JP6159196B2 - 低周波外乱を同定する位置制御装置 - Google Patents

低周波外乱を同定する位置制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、数値制御機械の軸制御を行う位置制御装置であって、特に、制御対象の機械プラントである対象プラントの特性パラメータを同定して、当該特性パラメータに基づいて対象プラントの特性に応じた補償制御を付加した位置制御装置に関するものである。
ここでは、制御対象プラントとして、図5に示す傾斜型回転テーブル100(傾斜角β)を考える。回転テーブル100は、サーボモータ(図示せず)に直結された回転軸Zu回りに、回転角xの回転運動を行う。なお、重心Gは回転角中心Ouから、距離L及び、回転角x=0に対して、角度α進んだ位置に存在するものとする。位置制御装置は、上位装置(図示しない)で関数発生された位置指令値Xと、前記回転角xが一致する様に、位置制御を実行する。
次に、図5の傾斜型回転テーブル100に対して、運動方程式を導出する。この場合、一般化座標として、回転角xをとればよく、式(1)の運動方程式が得られる。図6は、本運動方程式のブロック図表現である(以降、SINβを「Sβ」、COS(x+α)を「C(x+α)」と表記する。)。
τ=(ML+Ir)(dv/dt)+MgLSβ(x+α)+τ ・・・・・(1)
ここで、τはモータ発生トルク、Mは回転テーブル100全体の質量、Irは重心を通る回転軸の平行軸回りの回転テーブル100全体の慣性モーメント(モータを含む)、vは回転角速度、gは重力加速度、τ=MgLSβ(x+α)は重力トルク、τは摺動負荷トルクである。
ここで、式(1)の運動方程式は、4次元の信号ベクトルξとパラメータベクトルγを、式(2),(3)により定義すれば、公知のパラメトリック表現を使って、式(4)で置換できる(以降、ベクトルや行列の転置は右上にを付して表す)。なお、式(2)から明らかな通り、信号ベクトルξは、角加速度および回転角を要素とする。
ξ=[dv/dt,C,−S,1] ・・・・・(2)
γ=[ML+Ir,MgLSβα,MgLSβα,τ ・・・・・(3)
τ=ξγ ・・・・・(4)
図7は、回転軸の回転角xを、上位装置(図示しない)より、一定周期毎に関数発生された位置指令値X通りに制御するための、従来の位置制御装置200のブロック図の一例である。なお、本例の位置制御装置200は、対象プラント100の特性パラメータを同定して、パラメータ同定値を用いた補償制御が付加された構成になっている。以下、図7の従来位置制御装置200の動作について説明する。
図7では、指令応答の高速化を図るため、フィードフォワード構成をとっている。具体的には、位置指令値Xに対して、加減速処理部50で、適当な加速度や加々速度を持つような加減速処理を加え、加減速処理後の位置指令値Xcを出力する。位置指令値Xcは、微分器54で時間微分されて、速度フィードフォワード量Vfとなり、更に、Vfは微分器55で時間微分されて、加速度フィードフォワード量Afとなる。増幅器Rbにおける増幅率Rbは、対象プラント100(この場合は回転テーブル)に、加速度Afを発生させるモータトルク相当の加減速トルクフィードフォワード量τfを求める定数である。
フィードバック構成は次の様になっている。まず、回転角検出器(図示しない)により検出された回転角xは、減算器51により、位置指令値Xcから減算され、その出力である位置偏差は位置偏差増幅器Gpで増幅される。その出力は、加算器52で速度フィードフォワード量Vfと加算されて速度指令値Vcとなる。減算器53は、速度指令値Vcから、回転角xを微分器56で微分した回転角速度vを減算し、その出力である速度偏差は、速度偏差増幅器Gvで、通常、比例積分増幅される。
速度偏差増幅器Gvの出力と加減速トルクフィードフォワード量τfが、加算器57で加算されて、トルク指令値τcとなり、電力増幅器RtでRt倍される。Rtは、サーボモータ特性に応じて定まる定数であり、この出力τがサーボモータの発生トルクとなって対象プラント100(この場合は回転テーブル)が駆動される。適応ループ演算部60は、トルク指令値τcと信号ベクトルξから、パラメータベクトルγの推定値である同定パラメータベクトル^γを演算するブロックである。
図8は、適応ループ演算部60の内部構成を示すブロック図である。一般化適応則61は、例えば、「ロバスト適応制御入門」(金井喜美雄著、第5版、オーム社、(平成6年12月10日発行)、p.62―p.63)などで公知の式(5),(6)により、同定パラメータベクトル^γ(k)を演算する(以降、あるサンプリング時間毎の時系列信号において、kサイクル目の信号を(k)と表記する。)。
^γ(k)=^γ(k−1)−P(k−1)ξ(k)ξ(k)Φ(k) ・・・・・(5)
P(k)−1=C(k)P(k−1)−1+C(k)ξ(k)ξ(k) ・・・・・(6)
但し、P(k)は、初期値P(0)を持つゲイン行列で、0<C(k)≦1,0≦C(k)<2,P(0)>0とする。
ここで、追従スカラ誤差ξ(k)Φ(k)は、信号ベクトルξ(k)と同定パラメータベクトル^γ(k)を乗算器62で乗算して得たスカラ信号ξ(k)・^γ(k)から、減算器63でサーボモータの発生トルクτ(k)=ξ(k)・γを差し引いた信号である。つまり、追従スカラ誤差ξ(k)Φ(k)は、式(5)の^γ(k)を用いて、次の式(7)で表現できる。
ξ(k)Φ(k)=ξ(k)(^γ(k)−γ)=ξ(k)・^γ(k)−τ(k)
=ξ(k){^γ(k−1)−P(k−1)・ξ(k)・ξ(k)Φ(k)}−τ(k) ・・・・・(7)
式(7)を、追従スカラ誤差ξ(k)Φ(k)についてまとめると、式(8)となり、これを前述の式(5)に代入すれば、^γ(k)は、^γ(k−1)より演算できる事になる。
ξ(k)Φ(k)={ξ(k)・^γ(k−1)−τ(k)}/{1+ξ(k)P(k−1)ξ(k)} ・・・・・(8)
一方で、同定収束に関しては、信号ベクトルξ(k)を時系列に行方向に並べた、式(9)の信号行列Ξ(k)を考えた時、
Ξ(k)=[ξ(1),ξ(2),・・・,ξ(k)] ・・・・・(9)
Ξ(k)の各列ベクトル間が継続的に線形独立(以降、「列フルランク」の呼称も併用する)であれば、k→∞で、^γ(k)→γに収束して、パラメータ同定が成立し、更に、Ξ(k)の各列ベクトル間の線形独立性が強いほど収束応答は高速になる事が知られている。
図7に戻って、従来の位置制御装置200の動作について説明する。信号ベクトル生成部70は、回転角xに対して三角関数演算を行い、C(=COSx)と−S(=−SINx)を演算し、回転角速度vを微分してdv/dtを求める。つまり、信号ベクトル生成部70は、式(2)における信号ベクトルξの元信号を生成するブロックになる。但し、この出力は、パラメータ同定制御部71の2値(1または0)信号IDCと乗算器72で乗算されて、適応ループ演算部60の入力である信号ベクトルξになる。ここで、2値信号IDC=0の時は、信号ベクトルξ=0となるため、式(5)から、パラメータ同定動作が停止する事がわかる。
式(9)の信号行列Ξ(k)が列フルランク性を確保できないとパラメータ同定動作が機能しないことから、式(2)の信号ベクトルξにおいて、dv/dt≠0であること(dv/dt=0が継続しないこと)が、パラメータ同定の必須要件となる。そこで、パラメータ同定制御部71では、速度フィードフォワード量Vfと、加速度フィードフォワード量Afから、加速状態を検出し、加速中と加速完了後の整定時間(予め設定された値)中のみ、パラメータ同定を動作させる条件として、2値信号INIDC=1を内部設定する。
2値信号OIDCは、対象プラント100に外部環境からの接触や加工があると想定される場合に、上位装置から0を出力することで、パラメータ同定動作を停止させることができるものである。最終的に、パラメータ同定制御部71の2値信号IDCは、式(10)で決定する。
IDC=OIDC∩INIDC ・・・・・(10)
つまり、上位装置からのパラメータ同定動作条件(OIDC=1)と、前述のパラメータ同定制御部71で検出したパラメータ同定動作条件(INIDC=1)が共に成立する時のみ、2値信号IDC=1を出力する。適応ループ演算部60は、2値信号IDCが、0→1に変化すると、ゲイン行列P(k)に、予め決められた初期値P(0)を設定し、毎サンプリングタイムで、式(8),(5),(6)の一連の適応ループ演算を実行し、同定パラメータベクトル^γ(k)を演算する。
本例の場合、同定パラメータベクトル^γ(k)の第2,3,4要素は、式(3)から、^MgLSβα,^MgLSβα,^τになる。非線形要素演算部73は、位置指令値Xcに対してCXcと−SXcを求め、式(11)の演算によって、非線形要素トルク補償量τnrを決定している。
τnr=(1/Rt){^MgLSβαXc+^MgLSβα(−SXc)+^τ}=(1/Rt){^τ+^τ} ・・・・・(11)
Rt・τnrは、式(1)の運動方程式において、非線形要素である右辺第2項(重力トルク)τと第3項(摺動負荷トルク)τの推定値の和になるから、加算器57出力とτnrを加算器58で加算することで、非線形要素に対するフィードフォワード補償ができる。
以降では、線形独立性の強さについて説明する。最初に、式(9)で示した信号行列Ξ(k)を、展開表現する。
式(12)は、過去mサイクル分のΞ(k)(mxn)を展開表現したものである。
Figure 0006159196

本例では、信号ベクトルξが式(2)で示した様に4次元であるから、n=4となり、ξはdv/dt,ξはC,ξは−S,ξは1を時系列に行方向に並べた列ベクトルになる。
一般に、行列の列ベクトル間の線形独立性の強さを表す指標として、行列の最小特異値σminと最大特異値σmaxの比が利用される。この比は、式(13)の示す範囲となって、大きいほど線形独立性が強いと考える事ができる。
0≦(σmin/σmax)≦1 ・・・・・(13)
例えば、単位行列は、各列ベクトルが正規直交関係にあり、線形独立性が極めて強い行列であって、σmin/σmax=1である。逆に、行列が列フルランクで無い(各列ベクトルが線形独立でない)場合は、σmin=0であり、σmin/σmax=0になる。
一方で、行列A(mxn)に、大きさ1の任意ベクトルy(nx1)(||y||=1)を乗じた、ベクトルAy(mx1)の大きさ||Ay||は、式(14)の範囲を取る事が知られている。
σmin(A)≦||Ay||≦σmax(A) ;但し、||y||=1 ・・・・・(14)
式(12)の信号行列Ξ(k)に、式(14)の関係を適用すると、式(12)の列ベクトルξ(*=1,2,・・・,n)毎の最大絶対要素ξ*_maxを比較した時、「最小のξ*_max 」⇒σmin(Ξ),「最大のξ*_max 」⇒σmax(Ξ)の関係が、概略的には成立するため、ξ*_maxの最小値に対するξ*_maxの最大値の比が小さいほど(ξ*_maxの最小値/ξ*_maxの最大値の値が大きいほど)、信号行列Ξ(k)は線形独立性が強い事になる。
特許第4673326号公報
信号行列Ξ(k)が継続的に列フルランクであれば、同定パラメータベクトル^γ(k)の推定演算は、実際のパラメータベクトルγに収束していく。しかしながら、本例の様な、重力トルクや摺動負荷トルクなどの低周波外乱成分の同定は、対応する信号成分(具体的には、式(2)の信号ベクトルξ(k)の第2,3,4列成分)の振幅や時間変化が小さいため、信号行列Ξ(k)の列ベクトル間の線形独立性が弱くなって、結果的に同定収束が遅れ、高精度な非線形補償制御を実現できなかった。
図9は、図7の従来位置制御装置におけるパラメータ同定の収束特性の一例を示した図である。左上図は、位置制御動作で指令される時系列な速度指令値Vc(k)(=Xc(k)−Xc(k−1))を示している。時間軸上の50msの時点で、Xc=0より正方向に向かう加速が発生し、以後、2値信号IDC=1となって同定演算が有効になる。対象プラントは、式(1)において、ML+Ir=0.04[kg・m],|τ|=MgLSβ=2[Nm],α=π/6[rad],τ=1[Nm]としている。
本例の場合、最大加速度は200[rad/s](=8[rad/s]/0.04[s])であるから、ξ1_max=200,ξ2_max=ξ3_max=ξ4_max=1となって、ξ*_maxの最小値に対する最大値の比が大きく(ξ*_maxの最小値/ξ*_maxの最大値の値が小さく)、信号行列Ξ(k)の線形独立性は強くない。右上図は、過去20サイクルの信号行列Ξ(k)に関して、最小特異値σmin(Ξ)と最大特異値σmax(Ξ)の比を表現したもので、式(13)で説明した様に、時々刻々と変わる列ベクトル間の線形独立性の強さを表している。
左下図は、同定収束応答を示している。縦軸には、Φ(k)/γ=(^γ(k)−γ)/γ(*=1,2,3,4)をとっているため、0への漸近が収束を示している。この場合、重力トルクと摺動負荷トルクの低周波外乱成分の同定が遅く、同定誤差が10%以内になるのに、加速開始後200ms程度を要している。右下図は、重力トルクτ(k)=MgLSβ(x+α)と、同定パラメータベクトル^γ(k)の第2,3要素(^MgLSβα,^MgLSβα)から導出した推定重力トルク^τ(k)を比較したものである。左下図の同定収束と同等の時間で、^τ(k)はτ(k)に一致していく事がわかる。
次に、対象プラント100を、直動テーブルとした例について説明する。運動方程式を式(15)で表し、ブロック図表現は図10となる。
τ=I(dv/dt)+Dv+τ ・・・・・(15)
ここで、τはモータ発生トルク、Iは全体の慣性モーメント(モータを含む)、vは速度、Dは粘性抵抗、τは摺動負荷トルクである。
この場合のパラメトリック表現は、式(16),(17)となる。
ξ=[dv/dt,v,1] ・・・・・(16)
γ=[I,D,τ ・・・・・(17)
図11は、本例の従来位置制御装置におけるパラメータ同定の収束特性の一例を示した図である。本例では、最大速度を16[rad/s],最大加速度を400[rad/s]とした加速が、時間軸上20msの時点で正方向に発生し、以後、2値信号IDC=1となって同定演算が有効になる。対象プラントは、式(15)において、I=6.5・10−4[kg・m],D=0.01[Nm/(rad/s)],τ=1[Nm]としている。
図9と同様に、左上図は時系列な速度指令値Vc(k)、右上図は、過去20サイクルの信号行列Ξ(k)に対して演算したσmin(Ξ)/σmax(Ξ)、左下図が同定収束応答である。本例の場合も、ξ1_max=400,ξ2_max=16,ξ3_max=1となって、ξ*_maxの最小値に対する最大値の比が大きく、信号行列Ξ(k)の線形独立性は強くない。この場合、同定収束時間は、特に、粘性抵抗Dの同定が遅れて、加速開始後20ms以上を要している。
本発明が解決しようとする課題は、重力トルクや摺動負荷トルクなどの低周波外乱成分の同定収束を高速化させる事で、起動直後から高精度な非線形補償制御を達成できる位置制御装置を提供することにある。
制御対象が決定すると、対象プラントの運動方程式が構成でき、信号ベクトルξの構造が特定できる。本発明では、起動時の加減速に関する情報と、信号ベクトルξの構造から、加速時に、信号ベクトル成分毎の信号増幅率λを設定することで、線形独立性を強化した信号ベクトルξの生成を実現し、低周波外乱成分の同定収束を高速化して前記課題を解決するものである。
本発明による位置制御装置では、重力トルクや摺動負荷トルクなどの低周波外乱成分の同定収束が高速化でき、起動直後から高精度な同定が可能になるため、軸動作距離が短い場合や、機械パラメータが急変した場合にも、速やかに適正な補償量が演算でき、非線形補償制御の高精度化が達成できる。
本発明による位置制御装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の位置制御装置に入力する基準信号増幅率Fの適正値の決定例を説明するフローチャートである。 本発明の位置制御装置による同定収束応答の一例を示す図である。 本発明の位置制御装置による同定収束応答の他の一例を示す図である。 傾斜型回転テーブルを説明する概略図である。 傾斜型回転テーブルの運動方程式をブロック図で表現した図である。 従来の位置制御装置の構成例を示すブロック図である。 適応ループ演算部の構成を説明するブロック図である。 従来の位置制御装置による同定収束応答の一例を示す図である。 直動テーブルの運動方程式をブロック図で表現した図である。 従来の位置制御装置による同定収束応答の他の一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について例(以下実施例という)を用いて説明する。図1は、本発明による位置制御装置10の一例を示すブロック図である。以下、これまでに説明した従来例と異なる部分について説明する。加減速処理部50は、上位装置(図示しない)より一定周期毎に関数発生された位置指令値Xに対して、適当な加速度や加々速度を持つような加減速処理を加えるため、最大速度や加減速時間などの加減速に関する情報である処理情報を起動時には保持している。
ξmax検出部1は、加速起動時に、加速中の信号行列Ξ(k)の列ベクトルξ(*=1,2,・・・,n)毎の最大絶対要素ξ*_max(*=1,2,・・・,n)を、前述の処理情報から推定し出力する。ここでは、従来例と同様に、制御対象として、傾斜型回転テーブルを考えると、n=4で、ξ1_max=最大加速度[rad/sec],ξ2_max=1,ξ3_max=1,ξ4_max=1であるから、通常は、ξ1_maxが圧倒的に大きい事になる。
信号行列ゲイン演算部2は、信号行列Ξ(k)における列ベクトル間の線形独立性を強める事を目的としている。ξmax検出部1より出力された列ベクトルξ(*=1,2,・・・,n)毎の最大絶対要素ξ*_max(*=1,2,・・・,n)を入力として、それらの最大値をξmaxに選び、信号行列Ξ(k)の列ベクトル毎の信号増幅率λ(*=1,2,・・・,n)を演算する。
一例として、信号増幅率λを、次の式(18)の演算で決定する。
Figure 0006159196

ここで、基準信号増幅率Fは、外部から、予め信号行列ゲイン演算部2に設定された、大きさ1前後の定数である。
本発明実施例の信号ベクトル増幅生成部3では、信号ベクトルξの各要素に、信号増幅率λを乗じた、同定用信号ベクトルξを生成する。つまり、本例の場合のパラメトリック表現式である式(2),(3)は、式(19),(20)に置換わり、信号ベクトル増幅生成部3の出力が式(19)になる。
ξ=[λ・dv/dt,λ・C,λ・−S,λ ・・・・・(19)
γ=[(ML+Ir)/λ,MgLSβα/λ,MgLSβα/λ,τ/λ ・・・・・(20)
なお、式(4)の表現は不変である。
以降、式(19)で構成された同定用信号ベクトルξを用いて、適応ループ演算によりパラメータ同定を実行する動作は、従来位置制御装置の場合と同様である。但し、同定パラメータベクトル^γ(k)は、式(20)に収束するため、実際の物理量に換算するには、各項に信号増幅率λ(*=1,2,・・・,n)を乗ずる必要がある。
前述の基準信号増幅率Fは、対象プラント100の構造に応じて適正値が異なるため、予めシミュレート演算を実施して決定してもよい。図2はシミュレート演算の一例を説明する動作フローチャートである。加減速処理部50の動作や処理情報は既知であるから、S100では、基準信号増幅率Fの初期設定と、位置制御装置と同様の位置指令値Xを入力した時に、加減速処理部50から出力される、時系列な位置指令値Xc(k)の生成を、同定収束が十分に完了する演算サイクル(k=cycend)まで算出しておく。
対象プラント100の構造は既知であるから、位置指令値Xc(k)の生成時に、信号行列Ξ(k)の列ベクトル毎の最大絶対要素ξ*_max(*=1,2,・・・,n)が決定でき、S101では、式(18)によって信号増幅率λ(*=1,2,・・・,n)が設定できる。次に、S102で演算サイクルk=1とおく。
位置指令値Xcに対する位置制御装置10と対象プラント100の応答を、S103プラント応答シミュレーションで演算する。ここで得られた位置・速度・加速度などの情報(シミュレーション結果)から、式(19)の同定用信号ベクトルξを生成し、適応ループ演算部60の動作をS104同定応答シミュレーションで実行して、同定パラメータベクトル^γを演算する。
S106でサイクルを進めながら、S103プラント応答シミュレーションとS104同定応答シミュレーションを、S105でk=cycendと判定されるまで繰返し処理する。S107は同定パラメータベクトル^γ(k)の収束特性を調査する。調査結果を受けて、S108で同定収束が良好と判定された場合は、S110で、現時点の基準信号増幅率Fを位置制御装置10に設定する。
S109のFの修正は、S108で同定収束が遅いと判定された場合は、基準信号増幅率Fを増加させ、逆に、同定収束が過剰に速く、オーバーシュートぎみと判定された場合は、基準信号増幅率Fを減少させる。その後、S101に戻って、信号増幅率λを再設定し、演算サイクルk=1からシミュレーション動作を再度実行し、S108で同定収束が良好と判定されるまで一連の動作を繰り返す。
本発明実施例におけるパラメータ同定の収束特性の一例を図3に示す。図9の従来位置制御装置の場合と、全く同一の速度指令値Vc(k)及び対象プラントとしているため、パラメータ同定の収束特性が比較できる。ここでは、基準信号増幅率F=0.56を選び、式(18)によって、信号増幅率λを、λ=1,λ=λ=λ=8としている。結果、図9の従来例と較べて、加速中のσmin(Ξ)/σmax(Ξ)が10倍ほど大きくなっており、加速開始後100ms程度で、同定誤差は10%以内になり、収束時間は半減できている。
次に、従来例と同様に、制御対象として、直動テーブルの場合を考える。本発明における、この場合のパラメトリック表現は、式(16),(17)が、式(21),(22)に置換される。
ξ=[λ・dv/dt,λ・v,λ ・・・・・(21)
γ=[I/λ,D/λ,τ/λ ・・・・・(22)
本発明実施例におけるパラメータ同定の収束特性の一例を図4に示す。図11の従来位置制御装置の場合と、全く同一の速度指令値Vc(k)及び対象プラントとしているため、パラメータ同定の収束特性が比較できる。ここでは、基準信号増幅率F=2を選び、式(18)によって、信号増幅率λを、λ=1,λ=10,λ=40としている。結果、図11の従来例と較べて、加速中のσmin(Ξ)/σmax(Ξ)が10倍〜100倍ほど大きくなっており、加速開始後10ms以内で、同定が完了し、収束時間は1/3程度に短縮できている。
1 ξmax検出部、2 信号行列ゲイン演算部、3 信号ベクトル増幅生成部、10 位置制御装置(本発明実施例)、50 加減速処理部、51,53,63 減算器、52,57,58 加算器、54,55,56 微分器、60 適応ループ演算部、61 一般化適応則、70 信号ベクトル生成部、71 パラメータ同定制御部、62,72 乗算器、73 非線形要素演算部、100 対象プラント、200 位置制御装置(従来例)。

Claims (2)

  1. 制御対象の機械プラントである対象プラントの特性パラメータを同定し、前記同定された特性パラメータに基づいて前記対象プラントの特性に応じた補償制御を付加する位置制御装置において、
    前記対象プラントの信号ベクトルの構造と予め規定された加減速に関する情報とに基づいて、前記対象プラントの加速中における前記信号ベクトルを時系列に行方向に並べた信号行列の列ベクトル毎の最大絶対要素を出力するξmax検出部と、
    少なくとも前記最大絶対要素から、前記信号行列の列ベクトル毎の信号増幅率を演算する信号行列ゲイン演算部と、
    前記信号ベクトルの各要素と前記信号増幅率とから、パラメータ同定演算に適用する同定用信号ベクトルを構成する信号ベクトル増幅生成部と、
    を具備し
    前記対象プラントの出力トルクは、前記信号ベクトルの転置行列と、前記特性パラメータを示すパラメータベクトルとの積である、
    ことを特徴とする位置制御装置。
  2. 請求項1に記載の位置制御装置において、
    前記ゲイン演算部は、基準信号増幅率と前記最大絶対要素とから前記信号増幅率を演算し、
    前記基準信号増幅率は、軸動作指令発生中の位置制御装置と前記対象プラントの動作を演算するプラント応答シミュレーションと、基準信号増幅率より設定した前記信号増幅率と該プラント応答シミュレーション結果から得られる同定用信号ベクトルによって同定パラメータを演算する同定応答シミュレーションと、前記同定応答シミュレーション結果の収束特性に応じて、基準信号増幅率を修正する修正処理と、を前記収束特性が良好と判断されるまで繰り返す事で決定されることを特徴とした位置制御装置。
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