JP3290649B2 - 放電ランプおよびランプユニット - Google Patents

放電ランプおよびランプユニット

Info

Publication number
JP3290649B2
JP3290649B2 JP2001088383A JP2001088383A JP3290649B2 JP 3290649 B2 JP3290649 B2 JP 3290649B2 JP 2001088383 A JP2001088383 A JP 2001088383A JP 2001088383 A JP2001088383 A JP 2001088383A JP 3290649 B2 JP3290649 B2 JP 3290649B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sealing
discharge lamp
glass
pair
metal foil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001088383A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001351578A (ja
Inventor
関  智行
誠 堀内
誠 甲斐
剛 一番ヶ瀬
守 竹田
真一 山本
健一 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=26589339&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3290649(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2001088383A priority Critical patent/JP3290649B2/ja
Publication of JP2001351578A publication Critical patent/JP2001351578A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3290649B2 publication Critical patent/JP3290649B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電ランプおよび
ランプユニットに関する。特に、液晶プロジェクタ用光
源やデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)プロジ
ェクタなどの画像投影装置用光源として使用される放電
ランプおよびランプユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大画面映像を実現するシステムと
して液晶プロジェクタやDMDプロジェクタなどの画像
投影装置が広く用いられており、このような画像投影装
置には、高い輝度を示す高圧放電ランプが一般的に広く
使用されている。画像投影装置では、液晶パネルなどの
極めて小さな領域に光を集光する必要があるため、高輝
度に加えて点光源に近いことも要求されている。このた
め、高圧放電ランプの中でも、より点光源に近く高輝度
の特長を有するショートアーク型の超高圧水銀ランプが
有望な光源として注目されている。
【0003】図8(a)から(c)を参照しながら、従
来におけるショートアーク型の超高圧水銀ランプ100
0の説明をする。
【0004】図8(a)は、ランプ1000の上面を模
式的に示しており、図8(b)は、ランプ1000の側
面を模式的に示している。図8(c)は、図8(a)の
c−c’線に沿った断面を示している。
【0005】ランプ1000は、石英ガラスから構成さ
れ略球状の発光管(バルブ)110と、同じく石英ガラ
スから構成され発光管110に連結された一対の封止部
(シール部)120および120’とを有している。発
光管110の内部には放電空間115があり、放電空間
115には、発光物質として水銀118(水銀封入量:
例えば、150〜250mg/cm3)と、希ガス(例
えば、数十kPaのアルゴン)と少量のハロゲンとが封
入されている。
【0006】放電空間115には、一対のタングステン
電極(W電極)112および112’が一定の間隔をお
いて対向して配置されており、W電極112(または1
12’)の先端には、コイル114が巻かれている。W
電極112の電極軸116は、封止部120内のモリブ
デン箔(Mo箔)124に溶接されており、両者が溶接
された溶接部117によって、W電極112とMo箔1
24とは電気的に接続されている。
【0007】封止部120は、発光管110から延ばさ
れたガラス部122とMo箔124とを有しており、封
止部120の断面形状は、図8(c)に示すように、円
形の形状を有している。封止部120では、ガラス部1
22とMo箔124とを圧着させることによって、発光
管110内の放電空間115の気密を保持している。封
止部120で発光管110内をシールできる原理を以下
に簡単に説明する。
【0008】ガラス部122を構成する石英ガラスと、
Mo箔124を構成するモリブデンとは互いに熱膨張係
数が異なるため、両者は一体化された状態にはならない
のであるが、Mo箔124が塑性変形することによっ
て、Mo箔124とガラス部122との間に生じる隙間
を埋めることができる。それによって、Mo箔124と
ガラス部122とを互いに圧着させた状態にすることが
でき、封止部120で発光管110内のシールを行うこ
とができる。すなわち、Mo箔124とガラス部122
との圧着による箔封止によって、封止部120のシール
は行われている。なお、ガラス部122とW電極112
の電極軸116とは互いに圧着されていないので、両者
の間には、熱膨張係数の相違によって隙間(不図示)が
生じている。
【0009】封止部120のガラス部122と密着され
るMo箔124は、矩形の平面形状を有しており、図8
(c)に示すように、封止部120および120’内の
中心に配置されている。Mo箔124は、溶接部117
が位置する側と反対の側に、モリブデンから構成された
外部リード(Mo棒)130を有している。Mo箔12
4と外部リード130とは互いに溶接されており、溶接
部132で両者は電気的に接続されている。外部リード
130は、ランプ1000の周辺に配置される部材(不
図示)に電気的に接続されることになる。
【0010】次に、ランプ1000の動作原理を簡単に
説明する。外部リード130およびMo箔124を介し
てW電極112および112’に始動電圧が印加される
と、アルゴン(Ar)の放電が起こり、この放電によっ
て発光管110の放電空間115内の温度が上昇し、そ
れによって水銀118が加熱・気化される。その後、W
電極112および112’間のアーク中心部で水銀原子
が励起されて発光する。ランプ1000の水銀蒸気圧が
高いほど発光効率も増加するため、水銀蒸気圧が高いほ
ど画像投影装置の光源として適しているが、発光管11
0の物理的耐圧強度の観点から、15〜25MPaの範
囲の水銀蒸気圧でランプ1000は使用されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来のランプ1000
には、封止部120のシール構造が破壊されることによ
って、ランプの寿命が短くなるという問題があることを
本願発明者は鋭意研究した結果見出した。
【0012】すなわち、ランプ1000の封止部120
の断面形状は円形であることから、封止部120におけ
る厚さ方向の長さは一定であり(言い換えると、封止部
120のガラス部122の肉厚が一定であり)、そして
封止部120はMo箔124とガラス部122との圧着
によって封止されているため、図9(a)および(b)
に示すように、Mo箔124上には、箔表面に対して直
角な方向(図中、Z方向)に内部応力40(ガラス部1
22からの内部応力40)が一様に加えられている。こ
のため、図9(c)に示すように、ランプ1000の使
用に伴ってMo箔124の膨張・収縮が繰り返されてい
くと、放電管110側のガラス部122と電極軸116
との間に存在する隙間119が、単に圧着されているだ
けのガラス部122とMo箔124との間を矢印119
aの方向(すなわち、Mo箔124の長手方向)に進行
していくことになる。隙間119が進行していき、Mo
箔124と外部リード130の溶接部132まで到達す
ると、Mo箔124全体が酸化してMo箔124の導電
性が失われてしまうため、ランプ1000は動作しなく
なる。
【0013】また、画像投影装置の小型化に伴うランプ
寸法の小型化に対応して、封止部120の寸法を小さく
することが要求されている。この要求にしたがって封止
部120の寸法を小さくすると、図9(b)に示すよう
に、Mo箔124の側面124aとガラス部122の表
面122aまでのガラスの厚さTが薄くなるため、Mo
箔124の側面124aから進行するクラック45がガ
ラス部122の表面122aまで到達することによっ
て、封止部120のシール構造が破壊されるという問題
が生じる。
【0014】本発明はかかる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その主な目的は、封止部のシール構造を長期間
保持することでき、ランプ寿命を長くすることができる
放電ランプを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明による放電ランプ
は、発光物質が封入される管内に一対の電極が対向して
配置された発光管と、前記一対の電極のそれぞれに電気
的に接続された金属箔を封止する一対の封止部とを備
え、前記一対の封止部のそれぞれは、シュリンクシール
構造を有しており、前記金属箔のそれぞれは、前記一対
の電極のそれぞれと電気的に接続された側の反対側に外
部リードを有しており、前記一対の封止部のうちの少な
くとも一方の封止部には、当該封止部における金属箔の
厚さ方向のガラスの肉厚が、前記電極が存在している当
該封止部における金属箔の厚さ方向のガラスの肉厚より
も小なるくびれ部分が少なくとも1つ形成され、前記く
びれ部分は、前記少なくとも一方の封止部のうちの前記
電極の末端と前記外部リードの末端との間の領域にあ
る。ある実施形態において、前記くびれ部分における金
属箔の厚さ方向のガラスの肉厚は、前記電極が存在して
いる封止部における金属箔の厚さ方向のガラスの肉厚の
70〜90%である。ある実施形態において、前記くび
れ部分の少なくとも1つは、前記封止部のうちの中央よ
りも発光管寄りの部位に設けられている。ある実施形態
において、前記くびれ部分は、複数形成されている。あ
る実施形態において、前記一対の封止部の発光管側と反
対側の端部は、テーパ状に形成されている。ある実施形
態において、前記金属箔のそれぞれは、前記発光管から
延ばされたガラス部によって圧着されており、前記一対
の金属箔のそれぞれはモリブデン箔である。ある実施形
態において、前記発光物質は、少なくとも水銀を有して
いる。本発明によるランプユニットは、上記放電ランプ
と、前記放電ランプから発する光を反射する反射鏡とを
備えている。ある実施形態における放電ランプは、発光
物質が封入される管内に一対の電極が対向して配置され
た発光管と、前記一対の電極のそれぞれに電気的に接続
された一対の金属箔のそれぞれを封止する一対の封止部
とを備え、前記一対の封止部のうちの少なくとも一方の
封止部には、当該封止部内の他の部分と比較して、当該
封止部における金属箔の厚さ方向の長さが小なるくびれ
部分が少なくとも1つ形成されている。
【0016】前記くびれ部分の少なくとも1つは、前記
封止部のうちの中央よりも発光管寄りの部位に設けられ
ていることが好ましい。
【0017】前記くびれ部分は、前記封止部に複数形成
されていることが好ましい。
【0018】さらに、前記一対の金属箔のそれぞれは、
前記一対の電極のそれぞれと電気的に接続された側の反
対側に外部リードを有しており、前記少なくとも一方の
封止部のうちの前記電極の末端と前記外部リードの末端
との間の領域に、前記くびれ部分が少なくとも1つ形成
されていることが好ましい。
【0019】ある実施形態における放電ランプは、発光
物質が封入される管内に一対の電極が対向して配置され
た発光管と、前記一対の電極のそれぞれに電気的に接続
された一対の金属箔のそれぞれを封止する一対の封止部
とを備え、前記一対の封止部のうちの少なくとも一方の
封止部には、当該封止部における金属箔の厚さ方向の長
さよりも、当該封止部における前記厚さ方向と直角な方
向の長さが大なる扁平断面部分が少なくとも1つ形成さ
れている。
【0020】ある実施形態では、前記扁平断面部分の断
面形状は、前記金属箔の前記厚さ方向に短軸を有し、前
記厚さ方向と直角な方向に長軸を有する略楕円形であ
る。
【0021】前記扁平断面部分は、前記封止部のうちの
中央よりも発光管寄りの部位に設けられていることが好
ましい。
【0022】前記扁平断面部分は、前記封止部の全体に
形成されていることが好ましい。
【0023】前記一対の封止部のそれぞれは、シュリン
クシール構造を有していることが好ましい。
【0024】前記一対の封止部の発光管側とは反対側の
端部は、テーパ状に形成されていることが好ましい。
【0025】ある実施形態では、前記一対の金属箔のそ
れぞれは、前記発光管から延ばされたガラス部と圧着し
ており、前記一対の金属箔のそれぞれはモリブデン箔で
ある。ある実施形態では、前記発光物質は、少なくとも
水銀を有している。
【0026】本発明によるランプユニットは、上記放電
ランプと、放電ランプから発する光を反射する反射鏡と
を備えている。
【0027】ある実施形態における放電ランプの製造方
法は、放電ランプの発光管となる発光管部と、前記発光
管部から延びた側管部とを有する放電ランプ用パイプ
と;金属箔と、前記金属箔に接続された電極と、前記電
極が接続された側とは反対側の前記金属箔に接続された
外部リードとを有する電極組立体と;を用意する工程
(a)と、前記発光管部内に前記電極の先端が位置する
ように、前記側管部に前記電極組立体を挿入する工程
(b)と、前記工程(b)の後、前記放電ランプ用パイ
プ内を減圧状態にし、前記側管部を加熱軟化させること
によって、前記側管部と前記金属箔とを密着させる工程
(c)と、前記側管部にくびれ部分を形成する工程
(d)とを包含する。また、ある実施形態において、前
記工程(d)は、前記側管部を前記外部リード側にひっ
ぱることによって実行される。
【0028】以下、本発明の作用を説明する。
【0029】本発明の放電ランプによると、封止部内の
他の部分と比較して金属箔の厚さ方向の長さが小なるく
びれ部分が封止部に形成されているので、他の部分より
もくびれ部分における封止部内の金属箔の表面に加わる
内部応力(ガラス部からの内部応力)を小さくすること
ができる。このため、他の部分よりもくびれ部分におけ
る金属箔からの内部応力を相対的に大きくすることがで
きるので、金属箔をくびれ部分で選択的に変形(熱膨
張)させることができる。その結果、くびれ部分の金属
箔によって、封止部における隙間の進行を停止させるこ
とができ、従来技術と比較して封止部のシール構造を長
期間保持することが可能となる。封止部のうちの中央よ
りも発光管寄りの部位にくびれ部分が設けられていれ
ば、より効果的に封止部における隙間の進行を停止させ
ることができる。くびれ部分が封止部に複数形成されて
いれば、複数箇所で封止部における隙間の進行を停止さ
せることができるため好適である。さらに、封止部のう
ち電極の末端と外部リードの末端との間の領域にくびれ
部分が形成されていると、電極と金属箔との接続強度、
および外部リードと金属箔との接続強度が低下すること
を回避することができる。
【0030】本発明による他の放電ランプによると、封
止部における金属箔の厚さ方向の長さよりも、当該厚さ
方向と直角な方向の長さが大なる扁平断面部分が封止部
に形成されているので、従来技術よりも、金属箔の側面
から進行するクラックが封止部表面まで到達し難くする
ことができる。その結果、従来技術よりも封止部のシー
ル構造を長期間保持することが可能となる。扁平断面部
分の断面形状は、例えば、金属箔の厚さ方向に短軸を有
し、当該厚さ方向と直角な方向に長軸を有する略楕円形
にすればよい。クラックは温度変化が大きい発光管側に
て生じやすいので、封止部のうちの中央よりも発光管寄
りの部位に扁平断面部分が設けられていると、クラック
による封止部のシール構造の破壊を効果的に防止するこ
とができる。また、例えば、封止部全体の断面形状を略
楕円形にして、封止部全体が扁平断面部分となるようし
てもよい。
【0031】一対の封止部のそれぞれは、耐圧性の向上
の観点から、シュリンクシール構造にすることが好まし
い。本発明による放電ランプの一例として、発光物質と
して少なくとも水銀を有する水銀ランプ(超高圧水銀ラ
ンプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプを含む)が挙げ
られる。本発明による放電ランプと、放電ランプから発
する光を反射する反射鏡とを組み合わせた構成のランプ
ユニットにすることもできる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態を説明する。以下の図面においては、説明を
簡明にするために、実質的に同一の機能を有する構成要
素を同一の参照符号で示す。なお、本発明は、以下の実
施形態に限定されない。 (実施形態1)図1から図4を参照しながら、本発明に
よる実施形態1にかかる放電ランプ100を説明する。
【0033】まず、図1を参照する。図1(a)は、本
実施形態にかかる放電ランプ100の上面を模式的に示
しており、図1(b)は、放電ランプ100の側面を模
式的に示している。図1(c)は、図1(a)のc−
c’線に沿った断面を示している。図1(d)は、金属
箔24の端面形状を拡大して模式的に示している。な
お、図中の矢印X、YおよびZは座標軸を示している。
【0034】実施形態1の放電ランプ100は、発光管
(バルブ)10と、発光管10に連結された一対の封止
部20および20’とを有している。
【0035】発光管10の管内には、発光物質18が封
入される放電空間15があり、放電空間15には、一対
の電極12および12’が対向して配置されている。発
光管10は、石英ガラスから構成されており、略球形を
している。発光管10の外径は例えば5mm〜20mm
程度であり、発光管10のガラス厚は例えば1mm〜5
mm程度である。発光管10内の放電空間15の容積
は、例えば0.01〜1.0cc程度である。本実施形
態では、外径13mm程度、ガラス厚3mm程度、放電
空間15の容量0.3cc程度の発光管10が用いら
れ、発光物質18として水銀を使用し、例えば150〜
200mg/cm3程度の水銀と、5〜20kPaの希
ガス(例えば、アルゴン)と、少量のハロゲンとが放電
空間15に封入されている。なお、図1(a)および
(b)では、発光管10の内壁に付着している状態の水
銀18を模式的に示している。
【0036】放電空間15内の一対の電極12および1
2’は、例えば1〜5mm程度の間隔(アーク長)で配
置されている。電極12および12’としては、例え
ば、タングステン電極(W電極)が使用される。本実施
形態では、1.5mm程度の間隔でW電極12および1
2’が配置されている。電極12および12’の先端に
は、それぞれコイル14が巻かれている。コイル14
は、電極先端温度を低下させる機能を有している。電極
12の電極軸(W棒)16は、封止部20内の金属箔2
4に電気的に接続されている。同様に、電極12’の電
極軸16は、封止部20’内の金属箔24’に電気的に
接続されている。
【0037】封止部20は、電極12に電気的に接続さ
れた金属箔24と、発光管10から延ばされたガラス部
22とを有しており、金属箔24とガラス部12との箔
封止によって発光管10の放電空間15の気密を保持し
ている。金属箔24は、例えばモリブデン箔(Mo箔)
であり、例えば矩形の形状を有している。ガラス部22
は、例えば石英ガラスから構成されている。
【0038】図1(d)に示すように、金属箔24の厚
さdは例えば20μm〜30μm程度、金属箔24の幅
wは例えば1.5mm〜2.5mm程度であり、厚さd
と幅wとの比は、だいたい1:100程度になってい
る。本実施形態では、同図に示すように、金属箔24の
側面を尖らすようにしている。このようにしている理由
は、ガラス部22との間に隙間が出来ないようにし、且
つ、金属箔24の側面に対して垂直に生じている内部応
力を、箔の厚さ方向と垂直な方向x(X方向)になるべ
く向かせないようにして、厚さ方向と垂直な方向x(X
方向)にできるだけクラックが生じないようにするため
である。
【0039】封止部20は、シュリンクシール構造にさ
れていることが好ましい。シュリンクシール構造の封止
部を作製する場合、ガラス管を加熱して封止を行った後
に自然冷却をするため、封止部20のガラス部22に残
存応力(歪み)が生じないようにすることができ、封止
耐圧を向上させることができるからである。封止部20
内の金属箔24は、電極12と溶接によって接合されて
おり、金属箔24は、電極12が接合された側の反対側
に外部リード30を有している。外部リード30は、例
えばモリブデンから構成されている。なお、これらの封
止部20の構成は、封止部20’についても同様である
ので説明を省略する。
【0040】一対の封止部のうちの少なくとも一方の封
止部20には、くびれ部分26が少なくとも1つ形成さ
れている。くびれ部分26は、封止部20内の他の部分
(例えば、くびれ部分26に隣接する部分)よりも、封
止部20における金属箔24の厚さ方向(Z方向)の長
さが小なる部分である。すなわち、金属箔24の厚さ方
向でのガラス部22の肉厚が他の部分よりも小なる部分
である。図1(b)に示すように、くびれ部分26は、
くびれ部分26に隣接する部分よりも凹んでおり、くび
れ部分26の厚さ方向(Z方向)の長さL’は、封止部
20内の他の部分の長さLよりも短くなっている。くび
れ部分26の厚さ方向の長さL’は、他の部分の厚さ方
向の長さLに対して、例えば70〜90%程度の長さに
すればよい。
【0041】くびれ部分26は、封止部20のうちの金
属箔24が位置している領域において、封止部20の外
形がいったん凹んでまた凹み部分よりも厚さ方向の長さ
が大きくなる部分であるから、図1(c)に示すよう
に、封止部20の断面形状およびくびれ部分26の断面
形状が円形である場合には、他の部分の外径よりも小さ
い外径をくびれ部分26は有することになる。
【0042】本実施形態では、くびれ部分26の外径は
例えば7mm程度であり、くびれ部分26の以外の外径
は例えば8mm程度である。金属箔24の側面24cか
ら進行するクラックがくびれ部分26の表面26aまで
到達し難くするために、金属箔24の側面24cとくび
れ部分26の表面26aとのガラス部22の厚さTは例
えば2mm程度以上あることが好ましい。なお、くびれ
部分26の断面形状は円形に限らず、例えば略楕円形に
なるようにしてもよい。また、本実施形態の放電ランプ
100では、一方の封止部20は1つのくびれ部分26
を有し、他方の封止部20’は複数のくびれ部分26を
有するように構成している。
【0043】次に、図2を参照する。図2(a)および
(b)は、封止部20のくびれ部分26を模式的に拡大
して示している。
【0044】図2(a)に示すように、封止部20がく
びれ部分26を有していると、金属箔24に垂直に加わ
るガラス部22からの内部応力40を、他の部分と比較
してくびれ部分26において小さくすることができる。
くびれ部分26ではガラス部22の厚さが他の部分より
も薄いため、ガラス部22から金属箔24に与えられる
応力が他の部分よりも弱くなるからである。従って、図
2(b)に示すように、くびれ部分26では他の部分と
比較して、相対的に金属箔24からガラス部22に加わ
る内部応力40’が強くなるので、矢印24dのように
金属箔24の変形が生じ、くびれ部分26の金属箔24
に膨張した部分24eが生じることになる。その結果、
金属箔24の膨張部分24eによって、矢印19aの方
向に進む隙間19の進行を停止させることができ、金属
箔24全体が酸化してしまうことを避けることができ
る。すなわち、くびれ部分26に位置する金属箔24を
隙間進行停止部24eとして機能させることによって、
従来技術と比較して封止部のシール構造を長期間保持す
ることが可能となる。
【0045】なお、くびれ部分26は、封止部20(ガ
ラス部22)のうち、電極12の末端12eと外部リー
ド30の末端30eとの間の領域に形成されていること
が好ましい。この領域にくびれ部分26を形成した場
合、電極12および外部リード30と金属箔24との溶
接箇所以外の部分にくびれ部分26が位置することにな
るので、電極12と金属箔24との接続強度、および外
部リード30と金属箔24との接続強度が低下すること
を回避することができるからである。
【0046】図1(a)および(b)に示すように、封
止部20のうちの中央よりも発光管10に連結された側
にくびれ部分26が形成されていれば、隙間19の進行
は発光管10側から始まるので、より早い段階で隙間1
9の進行を停止させることができるため好適である。例
えば、封止部20(ガラス部22)のうち、長手方向
(Y方向)に沿って金属箔24の1/2の位置から発光
管10寄りの部分に、くびれ部分26の底面の少なくと
も一部が位置するようにすればよい。また、封止部2
0’のように、くびれ部分26が複数形成されていれ
ば、複数箇所で隙間19の進行を停止させることができ
るのでさらに好適である。
【0047】なお、本実施形態では、一対の封止部のう
ちのいずれもがくびれ部分26を有するように構成した
が、少なくとも一方の封止部がくびれ部分26を有する
ようにすれば、従来技術と比較して、隙間19の進行を
停止させることができ、封止部のシール構造を長期間保
持することが可能となる。例えば、放電ランプ100が
反射鏡にセットされる場合、激しい温度変化が生じる出
射方向側(反射鏡前方開口部側)の封止部にだけくびれ
部分26を形成するような構成することも可能である。
【0048】次に、図3を参照しながら、放電ランプ1
00の製造方法を例示する。図3(a)から(c)は、
放電ランプ100の製造方法の各工程を示す工程断面図
である。
【0049】まず、図3(a)に示すように、発光管1
0となる部分(発光管部)と封止部のガラス部22とな
る部分(側管部)とを有する放電ランプ用ガラスパイプ
内に、電極12と外部リード30とを有する金属箔(M
o箔)24を挿入する(電極挿入工程)。電極12と外
部リード30とを有する金属箔24を「電極組立体」と
呼ぶこととする。なお、使用する放電ランプ用ガラスパ
イプは、発光管における黒化・失透を効果的に防止する
観点より、アルカリ不純物(Na、K、Li)のそれぞ
れが例えば数ppm以下、好ましくは1ppm以下とい
う極低レベルの高純度石英ガラスから構成されたものが
好ましい。ただし、そのようなガラスパイプに本発明が
限定されるわけではない。
【0050】次に、図3(b)に示すように、ガラスパ
イプ内を減圧状態(例えば、1気圧以下)にした上で、
ガラス管22を例えばバーナー50で加熱し軟化させる
ことによって、ガラス管(側管部)22と金属箔24と
の両者を密着させ、それによって封止部20を形成する
(封止部形成工程)。この際、金属箔24とガラス管
(封止部20のガラス部)22がまだ密着していない状
態で、封止部20を矢印52の方向に引っ張ると、図3
(c)に示すように、ガラス部22にくびれができ、封
止部20にくびれ部分26が形成されることになる(く
びれ部分形成工程)。このようにして、くびれ部分26
を有する封止部20を備えた放電ランプ100が製造さ
れる。なお、ガラス管22を立てた状態で加熱・軟化す
れば、ガラス管22自身の重さでガラス管22が伸びる
ので、重力を利用して容易にくびれ部分26を形成する
ことができる。
【0051】くびれ部26の形成は、金属箔24の全部
と側管部22とを密着させた後に、くびれを作りたい部
位を選択的に加熱溶融し、次いで、矢印52の方向(外
部リード側の方向)に側管部22を引っ張るようにして
行ってもよい。また、くびれを作りたい部位を選択的に
加熱溶融した後、当該部位をつまんでくびれ部26を形
成してもよい。
【0052】また、図4に示すように、くびれ部分形成
工程の後さらにガラス部22を加工して、封止部20の
端部20aをテーパ状にした放電ランプ200を作製す
ることもできる。封止部20の端部20aをテーパ状に
すると、端部20aのエッジの角度が90度から鈍角に
なるため、複数の放電ランプを取り扱う工程(例えば、
洗浄工程など)の際、ある放電ランプの端部20aのエ
ッジが、他の放電ランプの一部(例えば、封止部20の
ガラス部22)を物理的に破壊することを防止・低減さ
せることができる。封止部20の端部20aのテーパー
角θは、例えば45〜60度程度にすればよい。
【0053】テーパ状の端部20aを作製するには、例
えば、くびれ部分工程後のガラスパイプを矢印46方向
に回転させながらグラインダ44を用いてガラス部22
を研磨することによって行えばよい。ガラス部22の研
磨を行った後、外部リード30を折らないようにしなが
ら、ガラスの研磨部分を例えば手で折り、不要部分23
を取り除けば、放電ランプ200が得られる。
【0054】本実施形態の放電ランプでは、一対の封止
部のうち少なくとも一方はくびれ部分26を有している
ので、くびれ部分26に位置する金属箔24を隙間進行
停止部24eとして機能させることができ、その結果、
従来技術と比較して封止部のシール構造を長期間保持す
ることが可能となる。 (実施形態2)図5を参照しながら、本発明による実施
形態2にかかる放電ランプ300を説明する。本実施形
態の放電ランプ300は、封止部に扁平断面部分が形成
されている点において、封止部にくびれ部分26が形成
されていた上記実施形態1の放電ランプ100と異な
る。なお、本実施形態の説明を簡明にするため、以下で
は、実施形態1と異なる点を主に説明し、実施形態1と
同様の点の説明は省略または簡略化する。
【0055】図5(a)は、本実施形態の放電ランプ3
00の上面を模式的に示しており、図5(b)は、放電
ランプ300の側面を模式的に示している。図5(c)
は、図5(a)のc−c’線に沿った断面を示してい
る。
【0056】本実施形態の放電ランプ300は、発光管
(バルブ)10と、発光管10に連結された一対の封止
部20および20’とを有しており、一対の封止部20
および20’のうちの少なくとも一方には、扁平断面部
分28が少なくとも1つ形成されている。扁平断面部分
28は、封止部20における金属箔24の厚さ方向(図
中Z方向)の長さL2と比較して、厚さ方向と直角な方
向x(または図中X方向)の長さL1が長い部分であ
り、本実施形態では、封止部20(または20’)の全
体が扁平断面部分28となるように構成し、図5(c)
に示すように、扁平断面部分28の断面形状が略楕円形
状を有するように構成している。すなわち、金属箔24
の厚さ方向に短軸28bが位置し、厚さ方向と直角な方
向xに長軸28aが位置する略楕円形状の扁平断面部分
28が封止部20全体に形成されている。
【0057】封止部20が扁平断面部分28を有してい
ると、同一サイズの従来の放電ランプよりも、金属箔2
4の側面24cから扁平断面部分28の表面28cまで
のガラス部22の厚さTを厚くすることができる。この
ため、金属箔24の側面24cから進行していくクラッ
クが扁平断面部分28の表面28cまで到達し難くする
ことができる。その結果、従来技術よりも封止部のシー
ル構造をより長期間保持することが可能となる。
【0058】また、封止部20の断面が円形形状となる
ように構成された場合と比較して、厚さ方向と直角な方
向xの長さL1に対する厚さ方向の長さL2の割合を小
さくすることができるため、金属箔24の上面および下
面に加わるガラス部22からの内部応力を相対的に小さ
くすることができる。これによって、金属箔24が厚さ
方向に変形しやすくなり、金属箔24の内部応力が厚さ
方向に強くなる結果、金属箔24の側面24cからガラ
ス部22に加わる内部応力(厚さ方向と直角な方向xの
金属箔24からの内部応力)を円形断面の場合よりも減
少させることが可能となる。従って、金属箔24の側面
24cから扁平断面部分28の表面28cまでのガラス
部22の厚さTが同じ封止部20の場合でも、円形断面
の封止部よりも、本実施形態の略楕円形状の封止部20
の方がシール構造をより長期間保持することが可能とな
る。
【0059】本実施形態では、図5(c)に示すよう
に、金属箔24の厚さ方向(図中Z方向)に短軸28b
が位置し、厚さ方向と直角な方向(図中X方向)に長軸
28aが位置する略楕円形状を有する断面となるように
扁平断面部分28を構成している。長軸28aの長さ
(L1)と短軸の長さ(L2)との割合は、例えば2:
1である。また、L1が約16mmでL2が約8mmの
とき、金属箔24の側面24cから扁平断面部分28の
表面28cまでのガラス部22の厚さTを約6mm程度
になるように構成している。
【0060】また、封止部20の全体に扁平断面部分を
形成しなくとも、封止部20の少なくとも一部に扁平断
面部分28が形成されていれば、従来技術と比較して封
止部20のシール構造を長期間保持することが可能とな
る。ランプ動作時においては、発光管10から離れた部
分よりも発光管10に近い部分の方が金属箔24の温度
変化が大きくなるので、温度変化に起因して生じる金属
箔の変形(熱膨張)は発光管10側の方で大きくなり、
その結果、発光管10側のガラス部22にクラックが生
じやすくなる。従って、封止部20の一部に扁平断面部
分28を形成させる場合には、封止部20のうちの中央
よりも発光管10側に扁平断面部分28を形成させるよ
うに構成することが好ましい。なお、上記実施形態1の
くびれ部分26が扁平断面部分28となるように構成し
てもよいし、くびれ部分26と扁平断面部分28とを別
個に封止部20に形成することも可能である。
【0061】なお、本実施形態では、一対の封止部のう
ちのいずれもが扁平断面部分28を有するように構成し
たが、少なくとも一方の封止部が扁平断面部分28を有
するようにすれば、従来技術と比較して封止部のシール
構造を長期間保持することが可能となる。
【0062】次に、放電ランプ300の製造方法を例示
する。放電ランプ300を得るためには、上記実施形態
1の電極挿入工程(図3(a))を行った後、厚さ方向
(Z方向)の長さL2よりも、厚さ方向と直角な方向
(X方向)の長さL1が長くなるように、封止部形成工
程(図3(b))行えばよい。以下、図6を参照しなが
ら、具体的に説明する。
【0063】まず、放電ランプ用ガラスパイプを鉛直方
向(図中Y方向)に配置した後、矢印41の方向に回転
可能にするためにチャック(不図示)を用いてガラスパ
イプの上部および下部を支持する。次に、ガラスパイプ
内に、電極12と外部リード30とを有する金属箔24
を挿入した後、ガラスパイプ内を減圧可能な状態にす
る。次に、ガラスパイプ内を減圧状態(例えば、20k
Pa)にすると共にガラスパイプを矢印41の方向に回
転させた後、例えばバーナー50によってガラス管22
の加熱し軟化させる。
【0064】この際、ガラスパイプの回転を一時的に停
止させたり、回転速度を調整することによって、金属箔
24の厚さ方向に位置するガラス部22と、厚さ方向と
直角な方向(X方向)に位置するガラス部22の加熱状
態を変えた上で、金属箔24とガラス管22とを密着さ
せれば、封止部20に扁平断面部分28を形成すること
ができる。本実施形態では、金属箔24の表面とバーナ
ー50とが向かい合う位置でガラスパイプの回転を一時
停止させる(180°ごとに回転を停止させる)ように
して、扁平断面部分28の形成を行っている。なお、ガ
ラスパイプを回転させるのではなく、バーナー50を回
転させて、ガラス管22の所望の部分を加熱し軟化させ
るようにしてもよい。
【0065】本実施形態の放電ランプでは、封止部20
が扁平断面部分28を有しているので、従来技術より
も、金属箔24の側面24cから進行するクラックが封
止部20の表面まで到達し難くすることができ、その結
果、従来技術よりも封止部のシール構造を長期間保持す
ることが可能となる。 (実施形態3)上記実施形態1および2の放電ランプ
は、反射鏡と組み合わせてランプユニットにすることが
できる。図7は、上記実施形態1の放電ランプ100を
備えたランプユニット500の断面を模式的に示してい
る。
【0066】ランプユニット500は、略球形の発光部
10と一対の封止部20とを有する放電ランプ100
と、放電ランプ100から発せられた光を反射する反射
鏡60とを備えている。なお、放電ランプ100は例示
であり、上記実施形態の放電ランプのいずれであっても
よい。また、ランプユニット500は、反射鏡60を保
持するランプハウスをさらに備えていてもよい。
【0067】反射鏡60は、例えば、平行光束、所定の
微小領域に収束する集光光束、または、所定の微小領域
から発散したのと同等の発散光束になるように放電ラン
プ100からの放射光を反射するように構成されてい
る。反射鏡60としては、例えば、放物面鏡や楕円面鏡
を用いることができる。
【0068】本実施形態では、放電ランプ100の一方
の封止部20に口金55が取り付けられており、封止部
20から延びた外部リード30と口金55とは電気的に
接続されている。口金55が取り付けられた側の封止部
20と反射鏡60とは、例えば無機系接着剤(例えばセ
メントなど)で固着されて一体化されている。反射鏡6
0の前面開口部60a側に位置する封止部20の外部リ
ード30には、リード線65が電気的に接続されてお
り、リード線65は、外部リード30から、反射鏡60
のリード線用開口部62を通して反射鏡60の外にまで
延ばされている。反射鏡60の前面開口部60aには、
例えば前面ガラスを取り付けることができる。
【0069】このようなランプユニットは、例えば、液
晶やDMDを用いたプロジェクタ等のような画像投影装
置に取り付けることができ、画像投影装置用光源として
使用される。上記実施形態の放電ランプおよびランプユ
ニットは、画像投影装置用光源の他に、紫外線ステッパ
用光源、または競技スタジアム用光源や自動車のヘッド
ライト用光源などとしても使用することができる。 (他の実施形態)上記実施形態では、発光物質として水
銀を使用する水銀ランプを放電ランプの一例として説明
したが、本発明は、封止部(シール部)によって発光管
の気密を保持する構成を有するいずれの放電ランプにも
適用可能である。例えば、金属ハロゲン化物を封入した
メタルハライドランプなどの放電ランプにも適用するこ
とができる。
【0070】さらに、上記実施形態では、水銀蒸気圧が
20MPa程度の場合(いわゆる超高圧水銀ランプの場
合)について説明したが、水銀蒸気圧が1MPa程度の
高圧水銀ランプや、水銀蒸気圧が1kPa程度の低圧水
銀ランプについても適応可能である。また、一対の電極
12および12’間の間隔(アーク長)は、ショートア
ーク型であってもよいし、それより長い間隔であっても
よい。上記実施形態の放電ランプは、交流点灯型および
直流点灯型のいずれの点灯方式でも使用可能である。
【0071】
【発明の効果】本発明の放電ランプによれば、一対の封
止部の少なくとも一方がくびれ部分を有しているので、
封止部のシール構造を長期間保持することでき、ランプ
寿命を長くすることができる。また、本発明の他の放電
ランプによれば、一対の封止部の少なくとも一方が扁平
断面部分を有しているので、封止部のシール構造を長期
間保持することでき、ランプ寿命を長くすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、実施形態1にかかる放電ランプ10
0の構成を模式的に示す上面図であり、(b)は、放電
ランプ100の構成を模式的に示す側面図である。
(c)は、(a)のc−c’線に沿った断面を示す断面
図であり、(d)は、金属箔24の端面形状を模式的に
示す拡大図である。
【図2】封止部のくびれ部分を示す断面拡大図である。
【図3】(a)〜(c)は、実施形態1における放電ラ
ンプ100の製造方法を説明するための工程断面図であ
る。
【図4】実施形態1における放電ランプ200の製造方
法を説明するための断面図である。
【図5】(a)は、実施形態2にかかる放電ランプ30
0の構成を模式的に示す上面図であり、(b)は、放電
ランプ300の構成を模式的に示す側面図であり、そし
て(c)は、(a)のc−c’線に沿った断面を示す断
面図である。
【図6】実施形態2における放電ランプ300の製造方
法を説明するための工程断面図である。
【図7】実施形態3にかかるランプユニット500の構
成を模式的に示す断面図である。
【図8】(a)は、従来の放電ランプ1000の構成を
模式的に示す上面図であり、(b)は、放電ランプ10
00の構成を模式的に示す側面図である。(c)は、
(a)のc−c’線に沿った断面を示す断面図である。
【図9】(a)から(c)は、従来の放電ランプ100
0の課題を説明するための図である。
【符号の説明】
10 発光管 12、12’ 電極(W電極) 14 コイル 15 放電空間(管内) 16 電極棒 17 Mo棒 18 発光物質(水銀) 20、20’ 封止部 22 ガラス部 24 金属箔(Mo箔) 26 くびれ部分 28 扁平断面部分 30 外部リード 32 接続部(溶接部) 40、40’ 内部応力 44 グラインダ 45 クラック 50 バーナー 55 口金 60 反射鏡 62 リード線用開口部 65 リード線 100、200、300 放電ランプ 500 ランプユニット 110 発光管 112、112’ W電極 114 コイル 115 放電空間(管内) 116 電極棒 118 発光物質(水銀) 120、120’ 封止部 122 ガラス部 124 Mo箔 130 外部リード 1000 超高圧水銀ランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 一番ヶ瀬 剛 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 竹田 守 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 山本 真一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 佐々木 健一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平11−67154(JP,A) 特開 平11−154492(JP,A) 特開 昭62−98553(JP,A) 特開2000−223023(JP,A) 実公 昭40−34793(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 61/36 F21S 2/00 F21V 7/00 F21Y 101:00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光物質が封入される管内に一対の電極
    が対向して配置された発光管と、 前記一対の電極のそれぞれに電気的に接続された金属箔
    を封止する一対の封止部とを備え、前記一対の封止部のそれぞれは、シュリンクシール構造
    を有しており、 前記金属箔のそれぞれは、前記一対の電極のそれぞれと
    電気的に接続された側の反対側に外部リードを有してお
    り、 前記一対の封止部のうちの少なくとも一方の封止部に
    、当該封止部における金属箔の厚さ方向のガラスの肉
    が、前記電極が存在している当該封止部における金属
    箔の厚さ方向のガラスの肉厚よりも小なるくびれ部分が
    少なくとも1つ形成され 前記くびれ部分は、前記少なくとも一方の封止部のうち
    の前記電極の末端と前記外部リードの末端との間の領域
    にある、 放電ランプ。
  2. 【請求項2】 前記くびれ部分における金属箔の厚さ方
    向のガラスの肉厚は、前記電極が存在している封止部に
    おける金属箔の厚さ方向のガラスの肉厚の70〜90%
    である、請求項1に記載の放電ランプ。
  3. 【請求項3】 前記くびれ部分の少なくとも1つは、前
    記封止部のうちの中央よりも発光管寄りの部位に設けら
    れている、請求項1または2に記載の放電ランプ。
  4. 【請求項4】 前記くびれ部分は、複数形成されてい
    る、請求項1から3の何れか一つに記載の放電ランプ。
  5. 【請求項5】 前記一対の封止部の発光管側と反対側の
    端部は、テーパ状に形成されている、請求項1から
    何れか一つに記載の放電ランプ。
  6. 【請求項6】 前記金属箔のそれぞれは、前記発光管か
    ら延ばされたガラス部によって圧着されており、 前記一対の金属箔のそれぞれはモリブデン箔である、請
    求項1からの何れか一つに記載の放電ランプ。
  7. 【請求項7】 前記発光物質は、少なくとも水銀を有し
    ている、請求項1からの何れか一つに記載の放電ラン
    プ。
  8. 【請求項8】 請求項1からの何れか一つに記載の放
    電ランプと、前記放電ランプから発する光を反射する反
    射鏡とを備えたランプユニット。
JP2001088383A 2000-04-03 2001-03-26 放電ランプおよびランプユニット Expired - Fee Related JP3290649B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001088383A JP3290649B2 (ja) 2000-04-03 2001-03-26 放電ランプおよびランプユニット

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-100669 2000-04-03
JP2000100669 2000-04-03
JP2001088383A JP3290649B2 (ja) 2000-04-03 2001-03-26 放電ランプおよびランプユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001351578A JP2001351578A (ja) 2001-12-21
JP3290649B2 true JP3290649B2 (ja) 2002-06-10

Family

ID=26589339

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001088383A Expired - Fee Related JP3290649B2 (ja) 2000-04-03 2001-03-26 放電ランプおよびランプユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3290649B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4310243B2 (ja) 2004-06-23 2009-08-05 株式会社 日立ディスプレイズ 液晶表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001351578A (ja) 2001-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7049749B2 (en) Discharge lamp, method for producing the same and lamp unit
CN1747117B (zh) 超高压水银灯
US6876151B2 (en) Discharge lamp and lamp unit
JP3290649B2 (ja) 放電ランプおよびランプユニット
US7329992B2 (en) Discharge lamp, method for fabricating the same and lamp unit
US6600268B2 (en) Short arc mercury lamp and lamp unit
JP4009128B2 (ja) 放電ランプおよびその製造方法、ならびにランプユニット
WO2008023492A1 (fr) Procédé de fabrication de lampe à décharge à haute pression, lampe à décharge à haute pression, unité de lampe et afficheur d'image par projection
JP3290648B2 (ja) 放電ランプおよびその製造方法、ならびにランプユニット
JP3927136B2 (ja) 放電ランプの製造方法
JP2004273325A (ja) 放電ランプの製造方法
JP4027252B2 (ja) 放電ランプの製造方法
JP4193540B2 (ja) ショートアーク型超高圧放電ランプ
JP3952901B2 (ja) 高圧水銀ランプ
JP4054206B2 (ja) 放電ランプおよびその製造方法、ならびにランプユニット
JP4009127B2 (ja) 放電ランプおよびその製造方法、ならびにランプユニット
JP3330591B2 (ja) ショートアーク型水銀ランプおよびランプユニット
JP3330592B2 (ja) 放電ランプの製造方法および放電ランプ
JP3620394B2 (ja) 高周波励起点光源ランプ装置
JP2006294269A (ja) 高圧放電ランプおよびその製造方法、ならびに当該高圧放電ランプを有するランプユニット
JP3480454B2 (ja) ショートアーク型超高圧放電ランプ
JP2002237276A (ja) 放電ランプおよびその製造方法、ならびにランプユニット
JP2003109404A (ja) 反射鏡付き高圧水銀ランプおよび画像投影装置
JPH1116537A (ja) ショートアーク放電ランプ
JPH11162407A (ja) 放電ランプ及び光源装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3290649

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080322

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090322

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100322

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110322

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110322

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120322

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130322

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130322

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140322

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees