JP4011762B2 - 無線通信システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の無線局が略同一の周波数を共用して運用する無線通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
目的の異なる無線システムではそれぞれ固有の無線周波数が割り当てられているので相互の電波干渉という問題は生じないが、周波数切迫状況の改善や伝送速度高速化に伴う周波数帯域拡大の必要性から、目的が異なる複数の無線システムを同一周波数帯で運用する、いわゆる周波数共用化措置が行われ始めている。しかし、複数の無線システムが近距離に設置されている場合には相互に電波干渉が発生するので、システムを正常に運用するためには何らかの干渉回避対策が必要になる。
【0003】
このような、干渉回避対策を講じた無線システムとして、例えば、図16に示すものが知られている。これは、店舗内無線POSシステムと呼ばれるもので、商品の価格及び売上の管理を行うホストコンピュータ1を有する無線POS(ポイント・オブ・セールス;販売時点情報管理)基地局2、ホストコンピュータ1により管理され、無線POS基地局2に商品価格の問合わせや商品販売データの送信を行うPOSレジスタ3を有する無線POS端末局4、商品に付された無線タグ5の検出を行う無線タグ検出装置6によって構成されている。
【0004】
無線POS基地局2は、ホストコンピュータ1とアンテナを設けた無線ユニット7を備え、ホストコンピュータ1は制御部本体を構成するCPU(中央処理装置)8、記憶装置9、キーボード10、表示器11及び電源部12等を設け、また、無線ユニット7はキャリアセンス部13等を設けている。
【0005】
無線POS端末局4は、POSレジスタ3とアンテナを設けた無線ユニット14を備え、POSレジスタ3は制御部本体を構成するCPU(中央処理装置)15、バーコードスキャナ16、キーボード17、表示器18及び電源部19等を設け、また、無線ユニット14はキャリアセンス部20等を設けている。
【0006】
無線タグ検出装置6は、制御部21、アンテナを設けた送信部22、アンテナを設けた受信部23、近接センサ24及び電源部25を備え、受信部23内にキャリアセンス部26を設けている。そして、ホストコンピュータ1、POSレジスタ3、無線タグ検出装置6の電源部12,19,25をそれぞれ商用電源ライン27に接続している。
【0007】
このシステムは、ホストコンピュータ1により商品の価格管理や売上管理を行い、POSレジスタ3のバーコードスキャナ16やキーボード17により顧客が購入する商品の商品コードを入力すると無線POS端末局14の無線ユニット14から無線POS基地局2の無線ユニット7を介してホストコンピュータ1に商品価格の問合わせが行われ、POSレジスタ3はホストコンピュータ1から問合わせした商品の価格を受け取ると、それに基づいてその商品の登録処理を行い、これを顧客が購入する各商品について繰返し行い、最後に登録処理の締め操作を行うことで1顧客に対する商品登録処理を終了する。
【0008】
また、無線タグ5は例えば、盗難予防のために商品に予め付されており、登録処理が終了した商品については店員により商品から無線タグ5が外され、もし、無線タグ5が付いたままの商品が店外に持ち出されようとすると出入口付近に設置されている無線タグ検出装置6によって無線タグ5が検出されて店員に知らされるようになっている。無線タグ検出装置6と無線タグ5との関係は、無線タグ検出装置6の送信部22から質問波を送信し、無線タグ5がこの質問波を受信すると応答波を返し、無線タグ検出装置6の受信部23がこの応答波を受信して検出を行っている。
【0009】
そして、無線POS基地局2と無線POS端末局4が無線通信に使用する周波数帯と無線タグ検出装置6が無線タグ5の検出に使用する周波数帯は同じ2.4GHz 帯の周波数を共用している。
【0010】
このような無線通信を行う場合に、無線POS基地局2、無線POS端末局4及び無線タグ検出装置6はキャリアセンス部13,20,26によって他局が送信を行っているか否かを検出し、他局が送信を行っていないことを検出すると自局の送信を開始するようにしている。すなわち、図17に示すように、データ送信要求が発生すると、キャリアセンス部13,20,26はキャリアセンス動作を行い他局が送信する電波の受信レベルが既定値以下であれば電波干渉の影響を受けないと判断して自局のデータ送信を行う。また、他局が送信する電波の受信レベルが既定値を越えたときにはランダムタイマを動作してある時間が経過した後に再度キャリアセンスを行う。
【0011】
無線ユニット7,14は、例えば、図18に示すように、アンテナ27をアンテナスイッチ28を介して受信系と送信系に接続している。受信系は、アンテナ27で捉えた受信信号をアンテナスイッチ28を介して低雑音増幅器29に導き増幅した後、周波数混合器30においてPLL周波数シンセサイザ31からの局部発信信号と混合して中間周波数に変換する。この中間周波数信号を中間周波増幅器32で増幅した後、検波器33で検波し、得られたアナログ信号を2値回路34でデジタル信号に変換する。そして、このデジタル信号をCPU35を介して受信データとして端末インターフェース36に引き渡す。ここでは、CPU35は、アンテナスイッチ28を低雑音増幅器29側に接続する制御と、不要な同期ビットなどの付帯情報の削除やデータ引き渡しタイミングの制御等を行うようになっている。
【0012】
送信系は、端末インターフェース36からCPU35に引き渡された送信データをこのCPU35から変調器37に供給して内部局部発振信号を変調する。この変調信号を周波数混合器38においてPLL周波数シンセサイザ31からの局部発信信号と混合して送信周波数に変換する。この送信信号を増幅器39で規定の電力まで増幅し、アンテナスイッチ28を介してアンテナ27から送信する。ここでは、CPU35は、アンテナスイッチ28を増幅器39側に接続する制御と、相手無線局の受信において必要な同期ビットなどの付帯情報の追加やデータ引き渡しタイミングの制御等を行うようになっている。
【0013】
キャリアセンス部13,20は、整流器40、積分器41、基準電圧源42及び電圧比較器43からなり、受信系の中間周波増幅器32の出力の一部を整流器40で整流し積分器41で直流電圧に変換する。そして、電圧比較器43において、基準電圧源42からの基準電圧と積分器41からの検出電圧を比較し、検出電圧が基準電圧よりも大きいときには、CPU35はキャリアを検出したと判定し送信系の増幅器39の動作を禁止するとともにアンテナスイッチ28の低雑音増幅器29側接続状態を維持する。CPU35は、また、図17に示すランダムタイマの機能も果たす。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
このようなシステムでは、無線POS端末局4の無線ユニット14は無線POS基地局2の無線ユニット7から距離的に離れた位置に設置され、また、無線タグ検出装置6とは距離的に近い位置に設置されているため、例えば、無線POS基地局2から無線POS端末局4に送信されてくる電波は弱く、この弱い電波を無線タグ検出装置6のキャリアセンス部26が確実に検出できるとは限らず、このため、無線POS端末局4が無線POS基地局2からの信号の受信中に無線タグ検出装置6が無線タグ5を検出するために質問波の送信を開始してしまい、これにより受信信号が質問波の干渉を受けてしまい無線POS端末局4が無線POS基地局2からの信号を正常に受信できなくなるという問題があった。
【0015】
また、無線タグ検出装置6から近距離の無線タグ5に送信される質問波は指向性が絞られており、遠方に設置されている無線POS基地局2のキャリアセンス部13がこの質問波を検出することは困難となる。このため、無線タグ検出装置6が無線タグ5に対して質問波を送信しているにも拘らず無線POS基地局2が無線POS端末局4に対して送信を開始してしまい、無線POS端末局4では無線POS基地局2からの受信波を質問波の干渉を受けた状態で受信することになり正常な受信ができなくなるという問題があった。
【0016】
そこで、各請求項記載の発明は、相互に無線通信を行う第1、第2の無線局と、この各無線局とは異なる相手とこの各無線局が使用する周波数と略同一の周波数を使用して無線通信する第3の無線局からなる無線通信システムにおいて、第2の無線局と第1の無線局との間での情報信号の通信中にこの情報信号が第3の無線局からの電波の干渉を受けることはなく、第1の無線局と第2の無線局との間で常に確実な通信ができる無線通信システムを提供する。
【0017】
また、請求項11記載の発明は、さらに、状態信号を送信する伝送路として既存の電源ラインを使用することで新たな通信ケーブルの敷設を不要にでき、しかも、無線通信波と干渉することなく状態信号を送信できる無線通信システムを提供する。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、相互に無線通信を行う第1、第2の無線局と、この各無線局とは異なる相手とこの各無線局が使用する周波数と略同一の周波数を使用して無線通信する第3の無線局からなる無線通信システムにおいて、各無線局は、第1、第2の無線局が無線通信を行う無線伝送路とは異なる伝送路で接続され、第2の無線局は、第1の無線局から自局宛て情報信号を無線通信にて受信すると受信中であることを示す状態信号を発生する状態信号発生手段と、この状態信号発生手段が発生する状態信号を情報信号の無線伝送路とは異なる伝送路を介して第3の無線局に送信する送信手段を備え、第3の無線局は、第2の無線局が送信する状態信号を無線伝送路とは異なる伝送路を介して受信する受信手段と、この受信した状態信号が保持されている間は自局の無線通信による送信を禁止する送信禁止手段を備えたものである。
【0019】
請求項2記載の発明は、相互に無線通信を行う第1、第2の無線局と、この各無線局とは異なる相手とこの各無線局が使用する周波数と略同一の周波数を使用して無線通信する第3の無線局からなる無線通信システムにおいて、各無線局は、第1、第2の無線局が無線通信を行う無線伝送路とは異なる伝送路で接続され、第1の無線局は、第2の無線局に対して情報信号を無線通信にて送信中であることを示す状態信号を発生する状態信号発生手段と、この状態信号発生手段が発生する状態信号を情報信号の無線伝送路とは異なる伝送路を介して第3の無線局に送信する送信手段を備え、第3の無線局は、第1の無線局が送信する状態信号を無線伝送路とは異なる伝送路を介して受信する受信手段と、この受信した状態信号が保持されている間は自局の無線通信による送信を禁止する送信禁止手段を備えたものである。
【0020】
請求項3記載の発明は、相互に無線通信を行う第1、第2の無線局と、この各無線局とは異なる相手とこの各無線局が使用する周波数と略同一の周波数を使用して無線通信する第3の無線局からなる無線通信システムにおいて、各無線局は、第1、第2の無線局が無線通信を行う無線伝送路とは異なる伝送路で接続され、第2の無線局は、第1の無線局に対して返信を要求する情報信号を無線通信にて送信することを示す状態信号を発生する状態信号発生手段と、この状態信号発生手段が発生する状態信号を情報信号の無線伝送路とは異なる伝送路を介して第3の無線局に送信する送信手段を備え、第3の無線局は、第2の無線局が送信する状態信号を無線伝送路とは異なる伝送路を介して受信する受信手段と、この受信した状態信号が保持されている間は自局の無線通信による送信を禁止する送信禁止手段を備えたものである。
【0021】
請求項4記載の発明は、相互に無線通信を行う第1、第2の無線局と、この各無線局とは異なる相手とこの各無線局が使用する周波数と略同一の周波数を使用して無線通信する第3の無線局からなる無線通信システムにおいて、各無線局は、第1、第2の無線局が無線通信を行う無線伝送路とは異なる伝送路で接続され、第3の無線局は、情報信号を無線通信にて送信することを示す状態信号を発生する状態信号発生手段と、この状態信号発生手段が発生する状態信号を情報信号の無線伝送路とは異なる伝送路を介して第2の無線局に送信する送信手段を備え、第2の無線局は、第3の無線局が送信する状態信号を無線伝送路とは異なる伝送路を介して受信する受信手段と、この受信した状態信号が保持されている間は自局の無線通信による送信を禁止する送信禁止手段を備えたものである。
【0022】
請求項5記載の発明は、相互に無線通信を行う第1、第2の無線局と、この各無線局とは異なる相手とこの各無線局が使用する周波数と略同一の周波数を使用して無線通信する第3の無線局からなる無線通信システムにおいて、各無線局は、第1、第2の無線局が無線通信を行う無線伝送路とは異なる伝送路で接続され、第3の無線局は、情報信号を無線通信にて送信することを示す状態信号を発生する状態信号発生手段と、この状態信号発生手段が発生する状態信号を情報信号の無線伝送路とは異なる伝送路を介して第1の無線局に送信する送信手段を備え、第1の無線局は、第3の無線局が送信する状態信号を無線伝送路とは異なる伝送路を介して受信する受信手段と、この受信した状態信号が保持されている間は自局の無線通信による送信を禁止する送信禁止手段を備えたものである。
【0023】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1記載の無線通信システムにおいて、第1の無線局は商品の価格及び売上の管理を行うホストコンピュータを有する無線基地局で形成し、第2の無線局はホストコンピュータにより管理され、無線基地局に商品価格の問合わせや商品販売データを送信する販売時点情報管理端末を有する無線端末局で形成したものである。
【0024】
請求項7記載の発明は、相互に無線通信を行う第1、第2の無線局と、この各無線局とは異なる相手とこの各無線局が使用する周波数と略同一の周波数を使用して無線通信する第3の無線局からなり、各無線局は、第1、第2の無線局が無線通信を行う無線伝送路とは異なる伝送路で接続され、第1の無線局は、商品の価格及び売上の管理を行うホストコンピュータを有する無線基地局で形成し、第2の無線局は、第1の無線局に商品価格の問合わせや商品販売データの送信を行う販売時点情報管理端末を有する無線端末局で形成し、かつ、第1の無線局に対して返信を要求する価格問合わせ信号を無線通信にて送信することを示す状態信号を発生する状態信号発生手段と、この状態信号発生手段が発生する状態信号を無線伝送路とは異なる伝送路を介して第3の無線局に送信する送信手段を備え、第3の無線局は、第2の無線局が送信する状態信号を無線伝送路とは異なる伝送路を介して受信する受信手段と、この受信した状態信号が保持されている間は自局の無線通信による送信を禁止する送信禁止手段を備えたものである。
【0025】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の無線通信システムにおいて、第2の無線局は、状態信号発生手段が発生する状態信号を、価格問合せ信号に対する回答を第1の無線局から無線通信にて受信するまで保持させるものである。
【0026】
請求項9記載の発明は、請求項7記載の無線通信システムにおいて、第2の無線局は、状態信号発生手段が発生する状態信号を、1顧客に対する登録処理が終了するまで保持させるものである。
【0027】
請求項10記載の発明は、請求項1乃至9のいずれか1記載の無線通信システムにおいて、第3の無線局は、物品に付された無線タグに対して質問波を送信し、その無線タグからの応答波を受信する無線タグ検出装置で形成したものである。
請求項11記載の発明は、請求項1乃至10のいずれか1記載の無線通信システムにおいて、無線伝送路とは異なる伝送路として各無線局に電力を供給する電力線を使用したものである。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
なお、この実施の形態は本発明を無線POSシステムに適用したものについて述べる。
【0029】
図1はPOSシステムの全体構成を概略的に示す図で、51はアンテナを設けた無線ユニット52及びホストコンピュータ53からなる第1の無線局としての無線POS基地局、54はアンテナを設けた無線ユニット55及びPOSレジスタ56からなり、前記無線POS基地局51と相互に無線通信を行う第2の無線局としての無線POS端末局、57は無線タグ58と通信を行う第3の無線局としての無線タグ検出装置である。そして、前記無線POS基地局51と無線POS端末局54との無線通信に使用する周波数帯と前記無線タグ検出装置57が無線タグ58と通信を行う周波数帯は、共に2.4GHz 帯の周波数を使用している。
【0030】
前記無線POS基地局51の無線ユニット52は天井59に設置し、ホストコンピュータ53は店舗内事務所に設置し、両者は天井59に配線されたケーブル60を介して電気的に接続している。前記無線POS端末局54及び無線タグ検出装置57は店舗内の出入口付近に設置したテーブル61の上に載置している。
【0031】
図2は回路構成を示すブロック図で、前記無線POS基地局51のホストコンピュータ53は、制御部本体を構成するCPU(中央処理装置)62、記憶装置63、表示器64、キーボード65、電源部66、状態信号の送信及び受信手段を構成する電力線搬送通信装置67、状態信号発生手段としての状態信号発生部68及び状態信号記憶部69を備え、前記電源部66及び電力線搬送通信装置67をコンセント70を介して商用電源ライン71に接続している。前記CPU62は、プログラムに基づいて前記記憶装置63、表示器64、キーボード65、電源部66、電力線搬送通信装置67、状態信号発生部68及び状態信号記憶部69を制御するとともに前記無線ユニット52を制御する。
【0032】
前記無線POS端末局54のPOSレジスタ56は、制御部本体を構成するCPU(中央処理装置)72、バーコードスキャナ73、表示器74、キーボード75、電源部76、状態信号の送信及び受信手段を構成する電力線搬送通信装置77、状態信号発生手段としての状態信号発生部78及び状態信号記憶部79を備え、前記電源部76及び電力線搬送通信装置77をコンセント80を介して前記商用電源ライン71に接続している。前記CPU72は、プログラムに基づいて前記バーコードスキャナ73、表示器74、キーボード75、電源部76、電力線搬送通信装置77、状態信号発生部78及び状態信号記憶部79を制御するとともに前記無線ユニット55を制御する。
【0033】
前記無線タグ検出装置57は、制御部81、アンテナを設けた送信部82、アンテナを設けた受信部83、商品等の通過を検出する近接センサ84、電源部85、状態信号の送信及び受信手段を構成する電力線搬送通信装置86、状態信号発生手段としての状態信号発生部87、状態信号記憶部88を備え、前記電源部85及び電力線搬送通信装置86をコンセント89を介して前記商用電源ライン71に接続している。前記制御部81はCPUを備えプログラムに基づいて前記送信部82、受信部83、近接センサ84、電源部85、電力線搬送通信装置86、状態信号発生部87及び状態信号記憶部88を制御する。
【0034】
前記無線POS端末局54のCPU72は、図3に示すように、無線ユニット55において情報信号の受信があり、IDコードによりそれが自局宛ての電文であれば、S1にて、前記状態信号発生部78を制御して「受信中」であることを示す状態信号を発生させ、前記電力線搬送通信装置77を制御しこの状態信号を電源ライン71を介して前記無線タグ検出装置57に送出する。そして、その後、データの受信を終了すると、S2にて、前記電力線搬送通信装置77を制御し「受信中」の状態信号の解除信号を電源ライン71を介して前記無線タグ検出装置57に送出する。
【0035】
これに対し、前記無線タグ検出装置57の制御部81は、図4に示すように、前記電力線搬送通信装置86が無線POS端末局54から「受信中」の状態信号を受信すると、S11にて、受信した「受信中」の状態信号を状態信号記憶部88に記憶させる。そして、その後、前記電力線搬送通信装置86が無線POS端末局54から状態信号の解除信号を受信すると、S12にて、前記状態信号記憶部88に記憶した状態信号を解除、すなわち、クリアする。
【0036】
また、前記近接センサ84が商品の通過を検出すると、前記状態信号記憶部88の記憶状態をチェックし、「受信中」の状態信号が記憶されていれば自局の送信動作を禁止する。(送信禁止手段)
また、「受信中」の状態信号がすでに解除されていれば、S13にて、無線タグ58に向けて質問波をバースト状に送信する。そして、前記無線タグ58から応答波が返ってくると、S14にて、この応答波を受信し、データ処理を行う。
【0037】
このように、無線POS基地局51から送信される情報信号を無線POS端末局54が受信したときには無線POS端末局54から無線タグ検出装置57に「受信中」の状態信号を送出し、無線タグ検出装置57ではこの「受信中」の状態信号を状態信号記憶部88に記憶し、そして、記憶部88が「受信中」の状態信号を記憶している間は自局の質問波の送信を禁止し、その後、無線POS端末局54が情報信号の受信を終了すると無線POS端末局54から無線タグ検出装置57に状態信号の解除信号を送出し、無線タグ検出装置57ではこの解除信号を受信すると状態信号記憶部88の「受信中」の状態信号記憶状態を解除し、この解除により質問波の送信を可能にしているので、無線POS基地局51から無線POS端末局54への情報信号の送信と無線タグ検出装置57から無線タグ58への質問波の送信とが同時に行われることはなく、従って、無線POS基地局51からの情報信号に無線タグ検出装置57からの質問波が干渉することはなく、無線POS端末局54は無線POS基地局51から情報信号を常に確実に受信できることになる。また、「受信中」の状態信号やこの解除信号を既存の電源ライン71を使用して無線タグ検出装置57に送信しているので、新たな通信ケーブルの敷設を不要にでき、しかも状態信号や解除信号が無線通信波と干渉することはない。
【0038】
また、前記無線POS基地局51のCPU62は、図5に示すように、前記無線POS端末局54に対してデータ送信要求を行うときには、S21にて、前記状態信号発生部68を制御して「送信中」であることを示す状態信号を発生させ、前記電力線搬送通信装置67を制御しこの状態信号を電源ライン71を介して前記無線タグ検出装置57に送出する。そして、S22にて、前記無線POS端末局54に対してデータ送信を行い、このデータ送信が終了すると、S23にて、前記電力線搬送通信装置67を制御し「送信中」の状態信号の解除信号を電源ライン71を介して前記無線タグ検出装置57に送出する。
【0039】
これに対し、前記無線タグ検出装置57の制御部81は、図6に示すように、前記電力線搬送通信装置86が無線POS基地局51から「送信中」の状態信号を受信すると、S31にて、受信した「送信中」の状態信号を状態信号記憶部88に記憶させる。そして、その後、前記電力線搬送通信装置86が無線POS基地局51から状態信号の解除信号を受信すると、S32にて、前記状態信号記憶部88に記憶した状態信号を解除、すなわち、クリアする。
【0040】
また、前記近接センサ84が商品の通過を検出すると、前記状態信号記憶部88の記憶状態をチェックし、「送信中」の状態信号が記憶されていれば自局の送信動作を禁止する。(送信禁止手段)
また、「送信中」の状態信号がすでに解除されていれば、S33にて、無線タグ58に向けて質問波をバースト状に送信する。そして、前記無線タグ58から応答波が返ってくると、S34にて、この応答波を受信し、データ処理を行う。
【0041】
このように、無線POS基地局51から無線POS端末局54にデータ送信要求を行うときには無線POS基地局51から無線タグ検出装置57に「送信中」の状態信号を送出し、無線タグ検出装置57ではこの「送信中」の状態信号を状態信号記憶部88に記憶し、そして、記憶部88が「送信中」の状態信号を記憶している間は自局の質問波の送信を禁止し、その後、無線POS基地局51がデータ送信を終了するとこの無線POS基地局51から無線タグ検出装置57に状態信号の解除信号を送出し、無線タグ検出装置57ではこの解除信号を受信すると状態信号記憶部88の「送信中」の状態信号記憶状態を解除し、この解除により質問波の送信を可能にしているので、無線POS基地局51から無線POS端末局54への情報信号の送信と無線タグ検出装置57から無線タグ58への質問波の送信とが同時に行われることはなく、従って、情報信号に無線タグ検出装置57からの質問波が干渉することはなく、無線POS端末局54は無線POS基地局51からの情報信号を常に確実に受信できることになる。また、「送信中」の状態信号やこの解除信号を既存の電源ライン71を使用して無線タグ検出装置57に送信しているので、新たな通信ケーブルの敷設を不要にでき、しかも状態信号や解除信号が無線通信波と干渉することはない。
【0042】
また、前記無線POS端末局54のCPU72は、図7に示すように、無線POS基地局51に対してPLU(プライス・ルック・アップ)と呼ばれる商品価格の問合わせを行うときには、S41にて、前記状態信号発生部78を制御して「PLU予告」を示す状態信号を発生させ、前記電力線搬送通信装置77を制御しこの状態信号を電源ライン71を介して前記無線タグ検出装置57に送出する。そして、S42にて、前記無線POS基地局51に対してPLU問合わせ電文を送信し、S43にて、前記無線POS基地局51からのPLU回答を受信する。こうして受信を終了すると、S44にて、前記電力線搬送通信装置77を制御し「PLU予告」の状態信号の解除信号を電源ライン71を介して前記無線タグ検出装置57に送出する。
【0043】
これに対し、前記無線タグ検出装置57の制御部81は、図8に示すように、前記電力線搬送通信装置86が無線POS端末局54から「PLU予告」の状態信号を受信すると、S51にて、受信した「PLU予告」の状態信号を状態信号記憶部88に記憶させる。そして、その後、前記電力線搬送通信装置86が無線POS端末局54から状態信号の解除信号を受信すると、S52にて、前記状態信号記憶部88に記憶した状態信号を解除、すなわち、クリアする。
【0044】
また、前記近接センサ84が商品の通過を検出すると、前記状態信号記憶部88の記憶状態をチェックし、「PLU予告」の状態信号が記憶されていれば自局の送信動作を禁止する。(送信禁止手段)
また、「PLU予告」の状態信号がすでに解除されていれば、S53にて、無線タグ58に向けて質問波をバースト状に送信する。そして、前記無線タグ58から応答波が返ってくると、S54にて、この応答波を受信し、データ処理を行う。
【0045】
このように、無線POS端末局54から無線POS基地局51に対して、返信を要求する情報信号であるPLUの問合わせを行うときには無線POS端末局54から無線タグ検出装置57に「PLU予告」の状態信号を送出し、無線タグ検出装置57ではこの「PLU予告」の状態信号を状態信号記憶部88に記憶し、そして、記憶部88が「PLU予告」の状態信号を記憶している間は自局の質問波の送信を禁止し、その後、無線POS端末局54が無線POS基地局51からPLU回答を受信すると無線POS端末局54から無線タグ検出装置57に状態信号の解除信号を送出し、無線タグ検出装置57ではこの解除信号を受信すると状態信号記憶部88の「PLU予告」の状態信号記憶状態を解除し、この解除により質問波の送信を可能にしているので、無線POS端末局54から無線POS基地局51への情報信号の送信と無線タグ検出装置57から無線タグ58への質問波の送信とが同時に行われることはなく、従って、情報信号に無線タグ検出装置57からの質問波が干渉することはなく、無線POS端末局54は無線POS基地局51に対して返信を要求する情報信号を常に確実に送信できることになる。また、「PLU予告」の状態信号やこの解除信号を既存の電源ライン71を使用して無線タグ検出装置57に送信しているので、新たな通信ケーブルの敷設を不要にでき、しかも状態信号や解除信号が無線通信波と干渉することはない。
【0046】
また、前記無線POS端末局54のCPU72は、顧客の購入する商品についてPLU登録処理を行うときには無線POS基地局51に対して顧客の購入する商品個々に商品価格の問合わせ、すなわち、PLUの問合わせを行う。このときには、図9に示すように、PLU送信を開始すると、S61にて、前記状態信号発生部78を制御して「PLU中」を示す状態信号を発生させ、前記電力線搬送通信装置77を制御しこの状態信号を電源ライン71を介して前記無線タグ検出装置57に送出する。そして、S62にて、前記無線POS基地局51に対してPLUの問合わせ電文を送信し、前記無線POS基地局51から問合わせに対する回答を受信する。そして、これを顧客が購入する商品全てについて繰返し行う。
【0047】
そして、1顧客に対するPLU商品登録処理が終了して、例えば、締めキー操作等を行うと、S63にて、前記電力線搬送通信装置77を制御し「PLU中」の状態信号の解除信号を電源ライン71を介して前記無線タグ検出装置57に送出する。
【0048】
これに対し、前記無線タグ検出装置57の制御部81は、図10に示すように、前記電力線搬送通信装置86が無線POS端末局54から「PLU中」の状態信号を受信すると、S71にて、受信した「PLU中」の状態信号を状態信号記憶部88に記憶させる。そして、その後、前記電力線搬送通信装置86が無線POS端末局54から状態信号の解除信号を受信すると、S72にて、前記状態信号記憶部88に記憶した状態信号を解除、すなわち、クリアする。
【0049】
また、前記近接センサ84が商品の通過を検出すると、前記状態信号記憶部88の記憶状態をチェックし、「PLU中」の状態信号が記憶されていれば自局の送信動作を禁止する。(送信禁止手段)
また、「PLU中」の状態信号がすでに解除されていれば、S73にて、無線タグ58に向けて質問波をバースト状に送信する。そして、前記無線タグ58から応答波が返ってくると、S74にて、この応答波を受信し、データ処理を行う。
【0050】
このように、顧客の購入する商品のPLU登録処理を行う場合に、無線POS端末局54から無線POS基地局51に対してPLUの問合わせを開始したときには無線POS端末局54から無線タグ検出装置57に「PLU中」の状態信号を送出し、無線タグ検出装置57ではこの「PLU中」の状態信号を状態信号記憶部88に記憶し、そして、記憶部88が「PLU中」の状態信号を記憶している間は自局の質問波の送信を禁止し、その後、無線POS端末局54において1顧客に対するPLU登録処理が終了すると、無線POS端末局54から無線タグ検出装置57に状態信号の解除信号を送出し、無線タグ検出装置57ではこの解除信号を受信すると状態信号記憶部88の「PLU中」の状態信号記憶状態を解除し、この解除により質問波の送信を可能にしているので、無線POS端末局54と無線POS基地局51との間の情報信号の通信と無線タグ検出装置57から無線タグ58への質問波の送信とが同時に行われることはなく、従って、情報信号に無線タグ検出装置57からの質問波が干渉することはなく、無線POS端末局54と無線POS基地局51との間で情報信号を常に確実に通信できることになる。また、「PLU中」の状態信号やこの解除信号を既存の電源ライン71を使用して無線タグ検出装置57に送信しているので、新たな通信ケーブルの敷設を不要にでき、しかも状態信号や解除信号が無線通信波と干渉することはない。
【0051】
また、前記無線タグ検出装置57の制御部81は、図11に示すように、前記近接センサ84が商品の通過を検出すると、S81にて、前記状態信号発生部87を制御して「質問波送信予告」を示す状態信号を発生させ、前記電力線搬送通信装置86を制御しこの状態信号を電源ライン71を介して前記無線POS端末局54に送出する。そして、S82にて、無線タグ58に対して質問波をバースト状に送信し、S83にて、無線タグ58からの応答波を受信してデータ処理を行う。このデータ処理が終了すると、S84にて、前記電力線搬送通信装置86を制御し、「質問波送信予告」の状態信号の解除信号を電源ライン71を介して前記無線POS端末局54に送出する。
【0052】
これに対し、前記無線POS端末局54のCPU72は、図12に示すように、前記電力線搬送通信装置77が無線タグ検出装置57から「質問波送信予告」の状態信号を受信すると、S91にて、受信した「質問波送信予告」の状態信号を状態信号記憶部79に記憶させる。そして、その後、前記電力線搬送通信装置77が無線タグ検出装置57から状態信号の解除信号を受信すると、S92にて、前記状態信号記憶部79に記憶した状態信号を解除、すなわち、クリアする。
【0053】
また、PLUの問合わせを行うときに、前記状態信号記憶部79の記憶状態をチェックし、「質問波送信予告」の状態信号が記憶されていれば自局の送信動作を禁止する。(送信禁止手段)
また、「質問波送信予告」の状態信号がすでに解除されていれば、S93にて、無線POS基地局51に対してPLUの問合わせを送信する。そして、S94にて、問合わせに対するPLU回答を受信する。
【0054】
このように、無線タグ検出装置57が無線タグ58に対して質問波を送信するときには、無線POS端末局54に対して「質問波送信予告」の状態信号を送出し、無線POS端末局54ではこの「質問波送信予告」の状態信号を状態信号記憶部79に記憶し、そして、記憶部79が「質問波送信予告」の状態信号を記憶している間はPLUの問合わせの送信を禁止し、その後、無線タグ検出装置57から状態信号の解除信号を受信すると状態信号記憶部79の「質問波送信予告」の状態信号記憶状態を解除し、この解除によりPLU問合わせの送信を可能にしているので、無線POS端末局54と無線POS基地局51との間の情報信号の通信と無線タグ検出装置57から無線タグ58への質問波の送信とが同時に行われることはなく、従って、情報信号に無線タグ検出装置57からの質問波が干渉することはなく、無線POS端末局54と無線POS基地局51との間で情報信号を常に確実に通信できることになる。また、「質問波送信予告」の状態信号やこの解除信号を既存の電源ライン71を使用して無線POS端末局54に送信しているので、新たな通信ケーブルの敷設を不要にでき、しかも状態信号や解除信号が無線通信波と干渉することはない。
【0055】
また、前記無線タグ検出装置57の制御部81は、図13に示すように、前記近接センサ84が商品の通過を検出すると、S101にて、前記状態信号発生部87を制御して「質問波送信予告」を示す状態信号を発生させ、前記電力線搬送通信装置86を制御しこの状態信号を電源ライン71を介して前記無線POS基地局51に送出する。そして、S102にて、無線タグ58に対して質問波をバースト状に送信し、S103にて、無線タグ58からの応答波を受信してデータ処理を行う。このデータ処理が終了すると、S104にて、前記電力線搬送通信装置86を制御し、「質問波送信予告」の状態信号の解除信号を電源ライン71を介して前記無線POS基地局51に送出する。
【0056】
これに対し、前記無線POS基地局51のCPU62は、図14に示すように、前記電力線搬送通信装置67が無線タグ検出装置57から「質問波送信予告」の状態信号を受信すると、S111にて、受信した「質問波送信予告」の状態信号を状態信号記憶部69に記憶させる。そして、その後、前記電力線搬送通信装置67が無線タグ検出装置57から状態信号の解除信号を受信すると、S112にて、前記状態信号記憶部69に記憶した状態信号を解除、すなわち、クリアする。
【0057】
また、前記無線POS端末局54に対するデータ送信要求が発生したときには、前記状態信号記憶部69の記憶状態をチェックし、「質問波送信予告」の状態信号が記憶されていれば自局のデータ送信動作を禁止する。(送信禁止手段)
また、「質問波送信予告」の状態信号がすでに解除されていれば、S113にて、無線POS端末局54に対してデータ送信を実行する。
【0058】
このように、無線タグ検出装置57が無線タグ58に対して質問波を送信するときには、無線POS基地局51に対して「質問波送信予告」の状態信号を送出し、無線POS基地局51ではこの「質問波送信予告」の状態信号を状態信号記憶部69に記憶し、そして、記憶部69が「質問波送信予告」の状態信号を記憶している間はデータ送信を禁止し、その後、無線タグ検出装置57から状態信号の解除信号を受信すると状態信号記憶部69の「質問波送信予告」の状態信号記憶状態を解除し、この解除によりデータ送信を可能にしているので、無線POS基地局51から無線POS端末局54への情報信号の送信と無線タグ検出装置57から無線タグ58への質問波の送信とが同時に行われることはなく、従って、情報信号に無線タグ検出装置57からの質問波が干渉することはなく、無線POS端末局54は無線POS基地局51からの情報信号を常に確実に受信できることになる。また、「質問波送信予告」の状態信号やこの解除信号を既存の電源ライン71を使用して無線POS基地局51に送信しているので、新たな通信ケーブルの敷設を不要にでき、しかも状態信号や解除信号が無線通信波と干渉することはない。
【0059】
なお、この実施の形態は本発明を無線POSシステムに適用したものについて述べたが必ずしもこれに限定するものではなく、例えば、図15に示すような無線物流管理システムにも適用できるものである。
この無線物流管理システムは、第1の無線局として、ホストコンピュータ91にケーブル92を介して無線ユニット93を接続した無線LAN基地局94を使用し、この無線LAN基地局94の無線ユニット93を天井95に設置する。また、第2の無線局としてコンピュータ端末96に無線ユニット97を接続した無線LAN端末局98を使用する。そして、物品99を搬送するベルトコンベア100の近傍に、物品99に貼付けられた無線タグ101から情報を読み取る無線タグ読取装置102を設置し、この読取装置102をケーブル103を介して前記コンピュータ端末96に接続している。
【0060】
この物流管理では無線タグ101には物品99の内容物を識別するIDコード等が設定されており、無線タグ読取装置102は質問波を無線タグ101に送信し、この無線タグ101からIDコード等を応答波として受信しデータ処理を行ってからコンピュータ端末96にケーブル103を介して送信する。コンピュータ端末96は無線タグ読取装置102からのデータに基づいて物品99を管理する。
【0061】
このような無線物流管理システムにおいても、本願発明を適用することで、無線LAN基地局94と無線LAN端末局98との間で通信を行うときには無線タグ読取装置102からの質問波の送信を禁止できるので、同様の作用効果が得られるものである。
【0062】
また、前述した実施の形態では状態信号の受信側が状態信号記憶部に状態信号を記憶し、この記憶状態が解除されるまで受信側は無線通信を禁止する場合について述べたが必ずしもこれに限定するものではなく、状態信号の送信側が解除制御されるまで状態信号の送信状態を維持するようにしてもよい。この場合には状態信号の受信側は状態信号を記憶保持する必要はない。
【0063】
【発明の効果】
各請求項記載の発明によれば、相互に無線通信を行う第1、第2の無線局と、この各無線局とは異なる相手とこの各無線局が使用する周波数と略同一の周波数を使用して無線通信する第3の無線局からなる無線通信システムにおいて、第2の無線局と第1の無線局との間での情報信号の通信中にこの情報信号が第3の無線局からの電波の干渉を受けることはなく、第1の無線局と第2の無線局との間で常に確実な通信ができる。
また、請求項11記載の発明によれば、さらに、状態信号を送信する伝送路として既存の電源ラインを使用することで新たな通信ケーブルの敷設を不要にでき、しかも、無線通信波と干渉することなく状態信号を送信できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すPOSシステムの全体構成図。
【図2】同実施の形態の回路構成を示すブロック図。
【図3】同実施の形態における無線POS端末局の情報信号受信時の制御を示す流れ図。
【図4】図3の制御に対応した無線タグ検出装置の制御を示す流れ図。
【図5】同実施の形態における無線POS基地局の情報信号送信時の制御を示す流れ図。
【図6】図5の制御に対応した無線タグ検出装置の制御を示す流れ図。
【図7】同実施の形態における無線POS端末局のPLU問合わせ時の制御を示す流れ図。
【図8】図7の制御に対応した無線タグ検出装置の制御を示す流れ図。
【図9】同実施の形態における無線POS端末局のPLU登録処理時の制御を示す流れ図。
【図10】図9の制御に対応した無線タグ検出装置の制御を示す流れ図。
【図11】同実施の形態における無線タグ検出装置の質問波送信時の制御を示す流れ図。
【図12】図11の制御に対応した無線POS端末局の制御を示す流れ図。
【図13】同実施の形態における無線タグ検出装置の質問波送信時の制御を示す流れ図。
【図14】図13の制御に対応した無線POS端末局の制御を示す流れ図。
【図15】本発明の他の実施の形態を示す無線物流管理システムの全体構成図。
【図16】従来例を示すブロック図。
【図17】同従来例のキャリアセンス制御を示す流れ図。
【図18】同従来例の無線ユニットの構成を示す流れ図。
【符号の説明】
51…無線POS基地局(第1の無線局)
52…無線ユニット
53…ホストコンピュータ
54…無線POS端末局(第2の無線局)
55…無線ユニット
56…POSレジスタ
57…無線タグ検出装置(第3の無線局)
58…無線タグ
67,77,86…電力線搬送通信装置
68,78,87…状態信号発生部
Claims (11)
- 相互に無線通信を行う第1、第2の無線局と、この各無線局とは異なる相手とこの各無線局が使用する周波数と略同一の周波数を使用して無線通信する第3の無線局からなる無線通信システムにおいて、
前記各無線局は、前記第1、第2の無線局が無線通信を行う無線伝送路とは異なる伝送路で接続され、
前記第2の無線局は、前記第1の無線局から自局宛て情報信号を無線通信にて受信すると受信中であることを示す状態信号を発生する状態信号発生手段と、この状態信号発生手段が発生する状態信号を前記無線伝送路とは異なる伝送路を介して前記第3の無線局に送信する送信手段を備え、
前記第3の無線局は、前記第2の無線局が送信する状態信号を前記無線伝送路とは異なる伝送路を介して受信する受信手段と、この受信した状態信号が保持されている間は自局の無線通信による送信を禁止する送信禁止手段を備えたことを特徴とする無線通信システム。 - 相互に無線通信を行う第1、第2の無線局と、この各無線局とは異なる相手とこの各無線局が使用する周波数と略同一の周波数を使用して無線通信する第3の無線局からなる無線通信システムにおいて、
前記各無線局は、前記第1、第2の無線局が無線通信を行う無線伝送路とは異なる伝送路で接続され、
前記第1の無線局は、前記第2の無線局に対して情報信号を無線通信にて送信中であることを示す状態信号を発生する状態信号発生手段と、この状態信号発生手段が発生する状態信号を前記情報信号の無線伝送路とは異なる伝送路を介して前記第3の無線局に送信する送信手段を備え、
前記第3の無線局は、前記第1の無線局が送信する状態信号を前記無線伝送路とは異なる伝送路を介して受信する受信手段と、この受信した状態信号が保持されている間は自局の無線通信による送信を禁止する送信禁止手段を備えたことを特徴とする無線通信システム。 - 相互に無線通信を行う第1、第2の無線局と、この各無線局とは異なる相手とこの各無線局が使用する周波数と略同一の周波数を使用して無線通信する第3の無線局からなる無線通信システムにおいて、
前記各無線局は、前記第1、第2の無線局が無線通信を行う無線伝送路とは異なる伝送路で接続され、
前記第2の無線局は、前記第1の無線局に対して返信を要求する情報信号を無線通信にて送信することを示す状態信号を発生する状態信号発生手段と、この状態信号発生手段が発生する状態信号を前記情報信号の無線伝送路とは異なる伝送路を介して前記第3の無線局に送信する送信手段を備え、
前記第3の無線局は、前記第2の無線局が送信する状態信号を前記無線伝送路とは異なる伝送路を介して受信する受信手段と、この受信した状態信号が保持されている間は自局の無線通信による送信を禁止する送信禁止手段を備えたことを特徴とする無線通信システム。 - 相互に無線通信を行う第1、第2の無線局と、この各無線局とは異なる相手とこの各無線局が使用する周波数と略同一の周波数を使用して無線通信する第3の無線局からなる無線通信システムにおいて、
前記各無線局は、前記第1、第2の無線局が無線通信を行う無線伝送路とは異なる伝送路で接続され、
前記第3の無線局は、情報信号を無線通信にて送信することを示す状態信号を発生する状態信号発生手段と、この状態信号発生手段が発生する状態信号を前記情報信号の無線伝送路とは異なる伝送路を介して前記第2の無線局に送信する送信手段を備え、
前記第2の無線局は、前記第3の無線局が送信する状態信号を前記無線伝送路とは異なる伝送路を介して受信する受信手段と、この受信した状態信号が保持されている間は自局の無線通信による送信を禁止する送信禁止手段を備えたことを特徴とする無線通信システム。 - 相互に無線通信を行う第1、第2の無線局と、この各無線局とは異なる相手とこの各無線局が使用する周波数と略同一の周波数を使用して無線通信する第3の無線局からなる無線通信システムにおいて、
前記各無線局は、前記第1、第2の無線局が無線通信を行う無線伝送路とは異なる伝送路で接続され、
前記第3の無線局は、情報信号を無線通信にて送信することを示す状態信号を発生する状態信号発生手段と、この状態信号発生手段が発生する状態信号を前記情報信号の無線伝送路とは異なる伝送路を介して前記第1の無線局に送信する送信手段を備え、
前記第1の無線局は、前記第3の無線局が送信する状態信号を前記無線伝送路とは異なる伝送路を介して受信する受信手段と、この受信した状態信号が保持されている間は自局の無線通信による送信を禁止する送信禁止手段を備えたことを特徴とする無線通信システム。 - 第1の無線局は商品の価格及び売上の管理を行うホストコンピュータを有する無線基地局で形成し、第2の無線局は前記ホストコンピュータにより管理され、前記無線基地局に商品価格の問合わせや商品販売データを送信する販売時点情報管理端末を有する無線端末局で形成したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1記載の無線通信システム。
- 相互に無線通信を行う第1、第2の無線局と、この各無線局とは異なる相手とこの各無線局が使用する周波数と略同一の周波数を使用して無線通信する第3の無線局からなり、
前記各無線局は、前記第1、第2の無線局が無線通信を行う無線伝送路とは異なる伝送路で接続され、
前記第1の無線局は、商品の価格及び売上の管理を行うホストコンピュータを有する無線基地局で形成し、
前記第2の無線局は、前記第1の無線局に商品価格の問合わせや商品販売データの送信を行う販売時点情報管理端末を有する無線端末局で形成し、かつ、前記第1の無線局に対して返信を要求する価格問合わせ信号を無線通信にて送信することを示す状態信号を発生する状態信号発生手段と、この状態信号発生手段が発生する状態信号を前記無線伝送路とは異なる伝送路を介して前記第3の無線局に送信する送信手段を備え、
前記第3の無線局は、前記第2の無線局が送信する状態信号を前記無線伝送路とは異なる伝送路を介して受信する受信手段と、この受信した状態信号が保持されている間は自局の無線通信による送信を禁止する送信禁止手段を備えたことを特徴とする無線通信システム。 - 第2の無線局は、状態信号発生手段が発生する状態信号を、価格問合せ信号に対する回答を第1の無線局から無線通信にて受信するまで保持させることを特徴とする請求項7記載の無線通信システム。
- 第2の無線局は、状態信号発生手段が発生する状態信号を、1顧客に対する登録処理が終了するまで保持させることを特徴とする請求項7記載の無線通信システム。
- 第3の無線局は、物品に付された無線タグに対して質問波を送信し、その無線タグからの応答波を受信する無線タグ検出装置で形成したことを特徴とする請求項1乃至9のいず れか1記載の無線通信システム。
- 無線伝送路とは異なる伝送路として各無線局に電力を供給する電力線を使用したことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1記載の無線通信システム。
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