JP2000315456A - 放電型ランプとその製造方法 - Google Patents

放電型ランプとその製造方法

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JP2000315456A
JP2000315456A JP11124168A JP12416899A JP2000315456A JP 2000315456 A JP2000315456 A JP 2000315456A JP 11124168 A JP11124168 A JP 11124168A JP 12416899 A JP12416899 A JP 12416899A JP 2000315456 A JP2000315456 A JP 2000315456A
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electrode rod
electrode
metal
sealing film
discharge
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Tatsuo Mifune
達雄 三舩
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス漏れがない、長寿命の放電型ランプ及び
その製造方法を提供することである。 【解決手段】 放電空間2cと放電空間に通じる一対の
電極棒挿入孔2dとを有する石英ガラス製の容器2と、
放電空間2cで対向するように各電極棒挿入孔2dに挿
入された一対の電極棒3とを備えている放電型ランプ1
0において、各電極棒3と電極棒3が挿入された各電極
棒挿入孔2dとの間の少なくとも一部分に密閉膜7を介
在させて放電空間2cを密閉しガスを閉じ込めた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電型ランプ及び
その製造方法に関する。詳細には、自動車用の前照灯や
液晶プロジェクターの光源等に利用される放電型ランプ
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の放電型ランプは、石英ガラス製の
容器と1対の第1電極棒とを有する。容器は放電空間と
電極棒固定部(加圧部)とを備え、さらに電極棒固定部
には放電空間と容器の外側とを連続させる電極棒挿入孔
が形成されている。第1電極棒は、一方の先端が放電空
間に突出するよう電極棒挿入孔に挿入され、他方の先端
は、電極棒挿入孔内で電極箔を介して第2電極棒に接合
されている。第2電極棒の一方の先端が電極棒挿入孔に
挿入され電極棒固定部に固定され、他方の先端は外部か
ら電圧が印加できるように電極棒固定部から外部に突出
している。また、放電空間の内壁には金属ヨウ化物が付
着され、放電空間にはガスが封止されている。
【0003】次に、第1電極棒を電極棒固定部に固定す
る従来の方法について説明する。まず、第1電極棒と電
極箔と第2電極棒とを接合し、次に第1電極棒の先端が
放電空間に突出するように、第1電極棒を電極棒挿入孔
に挿入する。さらに電極棒固定部に外部から圧力を印加
しながら、ガスバーナー等で石英ガラスの軟化点以上の
温度まで加熱して石英ガラスを溶融させて、第1電極棒
を電極棒固定部に接合していた。
【0004】
【発明が解決しようする課題】次に従来の放電型ランプ
の動作について説明する。外部から第2電極棒間に高周
波の交流の高電圧を印加すると、放電空間に突出してい
る第1電極棒間で放電現象が発生し、この放電により、
放電空間中の金属ヨウ化物とガスとが励起され放電型ラ
ンプが発光する。このようにしてランプを発光させる
と、放電空間のガス圧力が急速に高くなり、容器の温度
が上昇する。特に容器の内部の温度は、1000℃以上
に昇温される。
【0005】第1電極棒として用いられるタングステン
の熱膨張係数が50×10-7(1/K)であるのに対
し、容器をなす石英ガラスの熱膨張率は、その約1/1
0の6×10-7(1/K)である。従って、放電型ラン
プが発光する際、タングステンと石英ガラスの熱膨張率
の差から、第1電極棒と電極棒固定孔との間に隙間が生
じ、放電空間に密閉されるべきガスがその隙間に侵入す
る。さらに高圧となったガスは隙間を拡大し、最終的に
容器の外部に漏れる。このように、容器の外部にガスが
漏れ放電空間のガスの量が減少すると、ランプとして機
能しない。即ち、従来の放電型ランプには、電極棒と電
極棒固定部との隙間からガスが外部に漏れ、ランプの寿
命が短くなるという課題があった。
【0006】さらに放電型ランプを実際に用いる際、電
圧を連続的に印加してランプを連続点灯して使用する場
合より、ランプに電圧を断続的に印加して、ランプの点
灯や消灯を繰り返して使用する場合の方が圧倒的に多い
ため、第1電極棒及び電極棒挿入孔では、短時間に何度
も昇降温が繰り返され、第1電極棒と電極棒挿入孔との
間に隙間が発生し易くなり、ガス漏れが発生し易くな
る。このようにして、ランプの寿命がさらに短くなると
いう課題があった。
【0007】通常放電型ランプは2000時間以上点灯
することが要求されているが、前述した課題が原因で、
従来の放電型ランプは点灯時間が2000時間に達する
前に寿命が尽きる場合があった。
【0008】このようなランプの寿命劣化を解決するべ
く、第1電極棒と容器の電極棒固定部との接着性を向上
させて放電空間の密閉性を優れたものにするために、第
1電極棒の表面を機械加工して凹凸にし、第1電極棒と
電極棒固定部との接触面積を増加させることが提案され
ていた。しかしながら、第1電極棒の表面に凹凸を形成
しても、放電型ランプの寿命劣化を大幅に改善すること
はできなかった。
【0009】本発明の目的は、放電空間からのガス漏れ
がない、長寿命の放電型ランプ及びその製造方法を提供
することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、第1電極棒と電極棒固定部との接着性について検証
した。従来技術では、第1電極棒と電極棒固定部とを接
合するために、第1電極棒を電極棒固定部に挿入し、外
部から電極棒固定部に圧力を印加しながら、ガスバーナ
ー等で加熱していたが、この際、第1金属棒はタングス
テンであり、融解した石英ガラスと第1金属棒とのぬれ
性が悪く、第1電極棒と電極棒固定部との接着性が低い
ので、ガスを放電空間に充分に密閉することができない
ことが判明した。
【0011】本発明の放電型ランプは、電極棒固定部と
第1電極棒との接着性を向上させ、ガスを放電空間に密
閉することで、放電型ランプの長寿命化を実現したもの
である。具体的には、放電空間と放電空間に通じる一対
の電極棒挿入孔とを有する石英ガラス製の容器と、放電
空間で対向するように各電極棒挿入孔に挿入された一対
の金属製の電極棒とを備えている放電型ランプであっ
て、各電極棒と各電極棒挿入孔との間の少なくとも一部
分に密閉膜を介在させたことを特徴とする。即ち、本発
明の放電型ランプは、電極棒と電極棒挿入孔との間の間
隙を密閉膜で塞ぐことで、放電空間からのガス漏れを防
止するものである。
【0012】本発明の放電型ランプにおいて、電極棒
は、第1電極棒、第1電極棒をなす金属以外の金属から
なる第2電極棒及び第1電極棒の一方の先端と第2電極
棒の一方の先端とを接合する電極箔から形成されるもの
でありかつ、第1電極棒の他方の先端が放電空間に突出
し、第2電極棒の他方の先端が容器の外部に突出しかつ
電極箔が電極棒挿入孔内に位置するように、電極棒が電
極棒挿入孔に挿入され、第1電極棒と電極棒挿入孔との
間に密閉膜を介在されているのが好ましい。
【0013】また本発明の放電型ランプにおいて、第1
電極棒をなす金属よりも酸化されやすい金属の薄膜で密
閉膜を形成することができる。具体的には、第1電極棒
をなす金属がタングステンとし、密閉膜をなす金属が、
Mn、Ni、Cu、Zn、Cd、Pb、Ce、Pr、S
m、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Y
b、Luからなる群から選ばれた1つとするのが好まし
い。
【0014】さらに、本発明の放電型ランプにおいて、
第1金属棒をなす金属以外の金属の酸化物で密閉膜を形
成するのが好ましい。具体的には、第1金属棒をなす金
属がタングステンであり、密閉膜をなす酸化物が、M
n、Ni、Cu、Zn、Cd、Pb、Ce、Pr、S
m、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Y
b、Luからなる群から選ばれた1つの金属の酸化物で
あるのが好ましい。
【0015】本発明の放電型ランプの製造方法は、放電
空間と放電空間に通じる一対の電極棒挿入孔とを有する
石英ガラス製の容器と、放電空間で対向するように各電
極棒挿入孔に挿入された一対の電極棒とを備えている放
電型ランプの製造方法であって、一対の電極棒の表面の
少なくとも一部又は全部の外周面に密閉膜を形成する密
閉膜形成工程と、放電空間において、各電極棒の先端が
互いに対向しかつ密閉膜が電極棒挿入孔内に位置するよ
うに、電極棒を電極棒挿入孔に挿入する挿入工程と、電
極棒が挿入された各電極棒挿入孔の周囲の石英ガラスを
該石英ガラスの軟化温度以上に加熱し石英ガラスを溶融
させて、密閉膜を介して電極棒固定部と電極棒とを接合
して放電空間を密閉させる密閉工程とを含むことを特徴
とする。上記製造方法の密閉工程において、密閉膜を表
面に備えている電極棒を電極棒挿入孔に挿入し、電極棒
固定部を加圧し加熱する際、電極棒固定部をなす石英ガ
ラスは溶解する。この溶解した石英ガラスと密閉膜との
ぬれ性が良好であり、さらに密閉膜と電極棒とは強力に
接合されるから、電極棒と電極棒固定部とは密閉膜を介
して強固に接合され、電極棒と電極棒固定部との接着性
は向上する。
【0016】本発明の放電型ランプの製造方法におい
て、電極棒を、第1電極棒、第1電極棒をなす金属以外
の金属からなる第2電極棒及び第1電極棒の一方の先端
と第2電極棒の一方の先端とを接合する電極箔からなる
ものとし、密閉膜形成工程において、第1電極棒の一部
又は全部の外周面に密閉膜を形成し、挿入工程におい
て、電極箔と電極箔に接合された第1電極棒の一方の先
端と密閉膜の少なくとも一部とが、電極棒挿入孔内に位
置するように、電極棒を電極棒挿入孔に挿入するのが好
ましい。
【0017】また、本発明の放電型ランプの製造方法で
は、密閉膜形成工程において、第1電極棒をなす金属よ
りも酸化されやすい金属の薄膜を第1電極棒の表面に形
成してもよい。
【0018】具体的には、本発明にかかる放電型ランプ
の製造方法の密閉膜形成工程において、真空蒸着法によ
って、第1電極棒をなす金属よりも酸化されやすい金属
の薄膜を第1電極棒の表面に成膜して密閉膜としてもよ
い。
【0019】さらに、本発明にかかる放電型ランプの製
造方法の密閉膜形成工程において、第1電極棒をなす金
属以外の金属の微粒子を溶媒に分散させて電極処理塗料
を調製し、電極処理塗料を第1電極棒の表面に塗布し、
第1電極棒の表面に塗布された電極処理塗料を乾燥させ
て、第1電極棒の表面に微粒子を含有する密閉膜を形成
してもよい。
【0020】本発明の放電型ランプの製造方法では、第
1電極棒をなす金属をタングステンとし、密閉膜をなす
金属を、Mn、Ni、Cu、Zn、Cd、Pb、Ce、
Pr、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、T
m、Yb、Luからなる群から選ばれた1つとすること
ができる。
【0021】また、本発明の放電型ランプの製造方法で
は、第1電極棒をなす金属以外の金属の酸化物で密閉膜
を形成するのが好ましい。
【0022】具体的には、本発明にかかる放電型ランプ
の製造方法の密閉膜形成工程において、スパッタリング
法によって、第1電極棒をなす金属以外の金属の酸化物
を第1電極棒の表面に成膜して密閉膜としてもよい。
【0023】また、本発明にかかる放電型ランプの製造
方法の密閉膜形成工程において、第1電極棒をなす金属
以外の金属の酸化物の微粒子を溶媒に分散させて電極処
理塗料を調製し、電極処理塗料を上記第1電極棒の表面
に塗布し、第1電極棒の表面に塗布された処理塗料を乾
燥させて、第1電極棒の表面に微粒子を含有する密閉膜
を形成することができる。
【0024】本発明の放電型ランプの製造方法では、第
1電極棒をなす金属をタングステンとし、密閉膜をなす
酸化物を、Mn、Ni、Cu、Zn、Cd、Pb、C
e、Pr、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、E
r、Tm、Yb、Luからなる群から選ばれた1つの金
属材料の酸化物とするのが好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、図1を参
照して、本発明の実施の形態1にかかる放電型ランプ1
0について説明する。放電型ランプ10は、石英ガラス
製の容器2と一対の第1電極棒3とを備えている。さら
に容器2は、放電部2aと放電部2aの両端に位置する
電極棒固定部(加圧部)2bとを備え、放電部2aは中
空部である放電空間2cを備えている。また、放電空間
2cと容器2の外部とを連続させる電極棒挿入孔2d
が、電極棒固定部2bを貫通させるように形成されてい
る。さらに、放電部2aの内壁には金属ヨウ化物6が付
着され、放電空間2cにはガスが封入されている。
【0026】また、第1電極棒3と第2電極棒5とは電
極箔4に溶接され接続されている。第1電極棒3は放電
空間2cで放電現象を発生させるものであり、第2電極
棒5は外部から電圧を印加するためのものであり、電極
箔4は、例えば厚さ50μmの金属箔であり、第1電極
棒3と第2電極棒5とを導通させるものである。つま
り、第1電極棒3、第2電極棒5及び電極箔4は一体化
されて、1つの電極棒としての役割を果たす。このよう
に一体化された第1電極棒3、第2電極棒5及び電極箔
4は、電極棒挿入孔2dに挿入され、電極棒固定部2b
に固定されている。詳細には、第1電極棒3の一方の先
端は放電空間2cで互いに対向し、他方の先端は電極棒
挿入孔2dに挿入されている。また、第2電極棒5の一
方の先端は容器2の外部に突出し、他方の先端は電極棒
挿入孔2dに挿入されている。尚、電極箔4は、実質的
には厚みがほとんどない箔形状である。
【0027】第1電極棒3、第2電極棒5及び電極箔4
の3つの部材を一体化して電極棒を形成した理由につい
て以下に説明する。1つの部材のみから形成された電極
棒を有する放電型ランプを点滅させた場合、電極棒は円
柱形状であるから、電極棒と電極棒挿入孔との間に隙間
が発生し易くなり、放電空間からのガス漏れが容易に発
生する。このような不具合に対処するために、上述した
放電型ランプ10のように、加圧しながら電極箔4を電
極棒挿入孔2dに密閉させることで、電極箔4と電極棒
挿入孔2dとの間に発生する隙間を抑制するために、第
1電極棒3と第2電極棒5とを電極箔4で接続して一体
化している。
【0028】第2電極棒5間に高周波の高電圧を印加す
ると、放電空間2c内で対向している第1電極棒3間で
放電現象が発生し、放電空間2c内でガスと金属ヨウ化
物とが励起され、放電型ランプ10は発光する。放電型
ランプ10が発光する際、放電空間内2cのガス圧力が
急速に高くなり、放電空間2c内の温度が上昇する。従
って、第1電極棒3は、融点が高い金属から形成する必
要があり、具体的には、タングステンからなる第1電極
棒が用いられる。また、第2電極棒5は、第1電極棒と
は別の材料であるモリブデンで形成され、電極箔4もモ
リブデンで形成される。
【0029】本実施の形態1の放電型ランプ10には、
第1電極3と電極棒挿入孔2dとの間の間隙に介在する
ように密閉膜7が形成されている。密閉膜7は第1電極
棒3の表面、即ち第1電極棒3の外周面を覆うように形
成されていて、第1電極棒3と電極棒固定部2bとを強
固に接合する。このようにすると、第1電極棒3と電極
棒挿入孔2dとの間の間隙は密閉膜7で塞がれ、放電空
間2cの密閉が保持される。従って、放電型ランプ10
を発光させる際に放電空間2c内の圧力が高くなり、放
電空間2c内が高温になっても、第1電極棒3と電極棒
固定部2bとを接合する密閉膜7が破壊されることな
く、放電空間2cの気密が保持されるので、放電空間2
cからガスが漏れることがない。
【0030】密閉膜7は、第1電極棒3をなす金属以外
の金属材料の酸化物で形成する。例えば、タングステン
からなる第1電極棒3を用いる場合、密閉膜7はタング
ステン以外の金属材料の酸化物で形成する。さらに、タ
ングステンを第1電極棒3として、密閉膜7に用いる金
属材料の酸化物について検討したところ、以下の実施例
で説明するように、Mn、Ni、Zn、Cd、Pb、C
e、Pr、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、E
r、Tm、Yb、Lu等の金属材料の酸化物を密閉膜7
として用いることが好ましいことが判明した。
【0031】次に、本実施の形態にかかる放電型ランプ
の製造方法について説明する。最初に、粒径の小さい金
属酸化物からなる密閉膜を、1対の第1電極電極棒3の
全表面を覆うように形成する。つまり、第1電極棒の外
周面の全部を覆うように形成する。具体的には、スパッ
タリング法によって、第1電極棒3の表面に金属酸化膜
を成膜して密閉膜としてもよいし、金属酸化物の微粒子
を含有する電極処理塗料を調製して、この塗料を一次電
極棒3の表面に塗布し乾燥させて密閉膜としてもよい。
以下、本明細書において、電極処理液を用いて密閉膜を
形成する方法をディップ法と呼ぶものとする。
【0032】次に、第1電極棒3と第2電極棒5とをモ
リブデン製の電極箔4に溶接して接合する。続いて、放
電空間2cの内壁に金属ヨウ化物6を付着させ、さらに
放電空間2cにガスを封入する。次に、電極棒挿入孔2
dに第1電極棒3を挿入し、第1電極棒3の一方の先端
が放電空間2cに突出しかつ放電空間2cで対向するよ
うに、接合された第1電極棒3と電極箔4と第2電極棒
5とを電極棒固定部2bに配置する。このように第1電
極棒3を配置すると、第1電極棒3と電極棒挿入孔2d
とは、密閉膜7を介して対向する。つまり、第1電極棒
3の一部とその表面に形成された密閉膜7とは、電極棒
挿入孔2d内に配置される。続いて、電極棒固定部2b
に外部から圧力を印加しながらガスバーナーで加熱し、
約1800℃、即ち石英の軟化温度よりも高い温度で、
第1電極棒3が挿入された電極棒固定部2bを約30秒
間熱処理する。
【0033】密閉膜7をなす金属酸化物の粒径が小さい
ため、活性が高く反応性が高いので、電極固定部2bを
加熱することで、タングステンの第1電極棒と密閉膜7
とが化学反応して、複合酸化膜が形成され、密閉膜7と
第1電極棒3とが強固に接合される。また、電極棒固定
部2bを加熱することで溶融する石英ガラスは密閉膜7
をなす金属酸化物に対して、濡れ性は良好であるから、
電極棒固定部2bと電極棒3とは、密閉膜7を介して強
力に接合される。
【0034】即ち、密閉膜7を介して第1電極棒3を電
極棒固定部2bに接合することで、放電空間2cの気密
が確実に保持される。このため、放電型ランプ10を発
光させるために、放電空間2cで金属ヨウ化物とガスと
を励起させることによって、放電空間2cのガス圧力が
高くなり、容器の内部の温度が1000℃以上になって
も、第1電極棒3と電極棒挿入孔2dとの間に隙間が発
生することなく、放電空間からガスが漏れることもな
い。つまり、第1電極棒3と電極棒固定部2cとの間に
密閉膜8を設けることで、放電空間2cからのガス漏れ
を防止して、放電型ランプ10の寿命を長期化すること
ができる。
【0035】前述した製造方法では、第1電極棒の全表
面を覆うように密閉膜を形成したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、第1電極棒の電極棒挿入孔に挿
入される部分の表面にのみ密閉膜を形成すれば、本発明
の作用・効果を得ることができる。
【0036】(実施の形態2)実施の形態1では金属酸
化物を用いて密閉膜を形成したが、本発明はこれに限定
されるものではなく、第1電極棒を形成する金属よりも
酸化されやすくかつ粒径の小さい金属材料の薄膜を第1
電極棒の表面に形成し密閉膜としても、実施の形態1と
同様の作用・効果を得ることができる。タングステンを
第1電極棒3として、密閉膜7に用いる金属材料につい
て検討したところ、以下の実施例で説明するように、M
n、Ni、Zn、Cd、Pb、Ce、Pr、Sm、E
u、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu
等の金属材料を密閉膜7として用いることが好ましいこ
とが判明した。このような密閉膜は、上述した金属材料
の薄膜を真空蒸着法によって、第1電極棒3の表面に成
膜して形成してもよいし、上述した金属材料の微粒子を
含有する電極処理塗料を調製して、この塗料を一次電極
棒の表面に塗布し乾燥させて形成することもできる。
【0037】
【実施例】(実施例1)実施例1として、ディップ法を
用いて密閉膜を形成して、上記実施の形態1にかかる放
電型ランプを製造した。最初に、酸化亜鉛の微粒子粉末
とエチルアルコール溶液(溶媒)とを混合し混合液を作
製した。混合する酸化亜鉛の微粒子は、平均粒子径D5
0nmである一次粒子が凝縮された凝縮粒子とした。ま
た、混合液を作製する際、混合液中の固形分濃度を5重
量%とした。
【0038】次に、この混合液をビーズミルにて分散処
理をし、凝縮された酸化亜鉛の一次微粒子を分散させ
た。この際、混合液中の粒子の粒度分布を測定しなが
ら、混合液中の粒子の平均粒子径D50が、酸化亜鉛の
一次粒子の平均粒子径(50nm)と一致するまで分散
処理を行い、電極処理用塗料を調製した
【0039】次に、ディップ法によってタングステン製
の第1電極棒の表面に電解処理用塗料を塗布し、自然乾
燥させた。このときの塗布条件は、乾燥後の電解処理塗
料の平均膜厚が約100nmとなるようにした。さら
に、第1電極棒と第2電極棒とを溶接してモリブデン製
の電極箔に接合した。次に、放電部の内壁に金属ヨウ化
物を付着させ、さらに、放電空間にガスを封入した。続
いて、上記手順で一体化した第1電極を石英ガラス製の
容器の電極棒挿入孔に挿入し、電極棒固定部に外部から
圧力を印加しながらガスバーナーで石英ガラスの軟化点
以上の約1800℃に加熱し、約30秒間熱処理を行っ
た。
【0040】第1電極棒の表面で密閉膜をなす酸化亜鉛
の粒径は小さく、活性で反応性が高いので、第1電極棒
の表面と密閉膜が反応して、複合酸化化合物であるW−
Zn―O化合物が形成され、第1電極棒と密閉膜とは強
固に接合される。また、電極棒固定部を加熱すること
で、電極棒固定部をなす石英ガラスが軟化し溶融する。
密閉膜をなす酸化金属膜に対し、このように溶融した石
英ガラスのぬれ性は良好であるから、密閉膜は電極棒固
定部に強固に接合される。つまり、第1電極棒と電極棒
固定部とは、密閉膜を介して強固に接合される。
【0041】このようにして実施例1にかかる放電型ラ
ンプを200本製造し、これらの放電型ランプの寿命実
験を行った。さらに、第1電極棒の表面に凹凸を設け、
第1電極棒と電極棒固定部との接触面積を増加させた従
来技術にかかる放電型ランプを200本製造し、これら
の放電型ランプの寿命実験を比較例として行った。両者
の寿命実験の結果を以下の表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】表1から従来技術にかかる放電型ランプ
は、寿命が2000時間以上のものが全体のわずか30
%であり、寿命が3000時間以上のものが0%である
のに対し、実施例1にかかる放電型ランプは、寿命が3
000時間以上のものが100%であるのが判った。つ
まり、実施例1にかかる放電型ランプの寿命時間は全て
3000時間以上であり、従来技術にかかる放電型ラン
プの寿命時間を大幅に上回ることが判った。
【0044】また、上記実施例1では、一次粒子の平均
粒径D50が50nmである酸化亜鉛を用いて密閉膜を
形成したが、本発明はこれに限定されるものではない。
金属酸化物の一次粒子の平均粒径D50と、この金属酸
化物によって形成された密閉膜を備える放電型ランプの
寿命時間について、詳細に検討したところ、一次粒子の
平均粒径D50が200nm以下の金属酸化物で密閉膜
を形成すれば、実施例1と同様の効果が得られることが
判った。
【0045】さらに、Mn、Ni、Zn、Cd、Pb、
Ce、Pr、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、E
r、Tm、Yb、Luのそれぞれの酸化物を本実施例1
と同様の方法で第1電極棒の表面に密閉膜として形成
し、放電型ランプを製造して、寿命実験を行ったとこ
ろ、これらの全ての放電型ランプの寿命時間は、実施例
1の放電型ランプと同様に3000時間以上であること
が判った。
【0046】(実施例2)実施例2として、真空スパッ
タリング法を用いて密閉膜を形成して、上記実施の形態
1にかかる放電型ランプを製造した。最初に、タングス
テン製の第1電極棒の表面に真空スパッタリング法にて
酸化亜鉛の膜を形成した。このときの酸化亜鉛の平均膜
厚が約100nmとなるように調整した。このようにし
て作製した第1電極棒と第2電極棒とをモリブデン製の
電極箔を介して接合する工程以降は、上記実施例1と同
様である。
【0047】実施例1にかかる放電型ランプと同様に、
実施例2にかかる放電型ランプは、第1電極棒と電極棒
固定部とが、密閉膜を介して強固に接合される。
【0048】このようにして実施例2にかかる放電型ラ
ンプを200本製造し、これらの放電型ランプの寿命実
験を行った。さらに、第1電極棒の表面に凹凸を設け、
第1電極棒と電極棒固定部との接触面積を増加させた従
来技術にかかる放電型ランプを200本製造し、これら
の放電型ランプの寿命実験を比較例として行った。両者
の寿命実験の結果を以下の表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】表2から従来技術にかかる放電型ランプ
は、寿命が2000時間以上のものが全体のわずか30
%であり、寿命が3000時間以上のものが0%である
のに対し、実施例2にかかる放電型ランプは、寿命が3
000時間以上のものが100%であることが判った。
つまり、実施例2にかかる放電型ランプの寿命時間は全
て3000時間以上であり、従来技術にかかる放電型ラ
ンプの寿命時間を大幅に上回ることが判った。
【0051】さらに、Mn、Ni、Zn、Cd、Pb、
Ce、Pr、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、E
r、Tm、Yb、Luのそれぞれの酸化物を本実施例2
と同様に真空スパッタリング法で第1電極棒の表面に密
閉膜として形成し、放電型ランプを製造して、寿命実験
を行ったところ、これらの全ての放電型ランプの寿命時
間は、実施例2の放電型ランプと同様に3000時間以
上であることが判った。
【0052】(実施例3)実施例3として、ディップ法
を用いて密閉膜を形成して、実施の形態2にかかる放電
型ランプを製造した。最初に、金属マンガン(Mn)の
微粒子粉末とエチルアルコール溶液(溶媒)とを混合し
混合液を作製した。混合するマンガンの微粒子は、平均
粒子径D60nmである一次粒子が凝縮された凝縮粒子
とした。また、混合液を作製する際、混合液中の固形分
濃度を5重量%とした。
【0053】次に、この混合液をビーズミルにて分散処
理をし、凝縮された金属マンガンの一次微粒子を分散さ
せた。この際、混合液の粒子の粒度分布を測定しなが
ら、粒子の平均粒子径D50が、マンガンの一次粒子の
平均粒子径(60nm)と一致するまで分散処理を行
い、電極処理用塗料を調製した。
【0054】続いて、ディップ法によってタングステン
製の第1電極棒の表面に電解処理用塗料を塗布し、自然
乾燥させた。このときの塗布条件は、乾燥後の電解処理
塗料の平均膜厚が約100nmとなるようにした。この
ようにして作製した第1電極棒と第2電極棒とをモリブ
デン製の電極箔を介して接合する工程以降は、上記実施
例1と同様である。
【0055】第1電極棒の表面で密閉膜をなすマンガン
の粒径は小さく、活性で反応性が高いので、第1電極棒
の表面と密閉膜が反応して、複合酸化化合物であるW−
Mn―O化合物が形成され、第1電極棒と密閉膜とは強
固に接合される。また、電極棒固定部を加熱すること
で、電極棒固定部をなす石英ガラスが軟化し溶融する。
密閉膜をなすマンガン薄膜に対し、このように溶融した
石英ガラスのぬれ性は良好であるから、密閉膜は電極棒
固定部に強固に接合される。つまり、第1電極棒と電極
棒固定部とは、密閉膜を介して強固に接合される。
【0056】このようにして実施例1にかかる放電型ラ
ンプを200本製造し、これらの放電型ランプの寿命実
験を行った。さらに、第1電極棒の表面に凹凸を設け、
第1電極棒と電極棒固定部との接触面積を増加させた従
来技術にかかる放電型ランプを200本製造し、これら
の放電型ランプの寿命実験を比較例として行った。両者
の寿命実験の結果を以下の表3に示す。
【0057】
【表3】
【0058】表3から従来技術にかかる放電型ランプ
は、寿命が2000時間以上のものが全体のわずか30
%であり、寿命が3000時間以上のものが0%である
のに対し、実施例3にかかる放電型ランプは、寿命が3
000時間以上のものが90%であるのが判った。つま
り、実施例3にかかる放電型ランプのほとんどが、その
寿命時間が3000時間以上であり、従来技術にかかる
放電型ランプの寿命時間を大幅に上回ることが判った。
【0059】さらに、金属材料であるMn、Ni、Z
n、Cd、Pb、Ce、Pr、Sm、Eu、Gd、T
b、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luをそれぞれ本
実施例3と同様の方法で第1電極棒の表面に密閉膜とし
て形成し、放電型ランプを製造して、寿命実験を行った
ところ、ほとんどのこれらの放電型ランプの寿命時間
は、実施例1の放電型ランプと同様に3000時間以上
であることが判った。
【0060】また、上記実施例3では、一次粒子の平均
粒径D50が60nmにマンガンを用いて密閉膜を形成
したが、本発明はこれに限定されるものではない。金属
材料の一次粒子の平均粒径D50と、この金属材料によ
って形成された密閉膜を備える放電型ランプの寿命時間
について、詳細に検討したところ、一次粒子の平均粒径
D50が200nm以下の金属材料で密閉膜を形成すれ
ば、実施例3と同様の効果が得られることが判った。
【0061】(実施例4)実施例4として、真空蒸着法
を用いて密閉膜を形成して、上記実施の形態2にかかる
放電型ランプを製造した。最初に、タングステン製の第
1電極棒の表面に真空蒸着法により金属マンガンの薄膜
を密閉膜として形成した。このとき、マンガン薄膜の平
均膜厚が約100nmとなるように調整した。このよう
にして作製した第1電極棒と第2電極棒とをモリブデン
製の電極箔を介して接合する工程以降は、上記実施例1
と同様である。
【0062】実施例1にかかる放電型ランプと同様に、
実施例4にかかる放電型ランプは、第1電極棒と電極棒
固定部とが、密閉膜を介して強固に接合される。
【0063】このようにして実施例4にかかる放電型ラ
ンプを200本製造し、これらの放電型ランプの寿命実
験を行った。さらに、第1電極棒の表面に凹凸を設け、
第1電極棒と電極棒固定部との接触面積を増加させた従
来技術にかかる放電型ランプを200本製造し、これら
の放電型ランプの寿命実験を比較例として行った。両者
の寿命実験の結果を以下の表4に示す。
【0064】
【表4】
【0065】表4から従来技術にかかる放電型ランプ
は、寿命が2000時間以上のものが全体のわずか30
%であり、寿命が3000時間以上のものが0%である
のの対し、実施例4にかかる放電型ランプは、寿命が3
000時間以上のものが100%であるのが判った。つ
まり、実施例4にかかる放電型ランプの寿命時間は全
て、3000時間以上であり、従来技術にかかる放電型
ランプの寿命時間を大幅に上回ることが判った。
【0066】さらに、金属材料であるMn、Ni、Z
n、Cd、Pb、Ce、Pr、Sm、Eu、Gd、T
b、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luをそれぞれ本
実施例4と同様に真空蒸着法で第1電極棒の表面に密閉
膜として形成し、放電型ランプを製造して、寿命実験を
行ったところ、これらの全ての放電型ランプの寿命時間
は、実施例4の放電型ランプと同様に3000時間以上
であることが判った。
【0067】
【発明の効果】本発明の放電型ランプは、電極棒と電極
棒挿入孔との間の間隙を密閉膜で塞ぐことで、放電空間
からのガス漏れを防止し、放電型ランプを長寿命化する
ものである。
【0068】本発明の放電型ランプにおいて、電極箔で
第1電極棒と第2電極棒とを接合して電極棒を形成し、
第1電極棒と電極棒挿入孔との間に密閉膜を介在させる
ことで、放電空間からのガス漏れをより確実に防止する
ことができる。
【0069】本発明の放電型ランプにおいて、第1電極
棒をなす金属より酸化されやすい金属で密閉膜を形成す
ることで、放電型ランプをより長寿命化することができ
る。
【0070】本発明の放電型ランプにおいて、第1電極
棒をなす金属をタングステンとし、Mn、Ni、Cu、
Zn、Cd、Pb、Ce、Pr、Sm、Eu、Gd、T
b、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luからなる群か
ら1つ選ばれた金属で密閉膜を形成することで、さらに
放電型ランプを長寿命化することができる。
【0071】本発明の放電ランプにおいて、密閉膜を、
第1電極棒をなす金属以外の金属の酸化物で形成するこ
とによって、放電型ランプを長寿命化するものである。
【0072】本発明の放電型ランプにおいて、第1電極
棒をなす金属をタングステンとし、Mn、Ni、Cu、
Zn、Cd、Pb、Ce、Pr、Sm、Eu、Gd、T
b、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luからなる群か
ら1つ選ばれた金属材料の酸化物で密閉膜を形成するこ
とで、さらに放電型ランプを長寿命化することができ
る。
【0073】本発明の放電型ランプの製造方法は、密閉
工程において、密閉膜を表面に備えている電極棒を電極
棒挿入孔に挿入し、電極棒固定部を加熱して、電極棒固
定部をなす石英ガラスは溶解させるものである。この溶
解した石英ガラスと密閉膜とのぬれ性が良好であるか
ら、電極棒と電極棒固定部との強固に接合することがで
できる。即ち、本発明にかかる製造方法で製造された放
電型ランプは、放電空間からのガス漏れが防止されるよ
うに、電極棒と電極棒挿入孔との間の間隙が密閉膜で塞
がれているので、長寿命である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1にかかる放電型ランプ
の断面図を示す。
【符号の説明】
2…石英製の容器、2a…放電部、2b…電極棒固定
部、2c…放電空間、2d…電極棒挿入孔、3…第1電
極棒、7…密閉膜、10…放電型ランプ。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電空間と該放電空間に通じる一対の電
    極棒挿入孔とを有する石英ガラス製の容器と、上記放電
    空間で対向するように上記各電極棒挿入孔に挿入された
    一対の金属製の電極棒とを備えている放電型ランプであ
    って、 上記各電極棒と上記各電極棒挿入孔との間の少なくとも
    一部分に密閉膜を介在させたことを特徴とする放電型ラ
    ンプ。
  2. 【請求項2】 上記電極棒は、第1電極棒、該第1電極
    棒をなす金属以外の金属からなる第2電極棒及び上記第
    1電極棒の一方の先端と上記第2電極棒の一方の先端と
    を接合する電極箔から形成され、 上記第1電極棒の他方の先端が上記放電空間に突出し、
    上記第2電極棒の他方の先端が上記容器の外部に突出し
    かつ上記電極箔が上記電極棒挿入孔内に位置するよう
    に、上記電極棒が上記電極棒挿入孔に挿入され、 上記第1電極棒と上記電極棒挿入孔との間に上記密閉膜
    を介在させたことを特徴とする請求項1記載の放電型ラ
    ンプ。
  3. 【請求項3】 上記密閉膜は、上記第1電極棒をなす金
    属よりも酸化されやすい金属の薄膜であることを特徴と
    する請求項2記載の放電型ランプ。
  4. 【請求項4】 上記第1電極棒をなす金属がタングステ
    ンであり、 上記密閉膜をなす金属が、Mn、Ni、Cu、Zn、C
    d、Pb、Ce、Pr、Sm、Eu、Gd、Tb、D
    y、Ho、Er、Tm、Yb、Luからなる群から選ば
    れた1つであることを特徴とする請求項3記載の放電型
    ランプ。
  5. 【請求項5】 上記密閉膜は、上記第1金属棒をなす金
    属以外の金属の酸化物からなることを特徴とする請求項
    2記載の放電型ランプ。
  6. 【請求項6】 上記第1金属棒をなす金属がタングステ
    ンであり、 上記密閉膜をなす上記酸化物が、Mn、Ni、Cu、Z
    n、Cd、Pb、Ce、Pr、Sm、Eu、Gd、T
    b、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luからなる群か
    ら選ばれた1つの金属の酸化物であることを特徴とする
    請求項5記載の放電型ランプ。
  7. 【請求項7】 放電空間と該放電空間に通じる一対の電
    極棒挿入孔とを有する石英ガラス製の容器と、上記放電
    空間で対向するように上記各電極棒挿入孔に挿入された
    一対の電極棒とを備えている放電型ランプの製造方法で
    あって、 一対の電極棒の表面の少なくとも一部又は全部の外周面
    に密閉膜を形成する密閉膜形成工程と、 上記放電空間において、上記各電極棒の先端が互いに対
    向しかつ上記密閉膜が上記電極棒挿入孔内に位置するよ
    うに、上記電極棒を上記電極棒挿入孔に挿入する挿入工
    程と、 上記電極棒が挿入された上記各電極棒挿入孔の周囲の石
    英ガラスを該石英ガラスの軟化温度以上に加熱し上記石
    英ガラスを溶融させて、上記密閉膜を介して上記電極棒
    固定部と上記電極棒とを接合して上記放電空間を密閉さ
    せる密閉工程とを含むことを特徴とする放電型ランプの
    製造方法。
  8. 【請求項8】 上記電極棒は、第1電極棒、該第1電極
    棒をなす金属以外の金属からなる第2電極棒及び上記第
    1電極棒の一方の先端と上記第2電極棒の一方の先端と
    を接合する電極箔からなり、 上記密閉膜形成工程において、上記第1電極棒の一部又
    は全部の外周面に上記密閉膜を形成し、 上記挿入工程において、上記電極箔と該電極箔に接合さ
    れた上記第1電極棒の一方の先端と上記密閉膜の少なく
    とも一部とが、上記電極棒挿入孔内に位置するように、
    上記電極棒を上記電極棒挿入孔に挿入することを特徴と
    する請求項7記載の放電型ランプの製造方法。
  9. 【請求項9】 上記密閉膜形成工程において、上記第1
    電極棒をなす金属よりも酸化されやすい金属の薄膜を上
    記第1電極棒の表面に形成して、該金属薄膜を上記密閉
    膜とすることを特徴とする請求項8記載の放電型ランプ
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 真空蒸着法によって、上記第1電極棒
    をなす金属よりも酸化されやすい金属の薄膜を該第1電
    極棒の表面に成膜することを特徴とする請求項9記載の
    放電型ランプの製造方法。
  11. 【請求項11】 上記密閉膜形成工程において、上記第
    1電極棒をなす金属以外の金属の微粒子を溶媒に分散さ
    せて電極処理塗料を調製し、 該電極処理塗料を上記第1電極棒の表面に塗布し、該第
    1電極棒の表面に塗布された上記電極処理塗料を乾燥さ
    せて、上記第1電極棒の表面に上記微粒子を含有する上
    記密閉膜を形成することを特徴とする請求項9記載の放
    電型ランプの製造方法。
  12. 【請求項12】 上記第1電極棒をなす金属がタングス
    テンであり、 上記密閉膜をなす上記金属が、Mn、Ni、Cu、Z
    n、Cd、Pb、Ce、Pr、Sm、Eu、Gd、T
    b、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luからなる群か
    ら選ばれた1つであることを特徴とする請求項8ないし
    11のいずれか一つに記載の放電型ランプの製造方法。
  13. 【請求項13】 上記第1電極棒をなす金属以外の金属
    の酸化物で上記密閉膜を形成することを特徴とする請求
    項8記載の放電型ランプの製造方法。
  14. 【請求項14】 上記密閉膜形成工程において、スパッ
    タリング法によって、上記第1電極棒をなす金属以外の
    金属を該第1電極棒の表面に成膜し、該酸化物で上記密
    閉膜を形成することを特徴とする請求項13の放電型ラ
    ンプの製造方法。
  15. 【請求項15】 上記密閉膜形成工程において、上記第
    1電極棒をなす金属以外の金属の酸化物の微粒子を溶媒
    に分散させて電極処理塗料を調製し、 上記電極処理塗料を上記第1電極棒の表面に塗布し、該
    第1電極棒の表面に塗布された上記処理塗料を乾燥させ
    て、上記第1電極棒の表面に上記微粒子を含有する密閉
    膜を形成することを特徴とする請求項13記載の放電型
    ランプの製造方法。
  16. 【請求項16】 上記第1電極棒をなす金属がタングス
    テンであり、 上記密閉膜をなす上記酸化物が、Mn、Ni、Cu、Z
    n、Cd、Pb、Ce、Pr、Sm、Eu、Gd、T
    b、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luからなる群か
    ら選ばれた1つの金属材料の酸化物である特徴とする請
    求項13ないし15のいずれか一つに記載の放電型ラン
    プの製造方法。
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