JP2004273325A - 放電ランプの製造方法 - Google Patents

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雄一郎 荻野
Yoshimitsu Mino
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昭夫 菊地
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Abstract

【課題】封止された発光空間内に配されたタングステン棒の所定の溶断部位を溶断させることにより一対の電極を形成する場合において、溶断時の溶断部位の温度上昇により、電極材料であるタングステンが一部蒸発し、発光管壁に付着することを抑制することが可能な放電ランプの製造方法を提供する。
【解決手段】電極構造部分42を含む電極組立体のうち、電極を構成するタングステン棒16の溶断部位18を溶断させる際に、発光管部全体の温度を、少なくとも発光管内に封入された発光物質(例えば水銀118)が蒸発する温度まで上昇させた状態で溶断させる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電ランプの製造方法に関し、特に点光源に近づけるため電極間距離を短縮したショートアーク型放電ランプの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶プロジェクタやDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)を用いたプロジェクタなど、大画面への表示を実現するプロジェクタが種々検討されている。このようなプロジェクタの光源として、より点光源に近づけるため電極間距離を1mm以下と短縮したショートアーク型の高圧水銀ランプ等の放電ランプが注目されている。
【0003】
このような放電ランプの製造方法として、放電ランプの一対の電極となる電極構造部分を含む電極組立体を、発光管部と側管部とを有する放電ランプ用ガラスバルブ内に挿入し、前記側管部を封止して、内部に電極構造部分が位置する発光管を形成した後に、前記電極構造部分の一部(溶断部位)を選択的に溶融切断させることにより、発光管内に一対の電極を形成する放電ランプの製造方法が、例えば特許文献1に開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特許第3330592号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平7−45237号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本願発明者らの検討によると、電極構造部分に含まれる一本のタングステン棒の溶断部位を、例えばレーザによって溶融切断させる際、タングステン棒を溶融させる際の温度上昇により電極材料であるタングステンが蒸発し、発光管壁に付着する場合があることがわかった。このように付着した場合でも、発光管内に封入されたハロゲンの作用(ハロゲンサイクル)により、出荷前のエージングで発光管壁をクリーニングすることが可能な場合もあるが、付着量が多いとクリーニングが十分できない場合も有り、製品の歩留まりの悪化が懸念された。なお、このような電極材料の蒸発、及び発光管内壁への付着という問題は、一本のタングステン棒を溶融切断させる場合に限らず、封止された発光空間内に延出された電極部材(例えば電極棒の先端部にコイル状の部材を取り付けた部材)の放電側先端部に発光管部の外部からレーザを照射し、先端を溶融加工するような場合にも生じ得るものである。
【0007】
本発明は、係る問題点に鑑みてなされたものであって、封止された発光管内で一本の電極棒を溶融切断したり、電極部材を溶融加工すること等により電極を形成する放電ランプの製造方法において、電極材料の蒸発や、蒸発した電極材料の発光管内壁への付着を抑制することが可能な放電ランプの製造方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る第1の放電ランプの製造方法は、発光管部と側管部とを有するガラスバルブ内に、電極を構成する電極部材と発光物質とを導入して前記側管部を封止し、前記ガラスバルブ内に前記電極部材を固着した後、前記電極部材の少なくとも一部を溶融加工することにより電極を形成する放電ランプの製造方法において、前記発光物質の少なくとも一部が蒸発した状態で前記電極部材の少なくとも一部を溶融させることを特徴としている。
【0009】
また、本発明に係る第2の放電ランプの製造方法は、一対の電極となる電極構造部分を含む電極組立体を、発光管部と側管部とを有するガラスバルブに挿入するとともに、発光物質を導入して前記側管部を封止し、前記ガラスバルブ内に前記電組立体を固着した後、前記電極構造部分の一部を溶融切断させることにより一対の電極を形成する放電ランプの製造方法において、前記発光物質の少なくとも一部が蒸発した状態で前記電極構造部分の一部を溶融させることを特徴としている。
【0010】
なお、「溶融切断」とは、電極材料を加熱溶融させて分離させることを意味しており、以下、「溶断」ともいう。溶断の具体的な方法として、例えばレーザ照射により加熱して溶融させた後、レーザ照射を止めて自然冷却させる際の電極材料の表面張力により切断させる方法があるが、加熱方法はレーザに限定されないし、切断させる方法も、例えば溶融している状態で何らかの衝撃を与えるなど種々考えられる。
【0011】
本発明の放電ランプの製造方法では、電極構造部分の一部を溶断させて一対の電極を構成する際、あるいは、電極部材を溶融させる際に、発光物質の少なくとも一部を蒸発させた状態で溶融させる。このようにすることで、発光管部内圧が上昇し、電極材料の蒸発自体を抑制することができる他、蒸発した発光物質の粒子と、溶融の際の加熱により一部蒸発した電極材料の粒子とが衝突することによって、電極材料が発光管壁に付着することを抑制することができる。ここで「発光管部」とは、主として発光空間を形成している球体部分をいう。なお、前記発光空間を形成している球体のガラス部分及び発光空間に露出した電極部分の両方の温度を上昇させることが好ましい。
【0012】
なお、溶融させる前に、前記発光物質の全てを蒸発させることが好ましい。発光物質(例えば水銀)が蒸発せずに残った状態であると、溶融の際の温度上昇により水銀が沸騰し、溶融している状態の電極に当たり、加工後の電極の形状等に悪影響を与える場合もあるからである。もっとも他の発光物質の場合には一部蒸発でよい場合も有り得る。
【0013】
なお、本発明に係る第3の放電ランプの製造方法として、電極材料を溶融させる前に、発光管部の内壁に発光物質の被膜を形成させることもできる。この被膜の形成によっても、発光管部内壁に電極材料が付着することを一層抑制することができるからである。
発光管が石英ガラスから成り、発光物質の一例として、例えば、前記発光物質が水銀を含む場合、溶断若しくは溶融させる際の前記発光管部の温度は、1100℃以下とすることが好ましい。本願発明者らの検討によると、この温度を超えると石英ガラスの再結晶化が起こり発光管部の白濁が生じることが明らかとなったからである。また、形成後の一対の電極間の距離は4.5mm以下(0mmは含まない。)であることが好適である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る放電ランプの製造方法の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1〜図3は、本発明の実施の形態に係る放電ランプの製造方法の一例としての高圧水銀ランプの製造方法について説明するための図である。
【0015】
本実施の形態では、まず図1に示すように放電ランプ用ガラスバルブ(以下、単に「ガラスバルブ」という。)50と、放電ランプの一対の電極となる電極構造部分42を含む1個の電極組立体40とを用意した後、ガラスバルブ50内に電極組立体40を挿入する。
ガラスバルブ50は放電ランプの発光管となる略球形の発光管部10と、発光管部10から伸ばされた側管部22とを有している。側管部22の一部は放電ランプの封止部となる部分である。ガラスバルブ50は、例えばチャック52によって保持するようにして固定すればよい。本実施の形態では、水平方向にガラスバルブ50を保持しているが、鉛直方向に保持してもよい。
【0016】
ガラスバルブ50は、例えば石英ガラスによって構成されており、本実施の形態で用いるガラスバルブ50の発光管部10の内径は6mm、ガラス厚は3mmであり、側管部22の内径は3.4mm、長手方向の長さはそれぞれ250mmである。電極組立体40は、電極構造部分42を構成する一本のタングステン棒16と、一本のタングステン棒16の両端に接合された金属箔24及び24‘を含んでいる。金属箔24、24‘は、例えばモリブデン箔から構成することができる。タングステン棒16は放電ランプにおける一対の電極のそれぞれの電極軸となる部分である。タングステン棒16の長さは、例えば20mm程度であり、その直径は例えば0.4mm程度である。タングステン棒16の中央部分には、後工程で溶断されることとなる溶断部位18がある。タングステン棒16のうち溶断部位18の外側に位置する箇所は、電極先端となる部分であり、本実施の形態では、その部分にコイル14及び14’が取り付けられている。なお、コイル14及び14‘をタングステン棒16に取り付けるに際しては、巻回形成後のコイル14及び14’の内径がタングステン棒16の直径よりも小さくなるようにコイル14及び14‘を形成した後に、当該コイルの中にタングステン棒16を圧挿入することが好ましい。タングステン棒16とコイル14及び14’との間の密着の度合いが均一となり、後工程において、例えばレーザ照射により、溶断部位を溶断させた際に、コイル部分の放熱量がほぼ一定となるため、同じレーザ出力で加工を行った後の電極等の状態にバラツキが生じにくいからである。もっとも圧挿入に限定されず、コイル14及び14‘の内径を大きくして、タングステン棒16を挿入した後、例えば抵抗溶接により取り付けるようにしてもよい。
【0017】
コイル14及び14‘は、製造された放電ランプにおいて、電極先端部の温度を低下させる機能を有する。コイル14及び14‘が取り付けられた部分の電極構造部分42の外径は、例えば1.4mm程度である。なお、本実施の形態では、一対の電極となる電極構造部分42を一本のタングステン棒16で構成しているので、一対の電極の中心軸19は最初から一致させることが可能となっている。タングステン棒16と金属箔24、24’はそれぞれ溶接によって接合されている。金属箔24、24’は例えば矩形の平板とすることができ、寸法は適宜調整すればよい。なお、タングステン棒16と接合された部分の反対側には、例えばモリブデンにより構成された外部リード30が溶接により接合されている。
【0018】
電極組立体40の挿入は、ガラスバルブ50の発光管部10に電極構造部分42が位置するように行われる。次に、ガラスバルブ50の側管部22を電極組立体40の一部(金属箔24及び24‘)と密着させることにより、放電ランプの封止部20及び20’(図2参照)を形成する。側管部22と金属箔24との密着(封止)は、既知の方法に従って行えばよい。例えばガラスバルブ50を減圧可能な状態とした後、ガラスバルブ50内を減圧する(例えば20kPa)。この減圧下でチャック52を用いてガラスバルブ50を回転させながら、ガラスバルブ50の側管部22をバーナーで加熱し軟化させると、側管部22と金属箔24とが密着して封止部20を形成することができる。
【0019】
一方の封止部20を形成した後、他方の封止部20‘を形成する前において、ガラスバルブ50の発光管部10の内部に放電ランプの発光物質を導入するようにすると、発光物質の導入を比較的簡単に行うことができる。もっとも封止部20及び20’を形成した後に、発光管部10に穴をあけて発光物質を導入し、導入後に穴を塞ぐようにしてもよい。
【0020】
本実施の形態では、発光管部10の内部に、発光物質としての水銀(例えば150〜200mg/cm程度の水銀)118と、5〜20kPaの希ガス(例えばアルゴン)と、少量のハロゲン(たとえば臭素)とを導入している。ハロゲンは、単体(例えば、Br)に限らず、ハロゲン前駆体の形態で封入することもでき、本実施の形態では、臭素をCHBrの形態で封入している。封入されたハロゲン(若しくはハロゲン前駆体から誘導されたハロゲン)は、ランプ動作時においてハロゲンサイクルを行う役割を有している。
【0021】
封止部20、20‘を形成すると、図2に示すように密閉された発光空間15に電極構造部分42が配置された発光管10が得られる。次に発光管10内に位置する前記溶断部位18を選択的に切断することにより、所定の電極間距離D(図3参照)を有する一対の電極12、12’を形成することができる。本実施の形態では、後述するように外部からレーザ照射することにより、電極12、12‘の先端部は半球状に加工されている。その後、封止部20、20’が所定の長さとなるようにガラスバルブ50を切断することにより、図3に示すように、一対の電極12及び12‘を発光管10内に形成した放電ランプ100が得られる。
【0022】
さて、本実施の形態の放電ランプの製造方法は、前記溶断部位18を溶断させる際に発光管10を加熱して温度を上昇させ、発光物質の少なくとも一部を蒸発させた状態で、前記溶断部位18を溶融させることを特徴としている。図4は、発光管10を加熱する際の様子を示す図である。
本実施の形態では、図4に示すように発光空間15の下方にヒータコイル125を配置して通電し、加熱することで発光管10の全体の温度を上昇させる。なお、この際に発光管10を構成するガラス部分のみでなく、電極12、12‘の温度も上昇させることが好適である。図5は、発光管10を加熱した状態で発光管外部から溶断部位18に向けてレーザ60を照射する際の様子を示す図である。
【0023】
発光管全体の温度が上昇した状態で溶断部位18を溶融させることにより、溶断の際、電極材料であるタングステンが蒸発すること、及び蒸発した電極材料が発光管部内壁に付着することが抑制できる理由について、以下に説明する。
まず、発光管10の温度が上昇することによって、発光物質として発光空間15に封入されている水銀118(図4参照)が蒸発する。図5において、符号119が蒸発した水銀粒子を表している。
【0024】
まず、発光管10温度の上昇は発光空間15の内圧の上昇を招来し、この内圧の上昇によって電極材料の蒸発自体を抑制することができる。また、電極材料が蒸発したとしても、蒸発したタングステン粒子が発光空間15内の蒸発水銀粒子119と衝突することにより、タングステンが発光管壁に付着することが抑制される(図5参照)。
【0025】
上記のような理由で電極材料の発光管壁への付着が抑制されるのであれば、溶融する際の発光管の温度として、発光空間15に封入された発光物質の少なくとも一部が蒸発する温度であり、かつ温度の上昇により発光空間内圧が上昇しても、発光管の耐圧を下回る範囲となるような温度まで加熱することが好ましいことになる。
【0026】
上記実施の形態のように発光物質として水銀を用いる場合においては、発光管の加熱後の温度は、水銀が蒸発する範囲内であって、発光管内圧が発光管の耐圧を下回る範囲で任意に規定することが可能ということになる。なお、1100℃以下とすることが好ましい。1100℃を超えると石英ガラスの再結晶化が生じ、発光管を構成する石英ガラスが白濁する場合があるようである。もっとも、好ましい温度範囲は用いる発光物質や封入圧等の諸条件によって変化し得る。
【0027】
以上に説明したような放電ランプの製造方法を適用することにより、電極組立体の溶断部位に外部からレーザを照射して一対の電極を形成するような場合において、電極材料が発光管内壁に付着することを抑制でき、量産時の歩留まりを向上させることができる。
なお、上記実施の形態の製造方法にて製造した放電ランプは、例えば液晶プロジェクタやDMDを用いるプロジェクタなどのようは画像投影装置に取り付けることができ、プロジェクタ用光源として使用することができる。また、上記の放電ランプは、プロジェクタ用光源の他に、紫外線ステッパ用光源、競技スタジアム用光源や自動車等のヘッドライト用光源として用いることもできる。
【0028】
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明の内容が、上記実施の形態に示された具体例に限定されないことは勿論であり、例えば、以下のような変形例を考えることができる。
(1)即ち、上記実施の形態では、溶接部位18に発光管外部からレーザ照射を行うことにより溶断するようにした。レーザ照射を用いる方法は密閉した発光管内部の溶断部位を溶断させる方法としてはもっとも現実的と考えられるが、これに限定されるわけではなく、例えば誘導加熱を利用することも考えられる。
【0029】
(2)また、上記実施の形態では、図4に示すように、発光管近傍にヒータコイル125を設けて発光管全体を加熱するようにしているが、加熱の方法もこれに限定されず、例えば溶断部位の溶断に至らない程度の出力のレーザ照射で発光管を加熱するようにしたり、加熱した炉の内部を通過させるなど、種々の方法で加熱することができる。
【0030】
(3)上記実施の形態では、電極組立体40に、一対の電極の中心軸が一致しているタングステン棒16を用いたが、電極中心軸が同一軸にないようなタングステン棒を用いることも可能である。また、電極組立体40としてモリブデン箔24、24‘が接合されたものを用いたが、当該モリブデン箔24、24’の部分もタングステン棒としたものを用いることも可能である。即ち一本のタングステン棒を電極組立体として用いることもできる。この場合外部リード30もタングステン棒で構成することができる。
【0031】
(4)上記実施の形態では、発光物質として封入された水銀の蒸気圧が20MPa程度の放電ランプ(いわゆる超高圧水銀ランプ)の製造に適用する場合について詳細に説明したが、水銀蒸気圧が1MPa程度の高圧水銀ランプや、水銀蒸気圧が1kPa程度の低圧水銀ランプについても適用することが可能である。また、本発明は、水銀ランプ以外の他の放電ランプにも適用可能であり、例えば、金属ハロゲン化物を封入したメタルハライドランプなどの放電ランプに適用することもできる。溶断部位を溶断させる際の温度範囲を最適化することが好ましいのは上記した通りである。
【0032】
(5)上記実施の形態では、電極組立体の溶断部位を溶断させる場合について説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、例えば電極軸の放電側先端部にコイル状、筒状等の被覆部材を取り付け、封止部を封止した後で、電極先端部を加熱溶融するような場合にも適用することが可能である。このような場合、電極先端部を溶融させる方法として電極間の放電による電極先端部の加熱を利用する方法や、外部からレーザ照射する方法などが考えられえるが、本発明を適用することにより、溶融の際の電極材料の蒸発や発光管内壁への付着を抑制することができる。
【0033】
(6)上記実施の形態では、発光管10を加熱して発光物質である水銀を蒸発させた状態で電極組立体を加熱溶融させているが、蒸発した電極材料が発光管内壁に付着することを抑制するためには、溶融させる前に、発光管内壁全体に発光物質の被膜を形成するようにしてもよい。この被膜の形成方法として、一旦発光管を加熱して発光物質を蒸発させた後に、例えば自然冷却させることが考えられる。
【0034】
(7)本発明は、電極間距離(D)が比較的短い(例えば4.5mm以下、より好ましくは2mm以下、もっとも0mmは含まない。)のショートアーク型の放電ランプに適用することが好適であるが、それに限定されるわけではない。また、交流点灯型の放電ランプだけでなく直流点灯型の放電ランプに適用することもできる。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る放電ランプの製造方法によれば、発光物質の少なくとも一部が蒸発した状態で、電極組立体や電極部材を溶融させるので、電極材料の蒸発や、蒸発した電極材料の発光管内壁への付着を抑制することができ、放電ランプの量産時の歩留まりの向上を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における放電ランプの製造方法について説明するための図である。
【図2】封止部20、20‘を形成した後の発光管10を示す図である。
【図3】一対の電極12及び12‘を発光管10内に形成した放電ランプ100を示す図である。
【図4】発光管10を加熱する際の様子を示す図である。
【図5】発光管10を加熱した状態で発光管外部からレーザ照射する際の様子を示す図である。
【符号の説明】
10 発光管
12、12‘ 電極
15 発光空間
16 タングステン棒
18 溶断部位
20、20‘ 封止部
40 電極組立体
42 電極構造部分
50 ガラスバルブ
52 チャック
60 レーザ
118 水銀
119 蒸発した水銀粒子
125 ヒータコイル

Claims (8)

  1. 発光管部と側管部とを有するガラスバルブ内に、電極を構成する電極部材と発光物質とを導入して前記側管部を封止し、前記ガラスバルブ内に前記電極部材を固着した後、前記電極部材の少なくとも一部を溶融加工することにより電極を形成する放電ランプの製造方法において、
    前記発光物質の少なくとも一部が蒸発した状態で前記電極部材の少なくとも一部を溶融させる
    ことを特徴とする放電ランプの製造方法。
  2. 一対の電極となる電極構造部分を含む電極組立体を、発光管部と側管部とを有するガラスバルブに挿入するとともに、発光物質を導入して前記側管部を封止し、前記ガラスバルブ内に前記電組立体を固着した後、前記電極構造部分の一部を溶融切断させることにより一対の電極を形成する放電ランプの製造方法において、
    前記発光物質の少なくとも一部が蒸発した状態で前記電極構造部分の一部を溶融させる
    ことを特徴とする放電ランプの製造方法。
  3. 溶融させる前に、前記発光物質の全てを蒸発させる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の放電ランプの製造方法。
  4. 発光管部と側管部とを有するガラスバルブ内に、電極を構成する電極部材と発光物質とを導入して前記側管部を封止し、前記ガラスバルブ内に前記電極部材を固着した後、前記電極部材の少なくとも一部を溶融加工することにより電極を形成する放電ランプの製造方法において、
    溶融させる前に、前記発光管部の内壁に前記発光物質の被膜を形成させる
    ことを特徴とする放電ランプの製造方法。
  5. 一対の電極となる電極構造部分を含む電極組立体を、発光管部と側管部とを有するガラスバルブに挿入するとともに、発光物質を導入して前記側管部を封止し、前記ガラスバルブ内に前記電組立体を固着した後、前記電極構造部分の一部を溶融切断させることにより一対の電極を形成する放電ランプの製造方法において、
    溶融させる前に、前記発光管部の内壁に前記発光物質の被膜を形成させる
    ことを特徴とする放電ランプの製造方法。
  6. 前記発光管部は石英ガラスから成り、
    前記発光物質は水銀を含み、
    溶融させる際の前記発光管部の温度は1100℃以下である
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の放電ランプの製造方法。
  7. 溶融させる際に、発光管部の外部から、所定の部位に向けてレーザを照射する
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の放電ランプの製造方法。
  8. 形成後の一対の電極間の距離は4.5mm以下(0mmは含まない。)である
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の放電ランプの製造方法。
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