち、発熱量が所定のしきい値まで低下したキャニスタの貯蔵用キャスクからキャニスタを取り出して第2の貯蔵設備に搬送する搬送設備とを具備する、という手段を採用する。
使用済核燃料貯蔵施設に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、使用済核燃料が密封収容されたキャニスタを使用済核燃料の発生施設から受け入れて貯蔵する施設であって、輸送用キャスク内に収納されたキャニスタを輸送用キャスクとは異なる仕様の貯蔵用キャスクに詰め替えて第1の貯蔵設備に貯蔵する、という手段を採用する。
使用済核燃料貯蔵施設に係る第3の解決手段として、上記第2の解決手段において、輸送用キャスクの一端を開放して開放端とし、当該開放端に符合する開放端を備えた詰替用キャスクを、開放端同士が当接する状態として輸送用キャスク内のキャニスタを詰替用キャスク内に移動させ、詰替用キャスクの開放端を貯蔵用キャスクの開放端と当接させた状態で詰替用キャスク内のキャニスタを貯蔵用キャスクに移動させて収納する詰替設備を備える、という手段を採用する。
本発明によれば、キャニスタ内に密封収容された使用済核燃料を、発熱量が所定のしきい値まで低下するまでの間、貯蔵用キャスクに収納した状態で貯蔵した後に、キャニスタを貯蔵用キャスクから取り出してボールト方式で貯蔵するので、貯蔵用キャスクの耐用年数によって貯蔵期間が制限されることがなく、よって従来のキャスクによる貯蔵よりも貯蔵期間を延ばすことが可能である。
また、使用済核燃料の発熱量が比較的大きい貯蔵用キャスクによる貯蔵では貯蔵用キャスク同士の間隔を比較的大きく空ける必要があるが、使用済核燃料の発熱量が所定のしきい値まで低下した段階で貯蔵用キャスクによる貯蔵から貯蔵用キャスクを使用しないボールト方式による貯蔵、つまり使用済核燃料が収容されたキャニスタの間隔を貯蔵用キャスクを使用する場合よりも狭くして貯蔵するので、キャニスタを全貯蔵期間に亘って貯蔵用キャスクを使用して貯蔵する場合よりも貯蔵効率を向上させることができる。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る中間貯蔵施設(使用済核燃料貯蔵施設)のレイアウト図である。この図に示すように、本中間貯蔵施設は、搬送室A1、キャスク貯蔵室A2及びボールト貯蔵室A3を備えている。搬送室A1は、外部からトラックTによって輸送されてきた輸送用キャスクUKを受け入れる受入口a、及びキャニスタCの詰め替えを行う詰替設備Rを備えている。
上記輸送用キャスクUKは、原子力発電所等、使用済核燃料の発生施設と本中間貯蔵施設との間における使用済核燃料の搬送に使用されるものであり、後述するように上記発生施設で使用済核燃料が収容されたキャニスタCを収納する。このような輸送用キャスクUKは、公的な輸送に関する仕様を満たす円筒状キャスクであり、一端に設けられた円形蓋をキャスク本体にボルト固定することによりキャニスタCを密封かつ遮蔽状態で収納する。
図2は、上記詰替設備Rの概要を示す模式図である。詳細については後述するが、この詰替設備Rは、台車D、搬送装置H1及び詰替用キャスクRK等からなり、輸送用キャスクUKからキャニスタCを取り出して貯蔵用キャスクTKに詰め替え、当該貯蔵用キャスクTKをキャスク貯蔵室A2に排出する。台車Dは輸送用キャスクUKを移動させるためのものであり、搬送装置H1は、詰替用キャスクRKを移動させるものである。この詰替用キャスクRKは、下端が開放端となっていると共にウインチ(巻上機)を備えており、当該ウインチによって上端が開放端とされた輸送用キャスクUK内のキャニスタCを引き上げ、上記開放端からキャニスタCを内部に収容する。
このような搬送室A1は、上記キャニスタCの詰め替えの他に、キャスク貯蔵室A2から回収された貯蔵用キャスクTKを受け入れ、当該貯蔵用キャスクTK内のキャニスタCをボールト貯蔵室A3に引き渡すためのものである。
また、上記キャニスタCは、使用済核燃料を密封収容する金属製キャニスタであり、一端側に鉛等からなる放射線遮蔽材が追加収容された状態で金属蓋が溶接固定されることにより使用済核燃料を密封収容する。つまり、このキャニスタCは、一端のみが遮蔽構造を備える金属製キャニスタである。このようなキャニスタCの外形は、例えば直径が1.6m、長さが4.5mの円筒形状である。
一方、上記貯蔵用キャスクTKは、放射線遮蔽構造を有する円筒状の金属製キャスクであり、一端に円形蓋をボルトで固定することによりキャニスタCを密封収納する。この貯蔵用キャスクTKは、上述した輸送用キャスクUKのような輸送に特化した仕様とは異なり、貯蔵に特化した仕様に即して設計されている。
キャスク貯蔵室A2は、上記搬送室A1から排出された貯蔵用キャスクTKを所定位置に搬送する搬送設備(図示略)を備えており、貯蔵用キャスクTKを所定間隔を空けて複数貯蔵する。この貯蔵用キャスクTKは、上述したように使用済核燃料を収容したキャニスタCが収納されたものであり、100t(トン)を越える重量物である。キャスク貯蔵室A2の上記搬送設備は、このような重量物である貯蔵用キャスクTKを容易に搬送する設備である。
ボールト貯蔵室A3は、上記搬送室A1において貯蔵用キャスクTKから取り出されたキャニスタCを周知のボールト方式で貯蔵するものであり、全体として放射線遮蔽構造を有している。
図3は、ボールト貯蔵室A3の概要を示す模式図である。この図3に示すように、ボールト貯蔵室A3は、搬送室A1の貯蔵用キャスクTKからキャニスタCを引き取って所定位置まで搬送する移載設備Sを備えている。この移載設備Sは、搬送装置H2及び詰替用キャスクRKから構成されている。搬送装置H2は、図示するように床面を走行するクレーンであり、詰替用キャスクRKは、搬送室A1におけるものと全く同一のものである。
図4は、このようなボールト貯蔵室A3の収納構造及び冷却構造を示す模式図である。ボールト貯蔵室A3は、この図に示すように所定間隔で立設された複数の収納管bと、当該収納管bの周囲に形成された通風スペースdを備えている。収納管bは、上記キャニスタCを収納するためのものであり、有底円筒状の金属管である。通風スペースdは、外気取入口eと外気排出口fとに連通しており、外気取入口eから取り込まれた空気が収納管bの周囲を通過して外気排出口fに排出されるように構成されている。
なお、収納管bは、キャニスタCを収納した状態で管蓋gが装着されることにより、キャニスタCを密封収納するように構成されている。
次に、このように構成された本中間貯蔵施設における使用済核燃料の貯蔵方法について、上記図1〜図4に加え、図5をも参照して詳しく説明する。
図5は、使用済核燃料の発生施設である原子力発電所における使用済核燃料の処置を示す模式図である。周知のように、原子力発電所では使用済燃料集合体Nを使用済燃料プールPに水没状態で貯蔵している。原子力発電所では、図5(a)に示すように、このような使用済燃料集合体Nを搬送装置を用いて水没状態のまま有底円筒状で一端が開口状態のキャニスタCに収容し、さらに使用済燃料集合体Nが収容されたキャニスタCを使用済燃料プールPから引き上げて輸送用キャスクUKに収容する。そして、キャニスタCに放射線遮蔽材を追加収容した後に金属蓋を溶接して使用済燃料集合体Nを密封し、さらに輸送用キャスクUKにボルトによって蓋を固定する。
このように、原子力発電所では使用済燃料集合体NがキャニスタC及び輸送用キャスクUKによって二重に密封され、輸送可能状態となる。使用済燃料集合体Nが収容されたキャニスタCを収納する輸送用キャスクUKは、図5(b)に示すように、両端に衝撃緩衝体SAが装着されてトラックTに積み込まれて陸上輸送され、さらに図5(c)に示すように船舶Mによって海上輸送された後、図5(d)に示すようにトラックTに再度積み込まれて中間貯蔵施設まで輸送される。
そして、図1に示すように、輸送用キャスクUKを積載したトラックTが中間貯蔵施設の受入口a近傍に到着すると、円筒状の輸送用キャスクUKはトラックTから台車Dに水平姿勢(中心軸が水平方向となる姿勢)で移載され受入口aから搬送室A1内に収容される。搬送室A1では、搬送装置H1によって輸送用キャスクUKが垂直姿勢に姿勢変更されると共に別の詰替用台車に移載され、さらに蓋が外される。そして、詰替用キャスクRKが搬送装置H1によって輸送用キャスクUKの上に、両者の開放端同士が当接する状態となるように吊り降ろされる。
この状態では、輸送用キャスクUK内のキャニスタCは、輸送用キャスクUKと詰替用キャスクRKとによって遮蔽された状態となる。そして、この状態において、詰替用キャスクRK側に設けられたウインチにより、輸送用キャスクUK内のキャニスタCは詰替用キャスクRK内に移動させられる。そして、キャニスタCを収容した詰替用キャスクRKは、搬送装置H1によって上端が開放端とされた貯蔵用キャスクTKの直上まで移動され、さらに両者の開放端同士が当接する状態となるように吊り降ろされる。そして、詰替用キャスクRK内のキャニスタCは、上記ウインチが作動することによって貯蔵用キャスクTK内に移動され、貯蔵用キャスクTKの開放端に円形蓋がボルトで固定されて遮蔽・密封状態となる。
このようにしてキャニスタCが収納された貯蔵用キャスクTKは、搬送室A1からキャスク貯蔵室A2に搬送設備によって搬送され、他の貯蔵用キャスクTKとの間隔が所定間隔となる位置に載置される。すなわち、原子力発電所から中間貯蔵施設に受け入れられる使用済燃料集合体Nは発熱量が比較的高いので、キャスク貯蔵室A2において、貯蔵用キャスクTKは、その温度が基準値を超えないように他の貯蔵用キャスクTKとある程度間隔を空けた状態で保管される。
なお、このキャスク貯蔵室A2におけるキャニスタCの貯蔵は、第1の貯蔵工程に相当するものである。
しかしながら、年月の経過に従って使用済燃料集合体Nの発熱量は徐々に低下するので、キャスク貯蔵室A2におけるキャニスタC(使用済燃料集合体N)の貯蔵期間は発熱量が予め設定された所定のしきい値に低下するまでの期間である。この期間は、例えば10年程度である。本実施形態では、この期間を使用済燃料集合体Nの各種データから予め推定することにより、キャスク貯蔵室A2におけるキャニスタC(使用済燃料集合体N)の貯蔵期間を一定期間(例えば10年)としている。
このような貯蔵期間が経過した貯蔵用キャスクTKは、搬送設備によってキャスク貯蔵室A2から搬送室A1に搬出され、図3に示すように搬送室A1からボールト貯蔵室A3の移載設備Sに引き渡される。この移載設備Sは、貯蔵用キャスクTK内のキャニスタCをウインチを用いて詰替用キャスクRK内に移動させ、当該詰替用キャスクRKを搬送装置H2によって収納管b内に収容し、さらに管蓋gを装着することによりキャニスタCを密封状態とする。
このようにして、キャスク貯蔵室A2で一定期間貯蔵されたキャニスタCは、貯蔵用キャスクTKからボールト貯蔵室A3の収納管bに移載されてさらに長期間に亘って貯蔵される。このボールト貯蔵室A3におけるキャニスタCの貯蔵は、第2の貯蔵工程に相当するものである。この第2の貯蔵工程では、上述したようにキャニスタCの発熱量が低下しているので、図1に示すように、ボールト貯蔵室A3における各収納管bの間隔は、キャスク貯蔵室A2における貯蔵用キャスクTKの間隔よりも狭く設定されている。
すなわち、ボールト貯蔵室A3はキャスク貯蔵室A2よりも収納効率が高く、換言すると第2の貯蔵工程は第1の貯蔵工程よりも収納効率が高い。
また、収納管b内のキャニスタCは、図4に示すように、外気取入口eから通風スペースdに流入して外気排出口fに排出される空気によって冷却(空冷)された状態で貯蔵される。
このような本実施形態によれば、キャニスタC内に密封収容された使用済燃料集合体Nを、発熱量が所定のしきい値まで低下するまでの間、キャスク貯蔵室A2において貯蔵用キャスクTKに収納した状態で貯蔵した後に、ボールト貯蔵室A3においてキャニスタCを貯蔵用キャスクTKから取り出してボールト方式で貯蔵するので、貯蔵用キャスクTKの耐用年数によって貯蔵期間が制限されることがなく、よって従来のキャスクによる貯蔵よりも貯蔵期間を延ばすことが可能である。
また、使用済燃料集合体Nの発熱量が比較的大きい貯蔵用キャスクTKによる貯蔵では貯蔵用キャスクTK同士の間隔を比較的大きく空ける必要があるが、使用済燃料集合体Nの発熱量が所定のしきい値まで低下した段階で、キャスク貯蔵室A2における貯蔵からキャニスタC(使用済燃料集合体N)の貯蔵間隔がキャスク貯蔵室A2における貯蔵用キャスクTKの間隔よりも狭いボールト貯蔵室A3による貯蔵に切り替えるので、全貯蔵期間に亘って貯蔵用キャスクTKを使用してキャニスタCを貯蔵する場合よりもキャニスタCの貯蔵効率を向上させることができる。
すなわち、本実施形態は、貯蔵期間の長期化と貯蔵効率の向上とを両方満足させることが可能なものである。
なお、上記実施形態は中間貯蔵施設を使用済核燃料貯蔵施設とするもの、つまり使用済核燃料の発生施設と貯蔵施設とが異なる場合に関するものであるが、本発明は、これに限定されない。例えば、原子力発電所のような使用済核燃料の発生施設において本発明特有の貯蔵方法を適用して使用済核燃料を貯蔵するようにしても良い。
また、従来のウラン燃料、高燃焼度燃料あるいはMOX燃料等、発熱量の減衰特性が異なる使用済核燃料の種別に応じて、原子力発電所の使用済燃料プールPによる貯蔵(プール貯蔵工程)及び上記第1,第2の貯蔵工程における各貯蔵期間を最適化することが考えられる。ウラン燃料、高燃焼度燃料及びMOX燃料のうち、温度が所定のしきい値まで低下する時間は、ウラン燃料、高燃焼度燃料、MOX燃料の順で長い。すなわち、MOX燃料が最も冷え難い特性を有している。このような特性を利用し、冷え易い使用済核燃料から先に、プール貯蔵工程→第1の貯蔵工程→第2の貯蔵工程に移行させることによって、各貯蔵工程における貯蔵期間を最適化することができる。
また、上記実施形態ではキャスク貯蔵室A2とボールト貯蔵室A3とが同一建屋内に設けたが、本発明は、これに限定されるものではない。キャスク貯蔵室A2とボールト貯蔵室A3とを各々個別の建屋に設けるようにしても良い。また、この場合に、各建屋は同一の敷地内ではなく、異なる敷地内に設けられても良い。例えば、キャスク貯蔵室A2を原子力発電所内に設け、ボールト貯蔵室A3を原子力発電所以外の敷地に設けることが考えられる。
本発明の一実施形態に係わる中間貯蔵施設(使用済核燃料貯蔵施設)のレイアウト図である。 本発明の一実施形態における詰替設備Rの概要を示す模式図である。 本発明の一実施形態におけるボールト貯蔵室A3の概要を示す模式図である。 本発明の一実施形態におけるボールト貯蔵室A3の収納構造及び冷却構造を示す模式図である。 本発明の一実施形態において、使用済核燃料の発生施設における使用済核燃料の処置を示す模式図である。
符号の説明
A1…搬送室、A2…キャスク貯蔵室、A3…ボールト貯蔵室、T…トラック、C…キャニスタ、R…詰替設備は、D…台車、H1,H2…搬送装置、UK…輸送用キャスク、RK…詰替用キャスク、TK…貯蔵用キャスク、RK…詰替用キャスク、S…移載設備、a…受入口、b…収納管、d…通風スペース、e…外気取入口、f…外気排出口、g…管蓋

Claims (8)

  1. キャニスタ内に密封収容された使用済核燃料を、発熱量が所定のしきい値まで低下するまでの間、貯蔵用キャスクに収納した状態で貯蔵する第1の貯蔵工程と、
    該第1の貯蔵工程の後、キャニスタを貯蔵用キャスクから取り出してボールト方式で貯蔵する第2の貯蔵工程と
    を有することを特徴とする使用済核燃料貯蔵方法。
  2. 使用済核燃料の発生施設と貯蔵施設とが異なる場合、発生施設において使用済核燃料をキャニスタ内に密封収容して当該キャニスタを輸送用キャスクに収納して貯蔵施設に輸送することを特徴とする請求項1記載の使用済核燃料貯蔵方法。
  3. 輸送用キャスクと貯蔵用キャスクとは異なる仕様に形成され、
    第1の貯蔵工程の前工程として、キャニスタを輸送用キャスクから貯蔵用キャスクに詰め替える詰替工程を備える
    ことを特徴とする請求項2記載の使用済核燃料貯蔵方法。
  4. 詰替工程では、
    輸送用キャスクの一端を開放して開放端とし、
    当該開放端に符合する開放端を備えた詰替用キャスクを、開放端同士が当接させた状態として輸送用キャスク内のキャニスタを詰替用キャスク内に移動させ、
    詰替用キャスクの開放端を貯蔵用キャスクの開放端と当接させた状態として詰替用キャスク内のキャニスタを貯蔵用キャスクに移動させて収納する
    ことを特徴とする請求項3記載の使用済核燃料貯蔵方法。
  5. キャニスタは、一端が開放する有底円筒であり、使用済核燃料を収容した状態で一端に放射線遮蔽体を追加収容した状態で蓋を気密状態に設けることにより使用済核燃料を密閉収容し、
    第1の貯蔵工程では、輸送用キャスクからキャニスタを取り出し、前記一端側を貯蔵用キャスクの開口側に配置してキャニスタを貯蔵用キャスクに収納する
    ことを特徴とする請求項2〜4記載の使用済核燃料貯蔵方法。
  6. 使用済核燃料が密封収容されたキャニスタを貯蔵用キャスクに収納した状態で貯蔵する第1の貯蔵設備と、
    キャニスタをボールト方式で貯蔵する第2の貯蔵設備と、
    第1の貯蔵設備に貯蔵された貯蔵用キャスクのうち、発熱量が所定のしきい値まで低下したキャニスタの貯蔵用キャスクからキャニスタを取り出して第2の貯蔵設備に搬送する搬送設備と
    を具備することを特徴とする使用済核燃料貯蔵施設。
  7. 使用済核燃料が密封収容されたキャニスタを使用済核燃料の発生施設から受け入れて貯蔵する施設であって、輸送用キャスク内に収納されたキャニスタを輸送用キャスクとは異なる仕様の貯蔵用キャスクに詰め替えて第1の貯蔵設備に貯蔵する
    ことを特徴とする請求項6記載の使用済核燃料貯蔵施設。
  8. 輸送用キャスクの一端を開放して開放端とし、当該開放端に符合する開放端を備えた詰替用キャスクを、開放端同士が当接する状態として輸送用キャスク内のキャニスタを詰替用キャスク内に移動させ、詰替用キャスクの開放端を貯蔵用キャスクの開放端と当接させた状態で詰替用キャスク内のキャニスタを貯蔵用キャスクに移動させて収納する詰替設備を備えることを特徴とする請求項7記載の使用済核燃料貯蔵施設。
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