JP4011797B2 - 段付蒸着フィルムの製造方法および製造装置 - Google Patents

段付蒸着フィルムの製造方法および製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、段付蒸着フィルムコンデンサに用いる段付蒸着フィルムの改良についての段付蒸着フィルムの製造方法および製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、段付蒸着フィルムコンデンサに用いる段付蒸着フィルムは、図5に示す様に蒸発源から噴出した蒸発金属9を、高抵抗を形成する狭い開口部10と低抵抗を形成する広い開口部11を有する固定マスク12によって遮蔽し、クーリングキャン13上のフィルム14に付着する蒸発金属量を調整する事により形成されている高抵抗部蒸着膜15、低抵抗部蒸着膜16、オイルにより蒸発金属を付着しないようにした非蒸着部17からなる広幅の蒸着フィルムを所定の幅にスリットすることにより構成されている。
【0003】
図6(A)は従来例のマスクの形状を示し、図6(B)は図6(A)のマスクにより形成される広幅の段付蒸着フィルムの断面図を示す。図6(C)は図6(B)の広幅の段付蒸着フィルムを所定の幅にスリットし巻回積層されてる段付蒸着フィルムコンデンサの断面図を示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成で形成された段付蒸着フィルムの非蒸着部は、予め塗布されたオイルが高温の蒸発金属によりガス化したオイルのガス圧により蒸着金属付着を阻止し形成されるが、同時に、蒸着金属が非蒸着部近傍に回り込み付着する為、非蒸着部の近傍の膜厚が厚くなる課題を有していた。
【0005】
また、蒸発金属の熱による固定マスクの熱ひずみにより、高抵抗部を形成する狭い開口部の隙間が変化し巾方向に不均一となり、高抵抗部の膜厚のばらつきが大きくなる課題を有していた。
【0006】
したがって、この発明の目的は、上記課題を解決するもので、高抵抗部の非蒸着部近傍の膜厚を均一化し、巾方向の膜厚を均一にすることにより安定した品質を得ることができる段付蒸着フィルムの製造方法および製造装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためにこの発明の請求項1記載の段付蒸着フィルムの製造方法は、フィルム上に付着する蒸発金属量を、開口部を有する固定マスクを用いて調整することにより、フィルム上に高抵抗部と低抵抗部の蒸着膜を形成する段付蒸着フィルムの製造方法であって、低抵抗部を形成する開口部と高抵抗部を形成する開口部が分離しており、この低抵抗部を形成する開口部近傍において高抵抗部を形成する開口部が連続した状態で、蒸着膜を形成することを特徴とする。
【0008】
このように、低抵抗部を形成する開口部と高抵抗部を形成する開口部が分離しており、この低抵抗部を形成する開口部近辺において高抵抗部を形成する開口部が連続した状態で、蒸着膜を形成するので、蒸発金属の熱による固定マスクの熱ひずみにより、高抵抗部を形成する狭い開口部の隙間が変化し難く、巾方向の高抵抗部の膜厚のばらつきが小さくなる
【0009】
請求項2記載の段付蒸着フィルムの製造方法は、フィルム上に付着する蒸発金属量を、開口部を有する固定マスクを用いて調整することにより、フィルム上に高抵抗部と低抵抗部の蒸着膜を形成する段付蒸着フィルムの製造方法であって、
この高抵抗部を形成する開口部の非蒸着部に対応する部分のうち、少なくとも1箇所以上を塞いだ状態で、蒸着膜を形成することを特徴とする請求項1に記載の段付蒸着フィルムの製造方法である。
【0010】
このように、高抵抗部を形成する開口部の非蒸着部に対応する部分のうち、少なくとも1箇所以上を塞いだ状態で、蒸着膜を形成するので、蒸発金属の熱による固定マスクの熱ひずみにより、高抵抗部を形成する狭い開口部の隙間が変化し難く、巾方向の高抵抗部の膜厚のばらつきが小さくなる。また、開口部を塞いだ位置においては、非蒸着部に対応する部分の蒸発金属量が少なくなる。このため、蒸着金属の付着を阻止するため非蒸着部に予め塗布されたオイルのガス圧により、高抵抗部の非蒸着部近傍に回り込み付着する蒸発金属量も少なくなり、非蒸着部の近傍の膜厚を均一にすることができる。
【0011】
請求項3記載の段付蒸着フィルムの製造方法は、フィルム上に付着する蒸発金属量を、開口部を有する固定マスクを用いて調整することにより、フィルム上に高抵抗部と低抵抗部の蒸着膜を形成する段付蒸着フィルムの製造方法であって、この高抵抗部を形成する開口部の非蒸着部に対応する部分を塞いだ状態で、蒸着膜を形成することを特徴とする請求項1に記載の段付蒸着フィルムの製造方法である。
【0012】
このように、高抵抗部を形成する開口部の非蒸着部に対応する部分を塞いだ状態で、蒸着膜を形成するので、非蒸着部に対応する部分の蒸発金属量が少なくなる。このため、蒸着金属の付着を阻止するため非蒸着部に予め塗布されたオイルのガス圧により、高抵抗部の非蒸着部近傍に回り込み付着する蒸発金属量も少なくなり、非蒸着部の近傍の膜厚を均一にすることができる。また、蒸発金属の熱による固定マスクの熱ひずみにより、高抵抗部を形成する狭い開口部の隙間が変化し難く、巾方向の高抵抗部の膜厚のばらつきが小さくなる。
【0013】
請求項4記載の段付蒸着フィルムの製造方法は、フィルム上に付着する蒸発金属量を、開口部を有する固定マスクを用いて調整することにより、フィルム上に高抵抗部と低抵抗部の蒸着膜を形成する段付蒸着フィルムの製造方法であって、この高抵抗部を形成する開口部の非蒸着部に対応する部分の巾を狭くした状態で、蒸着膜を形成することを特徴とする請求項1に記載の段付蒸着フィルムの製造方法である。
【0014】
このように、高抵抗部を形成する開口部の非蒸着部に対応する部分の巾を狭くした状態で、蒸着膜を形成するので、非蒸着部に対応する部分の蒸発金属量が少なくなる。このため、蒸着金属の付着を阻止するため非蒸着部に予め塗布されたオイルのガス圧により、高抵抗部の非蒸着部近傍に回り込み付着する蒸発金属量も少なくなり、非蒸着部の近傍の膜厚を均一にすることができる。また、蒸発金属の熱による固定マスクの熱ひずみにより、高抵抗部を形成する狭い開口部の隙間が変化し難く、巾方向の高抵抗部の膜厚のばらつきが小さくなる。
【0015】
請求項5記載の段付蒸着フィルムの製造装置は、蒸発金属を噴出する蒸発源と、蒸発源から噴出した蒸発金属を遮蔽し蒸着膜に高抵抗部と低抵抗部を形成する開口部を有する固定マスクとを備え、固定マスクは、低抵抗部を形成する広い開口部と高抵抗部を形成する狭い開口部が分離しており、この低抵抗部を形成する開口部近傍において高抵抗部を形成する開口部は連続してなることを特徴とする。
【0016】
このように、蒸発源と固定マスクとを備え、固定マスクは、低抵抗部を形成する広い開口部と高抵抗部を形成する狭い開口部が分離しており、この低抵抗部を形成する開口部近傍において高抵抗部を形成する開口部は連続しているので、蒸発金属の熱による固定マスクの熱ひずみにより、高抵抗部を形成する狭い開口部の隙間が変化し難く、巾方向の高抵抗部の膜厚のばらつきが小さくなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
この発明の第1の実施の形態を図1に基づいて説明する。図1(A)はこの発明の第1の実施の形態における固定マスクの平面図、(B)は(A)の固定マスクにより形成される広幅の段付蒸着フィルムの断面図、(C)は(B)の広幅の段付蒸着フィルムを所定の幅にスリットし巻回積層された段付蒸着フィルムコンデンサの部分断面図である。
【0018】
図5に示したものと同様この段付蒸着フィルムの製造装置は、蒸発金属を噴出する蒸発源8と、この蒸発源8に対向配置されたクーリングキャン13と、蒸発源8から噴出した蒸発金属を遮蔽し蒸着膜に高抵抗部15と低抵抗部16を形成する開口部を有する固定マスクとを備えているが、固定マスクの構成が異なる。図1(A),(B)に示すように、固定マスク22は、高抵抗部を形成する狭い開口部20と低抵抗を形成する広い開口部21を有し、高抵抗部を形成する開口部20の非蒸着部17に対応する部分のうち、少なくとも1箇所以上を塞いでいる。この場合、開口部20の中央に閉塞部20aを形成している。
【0019】
つぎに、上記構成の段付蒸着フィルムの製造方法について説明する。フィルム14上に付着する蒸発金属量を、固定マスク22を用いて調整することにより、フィルム14上に高抵抗部15と低抵抗部16の蒸着膜を形成する。このとき、高抵抗部を形成する開口部20の非蒸着部17に対応する部分のうちの1箇所を閉塞部20aにより塞いだ状態で蒸着膜を形成する。また、図1(C)に示すように、広幅の段付蒸着フィルム14を所定の幅にスリットし巻回積層することで段付蒸着フィルムコンデンサを製造する。同図において、18はメタリコンであり、低抵抗部16と接続されている。
【0020】
以上のようにこの実施の形態によれば、固定マスク22は、高抵抗部15を形成する開口部20の非蒸着部17に対応する部分のうち、少なくとも1箇所以上を塞いでいるので、蒸発金属9の熱による固定マスク22の熱ひずみにより、高抵抗部を形成する狭い開口部20の隙間が変化し難く、巾方向の高抵抗部15の膜厚のばらつきが小さくなる。また、開口部20を塞いだ位置においては、非蒸着部17に対応する部分の蒸発金属量が少なくなる。このため、高抵抗部15の非蒸着部17近傍に回り込み付着する蒸発金属量も少なくなり、非蒸着部17の近傍の膜厚を均一にすることができる。
【0021】
この発明の第2の実施の形態を図2に基づいて説明する。図2(A)はこの発明の第2の実施の形態における固定マスクの平面図、(B)は(A)の固定マスクにより形成される広幅の段付蒸着フィルムの断面図、(C)は(B)の広幅の段付蒸着フィルムを所定の幅にスリットし巻回積層された段付蒸着フィルムコンデンサの部分断面図である。
【0022】
第1の実施の形態と同様に蒸発源とクーリングキャンと固定マスクとを備えている。図2(A),(B)に示すように、固定マスク32は、高抵抗部15を形成する狭い開口部30の非蒸着部17に対応する部分に閉塞部30aを形成して塞いでいる。
【0023】
つぎに、上記構成の段付蒸着フィルムの製造方法について説明する。フィルム14上に付着する蒸発金属量を、固定マスク32を用いて調整することにより、フィルム14上に高抵抗部15と低抵抗部16の蒸着膜を形成する。このとき、高抵抗部を形成する開口部30の非蒸着部17に対応する部分を閉塞部30aにより塞いだ状態で蒸着膜を形成する。また、図2(C)に示すように、広幅の段付蒸着フィルム14を所定の幅にスリットし巻回積層することで段付蒸着フィルムコンデンサを製造する。
【0024】
以上のようにこの実施の形態によれば、固定マスク32は、高抵抗部15を形成する狭い開口部30の非蒸着部17に対応する部分を塞いでいるので、非蒸着部17への蒸発金属量が少なくなる。このため、高抵抗部15の非蒸着部17近傍に回り込み付着する蒸発金属量も少なくなり、非蒸着部17の近傍の膜厚を均一にすることができる。また、蒸発金属9の熱による固定マスク32の熱ひずみにより、高抵抗部を形成する狭い開口部30の隙間が変化し難く、巾方向の高抵抗部15の膜厚のばらつきが小さくなる。
【0025】
この発明の第3の実施の形態を図3に基づいて説明する。図3(A)はこの発明の第2の実施の形態における固定マスクの平面図、(B)は(A)の固定マスクにより形成される広幅の段付蒸着フィルムの断面図、(C)は(B)の広幅の段付蒸着フィルムを所定の幅にスリットし巻回積層された段付蒸着フィルムコンデンサの部分断面図である。
【0026】
第1の実施の形態と同様に蒸発源とクーリングキャンと固定マスクとを備えている。図3(A),(B)に示すように、固定マスク42は、高抵抗部15を形成する狭い開口部40の非蒸着部17に対応する部分に凸部40aを形成して巾を狭くしている。
【0027】
つぎに、上記構成の段付蒸着フィルムの製造方法について説明する。フィルム14上に付着する蒸発金属量を、固定マスク42を用いて調整することにより、フィルム14上に高抵抗部15と低抵抗部16の蒸着膜を形成する。このとき、高抵抗部を形成する開口部40の非蒸着部17に対応する部分の巾を凸部40aにより狭くした状態で蒸着膜を形成する。また、図3(C)に示すように、広幅の段付蒸着フィルム14を所定の幅にスリットし巻回積層することで段付蒸着フィルムコンデンサを製造する。
【0028】
以上のようにこの実施の形態によれば、固定マスク42は、高抵抗部を形成する狭い開口部40の非蒸着部17に対応する部分の巾を狭くしているので、非蒸着部17に対応する部分の蒸発金属量が少なくなり、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0029】
この発明の第4の実施の形態を図4に基づいて説明する。図4(A)はこの発明の第2の実施の形態における固定マスクの平面図、(B)は(A)の固定マスクにより形成される広幅の段付蒸着フィルムの断面図、(C)は(B)の広幅の段付蒸着フィルムを所定の幅にスリットし巻回積層された段付蒸着フィルムコンデンサの部分断面図である。
【0030】
第1の実施の形態と同様に蒸発源とクーリングキャンと固定マスクとを備えている。図4(A),(B)に示すように、固定マスク52は、低抵抗部を形成する広い開口部51と高抵抗部を形成する狭い開口部50が分離している。
【0031】
つぎに、上記構成の段付蒸着フィルムの製造方法について説明する。フィルム14上に付着する蒸発金属量を、固定マスク52を用いて調整することにより、フィルム14上に高抵抗部15と低抵抗部16の蒸着膜を形成する。このとき、低抵抗部を形成する開口部51と高抵抗部を形成する開口部50を分離した状態で蒸着膜を形成する。また、図4(C)に示すように、広幅の段付蒸着フィルム14を所定の幅にスリットし巻回積層することで段付蒸着フィルムコンデンサを製造する。
【0032】
以上のように実施の形態によれば、固定マスク52は、低抵抗部を形成する広い開口部51と高抵抗部を形成する狭い開口部50が分離しているので、蒸発金属9の熱による固定マスク52の熱ひずみにより、高抵抗部を形成する狭い開口部50の隙間が変化し難く、巾方向の高抵抗部15の膜厚のばらつきが小さくなる。
【0033】
なお、第4の実施の形態のように低抵抗部を形成する広い開口部と高抵抗部を形成する狭い開口部が分離する構成を第1〜3の実施の形態に適用してもよい。
【0034】
【発明の効果】
この発明の請求項1記載の段付蒸着フィルムの製造方法によれば、低抵抗部を形成する開口部と高抵抗部を形成する開口部が分離しており、この低抵抗部を形成する開口部近傍において高抵抗部を形成する開口部が連続した状態で、蒸着膜を形成するので、蒸発金属の熱による固定マスクの熱ひずみにより、高抵抗部を形成する狭い開口部の隙間が変化し難く、巾方向の高抵抗部の膜厚のばらつきが小さくなる。したがって、コンデンサに用いる金属化フィルムに適用してその工業的価値は大である。
【0035】
この発明の請求項2記載の段付蒸着フィルムの製造方法によれば、高抵抗部を形成する開口部の非蒸着部に対応する部分のうち、少なくとも1箇所以上を塞いだ状態で、蒸着膜を形成するので、蒸発金属の熱による固定マスクの熱ひずみにより、高抵抗部を形成する狭い開口部の隙間が変化し難く、巾方向の高抵抗部の膜厚のばらつきが小さくなる。また、開口部を塞いだ位置においては、非蒸着部に対応する部分の蒸発金属量が少なくなる。このため、蒸着金属の付着を阻止するため非蒸着部に予め塗布されたオイルのガス圧により、高抵抗部の非蒸着部近傍に回り込み付着する蒸発金属量も少なくなり、非蒸着部の近傍の膜厚を均一にすることができる。したがって、コンデンサに用いる金属化フィルムに適用してその工業的価値は大である。
【0036】
この発明の請求項3記載の段付蒸着フィルムの製造方法によれば、高抵抗部を形成する開口部の非蒸着部に対応する部分を塞いだ状態で、蒸着膜を形成するので、非蒸着部に対応する部分の蒸発金属量が少なくなる。このため、蒸着金属の付着を阻止するため非蒸着部に予め塗布されたオイルのガス圧により、高抵抗部の非蒸着部近傍に回り込み付着する蒸発金属量も少なくなり、非蒸着部の近傍の膜厚を均一にすることができる。また、蒸発金属の熱による固定マスクの熱ひずみにより、高抵抗部を形成する狭い開口部の隙間が変化し難く、巾方向の高抵抗部の膜厚のばらつきが小さくなる。したがって、コンデンサに用いる金属化フィルムに適用してその工業的価値は大である。
【0037】
この発明の請求項4記載の段付蒸着フィルムの製造方法によれば、高抵抗部を形成する開口部の非蒸着部に対応する部分の巾を狭くした状態で、蒸着膜を形成するので、非蒸着部に対応する部分の蒸発金属量が少なくなる。このため、蒸着金属の付着を阻止するため非蒸着部に予め塗布されたオイルのガス圧により、高抵抗部の非蒸着部近傍に回り込み付着する蒸発金属量も少なくなり、非蒸着部の近傍の膜厚を均一にすることができる。また、蒸発金属の熱による固定マスクの熱ひずみにより、高抵抗部を形成する狭い開口部の隙間が変化し難く、巾方向の高抵抗部の膜厚のばらつきが小さくなる。したがって、コンデンサに用いる金属化フィルムに適用してその工業的価値は大である。
【0038】
この発明の請求項5記載の段付蒸着フィルムの製造装置によれば、蒸発源と固定マスクとを備え、固定マスクは、低抵抗部を形成する広い開口部と高抵抗部を形成する狭い開口部が分離しており、この低抵抗部を形成する開口部近傍において高抵抗部を形成する開口部は連続しているので、蒸発金属の熱による固定マスクの熱ひずみにより、高抵抗部を形成する狭い開口部の隙間が変化し難く、巾方向の高抵抗部の膜厚のばらつきが小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)はこの発明の第1の実施の形態における固定マスクの平面図、(B)は(A)の固定マスクにより形成される広幅の段付蒸着フィルムの断面図、(C)は(B)の段付蒸着フィルムを用いた段付蒸着フィルムコンデンサの部分断面図である。
【図2】 (A)はこの発明の第2の実施の形態における固定マスクの平面図、(B)は(A)の固定マスクにより形成される広幅の段付蒸着フィルムの断面図、(C)は(B)の段付蒸着フィルムを用いた段付蒸着フィルムコンデンサの部分断面図である。
【図3】 (A)はこの発明の第3の実施の形態における固定マスクの平面図、(B)は(A)の固定マスクにより形成される広幅の段付蒸着フィルムの断面図、(C)は(B)の段付蒸着フィルムを用いた段付蒸着フィルムコンデンサの部分断面図である。
【図4】 (A)はこの発明の第4の実施の形態における固定マスクの平面図、(B)は(A)の固定マスクにより形成される広幅の段付蒸着フィルムの断面図、(C)は(B)の段付蒸着フィルムを用いた段付蒸着フィルムコンデンサの部分断面図である。
【図5】 従来の段付蒸着フィルムの製造装置の斜視図である。
【図6】 (A)は従来例の固定マスクの平面図、(B)は(A)の固定マスクにより形成される広幅の段付蒸着フィルムの断面図、(C)は(B)の段付蒸着フィルムを用いた段付蒸着フィルムコンデンサの部分断面図である。
【符号の説明】
9 蒸発金属
10,20,30,40,50 高抵抗部を形成するマスク開口部
11,21,31,41,51 低抵抗部を形成するマスク開口部
12,22,32,42,52 固定マスク
13 クーリングキャン
14 フィルム
15 高抵抗部
16 低抵抗部
17 非蒸着部

Claims (5)

  1. フィルム上に付着する蒸発金属量を、開口部を有する固定マスクを用いて調整することにより、前記フィルム上に高抵抗部と低抵抗部の蒸着膜を形成する段付蒸着フィルムの製造方法であって、前記低抵抗部を形成する開口部と前記高抵抗部を形成する開口部が分離しており、前記低抵抗部を形成する開口部近傍において前記高抵抗部を形成する開口部は連続した状態で、前記蒸着膜を形成することを特徴とする段付蒸着フィルムの製造方法。
  2. 前記高抵抗部を形成する開口部の非蒸着部に対応する部分のうち、少なくとも1箇所以上を塞いだ状態で、前記蒸着膜を形成することを特徴とする請求項1に記載の段付蒸着フィルムの製造方法。
  3. 前記高抵抗部を形成する開口部の非蒸着部に対応する部分を塞いだ状態で、前記蒸着膜を形成することを特徴とする請求項1に記載の段付蒸着フィルムの製造方法。
  4. 前記高抵抗部を形成する開口部の非蒸着部に対応する部分の巾を狭くした状態で、前記蒸着膜を形成することを特徴とする請求項1に記載の段付蒸着フィルムの製造方法。
  5. 蒸発金属を噴出する蒸発源と、前記蒸発源から噴出した蒸発金属を遮蔽し前記蒸着膜に高抵抗部と低抵抗部を形成する開口部を有する固定マスクとを備え、前記固定マスクは、前記低抵抗部を形成する開口部と前記高抵抗部を形成する開口部が分離しており、前記低抵抗部を形成する開口部近傍において前記高抵抗部を形成する開口部は連続してなることを特徴とする段付蒸着フィルムの製造装置。
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