JP4009128B2 - 放電ランプおよびその製造方法、ならびにランプユニット - Google Patents

放電ランプおよびその製造方法、ならびにランプユニット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電ランプおよびランプユニット、ならびに放電ランプの製造方法に関する。特に、液晶プロジェクタ用光源やデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)プロジェクタなどの画像投影装置用光源として使用される放電ランプおよびランプユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、大画面映像を実現するシステムとして液晶プロジェクタやDMDプロジェクタなどの画像投影装置が広く用いられており、このような画像投影装置には、高い輝度を示す高圧放電ランプが一般的に広く使用されている。画像投影装置では、液晶パネルなどの極めて小さな領域に光を集光する必要があるため、高輝度に加えて点光源に近いことも要求されている。このため、高圧放電ランプの中でも、より点光源に近く高輝度の特長を有するショートアーク型の超高圧水銀ランプが有望な光源として注目されている。
【0003】
図1を参照しながら、従来におけるショートアーク型の超高圧水銀ランプ1000の説明をする。
【0004】
ランプ1000は、石英ガラスから構成され略球状の発光管(バルブ)100と、同じく石英ガラスから構成され発光管100に連結された一対の封止部(シール部)101aおよびbを有している。発光管100の内部には放電空間があり、放電空間には、発光物質として水銀(水銀封入量:例えば、発光管の内容積に対して150〜250mg/cm3)、および希ガス(例えば、数十kPaのアルゴン)と少量のハロゲンとが封入されている。
【0005】
放電空間には、一対のタングステン電極(W電極)102が一定の間隔をおいて対向して配置されており、電極102の先端には、コイル(不図示)が巻かれていてもよい。W電極102は、封止部101a、b内のモリブデン箔(Mo箔)103に溶接されており、W電極102とMo箔103とは互いに電気的に接続されている。
【0006】
封止部101a、bは、それぞれ、発光管100から延ばされたガラス部105とMo箔103とを有しており、ガラス部105とMo箔103とを圧着させることによって、発光管100内の放電空間の気密を保持している。なお、ガラス部105とMo箔103との両者は、互いに熱膨張係数が異なるため、一体化された状態にはならないのであるが、Mo箔103が塑性変形することによって、Mo箔103とガラス部105との間に生じる隙間を埋めることができる。つまり、いわゆる箔封止の技術を用いて、封止部101a、bは、発光管100内をシールしている。
【0007】
Mo箔103は、W電極102とは反対の側に、モリブデンから構成された外部リード104を有している。Mo箔103と外部リード104とは互いに溶接されており、それにより、両者は電気的に接続されている。外部リード104は、ランプ1000の周辺に配置される部材(不図示)に電気的に接続されることになる。
【0008】
次に、ランプ1000の動作原理を簡単に説明する。外部リード104およびMo箔103を介してW電極102に始動電圧が印加されると、アルゴン(Ar)の放電が起こり、この放電によって発光管100の放電空間内の温度が上昇し、それによって水銀が加熱・気化される。その後、W電極102間のアーク中心部で水銀原子が励起されて発光する。なお、ランプ1000の水銀蒸気圧が高いほど光出力も増加するため、水銀蒸気圧が高いほど画像投影装置の光源として適しているが、発光管100の物理的耐圧強度の観点から、15〜25MPaの範囲の水銀蒸気圧でランプ1000は使用されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
画像投影装置の普及に伴って、画像投影装置用光源の高圧放電ランプ(特に、超高圧水銀ランプ)には、益々、優れた特性が求められており、その要求に応えるべく、高圧放電ランプの開発が盛んに行われている。
【0010】
そのような状況下で、高圧放電ランプとして、内部に希ガスおよび水銀蒸気を含むキャビティ(空洞)を封止部内に設けることにより、低電圧で始動させることができるランプが開発され、国際公開WO/77826号公報に開示されている。このランプの構成を図2および図3(a)および(b)に示す。なお、図3(a)および(b)は、それぞれ、図2に示した構成の平面図および側面図である。
【0011】
図2に示したランプ2000では、封止部101a、bにキャビティ150が設けられており、封止部101bのキャビティ150の周囲に、アンテナ120が配置されている。アンテナ120は、リード121を介して、封止部101aの外部リードに接続されている。なお、封止部101bと発光管100との間のネック部には、第2のアンテナが配置されており、W電極102の先端には、コイル112が巻き付けられている。ここで、図1と同様の部材については、同様の符号を付して、説明を省略する。
【0012】
ランプ2000では、ガスが封入されたキャビティ150内の金属箔103とアンテナ120との間で放電を起こし、それにより、低電圧での始動を達成している。同公報によれば、ランプが冷えた状態からの始動(cold始動)において、1kVの電圧でランプ始動を行えることが述べられている。
【0013】
しかしながら、ランプ2000は、図3(a)および(b)に示すように、キャビティ150内にMo箔103が露出しているため、キャビティ150で生じる放電により、Mo箔103の劣化が生じるという新たな課題が発生する。封止部101a、bを有するランプ2000では、上述したように、箔封止によって発光管100内の気密を保持しているので、ランプの使用により、Mo箔103が劣化してしまうと、ランプの寿命が短くなってしまう。つまり、キャビティ150を有しない図1に示したランプ1000と異なり、封止部内にキャビティ150を有するランプ2000の場合には、ランプの短寿命化を防止した上で、低電圧の始動の機能を付与しなければ、実用に適した高圧放電ランプにならない可能性が高い。
【0014】
本発明はかかる諸点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、低電圧での始動が可能であるとともに、箔劣化を抑制して寿命が短くなることを防止した放電ランプを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明による放電ランプは、発光物質が封入された管内に一対の電極が対向して配置された発光管と、前記発光管の両端に形成され、且つ、前記一対の電極のそれぞれに電気的に接続された金属箔構造体が封止された封止部とを備え、少なくとも一方の前記金属箔構造体は、第1の金属箔部と第2の金属箔部と両者を連結する金属棒とから構成されており、前記少なくとも一方の封止部は、当該封止部のうち前記金属棒が位置する部分の周囲に、キャビティを有しており、前記キャビティの内部には、少なくとも希ガスが封入されている。
【0016】
ある好適な実施形態において、前記第1の金属箔部および前記第2の金属箔部は、モリブデンから構成されており、前記金属棒は、トリウムタングステン、タングステンおよびモリブデンからなる群から選択された材料から構成されている。
【0017】
ある好適な実施形態において、前記封止部内に位置する前記金属棒の少なくとも一部は、前記キャビティにおいて露出しており、前記第1の金属箔部および前記第2の金属箔部は、前記封止部を構成するガラスによって覆われており、且つ、前記キャビティに露出していない。
【0018】
本発明による他の放電ランプは、発光物質が封入された管内に一対の電極が対向して配置された発光管と、前記発光管の両端に形成され、且つ、前記一対の電極のそれぞれに電気的に接続された金属箔構造体が封止された封止部とを備え、少なくとも一方の前記金属箔構造体は、第1の金属箔部と第2の金属箔部と両者を連結する金属棒とから構成されており、当該少なくとも一方の金属箔構造体を封止する封止部は、当該封止部のうち前記金属棒が位置する部分の周囲に、キャビティを有しており、前記キャビティの内部には、少なくとも希ガスが封入されており、前記金属棒には、コイルが巻かれており、前記コイルの少なくとも一部は、前記キャビティ内に露出している。
【0019】
ある好適な実施形態において、前記コイルは、トリウムタングステンまたはタングステンから構成されている。
【0020】
前記コイルの一部が、前記金属棒の一部に溶接によって接続されており、前記コイルの残部は、前記金属棒の表面から離間して前記金属棒の周囲に巻かれていてもよい。
【0021】
ある好適な実施形態において、前記放電ランプは、前記発光管の内容積に対して150mg/cm3以上の水銀が前記発光物質として封入された高圧水銀ランプである。
【0022】
前記キャビティが位置する封止部の外周には、アンテナが設けられていることが好ましい。
【0023】
本発明のランプユニットは、上記放電ランプと、前記放電ランプから発する光を反射する反射鏡とを備えている。
【0024】
本発明による放電ランプの製造方法は、金属箔構造体と、前記金属箔構造体に接続された電極と、前記電極が接続された側とは反対側の前記金属箔構造体に接続された外部リードとを有する電極組立体であって、前記金属箔構造体は、第1の金属箔部と第2の金属箔部と両者を連結する金属棒とから構成されており、前記電極は前記第1の金属箔部に接続されており、前記外部リードは前記第2の金属箔部に接続されている、電極組立体を用意する工程(a)と、発光管部と、前記発光管部から延びた側管部とを有する放電ランプ用パイプにおける前記発光管部内に前記電極の先端が位置するように、前記パイプの前記側管部に前記電極組立体を挿入する工程(b)と、前記工程(b)の後、前記放電ランプ用パイプ内を減圧状態にし、前記側管部を加熱軟化させることによって、前記側管部と前記金属箔構造体とを密着させる工程(c)とを包含し、前記工程(c)は、前記側管部のうちの前記第1の金属箔部に対応する部分と、当該第1の金属箔部とを密着させる工程(c−1)と、前記側管部のうちの前記第2の金属箔部に対応する部分と、当該第2の金属箔部とを密着させる工程(c−2)と、前記工程(c−1)と(c−2)とによって、前記側管部のうちの前記金属棒の周囲に、キャビティを形成する工程とを含む。
【0025】
ある好適な実施形態において、前記工程(a)で用意する前記電極組立体の前記金属棒には、コイルが巻かれている。
【0026】
前記コイルの一部が、前記金属棒の一部に溶接により接続されており、前記コイルの残部は、前記金属棒の表面から離間して前記金属棒の周囲に巻かれていてもよい。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化を図るため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
(実施形態1)
図4を参照しながら、本発明による実施形態1にかかる放電ランプ50を説明する。図4は、本実施形態にかかる放電ランプ50の構成を模式的に示している。
【0028】
図4に示した放電ランプ50は、発光管(バルブ)10と、発光管10の両端に連結された封止部11a、bとを有している。封止部11a、bは、発光管10の内部の気密性を保持する部位であり、放電ランプ50は、封止部を2つ備えたダブルエンド型のランプである。発光管10内には、発光物質18が封入されており、そして、一対の電極12が対向して配置されている。一対の電極12のそれぞれには、金属箔構造体13が電気的に接続されている。なお、封止部11a内の金属構造体13は、金属箔(モリブデン箔)である。金属箔構造体13のうち電極12と反対側の部分には、外部リード14が電気的に接続されており、封止部11a、bの端部から露出している。外部リード14は、点灯回路(不図示)に接続されることになる。
【0029】
一対の封止部11a、bのうちの少なくとも一方の封止部11bにおける金属箔構造体13は、第1の金属箔部13aと、第2の金属箔部13bと、両者(13a、b)を連結する金属棒21とから構成されており、封止部11bのうちの金属棒21が位置する部分の周囲には、キャビティ(空洞)20が形成されている。なお、本明細書において、「金属箔構造体」とは、少なくとも金属箔を含む部材を意味し、例えば、金属棒と金属箔とから構成された金属部材や、金属箔のみからなる金属部材である。また、説明を簡潔にするため、「金属箔構造体」を単に「金属箔」と称することがある。
【0030】
キャビティ20の内部には、少なくとも希ガスが封入されており、典型的には、発光管10内と同様のガス(例えば、希ガスおよび水銀蒸気)が存在している。キャビティ20が位置する封止部11bの外周には、アンテナ30が設けられており、本実施形態では、アンテナ30は、リード31を介して、封止部11aの端部から延びて露出している外部リード14に電気的に接続されている。なお、いわゆるトリガー線の役割を果たす第2のアンテナを、図2に示した構成のように、封止部11bと発光管10との間のネック部(おおよそ、電極12が埋め込まれている封止部11bの外周)に配置してもよい。
【0031】
図5(a)および(b)は、図4に示した封止部11bの部分拡大図であり、図5(a)は平面構成を模式的に示し、そして、図5(b)は側面構成を模式的に示している。
【0032】
図5(a)および(b)に示すように、本実施形態の放電ランプ50においては、封止部11bにキャビティ20が形成されているものの、第1の金属箔部13aおよび第2の金属箔部13bはガラス部15によって覆われており、金属棒21がキャビティ20に露出しており、第1および第2の金属箔部13a、bはキャビティ20に露出していない。このため、キャビティ20の周囲にアンテナ(図4中の符号30参照)を設け、キャビティ20内で放電を起こしても、第1および第2の金属箔部13a、bがキャビティ20に露出していないので、箔が劣化することがない。その結果、箔劣化に伴ってランプ寿命が短くなることを抑制することが可能となる。つまり、金属箔とアンテナとではなく、金属棒(ピン)21とアンテナとによる放電が生じるので、箔劣化は生じない。
【0033】
キャビティ20内で放電が起きると、その放電により紫外線が発生する。この紫外線は、いわゆる光ファイバ的効果によって発光管10内へと流れ込み、発光管10内の物質(例えば希ガス)を光励起させ、それにより種電子が生まれる。その結果、始動時における電極12間の絶縁破壊をより低い電圧で行わせることが可能となる。つまり、低電圧始動の放電ランプを実現することができる。本実施形態の放電ランプ50の場合、ランプが冷えた状態からの始動(cold始動)において、点灯回路(バラスト)を用いて開放電圧940V(0−ピーク)、50kHzの正弦波をランプ端子(14)間に5.8kV印加したときに、2kV以下(例えば、1〜2kV)の電圧でランプを始動させることができる。これは、キャビティ20が存在しない場合の始動電圧(例えば10〜15kV)と比較して、非常に低い電圧でランプを始動させることができることを意味している。2kV以下(例えば、1〜2kV)の電圧でランプを始動できるのであれば、トランスを用いなくても点灯回路(バラスト)を構成することができるという別な効果も得られる。また、低電圧で始動できるので、始動時に生じるノイズも低減させることができる。
【0034】
本実施形態の放電ランプ50の条件を例示的に説明すると、次の通りである。ランプ50の発光管10は、略球形をしており、石英ガラスから構成されている。なお、長寿命等の優れた特性を発揮する高圧水銀ランプ(特に、超高圧水銀ランプ)を実現する上では、発光管10を構成する石英ガラスとして、アルカリ金属不純物レベルの低い(例えば、1ppm以下)高純度の石英ガラスを用いることが好ましい。なお、勿論、通常のアルカリ金属不純物レベルの石英ガラスを用いることも可能である。発光管10の外径は例えば5mm〜20mm程度であり、発光管10のガラス厚は例えば1mm〜5mm程度である。発光管10内の放電空間の容積は、例えば0.01〜1cc程度(0.01〜1cm3)である。本実施形態では、外径9mm程度、内径4mm程度、放電空間の容量0.06cc程度の発光管10が用いられる。
【0035】
発光管10内には、一対の電極(電極棒)12が互いに対向して配置されている。電極12の先端は、0.2〜5mm程度(例えば、0.6〜1.0mm)の間隔(アーク長)Dで、発光管10内に配置されており、一対の電極12のそれぞれは、タングステン(W)から構成されている。電極12の先端には、ランプ動作時における電極先端温度を低下させることを目的として、コイル(例えば、タングステン製のコイル)を巻いておくことが好ましい。
【0036】
発光管10内には、発光物質として、水銀18が封入されている。超高圧水銀ランプとしてランプ50を動作させる場合、水銀18は、例えば、発光管10の内容積に対して150mg/cc程度またはそれ以上(150〜200mg/ccまたはそれ以上)の水銀と、5〜30kPaの希ガス(例えば、アルゴン)と、必要に応じて、少量のハロゲンとが発光管10内に封入されている。
【0037】
発光管10内に封入されるハロゲンは、ランプ動作中に電極12から蒸発したW(タングステン)を再び電極12に戻すハロゲンサイクルの役割を担っており、例えば、臭素である。封入するハロゲンは、単体の形態だけでなく、ハロゲン前駆体の形態(化合物の形態)のものでもよく、本実施形態では、ハロゲンをCH2Br2の形態で発光管10内に導入している。また、本実施形態におけるCH2Br2の封入量は、0.0017〜0.17mg/cc程度であり、これは、ランプ動作時のハロゲン原子密度に換算すると、0.01〜1μmol/cc程度に相当する。なお、ランプ50の耐圧強度(動作圧力)は、15〜20MPaまたはそれ以上である。また、管壁負荷は、例えば、60W/cm2程度以上であり、特に上限は設定されない。例示的に示すと、管壁負荷は、例えば、60W/cm2程度以上から、300W/cm2程度の範囲(好ましくは、80〜200W/cm2程度)のランプを実現することができる。冷却手段を設ければ、300W/cm2程度以上の管壁負荷を達成することも可能である。なお、定格電力は、例えば、150W(その場合の管壁負荷は、約130W/cm2に相当)である。
【0038】
本実施形態におけるキャビティ20の容量は、例えば0.01〜0.05ccであり、キャビティ20には、放電可能なガスが少なくとも封入されており、典型的には、発光管10内と同様のガス(希ガス、水銀蒸気)が封入されている。発光管10内と同様のガスがキャビティ20内に封入されるのは、製造工程上の特徴である。製造工程は複雑になるが、異なるガスを封入することも可能である。また、キャビティ20内に、酸化バリウムやトリウムタングステンのような電子を放出しやすく、放電を容易にする物質を配置しておくことも可能である。なお、本実施形態では、キャビティ20内において、金属箔(13、13a、13b)およびそのエッジは一切露出していないが、金属箔が全体的にキャビティ20内の露出している図2に示した構成と比較すれば、本実施形態の構成で、金属箔(13、13a、13b)の一部が露出していたとしても、他の部分は露出していないので、箔劣化防止の効果は得られる。
【0039】
金属棒(ピン)21は、例えば、タングステンまたはトリウムタングステンから構成することができる。また、モリブデンから構成してもよい。コスト面を考えると、タングステン製のピンを用いることが好ましいが、キャビティ20内の放電をより容易に行おうとする場合には、電子を放出しやすいトリウムタングステンから構成したピンを用いることが好ましい。なお、図2に示した構成では、モリブデン箔110によって放電を起こす必要があるのであるが、金属棒21としてタングステン製ピンを用いた場合でも、図2に示した構成と同等な作用をもたらすことができる。
【0040】
金属棒21は、溶接により、第1および第2の金属箔部13a、bに接続されており、本実施形態における金属棒21の長さおよび直径は、それぞれ、5.0〜7.0mmおよび0.3〜0.5mmである。また、第1および第2の金属箔部13a、bのそれぞれの長手方向の長さおよび幅は、6.0〜8.0mmおよび1.5〜2.0mmであり、金属箔13の長手方向の長さおよび幅は、15.0〜20.0mmおよび1.5〜2.0mmである。第1および第2の金属箔部13a、b、金属箔13は、いずれもモリブデンから構成されている。
【0041】
図4に示した構成では、封止部11bだけにキャビティ20を設けたが、それに限らず、両方の封止部11a、bにキャビティ20を設けてもよい。このようにすれば、いずれの封止部11a、bにアンテナを設けても、低電圧で始動可能なランプを実現することができる。また、図4に示した構成では、ループ状のアンテナ30を設けたが、図6に示すように、封止部11bにらせん状にリード31を巻き付けて、アンテナ30にしてもよい。らせん状のアンテナ30の場合、キャビティ20全体を覆うので、キャビティ20内での放電をより確実に行うことができるという利点も得られる。
【0042】
次に、図7(a)から(d)を参照しながら、本実施形態の放電ランプ50の製造方法を説明する。図7(a)から(d)は、本実施形態の製造方法を説明するための工程図である。
【0043】
最初に、図7(a)に示すように、放電ランプの発光管(10)となる発光管部110と、発光管部110から延びた側管部111とを有する放電ランプ用パイプ(放電ランプ用ガラス管)80を用意した後、電極組立体90を側管部111に挿入する。電極組立体90は、電極12と、第1の金属箔部13aと、金属棒21と、第2の金属箔部13bと、外部リード14とから構成されている。電極12は、第1の金属箔部13aに溶接により接続されており、外部リード14は、第2の金属箔部13bに溶接により接続されている。第1の金属箔部13aおよび第2の金属箔部13bは、金属棒21によって連結されており、電極12の先端には、コイル112が巻き付けられている。
【0044】
電極組立体90は、電極12の先端が発光管部10内に位置するように、側管部111に挿入されて、固定される。電極組立体90の固定は、外部リード14の一部に設けたモリブデンテープまたはコイルを側管部111の内壁に接触させることによって行うことができる。
【0045】
次いで、図7(b)から(d)に示すように、放電ランプ用パイプ80内を減圧状態にし、側管部111を加熱軟化させることによって、電極組立体90の第1および第2の金属箔部13a、bと、側管部111とを密着させる。
【0046】
まず、図7(b)に示すように、側管部111のうちの第1の金属箔部13aに対応する部分(領域A)と、第1の金属箔部13aとを密着させる。ここでは、発光管部110と側管部111との境界あたりから、図中の矢印のように加熱して、領域Aの部分の封止を行う。本実施形態では、バーナーによって加熱しているが、レーザ(例えば、CO2可変レーザ)によって加熱してもよい。なお、バーナとレーザとを併用してもよい。
【0047】
領域Aの部分を加熱して封止すると、図7(c)に示すように、第1の金属箔部13aと側管部111(図中、斜線部のガラス部15)とが密着する。その後、領域Bの部分は、バーナを止めて、次に、領域Cの部分の加熱を行う。なお、領域Bの部分を1秒以内でバーナを早く移動させて、領域Cの部分の加熱を行うようにしてもよい。
【0048】
領域Cの部分の加熱が終了すると、図7(d)に示すように、側管部111のうちの第2の金属箔部13aに対応する部分(領域C)と、第2の金属箔部13bとを密着する。ここで、領域Bの部分は、金属棒21と密着させていないので、金属棒21の周囲にキャビティ20が形成される。このようにして、キャビティ20を有する封止部11bが得られる。一対の封止部の両方ともキャビティ20を形成する場合には、同じ工程を繰り返せばよいし、一方の封止部だけにキャビティ20を形成する場合には、例えば、キャビティ20のない封止部11aを作製した後に、図7(a)〜(d)に示すようにして、キャビティ20を有する封止部11bを作製すればよい。
【0049】
なお、発光管10内に、希ガスや水銀を導入した後に、図7(a)〜(d)の工程を経て、キャビティ20を形成すると、自動的にキャビティ20内には希ガス・水銀蒸気が封入されることになる。図7に示した工程では、発光管部110側から封止を行ったが、それと反対の側から封止を行うことも可能である。また、最初に、キャビティ20を有する封止部11bを作製した後、キャビティ20のない封止部11aを作製してもよい。
【0050】
本実施形態の製造方法では、箔の長さが短い第1および2の金属箔部13a、bを含む電極組立体90を用いて封止部形成工程を行うため、箔の長さの長い金属箔を含むものを用いる場合と比較して、箔の曲がりを抑制することができるという別の効果も得られる。箔が曲がると、電極間距離が変動し得るので、箔の曲がりを防止して、放電ランプを製造することができることの利点は大きい。
【0051】
図8(a)から(e)では、バーナ95を明示して、本実施形態の製造方法をよりわかりやすく例示している。
【0052】
図8(a)に示すように、まず、放電ランプ用パイプ80の側管部111に電極組立体90を挿入した後、図8(b)に示すように、発光管部110側からバーナ95を用いて加熱し、そして、図中の矢印方向にバーナ95を移動させていく。
【0053】
次に、図8(c)に示すように、第1の金属箔部13aの封止が完了したら、図8(d)に示すように、金属棒21の部分の加熱は停止して、バーナ95を移動させる。
【0054】
その後、図8(e)に示すように、第2の金属箔部13bの部分にさしかかったら、再び加熱を始め、第2の金属箔部13bの封止を行う。
【0055】
本願発明者が実験を行ったところ、バーナ95の移動速度は、周囲の状況(湿度、温度、空気流など)にあわせて適宜変化させて決定することが好ましいことがわかった。これは、同じランプを作製する場合でも、作製する場所の状況(湿度、温度、空気流など)や各製造装置の個体差により、好適な移動速度が変化し得るからである。
【0056】
なお、バーナを用いてキャビティ20を形成すると、図9(a)に示すように、キャビティ20の輪郭線(キャビティ20を規定するガラス部15の輪郭線)20aは、封止部の長手方向に対して斜めに延びる傾向がある。一方、レーザを用いてキャビティ20を形成すると、図9(b)に示すように、輪郭線20aは、封止部の長手方向に対してほぼ垂直に延びて、ほぼ四角形(長方形)のキャビティ20が形成されやすい傾向がある。バーナ、レーザのいずれを用いてキャビティ20を形成するかは、製造時の諸条件に応じて適宜選択すればよいが、外力からの封止部の強度を維持するという観点からは、輪郭線20aが斜めに延びる方が好ましい。外力からの強度を維持するという観点からは、輪郭線20aが延びる角度θは、封止部の長手方向(箔が延びる方向)を基準にして、例えば、15°から60°(例えば、30°程度や、45°程度)の範囲内におさまるようにすることが望ましい。なお、図9においては、キャビティ20の輪郭を見やすいようにするために、金属棒21を省略して示している。
(実施形態2)
次に、図10を参照しながら、本発明による実施形態2にかかる放電ランプを説明する。図10は、本実施形態2の放電ランプ51における封止部11bの構成を模式的に示している。
【0057】
図10に示した放電ランプ51は、上記実施形態の放電ランプ50の金属棒21にコイル22が巻き付けられた構成を有している。他の点は、上記実施形態の構成と同様であるので、説明の簡潔化のため、同じ内容については説明を省略または簡略化する。
【0058】
本実施形態の構成の場合、例えばトリウムタングステン製コイル22を金属棒21に巻き付けることによって、アンテナと、コイル22または金属棒21との間の放電を容易にすることができる。なお、コイル22には、タングステン製のものを用いても問題はない。さらに、タングステン製コイルに、トリウムタングステンを塗布したものをコイル22として用いても良い。
【0059】
さらに、図11に示すように、コイル22の一部を金属棒21に溶接して、コイル22の他の部分を、金属棒21と間隔があくように金属棒21に巻くような構成にしてもよい。図11に示した放電ランプ52の場合、製造段階において、コイル22によって、電極位置がずれることをより効果的に防止することができる。つまり、コイル22が側管部の内面に接することにより、電極(12)を有する電極組立体(90)の位置がずれるのを防止することができ、その結果、より簡便に且つ正確にアーク長の調整を行うことができる。今日、超高圧水銀ランプのアーク長は、1mm程度の極めて短い間隔にまでなっているので、その調整は、比較的アーク長が長かった時代と比べると、電極位置ずれ防止の効果はより重要な意義を有するようになってきている。
【0060】
放電ランプ51の製造方法は、金属棒21にコイル22が巻かれている点以外は、実質的に上記実施形態1と同様であるのでここでは省略し、放電ランプ52の製造方法を以下に説明する。図12(a)から(c)は、本実施形態にかかる放電ランプ52の製造方法を説明するための工程図である。
【0061】
最初に、図7(a)に示すように、箔と箔とを連結する金属棒12に、コイル22を溶接しておく。コイル22は、トリウムタングステンまたはタングステンから構成されており、そして、金属棒12に溶接する箇所の径が小さい部分22aと、それよりも径の大きい部分22bとを有している。ここでは、直径0.35mmの金属棒12を用い、コイル22b部分の内径を1.9mm程度としている。なお、コイル22の径は、0.05mm程度である。
【0062】
次に、コイル22が溶接された金属棒12、電極12、外部リード14、第1および第2の金属箔部13a,bを含む電極組立体91を作製し、その後、図12(b)に示すように、放電ランプ用ガラスパイプ80の側管部111に電極組立体91を挿入する。なお、側管部111の内径は2.0mm程度である。
【0063】
次いで、図12(c)に示すように、図中の矢印の位置から、バーナまたはレーザによって側管部111を加熱し、領域A、B、Cの順に封止していく。コイル22(特に、22b)の内側(金属棒21寄り)には、側管部111を構成するガラス部15が侵入できないので、コイル22の内側にキャビティ20が形成される。コイル22とガラス部15との熱膨張係数の差を考慮し、コイル22とガラス部15との間に隙間を設けたい場合には、領域Bを加熱せずにバーナ(またはレーザ)を通過させるか、1秒以内で通過させるようにすればよい。
【0064】
図13(a)から(e)では、図8と同様に、バーナ95を明示して、本実施形態の製造方法をよりわかりやすく例示している。
【0065】
図13(a)に示すように、まず、放電ランプ用ガラスパイプ80の側管部111に電極組立体91を挿入した後、図13(b)に示すように、発光管部110側からバーナ95を用いて加熱し、そして、図中の矢印方向にバーナ95を移動させていく。
【0066】
次に、図13(c)に示すように、第1の金属箔部13aの封止が完了した後、図13(d)に示すように、コイル22が巻かれた金属棒21の部分の加熱を行いながら、バーナ95を移動させる。なお、図13(d)に示した工程においては、バーナ95の加熱をとめてもよい。
【0067】
その後、図13(e)に示すように、第2の金属箔部13bの部分の加熱を行い、第2の金属箔部13bの封止を行う。このようにして、コイル22の内側にキャビティ20を有する封止部11bが得られる。
【0068】
得られた放電ランプ52に、アンテナを設けると、図14に示すようになる。図14では、リード31を封止部11bの外周にらせん状に巻き付けてアンテナ30としているが、図4に示すようにループ状のアンテナを設けても良い。
【0069】
なお、上記説明では、封止部11bについての製造方法を中心に説明したが、放電ランプ(高圧水銀ランプ)の全体の製造方法を簡単に説明すると、以下の通りである。図15および図16は、本発明の実施形態にかかる放電ランプの製造方法を説明するための工程図である。
【0070】
まず、図15(a)に示すように、あらかじめ電極12とモリブデン箔13と外部リード14を組み合わせて用意した電極組立体89を、放電ランプ用ガラスパイプ80における側管部111の一端から内部に挿入し、電極12先端が将来発光管10となる部位(発光管部)110内の所定の位置にくるように、配置する。電極組立体89の外部リード14の一端には、電極組立体89を固定するためのモリブデンテープ17が設けられており、これにより電極組立体89を適切な位置に固定することができる。
【0071】
図15(a)に示した状態にした後、図15(b)に示すように、まず、ガラスパイプ80内部を矢印78で略示するように真空排気し、次いで、矢印79で略示するように、大気圧以下の乾燥した不活性ガス(例えば、アルゴンガス)を、例えば50mbr(約5×103Pa)か200mbar(約2×104Pa)程度導入する。
【0072】
次に、図15(c)に示すように、矢印61に示すようにガラスパイプ80を回転させながら、矢印82で略示するように、電極組立体89が位置する付近のガラスパイプ80の部位を加熱する。この加熱は、例えば酸素水素やプロパンなどのガスバーナーか、CO2などのレーザーで行う。なお、この工程は、ガラスパイプ80を略垂直に立てた状態で行ってもよい。その場合は、電極組立体89が将来発光部となる部位(110)よりも上側に配置される状態で行うのが好ましい。
【0073】
モリブデン箔13のところで気密が十分に保たれるまで加熱が完了すれば、図15(d)に示すように、封止部11aが形成されたガラスパイプ80が完成する。なお、主に図15(a)に示した工程を、電極配置工程(または、電極組立体配置工程)と呼び、そして、主に図15(c)に示した工程を封止部形成工程と呼ぶこととする。
【0074】
続いて、図16(a)に示すように、ガラスパイプ(第1電極封止されたガラスパイプ)80の開口端から、発光物質である水銀18と、コイル22が巻かれた金属棒21を有する電極組立体91とを内部に挿入する。そして、挿入した電極組立体91の電極12の一端が、将来発光管10となる部位(110)内で、封止部11a側の電極12の先端から約1mm離れた位置には位置づけされるように、電極組立体91をガラスパイプ80内に挿入・位置づけする。電極組立体91における外部リード14の一端にもモリブテープ17が設けられており、これにより、電極組立体91を所定位置に容易に固定することができる。
【0075】
次に、図16(b)中の矢印78で示すように、ガラスパイプ80内を真空排気し、続いて、図16(c)の矢印79で示すように、乾燥した希ガス(例えば、アルゴンガス)を、例えば200mbr(約2×104Pa)導入する。このとき少量のハロゲンガス(または、分解してハロゲンとなるハロゲン前駆体物質)を混合させてもよい。
【0076】
その後、図15(c)と同様に、図16(d)に示すように、矢印61の方向にガラスパイプ80を回転させながら、矢印82で略示するように、電極組立体91が位置する付近のガラスパイプ80の部位を加熱する。この加熱は、例えば酸素水素やプロパンなどのガスバーナーか、CO2などのレーザーで行う。なお、図15(c)と同様に、この工程はガラスパイプ80を略垂直に立てた状態で行ってもよい。その場合は、電極組立体91が将来発光管10となる部位(110)よりも上側に配置される状態で行うのが好ましい。また、水銀18の蒸発を防ぐために、将来発光管10となる部位110を、例えば液体窒素で冷やしながら、この加熱工程を行ってもよい。この封止部形成工程は、図13(b)から(e)に示した通りである。
【0077】
そして、図16(e)に示すように、発光管10と封止部11a、bとが形成されたランプ52が完成する。最後に、外部リード14が外部に露呈するように不要なガラス部およびモリブデンテープ17を切除し、アンテナ80を設ければ、図14に示したようなランプ52が完成する。
(実施形態3)
上記実施形態1および2の高圧放電ランプは、反射鏡と組み合わせて、ミラー付きランプないしランプユニットにすることができる。
【0078】
図17は、上記実施形態1のランプ50を備えたミラー付きランプ900の断面を模式的に示している。なお、断面のハッチングは省略している。
【0079】
ミラー付きランプ900は、ランプ50と、ランプ50から発せられた光を反射する反射鏡200とから構成されている。そして、ランプ50のキャビティ20の周囲には、アンテナ(不図示)が設けられている。なお、ランプ50は例示であり、上記実施形態のランプ51または52のいずれであってもよい。また、ミラー付ランプ900は、反射鏡60を保持するランプハウスをさらに備えていてもよい。ここで、ランプハウスを備えた構成のものは、ランプユニットに包含されるものである。
【0080】
反射鏡200は、内面の一部が放物面体で構成された耐熱性ガラスからなり、反射鏡200の一部には、金属線204を通すための小さな穴203が設けられており、反射鏡200の外面には、ステンレス製の金具202が取り付けられている。この金具202には、反射鏡に200を貫通する小さな穴203を通って、一端がランプ50の外部リード線に電気的に接続された導電性の金属線204が電気的に接続されている。
【0081】
ランプ50は、図17に示すように、反射鏡200に固定されている。反射鏡200が放物面鏡の場合には、ランプ50が発する光のうちできるだけその多くが、反射鏡200の仮想の回転軸(光軸とも呼ぶ)に平行な光となって開口部から出射されるように、ランプ50は、反射鏡200に固定される。反射鏡200が楕円面鏡の場合、出射光が光軸上の焦点に集まるように、ランプ50は、反射鏡200に固定される。具体的な構成を述べると、反射鏡200のネック部206に、ランプ50の第1の封止部13bを挿入し、耐熱性のセメント205によって、ネック部206に封止部13bを固定する形で、ランプ50は反射鏡200に固定されている。反射鏡200の前面開口部には、例えば前面ガラスを取り付けることができる。
【0082】
本実施形態では、キャビティ20を含む封止部13bは、反射鏡200の開口部側に設けているが、封止部13bをネック部206側に設けることも可能である。ただし、封止部13bにアンテナ(30)を設けたときに、封止部13bをネック部206に位置づけると、アライニング(照度確定作業)の時に不具合(例えば、アンテナがあるため動かせない等)が生じ得る。したがって、アライニングのことを考慮すると、キャビティ20を含む封止部13bは、反射鏡200の開口部側に設けることが好ましい。
【0083】
上述したように、反射鏡200は、例えば、平行光束、所定の微小領域に収束する集光光束、あるいは、所定の微小領域から発散したのと同等の発散光束になるようにランプ50からの放射光を反射するように構成されている。なお、最近のプロジェクタに対しては、手軽に持ち運びができるようという要望が強くなってきており、そのために、ノート型のパーソナルコンピュータのように、サイズがA5サイズやB5サイズに近い小型で、かつ薄いプロジェクタの開発・商品化が望まれている。そのような状況の中、反射鏡付き高圧水銀ランプに対しては、開口部の径が45mmよりも小さい、より小型の反射鏡を使用するようになってきている。それに加えて、反射鏡200のタイプも、平行光を出射する放物面鏡タイプから、出射光がある一点(焦点)に収束する短焦点距離を有する楕円面鏡タイプのものが使用されるようになってきている。これは、プロジェクタ内の光路長が短くなって結果的にプロジェクタの小型化に、より寄与できるという理由によるものである。
【0084】
このようなミラー付ランプないしランプユニットは、例えば、液晶やDMDを用いたプロジェクタ等のような画像投影装置に取り付けることができ、画像投影装置用光源として使用される。画像投影装置としては、例えば、DMDを用いたプロジェクタ(デジタルライトプロセッシング(DLP)プロジェクタ)や、液晶プロジェクタ(LCOS(Liquid Crystal on Silicon)構造を採用した反射型のプロジェクタも含む。)を挙げることができる。本実施形態のランプは、低電圧で始動することができるので、それだけ発生するノイズも少ない。したがって、DLPプロジェクタのようなノイズに比較的弱い画像投影装置にも、好適に適用することができる。
【0085】
また、上記実施形態の高圧放電ランプ、およびミラー付ランプないしランプユニットは、画像投影装置用光源の他に、紫外線ステッパ用光源、または競技スタジアム用光源や自動車のヘッドライト用光源、道路標識を照らす投光器用光源などとしても使用することができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、発光物質として水銀を使用する水銀ランプを高圧放電ランプの一例として説明したが、本発明は、封止部(シール部)によって発光管の気密を保持する構成を有するいずれの高圧放電ランプにも適用可能である。例えば、金属ハロゲン化物を封入したメタルハライドランプなどの高圧放電ランプにも適用することができる。メタルハライドランプにおいても、低電圧で始動できることは好適だからである。また、近年、水銀を封入しない無水銀メタルハライドランプの開発も進んでいるが、そのような無水銀メタルハライドランプに本発明を適用することも可能である。
【0086】
上記実施形態の技術が適用された無水銀メタルハライドランプとしては、図4、図6、図14などに示した構成において、発光管10内に、水銀が実質的に封入されてなく、かつ、少なくとも、第1のハロゲン化物と、第2のハロゲン化物と、希ガスとが封入されているものが挙げられる。このとき、第1のハロゲン化物の金属は、発光物質であり、第2のハロゲン化物は、第1のハロゲン化物と比較して、蒸気圧が大きく、かつ、前記第1のハロゲン化物の金属と比較して、可視域において発光しにくい金属の1種または複数種のハロゲン化物である。例えば、第1のハロゲン化物は、ナトリウム、スカンジウム、および希土類金属からなる群から選択された1種または複数種のハロゲン化物である。そして、第2のハロゲン化物は、相対的に蒸気圧が大きく、かつ、第1のハロゲン化物の金属と比較して、可視域に発光しにくい金属の1種または複数種のハロゲン化物である。具体的な第2のハロゲン化物としては、Mg、Fe、Co、Cr、Zn、Ni、Mn、Al、Sb、Be、Re、Ga、Ti、ZrおよびHfからなる群から選択された少なくとも一種の金属のハロゲン化物である。そして、少なくともZnのハロゲン化物を含むような第2のハロゲン化物がより好適である。
【0087】
また、他の組み合わせ例を挙げると、透光性の発光管(気密容器)10と、発光管10内に設けられた一対の電極12と、発光管10に連結された一対の封止部(13a、b)とを備えた無水銀メタルハライドランプにおける発光管10内に、発光物質であるScI3(ヨウ化スカンジウム)およびNaI(ヨウ化ナトリウム)と、水銀代替物質であるInI3(ヨウ化インジウム)およびTlI(ヨウ化タリウム)と、始動補助ガスとしての希ガス(例えば1.4MPaのXeガス)が封入されているものである。この場合、第1のハロゲン化物は、ScI3(ヨウ化スカンジウム)、NaI(ヨウ化ナトリウム)となり、第2のハロゲン化物は、InI3(ヨウ化インジウム)、TlI(ヨウ化タリウム)となる。なお、第2のハロゲン化物は、比較的蒸気圧が高く、水銀の役割の代わりを担うものであればよいので、InI3(ヨウ化インジウム)等に代えて、例えば、Znのヨウ化物を用いても良い。
【0088】
さらに、上記実施形態では、水銀蒸気圧が20MPa程度以上の場合(いわゆる超高圧水銀ランプの場合)について説明したが、水銀蒸気圧が1MPa程度の高圧水銀ランプに適用することを排除するものではない。つまり、超高圧水銀ランプおよび高圧水銀ランプを含む高圧放電ランプ全般に適用できるものである。また、上記実施形態のランプでは、封止部をシュリンク手法によって作製したが、ピンチング手法によって作製されたものを排除するものではない。
【0089】
加えて、一対の電極12間の間隔(アーク長)は、ショートアーク型であってもよいし、それより長い間隔であってもよい。上記実施形態のランプは、交流点灯型および直流点灯型のいずれの点灯方式でも使用可能である。また、上記実施形態の構成は相互に採用することが可能である。
【0090】
以上、本発明の好ましい例について説明したが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の変形が可能である。
【0091】
【発明の効果】
本発明の放電ランプによれば、封止部のうち金属棒が位置する部分の周囲に、少なくとも希ガスが封入されたキャビティを有しているので、低電圧で始動をすることができるとともに、箔劣化を抑制して寿命が短くなることを防止した放電ランプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のショートアーク型の超高圧水銀ランプ1000の構成を模式的に示す図である。
【図2】従来の低電圧始動ランプの構成を示す図である。
【図3】(a)および(b)は、それぞれ、図2に示したランプの平面図および側面図である。
【図4】本発明による実施形態1にかかる放電ランプ50の構成を模式的に示す図である。
【図5】(a)および(d)は、それぞれ、放電ランプ50の封止部11bの平面図および側面図である。
【図6】実施形態1にかかる放電ランプ50の構成を模式的に示す図である。
【図7】(a)〜(d)は、実施形態1にかかる放電ランプ50の製造方法を説明するための工程図である。
【図8】(a)〜(e)は、実施形態1にかかる放電ランプ50の製造方法を説明するための工程図である。
【図9】(a)および(b)は、キャビティ20の形状を模式的に示す図である。
【図10】実施形態2にかかる放電ランプ51の構成を模式的に示す部分拡大図である。
【図11】実施形態2にかかる放電ランプ52の構成を模式的に示す部分拡大図である。
【図12】(a)〜(c)は、実施形態2にかかる放電ランプ52の製造方法を説明するための工程図である。
【図13】(a)〜(e)は、実施形態2にかかる放電ランプ52の製造方法を説明するための工程図である。
【図14】実施形態2にかかる放電ランプ52の構成を模式的に示す図である。
【図15】(a)〜(d)は、実施形態2にかかる放電ランプ52の製造方法を説明するための工程図である。
【図16】(a)〜(e)は、実施形態2にかかる放電ランプ52の製造方法を説明するための工程図である。
【図17】本発明の実施形態にかかるミラー付きランプ(ランプユニット)900の断面を模式的に示す図である。
【符号の説明】
10 発光管
11a、11b 封止部
12 電極(W電極)
13 金属箔構造体(金属箔)
13a 第1の金属箔部
13b 第2の金属箔部
14 外部リード
15 ガラス部
17 金属テープ(モリブデンテープ)
18 発光物質(水銀)
20 キャビティ(空洞)
21 金属棒
22 コイル
30 アンテナ
31 リード(リード線)
50、51、52 放電ランプ
80 放電ランプ用ガラスパイプ
89、90、91 電極組立体
95 バーナー
100 発光管
101a 封止部
101b 封止部
102 電極
103 モリブデン箔
104 外部リード
105 ガラス部
110 発光管部
111 側管部
112 コイル
120 アンテナ
121 リード線
122 アンテナ
150 キャビティ
200 反射鏡
900 ミラー付きランプ
1000 高圧放電ランプ
2000 低電圧始動の高圧放電ランプ

Claims (9)

  1. 発光物質が封入された管内に一対の電極が対向して配置された発光管と、
    前記発光管の両端に形成され、且つ、前記一対の電極のそれぞれに電気的に接続された金属箔構造体が封止された封止部とを備え、
    少なくとも一方の前記金属箔構造体は、第1の金属箔部と第2の金属箔部と両者を連結する金属棒とから構成されており、
    当該少なくとも一方の金属箔構造体を封止する封止部は、当該封止部のうち前記金属棒が位置する部分の周囲に、キャビティを有しており、
    前記キャビティの内部には、少なくとも希ガスが封入されており、
    前記キャビティが位置する封止部の外周には、アンテナが設けられており、
    前記金属棒には、コイルが巻かれており、
    前記コイルの少なくとも一部は、前記キャビティ内に露出している、放電ランプ。
  2. 前記第1の金属箔部および前記第2の金属箔部は、モリブデンから構成されており、
    前記金属棒は、トリウムタングステン、タングステンおよびモリブデンからなる群から選択された材料から構成されている、請求項1に記載の放電ランプ。
  3. 前記コイルは、トリウムタングステンまたはタングステンから構成されている、請求項1または2に記載の放電ランプ。
  4. 前記コイルの一部が、前記金属棒の一部に溶接によって接続されており、
    前記コイルの残部は、前記金属棒の表面から離間して前記金属棒の周囲に巻かれている、請求項1から3の何れか一つに記載の放電ランプ。
  5. 前記放電ランプは、前記発光管の内容積に対して150mg/cm以上の水銀が前記発光物質として封入された高圧水銀ランプである、請求項1からの何れか一つに記載の放電ランプ。
  6. 請求項1からの何れか一つに記載の放電ランプと、前記放電ランプから発する光を反射する反射鏡とを備えたランプユニット。
  7. 請求項6に記載のランプユニットを備えた画像投影装置。
  8. 金属箔構造体と、前記金属箔構造体に接続された電極と、前記電極が接続された側とは反対側の前記金属箔構造体に接続された外部リードとを有する電極組立体であって、前記金属箔構造体は、第1の金属箔部と第2の金属箔部と両者を連結する金属棒とから構成されており、前記電極は前記第1の金属箔部に接続されており、前記外部リードは前記第2の金属箔部に接続されており、前記金属棒にはコイルが巻かれている、電極組立体を用意する工程(a)と、
    発光管部と、前記発光管部から延びた側管部とを有する放電ランプ用パイプにおける前記発光管部内に前記電極の先端が位置するように、前記パイプの前記側管部に前記電極組立体を挿入する工程(b)と、
    前記工程(b)の後、前記放電ランプ用パイプ内を減圧状態にし、前記側管部を加熱軟化させることによって、前記側管部と前記金属箔構造体とを密着させる工程(c)と
    を包含し、
    前記工程(c)は、
    前記側管部のうちの前記第1の金属箔部に対応する部分と、当該第1の金属箔部とを密着させる工程(c−1)と、
    前記側管部のうちの前記第2の金属箔部に対応する部分と、当該第2の金属箔部とを密着させる工程(c−2)と、
    前記工程(c−1)と(c−2)とによって、前記側管部のうちの前記金属棒の周囲に、キャビティを形成する工程と
    を含む、放電ランプの製造方法。
  9. 前記コイルの一部が、前記金属棒の一部に溶接により接続されており、
    前記コイルの残部は、前記金属棒の表面から離間して前記金属棒の周囲に巻かれている、請求項に記載の放電ランプの製造方法。
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