JP4014371B2 - 音響装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CD−ROM等を再生する音響装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、車載用の音響機器(再生装置)には、情報記録媒体としてのCD−ROMを再生するものが知られている。
このような音響機器には、図7に示すように、筐体状の再生機器1と操作パネル2とからなる再生装置本体3を備えている。また、操作パネル2の裏面には、ネジ4を介してシャッタベース5が固定され、このシャッタベース5にはシャッタ6が回動可能に装着されている。
【0003】
再生機器1は、複数枚のCD−ROMの収納が可能となっており、それらの収納機構部、指定された1枚のCD−ROMを選択する選択部、選択された1枚のCD−ROMを再生するされたピックアップ装置(共に図示せず)等が内蔵されている。また、再生装置1は、そのCD−ROMを挿入する開口1aと、この開口1aから先端が突出すると共にその伸縮によってシャッタ6を回動させるレバー7を備えている。
【0004】
操作パネル2は、再生機器1に保持され、その表面には各種選択スイッチが配置されている。また、操作パネル2には、開口1aに対向するCD−ROM挿入用の挿入口2aの他、表示部2b、カセットテープ挿入口2c等が設けられている。
【0005】
シャッタベース5は、開口1aと挿入口2aとを連通する連通路5aと、シャッタ6を回動可能に支持するための軸4b(一方のみ図示)とを備えている。また、シャッタベース5には、スプリング8の一端を支持するピン4cが突出形成されている。
【0006】
シャッタ6は、スプリング8の他端を支持するピン6aと、スプリング8の付勢力によって挿入口2aと連通路5aとの間を閉成するシャッタ本体6bと、レバー7の先端が当接可能となっており、そのレバー7が伸張されて先端が当接されたときにシャッタ本体6bを回動させるアーム6cとを備えている。
【0007】
このような構成においては、再生機器1側でCD−ROMの挿入を禁止したい場合、例えば、CD−ROMの再生中や複数のCD−ROMを順次収用させようとしている際のオートチェンジャー駆動中等ではスプリング8の付勢力によってシャッタ本体6bが挿入口2aと連通路5aとの間を閉成する。
【0008】
また、CD−ROMの挿入を許容できる場合には、レバー7が伸張してアーム6cに当接してスプリング8の付勢に抗してシャッタ6を回動させ、挿入口2aと連通路5aとの間を開成する
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の如く構成された情報記録媒体誤挿入防止構造にあっては、例えば、図8(A)に示すように、シャッタ6が挿入口2aと連通路5aとの間を閉成している状態にあるとき、図8(B)に示すように、CDーROMが下方から挿入されようとすると、CD−ROMが薄肉の円盤状であることから、シャッタ本体6bの中央寄りにCD−ROMの先端が当接する。
【0010】
この当接は、CD−ROMを挿入しようとする負荷により、図8(C)に示すように、シャッタ本体6bが幅広であることと相俟ってシャッタ本体6bが撓って中央付近が一旦連通路5a側に変位し、更なる負荷によってシャッタ本体6bの上端縁とシャッタベース5との間にCD−ROMが入り込んでしまい、シャッタ本体6bが不測に回動させられてCD−ROMの挿入が可能となってしまう虞があった。
【0011】
また、図9(A)に示すように、シャッタ6が挿入口2aと連通路5aとの間を閉成している状態にあるときに、CDーROMが上方から挿入されようとすると、そのCD−ROMの挿入負荷によって、図9(B)に示すように、シャッタ本体6bが不測に回動してしまう虞があった。
【0012】
本発明は、上記問題を解決するため、シャッタが挿入口を閉成している状態にあるときの情報記録媒体が挿入されようとした際の挿入負荷に伴うシャッタの不足な回動を防止することができる音響装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
その目的を達成するため、請求項1に記載の音響装置は、再生装置本体の正面に情報記録媒体の挿入口を有した操作パネルを配置し、該操作パネルの裏面には前記挿入口に連通する連通孔が形成されたシャッタベース部を配置し、該シャッタベース部には前記シャッタベース部と前記パネルとの間を移動して前記情報記録媒体の挿入口と前記連通孔との間を閉成するシャッタを該シャッタの開閉面に交わる方向に離間した位置に設定されている回動軸を中心に保持し、前記シャッタが前記挿入口と前記連通孔との間を閉成している状態のときに情報記録媒体が前記挿入口から挿入されようとして加わる加重によって撓り、該撓ったシャッタの一部が係合して前記シャッタの開成方向への回動を規制する凸部を前記シャッタの裏面側に位置する前記シャッタベース部に設けたことを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の音響装置は、請求項1に記載のものにおいて、前記シャッタが前記挿入口を閉成している状態のときに情報記録媒体が前記挿入口から挿入されようとして加わる加重によって撓った前記シャッタの一部と係合する凹部を備えていることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の音響装置の実施の形態を、車載用CDオートチェンジャーに適用し、図面に基づいて説明する。尚、CDオートチェンジャー全体の図面は省略する。
【0018】
図1において、CDオートチェンジャー10は、再生装置本体の一部を構成する操作パネル11と、操作パネル11の裏面にネジ12を介して固定されたシャッタベース13と、シャッタベース13に回動可能に装着されたシャッタ14とを備えている。
【0019】
操作パネル11は、図示を略する再生機器に保持され、その表面には各種選択スイッチが配置されている。また、操作パネル11には、再生機器の開口に対向するCD−ROM挿入用の挿入口11aの他、表示部やカセットテープ挿入口等(図示せず)が設けられている。
【0020】
シャッタベース13は、図2(A)及び図3に示すように、再生機器の開口と挿入口11aとを連通するための連通路13aと、シャッタ14を回動可能に支持するための軸13bと、スプリング(図示せず)の一端を支持するピン13cとを備えている。また、シャッタベース13は、連通路13aの挿入側開口端に凹部13dと、凸部13eとが形成されている。
【0021】
凹部13dは、シャッタベース13の挿入側開口端のうち少なくとも下方に形成されている。また、凸部13eは、その凹部13dよりもさらに下方に位置している。
【0022】
シャッタ14は、図2(B)及び図4に示すように、スプリングの他端を支持するピン14aと、スプリングの付勢力によって挿入口11aと連通路13aとの間を閉成するシャッタ本体14bと、開閉操作用のレバー7の先端が当接可能なアーム14cとを備えている。
【0023】
また、シャッタ本体14bの表面には、その幅方向中央付近に所定の幅を備え且つ上部寄りに位置する溝14dが形成されている。
【0024】
このような構成においては、再生機器側でCD−ROMの挿入を禁止したい場合、例えば、CD−ROMの再生中や複数のCD−ROMを順次収用させようとしている際のオートチェンジャー駆動中等ではスプリングの付勢力によってシャッタ本体14bが挿入口11aと連通路13aとの間を閉成する。
【0025】
また、CD−ROMの挿入を許容できる場合には、レバー7が伸張してアーム14cに当接してスプリングの付勢に抗してシャッタ14を回動させ、これにより挿入口12aと連通路13aとの間を開成する。
【0026】
一方、図5(A)に示すように、シャッタ14が挿入口11aと連通路13aとの間を閉成している状態にあるときにCDーROMが下方から挿入されようとすると、シャッタ本体14bの表面形状に案内されてCD−ROMの先端がシャッタ本体14bの溝14dに入り込む。
【0027】
この状態から、さらにCD−ROMを挿入しようとすると、図5(B)に示すように、その負荷によってシャッタ本体14bが撓りつつ、連通路13aの上方にシャッタ本体14bが当接し、シャッタ本体14bの撓りが規制され、CD−ROMのそれ以上の挿入やシャッタ本体14bとシャッタベース13との間へのCD−ROMの入り込みが防止される。尚、凹部13dを連通路13aの開口全周に形成することによって、撓り状態のシャッタ本体14bの変形規制をより一層確実なものとすることができる。
【0028】
他方、図6(A)に示すように、シャッタ14が挿入口11aと連通路13aとの間を閉成している状態にあるときに、CDーROMが上方から挿入されようとすると、図6(B)に示すように、そのCD−ROMの挿入負荷によってシャッタ本体14bが撓り、凹部13dに当接すると共にCD−ROMの挿入負荷によってシャッタ本体14bが回動させられようとしてもシャッタ本体14bが凸部13eに当接して不測な回動が防止される。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の音響装置にあっては、シャッタが挿入口と連通孔との間を閉成している状態のときに情報記録媒体が前記挿入口から挿入されようとして加わる加重によって撓り、該撓ったシャッタの一部が係合して前記シャッタの開成方向への回動を規制する凸部を前記シャッタの裏面側に位置する前記シャッタベース部に設けたため、シャッタが挿入口を閉成している状態にあるときの情報記録媒体が挿入されようとした際の挿入負荷に伴うシャッタの不測な回動、特に、情報記録媒体が下方から斜めに挿入されようとした場合の不測な回動を防止することができる。
【0031】
請求項2に記載の音響装置にあっては、シャッタが挿入口を閉成している状態のときに情報記録媒体が前記挿入口から挿入されようとして加わる加重によって撓った前記シャッタの一部と係合する凹部を備えているため、シャッタが挿入口を閉成している状態にあるときの情報記録媒体が挿入されようとした際の挿入負荷に伴うシャッタの不測な回動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係わる情報記録媒体誤挿入防止構造を示し、要部の拡大縦断面図である。
【図2】同じく、(A)はシャッタベースの拡大縦断面図、(B)はシャッタの拡大縦断面図である。
【図3】同じく、(A)はシャッタベースの平面図、(B)はシャッタベースの左側面図、(C)はシャッタベースの正面図、(D)はシャッタベースの左側面図である。
【図4】同じく、(A)はシャッタの平面図、(B)はシャッタの左側面図、(C)はシャッタの正面図、(D)はシャッタの左側面図である。
同じく、である。
【図5】同じく、(A)は情報記録媒体としてのCD−ROMが下方から挿入されようとしている状態の説明図、(B)はシャッタ回動規制状態の説明図である。
【図6】同じく、(A)は情報記録媒体としてのCD−ROMが上方から挿入されようとしている状態の説明図、(B)はシャッタ回動規制状態の説明図である。
【図7】同じく、CDチェンジャーの外観分解斜視図である。
【図8】従来の情報記録媒体誤挿入防止構造を示し、(A)は要部の縦断面図、(B)は情報記録媒体としてのCD−ROMが下方から挿入されようとしている状態の説明図、(C)はシャッタ本体が撓った状態の説明図である。
【図9】従来の情報記録媒体誤挿入防止構造を示し、(A)は情報記録媒体としてのCD−ROMが上方から挿入されようとしている状態の説明図、(B)はシャッタ本体が撓った状態の説明図である。
【符号の説明】
11…操作パネル
11a…挿入口
13…シャッタベース
13d…凹部
13e…凸部
14…シャッタ
14d…溝
Claims (2)
- 再生装置本体の正面に情報記録媒体の挿入口を有した操作パネルを配置し、該操作パネルの裏面には前記挿入口に連通する連通孔が形成されたシャッタベース部を配置し、該シャッタベース部には前記シャッタベース部と前記パネルとの間を移動して前記情報記録媒体の挿入口と前記連通孔との間を閉成するシャッタを該シャッタの開閉面に交わる方向に離間した位置に設定されている回動軸を中心に保持し、前記シャッタが前記挿入口と前記連通孔との間を閉成している状態のときに情報記録媒体が前記挿入口から挿入されようとして加わる加重によって撓り、該撓ったシャッタの一部が係合して前記シャッタの開成方向への回動を規制する凸部を前記シャッタの裏面側に位置する前記シャッタベース部に設けたことを特徴とする音響装置。
- 前記シャッタが前記挿入口を閉成している状態のときに情報記録媒体が前記挿入口から挿入されようとして加わる加重によって撓った前記シャッタの一部と係合する凹部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の音響装置。
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