JP4010219B2 - アンカーホール部用補強筋 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基礎の上端部に設けられると共に建物ユニットの下端部から下方へ向けて突出されたアンカーボルトが挿入されるアンカーホール部を補強するためのアンカーホール部用補強筋に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、アンカーボルトを用いて建物ユニットを基礎に固定することが行われている。具体的には、布基礎の立ち上がり部の上端側に予めシース管を埋設しておき、建物ユニットの下端部から下向きに突出されたアンカーボルトを、グラウトが充填されたシース管内へ挿入するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1に開示された技術によれば、シース管は基礎のコンクリート部分に埋設されているに過ぎないことから、シース管に何らかの引抜き荷重が作用した場合には、シース管の周囲のコンクリート部分にひび割れが発生するおそれがあるため、これを解消するべく、シース管を補強鉄筋で補強し予め一体化しておく、というものである。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−29938号公報(図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この技術では、解決しきれない幾つかの問題がある。
【0006】
第1に、基礎の立ち上がり部の幅方向の中間位置にアンカーホール部を設定した場合、当該立ち上がり部におけるアンカーホール部の外側部分と内側部分の厚さが一般部よりも薄くなる。従って、この部分にコンクリートの収縮によるひび割れが発生し易くなる。すなわち、上記従来技術では、コンクリートの収縮によるひび割れを有効に防止することはできない。
【0007】
第2に、基礎の立ち上がり部の幅方向の中間位置にアンカーホール部を設定しかつ鉄筋をアンカーホール部の内側部分にのみ配筋するシングル配筋とした場合において、地震時に水平力が加わると、鉄筋が埋設されていない側、つまりアンカーホール部の外側部分が剥落するおそれがある。すなわち、上記従来技術では、地震時の水平力に起因したアンカーホール部の外側部分の剥落を有効に防止することはできない。
【0008】
上記の問題点に対して、従来では個別にそれ用の補強筋を配設していたが、各アンカーホール部に対してひび割れ防止用の補強筋の配筋作業と、剥落防止用の補強筋の配筋作業とを行うことになるため、作業工数が増加し、作業が煩雑化するという欠点があった。
【0009】
本発明は上記事実を考慮し、アンカーホール部におけるコンクリートの収縮によるひび割れ及び無配筋部分のコンクリートの剥落を低減又は防止することができ、しかも施工作業効率を高めることができるアンカーホール部用補強筋を得ることが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明に係るアンカーホール部用補強筋は、基礎の上端部に設けられると共に建物ユニットの下端部から下方へ向けて突出されたアンカーボルトが挿入されるアンカーホール部を補強するためのアンカーホール部用補強筋であって、前記アンカーホール部の軸直角方向面内に配置されると共に前記アンカーホール部を内包する水平部と、当該水平部から屈曲垂下されると共に前記基礎内に水平に配置された鉄筋に支持される垂直部と、を含んで構成された剥落防止筋と、前記アンカーホール部を内包するように当該アンカーホール部の高さ方向に沿って複数段に配置された横筋と、これらの横筋をアンカーホール部の高さ方向へ繋ぐと共に前記剥落防止筋の垂直部との間に所定の隙間を有して配置される複数の縦筋と、を含んで構成され、かつ前記剥落防止筋に予め固着されて当該剥落防止筋と一体化されたひび割れ防止筋と、を有し、さらに、前記ひび割れ防止筋の縦筋と前記剥落防止筋の垂直部との間に設けられた前記隙間を通して基礎上方側から挿入することにより、前記基礎内に水平に配置された鉄筋に係止されることを可能とする、ことを特徴としている。
【0011】
請求項2記載の本発明に係るアンカーホール部用補強筋は、請求項1記載の発明において、前記鉄筋は、前記基礎内に上下複数段に平行に配置されており、かつ前記ひび割れ防止筋の複数の横筋は、アンカーホール部の高さ方向へ所定の間隔で平行に配置されている、ことを特徴としている。
【0012】
請求項3記載の本発明に係るアンカーホール部用補強筋は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記ひび割れ防止筋及び前記剥落防止筋の少なくとも一方に、前記アンカーホール部を構成し前記アンカーボルトが挿入されるシース管が予め固着されて一体化されている、ことを特徴としている。
【0013】
請求項1記載の本発明によれば、アンカーボルトが挿入されるアンカーホール部の周囲には、剥落防止筋とひび割れ防止筋とを含んで構成されたアンカーホール部用補強筋が配設される。
【0014】
このうち、剥落防止筋は、地震時に作用する水平力に対してアンカーホール部(アンカーボルト)を拘束する役割を果たす。すなわち、アンカーホール部は剥落防止筋の水平部によって内包されており、当該水平部は水平部から屈曲垂下された剥落防止筋の垂直部を介して基礎内に水平に配置された鉄筋に支持される。これにより、地震時に水平力が作用しても、その力は鉄筋に伝達されて支持されるため、水平力作用方向のコンクリート部分が剥落するのを低減又は防止することができる。
【0015】
一方、ひび割れ防止筋は、基礎を構成するコンクリートの収縮を拘束する役割を果たす。すなわち、アンカーホール部の高さ方向には当該アンカーホール部を内包するようにひび割れ防止筋が複数段に配置されているため、アンカーホール部の周囲のコンクリート部分が収縮するのが妨げられる。これにより、アンカーホール部の周囲にコンクリートの収縮によるひび割れが発生するのを低減又は防止することができる。
【0016】
さらに、上述したひび割れ防止筋は剥落防止筋に予め固着されて当該剥落防止筋と一体化されるため、両者が別個独立に構成されている場合に比し、施工作業時の工数を削減することができる。
【0017】
更にここで、本発明では、ひび割れ防止筋が、アンカーホール部を内包するように当該アンカーホール部の高さ方向に沿って複数段に配置された横筋と、これらの横筋をアンカーホール部の高さ方向へ繋ぐ複数の縦筋とを含んで構成されている。そして、縦筋と剥落防止筋の垂直部との間に所定の隙間が設けられ、この隙間を通して基礎上方側からアンカーホール部用補強筋を挿入する(落とし込む)ことにより、アンカーホール部用補強筋を基礎内に水平に配置された鉄筋に係止させることができる。
請求項2記載の本発明によれば、基礎内には、鉄筋が上下複数段に平行に配置される。また、ひび割れ防止筋の複数の横筋は、アンカーホール部の高さ方向へ所定の間隔で平行に配置される。
【0018】
請求項3記載の本発明によれば、ひび割れ防止筋及び剥落防止筋の少なくとも一方に、アンカーホール部を構成しアンカーボルトが挿入されるシース管が予め固着されて一体化されているので、シース管をアンカーホール部に別途取り付ける場合に比し、組付工数が削減される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図3を用いて、本発明に係るアンカーホール部用補強筋の一実施形態について説明する。
【0020】
図3には、本実施形態に係るアンカーホール部用補強筋10が基礎12内に埋設された状態が示されている。この図に示されるように、ユニット住宅用の基礎(布基礎)12は縦断面形状が凸字状とされており、地盤13内に埋設されて水平部分を構成するフーチング14と、当該フーチング14の中央から立ち上げられて垂直部分を構成する立ち上がり部(地中梁)16と、によって構成されている。
【0021】
フーチング14を構成する部分には、その長手方向に沿って所定の間隔で複数の鉄筋18が平行に配筋されており、更にこれらの鉄筋18上の両端部には複数の鉄筋20が直交した状態で平行に配筋されている。そして、これらの鉄筋18、20が埋設されるように型枠を組んでコンクリート22が打設されることにより、フーチング14が構成されている。一方、立ち上がり部16を構成する部分には、その長手方向に沿って複数の鉄筋24(上端筋、下端筋、中間筋)が平行に配筋(シングル配筋)されており、更にこれらの鉄筋24には前記長手方向と直交する方向(上下方向)に複数の鉄筋26が所定の間隔で平行に配筋されている。そして、これらの鉄筋24、26が埋設されるように型枠を組んでコンクリート28が打設されることにより、立ち上がり部16が構成されている。
【0022】
上述した基礎12の立ち上がり部16の上端部の所定位置には、住宅ユニット30の下端部から下方へ突出されたアンカーボルト32が挿入されるアンカーホール部34が形成されている。アンカーホール部34は、シース管36によって構成されている。アンカーボルト32が挿入される際には、シース管36内にはモルタル等の充填材が充填されるようになっている。なお、図3にはシース管36の全体が示されているが、施工後の状態では、立ち上がり部16の上端面から突出された僅かな突出部36Aを工具で摘み、シース管36の上端部36Bを二点鎖線図示位置から破断するようになっている。
【0023】
また、本実施形態では、シース管36の中心線、即ちアンカーボルト32の挿入位置は立ち上がり部16の幅方向中間部に設定されており、従ってシングル配筋される鉄筋24、26は屋内側へ僅かにオフセットされた位置に配筋されている。
【0024】
上述したアンカーホール部34はアンカーホール部用補強筋10によって補強されており、以下に詳細に説明する。
【0025】
図1及び図2に示されるように、アンカーホール部用補強筋10は、剥落防止筋38とひび割れ防止筋40とによって構成されている。
【0026】
剥落防止筋38は、所定径寸法の鋼材を略逆U字状に折り曲げ、更に曲部分を直角に屈曲させることにより形成されている。これにより、剥落防止筋38は、平面視でコ字状とされた水平部38Aと、当該水平部38Aから平行に屈曲垂下された一対の垂直部38Bと、を備えている。水平部38Aは、シース管36を内包できる大きさに寸法設定がなされている。
【0027】
ひび割れ防止筋40は、両端部が互いに離反する方向へ屈曲する略コ字状に形成された複数の第1横筋40Aと、各第1横筋40Aに対応して剥落防止筋38の一対の垂直部38Bに掛け渡されるように当該垂直部38Bに固着された複数の第2横筋40Bと、第1横筋40Aの角部二箇所と両端部二箇所に配置されてこれらの第1横筋40Aを垂直に繋ぐ複数の縦筋40Cと、によって構成されている。なお、縦筋40Cは第1横筋40Aの内側に配置されている。また、第1横筋40Aは、その内包に剥落防止筋38の水平部38Aが挿入可能な大きさに寸法設定がなされている。
【0028】
上述したひび割れ防止筋40の第1横筋40Aの内側には剥落防止筋38の水平部38Aが挿入されており、この状態で当該水平部38Aが縦筋40Cに溶接等により固着されている。これにより、ひび割れ防止筋40と剥落防止筋38とが一体化されている。また、この状態では、ひび割れ防止筋40の縦筋40Cと剥落防止筋38の垂直部38Bとの間に、基礎上方側から立ち上がり部16に埋設される鉄筋24(上端筋及び中間筋)に挿入係止することを可能とする所定の隙間42が設けられている。
【0029】
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0030】
基礎12のフーチング14及び立ち上がり部16に鉄筋18、20、24、26を配筋した後、図示しないセット治具を用いてシース管36がアンカーホール部34にセットされる。次いで、アンカーホール部34に本実施形態に係るアンカーホール部用補強筋10が装着される。具体的には、剥落防止筋38の垂直部38Bとひび割れ防止筋40の縦筋40Cとの間に形成された隙間42に一対の鉄筋24(上端筋及び中間筋)が挿入されるように、アンカーホール部用補強筋10が基礎上方側から挿入される(落とし込まれる)。これにより、アンカーホール部用補強筋10は上下二箇所で鉄筋24に係止されるので、予め定められた位置に安定した状態で保持される。なお、剥落防止筋38の垂直部38Bの下端部及びひび割れ防止筋40の縦筋40Cの下端部(二箇所)は、図示しない結束線によって鉄筋24(中間筋)に固定される。
【0031】
上記の如くしてシース管36及びアンカーホール部用補強筋10がセットされた後、コンクリート22、28が打設されて基礎12が形成される。その後、シース管36の上端部36Bの除去作業等、周辺作業が行われる。そして最後に、住宅ユニット30が吊り込まれ、アンカーボルト32がアンカーホール部34(シース管36)内へ挿入される。シース管34内に充填されたモルタル等の充填材が固化すれば、住宅ユニット30は基礎12に固定される。
【0032】
アンカーボルト32がアンカーホール部34に完全に固定された状態では、アンカーホール部34の周囲には、剥落防止筋38とひび割れ防止筋40とによって構成されたアンカーホール部用補強筋10が埋設されている。このうち、剥落防止筋38は、地震時に作用する水平力(図3に矢印Pで示す)に対してアンカーホール部34(アンカーボルト32)を拘束する役割を果たす。すなわち、アンカーホール部34は剥落防止筋38の水平部38Aによって内包されており、当該水平部38Aは水平部38Aから屈曲垂下された剥落防止筋38の垂直部38Bを介して基礎12の立ち上がり部16内に水平に配置された鉄筋24(上端筋及び中間筋)に支持される。これにより、地震時に水平力が作用しても、その力は鉄筋24に伝達されて支持される。従って、水平力作用方向のコンクリート部分28A(図3参照)が剥落するのを低減又は防止することができる。
【0033】
一方、ひび割れ防止筋40は、基礎12の立ち上がり部16を構成するコンクリート28の収縮を拘束する役割を果たす。すなわち、アンカーホール部34の高さ方向には当該アンカーホール部34を内包するようにひび割れ防止筋40が複数段に配置されているため、アンカーホール部34の周囲のコンクリート28が収縮するのが妨げられる。これにより、アンカーホール部34の周囲にコンクリート28の収縮によるひび割れが発生するのを低減又は防止することができる。
【0034】
さらに、上述したひび割れ防止筋40は剥落防止筋38に予め固着されて当該剥落防止筋38と一体化されるため、両者を個別に設定する場合に比し、施工作業時の作業工数を削減することができる。
【0035】
総じて言えば、本実施形態に係るアンカーホール部用補強筋10は、アンカーホール部34におけるコンクリート28の収縮によるひび割れ及び無配筋部分のコンクリート部分28Aの剥落を低減又は防止することができ、しかも施工作業効率を高めることができる。
【0036】
表1には、上記効果を裏付けるデータ(調査結果)が示されている。
【0037】
【表1】
Figure 0004010219
表1では、本実施形態に係るアンカーホール部用補強筋10が配設されていない場合の調査結果が「補強筋無し」の欄に示されており、本実施形態に係るアンカーホール部用補強筋10が配設されている場合の調査結果が「補強筋有り」の欄に示されている。
【0038】
両者を比較すると、前者の場合にはクラック発生物件が46件と全体の63%であるのに対し、後者の場合にはクラック発生物件が16件と全体の53%であった。よって、16%減少したことになる。なお、この16%という値は、前記63%を100%とした場合の本実施形態の減少効果を計算したものである(以下、同様)。また、前者の場合にはアンカーホール部のクラック発生総数が91箇所と全体の9.3%であったのに対し、後者の場合にはクラック発生件数が30箇所と全体の7.7%であった。よって、17%減少したことになる。さらに、前者の場合にはクラック幅Wが0.2mmのものが9箇所と全体の10%であったのに対し、後者の場合には2箇所と全体の7%であった。よって、30%減少したことになる。またさらに、前者の場合にはクラック幅Wが0.1mmのものが53箇所と全体の58%であったのに対し、後者の場合には9箇所と全体の30%であった。よって、48%減少したことになる。
【0039】
以上より、本実施形態に係るアンカーホール部用補強筋10は、アンカーホール部34に発生するコンクリートの収縮によるクラックを17%低減する効果があることが確認され、又クラックの幅に対してはW=0.2mm、0.1mmの大きなひび割れを抑制する効果があることが確認された。
【0040】
また、前述したように本実施形態に係るアンカーホール部用補強筋10では、剥落防止筋38の垂直部38Bとひび割れ防止筋40の縦筋40Cとの間に所定の隙間42を設け、施工時に上下の鉄筋24に挿入係止できるように構成したので、アンカーホール部用補強筋10を簡単に鉄筋24に装着することができる。従って、施工作業効率をより一層向上させることができる。さらに、前記構成を採ることにより、アンカーホール部用補強筋10の高さ方向の位置出しが不要になるというメリットもある。
【0041】
なお、本実施形態では、アンカーホール部用補強筋10にシース管36を一体化しなかったが、これに限らず、アンカーホール部用補強筋10にシース管36を予め固着して一体化しておいてもよい。例えば、剥落防止筋38の水平部38Aやひび割れ防止筋40の第1横筋40Aの両側部等に点溶接等によって予め一体化しておくことが可能である。このようにすれば、シース管36をアンカーホール部34に別途取り付ける場合に比し、組付工数が削減されるので、施工作業効率を更に向上させることができる。
【0042】
また、本実施形態では、ユニット住宅の基礎12に対して本発明を適用したが、用途は住宅に限らず、ユニット建物であればすべて適用可能である。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係るアンカーホール部用補強筋は、アンカーホール部の軸直角方向面内に配置されると共にアンカーホール部を内包する水平部と、当該水平部から屈曲垂下されると共に基礎内に水平に配置された鉄筋に支持される垂直部と、を含んで構成された剥落防止筋と、アンカーホール部を内包するように当該アンカーホール部の高さ方向に沿って複数段に配置され、剥落防止筋に予め固着されて当該剥落防止筋と一体化されたひび割れ防止筋と、を有するので、アンカーホール部におけるコンクリートの収縮によるひび割れ及び無配筋部分のコンクリートの剥落を低減又は防止することができ、しかも施工作業効率を高めることができるという優れた効果を有する。
【0044】
加えて、請求項1記載の本発明に係るアンカーホール部用補強筋は、アンカーホール部の高さ方向に沿って複数段に配置された横筋と、これらの横筋をアンカーホール部の高さ方向へ繋ぐと共に剥落防止筋の垂直部との間に所定の隙間を有して配置される複数の縦筋と、を含んでひび割れ防止筋を構成すると共に、ひび割れ防止筋の縦筋と剥落防止筋の垂直部との間に設けられた隙間を通して基礎上方側から挿入することにより、基礎内に水平に配置された鉄筋に係止されることを可能としたので、施工時の作業効率をより一層向上させることができるという優れた効果を有する。
【0045】
請求項3記載の本発明に係るアンカーホール部用補強筋は、請求項1又は請求項2記載の発明において、ひび割れ防止筋及び剥落防止筋の少なくとも一方に、アンカーホール部を構成しアンカーボルトが挿入されるシース管が予め固着されて一体化されているので、シース管をアンカーホール部に別途取り付ける場合に比し、組付工数が削減され、その結果、施工時の作業効率を更に向上させることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るアンカーホール部用補強筋の斜視図である。
【図2】(A)は図1に示されるアンカーホール部用補強筋の平面図であり、(B)はその側面図である。
【図3】本実施形態に係るアンカーホール部用補強筋が埋設された布基礎の縦断面図である。
【符号の説明】
10 アンカーホール部用補強筋
12 基礎
24 鉄筋
30 住宅ユニット(建物ユニット)
32 アンカーボルト
34 アンカーホール部
36 シース管
38 剥落防止筋
38A 水平部
38B 垂直部
40 ひび割れ防止筋
40A 第1横筋
40C 縦筋
42 隙間

Claims (3)

  1. 基礎の上端部に設けられると共に建物ユニットの下端部から下方へ向けて突出されたアンカーボルトが挿入されるアンカーホール部を補強するためのアンカーホール部用補強筋であって、
    前記アンカーホール部の軸直角方向面内に配置されると共に前記アンカーホール部を内包する水平部と、当該水平部から屈曲垂下されると共に前記基礎内に水平に配置された鉄筋に支持される垂直部と、を含んで構成された剥落防止筋と、
    前記アンカーホール部を内包するように当該アンカーホール部の高さ方向に沿って複数段に配置された横筋と、これらの横筋をアンカーホール部の高さ方向へ繋ぐと共に前記剥落防止筋の垂直部との間に所定の隙間を有して配置される複数の縦筋と、を含んで構成され、かつ前記剥落防止筋に予め固着されて当該剥落防止筋と一体化されたひび割れ防止筋と、
    を有し、
    さらに、前記ひび割れ防止筋の縦筋と前記剥落防止筋の垂直部との間に設けられた前記隙間を通して基礎上方側から挿入することにより、前記基礎内に水平に配置された鉄筋に係止されることを可能とする、
    ことを特徴とするアンカーホール部用補強筋。
  2. 前記鉄筋は、前記基礎内に上下複数段に平行に配置されており、
    かつ前記ひび割れ防止筋の複数の横筋は、アンカーホール部の高さ方向へ所定の間隔で平行に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1記載のアンカーホール部用補強筋。
  3. 前記ひび割れ防止筋及び前記剥落防止筋の少なくとも一方に、前記アンカーホール部を構成し前記アンカーボルトが挿入されるシース管が予め固着されて一体化されている、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアンカーホール部用補強筋。
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