JP6367078B2 - バタフライ弁の止水構造 - Google Patents

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Description

この発明は、弁体が、弁箱内の流体からいずれの方向へ圧力を受けても、確実に止水できるバタフライ弁に関するものである。
各種流体を移送する流路を開閉するための弁装置として、バタフライ弁がある。バタフライ弁は、例えば、図5に示すように、弁箱1内に、弁軸4を介して弁体2が軸周り回転可能に設けられている。弁箱1の内周面には、弁体2の外周部に設けた環状のシート部材5が接離する弁箱側弁座3(以下、単に弁座3と称する)が形成されている。
弁体2を回転させて弁体2を閉動作させると、弁体2の弁体側シート部材5が弁座3に圧力をもって密着し、管路が止水されるようになっている。また、弁体2を開動作させると、弁体2のシート部材5が弁座3から離反し、流路が解放されて流体が流れるようになっている。
このようなバタフライ弁形式の弁装置において、閉弁状態の弁体2に流体の正圧、例えば、図5の右側から左側へ向かって(上流側から下流側に向かって)正方向の圧力がかかると、その正圧は、弁体2のシート部材5を弁座3のテーパ面に押し付ける方向に作用し、確実な止水が可能である。ここで、弁座3のテーパ面は、正圧の作用方向に沿って徐々に縮径する形状、すなわち、管路の上流側から下流側に向かって徐々に狭まる形状となっている。
しかし、閉弁状態において、弁箱1内の流体から逆圧、すなわち、正圧とは逆方向の圧力がかかる場合もある。例えば、網の目のように配管された水道管網からなる給水施設では、管路内の流体の流れ方向がある方向になったり、その逆方向になったりと、一定しない場合もある。すなわち、上流側と下流側とが反転する場合がある。
弁軸4と弁体2との嵌合部には僅かな隙間が介在するので、閉弁状態にあるバタフライ弁の弁体2に逆圧が作用すると、弁軸4に対して弁体2が逆圧の方向に沿って移動することがある(図5の矢印F参照)。また、弁軸4や弁体2の弾性変形により、弁体2の位置が逆圧の方向に沿って移動することもある。
弁体2が移動すると、弁体側シート部材5が弁座3からわずかに離反し、完全な止水ができない場合がある。この離反に関し、弁軸4と弁体2との嵌合部の隙間の縮小や、弁軸4や弁体2などの剛性を上げることによってある程度の改善は可能であるが、部材の大型化の問題やコスト的な問題から、自ずからその改善には限界がある。
そこで、例えば、特許文献1に記載の技術では、閉弁状態にあるバタフライ弁の弁体2に逆圧が作用した場合に、その逆圧によって、弁箱1側の弁座3を弁体側シート部材5に密着する方向へ移動させ、止水を維持するようにしている。
特開平9−144900号公報
上記特許文献1に記載のバタフライ弁の止水構造によれば、弁箱1側に、流路方向へ移動自在の弁座3を設ける必要がある。
しかし、移動自在の弁座3を弁箱1内に取り付けるためには、弁箱1を流路方向に沿って2つの部材に分割し、その分割面間に弁座3を配置してから2分割の部材を一体化するなど、特別な構造、特別な製造方法が必要であるという問題がある。
そこで、この発明の課題は、流路を流れる流体からいずれの方向へ圧力を受けても、確実に止水できるバタフライ弁の止水構造を、より簡素でより安価に実現することである。
上記の課題を解決するために、この発明は、弁箱内に弁軸とその弁軸の軸周りに回転可能な弁体が設けられ、前記弁箱の内周面には弁座が形成され、前記弁体を開弁状態から閉弁方向へ回転させ、前記弁体の外周縁部に設けたシート部材が前記弁座に密着すると閉弁状態となるバタフライ弁の止水構造において、前記シート部材は、閉弁状態における前記弁体に対して、その弁体を挟んで両側の空間を結ぶ流路方向に沿って移動可能であり、前記弁箱内の流体からの正圧によって、前記シート部材は前記弁体とともに一方へ押圧されて前記弁座に密着し、前記弁箱内の流体からの逆圧によって、前記弁体は他方へ押圧され前記シート部材は一方へ押圧されて前記弁体に対して一方へ相対移動して前記弁座に密着するバタフライ弁の止水構造を採用した。
前記シート部材は、前記弁箱内の流体からの逆圧を一方へ向かって受ける第一受圧部と、前記弁箱内の流体からの逆圧を他方へ向かって受ける第二受圧部とを備え、前記第一受圧部の面積は前記第二受圧部の面積よりも大きく設定されている構成を採用することができる。
これらの各構成において、前記シート部材は、前記弁体に設けられた収容凹部内に収容され、前記シート部材の一方側の端面とその端面に対向する前記収容凹部の内面との間の空間は、前記弁体に設けられた連絡孔を通じて前記弁体の他方側の空間に連通している構成を採用することができる。
これらの各構成において、前記弁箱側の弁座、及び、前記弁体側のシート部材は、それぞれ金属製のシートで構成されていることが望ましい。
さらに、これらの各構成において、前記弁箱側の弁座は円すい弁座であり、前記弁体側のシート部材は球面弁座であることが望ましい。
この発明は、バタフライ弁の弁体に流路方向に沿って移動可能なシート部材を設け、弁箱内の流体からの正圧によって、シート部材は弁体とともに一方へ押圧されて弁座に密着し、弁箱内の流体からの逆圧によって、弁体は他方へ押圧されシート部材は一方へ押圧されて弁体に対して一方へ相対移動して弁座に密着するようにしたので、流体からいずれの方向へ圧力を受けても確実に止水できる構造を、より簡素でより安価に実現することができる。
この発明の一実施形態を示す縦断面図 図1の側面図 図1の要部拡大図 他の実施形態を示す要部拡大図 従来例を示し、(a)は横断面図、(b)は(a)の要部拡大図
この発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。この実施形態は、上水、下水、工水用パイプラインなど、各種の流路の途中や始終端部などに配置されるバタフライ弁形式の弁装置、及び、そのバタフライ弁の止水構造に関するものである。
弁装置の構成は、図1及び図2に示すように、弁箱1内に、弁軸4とその弁軸4の軸周りに回転可能な弁体2が設けられている。弁軸4は、弁箱1内の断面円形の流路を横断するように配置され、その先端と後端が、弁箱1に設けた弁軸支持部1a,1bで軸周り回転可能に支持されている。
弁体2は側面視円形の円板状の部材であり、その円板状の部材に形成された軸挿通孔2aに弁軸4が挿通され、弁体2と弁軸4とが一体に回転するようになっている。このとき、軸挿通孔2aの内面と、弁軸4の外面との間には、所定の嵌め合い隙間が設けられている。すなわち、軸挿通孔2aの内径は、通常は弁軸4の外径よりもわずかに大きく設定されている。
弁箱1の内周面には、弁座3が形成されている。弁座3は、弁軸支持部1a,1bよりも流路方向の一方側(図1及び図3中では左側)において、全周に亘って内径側へ突出する形状に設けられている。
弁箱1外において、弁軸4の後端に接続するように設けられた開閉手段6を操作すれば、弁体2を開弁状態から閉弁方向へ回転させることにより、弁体2の外周縁部に設けたシート部材13が、弁箱1側の弁座3に全周にわたって圧力をもって密着し、閉弁状態となる。また、弁体2をその反対方向へ回転させることにより、弁体2のシート部材13が、弁箱1側の弁座3から離反し、開弁状態となる。
この実施形態のバタフライ弁は、二次偏心形である。すなわち、図1に示すように、弁軸4の軸心CL2と、シート部材13と弁座3との接触中心(流路方向への接触中心)CL3とは、距離W1だけ偏心している。すなわち、シート部材13と弁座3との接触中心CL3は、弁軸4の軸心CL2よりも一方側である。
また、図2に示すように、弁軸4の軸心CL2と、弁箱1の流路の中心、すなわち、側面視円形を成す弁座3の中心を通り、且つ、弁軸4の軸心CL2に平行な弁座中心線CL1とは、弁箱1の流路方向に直交する幅方向に沿って距離W2だけ偏心している。
このように、弁座3との接触中心CL3と弁軸4の軸心CL2とは流路方向に沿って偏心し、また、弁軸4の軸心CL2と弁座中心線CL1とは流路の幅方向に沿って偏心する二次偏心形バタフライ弁となっている。
また、弁箱1側の弁座3及び弁体2側のシート部材13の互いの当接面は、それぞれ金属製のシートで構成されており、メタルシートバタフライ弁となっている。
弁箱1側の弁座3は円すい弁座であり、弁体2側のシート部材13は弁座3への接触部が球面弁座となっている。これにより、互いの接触部の面積を減らし、その接触箇所は面接触ではなく線接触に近い状態となり、小さな押し付け力で大きな面圧を発生させることができる。また、敷設試験によれば、円すい弁座と球面弁座との組み合わせの採用により、互いの接触部に焼き付きが生じにくいという利点も確認されている。
ところで、一般に、二次偏心形メタルシートバタフライ弁であれば、偏心のない同心軸形メタルシートバタフライ弁には必要であった軸貫通部(前記弁軸支持部1a,1b)の複雑な止水構造を、より簡単な構造にできる。また、全閉状態付近での弁箱1側の弁座3と、弁体2側の弁座(前記シート部材13に相当)との摺動が少ないため、開閉弁動作に必要な操作力が小さい、また、コスト的に有利であるという利点がある。
しかし、二次偏心形メタルシートバタフライ弁であれば、流路内の正方向の流れ、すなわち、図1中の右方向から左方向への流れ(正圧)に対して弁座3とシート部材13間の漏れ性能(止水性能)が優れているものの、その正方向への流れとは逆方向の流れ、すなわち、図1中の左方向から右方向への流れ(逆圧)に対しては、やや漏れ性能が劣るという問題がある。このため、従来は、二次偏心形メタルシートバタフライ弁は、都市部の水道管路など、時と場合により流れ方向が変化する箇所には適さなかった。
そこで、この発明では、以下のように、弁体2側の弁座部材を構成するシート部材13を、弁体2を挟んで両側の空間を結ぶ方向に沿って移動可能としたので、そのような問題を解消し、流れ方向が変化する箇所にも設置可能となっている。
シート部材13の構成を説明すると、図1及び図3に示すように、弁体2の外周縁部に、全周に亘ってシート部材13用の収容凹部19が形成されている。
収容凹部19は、弁体2の本体と、その弁体2の一方側の端面に取り付けた押さえ部材11によって構成されている。押さえ部材11は、ボルトなどの固定手段12によって、弁体2に固定されている。
シート部材13は、収容凹部19内に内径側まで深く入り込む基部13aと、外径側に設けられた弁体弁座部13bとを備える。また、シート部材13は、弁体弁座部13bから流路方向一方側に伸びるガイド部13cを備える。
ガイド部13cは、その内径面が押さえ部材11の外径面11aに対向し、その対向面間はパッキン18bで止水されている。また、基部13aの内径面13eと押さえ部材11の底面11b間はパッキン18aで、弁体弁座部13bの内径面13dと弁体2の外周縁部に設けた段部2aの外径面との間もパッキン18cで止水されている。
シート部材13は、弁箱1内の流体からの逆圧を他方側から一方側へ(図中右側から左側へ)受ける第一受圧部14aと、弁箱1内の流体からの逆圧を一方側から他方側へ(図中左側から右側へ)受ける第二受圧部14cとを備える。
シート部材13は、そのシート部材13の端面と収容凹部19の内面との間に隙間が介在することによって、弁体2に対して、その弁体2の表裏方向へ移動可能である。すなわち、シート部材13は、特に、閉弁状態では、弁体2に対して流路方向に沿って移動可能である。
シート部材13の一方側の端面14dと、その端面14dに対向する収容凹部19の内面11cとの間の空間、シート部材13の内径面13eと、その内径面13eに対向する収容凹部19の底面11bとの間の空間には、パッキン18a,18bによって一方側の流体が侵入しないようになっている。
押さえ部材11の内径面11dと、その内径面11dに対向する弁体2の段部の外径面2bとの間の隙間、押さえ部材11の他方側の端面11eと、その端面11eに対向する弁体2の段部の端面2cとの間の隙間は、第一受圧部14aに至る通路16,17となっている(図中の矢印V参照)。第一受圧部14aは、それに対向する収容凹部19の端面2eとの間の空間に臨み、その空間の外径側は、パッキン18cで閉じられている。
また、シート部材13の弁体弁座部13bからガイド部13cに至る部分のうち、一方側の弁箱1内の流体に臨む部分は、第二受圧部14cとなっている。
第一受圧部14aの面積は、第二受圧部14cの面積よりも大きく設定されている。図中の受圧範囲Bで示す長さは、第一受圧部14aの半径方向への長さを示し、この第一受圧部14aが、弁体2の周縁に沿って全周に亘って形成されている。図中の受圧範囲Aで示す長さは、第二受圧部14cの半径方向への長さを示し、この第二受圧部14cが、弁体2の周縁に沿って全周に亘って形成されている。
なお、シート部材13の一方側の端面14dと、その端面14dに対向する収容凹部19の内面11cとの間の空間、シート部材13の内径面13eと、その内径面13eに対向する収容凹部19の底面11bとの間の空間は、弁体2に設けられた連絡孔15、及び、背面部14bと弁体2の端面2dとの間の隙間を通じて、弁体2の他方側の弁箱1内の空間に連通している。このため、この空間内に流体が侵入しても、その流体は、シート部材13に押圧されて、外部へ排出される(図中の矢印Y参照)。
弁体2が流路を完全に閉じた全閉状態において、弁箱1内の流体からの正圧(図中の右側の弁室から弁体2に対する左方向への水圧)が作用したとする。その場合、この正圧が加わる側(図中の右側)が流路の上流側となっている。
正圧によって、シート部材13は弁体2とともに一方側(図中の左側)へ押圧されて、シート部材13の弁体弁座部13bは、弁箱1側の弁座3に密着する。このため、正圧下においては、確実に止水される。
また、弁体2が流路を全閉にした状態において、弁箱1内の流体からの逆圧(図中の左側の弁室から弁体2に対する右方向への水圧)が作用したとする。その場合、この逆圧が加わる側(図中の左側)が流路の上流側となっている。すなわち、逆圧が作用する場合と正圧が作用する場合とは、上流側と下流側とが反転している。この逆圧時の上流側の圧力は、弁体2、シート部材13、押さえ部材11など、上流側の弁室の流体に接する全ての部位に作用する。
図中の矢印Zに示す圧力によって、弁体2は他方側(図中の右側)へ押圧されるが、前述の受圧面積の差異により、シート部材13は逆に図中の矢印Xに示す圧力によって、一方側(図中の左側)へ押圧される。シート部材13の弁体弁座部13bは、弁体2に対して一方側へ相対移動して弁座3に密着する。このため、逆圧下においても、確実に止水される。
受圧範囲Aと受圧範囲Bに作用する圧力は、ともに逆圧、すなわち上流側圧力で、受圧範囲Aと受圧範囲Bの面積の関係は、
受圧範囲A<受圧範囲B
の関係であるから、シート部材13(すなわち、弁体弁座部13b)を一方側へ浮かせる力が、シート部材13(同弁体弁座部13b)を他方側に押す力よりも大きく、その結果、シート部材13は一方側へ移動し弁座3に密着するのである。
すなわち、シート部材13には、弁座3に対する流路方向への弁体弁座可動量Dと、弁体2の半径方向への自動調心用隙間Cが設定されているので、このような正圧、逆圧いずれの方向に対しても、確実な止水が可能である。また、逆圧が上昇すればするほど、その止水箇所の密着度合いが高まり、より漏れにくい状態となる。
なお、シート部材13を一方側へ浮かせる力と、シート部材13を他方側に押す力との大小関係及びその比率は、受圧範囲A,Bの互いの面積の増減により任意に設定できるので、弁座トルクの調整も可能である。
他の実施形態を図4に示す。この実施形態は、前述の実施形態におけるシート部材13と押さえ部材11などの構造を、簡素化したものである。
シート部材13の構成を説明すると、図4に示すように、弁体2の外周縁部に、全周に亘ってシート部材13用の収容凹部19が形成されている。
収容凹部19は、弁体2の本体と、その弁体2の一方側の端面に取り付けた押さえ部材11によって構成されている点は同様である。押さえ部材11は、ボルトなどの固定手段12によって、弁体2に固定されている。
シート部材13は、収容凹部19内に内径側まで深く入り込む基部13aと、外径側に設けられた弁体弁座部13bとを備える。前述の実施形態におけるガイド部13cの設置は省略されている。シート部材13は、弁体2に対して、その弁体2の表裏方向に沿って移動可能である。
シート部材13は、弁箱1内の流体からの逆圧を他方側から一方側に向かって受ける第一受圧部14aと、弁箱1内の流体からの逆圧を一方側から他方側へ向かって受ける第二受圧部14cとを備える。
シート部材13の一方側の端面14dと、その端面14dに対向する収容凹部19の内面11cとの間の空間、シート部材13の内径面13eと、その内径面13eに対向する収容凹部19の底面11bとの間の空間は、第一受圧部14aに至る通路17となっている(図中の矢印V参照)。第一受圧部14aは、それに対向する収容凹部19の端面2eとの間の空間に臨み、その空間の外径側は、パッキン18で閉じられている。
また、シート部材13の弁体弁座部13bのうち、弁体2よりも一方側の弁箱1内の流体に臨む部分は第二受圧部14cとなっている。
第一受圧部14aの面積は、第二受圧部14cの面積よりも大きく設定されている点は、前述の実施形態と同様である。図中の受圧範囲Bは、第一受圧部14aの半径方向への長さを示し、この第一受圧部14aが、弁体2の周縁に沿って全周に亘って形成されている。図中の受圧範囲Aは、第二受圧部14cの半径方向への長さを示し、この第二受圧部14cが、弁体2の周縁に沿って全周に亘って形成されている。
この実施形態では、対向する弁体2とシート部材13のいずれかの側又は両方の側の対向面に、Oリングなどのパッキン18を設置できる溝を、周方向に沿って設けている。この溝の最外径部分の径は、全閉時における弁座3と弁体弁座部13bの接触線径よりも大きくすることが望ましい。
図4のように、弁体2が流路を全閉にした状態において、弁箱1内の流体からの逆圧、すなわち、図中の左側の弁室から弁体2に対する右方向への圧力が作用したとする。その場合、逆圧が加わる側(図中の左側)が流路の上流側となる。
この逆圧は、弁体2、シート部材13、押さえ部材11など、上流側の弁室の流体に接する全ての部位に作用する。逆圧は、上流側の弁室に臨む第二受圧部14cの受圧範囲Aに作用する。
また、逆圧は、押さえ部材11とシート部材13、シート部材13と弁体2との隙間によって形成された通路17を通じて、第一受圧部14aの受圧範囲Bにも作用する。
図中の矢印Zに示す圧力によって、第二受圧部14cを通じて、弁体2は一方側から他方側(図中の右側)へ押圧されるが、前述の受圧面積の差異により、シート部材13は逆に図中の矢印Xに示す圧力によって、他方側から一方側(図中の左側)へ押圧される。シート部材13の弁体弁座部13bは、弁体2に対して一方側へ相対移動して弁座3に密着する。このため、逆圧下においても、確実に止水される。
このように、受圧範囲Aと受圧範囲Bの面積の大小関係は、シート部材13を一方側へ浮かせる力が、シート部材13を他方側に押す力よりも大きくなるように設定されている点は、前述の実施形態と同様である。
上記の各実施形態では、二次偏心形メタルシートバタフライ弁を例に、本発明の構成を説明したが、二次偏心形メタルシートバタフライ弁以外の構造のバタフライ弁においても、本発明を適用できる。
1 弁箱
2 弁体
3 弁座
4 弁軸
5 弁体側シート部材
6 開閉手段
10 止水装置
11 押さえ部材
12 固定手段
13 シート部材
13a 基部
13b 弁体弁座部
13c ガイド部
14a 第一受圧部
14b 背面部
14c 第二受圧部
15 連絡孔
16,17 通路
18,18a,18b,18c パッキン
19 収容凹部

Claims (5)

  1. 弁箱(1)内に弁軸(4)とその弁軸(4)の軸周りに回転可能な弁体(2)が設けられ、前記弁箱(1)の内周面には弁座(3)が形成され、前記弁体(2)を開弁状態から閉弁方向へ回転させ、前記弁体(2)の外周縁部に設けたシート部材(13)が前記弁座(3)に密着すると閉弁状態となるバタフライ弁の止水構造において、
    前記シート部材(13)は、閉弁状態における前記弁体(2)に対して、その弁体(2)を挟んで両側の空間を結ぶ流路方向に沿って移動可能であり、前記弁箱(1)内の流体からの正圧によって、前記シート部材(13)は前記弁体(2)とともに一方へ押圧されて前記弁座(3)に密着し、前記弁箱(1)内の流体からの逆圧によって、前記弁体(2)は他方へ押圧され前記シート部材(13)は一方へ押圧されて前記弁体(2)に対して一方へ相対移動して前記弁座(3)に密着し、
    前記シート部材(13)の内径面(13d)とその内径面(13d)に対向する前記弁体(2)の外径面(2a)との間に、前記シート部材(13)を前記弁座(3)に対して調心する自動調心用隙間(C)が設定され、前記自動調心用隙間(C)の設定によって前記シート部材(13)は前記弁体(2)の半径方向へ移動可能であるバタフライ弁の止水構造。
  2. 弁箱(1)内に弁軸(4)とその弁軸(4)の軸周りに回転可能な弁体(2)が設けられ、前記弁箱(1)の内周面には弁座(3)が形成され、前記弁体(2)を開弁状態から閉弁方向へ回転させ、前記弁体(2)の外周縁部に設けたシート部材(13)が前記弁座(3)に密着すると閉弁状態となるバタフライ弁の止水構造において、
    前記シート部材(13)は、閉弁状態における前記弁体(2)に対して、その弁体(2)を挟んで両側の空間を結ぶ流路方向に沿って移動可能であり、前記弁箱(1)内の流体からの正圧によって、前記シート部材(13)は前記弁体(2)とともに一方へ押圧されて前記弁座(3)に密着し、前記弁箱(1)内の流体からの逆圧によって、前記弁体(2)は他方へ押圧され前記シート部材(13)は一方へ押圧されて前記弁体(2)に対して一方へ相対移動して前記弁座(3)に密着し、
    前記シート部材(13)は、前記弁体(2)に設けられた収容凹部(19)内に収容され、前記シート部材(13)の一方側の端面(14d)とその端面(14d)に対向する前記収容凹部(19)の内面との間の空間は、前記弁体(2)に設けられた連絡孔(15)を通じて前記弁体(2)の他方側の空間に連通しているバタフライ弁の止水構造。
  3. 前記シート部材(13)は、前記弁箱(1)内の流体からの逆圧を一方側へ向かって受ける第一受圧部(14a)と、前記弁箱(1)内の流体からの逆圧を他方側へ向かって受ける第二受圧部(14c)とを備え、前記第一受圧部(14a)の面積は前記第二受圧部(14c)の面積よりも大きく設定されている請求項1又は2に記載のバタフライ弁の止水構造。
  4. 前記弁箱(1)側の弁座(3)、及び、前記弁体(2)側のシート部材(13)は、それぞれ金属製のシートで構成されている請求項1から3の何れか1項に記載のバタフライ弁の止水構造。
  5. 前記弁箱(1)側の弁座(3)は円すい弁座であり、前記弁体(2)側のシート部材(13)は球面弁座である請求項1から4の何れか1項に記載のバタフライ弁の止水構造。
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