JP4014162B2 - 工作機械の位置制御装置及び工作機械の位置制御方法 - Google Patents

工作機械の位置制御装置及び工作機械の位置制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、工作機械の位置制御装置及び工作機械の位置制御方法に関する。
従来から、機械駆動系の被駆動体である例えば送り軸を、駆動部としてのサーボモータにより、駆動する工作機械の位置制御装置は公知である。この送り軸の駆動のために行われているサーボ制御としては、フルクローズド・ループ制御とセミクローズド・ループ制御が知られている。フルクローズド・ループ制御を行う制御装置では、工作機械のテーブル等の機械駆動系の被駆動体に対して、光学スケール等からなる位置検出器にて位置検出を行い、この検出した被駆動体の位置データをフィードバックする制御ループが構成されている。
一方、セミクローズド・ループ制御を行う制御装置では、サーボモータに内蔵されたロータリエンコーダ等の位置検出装置の検出に基づいて得られた位置データをフィードバックする制御ループが構成されている。ところで、セミクローズド・ループ制御はサーボモータを直接制御するため、制御性がよいが、最終的に定常偏差が残る問題がある。それに対して、フルクローズド・ループ制御は被駆動体の位置を直接検出して制御するため、定常偏差が残らず、位置決め精度が良くなる利点がある。
しかし、フルクローズド・ループ制御では、制御ループ内に機械自体を含むため、機械の剛性が低い場合には、セミクローズド・ループ制御に比較して、位置ループゲインを小さく設定する必要がある。ところが、位置ループゲインを小さく設定した場合には、応答性が悪化するので、輪郭運動精度などの動的性能が劣る問題があった。
本発明の目的は、フルクローズド・ループ制御にてサーボモータを駆動制御する際、位置ループゲインを上げることができ、その結果、機械振動を抑制した制御が可能となり、応答性が悪化しない工作機械の位置制御装置及び工作機械の位置制御方法を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、機械位置指令に基づいて位置制御部にて速度指令を出力し、前記速度指令に基づきPI制御を用いた速度制御部にて推力指令を出力して、駆動部を前記推力指令に基づいて駆動制御するとともに、前記駆動部により駆動される被駆動体の機械位置を同機械位置の検出に基づきフルクローズド・ループ制御にて位置制御する工作機械の位置制御装置において、前記駆動部の駆動状態量を検出する第1検出手段と、前記被駆動体の従動状態量を検出する第2検出手段と、前記駆動部の駆動状態量に基づいて得られる前記駆動部の速度と位置、及び前記被駆動体の従動状態量に基づいて得られる前記被駆動体の速度と位置の4つの情報のうち、少なくとも、前記駆動部の速度と前記被駆動体の速度、又は、前記駆動部の位置と前記被駆動体の位置が関与する関数に基づいて統合フィードバック値を演算する統合フィードバック値演算手段と、前記推力指令に前記統合フィードバック値を補償する補償手段とを備え、前記統合フィードバック値演算手段が演算する関数は、前記駆動部の速度と位置、及び前記被駆動体の速度と位置の4つの情報に対して、それぞれ所定のフィードバック係数を乗算し、乗算して得た値を合計するものであることを特徴とする工作機械の位置制御装置を要旨とするものである。
請求項の発明は、請求項において、前記駆動部の位置に乗算するフィードバック係数と、前記被駆動体の位置に乗算するフィードバック係数は、互いに絶対値が等しく、符号が異なることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項において、前記位置制御部が出力する速度指令から工作機械の速度出力までの伝達関数を、前記工作機械のモデルを駆動部と被駆動体との2慣性モデルとして想定した上で、下記式(1−1)にて表わすとともに、極が−A±jA,−B,−C、零点が−D(A,B,C,D,>0)として、下記式(1−2)で表したとき、前記速度制御部のPI制御のゲインと、前記4つの情報に対してそれぞれ乗算する各フィードバック係数を、前記式(1−1)と式(1−2)式の係数比較を行って得られた式に基づいて求める制御パラメータ演算部を備えることを特徴とする。
Figure 0004014162
なお、Mの1次側慣性、mの2次側慣性は、2慣性モデルが、直線運動系の場合は、それぞれ慣性質量を意味し、回転運動系の場合は、慣性モーメントを意味する。
請求項の発明は、請求項において、オーバーシュートを抑えるパラメータをKos,振動の減衰性を増すパラメータをKd、及び振動の振幅を小さくするパラメータをKvaとしたとき、前記第1検出手段が検出した駆動状態量に基づいて得られる速度及び位置に対してそれぞれ乗算するフィードバック係数を(Kos+Kd)・Kv及びKva・Kiと規定し、前記第2検出手段が検出した従動状態量に基づいて得られる速度及び位置に対してそれぞれ乗算するフィードバック係数を(Kos−Kd)・Kv及び−Kva・Kiと規定したことを特徴とする。
請求項の発明は、機械位置指令に基づいて位置制御部にて速度指令を出力し、前記速度指令に基づきPI制御を用いた速度制御部にて推力指令を出力して、駆動部を前記推力指令に基づいて駆動制御するとともに、前記駆動部により駆動される被駆動体の機械位置を同機械位置の検出に基づきフルクローズド・ループ制御にて位置制御する工作機械の位置制御装置において、前記駆動部の駆動状態量を検出する第1検出手段と、前記被駆動体の従動状態量を検出する第2検出手段と、前記駆動部の駆動状態量に基づいて得られる前記駆動部の速度と位置、及び前記被駆動体の従動状態量に基づいて得られる前記被駆動体の速度と位置の4つの情報のうち、少なくとも、前記駆動部の速度と前記被駆動体の速度、又は、前記駆動部の位置と前記被駆動体の位置が関与する関数に基づいて統合フィードバック値を演算する統合フィードバック値演算手段と、前記推力指令に前記統合フィードバック値を補償する補償手段とを備え、前記統合フィードバック値演算手段が演算する関数は、前記駆動部の速度と前記被駆動体の速度の差、前記駆動部の速度と前記被駆動体の速度の和、及び前記駆動部の位置と前記被駆動体の位置の差のそれぞれに所定のフィードバック係数を乗算し、乗算して得た値を合計するものであることを特徴とする。
請求項の発明は、機械位置指令に基づいて位置制御部にて速度指令を出力し、前記速度指令に基づきPI制御を用いた速度制御部にて推力指令を出力して、駆動部を前記推力指令に基づいて駆動制御するとともに、前記駆動部により駆動される被駆動体の機械位置を同機械位置の検出に基づきフルクローズド・ループ制御にて位置制御する工作機械の位置制御方法において、前記駆動部の駆動状態量に基づいて得られる前記駆動部の速度と位置、及び前記被駆動体の従動状態量に基づいて得られる前記被駆動体の速度と位置の4つの情報のうち、少なくとも、前記駆動部の速度と前記被駆動体の速度、又は、前記駆動部の位置と前記被駆動体の位置が関与する関数に基づいて統合フィードバック値を演算し、前記推力指令に前記統合フィードバック値を補償し、前記関数は、前記駆動部の速度と位置、及び前記被駆動体の速度と位置の4つの情報に対して、それぞれ所定のフィードバック係数を乗算し、乗算して得た値を合計するものであることを特徴とする工作機械の位置制御方法を要旨とするものである。
請求項の発明は、機械位置指令に基づいて位置制御部にて速度指令を出力し、前記速度指令に基づきPI制御を用いた速度制御部にて推力指令を出力して、駆動部を前記推力指令に基づいて駆動制御するとともに、前記駆動部により駆動される被駆動体の機械位置を同機械位置の検出に基づきフルクローズド・ループ制御にて位置制御する工作機械の位置制御方法において、前記駆動部の駆動状態量に基づいて得られる前記駆動部の速度と位置、及び前記被駆動体の従動状態量に基づいて得られる前記被駆動体の速度と位置の4つの情報のうち、少なくとも、前記駆動部の速度と前記被駆動体の速度、又は、前記駆動部の位置と前記被駆動体の位置が関与する関数に基づいて統合フィードバック値を演算し、前記推力指令に前記統合フィードバック値を補償し、前記関数は、前記駆動部の速度と前記被駆動体の速度の差、前記駆動部の速度と前記被駆動体の速度の和、及び前記駆動部の位置と前記被駆動体の位置の差のそれぞれに所定のフィードバック係数を乗算し、乗算して得た値を合計するものであることを特徴とする。
本発明によれば、機械振動を抑制した制御が可能であり、速度・位置ループゲインを上げることができる。
又、本発明の位置制御装置の制御は速度制御部のPI制御に現代制御理論を組み合わせているため、PI制御に関しては、従来の調整方法で従来通りの性能を出すことができる。その上で、機械モデルの同定と係数計算を実行し、装置を有効とする手順を踏めば装置の安全な立ち上げが可能である。
又、本発明では、速度制御部のPI制御が基本であるので、ワーク重量など機械的な諸元が若干変化しても、安定性が確保される特徴をもつ。
(第1実施形態)
以下、本発明を、具体化した一実施形態を図1及び図2を参照して説明する。図1は、工作機械の位置制御装置10(以下、単に位置制御装置という)の制御ブロック図である。図2は、位置制御装置10の概略図である。
図2において、数値制御装置(以下、CNC100という)は、工作機械の制御を行なうコンピュータを内蔵している。制御回路200はプロセッサ(CPU),ROM,RAM等を備えており、工作機械の各可動部のサーボモータを駆動するサーボ回路の処理をソフトウェアで実行し、各サーボモータを駆動制御するようにされている。
サーボモータ300は、ボールねじ等の連結部310を介して機械駆動系330における1つの被駆動体400を駆動するようにされている。このサーボモータ300には速度検出器320が設けられている。速度検出器320はサーボモータ300に取り付けたロータリーエンコーダ或いはタコジェネレータとする。ロータリーエンコーダの場合は2相90°位相差のパルス信号を出力するようにされている。なお、アブソリュートエンコーダにてロータリエンコーダを構成しても良い。又、タコジェネレータの場合は出力はアナログ電圧となり、該出力をA/D変換器にてデジタル信号として入力する。速度検出器320により、サーボモータ300のモータ速度VMが検出され、制御回路200に出力される。
又、機械駆動系330の被駆動体400には該被駆動体400の移動位置を検出するリニアスケール等の位置検出器340が取り付けられ、被駆動体400の位置を検出し、位置検出信号である機械位置Pmを制御回路200に出力している。なお、図2におけるCNC工作機械は公知であるので、その詳細説明は省略する。
次に図1を参照して位置制御装置10の制御ブロックについて説明する。
概略すると、位置制御装置10は位置指令P*(機械位置指令)に基づいて位置制御部12にて速度指令Vrを出力し、速度指令Vrに基づきPI制御を用いた速度制御部14にて推力指令τ*を出力して、サーボモータ300を推力指令τ*に基づいて駆動制御する。そして、位置制御装置10は送り軸(図示しない)等の被駆動体400の機械位置Pmの検出に基づきフルクローズド・ループ制御にて被駆動体400を位置制御するようにされている。
図1に示す、11〜15,32,34,40〜47,50の符号で示される構成は、ハードウエアではなく、制御回路200を構成するCPUが実行するソフトウエアによって実現されるものである。
位置制御装置10は上位装置であるCNC100から減算器11に機械位置指令としての位置指令P*が入力される。減算器11は位置指令P*から機械位置Pmを減算し、位置偏差(P*−Pm)を算出する。前記機械位置Pmは最終的に制御対象となる工作機械の送り軸等の被駆動体400の位置を前記位置検出器340により直接検出した位置検出信号である。位置検出器340は、第2検出手段に相当し、位置検出信号は被駆動状態量に相当する。
位置制御部12は位置偏差(P*−Pm)を位置ループゲインの比率で比例増幅し、速度指令Vrを生成する。速度指令Vrは、減算器13に入力される。減算器13は速度指令Vrからモータ速度VMを減算し、速度偏差(Vr−VM)を算出する。モータ速度VMはサーボモータ300に設けられた速度検出器320の検出信号である。速度検出器320は第1検出手段に相当し、速度検出器320が検出した信号は、駆動部の駆動状態量に相当する。又、サーボモータ300は駆動部に相当する。前記サーボモータ300は、ボールねじ等の連結部310を介して機械駆動系330に接続されており、同機械駆動系330における前記被駆動体400の位置を移動させる。機械駆動系330の被駆動体400としては、送り軸等がある。
速度偏差(Vr−VM)は速度制御部14に入力される。速度制御部14は速度偏差(Vr−VM)を比例積分増幅して、すなわち、PI制御して、推力指令τ*を生成する。図1の速度制御部14内は、速度制御部14の伝達関数を示しており、Kvは速度ループ比例ゲイン、Kiは速度ループ積分ゲインである。又、sはラプラス演算子である。減算器15は、推力指令τ*から後述する補償値である統合フィードバック値gを減算し、推力指令偏差(τ*−g)を算出する。
推力制御部16は、電流制御器、電力増幅器とサーボモータ300を含み、前記推力指令偏差(τ*−g)を入力して、前記電流制御器で電流を制御し、前記電力増幅器にて増幅し、サーボモータ300にて推力τ(トルク)を出力する。
図1に示す位置制御装置10の制御対象となる機械モデル20は、被駆動体400(負荷)とサーボモータ300の間を有限の剛性を備えた部材で結合された直線運動系の2慣性モデルである。
同図において、Mはサーボモータの慣性モーメントを直線運動の慣性質量に変換した値、すなわち、2慣性モデルの1次側慣性を表し、mは被駆動体400(負荷)の慣性質量、すなわち、2慣性モデルの2次側慣性を表している。Kは2慣性モデルの剛性を表し、hは2次側慣性に働く2次側推力を示している。1/sは積分器を示している。
図1に示すように、推力τは、要素21にて反力となる2次側推力hが減算され、要素22の伝達関数(1/Ms)にてモータ速度VMが得られる。ここでは、モータ速度VMを直線運動に変換した速度として扱う。又、モータ速度VMは要素23にて機械速度Vmが減算されて、要素24に入力される。要素24では、伝達関数(K/s)により、2次側推力hが出力され、要素25に入力される。要素25では、伝達関数(1/ms)により機械速度Vmが得られ、要素30の積分器により、機械位置Pmが得られる。
次に、前記統合フィードバック値演算手段としての統合フィードバック値演算部40を説明する。
統合フィードバック値演算部40は、積分器32、微分器34、要素41〜44,47を備えている。要素41は、モータ速度VMにモータ速度フィードバック係数K1(≠0)を乗算して、要素47に入力する。積分器32はモータ速度VMを積分して、モータ位置PMを算出し、要素42に入力する。要素42はモータ位置PMにモータ位置フィードバック係数K2(≠0)を乗算して、要素47に入力する。
又、微分器34は機械位置Pmを微分して機械速度Vmを算出し、要素43に入力する。要素43は機械速度Vmに機械速度フィードバック係数K3(≠0)を乗算し、要素47に入力する。さらに、要素44は、機械位置Pmに機械位置フィードバック係数K4(≠0)を乗算して要素47に入力する。要素47は、要素41〜44からそれぞれ入力された値を加算し、補償値である統合フィードバック値gを算出し、減算器15に入力する(補償手段)。
制御回路200は統合フィードバック値演算手段及び補償手段に相当する。
(フィードバック係数、速度ループ比例ゲインKv及び速度ループ積分ゲインKiの求め方)
ここで、制御パラメータである各種フィードバック係数、速度ループ比例ゲインKv及び速度ループ積分ゲインKiの求め方について説明する。
図1の制御ブロック図において、位置制御部12から出力する速度指令Vrから、機械モデル20内の要素25の出力(速度出力)である機械速度Vmまでの伝達関数は、下記式(1−0)で表すことができる。この式(1−0)において、定常偏差をなくすためには、K2+K4=0である条件が必要があり、従って、前記伝達関数は式(1−1)で表される。
又、希望する極を−A±jA,−B,−C、零点が−D(A,B,C,D,>0)とすると、前記伝達関数は式(1−2)で表すこともできる。なお、各式中、sはラプラス演算子である。
Figure 0004014162
この式(1−1)と式(1−2)の係数比較をすることにより、各制御パラメータを算出する式としては、下式(2−1)〜式(2−6)が得られる。なお、Mの1次側慣性、mの2次側慣性は、2慣性モデルが、直線運動系の場合は、それぞれ慣性質量を意味し、回転運動系の場合は、慣性モーメントで意味する。本実施形態では、2慣性モデルが直線運動系であるため、慣性質量を意味している。
Figure 0004014162
本実施形態では、図1に示す数値設定部60にて、A,B,C、D,M,m,Kを入力すると、CPUである制御パラメータ演算部50がこれらの入力値に基づいて、前記(2−1)〜式(2−6)を使用して、制御パラメータであるKi,Kv,K1〜K4を算出する。そして、CPUは算出して得られた制御パラメータを図示しない記憶装置に格納する。又、CPUは後記位置制御プログラムの実行時に、これらの制御パラメータを読み込み、同制御パラメータを各種制御に使用する。
(第1実施形態の作用)
次に図3を参照して位置制御装置10の作用を説明する。図3は、制御回路200のCPUが実行する位置制御プログラムのフローチャートであり、所定周期で実行する。
S10において、位置指令P*、モータ速度VM,機械位置Pmを読込み、S20において、モータ速度VMに基づいてモータ位置PMを算出するとともに(積分器32)、機械位置Pmに基づいて機械速度Vmを算出する(微分器34)。
S30では、位置偏差(P*−Pm)を算出し(減算器11)、S40では、この位置偏差(P*−Pm)を位置ループゲインの比率で比例増幅し、速度指令Vrを生成する(位置制御部12)。
S50では、速度偏差(Vr−VM)を算出し(減算器13)、S60では、速度偏差(Vr−VM)を比例積分増幅して、推力指令τ*を生成する(速度制御部14)。
S70では、モータ速度VM,モータ位置PM,機械速度Vm,機械位置Pmに対して、モータ速度フィードバック係数K1,モータ位置フィードバック係数K2,機械速度フィードバック係数K3,機械位置フィードバック係数K4を乗算した後、加算して補償値である統合フィードバック値gを算出する。
すなわち、CPUは、
g=K1・VM+K2・PM+K3・Vm+K4・Pm …(4)
を演算する。従って、式(4)は、統合フィードバック値gを算出するために、モータ速度VM,モータ位置PM,機械速度Vm,機械位置Pmを変数とした関数F(VM,PM,Vm,Pm)に相当する。又、S70は統合フィードバック値演算手段に相当する。
S80では、推力指令τ*から統合フィードバック値gを減算し(補償手段)、推力指令偏差(τ*−g)を算出し(減算器15)、S90ではこの算出した推力制御部16に電流指令を出力する。
さて、第1実施形態によれば、以下のような特徴がある。
(1) 第1実施形態の工作機械の位置制御装置10は、サーボモータ300(駆動部)のモータ速度VM(駆動状態量)を検出する速度検出器320(第1検出手段)と、送り軸等の被駆動体400の機械位置Pm(従動状態量)を検出する位置検出器340(第2検出手段)とを備える。又、制御回路200(統合フィードバック値演算手段)は、速度検出器320の検出信号に基づいたモータ速度VMとモータ位置PM、及び位置検出器340の位置検出信号に基づいた機械速度Vmと機械位置Pmの4つの情報が関与する関数F(VM,PM,Vm,Pm)に基づいて統合フィードバック値gを演算するようにした。そして、制御回路200(補償手段)は推力指令τ*に統合フィードバック値gを補償する。
又、第1実施形態の工作機械の位置制御方法では、モータ速度VMとモータ位置PM、及び送り軸等の機械速度Vmと機械位置Pmの4つの情報が関与する関数F(VM,PM,Vm,Pm)に基づいて統合フィードバック値gを演算し、推力指令τ*に統合フィードバック値gを補償する。
このように、本実施形態では、被駆動体400の機械位置Pmの検出に基づきフルクローズド・ループ制御を行うとともに、被駆動体400の機械速度Vm(運動情報)を含む統合フィードバック値gを推力指令τ*に補償する。このため、機械振動を抑制した制御が可能となる。又、機械振動が抑制できるため、従来と異なり、速度ループ比例ゲインKv、速度ループ積分ゲインKiや、位置ループゲインを上げることができる。この結果、工作機械の剛性が低くても、位置ループゲインを小さくする必要がなく、輪郭運動精度などの動的性能な性能が落ちることがない。
(2) 本実施形態の位置制御装置10及び位置制御方法は、制御回路200が演算する関数F(VM,PM,Vm,Pm)はモータ速度VMとモータ位置PM、及び機械速度Vmと機械位置Pmの4つの情報に対して、それぞれ所定のフィードバック係数であるK1〜K4を乗算し、乗算して得た値を合計するものとした。具体的には、式(4)で演算した。
この結果、上記(1)の作用効果を容易に実現できる。
(3) 本実施形態では、サーボモータ300のモータ位置PMに乗算するモータ位置フィードバック係数K2と、被駆動体400の機械位置Pmに乗算する機械位置フィードバック係数K4は、互いに絶対値が等しく、符号が異なるようにした。この結果、定常偏差をなくすことができる。
(4) 本実施形態は、速度制御部14のPI制御のゲインと、前記4つの情報に対してそれぞれ乗算する各フィードバック係数を、伝達関数の式(2−1)及び式(2−2)の係数比較を行って得られた式(2−1)〜式(2−5)にて求める制御パラメータ演算部50を備えた。この結果、数値設定部60にて、A,B,C,D,M,m,Kを入力すると、CPUである制御パラメータ演算部50がこれらの入力値に基づいて、前記(2−1)〜式(2−6)を使用して、制御パラメータであるKi,Kv,K1〜K4を算出することができる。
(5) 本実施形態では、速度制御部14のPI制御の出力である推力指令τ*に、統合フィードバック値gを補償するようにしている。このため、PI制御では、特別な調整ではなく、従来と同様の調整方法で行うことができる。
又、現代制御理論により機械モデル20を同定し、フィードバック係数を計算することによって、図1に示すような装置を有効とする手順を踏むことにより、位置制御装置10の安全な立ち上げが可能となる。さらに、位置制御装置10はPI制御が基本となっているため、ワーク重量など機械的な諸元が若干変更しても、装置の安定性が確保できる特徴がある。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を図4〜図6を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一構成については、同一部号を付して、その説明を省略し、異なるところを中心に説明する。
第2実施形態では、第1実施形態の統合フィードバック値演算部40及び制御パラメータ演算部50の代わりに統合フィードバック値演算部40A及び制御パラメータ演算部50Aがそれぞれ設けられているところが異なる。
前記統合フィードバック値演算手段としての統合フィードバック値演算部40Aを説明する。統合フィードバック値演算部40Aは、微分器35、要素36〜38、積分器39、要素51〜53,54を備えている。
微分器35は、機械位置Pmを微分して機械速度Vmを算出し、要素36,37に入力する。要素36(減算器)は、モータ速度VMから機械速度Vmを減算して、要素51に出力する。又、要素37(加算器)は、モータ速度VMと機械速度Vmとを加算して、要素52に出力する。積分器39はモータ速度VMを積分して要素38(減算器)に出力する。要素38はモータ位置PMから機械位置Pmを減算して、要素53に出力する。
要素51は、フィードバック係数である速度差係数Kaを(VM−Vm)に乗算して、要素54に出力する。要素52は、フィードバック係数である速度和係数Kbを(VM+Vm)に乗算して、要素54に出力する。又、要素53は、フィードバック係数である位置偏差係数Kcを(PM−Pm)に乗算して要素54に出力する。そして、要素54は、要素51〜53からそれぞれ入力された値を加算し、補償値である統合フィードバック値gを算出し、減算器15に入力する(補償手段)。
第2実施形態では、速度差係数Ka、速度和係数Kb及び位置偏差係数Kcは、式(3−1)〜式(3−3)で決定する。ここで、Kdは振動の減衰性を増すパラメータ、Kosはオーバシュートを抑えるパラメータ、Kvaは振動の振幅を小さくするパラメータである。又、第2実施形態では、速度ループ比例ゲインKv及び速度ループ積分ゲインKiは、位置制御に好適な値を予め試験等により、求めた値である。
Figure 0004014162
図5を参照して、速度差係数Ka、速度和係数Kb及び位置偏差係数Kcの意味を説明する。図5は2慣性モデルの概念図を示している。
速度差係数Kaは(VM−Vm)に乗算する係数であるため、この値を大きくすることは、サーボモータ300と、被駆動体400の間の粘性係数C1を大きくすることになる。従って、速度差係数Kaを大きくすると、サーボモータ300と被駆動体400の間の振動の減衰性が大きくなる。
速度和係数Kbは(VM+Vm)に乗算する係数であるため、この値を大きくすることは、サーボモータ300や被駆動体400が基準との間の粘性係数C2及び粘性係数C3を大きくすることになる。従って、速度和係数Kbを大きくすると、サーボモータ300と被駆動体400を合わせた全体の動きが鈍くなり、オーバシュートが小さくなる。
又、位置偏差係数Kcは(PM−Pm)に乗算する係数であるため、この値を大きくすることはサーボモータ300と被駆動体400の間の剛性Kを大きくすることになる。従って、位置偏差係数Kcを大きくすると、サーボモータ300と被駆動体400の間の振動の振幅が小さくなる。
速度差係数Kaや速度和係数Kbは、その大きさが、速度ループ比例ゲインKvの大きさに近いため、速度ループ比例ゲインKvに対する比率を示すパラメータとして、式(3−1)及び式(3−2)に示すようにKd,Kosを掛けたものとしている。従って、速度差係数Kaや速度和係数Kbを調整するには、KdやKosを調整すればよい。KdやKosの値は0〜1を目安として、オペレータは数値設定部60にて設定する。制御パラメータ演算部50Aでは、数値設定部60にて速度ループ比例ゲインKvや、パラメータKd,Kosが入力されると、式(3−1)、式(3−2)に従って速度差係数Ka及び速度和係数Kbを算出し、図示しない記憶装置に格納する。
又、位置偏差係数Kcは、大きさが速度ループ積分ゲインKiの大きさに近いため、速度ループ積分ゲインKiに対する比率を示すパラメータとして式(3−3)に示すようにKvaを掛けたものとしている。従って、位置偏差係数Kcを調整するには、Kvaを調整すればよい。Kvaの値は1〜10を目安として、オペレータは数値設定部60にて設定する。制御パラメータ演算部50Aでは、数値設定部60にて速度ループ積分ゲインKiや、パラメータKvaが入力されると、式(3−3)に従って位置偏差係数Kcを算出し、図示しない記憶装置に格納する。
又、図6は、位置制御装置10の制御回路200のCPUが所定周期で実行する位置制御プログラムのフローチャートであり、第1実施形態とは、S70の代わりに、S70Aを処理するところが異なっている。他のステップは、第1実施形態と同一であるため、説明を省略する。
S70Aでは、モータ速度VMと機械速度Vmの差(VM−Vm),モータ速度VMと機械速度Vmの和(VM+Vm)、及びモータ位置PMと機械位置Pmとの差(PM−Pm)に対して、それぞれKa,Kb,Kcを乗算した後、加算して補償値である統合フィードバック値gを算出する。
すなわち、CPUは、
g=Ka(VM−Vm)+Kb(VM+Vm)+Kc(PM−Pm
…(5)
を演算する。従って、式(5)は、統合フィードバック値gを算出するために、モータ速度VM,モータ位置PM,機械速度Vm,機械位置Pmを変数とした関数F(VM,PM,Vm,Pm)に相当する。又、S70Aは統合フィードバック値演算手段に相当する。
さて、第2実施形態によれば、第1実施形態の(1)、(5)の作用効果の他、以下のような特徴がある。
(1) 第2実施形態では、制御回路200が演算する関数F(VM,PM,Vm,Pm)は、モータ速度VMと機械速度Vmの差、モータ速度VMと機械速度Vmの和、モータ位置PMと機械位置Pmの差のそれぞれに所定のフィードバック係数であるKa,Kb,Kcを乗算し、乗算して得た値を合計するものとした。具体的には、式(5)で演算した。この結果、上記第1実施形態の(1)と同様に、被駆動体400の機械位置Pmの検出に基づきフルクローズド・ループ制御を行うとともに、被駆動体400の機械速度Vm(運動情報)を含む統合フィードバック値gを推力指令τ*に補償する。このため、第1実施形態の(1)と同様の効果を奏することができる。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 第1実施形態において、フィードバック係数をK1〜K4とし、式(2−1)〜式(2−6)の式で算出したが、第1実施形態のK1〜K4を下記式(5−1)〜式(5−4)で算出してもよい。
ここでは、オーバーシュートを抑えるパラメータをKos,振動の減衰性を増すパラメータをKd、及び振動の振幅を小さくするパラメータをKvaとする。KdやKosの値は0〜1を目安として、オペレータは数値設定部60にて設定するものとする。又、Kvaの値は1〜10を目安として、オペレータは数値設定部60にて設定する。
なお、速度ループ比例ゲインKv及び速度ループ積分ゲインKiは、第2実施形態と同様に位置制御に好適な値を予め試験等により、求めた値である。
Figure 0004014162
このようにした場合、オーバーシュートを抑えるパラメータKos,振動の減衰性を増すパラメータKd、及び振動の振幅を小さくするパラメータKvaを適宜、数値設定部60にて設定することにより、速度制御部14のPI制御だけで、調整した装置を、より振動の少ない安定した状態に調整できる効果がある。
○ 第1実施形態の統合フィードバック値gの計算では、K1〜K4のフィードバック係数を0を除いた数値を前提としているが、K2及びK4を0としてもよい。或いは、モータ位置PM、機械位置Pmを0とし、すなわち、使用しなくてもよい。この場合、第1実施形態での統合フィードバック値gは、前記式(4)から下記式(6)の通りとなる。
g=K1・VM+K3・Vm …(6)
一方、第2実施形態の統合フィードバック値gは、モータ位置PM、機械位置Pmを0とした場合、前記式(5)から下記式(7)の通りとなる。
g=Ka・(VM−Vm)+Kb(VM+Vm
=(Ka+Kb)VM+(Kb−Ka)Vm …(7)
前記式(6)と式(7)とを係数比較すると、
1=Ka+Kb …(8)
3=Kb−Ka …(9)
であることが分かる。すなわち、この場合、第2実施形態のサーボモータ300、被駆動体400間の粘性係数を大きくする速度差係数Kaと、サーボモータ300、被駆動体400それぞれの基準との間の粘性係数を大きくする速度和係数Kbと、モータ速度フィードバック係数K1、及び機械速度フィードバック係数K3とが式(8)及び式(9)が成立する関係があることが分かる。
そして、この場合には、サーボモータ300、被駆動体400間の振動の減衰性を大きくしたり、オーバーシュートを小さくする効果を奏する。この結果、機械振動の抑制ができることになる。
○ 第1実施形態の統合フィードバック値gの計算では、K1〜K4のフィードバック係数を0を除いた数値を前提としているが、K1及びK3を0としてもよい。或いは、モータ速度VM,機械速度Vmを0とし、すなわち、使用しなくてもよい。この場合、第1実施形態では、統合フィードバック値gは前記式(4)から下記式(10)の通りとなる。
g=K2・PM+K4・Pm …(10)
一方、第2実施形態の統合フィードバック値gは、モータ速度VM,機械速度Vmを0とした場合、前記式(5)から下記式(11)の通りとなる。
g=Kc(PM−Pm
=Kc・PM+(−KC)・Pm …(11)
前記式(10)と式(11)とを係数比較すると、
2=Kc …(12)
4=−Kc …(13)
であることが分かる。すなわち、この場合、第2実施形態のサーボモータ300、被駆動体400間の剛性を大きくする位置偏差係数Kcが式(12)及び式(13)が成立する関係があることが分かる。
そして、この場合には、サーボモータ300、被駆動体400間の振幅振動を小さくする効果を奏する。この結果、機械振動の抑制ができることになる。
○前記第1実施形態では、速度検出器320としたが、モータの位置、すなわち、角度を検出するものであってもよい。この場合は、要素41の前段に微分器を設け、積分器32を省略するものとする。
○前記実施形態では、リニアスケール等の位置検出器340としたが、被駆動体400の速度を検出するものであってもよい。この場合は、微分器34を省略し、要素44の前段に積分器を設けるものとする。
○前記実施形態では、機械モデルを直線運動系としたが、回転運動系であってもよい。又、VM,Vm,PM,Pmを直線運動系の情報として処理したが、回転運動系の情報として処理してもよい。すなわち、回転テーブルのような回転駆動系では、制御系全体を回転駆動系として、本発明を適用できる。
本発明を具体化した第1実施形態の工作機械の位置制御装置のブロック図。 第1実施形態の位置制御装置10の概略図。 同じく制御回路200のCPUが実行する位置制御プログラムのフローチャート。 第2実施形態の工作機械の位置制御装置のブロック図。 2慣性モデルの概念図。 同じく制御回路200のCPUが実行する位置制御プログラムのフローチャート。
符号の説明
τ*…推力指令
M…モータ速度
m…機械速度
r…速度指令
M…モータ位置
m…機械位置
1〜K4…フィードバック係数
g…統合フィードバック値(補償値)
10…位置制御装置
12…位置制御部
14…速度制御部
50,50A…制御パラメータ演算部
200…制御回路(統合フィードバック値演算手段、補償手段)
300…サーボモータ(駆動部)
320…速度検出器(第1検出手段)
340…位置検出器(第2検出手段)
400…被駆動体

Claims (7)

  1. 機械位置指令に基づいて位置制御部にて速度指令を出力し、前記速度指令に基づきPI制御を用いた速度制御部にて推力指令を出力して、駆動部を前記推力指令に基づいて駆動制御するとともに、前記駆動部により駆動される被駆動体の機械位置を同機械位置の検出に基づきフルクローズド・ループ制御にて位置制御する工作機械の位置制御装置において、
    前記駆動部の駆動状態量を検出する第1検出手段と、
    前記被駆動体の従動状態量を検出する第2検出手段と、
    前記駆動部の駆動状態量に基づいて得られる前記駆動部の速度と位置、及び前記被駆動体の従動状態量に基づいて得られる前記被駆動体の速度と位置の4つの情報のうち、少なくとも、前記駆動部の速度と前記被駆動体の速度、又は、前記駆動部の位置と前記被駆動体の位置が関与する関数に基づいて統合フィードバック値を演算する統合フィードバック値演算手段と、
    前記推力指令に前記統合フィードバック値を補償する補償手段と
    を備え
    前記統合フィードバック値演算手段が演算する関数は、前記駆動部の速度と位置、及び前記被駆動体の速度と位置の4つの情報に対して、それぞれ所定のフィードバック係数を乗算し、乗算して得た値を合計するものであることを特徴とする工作機械の位置制御装置。
  2. 前記駆動部の位置に乗算するフィードバック係数と、前記被駆動体の位置に乗算するフィードバック係数は、互いに絶対値が等しく、符号が異なることを特徴とする請求項1に記載の工作機械の位置制御装置。
  3. 前記位置制御部が出力する速度指令から工作機械の速度出力までの伝達関数を、前記工作機械のモデルを駆動部と被駆動体との2慣性モデルとして想定した上で、下記式(1−1)にて表わすとともに、極が−A±jA,−B,−C、零点が−D(A,B,C,D,>0)として、下記式(1−2)で表したとき、
    前記速度制御部のPI制御のゲインと、前記4つの情報に対してそれぞれ乗算する各フィードバック係数を、前記式(1−1)と式(1−2)式の係数比較を行って得られた式に基づいて求める制御パラメータ演算部を備えることを特徴とする請求項1に記載の工作機械の位置制御装置。
    Figure 0004014162
  4. オーバーシュートを抑えるパラメータをK os ,振動の減衰性を増すパラメータをK d 、及び振動の振幅を小さくするパラメータをK va としたとき、前記第1検出手段が検出した駆動状態量に基づいて得られる速度及び位置に対してそれぞれ乗算するフィードバック係数を(K os +K d )・K v 及びK va ・K i と規定し、前記第2検出手段が検出した従動状態量に基づいて得られる速度及び位置に対してそれぞれ乗算するフィードバック係数を(K os −K )・K v 及び−K va ・K i と規定したことを特徴とする請求項1に記載の工作機械の位置制御装置。
  5. 機械位置指令に基づいて位置制御部にて速度指令を出力し、前記速度指令に基づきPI制御を用いた速度制御部にて推力指令を出力して、駆動部を前記推力指令に基づいて駆動制御するとともに、前記駆動部により駆動される被駆動体の機械位置を同機械位置の検出に基づきフルクローズド・ループ制御にて位置制御する工作機械の位置制御装置において、
    前記駆動部の駆動状態量を検出する第1検出手段と、
    前記被駆動体の従動状態量を検出する第2検出手段と、
    前記駆動部の駆動状態量に基づいて得られる前記駆動部の速度と位置、及び前記被駆動体の従動状態量に基づいて得られる前記被駆動体の速度と位置の4つの情報のうち、少なくとも、前記駆動部の速度と前記被駆動体の速度、又は、前記駆動部の位置と前記被駆動体の位置が関与する関数に基づいて統合フィードバック値を演算する統合フィードバック値演算手段と、
    前記推力指令に前記統合フィードバック値を補償する補償手段と
    を備え、
    前記統合フィードバック値演算手段が演算する関数は、
    前記駆動部の速度と前記被駆動体の速度の差、前記駆動部の速度と前記被駆動体の速度の和、及び前記駆動部の位置と前記被駆動体の位置の差のそれぞれに所定のフィードバック係数を乗算し、乗算して得た値を合計するものであることを特徴とする工作機械の位置制御装置。
  6. 機械位置指令に基づいて位置制御部にて速度指令を出力し、前記速度指令に基づきPI制御を用いた速度制御部にて推力指令を出力して、駆動部を前記推力指令に基づいて駆動制御するとともに、前記駆動部により駆動される被駆動体の機械位置を同機械位置の検出に基づきフルクローズド・ループ制御にて位置制御する工作機械の位置制御方法において、
    前記駆動部の駆動状態量に基づいて得られる前記駆動部の速度と位置、及び前記被駆動体の従動状態量に基づいて得られる前記被駆動体の速度と位置の4つの情報のうち、少なくとも、前記駆動部の速度と前記被駆動体の速度、又は、前記駆動部の位置と前記被駆動体の位置が関与する関数に基づいて統合フィードバック値を演算し、
    前記推力指令に前記統合フィードバック値を補償し、
    前記関数は、前記駆動部の速度と位置、及び前記被駆動体の速度と位置の4つの情報に対して、それぞれ所定のフィードバック係数を乗算し、乗算して得た値を合計するものであることを特徴とする工作機械の位置制御方法。
  7. 機械位置指令に基づいて位置制御部にて速度指令を出力し、前記速度指令に基づきPI制御を用いた速度制御部にて推力指令を出力して、駆動部を前記推力指令に基づいて駆動制御するとともに、前記駆動部により駆動される被駆動体の機械位置を同機械位置の検出に基づきフルクローズド・ループ制御にて位置制御する工作機械の位置制御方法において、
    前記駆動部の駆動状態量に基づいて得られる前記駆動部の速度と位置、及び前記被駆動体の従動状態量に基づいて得られる前記被駆動体の速度と位置の4つの情報のうち、少なくとも、前記駆動部の速度と前記被駆動体の速度、又は、前記駆動部の位置と前記被駆動体の位置が関与する関数に基づいて統合フィードバック値を演算し、
    前記推力指令に前記統合フィードバック値を補償し、
    前記関数は、前記駆動部の速度と前記被駆動体の速度の差、前記駆動部の速度と前記被駆動体の速度の和、及び前記駆動部の位置と前記被駆動体の位置の差のそれぞれに所定のフィードバック係数を乗算し、乗算して得た値を合計するものであることを特徴とする工作機械の位置制御方法。
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