JP4014353B2 - 逆止弁 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、流体の逆流を防止する逆止弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
流体を使用する機器において、通常、その流体の流れを制御するとき、各種の弁が用いられている。これらの弁としては、たとえば仕切り弁,電磁弁,電動弁,三方弁,定流量弁,逆止弁等がある。特に流体の逆流を防止するとき、その機器単体で,すなわち外部からの制御信号や制御手段によることなく、逆流を防止する機器として、前記逆止弁が多く設けられている。この逆止弁にもその構造により各種のタイプのものがあり、たとえばリフト式,スィング式,インライン式等がある。これらの逆止弁は、使用される設備あるいは配管の状況に応じ、それぞれ適したものが選択されて用いられる。
【0003】
たとえば、ボイラ等の給水系統に用いる給水配管には、給水およびボイラ缶水の逆流を防止するための逆止弁が設けられている。ところで、ボイラ缶水の圧力は高く、かつ高温であるので、安全の面から、また前処理機器の耐熱温度の面から、ボイラ缶水の逆流に対しては万全の対策が必要である。そのため、従来、逆止弁の漏れ,すなわち逆流を防止するために、前記各種の異なるタイプの逆止弁を組み合わせたり、複数の逆止弁を直列に接続して配置することが行われる。
【0004】
また、それぞれのタイプの逆止弁の弁座に当接する弁部材についても、各種の材料を用いて逆流の防止を行っている。たとえば、ゴムシールなどの,所謂弾性部材によるシールを用いたり、メタルシールと一般的に言われている,所謂金属同士(非弾性部材同士)のシール方法がある。ここにおいて、前記弾性シールの部材のみによる逆止弁は、耐圧力が低く、また耐久性も不足していた。前記メタルシールのみのときは、小さなゴミが前記弁座と弁体のシール部材との間に挟まること,所謂ゴミ噛みにより、簡単にシール性が損なわれ逆流が起こり易い問題がある。また、このメタルシール構造の逆止弁では、前記ゴミ噛みが発生しても、つぎに流体が流れたときに前記ゴミが流されてしまうと、逆流の再現性が失われ、逆流の起こる原因の追及もできなくなる。
【0005】
そして、前記メタルシール構造のときは、この逆止弁の閉止時の衝撃も大きく、耐久性と騒音の問題がある。さらに、逆止弁の機能が損なわれる前にその傾向を予知することは、複数の逆止弁の間に設けた圧力計等で検出することは行われているが、個々の逆止弁単体での予知は困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明が解決しようとする課題は、逆流を完全に防止し、騒音も少なくかつ耐久性のある逆止弁を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記課題を解決するためになされたものであって、請求項1に記載の発明は、流体入口を備えた弁本体と流体出口を備えた蓋部材とにより弁室を画成し、この弁室内に流体の流れる方向に移動自在な弁体を設け、この弁体を、弾性部材により構成された第一弁と、この第一弁の外径よりも小径の非弾性部材により構成された第二弁とを重ね合わせて形成し、前記第一弁に当接する第一弁座と前記第二弁に当接する第二弁座とを前記弁本体に設け、さらに前記第一弁座が、前記第二弁座より外周側となるように,かつ前記第二弁座より下流側となるように配置されていることを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記第一弁座と前記第二弁座との間に圧力緩衝室を設けたことを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の発明は、前記弁体の弁軸にスリーブ部を備えた前記第一弁を嵌合し、このスリーブ部に前記第二弁を嵌合したことを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の実施の形態について説明する。この好適な実施例として、前記インライン式の逆止弁に適用して説明する。請求項1に記載の発明においては、この発明の逆止弁は、流体入口を備えた弁本体と流体出口を備えた蓋部材とにより弁室を画成し、この弁室内に流体の流れる方向に移動自在である弾性部材により構成された第一弁と非弾性部材により構成された第二弁を重ね合わせた構成の弁体を設け、前記弁体を前記流体入口側に付勢する圧縮バネを設けた構成としている。また、前記弁本体は、たとえば金属や合成樹脂の非弾性部材により筒状に成形されており、前記弁本体の外壁には前記蓋部材と接合する本体接続部と、この筒の内壁に入口隔壁を設け、この入口隔壁の中心部に流体入口を開口している。そして、前記第一弁と当接する第一弁座を備えている。さらに、第二弁と当接する第二弁座とを備えている。そして、これらの両弁座は、前記第一弁座が、前記第二弁座より外周側となるように、かつ前記第二弁座より下流側となるように配置され、前記弁本体に設けられている。
【0011】
そして、請求項2に記載の発明においては、前記第一弁座と前記第二弁座との間に圧力の緩衝の役割を果たす圧力緩衝室を設けている。ここにおいて、前記弁本体の筒の外形は円筒状あるいは多角形の筒形状でもよい。
【0012】
一方、前記蓋部材は、たとえば金属や合成樹脂の非弾性部材を前記弁本体の外壁において接合する接続部と出口隔壁とを備えた筒状に成形し、前記出口隔壁の中心部に流体出口を開口している。そして、前記弁本体と前記蓋部材を接合することにより前記弁本体内に前記弁室が画成される。ここにおいて、前記蓋部材の筒の外形は前記弁本体と同様である。
【0013】
また、前記弁体は、前記のように、弾性部材により構成された第一弁と非弾性部材により構成された第二弁を重ね合わせた構成である。すなわち、前記弁室内において、流体の流れ方向に移動自在な円板形状である。前記第一弁の円板部の片側には前記第一弁座と当接する第一シール部が設けられている。前記第二弁の円板部の片側には前記第二弁座と当接する第二シール部が設けられている。前記第一弁は、その円板形状の外径を前記第二弁の円板形状の外径より大きく構成し、かつ前記第二弁より下流側へ配置されている。そして、この両弁の中心部に小径の弁軸を配置し、所謂独楽の形の弁体を構成している。
【0014】
そして、前記弁室内へ前記弁体の第二弁の円板部が前記流体入口側になるように挿入し、前記弁軸を入口ガイドおよび出口ガイドのそれぞれの軸受部に貫通させ、流路の中心に配置している。このとき、前記第一弁の円板部の出口側に当接するように前記圧縮バネを挿入する。その後、前記蓋部材の蓋接続部を適宜の手段(たとえば、螺合する,フランジをボルトで締結等)で前記弁本体の外壁に接合し、逆止弁の組立が完了する。
【0015】
ここで、前記圧力緩衝室についてさらに詳細に説明する。前記第一弁座と前記第二弁座との間には圧力の緩衝の役割を果たす隙間である圧力緩衝室を設けている。この圧力緩衝室は、所謂環状で前記第二弁座の外周に沿って、かつ前記第一弁座の内周側に形成されている。そして、その横断面形状は略凹部に形成されている。さらに、その横断面形状は、この逆止弁を通過する流体の流量により、半丸や三角および台形形状等に適宜形成することができる。また、通過する流体の流量が少量のときは、凹部状とすることなく、単に前記第二弁の外周端部と前記第一弁座および前記第一弁で囲まれる断面が略三角形状の環状隙間でもよい。
【0016】
そして、請求項3に記載の発明についてさらに詳細に説明する。前記第一弁と前記第二弁を前記弁体の弁軸上に配置し、前記弁軸に、スリーブ部を一体形成した前記第一弁を嵌合している。さらに、前記スリーブ部の外径より少し小さい内径の軸穴を中心部に設けた前記第二弁を前記スリーブ部へ嵌合し、前記両弁をそれぞれの片面同士が密着するように重ね合わせている。すなわち、このスリーブ部は弾性部材であるので、前記軸穴が小さくても前記スリーブ部を押圧することにより嵌合できる。
【0017】
前記構成の逆止弁の作用を説明する。給水時においては、前記流体入口から流入した給水の流体圧に基づいて、前記弁体が前記流体出口側へ前記圧縮バネの付勢力に抗して移動し、給水は前記流体出口側へ流出する。すなわち、この弁体が移動することにより、前記弁体と前記両弁座との当接が解除され、前記弁体の外周の隙間を流体が通過し、給水が前記流体出口から流出する。
【0018】
また、前記流体入口からの給水が停止すると、前記圧縮バネが復帰し、前記弁体は前記流体入口の方へ移動する。そして、まず下流側に配置されている前記第一弁の前記第一シール部が前記第一弁座に当接する。このとき、前記第一弁は弾性部材であるので、当接による衝撃音は少ない。ついで、前記第二弁の前記第二シール部が前記第二弁座に当接する。そして、流路を二段で完全に封鎖する。したがって、前記流体出口側からの給水の逆流を阻止することができる。さらに、例えば、ボイラ缶水の逆流も防止できる。
【0019】
すなわち、流体入口側からの給水供給が停止中においては、前記弁体は、前記圧縮バネの作用により、また出口側の配管内の圧力が入口側より高いときは、その差圧により前記両弁座に圧接されて、前記流体出口側からの給水およびボイラ缶水の逆流を阻止する。この弁体の移動は、前記弁軸が前記両ガイドの両軸受部で支持されているので、スムーズに流体の流れ方向に,すなわち正流,逆流の両方向へ移動することができる。
【0020】
ここで、前記圧力緩衝室の作用についてさらに詳細に説明する。この圧力緩衝室は、圧力の緩衝の役割を果たす隙間である。すなわち、逆流の発生するときにおいて、まず前記第一弁が前記第一弁座に当接することにより、前記圧力緩衝室が前記凹部形状とともに区画形成される。そして、前記第二弁と前記第二弁座とが当接する間に、それらの隙間から少しずつ流体が入口側へ漏洩することにより、前記圧力緩衝室の容積が少しずつ減少する。すなわち緩衝の役割を果たすことになる。これにより、前記第二弁が前記第二弁座に激しく衝突しなくなる。すなわち、耐久性が向上するとともに衝撃音も減少する。
【0021】
そして、前記スリーブ部の作用についてさらに詳細に説明する。前記第二弁は、前記スリーブ部の弾性により前記スリーブ部を介して、前記第一弁と密着される。また、このスリーブ部は、その内周部で前記弁軸からの漏れをシールする役割も兼ねている。すなわち、前記第一弁は前記第一シール部と前記スリーブ部とを一体に形成することにより、流体の逆流を防止する役割と前記弁軸からの漏れを防止する役割の2つの役割を果たしている。そして、前記スリーブ部の作用により特別の漏れ対策を必要としないので、前記弁体のコストも低減できる。
【0022】
さらに、前記圧力緩衝室の圧力を検出する方法について説明する。前記圧力緩衝室の圧力を検出する手段,すなわち前記圧力緩衝室に通ずる管路および圧力センサを設け、前記圧力検出手段により検出される前記圧力緩衝室の圧力変化に基づいて、流体の逆流の検知を行うものである。また、前記入口隔壁に通ずる圧力センサを設け、それとの差圧を検出し、所定の差圧が発生すると、逆流のおそれがあるとの検知を行ってもよい。
【0023】
【実施例】
以下、この発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。好適な実施例として、前記インライン式の逆止弁に適用して説明する。図1は、この発明を実施した逆止弁の実施例の構成を概略的に示す給水作動時の断面説明図であり、図2は、図1の左側面図である。
【0024】
図1および図2において、この発明に係る逆止弁1は、流体入口2を備えた弁本体3と流体出口4を備えた蓋部材5とにより弁室6を画成し、この弁室6内に流体の流れる方向に移動自在な弁体7を設けるとともに、前記弁体7を前記流体入口2側へ付勢する圧縮バネ8を設けた構成としている。
【0025】
この実施例では、前記弁本体3は、たとえば金属や合成樹脂の非弾性部材を所定径の円筒に成形し、前記弁本体3の外周壁には前記蓋部材5と接合する本体接続部9と、この円筒の内周壁に入口隔壁10を設け、この入口隔壁10の中心部に前記流体入口2を開口している。前記入口隔壁10には接続のための螺子部(符号省略)を形成している。前記入口隔壁10の外側には配管作業のときに工具で固定し易くするために六角の形状としたナット部(符号省略)を形成している。そして、前記弁本体3は、その出口側において、後述する第一弁11および第二弁13とそれぞれ当接する第一弁座12および第二弁座14の2つの弁座を備えている。
【0026】
ここで、前記第一弁座12は、前記第二弁座14より外周側に配置され、かつ前記第二弁座14より下流側へ配置されている。そして、前記第一弁座12の形状は、所謂すり鉢状のあたり面を持つように、前記弁体7の弁軸18に対して所定の角度をもたせて形成されている。前記第二弁座14のあたり面は、前記弁軸18に対して直交に形成されている。
【0027】
そして、前記第一弁座12と前記第二弁座14との間には、圧力の緩衝の役割を果たす隙間である圧力緩衝室15を設けている。この圧力緩衝室15は、所謂環状で前記第二弁座14の外周に沿って前記第一弁座12の内周側に形成されている。そして、その横断面形状は、略凹部状に形成されている。
【0028】
一方、前記蓋部材5は、たとえば金属や合成樹脂の非弾性部材を前記弁本体3の外周壁において接合する蓋接続部16と出口隔壁17とを備えた円筒に成形し、前記出口隔壁17の中心部に前記流体出口4を開口している。前記出口隔壁17には、接続のための螺子部(符号省略)を形成している。前記出口隔壁17の外側には、六角の形状としたナット部(符号省略)を形成している。そして、前記弁本体3と前記蓋部材5を前記本体接続部9と前記蓋接続部16で接合することにより、前記弁本体3内および前記蓋部材5内に前記弁室6が画成される。
【0029】
つぎに、前記弁体7の説明をする。前記弁体7は、弾性部材により構成された第一弁11と非弾性部材により構成された第二弁13を重ね合わせた構成である。すなわち、前記弁室6内において、流体の流れ方向に移動自在な円板形状の弾性部材でつくられた第一弁11と非弾性部材でつくられた第二弁13とを重ね合わせて形成されている。この円板形状の第一弁11と第二弁13の中心部に小径の前記弁軸18を貫通させて配置し,所謂独楽の形の弁体を構成している。
【0030】
そして、前記弁室6内において、前記第二弁13が前記流体入口2側になるように挿入し、前記弁軸18を入口ガイド19と出口ガイド20のそれぞれの入口軸受部21,出口軸受部22に貫通させ、前記弁室6内の中心,すなわち前記流体入口2から前記流体出口4へ至る流路の中心に配置している。このとき、前記圧縮バネ8を、前記第一弁11の円板部の出口側の片面に設けた凹部23と、前記出口ガイド20の間に、前記弁軸18を貫通させ挿入する。その後、前記蓋接続部16にパッキン24を挟み込んで螺合することにより、前記本体接続部9と接合し、前記逆止弁1の組立が完了する。
【0031】
ここで、前記弁体7について、図3に基づいて、さらに詳細に説明する。図3は、前記弁室6内に配置される部品を説明するための部品展開斜視図である。前記弁体7は、前記第一弁11,前記第二弁13,前記弁軸18およびこれらを固定するためのプッシュナット25により構成される。
【0032】
さて、前記第一弁11は、円板形状である。そして、前記第一弁座12の前記あたり面に当接する部分(すなわち、前記第一弁11の片面の肩の部分)を面取りし、円錐形状の第一シール部26を形成している。さらに、前記第一弁11は、流体入口側の片面の中央部には、スリーブ部27を一体形成している。そして、前記スリーブ部27および前記第一弁11には第一軸穴28を貫通させて設ける。また、流体出口側の片面の中央部には、前記凹部23が一体形成されている。この第一弁11は、弾性材料であるゴム等をプレス成形して作られている。
【0033】
つぎに、前記第二弁13は、前記第一弁11より小径の円板形状である。そして、前記第二弁座14に当接する部分(すなわち、前記第二弁13の片面の部分)には、平板形状の第二シール部29を形成している。さらに、中央部には第二軸穴30を設ける。この第二弁13は、非弾性材料である金属等をプレス加工して作られている。
【0034】
そして、前記弁軸18は、中央部を太くした二段階の棒状に形成し、前記両弁11,13の固定と前記入口ガイド19に貫通させるための小径の入口軸部31と、前記両弁11,13の出口側での固定および前記圧縮バネ8のガイドとなる中央軸部32と、前記出口ガイド20に貫通させるための小径の出口軸部33とを形成している。
【0035】
さらに、前記プッシュナット25は、中央部に第三軸穴34を備え、その第三軸穴34の周囲は、弾性力を備えた板バネ(符号省略)で構成されている固定具である。
【0036】
ここで、前記弁体7の組み付けについて説明する。前記第一弁11と前記第二弁13を前記弁軸18上に配置し、前記入口軸部31に前記スリーブ部27を嵌合し、さらに前記スリーブ部27に前記スリーブ部27の外径より少し小さい内径の前記第二軸穴30を嵌合している。すなわち、前記第二弁13は、前記スリーブ部27の弾性により、前記スリーブ部27を介して、前記第一弁11と密着される。そして、前記スリーブ部27の内周部は、前記弁軸18と密着される。このとき、前記第一弁11の出口側の片面の中央部は、前記中央軸部32の段差端面(符号省略)と前記凹部23において密着される。よって、前記弁軸18と前記第一弁11と第二弁13とは完全に密着され、嵌合軸部からの漏れは生じない。
【0037】
そして、前記プッシュナット25を前記入口軸部31に嵌合させることにより、前記第一弁11と第二弁13を前記中央軸部32の太くなっている入口側の前記段差端面に押し付け、挟み込んで固定する。前記プッシュナット25は、前記板バネの力により前記入口軸部31に固定され逆戻りすることなく、かつ前記板バネの力により前記第一弁11と第二弁13を前記段差端面へ押し付け続け、外れることはない。
【0038】
すなわち、前記弁体7は、所謂独楽の形に組み立てられ、前記圧縮バネ8を前記中央軸部32の外周へ配置し、前記両ガイド19,20の前記両軸受部21,22に貫通し、前記弁室6内に設けられている。ここで、この弁体7は、流体の流れ方向へ,すなわち給水時は出口側へ、逆流時は入口側へ移動することができる。その移動できる範囲は、前記両ガイド19,20の配置により規制される。
【0039】
前記入口ガイド19は、三つ又形状に形成され、その三つ又の隙間から流体の通過が可能である。また、前記入口ガイド19は、前記弁体7を前記流路の中央部に保持するために、その中央部には、前記入口軸受部21を設けている。そして、その周縁部には爪部35を3カ所設けている。この各爪部35を前記入口隔壁10に設けた入口溝部36に嵌め込み固定する。そして、同様に前記出口ガイド20も前記出口隔壁17に設けた出口溝部37に嵌め込み固定する。
【0040】
さらに、前記圧力緩衝室15の圧力を検出する手段について説明する。前記圧力緩衝室15に通ずる第一管路38および圧力センサ取付口39を設けている。そして、圧力センサ(図示省略)により検出される前記圧力緩衝室15の圧力を判定器(図示省略)にて所定の設定値と比較する。その比較値に基づいて、流体の逆流の検知を行う構成としている。また、前記入口隔壁10に通ずる第二管路40および圧力センサ(図示省略)を設け、入口の圧力を検出することもできる。
【0041】
つぎに、前記構成の逆止弁の作用を説明する。前記構成の逆止弁によれば、給水時においては、図1に示す位置に前記弁体7は移動する。すなわち、前記流体入口2から流入した給水の流体圧に基づいて、前記弁体7が前記流体出口4側へ前記圧縮バネ8の付勢力に抗して移動し、給水は前記流体出口4側へ流出する。すなわち、この弁体7が移動することにより、前記弁体7と前記両弁座12,14との当接が解除され、前記弁体7の外周の環状隙間41を流体が通過し、給水が前記流体出口4から流出する。
【0042】
また、前記流体入口2からの給水が停止するときの説明を図4および図5に基づいて説明する。図4は、前記圧縮バネ8が復帰し、前記弁体7が前記流体入口2の方へ移動したときの説明図である。そして、下流側に配置されている前記第一弁11の前記第一シール部26が前記第一弁座12に当接した状態を示したものである。
【0043】
ついで、図5は、前記弁体7がさらに前記流体入口2の方へ移動し、前記第二弁13の前記第二シール部29が前記第二弁座14に当接したときの説明図である。このとき、弾性材料でつくられた前記第一弁11は、前記第一弁座12へさらに押圧されることになり、弾性変形し、より一層前記第一シール部26と前記第一弁座12が圧接されることになる。さらに、この弾性変形により衝撃音も少なくなる。この弾性変形をし易くするための逃げ代42が前記第一弁11の出口側片面に環状に形成されている。そして、前記流路を前記両弁座12,14の二段で完全に封鎖する。したがって、前記流体出口4側からの給水の逆流を阻止することができる。したがって、例えば、ボイラ缶水の逆流も防止できる。
【0044】
すなわち、前記弁体7は、前記圧縮バネ8の作用により、また前記流体出口4側の配管内の圧力が前記流体入口2側より高いときは、その差圧にもより前記両弁座12,14に圧接されて、前記流体出口4側からの給水およびボイラ缶水の逆流を阻止する。この弁体7の移動は、前記弁軸18が前記両ガイド19,20の両軸受部21,22で支持されているので、スムーズに流体の流れ方向へ,すなわち正流,逆流の両方向へ移動することができる。
【0045】
ここで、前記圧力緩衝室15の作用についてさらに詳細に説明する。この圧力緩衝室15は、圧力の緩衝の役割を果たす隙間である。すなわち、逆流の発生するときにおいて、まず前記第一弁11が前記第一弁座12に当接することにより、前記圧力緩衝室15が前記凹部形状とともに区画形成される。そして、前記第二弁13と前記第二弁座14とが当接する間に、それらの隙間から少しずつ流体が入口側へ漏洩することにより、前記圧力緩衝室15の容積が少しずつ減少する。これにより、前記第二弁13が前記第二弁座14に激しく衝突しなくなる。すなわち、耐久性が向上するとともに邀撃音も減少する。
【0046】
そして、前記スリーブ部27の作用についてさらに詳細に説明する。前記弁軸18に嵌合した前記スリーブ部27に、前記スリーブ部27の外径より少し小さい内径の前記第二軸穴30を中心部に設けた前記第二弁13をさらに嵌合している。すなわち、前記第二弁13は、前記スリーブ部27の弾性により前記スリーブ部27を介して、前記弁軸18と密着される。よって、このスリーブ部27は前記第二弁13の固定とともに、前記弁軸18からの漏れに対してもシール性を確保している。
【0047】
さらに、前記圧力緩衝室15の圧力を検出する方法の説明をする。すなわち、前記圧力緩衝室15に通ずる第一管路38および圧力センサ(図示省略)を設け、この圧力検出手段により検出される前記圧力緩衝室15の圧力変化を検出し、この圧力緩衝室15の圧力が、前記流体出口4側の圧力に近くなれば、流体の逆流のおそれがあるとの検知を行うものである。すなわち、前記第二弁13により、逆流は防止されてはいるが、前記第一弁11は逆流していることが検知できものである。また、前記入口隔壁10に通ずる前記第二管路40および圧力センサ(図示省略)を設け、それとの差圧を検出し、所定の差圧が発生すると逆流のおそれがあるとの検知を行ってもよい。
【0048】
以上説明したように、この発明によれば、二段で逆流を完全に防止し、騒音も少なくかつ耐久性のある逆止弁を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明を実施した逆止弁の実施例の構成を概略的に示す給水作動時の断面説明図である。
【図2】 図1の左側面図である。
【図3】 図1の弁室内に配置される部品を説明するための部品展開斜視図である。
【図4】 この発明を実施した逆止弁の実施例の構成を概略的に示す逆流初期作動時の断面説明図である。
【図5】 この発明を実施した逆止弁の実施例の構成を概略的に示す逆流防止作動時の断面説明図である。
【符号の説明】
2 流体入口
3 弁本体
4 流体出口
5 蓋部材
6 弁室
7 弁体
8 圧縮バネ
11 第一弁
12 第一弁座
13 第二弁
14 第二弁座
15 圧力緩衝室
18 弁軸
27 スリーブ部

Claims (3)

  1. 流体入口2を備えた弁本体3と流体出口4を備えた蓋部材5とにより弁室6を画成し、この弁室6内に流体の流れる方向に移動自在な弁体7を設け、この弁体7を、弾性部材により構成された第一弁11と、この第一弁11の外径よりも小径の非弾性部材により構成された第二弁13とを重ね合わせて形成し、前記第一弁11に当接する第一弁座12と前記第二弁13に当接する第二弁座14とを前記弁本体3に設け、さらに前記第一弁座12が、前記第二弁座14より外周側となるように,かつ前記第二弁座14より下流側となるように配置されていることを特徴とする逆止弁。
  2. 前記第一弁座12と前記第二弁座14との間に圧力緩衝室15を設けたことを特徴とする請求項1に記載の逆止弁。
  3. 前記弁体7の弁軸18にスリーブ部27を備えた前記第一弁11を嵌合し、このスリーブ部27に前記第二弁13を嵌合したことを特徴とする請求項1または2に記載の逆止弁。
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