JP3464994B2 - 高圧放電ランプおよびその製造方法 - Google Patents
高圧放電ランプおよびその製造方法Info
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Description
よびその製造方法に関する。
と組み合わせて用いる高圧放電ランプは、システムの小
型化に伴い、よりコンパクトで明るいランプが望まれて
いる。
は、アーク長をより短く設計することが必要である。し
かしながら、アーク長を短くしたときに従来と同等以上
の明るさの光源を得るには、ランプ電流が電極の制限を
受けるので、ランプ内の封入物の圧力を上げる必要があ
る。すなわち、高耐圧動作に耐えうるランプが望まれて
いる。特に、30MPa以上の超高圧動作は、従来に比
べて飛躍的な特性向上があると期待されている。
あっても、寿命末期にランプが破裂するなどの不具合が
発生するという課題は、まだまだ解決されていないの
で、動作圧の高低にかかわらず、ランプの安全性を向上
するために、従来にない高耐圧構造のランプが必要であ
る。
1(a)に示す。図21(a)における高圧放電ランプ
は、石英ガラスを主たる材料とする発光部1から延在し
た側管部2からなる容器(以降、単に「管」と称する)
を有する。電極棒3の一部と電極棒3に電気的に接続さ
れた金属箔4と金属箔4の他端に電気的に接続された外
部リード線5の一部とが側管部2に埋設されている。発
光部1には、水銀7と、図示しないが希ガスが封入され
ている。
しており、側管部2は石英ガラスを主たる材料としてい
る。この2種類の材料の封着は、熱膨張係数の違いによ
り非常に困難である。
発光部1側の金属箔4の端部を起点として、ガラスに亀
裂が入りやすいという課題があった。亀裂が発生する原
因は、電極棒3と側管部2はあたかも封着されているよ
うに見えるが、実はごくわずかな間隙8があるためであ
る。例えばシュリンク封止をした場合、電極棒3と側管
部2との間隙8のB−Bの断面は、図21(b)のよう
に略円形の間隙8aであり、特に応力が集中する形状で
はない。一方、金属箔4と電極棒3との接合部との間隙
8のC−Cの断面は、断面図21(c)のように金属箔
4のエッジ部に沿って、鋭い切り欠け形状の間隙8bと
なっている。この間隙8bには応力が集中し、ガラスに
亀裂が発生する。
プとして、特開2001−118542号公報に開示さ
れたランプがある。このランプは、石英ガラスからなる
封止管部に挿通された石英ガラスからなる補助ガラスに
コイル材が配置されており、そのコイル材により、電極
棒が保持されているショートアーク型高圧水銀ランプで
ある。この構成によると、コイル材と電極棒との間に隙
間が空いており、それにより、ランプ点灯サイクルによ
る電極棒の収縮によって発生する封止管部のクラックを
防止して、最終的に耐圧を向上させることができる。
2号公報に開示されたランプは、点灯サイクルに対する
耐圧は上がるものの、コイル材と封止管部との接着部は
熱膨張係数の違うために、その接着力は十分ではなかっ
た。
の間に発生する間隙8bを無くす手段を、特願2000
−214070号明細書に開示したが、確実に30MP
a以上の高耐圧構造をもつランプを実現するには、さら
なる改良が必要であった。
であり、その主な目的は、高耐圧構造を実現した高圧放
電ランプおよびその製造方法を提供することにある。
は、発光部と、前記発光部の両側から延在した側管部と
から構成され、石英を主成分とする容器と、前記発光部
に封入された水銀と、前記側管部のそれぞれに埋設され
た金属箔と、一端が前記金属箔に接続され且つ他端が前
記発光部に延出してなる電極棒とを備え、前記電極棒
は、前記側管部に埋設された部分の少なくとも一部に、
表面積を増加させる表面積増加構造を有しており、前記
金属箔の少なくとも一部と、前記金属箔と前記電極棒と
の接合部と、前記表面積増加構造の一部とを含む前記側
管部の部分には、62重量%のSiO 2 と13.8重量
%のAl 2 O 3 と23.7重量%のCuOとが添加された
封着部ガラスが設けられている。
は、前記発光部内の容積を基準にして、230mg/c
m3以上である。
発光部の内圧は23MPa以上である。
a以上であることが好ましい。
銀が凝集しない温度以上、かつ、前記封着部ガラスが軟
化しない温度以下の位置に配置されていることが好まし
い。
における前記金属は、銅、アルミニウム、鉄、ナトリウ
ムおよびホウ素からなる群から選択される。
造はコイル構造である。
造は、ネジ山構造であり、前記表面積増加構造の設けら
れた前記電極棒の部分の最も細い部分の外径を1とした
ときに、最も突出した部分の外径が1.1から2.0ま
での範囲にある。
は、発光部と前記発光部の両側から延在した管状の側管
部とを備え、石英を主成分とする容器と;金属箔と、前
記金属箔の一端に接続され且つ表面積を増加させる表面
積増加構造を有する電極棒とを少なくとも備えた電極組
立構造物と;を用意する工程と、金属または当該金属の
酸化物の少なくとも1種の金属材料が石英に添加された
封着部ガラスによって、前記電極組立構造物のうちの、
前記金属箔の少なくとも一部と、前記金属箔と前記電極
棒との接合部と、前記表面積増加構造の一部とを含む部
位を覆う工程と、前記電極組立構造物の前記封着部ガラ
スによって覆われた部分が前記側管部の内部に位置する
ように、前記電極組立構造物を前記容器に挿入する工程
と、前記発光部と前記側管部との境界から前記封着部ガ
ラスの手前までの前記側管部をシュリンクさせた後に、
前記側管部を冷却させ、その後に前記封着部ガラスの前
記発光部の側の端部から前記金属箔の側の前記側管部を
シュリンクさせて前記電極組立構造物を封止する工程と
を包含する。
することにより、前記電極組立構造物を封止する工程
は、前記発光部と前記側管部との境界から前記封着部ガ
ラスの手前までの前記側管部をシュリンクさせる工程
と、前記封着部ガラスの前記発光部の側の端部から前記
金属箔の側の前記側管部をシュリンクさせる工程とを含
む。
することにより、前記電極組立構造物を封止する工程
は、前記発光部と前記側管部との境界から前記封着部ガ
ラスの手前までの前記側管部をシュリンクさせ、前記封
着部ガラスの前記発光部の側の端部から前記金属箔の側
の前記側管部をシュリンクさせる工程を含む。
することにより、前記電極組立構造物を封止する工程
は、前記発光部と前記側管部との境界から前記封着部ガ
ラスの手前までの前記側管部をシュリンクさせ、前記側
管部を冷却し、そして、前記封着部ガラスの前記発光部
の側の端部から前記金属箔の側の前記側管部をシュリン
クさせる工程を含む。
封着部ガラスの手前までの前記側管部をシュリンクさせ
るときに、前記発光部と前記側管部との境界から前記封
着部ガラスへの方向へ前記側管部をシュリンクさせてい
くことが好ましい。
は筒形構造物である。
物に前記封着部ガラスを挿入する工程と、前記封着部ガ
ラスを前記電極組立構造物に焼き付ける工程とを更に含
む。
は、粉末材料を塗布し焼き付けて形成されたものであ
る。
造はコイル構造である。
造はネジ山構造であり、前記表面積増加構造の設けられ
た前記電極棒の部分の最も細い部分の外径を1としたと
きに、最も突出した部分の外径が1.1から2.0まで
の範囲にある。
の軟化点は500℃から1750℃までの範囲にある。
における前記金属は、銅、アルミニウム、鉄、ナトリウ
ムおよびホウ素からなる群から選択された少なくとも一
種である。
と電極棒との接合部と、表面積増加構造の一部とを含む
側管部の部分に、金属もしくは前記金属の酸化物の少な
くとも1種類の金属材料を石英に付与した封着部ガラス
を設けることによって、金属箔と電極棒との接合部に発
生する間隙に封着部ガラスが溶け込んで間隙をなくすと
ともに、前記表面積増加構造に封着部ガラスが溶け込ん
で電極棒と側管部との接着力を強固にでき、金属箔と電
極棒との接合部に発生する亀裂を防止するとともに、ラ
ンプの耐圧を向上できる。また、たとえ表面積増加構造
と封着部ガラスとにランプ点灯中に間隙が発生したとし
ても、金属箔と電極棒との接合部に発生する間隙を封着
部ガラスによってなくしているので、接合部に生じる応
力による亀裂も同時に抑制できており、寿命に対するさ
らに信頼性の高い高耐圧構造を実現することができる。
銀が凝集しない温度以上、かつ、前記封着部ガラスが軟
化しない温度以下の位置に配置されている場合、ランプ
の発光特性が低下することを抑制でき、また、点灯中に
封着部ガラスが溶け出して発光部の内部に付着すること
を防止できる。
属は、銅、アルミニウム、鉄、ナトリウム、ホウ素の中
から選択されたものであり、この構成により、封着部ガ
ラスの熱膨張係数を、側管部と表面積増加構造との熱膨
張係数の中間値に設定でき、点灯サイクル時に起こる熱
負荷による歪み(応力)を吸収でき、亀裂の発生を抑制
できる。
とができ、表面積増加構造をコイルとすることにより、
容易に表面積増加構造を設けることができる。また、前
記表面積増加構造はネジ山構造とすることができる。こ
の場合、前記表面積増加構造の設けられた前記電極棒の
部分の最も細い部分の外径を1としたときに、最も突出
した部分の外径が1.1から2.0までであることが好
ましく、この構成により、耐圧を向上させつつ、側管部
に発生するクラックを抑制できる。
と、金属箔と電極棒との接合部と側管部との間に間隙が
なく、かつ、電極棒と側管部との接着力を向上でき、ラ
ンプの耐圧を向上できる高圧放電ランプを製造すること
ができる。
て、前記電極組立構造物を封止する際において、前記発
光部と前記側管部との境界から前記封着部ガラスの手前
までの前記側管部をシュリンクさせる工程と、前記封着
部ガラスの前記発光部側の端部から前記金属箔の側の前
記側管部をシュリンクさせる工程とを実行することがで
きる。さらに、前記側管部を加熱して前記電極組立構造
物を封止する際において、前記発光部と前記側管部との
境界から前記封着部ガラスの手前までの前記側管部をシ
ュリンクさせ、前記封着部ガラスの前記発光部側の端部
から前記金属箔の側の前記側管部をシュリンクさせる場
合、封着部ガラスから発生する不純ガスが発光部に入り
込むことを抑制でき、その結果、ランプ特性を向上でき
る。
から前記封着部ガラスの手前までの前記側管部をシュリ
ンクさせた後に、前記側管部を冷却し、前記封着部ガラ
スの前記発光部側の端部から前記金属箔の側の前記側管
部をシュリンクさせた場合、封着部ガラスから発生する
不純ガスが発光部に入り込むことをさらに抑制でき、そ
の結果、ランプ特性を向上できる。そして、前記発光部
と前記側管部との境界から前記封着部ガラスの手前まで
の前記側管部をシュリンクさせる際に、前記発光部と前
記側管部との境界から前記封着部ガラスへの方向へ前記
側管部をシュリンクさせていくと、封着部ガラスから発
生する不純ガスが発光部へ入り込むことを格段に抑制で
き、ランプ特性を向上できる。
合、前記電極組立構造物に筒形構造物の前記封着部ガラ
スを挿入して、筒形の前記封着部ガラスを前記電極組立
構造物に焼き付けると、封着部ガラスを電極組立構造物
に焼き付けることにより、電極組立構造物を容器に挿入
する際の金属箔の曲がりを抑制することができる。ま
た、前記封着部ガラスが粉末材料を塗布し焼き付けて形
成されたものである場合、電極組立構造物を覆う封着部
ガラスを粉末材料から形成することにより、工程を簡略
化することができる。
増加させるためのコイルと、コイルと側管部との熱膨張
係数の中間値をもつガラスとを組み合わせた側管部を有
する高圧放電ランプを試作し、そして、従来に知られて
いなかった接着力を向上させる効果を見出し、高耐圧構
造のランプを実現することに成功した。
実施の形態を説明する。以下の図面においては、説明の
簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を
同一の参照符号で示す。なお、本発明は以下の実施形態
に限定されない。
施の形態1に係る高圧放電ランプの構成を模式的に示し
ている。なお、高圧放電ランプとは、点灯時の内圧が1
気圧以上になる放電ランプである。高圧放電ランプとし
て、典型的には、HIDランプ(高輝度ランプ)と呼ば
れる、高圧水銀ランプやメタルハライドランプを挙げる
ことができる。
と、発光部1の両側から延在した側管部2とから構成さ
れた容器(以下、「管」と呼ぶ場合もある。)から構成
されている。容器を構成する材料は、石英(より具体的
には、石英ガラス)を主成分としている。発光部1に
は、少なくとも水銀7が封入されている。なお、図1に
示した高圧放電ランプの側管部2は、発光部1の内部の
気密性を保持する部位(封止部)であり、本実施形態の
高圧放電ランプは、側管部2を2つ備えたダブルエンド
型のランプである。
が埋設されている。金属箔4には、電極棒3の一端が接
続されており、電極棒3の他端は、発光部1に延出して
いる。電極棒3は、側管部2に埋設された部分の少なく
とも一部に、表面積を増加させる表面積増加構造(6)
を有している。そして、金属箔4の少なくとも一部と、
金属箔4と電極棒3との接合部と、表面積増加構造
(6)の一部とを含む側管部2の部分には、封着部ガラ
ス9が設けられている。封着部ガラス9は、金属または
当該金属の酸化物の少なくとも1種の金属材料(ここで
は、金属材料として、金属酸化物材料も含む。)が添加
されたガラスであり、封着部ガラス9における金属は、
銅、アルミニウム、鉄、ナトリウムおよびホウ素からな
る群から選択される。なお、封着部ガラスは、コイル6
と側管部(石英ガラス)2との熱膨張係数の中間値を持
つものである。
ンプである場合、水銀7の封入量は、発光部1内の容積
を基準にして、例えば、150mgから200mg/c
m3以上である。そして、230mg/cm3以上である
ことが好ましく、300mg/cm3以上であることが
更に好ましい。なお、水銀7の封入量が約230mg/
cm3の場合、安定点灯時の発光部1の内圧は、ほぼ2
3MPaとなり、水銀7の封入量が約300mg/cm
3の場合、安定点灯時の発光部1の内圧は、ほぼ30M
Paとなる。
凝集しない温度以上、かつ、封着部ガラス9が軟化しな
い温度以下の位置に配置されていることが好ましい。安
定点灯時に水銀7が凝集しない温度以上の位置に配置す
るのは、点灯中に側管部2と電極棒3とのわずかな間隙
に水銀が溜まってランプの発光特性が低下することを抑
制できるからであり、そして、封着部ガラス9が軟化し
ない温度以下の位置に配置するのは、点灯中に封着部ガ
ラス9が溶け出して発光部1の内部に付着することを防
止できるからである。なお、封着部ガラス9の軟化点
は、例えば、500℃から1750℃である。
ランプ(高圧水銀ランプ)である場合における説明を詳
述する。
主なる材料とした内容積が約0.025ccである発光
部1から石英ガラスを主なる材料とする側管部2が延在
している容器(以降、「管」と称する)を有している。
側管部2には、棒直径約0.25mmのタングステンを
主なる材料とする電極棒3の一部と、電極棒3に電気的
に接続されたモリブデンを主なる材料とする金属箔4、
そして更に金属箔4の他端に電気的に接続されている外
部リード線5の一部が埋設されている。また、側管部2
に位置する電極棒3のまわりには、電極棒3の表面積を
増加させる表面積増加構造の一例である断面直径60μ
mのタングステンコイル6が巻かれており、タングステ
ンコイル6は、金属箔4と電極棒3との溶接部を除く場
所に配されている。発光部1には、発光種である水銀7
が7.5mgと、図示しないがアルゴンガスが200m
bar(25℃時)封入されている。また、電極棒3と
側管部2との間と、タングステンコイル6と側管部2と
の間には、熱膨張係数の違いにより、電極の封止工程で
自然と発生するごくわずかな間隙8がある。図1には分
かりやすくするために大きく間隙8を図示しているが、
実際には目視で観察できないほど狭い隙間である。な
お、上述のタングステンコイル6は、アーク放電を維持
する電極棒3先端に巻かれるコイル(以下、「電極用コ
イル」と称す)のことではない。
タングステンコイル6が巻かれた電極棒3の一部と、金
属箔4の一部とを含む部分と、側管部2との境界部分に
は、封着部ガラス9が存在している。封着部ガラス9
は、石英SiO2に、銅Cuおよび/または酸化銅Cu
O、アルミナAl2O3が含有しているガラスである。こ
の封着部ガラス9と電極棒3の周りに巻かれたタングス
テン6、または、封着部ガラス9と金属箔4との間に
は、間隙8がない。なお、封着部ガラス9は、金属箔4
の一部だけでなく、全部にあってもよい。
SiO2:62重量%、Al2O3:13.8重量%、C
uO:23.7重量%を成分とするガラス(商品名;S
CY2、SEMCOM社製。歪点;520℃)を用いる
ことができる。なお、添加物として酸化銅を用いたガラ
ス(商品名;SCY2)を用いた場合において、その酸
化銅が混入された封着部ガラス(石英ガラス層)9の組
成分析をしたところ、封着部ガラス9中では、酸化銅の
形態で存在しているというより、ほとんど銅の形態で存
在していることが確認された。なぜ、銅の形態で存在す
るのかその理由はよく分からないが、おそらく、酸化銅
の酸素が何らかの理由により石英ガラス(シリカ)の方
に取られて、銅の形態で存在しているのではないかと推
測される。
ンクの注入により判明する。判定方法の概略図を図2に
示す。インクを発光管内に注入するために、発光管端部
を切断して一方の側管部2を取り去り、その切断口より
インク(ニューコクシン・食用赤色102号)を注入す
る。残ったインクが側管部2に浸透するように側管部2
を下に向ける。狭い間隙8にもインクが進入するよう、
側管部2の外側を水中に浸けた状態で超音波振動を与
え、数時間放置した。
の部分にはインクの進入が観察できたが、封着部ガラス
9に封着されている電極棒3のタングステンコイル6部
分、金属箔4の周りにはインクの進入は観察できなかっ
た。ここで述べている間隙8とは、発光部1と連続的に
つながる隙間のことである。例えば、不連続に存在する
隙間には、インクは進入しない。つまり、電極棒3と金
属箔4との接合部の付近の隙間は、封着部ガラス9とタ
ングステンコイル6とが密着しているため、インクによ
る進入試験では確認できない。そこで、電極棒3と金属
箔4との接合部の付近の断面を出して、拡大して確認し
たところ、隙間はなかった。
けるインクの進入試験の結果を示す。用いた従来ランプ
の一例を図21(a)示す。図21(a)において、図
1と同一部位は、同等号を付して説明を省略する。図1
と異なる点は、封着部ガラス9とタングステンコイル6
とがないことである。本実施形態のランプと同様なイン
ク試験したところ、図22のように電極棒3と側管部2
との間隙8にインクの進入が観察され、電極棒3と金属
箔4との溶接部のまわりの間隙8bにもインクの進入が
観察された。
に示した構成のランプは、封着部ガラス9があることで
電極棒3と金属箔4との接合部と側管部2との間の間隙
8bがなくなるだけでなく、封着部ガラス9とタングス
テンコイル6の間にも間隙8がなくなり、従来のランプ
に比べて、電極棒3と封着部ガラス9、金属箔4と封着
部ガラス9との密着性が向上していることが分かる。な
お、側管部にタングステンコイルが設けられたランプが
特開2001−118542号公報に開示されている
が、それは、側管部2と電極棒3とに間隙8をつくるた
めに設けられており、本発明のように積極的に密着性向
上を果たすものではない。
は、封着部ガラス9を、銅Cu、アルミナAl2O3、石
英SiO2が混在したガラスに変更しても、同様の効果
を得ることができる。また、同様に鉄Fe、酸化鉄Fe
2O3が混在したガラスに変更しても、また、アルミナA
l2O3が混在したガラスに変更しても、また、酸化銅C
uO、銅Cu、アルミナAl2O3、炭酸ナトリウムNa
2CO3、ナトリウムNa、酸化ボロンB2O3が混在した
ガラスに変更しても、同様の効果を得ることができる。
これらのものが同様の効果を示すことができるという確
認は、ガラスについての情報システム(システム名;I
NTERGLAD Ver.5)によるシミュレーショ
ンを用いて、その物性を予測することにより行った。
るランプが示す耐圧の測定について説明する。
いた。図3において、図1と同一部位は、同等号を付し
て説明を省略する。一方側の閉塞側管部10は、図1構
成の側管部12と同様の構成であり、電極棒3、金属箔
4、および外部リード線5は閉塞側管部10に封止され
ている。他方の開口側管部11は封止せずに、開放して
いる。この開口側管部11から高圧水を導入し、破壊す
る圧力を測定する。その時のランプの破壊圧力を、ラン
プの初期耐圧とした。
も測定を行った。比較例のランプ1は、図21(a)の
ランプの片側のみの側管部2を図3と同様に開放したも
の、比較例のランプ2は図23のランプ(特願2000
−214070号)の片側のみの側管部2を図3と同様
に開放したものである。なお、特願2000−2140
70号およびその対応米国出願09/903,852号
を、本願明細書に参考のため援用する。図23におい
て、図1と同一部位は、同等号を付して説明を省略す
る。図23に示したランプと本発明の図1のランプとの
違いは、電極棒3の周りに巻かれたタングステンコイル
6がないだけである。
なインク進入試験を行ったが、間隙8へのインクの進入
は確認できたが、封着部ガラス9に覆われている電極棒
3と金属箔4とへのインクの進入は確認できなかった。
プ)と比較例のランプとの耐圧測定の結果を図4に示
す。この耐圧測定により、本発明のランプ(図1)にお
ける閉塞側管部10の耐圧は30〜40MPaであっ
た。それに対して、図21(a)の比較例のランプ1の
側管部2の耐圧は15〜20MPaであり、図23の比
較例のランプ2の側管部2の耐圧は20〜25MPaで
あった。すなわち、本発明の図1に示した構成のランプ
にすることにより、ランプの耐圧も向上できることが分
かった。
ンコイル6の有無にかかわらず、密着性と耐圧が向上す
ることがわかる。すなわち、封着部ガラス9は密着性を
向上する、言い換えるならば、封着部ガラス9は接着力
を向上させてランプの耐圧を向上させることが分かる。
しかし、タングステンコイル6をさらに設けることによ
り、ランプの耐圧がさらに向上することが分かった。こ
れはタングステンコイル6を電極棒3に巻き付けること
で、封着部ガラス9と電極棒3の接着面積が広がり、よ
り強固に電極棒3と封着部ガラス9とが接着したためと
考えられる。すなわち、電極棒3と封着部ガラス9との
接触面積を増加させることにより、ランプの耐圧を上昇
させることが可能となった。
る。側管部2内に位置する電極棒3の周りに巻かれたタ
ングステンコイル6は、側管部2と電極棒3との間に間
隙をあけることで側管部2に発生する亀裂を抑制すると
考えられていた。しかし、このタングステンコイル6と
側管部2との間にタングステンコイル6と側管部2との
熱膨張係数の中間的なガラス(本発明では「封着部ガラ
ス」に対応)を設けることにより、タングステンコイル
6と側管部2との接着力をより強固にでき、ランプの耐
圧を向上させることができることである。
図5に示すような、表面に凹凸形状をつけた凹凸電極棒
3aを用いて検討した。凹凸形状は、断面が3角形のネ
ジ山構造とし、凹凸電極棒3aの最も細い部分の外径
を、0.250mmとし、最も太い部分の外径を0.2
75mmとした。3角形の頂点と頂点の間隔は60μm
である。この凹凸電極棒3aを用いて図3に示した側管
部2の構成で封止したところ、耐圧は30〜40MPa
であった。つまり、図1のタングステンコイルによら
ず、凹凸電極棒3aの表面形状を凹凸形状にすること
で、耐圧向上の効果を得られることが分かった。
径を、0.30mm(電極棒3aの最も細い部分の外径
0.25mmを1としたとき、最も太い部分の外径比
は、1.2)0.40mm(比は1.6)、0.50m
m(比は2.0)、0.60mm(比は2.4)とし
て、それぞれ図3のような構成で耐圧試験とインクによ
る進入試験を実施した。その結果、最も太い部分の外径
を0.60mmまで太くすると、密着性が低下し、ラン
プの耐圧も25MPaと低下した。すなわち、凹凸電極
棒3aの凹凸形状は、最も細い部分の外径を1.0とし
た場合、最も太い部分の外径は2.0以下にするのが望
ましい。
mとし、最も太い部分の外径を0.26mm(比は1.
04)にした場合は、ランプの耐圧が25〜30MPa
と、若干の耐圧向上は見られるものの、顕著な差はなか
った。これは、凹凸形状がなだらかで、凹凸電極棒3a
の接着面積は、耐圧向上に効くほど大きくならなかった
ためと考える。すなわち、凹凸電極棒3aの凹凸形状
は、最も細い部分の外径を1とした場合、最も太い外径
は1.1以上にするのが好ましい。
構造の断面を、上の例では3角形にしたが、台形状にし
ても、4角形状にしても、その形状にかかわらず効果を
得ることができる。
は、側管部2に覆われている電極棒3の部分で最も太い
外径と最も細い外径とを規定しているのであって、耐圧
に関係しない電極用コイルの部分の外径を規定している
ものではない。
ス9を、銅Cu、アルミナAl2O3、シリカSiO2が
混在したガラスに変更しても、同様の効果を得ることが
できる。また、同様に鉄Fe、酸化鉄Fe2O3が混在し
たガラスに変更しても、また、アルミナAl2O3が混在
したガラスに変更しても、また、酸化銅CuO、銅C
u、アルミナAl2O3、炭酸ナトリウムNa2CO3、ナ
トリウムNa、酸化ボロンB2O3が混在したガラスに変
更しても、同様の効果を得ることができる。
圧は、30MPa以上を達成できることがわかるが、耐
圧が30MPa以上になる利点を説明する。
組み合わせて用いるランプは、光利用率向上のため、よ
り点光源に近づける工夫がなされている。点光源に近づ
ける具体的な手段は電極間距離を短くすることである
が、その際電極間距離が短くなるためにランプ電圧が所
定の値まで上がらないという課題が発生する。ランプ電
圧が低くなると、光束を得るためにランプ電流を多く流
す必要がある。しかし、適正なランプ電流は電極棒3の
径等で決まり、それ以上に電流を流すと電極棒3の温度
が過度に上昇し、電極材料が飛散して発光管1は黒化
し、ランプ寿命を低下させる原因となる。そこで、電極
棒3を大きくして電流を多く流そうとすれば、アークが
太って点光源化に反する。さらに極端な電極棒3の太化
は、輝点移動等によりアークが不安定動作になりやす
い。また、電流をより多く流そうとすれば、安定器は大
きく、高価になるため、システムの小型化、安価化に合
わない。
させずに光束を上昇させるためには、ランプ電圧が上昇
させることが不可欠である。すなわち、ランプを点光源
化するためには、耐圧の高いランプを実現する必要があ
る。なお、耐圧向上により、例えば10MPaの動作圧
のランプに対しても、その安全性がより向上するという
大きな利点があることはいうまでもない。つまり、30
MPa以上のランプだけでなく、30MPa未満のラン
プであっても、安全性または信頼性の向上の観点からみ
れば、本発明によって得られる利点は大きい。特に、2
0MPaを超えるレベルのランプ(すなわち、今日の1
5MPa〜20MPaのランプを超える点灯動作圧を有
するランプ。例えば、23MPa以上または25MPa
以上のランプ)について、その安全性および信頼性を確
保できる意義は非常に大きい。また、ランプを大量生産
する場合には、ランプの特性にどうしてもばらつきが生
じ得るため、点灯動作圧が23MPa程度のランプであ
っても、マージンを考えた上で耐圧を確保する必要があ
るので、30MPa以上の耐圧を達成できる技術は、3
0MPa未満のランプについても、実際に製品を供給で
きるという観点からの利点は大きい。
の際のランプ構成を図6に示す。図1と同一部位は同一
等号を付して説明を省略する。ここで、発光部1と側管
部2の境から約20mmの位置に、封着部ガラス9の発
光管側の端部を配置している。点灯中、封着部ガラス9
の発光管1側端部の温度が約100℃となり、間隙8の
封着部ガラス9側端部に水銀が潜り込み、放電に寄与す
る水銀が減ってランプ電圧が低下し、光束が低下した。
つまり、著しく水銀が凝固してしまう位置に封着部ガラ
ス9を配置することは、ランプの特性を悪化する可能性
がある。すなわち、ランプ点灯中、水銀の凝縮しない位
置に封着部ガラス9の発光管側の端部を配するのが好ま
しい。
部2の境部分に封着部ガラス9の発光管1側の端部を配
置した場合、封着部ガラス9の発光管1側の端部の温度
が、約650℃になった。すると、封着部ガラス9が溶
け出し、発光管1内に付着するという問題点が発生し
た。ここで、封着部ガラス9の軟化点を調べてみると、
570℃であった。そこで、封着部ガラス9のランプ点
灯中発光管側側管部の温度を500℃になるよう配置し
たところ、封着部ガラス9の溶け出しは発生しなかっ
た。つまり、ランプ点灯中、封着部ガラス9の軟化点よ
りも低い温度である側管部2の位置に封着部ガラス9を
配するのが好ましい。また、封着部ガラス9が発光管1
の放電空間に直接露出している場合も、プラズマのスパ
ッタリングによる封着部ガラス9の飛散などにより好ま
しくない。すなわち、封着部ガラス9と放電空間との間
には、発光管1あるいは側管部2が存在していることが
好ましい。なお、スパッタリングなどにより発光管1内
に飛散しない封着部ガラス9を用いるならば、封着部ガ
ラス9と放電空間との間には、発光管1あるいは側管部
2が必ずしも存在させなくてもよい。
用した図面では、封着部ガラス9と側管部2との界面と
がはっきりするように記載したが、封着部ガラス9と側
管部2との界面は必ずしもはっきりしている必要はな
い。
封着部ガラス9を設けたとしても、電極棒3と金属箔4
との接合部の間隙8bは残るものの、電極棒3と側管部
2との密着性が向上するため、ランプの耐圧は向上す
る。
属箔4の少なくとも一部と、金属箔4と電極棒3との接
合部と、電極棒3に設けられた表面積増加構造6の一部
とを含む側管部2の部分に、金属もしくは前記金属の酸
化物の少なくとも1種類の金属材料を石英に付与した封
着部ガラス9を設けることによってことにより、金属箔
4と電極棒3との接合部に発生する間隙に封着部ガラス
9が溶け込んで間隙をなくすとともに、前記表面積増加
構造6に封着部ガラスが溶け込んで電極棒3と側管部2
との接着力を強固にできる。その結果、金属箔4と電極
棒3との接合部に発生する亀裂を防止するとともに、ラ
ンプの耐圧を向上することができる。
ら、上記実施の形態1のランプの製造方法について説明
する。
コイル6を示している。本実施形態におけるタングステ
ンの径は約60μmで、ターンの内径が約0.25mm
に巻いてある。タングステンコイル6の全長は約3mm
である。
挿入し、溶接する。図9は、溶接後のタングステンコイ
ル6付き電極棒100を示している。本実施形態におけ
る電極棒3の外径は約0.25mmで、長さは約9mm
である。タングステンコイル6は、金属箔4と電極棒3
との溶接部となる端部から約1mmの部分を空けて、電
極棒3に配されている。
物101を示している。金属箔4は、例えばモリブデン
からなる箔であり、金属箔4の幅は約1.0mmで、長
さは約6mmである。金属箔4の一端には電極棒100
が溶接されている。また、金属箔4の他端には、例えば
モリブテンからなる外部リード線5が溶接されている。
その外部リード線5の他端には、例えばモリブテンから
なる金属バネ12が溶接されている。金属バネ12は、
製造中に電極組立構造物101を側管部2中に保持する
ことができる。
示している。管102は、石英ガラスを加熱し膨張させ
て、所定の形状に形成された中空の略球状の発光部1
と、発光部1の両端から延在する石英ガラス管の側管部
2a、2bとから構成されている。側管部2a、2bの
径は、外径約4mm、内径約2mmである。側管部2a
は開いており、側管部2bは閉じている。
している。この筒状の封着部ガラス103の外径は1.
8mm(±0.1mm)、内径は1.2mm(±0.1
mm)である。長さは約6mmである。
ス103に通す。このとき、図13(a)に示すよう
に、タングステンコイル6の付いた電極棒3においてタ
ングステンコイル6を含んだ部分を約2mmと、電極棒
3と金属箔4との溶接部を含んだ金属箔4の端部から約
4mmの部分とが、封着部ガラス103で覆われるよう
に配置する。
は、封着部ガラス103と金属箔4との固定は、例え
ば、図13(b)に示すような、金属箔4と外部リード
線5との溶接部にバネをさらに溶接し、このバネにより
封着部ガラス103を固定する方法がある。
じめ所定の位置に封着部ガラス103を配した電極組立
構造物101を、電極酸化防止雰囲気(例えば真空中)
で加熱して、電極棒3と金属箔4とに封着部ガラス10
3を焼き付けておく方法もある。この場合、封着部ガラ
ス103が焼き付けられている金属箔4は、曲がりやふ
らつきがなくなり、取り扱いが簡便になる。さらに、電
極間距離の精度も向上するという効果が得られる。
3と電極棒3あるいは金属箔4とを固定しても、封着部
ガラス103と電極組立構造物101の密着度の向上や
ランプの高耐圧化という本発明と同様な効果が得られ
る。
管部2aより封着部ガラス103が取り付けられた電極
組立構造物101を挿入する。電極組立構造物101
は、側管部2a内径よりも充分細い挿入棒104により
押し入れる。この時、金属バネ12と側管部2aの内面
が接することで、電極組立構造物101は固定される。
電極組立構造物101を挿入する様子は例えばCCDカ
メラにより観察し、電極組立構造物101を所定の位置
に配置する。なお、封着部ガラス103をあらかじめ側
管部2aに挿入し、側管部2aの所定の位置に封着部ガ
ラス103を溶着させた後に電極組立構造物101を挿
入しても良い。
にその様子を示す。図15には示さいが回転可能なチャ
ックにて管102を保持し、矢印Aで示すように管10
2を回転させる。そして、管102内を排気しながら、
端部が封止されていない側管部2aの端付近13aを加
熱し封止する。
保持した状態で、図16に示すように、矢印Bが示すよ
うに管102を回転させ、発光部1と側管部2aの境部
分から封着部ガラス103の位置する手前までを加熱し
てシュリンクさせる。この工程で封止した部分を「第1
の封止部」と称す。
された後、図17に示すように、封着部ガラス103の
位置する側管部2a付近から外部リード線5の位置する
側管部2aまで、矢印Bの示すように管102を回転さ
せながら、矢印Cが示すように順々に加熱してシュリン
クさせて封止する。この工程で封止した部分を「第2の
封止部」と称す。第1の封止部が十分冷えてから第2の
封止部を封じすることで、第2の封止部の工程中に封着
部ガラス103内から発生する不純ガスが、冷えた第1
の封止部に阻まれ、発光管1内への進入を防ぐことがで
きる。
工程が終了した後に、その境界に隙間が残らぬように充
分溶融するのが好ましい。加熱が充分ではなく、隙間が
できてしまったランプの一例を図18に示す。このよう
に切り欠け部のあるようなランプでは、その隙間に応力
の集中が発生し、ランプの耐圧は低下する。図18のラ
ンプでは約25MPaであった。
の封止部と第2の封止部との境を充分に加熱するように
すればよい。しかし、切り欠け部を加熱するということ
は、不純ガスのトラップとして有用であった第1の封着
部ガラスが昇温され、充分に不純ガスがトラップされな
い場合がある。そこで、第1の封止部の長さは、長いほ
うがより好ましい。つまり、第1の封止部と第2の封止
部との境を充分に加熱しても、第1の封止部が長けれ
ば、第1の封止部に不純ガスのトラップをするに充分な
温度分布を持つことができるからである。具体的には、
第1の封止部は、1mm以上あるのが好ましい。また、
第1の封止部は長くなれば長くなるほど、不純ガスが発
光管に進入するのを防ぐ効果が発揮される。
より耐圧が向上するという利点もある。そこで、第1の
封止部の長さ毎に実施の形態1の耐圧試験で調べた耐圧
の結果を図19に示す。第1の封止部の長さが1mm以
上あれば動作圧30MPa以上に耐えられる。動作圧3
5MPa程度のランプを実現するには、第1の封止部の
長さは3mm以上であるのが好ましい。また、動作圧4
0MPa程度のランプを実現するには、第1の封止部の
長さは6mm以上であるのが好ましい。
部の温度を下げずに第2の封止部を形成した。この方法
においても、耐圧を向上するランプを作製することがで
きた。この方法は、工程が、より短縮化するという有用
な利点がある。特に、80W以上の比較的高電力タイプ
のランプの場合、発光管1の内容積が大きくなるので、
不純ガスによるランプ特性の変化が少ない。すなわち、
この第1の封止部の形成の後に第2の封止部を途切れる
ことなく形成する工程は、50W以上のランプで行うこ
とが好ましい。
光部1と側管部2との境部に絞り加工するという(リー
リングと称す)方法がある。しかし、この方法では、発
光管1の成形時に加工する絞り加工の工程の後に電極組
立構造物101を挿入するので、電極用コイル等が挿入
できる絞りの内径を考慮しておく必要がある。このた
め、不純ガスをトラップできるような細い内径の絞りを
加工することは困難である。さらに、電極組立構造物1
01を挿入するためには、その絞りはまっすぐに成形し
なくてはならない。しかし、発光管1の成形時に加工す
る絞り加工では、一般的に型を発光部1と側管部2との
境の外側に押し当てるので、その絞りの形状をコントロ
ールすることは困難である。その絞り加工を長さ1mm
以上に制御することは、さらに困難である。
に、ガラスのクラックが入らないように留意する必要が
ある。電極棒3周りのクラックは、そのクラックを起点
として発光管1の破損が発生するからである。本実施形
態においては、電極棒3周りのクラックを防止するため
に、タングステンコイル6を封着部ガラス103のない
部分にも配置して側管部2とタングステンコイル6とに
隙間が空きやすくし、さらに、加熱の状態をコントロー
ルすることで、電極棒3の周りのクラックを防止してい
る。
を大気圧未満、100mbarr以上(約0.1MPa
以上)にすることで、封止の加熱時、必要以上に側管部
2aがシュリンクしないようにコントロールする方法も
ある。希ガス圧力を大気圧未満にしたのは、大気圧以上
封入すると加熱しても側管部2aはシュリンクすること
なく、逆に膨張するからである。100mmbarr以
上にしたのは、100mmbarr未満では、加熱時に
側管部2aのシュリンクが大きく、封止工程後クラック
が発生するからである。もちろん、側管部2aの容積
や、サイズ、また、加熱のエネルギーの多少により、そ
の最適条件を求めることが望ましい。なお、白金Ptな
どの金属膜を形成した電極棒3を使用すると、白金と石
英ガラスを主成分とする側管部2とが濡れ性が悪いため
に、側管部2と電極棒3との熱膨張係数の違いによる側
管部3のクラックが発生しにくくなる。このときは、特
にタングステンコイル6を使用しなくても、封着部ガラ
ス9と金属膜とを組み合わせることによって、側管部2
にクラックが発生しにくく、かつ、電極棒3と金属箔4
との接合部と側管部2との密着性が向上したランプを製
造することができ、ランプの耐圧を向上させることがで
きる。
スの進入防止の点からは、長い方がいいものの、封着部
ガラス103が発光部1より遠くなりすぎると、ランプ
点灯中水銀7が側管部3aへ潜り込み、所定の光出力を
だすことが困難になることから、第1の封止部の長さ
は、ランプが点灯中に水銀7の凝縮が著しく発生しない
位置に封着部ガラス103の発光管側端部が位置するよ
うに注意しなくてはならない。例えば、本実施形態にお
いては、第1の封止長さが30mmのとき、水銀7が側
管部3aに著しく潜り込み、所定の光出力を得ることが
困難になった。
管1側から、その反対側へと順に溶融することで、封着
部ガラス103から発生する不純ガスが発光部1へ進入
することを防ぐことができる。なお、加熱の手順として
は、上述のように加熱することが好ましいが、側管部2
aを一度に加熱体で加熱しても、また、発光部1端部の
側管部2a側から外部リード線5の位置する側管部2a
側までの範囲を加熱体が行ったりきたりしつつ加熱する
方法であっても、ランプの耐圧向上等の特性に変わりは
ない。ここで、加熱体とは、例えば、ガスバーナー、C
O2レーザー、カーボンヒーターなどである。
おいては、封止時の加熱により、側管部2aがシュリン
クした後に、型押し封止を行っても良い。金属箔4のあ
る側管部2aの部分を型押し封止することで、金属箔4
と側管部2aとの密着性がより向上するという有用な利
点がある。
側管部2aの石英ガラス材料と同様に溶融し、電極棒3
のタングステンコイル6が巻かれた部分と金属箔4とに
密着する。加熱をやめ、自然冷却する時、収縮量の違い
により、側管部2aと電極棒3との密着は剥がれ、ごく
わずかに間隙8ができる。しかし、電極棒3のタングス
テンコイル6が巻かれた部分と封着部ガラス103とが
密着している部分は、隙間はできない。以上の工程にお
いて、発光管中に電極が1本封止された。
るから、他端の電極を挿入するため、閉じてあった側管
部2bの端部をカッターにより切断する。その開口部よ
り、ランプの発光材料である水銀を封入する。この状態
で側管部2aのときと同様に電極組立構造物101を挿
入する。
排気する。7は発光部内に封入した水銀である。図には
示していないが、回転可能なチャックで管102を保持
し、矢印Dで示すように、管102を回転させる。そし
て管102内を真空排気して、乾燥した所定量のアルゴ
ンガスを導入し、側管部2bの端付近13bを加熱して
封止する。
を気密封着する工程と同じ手順で、側管部2bに対して
電極を封止する。ただし、発光部1には水銀や、希ガス
が封入されているので、例えば水冷などによる冷却を行
ないながら、気密封着する。そして、図1と同じ形のラ
ンプを得るために、両側管端部2a、2bの端部をカッ
ターにより切断し、外部リード線5を露呈せしめる。こ
の時点で、両電極端にある金属バネ12は、除去してお
いても良い。
スは、以下のような組成のガラスを用いる。例えば、酸
化銅CuOと、アルミナAl2O3と、石英SiO2との
粉末を混在させ、溶融してガラス化させる。この時、1
800℃以上の温度で溶融することは技術的には可能で
あるが、炉のヒーターが非常に高価である。また、溶融
るつぼの素材は白金が一般的であるが、1750℃以上
での溶融はガラス内に白金の成分が溶け出し、さらにる
つぼに穴が空くなどのトラブルが発生する。また、高温
に耐えるるつぼもあるものの、非常に高価で、生産コス
トを上げる要因となる。そこで、封着部ガラス103の
軟化点は、1750℃以下であるのが好ましい。また、
封着部ガラス103の軟化点が低すぎると、ランプ点灯
中に側管部2の封着部ガラス103が溶け出してしま
う。一般に、発光管1端側の金属箔4端部の温度は、5
00℃以下である。そこで、封着部ガラス103の軟化
点は500℃以上にするのが好ましい。しかし、発光管
1端側の金属箔4端部の温度は、個々のランプの温度設
計により変化するものであるから、例えば、発光管1端
側の金属箔4端部の温度が400℃であれば、400℃
以上の軟化点をもつ封着部ガラス103であれば使用す
ることができる。
を作製する時、その比率は非常に難しい。比率を間違え
ると、ガラス化せずに結晶化してしまう。しかし、結晶
化したもの、セラミックスなどを用いて封止しても、実
施形態1のような特性を得ることは困難である。
スを作製する時、その比率により任意に熱膨張係数を変
化させることができる。封止時の各材料の収縮量の違い
を緩和させるために、封着部ガラス103の熱膨張係数
は、側管部2a、2bの材料である石英ガラスの熱膨張
係数と、電極棒3や電極棒3に巻きつけられたタングス
テンコイル6の材料であるタングステンの熱膨張係数の
間になるよう作製する方が好ましい。さらに、石英ガラ
スの熱膨張係数と、タングステンの熱膨張係数の間にな
るような、熱膨張係数のガラスを用いることで、側管部
2a、2bと封着部ガラス103との間、封着部ガラス
103と電極棒3との間に発生しがちな微少クラックを
防止する有用な点がある。
着部ガラス103を形成したガラス材料を粉末化し、こ
のガラス粉末を例えば水で溶いて、電極棒3と金属箔4
との接合部が埋まるように塗布し、真空炉で加熱、焼き
付け行う方法も検討した。その結果、封着部ガラス10
3を用いた封止のランプと同様、電極棒3と側管部2
a、2bとの密着性の向上と、ランプの高耐圧化という
効果を得ることができた。なお、ガラス粉末の塗布方法
は、静電気を用いても良いし、型を用いて、型に電極と
ガラス粉末を充填して、加熱焼き固めてもよい。ガラス
粉末を用いることで、封着部ガラス103を作製する工
程を省くことができ、工程の簡素化が可能となる有用な
利点がある。さらに、封着部ガラス103を使用した場
合、側管部2a、2bは、封着部ガラス103を挿入す
るために外径が大きくなる傾向があった。しかし、ガラ
ス粉末を用いることで、より細い側管部を得ることがで
き、小さなミラーと組み合わせて用いることができるよ
うになるという有用な利点がある。
て説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、
種々の変形が可能であることは勿論である。
は、次のように表現することも可能である。すなわち、
本発明の実施形態に係る高圧放電ランプは、管内に一対
の電極棒(3,3)が配置された発光管(バルブ)1
と、発光管1から延在し、発光管1内の気密性を保持す
る一対の封止部(2,2)とを備えており、そして、一
対の電極棒(3,3)のそれぞれの電極棒3の一部は、
一対の封止部(2、2)のそれぞれの内に埋め込まれて
おり、電極棒3の一端は、発光管1の内部に露出してお
り、且つ、電極棒3の他端は、封止部2内に設けられた
金属箔4に接合されており、電極棒3のうち、封止部2
に埋め込まれた部位の少なくとも一部には、コイル6が
巻かれているか、あるいは、ねじ山部(図5を参照のこ
と。)が形成されている。封止部2は、発光管1から延
在した第1のガラス部と、第1のガラス部の内側の少な
くとも一部に設けられた第2のガラス部9とを有してお
り、第2のガラス9は、銅、アルミニウム、鉄、ナトリ
ウムおよびホウ素からなる群から選択される少なくとも
一種の金属およびその金属酸化物の少なくとも一方が添
加されたガラスである。封止部2のうちの、金属箔4の
一部と、金属箔4と電極棒3との接合部と、コイル6ま
たはねじ山部が位置する部分の電極棒3とを含む領域
に、第2のガラス9は存在している。
は、少なくとも一方の側管部(封止部)2に、封着部ガ
ラス(第2のガラス)9および表面積増加構造6が形成
されていれば、従来の構成よりも密着性の向上および高
耐圧化を図ることができる。もちろん、封着部ガラス
(第2のガラス)9および表面積増加構造6は、両方の
側管部2に形成されていることが好ましい。また、表面
積増加構造6は、一方の側管部においてはコイル構造と
し、他方の側管部においてはねじ山構造としてもよい。
壁負荷が80W/cm2以上となると、発光管の管壁温
度が十分に上昇し、封入している水銀がすべて蒸発する
ため、発光管内容積あたりの水銀量:400mg/cc
=点灯時動作圧:40MPaとなる近似式が成り立つ。
ここで、水銀量が300mg/ccであれば、点灯時動
作圧は30MPaとなる。逆に、管壁負荷が80W/c
m2未満になると、発光管温度が水銀を蒸発させる温度
まで上昇させることができないことが生じるため、近似
式が成り立たないことが起こる。80W/cm2未満の
場合には、所望の動作圧力が得られないことが多く、ま
た、特に赤領域の発光が少なくなりプロジェクタ用の光
源としては適さないことが多い。したがって、プロジェ
クタ用の光源としては、管壁負荷は80W/cm2以上
にすることが好ましい。
水銀ランプ)は、反射鏡と組み合わせて、ランプユニッ
ト(反射鏡付きランプ)とすることができ、そして、こ
のランプユニットと、画像素子(DMD(Digital Micr
omirro Device)パネルや液晶パネルなど)を含む光学
系とを組み合わせて、画像投影装置を構成することがで
きる。例えば、DMDを用いたプロジェクタ(デジタル
ライトプロセッシング(DLP)プロジェクタ)や、液
晶プロジェクタ(LCOS(Liquid Crystal on Silico
n)構造を採用した反射型のプロジェクタも含む。)を
提供することができる。さらに、本実施形態のランプ
は、画像投影装置用の光源として好適に使用することが
できるだけでなく、他の用途にも使用可能である。例え
ば、紫外線ステッパ用光源、または、競技スタジアム用
光源や、自動車のヘッドライト用光源、道路標識を照ら
す投光器などとしても使用することが可能である。
使用する水銀ランプを高圧放電ランプの一例として説明
したが、本発明は、側管部(シール部)によって発光部
の気密を保持する構成を有するいずれの高圧放電ランプ
にも適用可能である。例えば、金属ハロゲン化物を封入
したメタルハライドランプやキセノンなどの高圧放電ラ
ンプにも適用することができる。メタルハライドランプ
等においても、耐圧が向上すればするほど好ましいから
である。つまり、リーク防止やクラック防止を図ること
により、高信頼性で長寿命のランプを実現することがで
きるからである。 また、水銀だけでなく金属ハロゲン
化物も封入されているメタルハライドランプに、上記実
施形態の構成を適用する場合には、次のような効果も得
られる。すなわち、封着部ガラス(第2のガラス)9お
よび表面積増加構造6による密着性の向上によって、金
属箔4と金属ハロゲン化物(または、ハロゲンおよびア
ルカリ金属)との反応を抑制することが可能となり、そ
の結果、封止部の構造の信頼性を向上させることができ
る。つまり、金属棒3と封止部2のガラスの間にある僅
かな隙間から侵入して金属箔4に反応して箔の脆化をも
たらす金属ハロゲン化物のその侵入を封着部ガラス9に
よって効果的に軽減させることが可能となる。このよう
に、上記実施形態の構成は、メタルハライドランプに好
適に適用可能である。
イドランプの開発も進んでいるが、そのような無水銀メ
タルハライドランプに、上記実施形態の技術を適用する
ことは特に好ましい。つまり、無水銀メタルハライドラ
ンプの場合、水銀を封入しない関係上、有水銀のメタル
ハライドランプよりも、ハロゲンを多く封入する必要が
ある。したがって、電極棒3付近の隙間を通って金属箔
4まで達するハロゲンの量も多くなり、ハロゲンが金属
箔4と反応する結果、封止部構造が弱くなり、リークが
生じやすくなる。ここで、本発明の実施形態の技術を用
いれば、封着部ガラス(第2のガラス)9および表面積
増加構造6による密着性向上によって、そのような問題
を解決することができる。
タルハライドランプとしては、例えば図1に示した構成
において、発光部1内に、水銀が実質的に封入されてな
く、かつ、少なくとも、第1のハロゲン化物と、第2の
ハロゲン化物と、希ガスとが封入されているものが挙げ
られる。このとき、第1のハロゲン化物の金属は、発光
物質であり、第2のハロゲン化物は、第1のハロゲン化
物と比較して、蒸気圧が大きく、かつ、前記第1のハロ
ゲン化物の金属と比較して、可視域において発光しにく
い金属の1種または複数種のハロゲン化物である。例え
ば、第1のハロゲン化物は、ナトリウム、スカンジウ
ム、および希土類金属からなる群から選択された1種ま
たは複数種のハロゲン化物である。そして、第2のハロ
ゲン化物は、相対的に蒸気圧が大きく、かつ、第1のハ
ロゲン化物の金属と比較して、可視域に発光しにくい金
属の1種または複数種のハロゲン化物である。具体的な
第2のハロゲン化物としては、Mg、Fe、Co、C
r、Zn、Ni、Mn、Al、Sb、Be、Re、G
a、Ti、ZrおよびHfからなる群から選択された少
なくとも一種の金属のハロゲン化物である。そして、少
なくともZnのハロゲン化物を含むような第2のハロゲ
ン化物がより好適である。
性の発光管(気密容器)1と、発光管1内に設けられた
一対の電極3と、発光管1に連結された一対の封止部2
とを備えた無水銀メタルハライドランプにおける発光管
1内に、発光物質であるScI3(ヨウ化スカンジウ
ム)およびNaI(ヨウ化ナトリウム)と、水銀代替物
質であるInI3(ヨウ化インジウム)およびTlI
(ヨウ化タリウム)と、始動補助ガスとしての希ガス
(例えば1.4MPaのXeガス)が封入されているも
のである。この場合、第1のハロゲン化物は、ScI3
(ヨウ化スカンジウム)、NaI(ヨウ化ナトリウム)
となり、第2のハロゲン化物は、InI3(ヨウ化イン
ジウム)、TlI(ヨウ化タリウム)となる。なお、第
2のハロゲン化物は、比較的蒸気圧が高く、水銀の役割
の代わりを担うものであればよいので、InI3(ヨウ
化インジウム)等に代えて、例えば、Znのヨウ化物を
用いても良い。
棒は、側管部に埋設された部分の少なくとも一部に、表
面積を増加させる表面積増加構造を有しており、そし
て、金属箔の少なくとも一部と、金属箔と電極棒との接
合部と、表面積増加構造の一部とを含む前記側管部の部
分に、金属または当該金属の酸化物の少なくとも1種の
金属材料が添加された封着部ガラスが設けられているの
で、更に高耐圧の構造を実現した高圧放電ランプおよび
その製造方法を提供することができる。
を示す模式図
ク挿入の様子を示す図
試験の構成を示す図
ランプとの耐圧を比較したグラフ
造の一例の断面を示す図
部との界面から封着部ガラスの発光管側の端部までの距
離を20mmにした場合のランプを示す図
部との界面に封着部ガラスの発光管側の端部を配置した
場合のランプを示す図
コイルを示す図
コイル付き電極棒を示す図
造物を示す図
スを示す図
部ガラスを取り付けた電極組立構造物を示す図 (b)本発明の実施の形態2における、封着部ガラスを
電極組立構造物に止める構造の一例を示す図 (c)本発明の実施の形態2における、封着部ガラスを
電極組立構造物に止める構造の一例を示す図
スが取り付けられた電極組立構造物を管に挿入した構造
を示す図
封止した構造を示す図
部に第1の封止部を設けた構造を示す図
部に第2の封止部を設けた構造を示す図
と第2の封止部との間できた切り欠け部の隙間を示す図
部の長さと耐圧との関係を示したグラフ
の仮封止の構造を示す図
ンプの構成を示す図 (b)B−B線の側管部の断面図 (c)C−C線の側管部の断面図
を示す図
図
Claims (16)
- 【請求項1】 発光部と、前記発光部の両側から延在し
た側管部とから構成され、石英を主成分とする容器と、 前記発光部に封入された水銀と、 前記側管部のそれぞれに埋設された金属箔と、 一端が前記金属箔に接続され且つ他端が前記発光部に延
出してなる電極棒とを備え、 前記電極棒は、前記側管部に埋設された部分の少なくと
も一部に、表面積を増加させる表面積増加構造を有して
おり、 前記金属箔の少なくとも一部と、前記金属箔と前記電極
棒との接合部と、前記表面積増加構造の一部とを含む前
記側管部の部分には、62重量%のSiO 2 と13.8
重量%のAl 2 O 3 と23.7重量%のCuOとが添加さ
れた封着部ガラスが設けられている、高圧放電ランプ。 - 【請求項2】 前記水銀の封入量は、前記発光部内の容
積を基準にして、230mg/cm3以上である、請求
項1に記載の高圧放電ランプ。 - 【請求項3】 安定点灯時の前記発光部の内圧が23M
Pa以上である、請求項1に記載の高圧放電ランプ。 - 【請求項4】 安定点灯時の前記発光部の内圧が30M
Pa以上である、請求項3に記載の高圧放電ランプ。 - 【請求項5】 前記封着部ガラスは、安定点灯時に前記
水銀が凝集しない温度以上、かつ、前記封着部ガラスが
軟化しない温度以下の位置に配置されている、請求項1
から4の何れか一つに記載の高圧放電ランプ。 - 【請求項6】 前記表面積増加構造がコイル構造であ
る、請求項1から5の何れか一つに記載の高圧放電ラン
プ。 - 【請求項7】 前記表面積増加構造は、ネジ山構造であ
り、 前記表面積増加構造の設けられた前記電極棒の部分の最
も細い部分の外径を1としたときに、最も突出した部分
の外径が1.1から2.0までの範囲にある、請求項1
から5の何れか一つに記載の高圧放電ランプ。 - 【請求項8】 発光部と前記発光部の両側から延在した
管状の側管部とを備え、石英を主成分とする容器と;金
属箔と、前記金属箔の一端に接続され且つ表面積を増加
させる表面積増加構造を有する電極棒とを少なくとも備
えた電極組立構造物と;を用意する工程と、 金属または当該金属の酸化物の少なくとも1種の金属材
料が石英に添加された封着部ガラスによって、前記電極
組立構造物のうちの、前記金属箔の少なくとも一部と、
前記金属箔と前記電極棒との接合部と、前記表面積増加
構造の一部とを含む部位を覆う工程と、 前記電極組立構造物の前記封着部ガラスによって覆われ
た部分が前記側管部の内部に位置するように、前記電極
組立構造物を前記容器に挿入する工程と、前記発光部と前記側管部との境界から前記封着部ガラス
の手前までの前記側管部をシュリンクさせた後に、前記
側管部を冷却させ、その後に前記封着部ガラスの前記発
光部の側の端部から前記金属箔の側の前記側管部をシュ
リンクさせて 前記電極組立構造物を封止する工程とを包
含する、高圧放電ランプの製造方法。 - 【請求項9】 前記発光部と前記側管部との境界から前
記封着部ガラスの手前までの前記側管部をシュリンクさ
せるときに、前記発光部と前記側管部との境界から前記
封着部ガラスへの方向へ前記側管部をシュリンクさせて
いく、請求項8に記載の高圧放電ランプの製造方法。 - 【請求項10】 前記封着部ガラスは筒形構造物であ
る、請求項8または9に記載の高圧放電ランプの製造方
法。 - 【請求項11】 前記電極組立構造物に前記封着部ガラ
スを挿入する工程と、 前記封着部ガラスを前記電極組立構造物に焼き付ける工
程とを更に含む、請求項10に記載の高圧放電ランプの
製造方法。 - 【請求項12】 前記封着部ガラスは、粉末材料を塗布
し焼き付けて形成されたものである、請求項8または9
に記載の高圧放電ランプの製造方法。 - 【請求項13】 前記表面積増加構造はコイル構造であ
る、請求項8から12の何れか一つに記載の高圧放電ラ
ンプの製造方法。 - 【請求項14】 前記表面積増加構造がネジ山構造であ
り、前記表面積増加構造の設けられた前記電極棒の部分
の最も細い部分の外径を1としたときに、最も突出した
部分の外径が1.1から2.0までの範囲にある、請求
項8から12の何れか一つに記載の高圧放電ランプの製
造方法。 - 【請求項15】 前記封着部ガラスの軟化点が500℃
から1750℃までの範囲にある、請求項8から12の
何れか一つに記載の高圧放電ランプの製造方法。 - 【請求項16】 前記封着部ガラスにおける前記金属
は、銅、アルミニウム、鉄、ナトリウムおよびホウ素か
らなる群から選択された少なくとも一種である、請求項
8から15までの何れか一つに記載の高圧放電ランプの
製造方法。
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