JP2001240428A - 石英ガラス用封着材料およびランプ - Google Patents

石英ガラス用封着材料およびランプ

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JP2001240428A
JP2001240428A JP2000051231A JP2000051231A JP2001240428A JP 2001240428 A JP2001240428 A JP 2001240428A JP 2000051231 A JP2000051231 A JP 2000051231A JP 2000051231 A JP2000051231 A JP 2000051231A JP 2001240428 A JP2001240428 A JP 2001240428A
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sealing
sealing material
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bulb
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Toyohiko Kumada
豊彦 熊田
Koji Tagawa
幸治 田川
Katsumi Sugaya
勝美 菅谷
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Ushio Inc
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Ushio Denki KK
Ushio Inc
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/24Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions, i.e. for use as seals between dissimilar materials, e.g. glass and metal; Glass solders

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 変形させることなく石英ガラスの気密封着を
確実に達成することができ、しかも、石英ガラスの封着
作業において高い時間的効率が得られる石英ガラス用封
着材料を提供し、また、溶融気密封着した石英ガラスバ
ルブ製ランプと同等の耐圧強度を有し、寸法精度が高く
て所期の形状が得られると共に、高い気密性を有する封
止構造が得られ、しかも、長い使用寿命を有するランプ
を提供すること。 【解決手段】 少なくともSiO2を77モル%以上の
割合で含有してなり、封着される石英ガラスの線膨張率
をA[K-1]とするとき、A±6×10-7[K-1]の範囲の
線膨張率を有し、かつ、石英ガラスの融点より低い温度
で軟化するとともに、軟化後20℃における石英ガラス
との接触角が80度以下である特性を有する石英ガラス
用封着材料とする。該封着材料によって、ランプのバル
ブ封止管部と封止部材のシリカよりなる端部とが封着さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば石英ガラス
製のバルブを有するランプなどの石英ガラス製品の気密
封着用に使用される石英ガラス用封着材料、およびこの
石英ガラス用封着材料によって封着されたバルブを有す
るランプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、石英ガラス製品、例えば石英
ガラス製のバルブを有する放電ランプや白熱ランプなど
の製造においては、水素−酸素バーナーなどによって、
石英ガラス製のバルブの封止管部を2000℃以上に加
熱して溶融状態にして、この状態で加熱変形することに
より、当該封止管部を気密封着することが行われてい
る。
【0003】しかし、このような方法により石英ガラス
の気密封着を行う場合には、以下のような問題がある。
石英ガラスを溶融させて気密封着するためには、相当に
長い加熱時間を要するためにバルブの熱変形が生じやす
く、その結果、高い寸法精度を有するランプを確実に製
造することが難しかった。また、石英ガラスを溶融させ
るために水素−酸素バーナーなどが使用される結果、石
英ガラス中に水分子などの不純物が混入されてしまい、
これが当該ランプのバルブ内に放出される現象が生じ、
その結果、放電電極やフィラメントコイルに水分子など
が付着して反応するため、ランプ点灯時に当該放電電極
やフィラメントコイルなどが摩耗してランプの使用寿命
が短くなる。
【0004】このような問題を解決するための一手段と
して、線膨張率の低い結晶性フィラーを石英ガラス粉末
に混合することにより、石英ガラスの線膨張率に近似し
た線膨張率を有する封着用材料を得る試みがなされてい
る。しかしながら、このような材料では、結晶性フィラ
ーと石英ガラスとの線膨張率の差に起因する内部残留応
力などにより、高い機械的強度および十分な気密性が得
られていない。
【0005】更に、封着材料中に低膨張結晶を析出させ
ることにより、線膨張率を石英ガラスの線膨張率に近づ
ける手段が提案されている。しかし、このような結晶化
材料を用いる場合には、気密封着を行う際に、当該材料
における結晶の析出を制御することが必要になり、しか
も、結晶の析出を制御するために厳密な温度管理が必要
となるため、封着作業が煩雑になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基いてなされたものであって、その目的は、石
英ガラスを変形させることなく当該石英ガラスの気密封
着を確実に達成することができ、しかも、石英ガラスの
封着作業において高い時間的効率が得られる石英ガラス
用封着材料を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、ガラス用封着材料を
使用して、従来の溶融気密封着した石英ガラスバルブ製
ランプと同等の耐圧強度を有し、寸法精度が高くて所期
の形状が得られると共に、高い気密性を有する封止構造
が得られ、しかも、長い使用寿命を有するランプを提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、少なくともSiO2を8
0モル%以上の割合で含有してなり、封着される石英ガ
ラスの線膨張率をA[K-1]とするとき、A±6×10-7
[K-1]の範囲の線膨張率を有し、かつ、石英ガラスの融
点より低い温度で軟化するとともに、軟化後20℃にお
ける石英ガラスとの接触角が80度以下である特性を有
する石英ガラス用封着材料とするものである。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の石英ガラス用封着材料において、TiO2とAl23
とを、またはB23とAl23とを含有する石英ガラス
用封着材料とするものである。
【0010】請求項3に記載の発明は、発光管部および
この発光管部に連設された封止管部を有する石英ガラス
製のバルブと、このバルブの封止管部に設けられ、一端
部がSiO2よりなるとともに他端部が導電性無機物質
成分を主成分として含有してなり、かつ一端部側から他
端部側に向かうにしたがって導電性無機物質成分の濃度
が傾斜的に増大する傾斜機能材料よりなる封止部材と、
を具えてなるランプであって、請求項1乃至請求項2の
いずれかに記載の石英ガラス用封着材料によって、前記
バルブの封止管部と前記封止部材のシリカよりなる一端
部とが封着されているランプとするものである。
【0011】
【作用】上記の構成の石英ガラス用封着材料によれば、
その線膨張率が石英ガラスの線膨張率に近似しているた
め、封着する際にクラックなどが生じることがなく、そ
の結果、石英ガラスの気密封着を確実に達成することが
できる。また、上記の構成の石英ガラス用封着材料は、
石英ガラスの融点よりも低い温度で軟化するため、石英
ガラスを変形することなしに、当該石英ガラスを封着す
ることができる。
【0012】また、上記の構成の石英ガラス用封着材料
は結晶化材料ではないため、封着時に高い精度の温度管
理が不要で、しかも、短い時間で封着作業を行うことが
でき、その結果、石英ガラスの封着作業において高い時
間的効率が得られると共に、水素―酸素バーナーによる
水分子などの不純物が石英ガラス中に混入されることを
防止または抑制することができる。
【0013】また、上記の構成の石英ガラス用封着材料
によれば、軟化後20℃における石英ガラスとの接触角
が80度以下であることにより、石英ガラスとの接触角
が80度より高い場合に比べて、発光管側の石英ガラスと
溶融した石英ガラス用封着材料の間で、ランプ動作時の
発光管内の圧力上昇による応力の集中を低くでき、接合
部を起点とする破壊を避けられるのでランプの耐圧強度
を上げることが可能となる。
【0014】そして、本発明のランプによれば、バルブ
の封止管部と封止部材とが、上記の石英ガラス用封着材
料によって封着されているため、寸法精度が高くて所期
の形状が得られると共に、クラックなどが生じることが
なくて高い気密性を有する封止構造が得られ、しかも、
石英ガラス中に水分子などの不純物が混入されることが
防止または抑制されて長い使用寿命が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。 <石英ガラス用封着材料>本発明の石英ガラス用封着材
料は、少なくともSiO2を77モル%以上の割合で含
有してなるものである。SiO2の含有割合が77モル
%未満であると、クラックなどが生じて気密に封着する
ことが困難となる。また、本発明の石英ガラス用封着材
料は、封着される石英ガラスの線膨張率をA[K-1]とす
るとき、A±6×10-7[K-1]の範囲の線膨張率を有す
るものである。線膨張率が上記の範囲外にある場合に
は、石英ガラスの線膨張率との差が過大であるため、ク
ラックなどが生じて気密に封着することが困難である。
【0016】さらに、本発明の石英ガラス用封着材料
は、封着される石英ガラスの軟化点より低い温度で軟化
する性質を有するものである。石英ガラスの軟化点以上
の温度で軟化するものである場合には、石英ガラスを封
着する際に、当該石英ガラスも軟化により変形してしま
うため、封着材料を用いる効果が得られない。
【0017】このような石英ガラス用封着材料として
は、SiO2に加えてTiO2とAl23、あるいは、S
iO2に加えてB23とAl23を含有するものが好ま
しい。
【0018】本発明の石英ガラス用封着材料において
は、軟化溶融後に20℃における石英ガラスとの接触角
が80度以下であることが好ましい。この接触角が80
度を超える場合には、石英ガラスを封着する際に、当該
石英ガラスと当該封着材料との間にくさび状の切れ込み
が生じ、この切れ込みに圧力が集中する結果、クラック
が発生しやすくなる。ここで、この石英ガラスとの接触
角について図5を用いて説明する。図5に示す、溶融し
た石英ガラス封着材料と石英ガラス板との境界のなす角
θを接触角という。
【0019】上記の石英ガラス用封着材料においては、
以下のように石英ガラス同士が気密に封着される。例え
ば、石英ガラス用封着材料を粉砕して粉末状とし、この
粉末をエタノールなどの溶媒中に分散させることによ
り、石英ガラス用封着材料が含有されてなるペーストを
調製する。そして、このペーストを封着すべき石英ガラ
スの間に塗布し、当該石英ガラスの融点以下の温度、例
えば1700℃に加熱することによって、石英ガラス用
封着材料を溶融して冷却することにより、石英ガラス同
士が気密に封着される。
【0020】石英ガラス用封着材料を加熱する方法とし
ては、水素―酸素バーナーによる方法か、例えば波長1
〜3μmの光を照射することにより加熱する光加熱法
や、高周波加熱法などを利用することができる。これら
の中では、石英ガラス中に水分子などの不純物が混入さ
れることがない点で光加熱や、高周波加熱を好ましく利
用することができる。
【0021】上記のような石英ガラス用封着材料によれ
ば、その線膨張率が石英ガラスの線膨張率に近似してい
るため、封着する際にクラックなどが生じることがな
く、その結果、石英ガラスの気密封着を確実に達成する
ことができる。また、石英ガラスの軟化点よりも低い温
度で軟化するため、石英ガラスを変形することなしに、
当該石英ガラスを封着することができ、その結果、寸法
精度が高くて所要の形状を有する石英ガラス製品が得ら
れる。
【0022】また、結晶化材料ではないため、封着時に
厳密な温度管理が不要であり、しかも、短い時間で封着
作業を行うことができ、その結果,石英ガラスの封着作
業において、高い時間的効率が得られるとともに、封着
作業をが容易に行うことができ、しかも、水素−酸素バ
ーナーによる水分子などの不純物が石英ガラス中に混入
されることを防止または抑制することができる。
【0023】なお、石英ガラス用封着材料としては、S
iO2−TiO2−Al23系、SiO2−B23−Al2
3系が、石英ガラスとの熱膨張率差が±6×10 7(1/
K)の範囲にあり、軟化温度が石英ガラスより低く、例
えばハロゲン化合物を使用したランプにおいても、動作
時に上記石英ガラス用封着材料成分が放電空間に移動
し、不純物として発光する恐れが低いなどの理由でもっ
とも好ましいが、それ以外にも、Al23に変えてA
l、Mn、Ca、の弗化物とした系の封着材料やTiO
2の代わりにZr,Hfの酸化物とした系の封着材料も、
線膨張率や軟化温度の特性から石英ガラス用封着材料と
して使用できるものと考えられる。
【0024】<ランプ>図1は、本発明のランプを例え
ばキセノンランプとして構成した場合の実施の形態にお
ける構成を示す説明用断面図である。この放電ランプ1
0において、バルブ11は、放電空間を囲繞する楕円球
状の発光管部12と、この発光管部12の両端から外方
に伸びるよう一体に連設された直管状の封止管部13と
を有してなり、このバルブ11は石英ガラスにより構成
されている。
【0025】バルブ11の封止幹部13の各々には、当
該封止管部13の内径より小さい外径を有する円柱状の
封止部材15が挿入されており、封止部材15の外端部
分はバルブ11の封止管部13から外部に露出した状態
とされている。そして、バルブ11の封止管部13の内
面と封止部材15の外面とが、前述の石英ガラス用封着
材料よりなる封着材料20によって気密に封着され、さ
らに、封止管部13の外端にビード部21が形成され、
これにより封止構造が形成されている。
【0026】封止部材15の各々には、電極棒25が当
該封止部材15をその軸方向に貫通して伸びるよう設け
られていて、電極棒25の各々の先端は、バルブ11の
発光管部12内に位置され、当該電極棒25の各々の先
端には、陽極26および陰極27が互いに対向するよう
に配置されている。また、バルブ11内には、キセノン
ガスが封入されている。
【0027】この例における封止部材15は、傾斜機能
材料により構成されている。具体的には、シリカよりな
る絶縁性無機物質成分と、導電性無機物質成分との焼結
体とよりなり、一端部から他端部に向かうに従って導電
性無機物質成分の濃度が傾斜的に増大し、それによって
導電性無機物質成分の濃度が低くて絶縁性材料としての
性質を有する絶縁性部分と、導電性無機物質成分の濃度
が高くて導電体としての性質を有する導電性部分とを共
に有する一体の材料により、封止部材15が構成されて
いる。ここで、導電性無機物質成分としては、モリブデ
ン、ニッケル、タングステン、タンタル、クロム、白
金、亜鉛等の金属、珪化モリブデン、炭化ケイ素、炭化
タンタルなどを用いることできる。
【0028】図2は本発明の石英ガラス用封着材料を使
用して、封止部材を封止管部に封着する構成について具
体的に例示したものである。図2においては、電極棒と
電極を省略して表示してある。図2(a)〜(e)で、
封止部材15はいずれも傾斜機能材料製封止部材であ
り、封止管部13と封止部材15の一端部であるシリカ
100%あるいはシリカ略100%の領域で封着材料2
0によって封着される。
【0029】図2(a)〜(c)は予めワッシャ状に封
着材料20を成形し、封止管部13と封止部材15の間
に配置し、光加熱あるいは高周波加熱で封着材料を溶融
することにより封着する。図2(a)、(c)は封止管
部13と封止部材15の端部を突き合わせた接合となっ
ている。これらの構成にセットして加熱することで、石
英ガラス用封着材料が石英ガラスより先に溶融して、傾
斜機能材料製封止部材の一端部付近の封止管部内面や発
光管部内面に流れ、接触角の小さい滑らかな面を形成す
る。
【0030】図2(d)、(e)は、ペースト状の封着
材料を封止管部13の内面および/または封止部材15
のシリカ100%領域あるいはシリカ略100%領域に
塗布して、光加熱あるいは高周波加熱で封着材料を溶融
することにより封着する。このように、バルブ形状や封
止部材の形状に合わせたかたちで封着材料による封着が
可能である。
【0031】なお、以上では傾斜機能材料製封止部材で
説明したが、これに限らず、電極を支持するための石英
ガラス製の部材をランプ封止管内に接合する際にも、本
発明の石英ガラス用封着材料による固定が可能であるこ
とを付記する。
【0032】
【実施例】以下、本発明の石英ガラス用封着材料の具体
的な実施例について説明するが、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。 <実施例1〜4および比較例1〜2>図4に示す組成の
封着材料を製造した。これらの封着材料の100〜50
0℃における平均線膨張係数、軟化温度、軟化後20℃
での石英ガラスとの接触角を図4に示す。
【0033】そして、封着材料の各々について、以下の
ような試験をおこなった。封着材料を乳鉢で粉砕して粉
末にし、この粉末をエタノールに添加した後、ボールミ
ルによって混合することにより、封着材料の粉末が分散
されてなるペーストを調製した。図3に示すように、一
端が封止されたキャップ状の石英ガラスよりなる第1の
管材71と、この第1の管材71の内径D2より小さい
外径d1を有する直管状の石英ガラスよりなる第2の管
材72とを用意し、第2の管材72の一端部分の外面
に、調製したペーストを塗布した後、当該第2の管材7
2の一端部分を第1の管材71内に挿入し、この状態
で、1600℃から1650℃の温度で加熱して封着材
料を溶融することにより、第1の管材71と第2の管材
72とが封着材料73によって封着されてなる試験片7
0を作製した。
【0034】以上において、第1の管材71は、外径D
1が8mm、内径D2が5.9mmであり、第2の管材
72は、外径d1が5.8mm、内径d2が2.3mm
であり、封着材料73による第1の管材71と第2の管
材72との接合部分74の長さLは10mmである。
【0035】<クラックの有無>試験片70における接
合部分74を顕微鏡で観察し、クラックの発生の有無を
調べた。
【0036】<リーク試験>試験片70内のガスをその
第2の管材72の他端から真空ポンプによって排気する
ことによって、当該試験片70の内部の圧力を1×10
4Paに減圧し、この状態で、試験片70の外面にエタ
ノールを塗布し、接合部分74におけるリークの有無を
調べた。
【0037】<耐圧試験>試験片70内にエタノールを
導入し、コンプレッサーにより内部の圧力を上昇させ、
試験片70の破壊圧力を測定した。以上、結果を図1に
示す。
【0038】図4の結果から明らかなように、実施例1
〜4に係る封着材料、すなわち85SiO2−5TiO2
−10AlO1.5や85SiO2−5AlO1.5−10B
1.5によれば、その線膨張率が石英ガラスの線膨張率
に近似しているため、接合部分にクラックが生じること
がなく、石英ガラス同士を気密性および耐圧性が高い状
態に封着することができる。これに対し、比較例1、2
に係る封着材料においては、線膨張率が石英ガラスの線
膨張率より相当に高いものであるため、接合部分にクラ
ックを生じて十分な気密性が得られないものであった。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明の石英ガラス用封
着材料によれば、その線膨張率が石英ガラスの線膨張率
に近似しているため、封着する際にクラックなどが生じ
ることがなく、その結果、石英ガラスの気密封着を確実
に達成することができる。また、石英ガラスの融点より
も低い温度で軟化するために、石英ガラスを変形するこ
となしに、当該石英ガラスを封着することができる。ま
た、結晶化材料ではないため、封着時に高い精度の温度
管理が不要で、しかも、短い時間で封着作業を行うこと
ができ、その結果、石英ガラスの封着作業において高い
時間的効率が得られるとともに、水素−酸素バーナーに
よる水分子などの不純物が石英ガラス中に混入されるこ
とを防止または抑制することができる。
【0040】本発明のランプによれば、バルブの封止管
部と封止部材とが上記の石英ガラス用封着材料によって
封着されているため、寸法精度が高くて所期の形状が得
られると共に、クラックなどが生じることがなくて高い
気密性を有する封止構造が得られ、しかも石英ガラス中
に水分子などの不純物が混合されることが防止または抑
制されて、ランプを製作した場合にも長い使用寿命が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のランプをキセノンランプとして実施し
た場合の実施の形態における構成を示す説明用断面図で
ある。
【図2】本発明のランプの封着部の実施例を示す断面図
である。
【図3】実施例において作製した試験片を示す説明用断
面図である。
【図4】本発明の石英ガラス用封着材料の耐圧試験結果
である。
【図5】石英ガラス用封着材料と石英ガラスとの接触角
θを説明する図である。
【符号の説明】
10 放電ランプ 11 バルブ 12 発光管部 13 封止管部 15 封止部材 20 封着材料 21 ビード部 25 電極棒 26 陽極 27 陰極 70 試験片 71 第1の管材 72 第2の管材 73 封着材料 74 接合部分
フロントページの続き Fターム(参考) 4G062 AA08 AA09 BB01 DA07 DB03 DB04 DC03 DD01 DE01 DF01 EA01 EA10 EB01 EC01 ED01 EE01 EF01 EG01 FA01 FA10 FB01 FB03 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM24 NN32 NN40 5C043 AA07 CC01 CD01 DD11 EB15 EC10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともSiO2を77モル%以上の
    割合で含有してなり、封着される石英ガラスの線膨張率
    をA[K-1]とするとき、A±6×10-7[K- 1]の範囲の
    線膨張率を有し、かつ、石英ガラスの融点より低い温度
    で軟化するとともに、軟化後20℃における石英ガラス
    との接触角が80度以下となる特性を有することを特徴
    とする石英ガラス用封着材料。
  2. 【請求項2】 TiO2とAl23とを、またはB23
    とAl23とを含有することを特徴とする請求項1に記
    載の石英ガラス用封着材料。
  3. 【請求項3】 発光管部およびこの発光管部に連設され
    た封止管部を有する石英ガラス製のバルブと、このバル
    ブの封止管部に設けられ、一端部がSiO2よりなると
    ともに他端部が導電性無機物質成分を主成分として含有
    してなり、かつ一端部側から他端部側に向かうにしたが
    って導電性無機物質成分の濃度が傾斜的に増大する傾斜
    機能材料よりなる封止部材とを具えてなるランプであっ
    て、 請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の石英ガラス用
    封着材料によって、前記バルブの封止管部と前記封止部
    材のシリカよりなる一端部とが封着されていることを特
    徴とするランプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008192416A (ja) * 2007-02-02 2008-08-21 Ushio Inc 外部電極型希ガス蛍光ランプ
JP2013172811A (ja) * 2012-02-24 2013-09-05 Seiko Epson Corp ガスセルの封止方法およびガスセル

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