JP3352317B2 - 低速周波数ホッピング構内無線システム - Google Patents

低速周波数ホッピング構内無線システム

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JP3352317B2
JP3352317B2 JP4302296A JP4302296A JP3352317B2 JP 3352317 B2 JP3352317 B2 JP 3352317B2 JP 4302296 A JP4302296 A JP 4302296A JP 4302296 A JP4302296 A JP 4302296A JP 3352317 B2 JP3352317 B2 JP 3352317B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スペクトル拡散方
式である低速周波数ホッピング方式を使用した構内無線
システムにかかり、特に、店舗内無線POSシステムや
企業内無線システム等に適用される低速周波数ホッピン
グ構内無線システムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、店舗内無線POS(ポイント・
オブ・セールス)システムは、1台の無線親機と例えば
複数台の無線子機で1つの無線ゾーンを形成し、このよ
うな無線ゾーンが各フロア毎に複数配置されている。そ
して、各無線子機はPOS端末に接続され、各無線親機
はホストコンピュータと有線接続されている。このシス
テムは、POS端末で商品の登録操作が行われると、商
品の販売データをPOS端末の内部メモリに累計すると
ともに無線子機を介して同じ無線ゾーン内の無線親機に
無線送信し、無線親機は受信した商品の販売データをホ
ストコンピュータに送信するようになっている。ホスト
コンピュータには例えば店全体の商品を個々に管理する
ファイルが設けられ、無線親機からの商品の販売データ
をこのファイルに集計するようになっている。
【0003】ところで、店舗内において、全ての従業員
や特定の従業員あるいは特定の顧客にメッセージを伝達
したい場合、店内放送によって行っているが、このよう
にしたのでは関係のない人にも聞かせることになり、雰
囲気的によくない問題があり、また、特定の人に極秘に
メッセージを伝えることができなかった。このようなこ
とから、例えば従業員にメッセージを無線で伝達するこ
とが望まれる。
【0004】従来、メッセージを無線で伝達するのに適
用できるものとしては、例えば特開平6−177808
号公報に見られるようなスペクトル拡散方式を使用した
移動体識別装置がある。これは、図11に示すように、
質問器Aと応答器Bからなり、質問器Aは、発振器1、
符号器2、拡散変調器3、アンテナ4,5、拡散復調器
6、出力装置7、メモリテーブル8を設け、また、応答
器Bは、アンテナ9,10、符号器11、拡散復調器1
2、拡散変調器13、識別コード発生器14を設け、質
問器Aから応答器Bに発振器1と符号器2を使用して拡
散変調器3で拡散変調を行った質問信号をアンテナ4か
ら無線送信し、応答器Bはこの質問信号をアンテナ9で
受信すると、符号器11を使用して拡散復調器12で復
調し、識別コード発生器14から自己の識別コードを発
生して拡散変調器13で変調した後、アンテナ10から
質問器Aに応答信号を無線送信する。質問器Aは応答器
Bからの応答信号をアンテナ5で受信し、拡散復調器6
で復調した後、識別コードを出力装置7で出力するとと
もにメモリテーブル8に格納する。また、質問器Aは符
号器2により拡散符号を順次切替えることができるよう
になっている。これを応用して、応答器Bに表示部を設
け、従業員に応答器Bを持たせ、無線親機に質問器Aの
機能を持たせることで、無線親機から応答器Bにメッセ
ージ送信を行うことが可能となる。
【0005】また、一般にページャと呼ばれる呼出し専
用システムも知られているが、これは特定の業者と契約
することにより使用できるシステムである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述した公報のものを
応用した場合、応答器は拡散変調器と拡散復調器を備え
ることになり、構成が複雑化し、かつ高価となる問題が
あり、また、受信機能と送信機能の両方を備えており、
特に送信機能を果たすためには親機との通信距離が数m
程度に制限され、広い通信エリアを確保することができ
ない問題があった。また、ページャを使用したのでは、
構内無線システムとは別に特定業者と契約したシステム
を構築することになり、経済性が悪いという問題があっ
た。
【0007】そこで請求項1記載の発明は、1台の無線
親機と1台以上の無線子機からなる無線ゾーンを1つ以
上配置した構内無線システムを使用して携帯機器にメッ
セージ送信ができ、しかも携帯機器を受信専用機とする
ことで、メッセージの送信システムを安価に構築できる
とともに広い通信エリアを確保することができ、また、
携帯機器の所持者に対して極秘にメッセージを伝えるこ
とができる低速周波数ホッピング構内無線システムを提
供する。
【0008】また、請求項2記載の発明は、さらに、無
線親機と無線子機との通信と無線親機又は無線子機と携
帯機器との通信の衝突を低減できて携帯機器へのメッセ
ージ送信が確実にでき、また、どの無線ゾーンにおいて
も携帯機器を共通に使用でき、さらに広い通信エリアを
確保できる低速周波数ホッピング構内無線システムを提
供する。
【0009】また、請求項3記載の発明は、さらに、無
線親機と無線子機との通信と無線親機と携帯機器との通
信の衝突をより低減できて携帯機器へのメッセージ送信
がより確実にでき、しかも携帯機器へのメッセージ送信
による無線親機と無線子機との通信効率の低下を極力防
止できる低速周波数ホッピング構内無線システムを提供
する。
【0010】また、請求項4記載の発明は、さらに、無
線子機は、無線親機との通信効率を下げずに迅速に携帯
機器に対してメッセージ送信ができる低速周波数ホッピ
ング構内無線システムを提供する。
【0011】また、請求項5記載の発明は、さらに、無
線親機又は無線子機と携帯機器との通信速度を低減で
き、携帯機器の低消費電力化、低コスト化を図ることが
できるとともに携帯機器へのメッセージ送信がより確実
にできる低速周波数ホッピング構内無線システムを提供
する。
【0012】また、請求項6記載の発明は、さらに、受
信専用の携帯機器からメッセージ受信確認ができ、携帯
機器の汎用性をさらに向上できる低速周波数ホッピング
構内無線システムを提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
1台の無線親機と1台以上の無線子機からなる無線ゾー
ンを1つ以上配置し、無線ゾーン内で無線親機と無線子
機が所定の周波数滞留時間毎に周波数をホッピングしな
がら1つの周波数で1又は複数のパケットを送信する低
速周波数ホッピング構内無線システムにおいて、アンテ
ナ、無線受信部、報知手段及びこれらの制御手段を備
え、1又は複数の周波数で受信可能な受信専用携帯機器
を設け、この受信専用携帯機器に1又は複数のホッピン
グ周波数を割当て、無線親機及び無線子機の一方又は両
方から携帯機器に割当てたホッピング周波数を使用して
メッセージ送信を行い、携帯機器はメッセージをアンテ
ナを介して無線受信部で受信すると報知手段によりメッ
セージの報知を行うものである。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の低
速周波数ホッピング構内無線システムにおいて、1台の
無線親機と1台以上の無線子機からなる無線ゾーンを複
数配置し、無線親機と無線子機との間の通信用に各無線
ゾーン間で異なるホッピングパターンを与え、無線親機
及び無線子機と携帯機器との間の通信用に、無線親機と
無線子機との間の通信用に割当てたホッピングパターン
とは異なるホッピングパターンで、かつ各無線ゾーン間
で同一のホッピングパターンを与えたものである。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の低速周波数ホッピング構内無線システムにおいて、
無線親機は周波数滞留時間経過直前に無線ゾーン内の全
ての無線子機に対して次にホッピングする周波数情報を
送信して知らせ、無線ゾーン内の無線親機及び全ての無
線子機は周波数滞留時間経過後にこの情報の周波数にホ
ッピングしてパケット通信を行う構成とし、無線親機
は、携帯機器に対してメッセージ送信を行うときは、無
線ゾーン内の全ての無線子機に送信する周波数情報を一
時的に携帯機器に割当てたホッピング周波数に切替えて
メッセージ送信を行うものである。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項1、2又は
3記載の低速周波数ホッピング構内無線システムにおい
て、無線親機は周波数滞留時間経過直前に無線ゾーン内
の全ての無線子機に対して次にホッピングする周波数情
報を送信して知らせ、無線ゾーン内の無線親機及び全て
の無線子機は周波数滞留時間経過後にこの情報の周波数
にホッピングしてパケット通信を行う構成とし、無線子
機は、携帯機器に対してメッセージ送信を行うときは、
一時的に自己のホッピング周波数を携帯機器に割当てた
ホッピング周波数に切替えてメッセージ送信を行い、メ
ッセージ送信の終了後は直ちに元のホッピング周波数に
戻るものである。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれか1記載の低速周波数ホッピング構内無線システム
において、無線親機及び無線子機は、携帯機器に対して
メッセージ送信を行う時は、無線親機と無線子機間の通
信時のデータ1ビットをnビットの長さにデータ変換し
てデータの伝送速度を実質的に1/nにするものであ
る。
【0018】請求項6記載の発明は、1台の無線親機
と、端末装置に接続した1台以上の無線子機からなる無
線ゾーンを1つ以上配置し、無線ゾーン内で無線親機と
無線子機が所定の周波数滞留時間毎に周波数をホッピン
グしながら1つの周波数で1又は複数のパケットを送信
し、かつ無線親機をホストコンピュータに接続した低速
周波数ホッピング構内無線システムにおいて、アンテ
ナ、無線受信部、報知手段及びこれらの制御手段を備
え、1又は複数の周波数で受信可能な受信専用携帯機器
を設け、この受信専用携帯機器に1又は複数のホッピン
グ周波数を割当て、携帯機器及び端末装置は、互いに接
続するインターフェースを備え、ホストコンピュータか
ら無線親機に携帯機器へのメッセージ送信要求がある
と、無線親機は、携帯機器に割当てたホッピング周波数
を使用してメッセージ送信を行い、携帯機器はメッセー
ジをアンテナを介して無線受信部で受信すると報知手段
によりメッセージの報知を行い、端末装置に携帯機器が
インターフェースを介して接続すると、この端末装置に
接続した無線子機は無線ゾーン内の無線親機を介してホ
ストコンピュータにメッセージ受信の通知を行い、ホス
トコンピュータは無線親機に対してメッセージ送信要求
を行った後、所定時間内にメッセージ受信の通知がなか
ったときには無線親機に対して再度メッセージ送信要求
を行うものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。なお、この実施の形態は本発明を
店舗内無線POSシステムに適用したものに付いて述べ
る。 (第1の実施の形態)この実施の形態は請求項1及び請
求項6に対応した実施の形態である。図1は全体のシス
テム構成を示すブロック図で、1台の無線親機A0 とn
台の無線子機A1 ,A2 ,…An で無線ゾーンZAを構
成し、1台の無線親機B0 とn台の無線子機B1 ,B2
,…Bn で無線ゾーンZBを構成し、1台の無線親機
C0 とn台の無線子機C1 ,C2 ,…Cn で無線ゾーン
ZCを構成している。この各無線ゾーンZA,ZB,Z
C内で無線親機と無線子機は低速周波数ホッピング方式
で無線通信を行うようになっている。これらの無線ゾー
ンZA,ZB,ZCは例えば店舗の販売フロアに配置し
ている。前記各無線子機A1 ,A2 ,…An 、B1,B2
,…Bn 、C1 ,C2 ,…Cn にはそれぞれPOS端
末装置TA1 ,TA2 ,…TAn 、TB1 ,TB2 ,…
TBn 、TC1 ,TC2 ,…TCn を接続している。
【0020】前記無線親機A0 ,B0 ,C0 は、伝送ラ
インLを介してホストコンピュータHC1 ,HC2 に接
続している。また、全ての従業員や特定の従業員あるい
は特定の顧客に所持させて無線親機や無線子機からのメ
ッセージを受信するための受信専用携帯機器としてm個
の無線カードCD1 ,CD2 ,…CDm を設けている。
【0021】前記POS端末装置TA1 〜TAn 、TB
1 〜TBn 、TC1 〜TCn は、図2に示すように、前
面側にキーボード21、無線カード挿入口22、ディス
プレイ23、レシート発行口24、ドロワ25を備え、
内部にプリンタやマイクロコンピュータ、ファイル等の
制御部を設け、ディスプレイ23の横に無線子機26
(A1 〜An 、B1 〜Bn 、C1 〜Cn )を配置してい
る。図3は前記POS端末装置TA1 〜TAn 、TB1
〜TBn 、TC1 〜TCn の要部回路構成を示すブロッ
ク図で、制御部27にプリンタ駆動部28を介してプリ
ンタ29を接続し、デイスプレイ駆動部30を介してデ
ィスプレイ23を接続し、ドロワ開放ドライバ31を介
してドロワ25を接続している。また、前記制御部27
に前記無線子機26と接続した無線子機インターフェー
ス32を接続し、前記キーボード21を接続し、前記無
線カード挿入口22の内部に配置したPCMCIAイン
ターフェース33を接続している。
【0022】前記POS端末装置TA1 〜TAn 、TB
1 〜TBn 、TC1 〜TCn は、顧客が購入する商品の
PLU(プライス・ルック・アップ)コードをキーボー
ド21の操作で入力すると、PLUコードに対応する商
品名、単価、部門コード等を内部のPLUファイルから
呼出してデイスプレイ23に表示するとともにプリンタ
29でレシートやジャーナルに印字し、かつ、単価及び
点数をPLUファイルの累計エリアに累計するとともに
PLUコード、部門コード、単価、点数等をトランザク
ションメモリに格納する処理を行う。これを各商品毎に
繰返し、顧客が購入する一連の商品について累計処理が
終了し、キーボード21にて登録の締めキー操作を行う
と、合計金額や釣金額を算出してディスプレイ23に表
示し、プリンタ29でレシートやジャーナルに印字して
レシートをカットし、さらに、トランザクションメモリ
に格納した一連の商品のPLUコード、単価、点数及び
合計金額、合計点数等をトランザクションデータとして
対応する無線子機26に転送するようになっている。
【0023】無線子機26は対応するPOS端末装置か
らのトランザクションデータを対応する無線親機に対し
て無線送信し、無線親機は受信したトランザクションデ
ータをホストコンピュータHC1 又はHC2 に転送する
ようになっている。ホストコンピュータは受信したトラ
ンザクションデータに基づいて商品管理用のファイルに
商品毎及び部門毎に単価、点数を累計するなどの処理を
行って店全体、又はフロア全体の商品売上げを管理する
ようになっている。
【0024】前記無線カードCD1 〜CDm は、図4に
示すように、表側に液晶ディスプレイ34及びディスプ
レイオンオフスイッチ35、受信オンオフスイッチ36
等のスイッチ群37を設け、また、写真38を貼るとと
もにカード番号39を印刷している。また、前記無線カ
ードCD1 〜CDm は、図5に示すように、内部にマイ
クロコンピュータ等を備えた制御部40を設け、この制
御部40に無線受信部41を介してアンテナ42を接続
し、前記ディスプレイ34及びスイッチ群37の各スイ
ッチを接続し、さらに内蔵しているブザー43、PCM
CIAインターフェース44を接続している。さらに電
池45を内蔵し、制御部40等に電源を供給している。
なお、電池45としては1次電池でも2次電池でもよ
い。また、磁気ストライプを設けて各種情報を磁気記録
するようにしてもよい。前記無線カードCD1 〜CDm
は、ディスプレイオンオフスイッチ35及び受信オンオ
フスイッチ36を設けてディスプレイ34をオフできる
とともに受信をオフにでき、これにより電池45の消費
電力を低減させている。また、受信オンオフスイッチ3
6を受信オンして無線親機A0 ,B0 ,C0 や各無線子
機A1 〜An 、B1 〜Bn 、C1 〜Cn からメッセージ
を受信したときはたとえディスプレイ34がオフになっ
ていても自動的にオンしてメッセージ表示を行うように
なっている。また、PCMCIAインターフェース44
を介してパーソナルコンピュータに接続し、制御部40
内のメモリへのアドレス設定や受信周波数の設定等が可
能になっている。
【0025】前記各無線ゾーンZA,ZB,ZCには通
信時の周波数が衝突しないように互いに異なるホッピン
グパターンを割当てている。前記各無線カードCD1 〜
CDm に周波数f0 を割当て、この周波数f0 でのみ各
無線カードCD1 〜CDm が受信可能になっている。前
記各無線ゾーンZA,ZB,ZCに割当てたホッピング
パターンは互いに異なるが、最初の周波数のみf0 に統
一している。例えば、無線ゾーンZAにホッピング周波
数として、f0 、f1 、f2 、…を割当て、無線ゾーン
ZBにホッピング周波数として、f0 、f2 、f4 、…
を割当て、無線ゾーンZCにホッピング周波数として、
f0 、f3 、f3 、…を割当てている。無線ゾーンZA
を例にとると、図6に示すように、周波数をf0 、f1
、f2 、f3 、f4 、…と順次ホッピング時間tを持
ちながら変化させ、周波数f0 で1パケット送信、次い
で周波数をf1 にホッピングして1パケット送信、…と
いうように1パケットを1周波数で送信するようになっ
ている。各パケットは、受信側で同期を取るための同期
信号、データの先頭を示す開始符号、送信先アドレス、
送信元アドレス、データ、データの末尾を示す終了符号
及びパケットの誤りの有無を判定するための誤り検出符
号であるCRCからなる無線パケット通信フォーマット
になっている。この無線パケット通信フォーマットは他
の無線ゾーンZB、ZCにおける無線通信の場合も同様
である。
【0026】前記各ホストコンピュータHC1 又はHC
2 、各無線親機A0 ,B0 ,C0 、各無線子機A1 〜A
n 、B1 〜Bn 、C1 〜Cn 及び各無線カードCD1 〜
CDm にはそれぞれ異なるアドレスを設定し、誤り検出
エラーが無い限り間違った相手に送信が行われないよう
になっている。各無線親機A0 ,B0 ,C0 及び各無線
子機A1 〜An 、B1 〜Bn 、C1 〜Cn は、衝突を回
避するために、パケット送信する前にキャリアセンスが
あるか否かをチェックし、キャリアセンスが無いときの
み無線送信を開始するようになっている。図7はこのシ
ステムで使用する無線周波数を示し、このシステムでは
f0 からfk のk個の周波数を使用し、周波数f0 を各
無線カードCD1 〜CDm に割当てている。
【0027】このような構成においては、例えばホスト
コンピュータHC1 から無線ゾーンZA内の無線カード
CD2 にメッセージを送信したい時には、ホストコンピ
ュータHC1 は無線親機A0 に対して無線カードCD2
のアドレスを指定してメッセージの送信要求を行う。こ
れにより、無線親機A0 は最初のホッピング周波数f0
を使用して無線カードCD2 にメッセージを1パケット
で無線送信する。無線カードCD2 は無線親機A0 から
のメッセージを受信すると、そのメッセージをディスプ
レイ34に表示するとともにブザー43を鳴らして知ら
せる。こうして無線カードCD2 を所持している特定の
従業員のみにメッセージの送信ができる。従って、特定
の従業員に極秘のメッセージを送信することが可能とな
る。
【0028】この場合、例えば緊急を要するメッセージ
や受信確認を要するメッセージの場合は、ホストコンピ
ュータHC1 は無線カードからメッセージの受信確認が
必要となる。しかし、各無線カードCD1 〜CDm は受
信専用機なので無線カードから無線親機や無線子機に対
して無線でメッセージの受信確認を送信することはでき
ない。そこで、メッセージを確認した従業員は近くのP
OS端末装置のところへ行って無線カードを無線カード
挿入口22に挿入する。これにより、POS端末装置の
PCMCIAインターフェース33と無線カードのPC
MCIAインターフェース44が接続し、この状態でP
OS端末装置のキーボード21上の特定キーを操作する
ことで無線子機から無線親機へ受信確認のメッセージを
送信し、無線親機はそれをホストコンピュータHC1 に
伝える。こうして無線カードがメッセージを受信したこ
とをホストコンピュータHC1 は確認できることにな
る。また、この場合、ホストコンピュータHC1 は指定
した無線カードから受信確認の応答が無いときには繰り
返し無線親機A0 に対してメッセージの送信要求を行
う。これにより、指定した無線カードからの受信確認応
答がより確実となる。
【0029】また、ホストコンピュータHC1 は無線親
機A0 に対してアドレス指定を行わずにメッセージの送
信要求を行うと、無線親機A0 は最初のホッピング周波
数f0 を使用して無線ゾーン内の全ての無線カードにメ
ッセージを1パケットで無線送信する。無線ゾーン内の
全ての無線カードは無線親機A0 からのメッセージを受
信すると、そのメッセージをディスプレイ34に表示す
るとともにブザー43を鳴らして知らせる。こうして無
線ゾーン内の全ての従業員や顧客に対してメッセージの
送信ができる。また、これを無線親機A0 のみでなく他
の無線親機B0,C0 に対しても同じように行えば、全
ての無線ゾーンZA,ZB,ZC内の従業員や顧客に対
してメッセージの送信ができる。この制御はホストコン
ピュータで無線カードに対するメッセージの送信要求が
発生した場合は勿論、POS端末装置TA1 〜TAn 、
TB1 〜TBn 、TC1 〜TCn において無線カードに
対するメッセージの送信要求が発生し、これを各無線子
機A1 〜An 、B1 〜Bn、C1 〜Cn から無線親機A0
,B0 ,C0 を介してホストコンピュータにメッセー
ジの送信依頼を行った場合も同様である。
【0030】また、例えばPOS端末装置TA1 から無
線ゾーンZA内の無線カードにメッセージを送信したい
時には、図8に基づいた操作を行う。これは先ず、キー
ボード21のメッセージ送信キーを操作する。これによ
り、ディスプレイ23にメッセージの送信先を表示す
る。例えば、従業員のリストや部署或いは顧客名などを
表示する。続いて、キーボード21のキー操作によりメ
ッセージの送信先を選択する。これにより、ディスプレ
イ23に何種かのメッセージ文を表示する。例えば、
「至急連絡して下さい」「至急事務所に行って下さい」
などのメッセージ文を表示する。続いて、キーボード2
1のキー操作によりメッセージ文を選択する。さらに、
キーボード21のキー操作により受信確認を必要とする
か否かを選択する。受信確認を必要とする場合は、メッ
セージ送信時に無線カードが無線カード挿入口22に挿
入されるまで、メッセージ送信が繰り返されることにな
る。また、受信確認を必要としない場合は、1回又は所
定回数のメッセージ送信により終了する。
【0031】続いて、キーボード21のキー操作により
メッセージの送信範囲を選択する。これは例えば自己の
端末のみか、他の無線ゾーンも含む全ての端末か等を選
択する。例えば自己の端末のみを選択した場合は、自己
のPOS端末装置に接続した無線子機からのみメッセー
ジ送信を行う。それ以外の場合は、一旦、自己のPOS
端末装置に接続した無線子機から無線親機を介してホス
トコンピュータにメッセージの送信要求を送信し、ホス
トコンピュータから改めて指定したPOS端末装置の無
線子機からメッセージ送信を行うように無線親局にメッ
セージの送信要求を送信する。また、受信確認を選択し
た場合に無線カードが無線カード挿入口22に挿入され
るまでホストコンピュータがメッセージの送信要求を繰
返し送信してもよい。
【0032】例えば、特定の無線カードCD2 に対して
自己のPOS端末装置TA1 から受信確認無しでメッセ
ージ送信を行う場合は、POS端末装置TA1 のキー操
作により無線子機A1 に対して無線カードCD2 のアド
レスを指定して選択したメッセージを送信する。これに
より、無線子機A1 は最初のホッピング周波数f0 を使
用して無線カードCD2 にメッセージを1パケットで無
線送信する。無線カードCD2 は無線子機A1 からのメ
ッセージを受信すると、そのメッセージをディスプレイ
34に表示するとともにブザー43を鳴らして知らせ
る。こうして無線カードCD2 を所持している特定の従
業員のみにPOS端末装置TA1 からメッセージの送信
ができる。
【0033】また、POS端末装置TA1 は無線子機A
1 に対してアドレス指定を行わずにメッセージの送信要
求を行うと、無線子機A1 は最初のホッピング周波数f
0 を使用して無線ゾーン内の全ての無線カードにメッセ
ージを1パケットで無線送信する。無線ゾーン内の全て
の無線カードは無線子機A1 からのメッセージを受信す
ると、そのメッセージをディスプレイ34に表示すると
ともにブザー43を鳴らして知らせる。こうして無線ゾ
ーン内の全ての従業員や顧客に対してメッセージの送信
ができる。
【0034】また、POS端末装置において他の無線ゾ
ーンも含む全ての端末を選択すれば、ホストコンピュー
タを介して各無線ゾーンZA、ZB、ZCの全ての無線
子機から各無線カードCD1 〜CDm に対してメッセー
ジ送信ができるので、無線カードを所持している従業員
や顧客は店舗内のどの位置にいてもメッセージ受信が可
能になる。
【0035】また、各無線カードCD1 〜CDm は受信
専用機として構成しているので、構成が比較的簡単で安
価に作成できる。また、各無線カードCD1 〜CDm は
無線親機からのメッセージを受信するのみでよく、広い
通信エリアを確保できる。
【0036】なお、この実施の形態では各無線カードC
D1 〜CDm に割当てる周波数を各無線ゾーンZA,Z
B,ZCに割当てたホッピングパターンの最初の周波数
f0に設定しているが、最初の周波数f0 を割当てない
場合は設定した周波数になるまでダミーのパケットを送
信してから無線カードへ送信すればよい。
【0037】また、この実施の形態では無線カードCD
1 〜CDm に割当てる周波数をf0のみとしたが必ずし
もこれに限定するものではなく、例えば周波数f0 とf
1 の2つを割当て、周波数f0 の無線カードを従業員用
とし、周波数f1 の無線カードを顧客用としてもよい。
これにより、従業員と顧客とで異なる無線カードを使用
し、それぞれ異なるメッセージを送信することができ、
例えば従業員のみに極秘に知らせるメッセージの送信が
できる。この場合、顧客用の無線カードには同一のアド
レスを設定し、1回のメッセージ送信で顧客用の複数の
無線カードに同時にメッセージ送信を行うようにしても
よい。また、無線カードを従業員や顧客が所持するので
はなく、例えば物品に取付け、この物品を介してメッセ
ージを伝達するようにしてもよい。
【0038】(第2の実施の形態)この実施の形態は、
請求項2に対応した実施の形態で、無線親機A0 ,B0
,C0 と無線子機A1 〜An 、B1 〜Bn 、C1 〜Cn
との間の通信用に各無線ゾーンZA,ZB,ZC間で
異なるホッピングパターンを与え、無線親機A0 ,B0
,C0 及び無線子機A1 〜An 、B1 〜Bn 、C1 〜
Cn と無線カードCD1〜CDm との間の通信用に無線
親機A0 ,B0 ,C0 と無線子機A1 〜An 、B1 〜B
n 、C1 〜Cn との間の通信用に割当てたホッピングパ
ターンとは異なるホッピングパターンで、かつ各無線ゾ
ーンZA,ZB,ZC間で同一のホッピングパターンを
与えたものである。
【0039】すなわち、無線カードCD1 ,CD2 ,…
CDm に2つの周波数f0 、f1 を割当て、各無線ゾー
ンZA,ZB,ZCは無線カードCD1 ,CD2 ,…C
Dmに割当てた周波数f0 、f1 を除いた周波数f2 〜
fk を各無線ゾーン間で異なるホッピングパターンとな
るように割当てる。例えば、無線ゾーンZAのホッピン
グパターンをf2 ,f3 ,f4 ,…とし、無線ゾーンZ
Bのホッピングパターンをf3 ,f5 ,f7 ,…とし、
無線ゾーンZCのホッピングパターンをf4 ,f7 ,f
10,…とする。また、無線カードCD1 ,CD2 ,…C
Dm のホッピングパターンは同一で、最初が周波数f0
で、次が周波数f1 となり、その後は、周波数f2 〜f
k から選択した複数の周波数で構成し、ホッピングパタ
ーンを各無線ゾーンZA,ZB,ZCでのホッピングパ
ターンとは異ならせる。なお、送信時に対応する無線カ
ードに対するメッセージが無い場合にはダミーデータを
送信する。また、f0 、f1 の順序は入れ替わってもよ
い。
【0040】この構成においては、各無線ゾーンZA,
ZB,ZCにおいて無線親機A0 ,B0 ,C0 と無線子
機A1 〜An 、B1 〜Bn 、C1 〜Cn との間で無線通
信を行う場合は、無線ゾーンZAではホッピングパター
ンf2 ,f3 ,f4 ,…を使用して無線通信を行い、無
線ゾーンZBではホッピングパターンf3 ,f5 ,f7
,…を使用して無線通信を行い、無線ゾーンZCでは
ホッピングパターンf4,f7 ,f10,…を使用して無
線通信を行う。また、各無線ゾーンZA,ZB,ZCに
おいて無線カードCD1 ,CD2 ,…CDm にメッセー
ジ送信を行う場合は各無線ゾーンZA,ZB,ZCでの
ホッピングパターンとは異なるホッピングパターンf0
,f1 ,…を使用する。
【0041】このようにすることで、無線親機A0 ,B
0 ,C0 と無線子機A1 〜An 、B1 〜Bn 、C1 〜C
n との間の無線通信と、無線親機又は無線子機と無線カ
ードCD1 〜CDm との無線通信との衝突を低減でき
る。
【0042】(第3の実施の形態)この実施の形態は請
求項3及び請求項4に対応した実施の形態で、各無線ゾ
ーンZA,ZB,ZCの無線親機A0 ,B0 ,C0 は周
波数滞留時間Tw の経過直前に無線ゾーン内の全ての無
線子機A1 〜An 、B1 〜Bn 、C1 〜Cn に対して次
にホッピングする周波数情報を送信して知らせ、無線ゾ
ーン内の無線親機及び全ての無線子機は周波数滞留時間
Tw の経過後にこの情報の周波数にホッピングしてパケ
ット通信を行う構成とし、無線親機A0 ,B0 ,C0
は、無線カードCD1 〜CDm に対してメッセージ送信
を行うときは、無線ゾーン内の全ての無線子機A1 〜A
n 、B1 〜Bn 、C1 〜Cn に送信する周波数情報を一
時的に無線カードCD1 〜CDm に割当てたホッピング
周波数に切替えてメッセージ送信を行うものであり、ま
た、無線子機A1 〜An 、B1 〜Bn 、C1 〜Cn は、
無線カードCD1 〜CDm に対してメッセージ送信を行
うときは、一時的に自己のホッピング周波数を無線カー
ドCD1 〜CDm に割当てたホッピング周波数に切替え
てメッセージ送信を行い、メッセージ送信の終了後は直
ちに元のホッピング周波数に戻るものである。
【0043】例えば図9に示すように、無線ゾーンZA
において、無線親機A0 と無線子機A1 〜An がホッピ
ングパターンf8 ,f9 ,f2 ,f3 ,…でパケット通
信を行うものとすると、周波数f8 で例えば無線子機A
n から無線親機A0 にパケット通信PC1 が行われ、さ
らに無線親機A0 から無線子機An にパケット通信PC
2 が行われ、周波数滞留時間Tw の終了付近で、無線親
機A0 は次にホッピングする周波数f9 を含んだ制御信
号aを無線ゾーンZA内の全ての無線子機A1〜An に
送信する。これにより、無線親機A0 と無線子機A1 〜
An は所定の周波数切替時間内で直ちに周波数f9 にホ
ッピングする。そして、周波数f9 ではホッピング後、
制御信号bを送信するまでの間に無線親機と無線子機は
パケット通信PC3 等を行う。また、無線親機A0 と無
線子機A1 〜An はホッピングパターン及び周波数滞留
時間Tw については既知であるので、無線子機A1 〜A
nが制御信号aを受信できなかった場合でも無線子機は
自己の持つタイマにより次の周波数にホッピングでき
る。
【0044】しかし、ホッピング周波数f8 の期間にお
いて無線親機A0 が制御信号aを送信する前に無線カー
ドCD1 〜CDm に対する送信要求があると、無線親機
A0は周波数を無線カードCD1 〜CDm に割当てた周
波数f0 にして制御信号aを送信する。こうして、次は
周波数f0 にホッピングするようになる。そして、周波
数f0 にホッピングすると、無線親機A0 は無線カード
CD1 〜CDm にメッセージPC4 をパケット送信す
る。これにより、無線親機A0 と無線子機A1 〜An と
の間の通信と、無線親機A0 と無線カードCD1 〜CD
m との間の通信の衝突を回避できる。また、無線親機A
0 は必要な時だけ無線カードCD1 〜CDm に割当てた
周波数にホッピングしてメッセージを送信すればよいの
で、無線親機A0 と無線子機A1 〜An との間の通信効
率はほとんど低下することはない。すなわち、通信効率
を下げずに無線カードを店舗内無線POSシステムに取
り込むことができる。また、この状態では例えば無線子
機An から無線カードCD1 〜CDm に対してメッセー
ジPC5 をパケット送信することもできる。
【0045】また、例えば無線子機A1 〜An に接続し
ているPOS端末装置TA1 〜TAn から無線カードC
D1 〜CDm に対するメッセージの送信要求が発生した
場合、無線子機から一旦、無線親機A0 やホストコンピ
ュータHCに対して無線カードCD1 〜CDm へのメッ
セージの送信要求を行うと、無線親機A0 やホストコン
ピュータHCを介して無線カードにメッセージの送信を
行うことになり、処理時間が長くなったり、通信効率が
低下する。
【0046】そこで、例えば周波数f2 にホッピングし
ている状態で、POS端末装置TA1 から無線カードC
D1 〜CDm に対するメッセージの送信要求が発生する
と、無線子機A1 は一時的に周波数を無線カードCD1
〜CDm に割当てた周波数f0 に切替えてメッセージP
C6 を無線カードCD1 〜CDm にパケット送信する。
そして、この送信が終了すると、直ちに、元の周波数f
2 に戻す。こうして、無線子機A1 〜An から無線カー
ドCD1 〜CDm へのメッセージ送信が容易、かつ効率
よくできる。
【0047】(第4の実施の形態)この実施の形態は、
請求項5に対応した実施の形態で、無線親機A0 ,B0
,C0 及び無線子機A1 〜An 、B1 〜Bn 、C1 〜
Cn は、無線カードCD1 〜CDm に対してメッセージ
送信を行う時は、無線親機と無線子機間の通信時のデー
タ1ビットをnビットの長さにデータ変換してデータの
伝送速度を実質的に1/nにするものである。すなわ
ち、無線親機A0 ,B0 ,C0 と無線子機A1 〜An 、
B1 〜Bn 、C1 〜Cn との間の通信は、扱うデータ数
やデータの発生数、処理内容により高速性が要求され
る。これに対し、無線カードCD1 〜CDmへのメッセ
ージ送信は、従業員や顧客などにメッセージ内容を知ら
せればよいので高速性は要求されない。逆に、無線カー
ドCD1 〜CDm へのメッセージ送信を無線親機と無線
子機間の通信と同じ速度で行うと消費電力が増加した
り、回路構成が複雑化するなど不利となる。
【0048】そこで、無線カードCD1 〜CDm への送
信をNRZ(non return to zero)−周波数変調で行
い、送信したいメッセージデータの1ビットに対し、無
線親機と無線子機との間の通信のnビットを割当てるよ
うにデータ変換を施してから無線カードCD1 〜CDm
にメッセージ送信を行う。なお、NRZ−周波数変調
は、送信の中心周波数をfm とすると、「0」をfm −
Δf、「1」をfm +Δfとして送信するもので、実質
的に伝送速度を半分にしたものと等価となる。
【0049】無線親機と無線子機間の通信時のデータ1
ビットを2ビットの長さにデータ変換してデータの伝送
速度を実質的に1/2にする場合のデータ変換は、図1
0に示すようになる。このように無線カードCD1 〜C
Dm への伝送速度を半分にすることで、無線カードの消
費電力を低減でき、電池45での駆動に有効となる。ま
た、回路構成も簡単となりコスト低下を図ることができ
る。さらに、無線親機や無線子機から無線カードへのメ
ッセージ送信及び無線カードのメッセージ受信がより確
実にできる。
【0050】なお、前述した各実施の形態は、携帯機器
として無線カードを使用したが必ずしもこれに限定する
ものではない。また、前述した各実施の形態は、本発明
を店舗内無線POSシステムに適用したものについて述
べたが必ずしもこれに限定するものではなく、企業内無
線システムなど各種の構内無線システムに適用できるも
のである。
【0051】
【発明の効果】以上、請求項1記載の発明によれば、1
台の無線親機と1台以上の無線子機からなる無線ゾーン
を1つ以上配置した構内無線システムを使用して携帯機
器にメッセージ送信ができ、しかも携帯機器を受信専用
機とすることで、メッセージの送信システムを安価に構
築できるとともに広い通信エリアを確保することがで
き、また、携帯機器の所持者に対して極秘にメッセージ
を伝えることができる。
【0052】また、請求項2記載の発明によれば、さら
に、無線親機と無線子機との通信と無線親機又は無線子
機と携帯機器との通信の衝突を低減できて携帯機器への
メッセージ送信が確実にでき、また、どの無線ゾーンに
おいても携帯機器を共通に使用でき、さらに広い通信エ
リアを確保できる。
【0053】また、請求項3記載の発明によれば、さら
に、無線親機と無線子機との通信と無線親機と携帯機器
との通信の衝突をより低減できて携帯機器へのメッセー
ジ送信がより確実にでき、しかも携帯機器へのメッセー
ジ送信による無線親機と無線子機との通信効率の低下を
極力防止できる。
【0054】また、請求項4記載の発明によれば、さら
に、無線子機は、無線親機との通信効率を下げずに迅速
に携帯機器に対してメッセージ送信ができる。
【0055】また、請求項5記載の発明によれば、さら
に、無線親機又は無線子機と携帯機器との通信速度を低
減でき、携帯機器の低消費電力化、低コスト化を図るこ
とができるとともに携帯機器へのメッセージ送信がより
確実にできる。
【0056】また、請求項6記載の発明によれば、ホス
トコンピュータに接続した1台の無線親機と端末装置に
接続した1台以上の無線子機からなる無線ゾーンを1つ
以上配置した構内無線システムを使用して携帯機器にメ
ッセージ送信ができ、しかも携帯機器を受信専用機とす
ることで、メッセージの送信システムを安価に構築でき
るとともに広い通信エリアを確保することができ、ま
た、携帯機器の所持者に対して極秘にメッセージを伝え
ることができ、さらに、受信専用の携帯機器からメッセ
ージ受信確認ができ、携帯機器の汎用性をより向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す全体のシステ
ム構成のブロック図。
【図2】同実施の形態におけるPOS端末装置の外観を
示す斜視図。
【図3】同実施の形態におけるPOS端末装置のブロッ
ク図。
【図4】同実施の形態における無線カードの外観図。
【図5】同実施の形態における無線カードのブロック
図。
【図6】同実施の形態におけるホッピング周波数と無線
パケット通信フォーマットを示す図。
【図7】同実施の形態における無線周波数を示す図。
【図8】同実施の形態におけるPOS端末装置から無線
カードへのメッセージ送信時の操作手順を示す流れ図。
【図9】本発明の第3の実施の形態を示す無線親機、無
線子機、無線カードの間の通信プロトコルを説明するた
めの図。
【図10】本発明の第4の実施の形態を示すメッセージ
データの変換例を示す図。
【図11】従来のスペクトル拡散方式を使用した移動体
識別装置のブロック図。
【符号の説明】
ZA,ZB,ZC…無線ゾーン A0 ,B0 ,C0 …無線親機 A1 〜An 、B1 〜Bn 、C1 〜Cn …無線子機 CD1 〜CDm …無線カード(受信専用携帯機器) 34…ディスプレイ(報知手段) 40…制御部 41…無線受信部 42…アンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04Q 7/14 H04J 13/00 E (56)参考文献 特開 平7−245598(JP,A) 特開 平7−271862(JP,A) 特開 平8−18575(JP,A) 特開 平5−191378(JP,A) 特開 平7−99687(JP,A) 特開 平7−59146(JP,A) 特開 平6−177808(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/24 - 7/26 G06F 17/60 G07G 1/14 H04B 1/713 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1台の無線親機と1台以上の無線子機か
    らなる無線ゾーンを1つ以上配置し、無線ゾーン内で無
    線親機と無線子機が所定の周波数滞留時間毎に周波数を
    ホッピングしながら1つの周波数で1又は複数のパケッ
    トを送信する低速周波数ホッピング構内無線システムに
    おいて、 アンテナ、無線受信部、報知手段及びこれらの制御手段
    を備え、1又は複数の周波数で受信可能な受信専用携帯
    機器を設け、この受信専用携帯機器に1又は複数のホッ
    ピング周波数を割当て、前記無線親機及び無線子機の一
    方又は両方から前記携帯機器に割当てたホッピング周波
    数を使用してメッセージ送信を行い、前記携帯機器はメ
    ッセージを前記アンテナを介して前記無線受信部で受信
    すると前記報知手段によりメッセージの報知を行うこと
    を特徴とする低速周波数ホッピング構内無線システム。
  2. 【請求項2】 1台の無線親機と1台以上の無線子機か
    らなる無線ゾーンを複数配置し、無線親機と無線子機と
    の間の通信用に各無線ゾーン間で異なるホッピングパタ
    ーンを与え、前記無線親機及び無線子機と携帯機器との
    間の通信用に、前記無線親機と無線子機との間の通信用
    に割当てたホッピングパターンとは異なるホッピングパ
    ターンで、かつ各無線ゾーン間で同一のホッピングパタ
    ーンを与えることを特徴する請求項1記載の低速周波数
    ホッピング構内無線システム。
  3. 【請求項3】 無線親機は周波数滞留時間経過直前に無
    線ゾーン内の全ての無線子機に対して次にホッピングす
    る周波数情報を送信して知らせ、無線ゾーン内の無線親
    機及び全ての無線子機は周波数滞留時間経過後にこの情
    報の周波数にホッピングしてパケット通信を行う構成と
    し、前記無線親機は、携帯機器に対してメッセージ送信
    を行うときは、無線ゾーン内の全ての無線子機に送信す
    る周波数情報を一時的に前記携帯機器に割当てたホッピ
    ング周波数に切替えてメッセージ送信を行うことを特徴
    とする請求項1又は2記載の低速周波数ホッピング構内
    無線システム。
  4. 【請求項4】 無線親機は周波数滞留時間経過直前に無
    線ゾーン内の全ての無線子機に対して次にホッピングす
    る周波数情報を送信して知らせ、無線ゾーン内の無線親
    機及び全ての無線子機は周波数滞留時間経過後にこの情
    報の周波数にホッピングしてパケット通信を行う構成と
    し、前記無線子機は、携帯機器に対してメッセージ送信
    を行うときは、一時的に自己のホッピング周波数を前記
    携帯機器に割当てたホッピング周波数に切替えてメッセ
    ージ送信を行い、メッセージ送信の終了後は直ちに元の
    ホッピング周波数に戻ることを特徴とする請求項1、2
    又は3記載の低速周波数ホッピング構内無線システム。
  5. 【請求項5】 無線親機及び無線子機は、携帯機器に対
    してメッセージ送信を行う時は、無線親機と無線子機間
    の通信時のデータ1ビットをnビットの長さにデータ変
    換してデータの伝送速度を実質的に1/nにすることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれか1記載の低速周波数
    ホッピング構内無線システム。
  6. 【請求項6】 1台の無線親機と、端末装置に接続した
    1台以上の無線子機からなる無線ゾーンを1つ以上配置
    し、無線ゾーン内で無線親機と無線子機が所定の周波数
    滞留時間毎に周波数をホッピングしながら1つの周波数
    で1又は複数のパケットを送信し、かつ前記無線親機を
    ホストコンピュータに接続した低速周波数ホッピング構
    内無線システムにおいて、 アンテナ、無線受信部、報知手段及びこれらの制御手段
    を備え、1又は複数の周波数で受信可能な受信専用携帯
    機器を設け、この受信専用携帯機器に1又は複数のホッ
    ピング周波数を割当て、前記携帯機器及び端末装置は、
    互いに接続するインターフェースを備え、前記ホストコ
    ンピュータから前記無線親機に前記携帯機器へのメッセ
    ージ送信要求があると、前記無線親機は、前記携帯機器
    に割当てたホッピング周波数を使用してメッセージ送信
    を行い、前記携帯機器はメッセージを前記アンテナを介
    して前記無線受信部で受信すると前記報知手段によりメ
    ッセージの報知を行い、前記端末装置に前記携帯機器が
    インターフェースを介して接続すると、この端末装置に
    接続した無線子機は無線ゾーン内の無線親機を介して前
    記ホストコンピュータにメッセージ受信の通知を行い、
    前記ホストコンピュータは無線親機に対してメッセージ
    送信要求を行った後、所定時間内にメッセージ受信の通
    知がなかったときには無線親機に対して再度メッセージ
    送信要求を行うことを特徴とする低速周波数ホッピング
    構内無線システム。
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