JPH1070038A - コンデンサー用金属蒸着フィルム - Google Patents

コンデンサー用金属蒸着フィルム

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JPH1070038A
JPH1070038A JP24430896A JP24430896A JPH1070038A JP H1070038 A JPH1070038 A JP H1070038A JP 24430896 A JP24430896 A JP 24430896A JP 24430896 A JP24430896 A JP 24430896A JP H1070038 A JPH1070038 A JP H1070038A
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JP
Japan
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margin
metal
capacitor
film
width
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JP24430896A
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English (en)
Inventor
Yasuo Takahashi
康雄 高橋
Makoto Imai
誠 今井
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分なヒューズ機能を有すると同時に、コ
ンデンサー容量の損失を極力抑えることのできる保安機
能付きコンデンサー用金属蒸着フィルムを提供するこ
と。 【解決手段】 プラスチックフィルムからなる基材の
長さ方向の一方の端縁に沿って帯状に存在している非金
属蒸着部からなる第1のマージン部1と、前記基材の幅
方向の中央を基準にして前記第1のマージン部1の反対
側の領域に存在している細幅の非金属蒸着部からなる第
2のマージン部2とを有しており、前記第2のマージン
部をなす細幅の非金属蒸着部2は、これらの多数が全体
として網目を形成するようにして、かつ網目の交点に相
当する部分を除いて配置されているコンデンサー用金属
蒸着フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の電気機器用
のコンデンサーや進相用のコンデンサー等に成形される
保安機能付きコンデンサー用金属蒸着フィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より金属蒸着層を設けたプラスチッ
クフィルムをコンデンサーに用いた金属化フィルムコン
デンサーが使用されており、この金属化フィルムコンデ
ンサーに対して、絶縁不良、電圧変動、温度変化等に伴
う容量変動等に起因して生ずるコンデンサーの発煙、発
火、又は燃焼等を防止するための保安機能が求められて
いる。
【0003】上記の保安機能を有するコンデンサー用金
属蒸着フィルムの代表的な例としては、特公昭63−9
648号公報に記載されているように、電極をなす金属
化部をフィルムの長さ方向に区画する非金属化部からな
る横マージンを設けたもの、特公平1−21613号公
報に記載されているように、ヒューズ部を設けたもの、
特開平4−225508号公報に記載されているよう
に、非金属化部を網目の交点に相当する部分を除いて網
目をなすようにして配置し、網目の交点に相当する部分
をヒューズ部にする方法などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した特開平4−2
25508号公報に説明されている保安機能付きコンデ
ンサー用金属蒸着フィルム、つまり非金属化部を網目の
交点に相当する部分を除いて網目をなすようにして配置
してなる金属蒸着フィルムは、非金属化部によって形成
される網目の交点に相当する部分をなす細幅の金属化部
からなるヒューズ部の数が多くなるためにヒューズ機能
の向上が図られるが、一方において非金属化部の面積が
大きくなりすぎるために、コンデンサー容量が損失する
という問題を発生する。
【0005】従って本発明は、十分なヒューズ機能を有
すると同時に、コンデンサー容量の損失を極力抑えるこ
とのできる保安機能付きコンデンサー用金属蒸着フィル
ムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の非金
属化部による網目の交点に相当する部分がヒューズ部に
なっている保安機能付きコンデンサー用金属蒸着フィル
ムを巻回してなる金属化フィルムコンデンサーに対し
て、該コンデンサーの保安機能を検討した結果、絶縁不
良、電圧変動、温度変化等に伴う容量変動等に起因して
前記ヒューズ部が破断する箇所は、巻回した金属蒸着フ
ィルムの長さ方向に直交する幅方向の中央を基準にし
て、金属蒸着フィルムの長さ方向の一方の端縁に沿って
帯状に形成してある非金属蒸着部からなるマージン部
(=縦マージン)が存在する領域とは反対側の領域に集
中していることを確認した結果、本発明を完成した。
【0007】なお、上記の金属蒸着フィルムの長さ方向
の一方の端縁に沿って帯状に形成してある非金属蒸着部
は、通常縦マージンと称されるものであって、2枚のコ
ンデンサー用金属蒸着フィルムを重ね合わせた状態で巻
き取り、この巻き取りの両端面をそれぞれ正,負の電極
にした巻回コンデンサーにするときに、正極と負極とが
接触しないようにするために必要な領域である。
【0008】十分なヒューズ機能を有すると同時に、コ
ンデンサー容量の損失を極力抑えることのできる保安機
能付きコンデンサー用金属蒸着フィルムにするするため
に、本発明は以下の構成を採用する。
【0009】すなわち本発明は、巻回コンデンサー用金
属蒸着フィルム、つまりプラスチックフィルムからなる
基材に金属蒸着層を形成してなるコンデンサー用金属蒸
着フィルムにおいて、前記基材の長さ方向の一方の端縁
に沿って、金属蒸着面側に帯状に存在している非金属蒸
着部からなる第1のマージン部と、前記基材の幅方向の
中央を基準にして前記第1のマージン部の反対側の金属
蒸着面側にあって、基材の長さ方向に亙る領域に存在し
ている細幅の非金属蒸着部からなる第2のマージン部と
を有しており、前記第2のマージン部をなす細幅の非金
属蒸着部は、これらの多数が全体として網目を形成する
ようにして、かつ網目の交点に相当する部分を除いて配
置されており、前記網目の交点に相当する部分がヒュー
ズ部をなしているものである。
【0010】上記の構成による本発明のコンデンサー用
金属蒸着フィルムは、金属蒸着層をプラスチックフィル
ムからなる基材の長さ方向に区画する細幅の非金属蒸着
部からなる第3のマージン部が、前記第1のマージン部
に連結して存在していることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のコンデンサー用金属蒸着
フィルムにおいて、基材として使用するプラスチックフ
ィルムとしては、例えばポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
イミド、ポリサルフォン、ポリフェニレンスルフィド、
ポリカーボネートなどが挙げられる。なお、これらのプ
ラスチックフィルムは、必要に応じて一軸あるいは二軸
方向に延伸されていてもよい。
【0012】基材として使用するプラスチックフィルム
の厚さは2〜16μ程度が好ましく、特に3〜12μ程
度が好ましい。又、コンデンサー素子にする際のフィル
ムの巻取り幅は、コンデンサーの使用分野によっても異
なるが、概ね10〜150mm、好ましくは20〜10
0mm程度である。
【0013】基材をなすプラスチックフィルムの金属化
に使用する蒸着用金属としては、例えば亜鉛、アルミニ
ウム、錫、銅、インジウムなどが挙げられる。金属蒸着
層の厚さは、50〜500Åが好ましく、特に好ましく
は100〜300Å程度である。
【0014】前記基材の長さ方向の一方の端縁に沿っ
て、該基材の金属蒸着面側に帯状に形成してある非金属
蒸着部からなる第1のマージン部は、上記したように、
通常縦マージンと称されるものであって、2枚のコンデ
ンサー用金属蒸着フィルムを重ね合わせた状態で巻き取
り、この巻き取りの両端面をそれぞれ正,負の電極にし
た巻回コンデンサーにするときに、正極と負極とが接触
しないようにするために必要な領域である。
【0015】この縦マージンをなす第1のマージン部
は、本発明のコンデンサー用金属蒸着フィルムの実施形
態を示す[図1]〜[図3]において符号1で表示され
るものであり、そのマージン幅は0.2〜5mm程度で
ある。
【0016】本発明のコンデンサー用金属蒸着フィルム
における第2のマージン部は、多数のヒューズ部を有す
るヒューズ部領域を、前記基材の幅方向の中央を基準に
して前記第1のマージン部1の反対側の金属蒸着面側に
形成するためのものである。
【0017】つまり第2のマージン部は、金属蒸着面側
において基材の長さ方向に亙る領域に存在している細幅
の非金属蒸着部からなり、この第2のマージン部をなす
細幅の非金属蒸着部の多数が全体として網目を形成する
ようにして、かつ網目の交点に相当する部分を除いて配
置されており、前記網目の交点に相当する部分がヒュー
ズ部をなすものである。
【0018】前記第2のマージン部をなす細幅の非金属
蒸着部の多数を網目を形成するようにして配置させるパ
ターンとしては、例えば[図1]〜[図2]に示すよう
なものがある。
【0019】第2のマージン部をなす細幅の非金属蒸着
部のマージン幅は、[図3]において符号hに相当する
ものであり、0.2〜1mm程度が好ましく、特に好ま
しくは0.2〜0.5mmである。
【0020】第2のマージン部の多数が全体として網目
を形成するようにして、かつ網目の交点に相当する部分
を除いて配置されたときに、網目の交点に相当する部分
において形成される金属化部の幅は、この網目の交点に
相当する部分において端部が近接して配置されている第
2のマージン部同士の端部間の間隔であり、これがヒュ
ーズ部の幅である。この幅は[図3]にて符号t1及び
t2で表示されるものであり、それぞれ0.2〜1.5
mm程度が好ましい。
【0021】又、ヒューズ部同士の間隔と略等しくなる
第2のマージン部の長さ、すなわち[図3]にて符号2
で表示される第2のマージン部の長さyは、2〜5mm
程度が好ましい。
【0022】しかして、第2のマージン部なす細幅の非
金属蒸着部の多数が、網目の交点に相当する部分を除い
て網目をなすようにして配置されることによって、多数
のヒューズ部が形成される。この多数のヒューズ部が形
成されているヒューズ部領域Rは、[図1]〜[図3]
において符号Cで表示される前記基材の幅方向の中央を
基準にして、前記第1のマージン部1の反対側の金属蒸
着面側にある。なお、このヒューズ部領域Rの幅は、素
子巻き取り幅である基材の幅の10〜20%程度が好ま
しい。
【0023】このヒューズ部領域Rは、基材の幅方向の
中央Cを基準にして前記第1のマージン部1の反対側で
あればよいが、例えば[図1]や[図2]に示すよう
に、基材の幅方向の中央Cに隣接する領域、又は第1の
マージン部1の反対側の基材の幅方向の端縁に近い領域
等にすることができる。
【0024】又、このヒューズ部領域Rにおいて、基材
の幅方向におけるヒューズ部の個数は特に制限されるも
のではないが、上記した各種の標準寸法から1〜3個に
なることが、最も普通である。
【0025】本発明のコンデンサー用金属蒸着フィルム
は、上記の第1のマージン部1と第2のマージン部2と
に加えて、更に必要に応じて横マージン、即ち、金属蒸
着層をプラスチックフィルムからなる基材の長さ方向に
区画する細幅の非金属蒸着部からなる第3のマージン部
を形成してあることが好ましい。この横マージンをなす
第3のマージン部は、[図3]において符号3で表示さ
れるものであり、そのマージン幅は0.2〜1.5mm
程度が好ましい。
【0026】上記の横マージンは、縦マージンをなす第
1のマージン部に連結して基材の幅方向に走り、縦マー
ジンとは反対側のエッジに到達することによって、電極
を完全に区画するように形成されるのが普通であるが、
その一部に不連続の部分(すなわち電極が連接する部
分)があってもよい。なお、基材の長さ方向における第
3のマージン部3、3・・・・同士の間隔は、[図3]にお
いて符号Yで表示される長さに相当するものであり、1
0〜30cm程度が好ましい。
【0027】本発明のコンデンサー用金属蒸着フィルム
における第1のマージン部1、第2のマージン部2、及
び必要に応じて配置される第3のマージン部3は、いず
れも公知の方法によって形成できる。例えば、適宜のマ
スキング材料により非金属化部分からなる各マージン部
の形状にマスキングしたプラスチックフィルムからなる
基材に金属蒸着する方法、例えばプラスチックフィルム
に対して非金属化部分からなる各マージン部の形状にオ
イルを塗布した後に金属蒸着を施す方法等によって形成
できる。又、第1のマージン部1は、上記方法の他に更
にテープ方式や、第1のマージン部に該当する部分の金
属蒸着層をレーザ光で破壊、除去する方法によっても形
成できる。
【0028】
【実施例】以下、本発明のコンデンサー用金属蒸着フィ
ルムの具体的な構成を実施例に基づいて説明し、該金属
蒸着フィルムを使用した巻回コンデンサーの静電容量、
及び保安性の試験結果を、比較例のコンデンサー用金属
蒸着フィルムを使用した巻回コンデンサーの静電容量、
及び保安性の試験結果と比較して示す。
【0029】実施例1 厚さ9μm、幅20mmのポリプロピレンフィルムに対
して、[図3]において、マージン幅1.5mmの第1
のマージン部1、長さy:5mm、マージン幅h:0.
3mm、ヒューズ部の幅t1:0.8mm、同じくヒュ
ーズ部の幅t2:0.5mmをなす第2のマージン部
2、2、・・・・、及びマージン幅0.3mmの横マージン
を符号Yで示されるピッチ間隔250mmでもって配置
した第3のマージン部3、3、・・・・に相当するパターン
部を、シリコーンオイルによって形成し、マスキングを
施した。
【0030】次いで、上記のシリコーンオイルによって
マスキングした側に亜鉛を蒸着することにより、マスキ
ング部分を除いて厚さ300Åの亜鉛金属蒸着層を形成
し、第1のマージン部1と、第2のマージン部2、2、
・・・・、及び第3のマージン部3、3、・・・・を有するコン
デンサー用金属蒸着フィルムを得た。
【0031】なお、第2のマージン部2、2、・・・・の形
成領域であるヒューズ部領域Rの幅は4mmであり、こ
れは素子巻き取り幅であるポリプロピレンフィルムから
なる基材の幅の20%である。
【0032】比較例1 厚さ9μm、幅20mmのポリプロピレンフィルムに対
して、上記の実施例1における第2のマージン部2、
2、・・・・を、マージン幅1.5mmの第1のマージン部
1の領域を除く全領域に形成することにより、第1のマ
ージン部1と所謂フィシュネットマージンをなす第2の
マージン部2、2、・・・・とを有する比較のためのコンデ
ンサー用金属蒸着フィルムを得た。
【0033】比較例2 厚さ9μm、幅20mmのポリプロピレンフィルムに対
して、[図4]において、Kで表示するT字型の|の部
分の長さ16mm、Lで表示するT字型の ̄の部分の長
さ17.5mm、Nで表示するヒューズ部の幅0.5m
m、マージン幅0.5mmのT字型マージン部を、符号
Mで示されるピッチ間隔18mmでもって形成してある
従来のコンデンサー用金属蒸着フィルム、つまりマージ
ン幅1.5mmの第1のマージン部1と上記のT字型マ
ージン部とを有するコンデンサー用金属蒸着フィルムを
比較のために準備した。
【0034】実施例2 厚さ9μm、幅20mmのポリプロピレンフィルムに対
して、上記の実施例1のコンデンサー用金属蒸着フィル
ムにおける第3のマージン部3、3、・・・・の形成を省略
し、それ以外の第1のマージン部1と、第2のマージン
部2、2、・・・・とを、上記の実施例1のコンデンサー用
金属蒸着フィルムと同じ処方にて形成したコンデンサー
用金属蒸着フィルムを得た。
【0035】[実験] 巻回コンデンサーの作成 上記の実施例1のコンデンサー用金属蒸着フィルムから
なる第1の金属蒸着フィルムと、厚さ9μm、幅20m
mのポリプロピレンフィルムに対してマージン幅1.5
mmの第1のマージン部である縦マージンを形成したコ
ンデンサー用金属蒸着フィルムからなる第2の金属蒸着
フィルムとを、互いの金属蒸着フィルムにおける第1の
マージン部同士が幅方向の反対側の端部になる状態にし
て重ね合わせ、この重ね合わせフィルムを600回巻回
した後に亜鉛によってメタリコン部を形成し、更にリー
ド線を接続した。次いでこれをケースに詰め込み、エポ
キシ樹脂を充填することにより、巻回コンデンサー
(A)を得た。
【0036】又、上記の比較例1のコンデンサー用金属
蒸着フィルムからなる第1の金属蒸着フィルムと、厚さ
9μm、幅20mmのポリプロピレンフィルムに対して
マージン幅1.5mmの第1のマージン部である縦マー
ジンを形成したコンデンサー用金属蒸着フィルムからな
る第2の金属蒸着フィルムとにより、同様にして巻回コ
ンデンサー(B)を得た。
【0037】更に、上記の比較例2のコンデンサー用金
属蒸着フィルムからなる第1の金属蒸着フィルムと、厚
さ9μm、幅20mmのポリプロピレンフィルムに対し
てマージン幅1.5mmの第1のマージン部である縦マ
ージンを形成したコンデンサー用金属蒸着フィルムから
なる第2の金属蒸着フィルムとにより、同様にして巻回
コンデンサー(C)を得た。
【0038】更に又、上記の実施例2のコンデンサー用
金属蒸着フィルムからなる第1の金属蒸着フィルムと、
厚さ9μm、幅20mmのポリプロピレンフィルムに対
してマージン幅1.5mmの第1のマージン部である縦
マージンを形成したコンデンサー用金属蒸着フィルムか
らなる第2の金属蒸着フィルムとにより、同様にして巻
回コンデンサー(D)を得た。
【0039】巻回コンデンサー(B)、(C)、及び
(D)の出来上がりの静電容量を、巻回コンデンサー
(A)の出来上がりの静電容量(=0.5μF)を10
0%としたときの相対%でもって[表1]に示す。
【0040】又、上記の各巻回コンデンサーの保安性試
験を、JIS C−4908の8.16(2)に準拠し
て行なった。巻回コンデンサー(B)、(C)、及び
(D)の保安性を、巻回コンデンサー(A)の保安性を
100%としたときの相対%でもって[表1]に併記す
る。
【0041】
【表1】
【0042】実施例3 厚さ5μm、幅50mmのポリプロピレンフィルムに対
して、[図3]において、マージン幅1.5mmの第1
のマージン部1、長さy:5mm、マージン幅h:0.
3mm、ヒューズ部の幅t1:0.8mm、同じくヒュ
ーズ部の幅t2:0.5mmをなす第2のマージン部
2、2、・・・・、及びマージン幅0.3mmの横マージン
を符号Yで示されるピッチ間隔250mmでもって配置
した第3のマージン部3、3、・・・・に相当するパターン
部を、シリコーンオイルによって形成し、マスキングを
施した。
【0043】次いで、上記のシリコーンオイルによって
マスキングした側に亜鉛を蒸着することにより、マスキ
ング部分を除いて厚さ300Åの亜鉛金属蒸着層を形成
し、第1のマージン部1と、第2のマージン部2、2、
・・・・、及び第3のマージン部3、3、・・・・を有するコン
デンサー用金属蒸着フィルムを得た。
【0044】なお、第2のマージン部2、2、・・・・の形
成領域であるヒューズ部領域Rの幅は7mmであり、こ
れは素子巻き取り幅であるポリプロピレンフィルムから
なる基材の幅の14%である。
【0045】比較例3 厚さ5μm、幅50mmのポリプロピレンフィルムに対
して、上記の実施例3における第2のマージン部2、
2、・・・・を、マージン幅1.5mmの第1のマージン部
1の領域を除く全領域に形成することにより、第1のマ
ージン部1と所謂フィシュネットマージンをなす第2の
マージン部2、2、・・・・とを有する比較のためのコンデ
ンサー用金属蒸着フィルムを得た。
【0046】比較例4 厚さ5μm、幅50mmのポリプロピレンフィルムに対
して、[図4]において、Kで表示するT字型の|の部
分の長さ16mm、Lで表示するT字型の ̄の部分の長
さ17.5mm、Nで表示するヒューズ部の幅0.5m
m、マージン幅0.5mmのT字型マージン部を、符号
Mで示されるピッチ間隔18mmでもって形成してある
従来のコンデンサー用金属蒸着フィルム、つまりマージ
ン幅1.5mmの第1のマージン部1と上記のT字型マ
ージン部とを有する従来のコンデンサー用金属蒸着フィ
ルムを比較のために準備した。
【0047】実施例4 厚さ5μm、幅50mmのポリプロピレンフィルムに対
して、上記の実施例3のコンデンサー用金属蒸着フィル
ムにおける第3のマージン部3、3、・・・・の形成を省略
し、それ以外の第1のマージン部1と、第2のマージン
部2、2、・・・・とを、上記の実施例3のコンデンサー用
金属蒸着フィルムと同じ処方にて形成したコンデンサー
用金属蒸着フィルムを得た。
【0048】[実験] 巻回コンデンサーの作成 上記の実施例3のコンデンサー用金属蒸着フィルムから
なる第1の金属蒸着フィルムと、厚さ5μm、幅50m
mのポリプロピレンフィルムに対してマージン幅1.5
mmの第1のマージン部である縦マージンを形成したコ
ンデンサー用金属蒸着フィルムからなる第2の金属蒸着
フィルムとを、互いの金属蒸着フィルムにおける第1の
マージン部同士が幅方向の反対側の端部になる状態にし
て重ね合わせ、この重ね合わせフィルムを600回巻回
した後に亜鉛によってメタリコン部を形成し、更にリー
ド線を接続した。次いでこれをケースに詰め込み、エポ
キシ樹脂を充填することにより、巻回コンデンサー
(E)を得た。
【0049】又、上記の比較例3のコンデンサー用金属
蒸着フィルムからなる第1の金属蒸着フィルムと、厚さ
5μm、幅50mmのポリプロピレンフィルムに対して
マージン幅1.5mmの第1のマージン部である縦マー
ジンを形成したコンデンサー用金属蒸着フィルムからな
る第2の金属蒸着フィルムとにより、同様にして巻回コ
ンデンサー(F)を得た。
【0050】更に、上記の比較例4のコンデンサー用金
属蒸着フィルムからなる第1の金属蒸着フィルムと、厚
さ5μm、幅50mmのポリプロピレンフィルムに対し
てマージン幅1.5mmの第1のマージン部である縦マ
ージンを形成したコンデンサー用金属蒸着フィルムから
なる第2の金属蒸着フィルムとにより、同様にして巻回
コンデンサー(G)を得た。
【0051】更に又、上記の実施例4のコンデンサー用
金属蒸着フィルムからなる第1の金属蒸着フィルムと、
厚さ5μm、幅50mmのポリプロピレンフィルムに対
してマージン幅1.5mmの第1のマージン部である縦
マージンを形成したコンデンサー用金属蒸着フィルムか
らなる第2の金属蒸着フィルムとにより、同様にして巻
回コンデンサー(H)を得た。
【0052】上記の巻回コンデンサー(F)、(G)、
及び(H)の出来上がりの静電容量を、巻回コンデンサ
ー(E)の出来上がりの静電容量(=10μF)を10
0%としたときの相対%でもって[表2]に示す。
【0053】又、上記の各巻回コンデンサーの保安性試
験を、JIS C−4908の8.16(2)に準拠し
て行なった。巻回コンデンサー(F)、(G)、及び
(H)の保安性を、巻回コンデンサー(E)の保安性を
100%としたときの相対%でもって[表2]に併記す
る。
【0054】
【表2】
【0055】
【発明の効果】本発明のコンデンサー用金属蒸着フィル
ムによれば、十分なヒューズ機能を有することによって
保安性が高く、しかもコンデンサー容量の損失を極力抑
えてある保安機能付き巻回コンデンサーにすることが可
能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンデンサー用金属蒸着フィルムの金
属蒸着面の1例を示す平面図である。
【図2】本発明のコンデンサー用金属蒸着フィルムの金
属蒸着面の別の例を示す平面図である。
【図3】本発明のコンデンサー用金属蒸着フィルムの金
属蒸着面の更に別の例を示す平面模型図である。
【図4】比較のために準備した従来のコンデンサー用金
属蒸着フィルムの金属蒸着面を示す平面模型図である。
【符号の説明】
1・・・・第1のマージン部 2・・・・第2のマージン部 3・・・・第3のマージン部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフィルムからなる基材に
    金属蒸着層を形成したコンデンサー用金属蒸着フィルム
    において、前記基材の長さ方向の一方の端縁に沿って、
    金属蒸着面側に帯状に存在している非金属蒸着部からな
    る第1のマージン部と、前記基材の幅方向の中央を基準
    にして前記第1のマージン部の反対側の金属蒸着面側に
    あって、基材の長さ方向に亙る領域に存在している細幅
    の非金属蒸着部からなる第2のマージン部とを有してお
    り、前記第2のマージン部をなす細幅の非金属蒸着部
    は、これらの多数が全体として網目を形成するようにし
    て、かつ網目の交点に相当する部分を除いて配置されて
    おり、前記網目の交点に相当する部分がヒューズ部をな
    していることを特徴とするコンデンサー用金属蒸着フィ
    ルム。
  2. 【請求項2】 金属蒸着層をプラスチックフィルムか
    らなる基材の長さ方向に区画する細幅の非金属蒸着部か
    らなる第3のマージン部が、第1のマージン部に連結し
    て存在していることを特徴とする請求項1に記載のコン
    デンサー用金属蒸着フィルム。
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