JP2003229090A - ショートアーク型水銀ランプ - Google Patents
ショートアーク型水銀ランプInfo
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- JP2003229090A JP2003229090A JP2002029134A JP2002029134A JP2003229090A JP 2003229090 A JP2003229090 A JP 2003229090A JP 2002029134 A JP2002029134 A JP 2002029134A JP 2002029134 A JP2002029134 A JP 2002029134A JP 2003229090 A JP2003229090 A JP 2003229090A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】モリブデン金属箔の酸化に起因したランプ短寿
命を抑制したショートアーク型水銀ランプを提供するこ
と。 【解決手段】発光管部とその両端に連設された封止管部
よりなるシリカガラス製ランプ容器と、該封止管部の内
部に埋置されたシリカガラス製ガラス部材と、前記封止
管部から外部に延びる外部リードと、前記封止管部から
発光空間内に向けて伸び、その先端に電極を保持した内
部リードと、前記ガラス部材の発光管部側の端面に面し
て配置され、前記内部リードと接続された集電円板と、
前記ガラス部材の外周をその長手方向に沿って伸び、そ
の一端側が前記集電円板と電気的に接続され、その他端
側が前記外部リードと接続された集電円板に電気的に接
続された複数のモリブデン金属箔と、を有するショート
アーク型水銀ランプにおいて、前記ガラス部材が中空円
筒体であるショートアーク型水銀ランプとする。
命を抑制したショートアーク型水銀ランプを提供するこ
と。 【解決手段】発光管部とその両端に連設された封止管部
よりなるシリカガラス製ランプ容器と、該封止管部の内
部に埋置されたシリカガラス製ガラス部材と、前記封止
管部から外部に延びる外部リードと、前記封止管部から
発光空間内に向けて伸び、その先端に電極を保持した内
部リードと、前記ガラス部材の発光管部側の端面に面し
て配置され、前記内部リードと接続された集電円板と、
前記ガラス部材の外周をその長手方向に沿って伸び、そ
の一端側が前記集電円板と電気的に接続され、その他端
側が前記外部リードと接続された集電円板に電気的に接
続された複数のモリブデン金属箔と、を有するショート
アーク型水銀ランプにおいて、前記ガラス部材が中空円
筒体であるショートアーク型水銀ランプとする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はショートアーク型
水銀ランプに関する。特に、入力電力8kW以上、ラン
プ電流80A以上の大電流用の放電ランプであってその
気密封止構造に特徴をもつショートアーク型水銀ランプ
に関する。
水銀ランプに関する。特に、入力電力8kW以上、ラン
プ電流80A以上の大電流用の放電ランプであってその
気密封止構造に特徴をもつショートアーク型水銀ランプ
に関する。
【0002】
【従来の技術】ショートアーク型水銀ランプは、一般に
これより放射される紫外線を利用する分野、すなわち光
化学分野、半導体デバイスの製造分野、その他の分野で
広く用いられている。
これより放射される紫外線を利用する分野、すなわち光
化学分野、半導体デバイスの製造分野、その他の分野で
広く用いられている。
【0003】例えば、大電流用の超高圧水銀ランプにお
いては、発光ガスの主成分である水銀の封入量が大きい
ため点灯時の発光管部内部のガス圧が非常に高く、しか
も発熱量が大きく、そのため特に気密封止管部分の耐熱
性、耐圧性が大きいことが必要とされてきた。またラン
プの動作時に発光管部内部で水銀が完全に蒸発している
ことも必要である。すなわち、水銀の凝縮が生じるよう
な低い温度部分がないことが必要である。
いては、発光ガスの主成分である水銀の封入量が大きい
ため点灯時の発光管部内部のガス圧が非常に高く、しか
も発熱量が大きく、そのため特に気密封止管部分の耐熱
性、耐圧性が大きいことが必要とされてきた。またラン
プの動作時に発光管部内部で水銀が完全に蒸発している
ことも必要である。すなわち、水銀の凝縮が生じるよう
な低い温度部分がないことが必要である。
【0004】このようなことから従来の超高圧水銀ラン
プにおいては、ランプ容器を形成しているガラスに給電
用のリードを直接溶着して気密封止するいわゆるロッド
シール構造は採用せず、封着用の金属箔を用いたいわゆ
る箔シール構造が採用されている。
プにおいては、ランプ容器を形成しているガラスに給電
用のリードを直接溶着して気密封止するいわゆるロッド
シール構造は採用せず、封着用の金属箔を用いたいわゆ
る箔シール構造が採用されている。
【0005】半導体製造の露光プロセスや液晶製造の露
光プロセスには50A(アンペア)程度以上のDC点灯
のショートアーク型水銀ランプが使用されている。
光プロセスには50A(アンペア)程度以上のDC点灯
のショートアーク型水銀ランプが使用されている。
【0006】ランプ電流が50A程度以上の従来のDC
点灯のショートアーク型水銀ランプ1の概略断面図を図
1に示す。発光管部10に封止管部11が連設され、発
光管部10内で一対の電極の陽極2、陰極3が対向配置
される。夫々の電極は内部リード4,4の先端に具備さ
れ、内部リード4,4は封止管部11内で集電円板7
a、7aに接続している。集電円板7a、7aは円柱状
のガラス部材20の外周に配されたモリブデン金属箔9
と接続し、モリブデン金属箔9は集電円板7b、7bと
接続される。ショートアーク型水銀ランプでは、集電円
板7b、7bは外部リード5に接続され、外部リード5
は外部リード線6に接続される。このような円柱状のガ
ラス部材20にモリブデン箔9を1枚、もしくは複数枚
を離間配置した気密封止構造が一般的に使用されてい
る。図1(b)はA部分の断面図を示しており、5枚の
モリブデン箔9を具えた例を示している。
点灯のショートアーク型水銀ランプ1の概略断面図を図
1に示す。発光管部10に封止管部11が連設され、発
光管部10内で一対の電極の陽極2、陰極3が対向配置
される。夫々の電極は内部リード4,4の先端に具備さ
れ、内部リード4,4は封止管部11内で集電円板7
a、7aに接続している。集電円板7a、7aは円柱状
のガラス部材20の外周に配されたモリブデン金属箔9
と接続し、モリブデン金属箔9は集電円板7b、7bと
接続される。ショートアーク型水銀ランプでは、集電円
板7b、7bは外部リード5に接続され、外部リード5
は外部リード線6に接続される。このような円柱状のガ
ラス部材20にモリブデン箔9を1枚、もしくは複数枚
を離間配置した気密封止構造が一般的に使用されてい
る。図1(b)はA部分の断面図を示しており、5枚の
モリブデン箔9を具えた例を示している。
【0007】露光基板の大型化やプロセスのスピードア
ップの要求から、ランプ入力の増大化が進み、例えば、
液晶製造の露光プロセスにはランプ電流が80A以上で
ランプ入力が8kW以上のクラスの大型ランプが必要に
なってきた。発光管部10にはシリカガラスが使用され
ている。シリカガラスの実用的な耐熱温度は1000℃
程度以下であるため、ランプ入力を増加するためには、
発光管部10を大きく(図1の発光管部10の径を大き
く、発光管部10のランプ軸方向の長さを長く)しなけ
ればならない。
ップの要求から、ランプ入力の増大化が進み、例えば、
液晶製造の露光プロセスにはランプ電流が80A以上で
ランプ入力が8kW以上のクラスの大型ランプが必要に
なってきた。発光管部10にはシリカガラスが使用され
ている。シリカガラスの実用的な耐熱温度は1000℃
程度以下であるため、ランプ入力を増加するためには、
発光管部10を大きく(図1の発光管部10の径を大き
く、発光管部10のランプ軸方向の長さを長く)しなけ
ればならない。
【0008】封止管部内のガラス部材としては、図3に
示すような中実ガラス部材20Aが使用されていた。あ
るいは図4に示すような発光管部側が閉じられ逆端が開
いた有底筒ガラス部材20Bの内部をタングステン棒と
シリカガラス管で概略密にした構造とされてきた。
示すような中実ガラス部材20Aが使用されていた。あ
るいは図4に示すような発光管部側が閉じられ逆端が開
いた有底筒ガラス部材20Bの内部をタングステン棒と
シリカガラス管で概略密にした構造とされてきた。
【0009】図3の20Aとして示した中実ガラス部材
は図1と同じであるが、シリカガラスのムク材であり、
高価である。また、図4の20Bとして示した有底筒ガ
ラス部材では、ランプが大型化するに従い、外部リード
を支えるガラス部材21と有底筒ガラス部材20Bのわ
ずかな隙間dの寸法精度が出しにくく、製造しにくい。
は図1と同じであるが、シリカガラスのムク材であり、
高価である。また、図4の20Bとして示した有底筒ガ
ラス部材では、ランプが大型化するに従い、外部リード
を支えるガラス部材21と有底筒ガラス部材20Bのわ
ずかな隙間dの寸法精度が出しにくく、製造しにくい。
【0010】一方、ショートアーク型水銀ランプ1は図
2に示すような楕円ミラー30内にセットされる、発光
部100からの光は楕円ミラー30の開口側(図で右
方)から取り出され、レンズ(不図示)に集光される。
ランプの全長が長すぎると集光される側で光が封止管部
11によりけられる。このために、ランプ入力が増加し
ても、ランプの全長を延ばすことは避けなければならな
い事情がある。
2に示すような楕円ミラー30内にセットされる、発光
部100からの光は楕円ミラー30の開口側(図で右
方)から取り出され、レンズ(不図示)に集光される。
ランプの全長が長すぎると集光される側で光が封止管部
11によりけられる。このために、ランプ入力が増加し
ても、ランプの全長を延ばすことは避けなければならな
い事情がある。
【0011】ランプ入力を増加するためには発光管部の
長さは長くせざるを得ない。一方、発光管部に封止管部
を加えたランプ全長は長くできない。したがって、発光
管部が長くなった分、封止管部の長さを短くすること
で、ランプ全長を一定にせざるを得ない。
長さは長くせざるを得ない。一方、発光管部に封止管部
を加えたランプ全長は長くできない。したがって、発光
管部が長くなった分、封止管部の長さを短くすること
で、ランプ全長を一定にせざるを得ない。
【0012】封止管部の外部リード側端部(図1のT1
点)は、発光管部10で発生した熱が内部リード4とラ
ンプ容器の封止管部11のシリカガラスを伝わる伝導で
加熱される。ランプ入力が増加すれば、発光管部10で
発生する熱量は増加し、熱の伝導量も増すので封止管部
11の外部リード側端部(図1のT1点)の温度がより
高くなる。図3で示した箔シール構築体を使用した場合
も、図4で示した箔シール構築体を使用した場合もシリ
カガラスを伝わる熱伝導は大きい。また、封止管部11
が短くなれば、さらに温度が高くなる。
点)は、発光管部10で発生した熱が内部リード4とラ
ンプ容器の封止管部11のシリカガラスを伝わる伝導で
加熱される。ランプ入力が増加すれば、発光管部10で
発生する熱量は増加し、熱の伝導量も増すので封止管部
11の外部リード側端部(図1のT1点)の温度がより
高くなる。図3で示した箔シール構築体を使用した場合
も、図4で示した箔シール構築体を使用した場合もシリ
カガラスを伝わる熱伝導は大きい。また、封止管部11
が短くなれば、さらに温度が高くなる。
【0013】モリブデンの酸化耐熱温度は概略375℃
であり、モリブデン金属箔の外側集電円板7b側の端部
(図1のT1点)の温度を375℃より低くする必要が
あり、この温度を超えるとモリブデン金属の酸化が起こ
り、ランプの使用寿命が短寿命になる。それゆえランプ
入力の増加をするケース、および封止管部の長さを短く
するケースでも、封止管部の外部リード側端部の温度を
375℃以下に保つ必要がある。
であり、モリブデン金属箔の外側集電円板7b側の端部
(図1のT1点)の温度を375℃より低くする必要が
あり、この温度を超えるとモリブデン金属の酸化が起こ
り、ランプの使用寿命が短寿命になる。それゆえランプ
入力の増加をするケース、および封止管部の長さを短く
するケースでも、封止管部の外部リード側端部の温度を
375℃以下に保つ必要がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、ショートアーク型水銀ランプにおいて、特には8k
W以上の大電力を入力するショートアーク型水銀ランプ
において、封止管部の長さを長くすることなく、封止管
部の外部リード側端部の温度を酸化耐熱温度以下に保
ち、モリブデン金属箔の酸化に起因したランプ短寿命を
抑制したショートアーク型水銀ランプを提供することに
ある。
は、ショートアーク型水銀ランプにおいて、特には8k
W以上の大電力を入力するショートアーク型水銀ランプ
において、封止管部の長さを長くすることなく、封止管
部の外部リード側端部の温度を酸化耐熱温度以下に保
ち、モリブデン金属箔の酸化に起因したランプ短寿命を
抑制したショートアーク型水銀ランプを提供することに
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為
に、請求項1に記載の発明は、発光管部とその両端に連
設された封止管部よりなるシリカガラス製ランプ容器
と、該封止管部の内部に埋置されたシリカガラス製ガラ
ス部材と、前記封止管部から外部に延びる外部リード
と、前記封止管部から発光空間内に向けて伸び、その先
端に電極を保持した内部リードと、前記ガラス部材の発
光管部側の端面に面して配置され、前記内部リードと接
続された集電円板と、前記ガラス部材の外周をその長手
方向に沿って伸び、その一端側が前記集電円板と電気的
に接続され、その他端側が前記外部リードと接続された
集電円板に電気的に接続された複数のモリブデン金属箔
と、を有するショートアーク型水銀ランプにおいて、前
記ガラス部材が中空円筒体であることを特徴とするショ
ートアーク型水銀ランプとするものである。
に、請求項1に記載の発明は、発光管部とその両端に連
設された封止管部よりなるシリカガラス製ランプ容器
と、該封止管部の内部に埋置されたシリカガラス製ガラ
ス部材と、前記封止管部から外部に延びる外部リード
と、前記封止管部から発光空間内に向けて伸び、その先
端に電極を保持した内部リードと、前記ガラス部材の発
光管部側の端面に面して配置され、前記内部リードと接
続された集電円板と、前記ガラス部材の外周をその長手
方向に沿って伸び、その一端側が前記集電円板と電気的
に接続され、その他端側が前記外部リードと接続された
集電円板に電気的に接続された複数のモリブデン金属箔
と、を有するショートアーク型水銀ランプにおいて、前
記ガラス部材が中空円筒体であることを特徴とするショ
ートアーク型水銀ランプとするものである。
【0016】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のショートアーク型水銀ランプが入力電力8kW以上、
ランプ電流80A以上で使用されるものであることを特
徴とする。
のショートアーク型水銀ランプが入力電力8kW以上、
ランプ電流80A以上で使用されるものであることを特
徴とする。
【0017】請求項3に記載の発明は、前記ガラス部材
内部に300Kで17300±2700Paの気体を封入
したことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれ
かに記載のショートアーク型水銀ランプとするものであ
る。
内部に300Kで17300±2700Paの気体を封入
したことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれ
かに記載のショートアーク型水銀ランプとするものであ
る。
【0018】請求項4に記載の発明は、前記ガラス部材
内部に前記ガラス部材内部に1cm 3あたり6.4×1
0−6mol〜8.8×10−6molの水銀を封入し
たことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか
に記載のショートアーク型水銀ランプとするものであ
る。
内部に前記ガラス部材内部に1cm 3あたり6.4×1
0−6mol〜8.8×10−6molの水銀を封入し
たことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか
に記載のショートアーク型水銀ランプとするものであ
る。
【0019】請求項5に記載の発明は、前記ガラス部材
の発光管部側端部の厚みが2.5mm以上であることを
特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のシ
ョートアーク型水銀ランプとするものである。
の発光管部側端部の厚みが2.5mm以上であることを
特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のシ
ョートアーク型水銀ランプとするものである。
【0020】請求項6に記載の発明は、前記ガラス部材
の封止きり部が外部リード側に設けられたことを特徴と
する請求項1乃至請求項5に記載のショートアーク型水
銀ランプするものである。
の封止きり部が外部リード側に設けられたことを特徴と
する請求項1乃至請求項5に記載のショートアーク型水
銀ランプするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】図7に本発明のショートアーク型
水銀ランプの概略断面図を示す。発光管部10の両端に
連設された封止管部11よりなるシリカガラス製ランプ
容器の封止管部11内に中空円筒体のガラス部材20C
が埋置されている。
水銀ランプの概略断面図を示す。発光管部10の両端に
連設された封止管部11よりなるシリカガラス製ランプ
容器の封止管部11内に中空円筒体のガラス部材20C
が埋置されている。
【0022】封止管部11から発光空間H内に向けて、
先端に電極を保持した内部リード4が延び、中空円筒ガ
ラス部材20Cの発光管部10側の端面に面して集電円
板7aがある。内部リード4は集電円板7aと接続さ
れ、中空円筒ガラス部材20Cの外周をその長手方向に
沿って延び、その一端側が前記集電円板と電気的に接続
されている。
先端に電極を保持した内部リード4が延び、中空円筒ガ
ラス部材20Cの発光管部10側の端面に面して集電円
板7aがある。内部リード4は集電円板7aと接続さ
れ、中空円筒ガラス部材20Cの外周をその長手方向に
沿って延び、その一端側が前記集電円板と電気的に接続
されている。
【0023】そして、中空円筒ガラス部材20Cの内部
には17300Paの気体、例えばアルゴン(Ar)や
窒素(N2)や空気(Air)が封入される。あるい
は、中空円筒ガラス部材20Cの内部には7×10−6
mol/cm3の水銀が封入される。
には17300Paの気体、例えばアルゴン(Ar)や
窒素(N2)や空気(Air)が封入される。あるい
は、中空円筒ガラス部材20Cの内部には7×10−6
mol/cm3の水銀が封入される。
【0024】図5に本発明のランプに適用される中空円
筒ガラス部材20Cを含む箔シール構築体90を示す。
本願においては、箔シール構築体90は中空円筒ガラス
部材20Cの外周に配されたモリブデン金属箔9とモリ
ブデン金属箔9が溶接などで接続された集電円板7a、
7b、外部リード5、内部リード4などからなるものを
いう。内部リード4の先端に電極を有する場合もある。
筒ガラス部材20Cを含む箔シール構築体90を示す。
本願においては、箔シール構築体90は中空円筒ガラス
部材20Cの外周に配されたモリブデン金属箔9とモリ
ブデン金属箔9が溶接などで接続された集電円板7a、
7b、外部リード5、内部リード4などからなるものを
いう。内部リード4の先端に電極を有する場合もある。
【0025】電極を保持した中空円筒ガラス部材20C
を含む箔シール構築体90を封止管部に挿入し、ガラス
管外部から酸水素炎で加熱して気密シールする際に、中
空円筒ガラス部材20C内部の空隙Kに封入したガスが
膨張、あるいは水銀が蒸発してガス化し、中空円筒体の
ガラス部材20C内部の空隙Kは、ガラス管外部の大気
圧とバランスする圧力になる。それによって、空隙Kは
潰れることなく、箔シール構築体90は強固に封止管部
と溶着し、気密シールされる。
を含む箔シール構築体90を封止管部に挿入し、ガラス
管外部から酸水素炎で加熱して気密シールする際に、中
空円筒ガラス部材20C内部の空隙Kに封入したガスが
膨張、あるいは水銀が蒸発してガス化し、中空円筒体の
ガラス部材20C内部の空隙Kは、ガラス管外部の大気
圧とバランスする圧力になる。それによって、空隙Kは
潰れることなく、箔シール構築体90は強固に封止管部
と溶着し、気密シールされる。
【0026】集電円板7a側の中空円筒ガラス部材20
Cのガラス壁部の肉厚が一定以上に厚くないと、シール
時に中空円筒体のガラス部材20Cが軟化して形状変化
が起こる。形状変化が起こると、集電円板7a側でのガ
ラスの密着度が劣化し、ランプ動作時の圧力に耐えず、
破損することがあった。中空円筒ガラス部材20Cのガ
ラス壁部の肉厚を2.5mm以上にすることで、中空円
筒ガラス部材20Cは変形せずに気密シールがされるこ
とが確認できた。
Cのガラス壁部の肉厚が一定以上に厚くないと、シール
時に中空円筒体のガラス部材20Cが軟化して形状変化
が起こる。形状変化が起こると、集電円板7a側でのガ
ラスの密着度が劣化し、ランプ動作時の圧力に耐えず、
破損することがあった。中空円筒ガラス部材20Cのガ
ラス壁部の肉厚を2.5mm以上にすることで、中空円
筒ガラス部材20Cは変形せずに気密シールがされるこ
とが確認できた。
【0027】図6に中空円筒ガラス部材20Cの製造方
法を示す。(a)のシリカガラス製の中空円筒ガラス部
材用ガラス管200の一端面を加熱成形し、(b)のよ
うに一端面に開口を残して成形し、(c)のようにシリ
カガラス製の排気用チップ管201を加熱溶着する。次
に、一端面にチップ管の溶着されたガラス管の他端部を
加熱成形して閉じ(d)のようにし、(e)のように排
気用チップ管201を排気装置兼ガス導入装置300に
取り付け、1.3×10−3Pa程度まで排気し、30
0Kで17300±2700Paの希ガス等の不活性ガ
ス、あるいは空気を導入し、(f)のようにチップオフ
(封じきりを)する。
法を示す。(a)のシリカガラス製の中空円筒ガラス部
材用ガラス管200の一端面を加熱成形し、(b)のよ
うに一端面に開口を残して成形し、(c)のようにシリ
カガラス製の排気用チップ管201を加熱溶着する。次
に、一端面にチップ管の溶着されたガラス管の他端部を
加熱成形して閉じ(d)のようにし、(e)のように排
気用チップ管201を排気装置兼ガス導入装置300に
取り付け、1.3×10−3Pa程度まで排気し、30
0Kで17300±2700Paの希ガス等の不活性ガ
ス、あるいは空気を導入し、(f)のようにチップオフ
(封じきりを)する。
【0028】なお、(d)の段階で、他端面側をテーパ
加工し、(d)´のような形状にすることもある。その
場合は、中空円筒ガラス部材20Cは(f)´の形状に
なる。
加工し、(d)´のような形状にすることもある。その
場合は、中空円筒ガラス部材20Cは(f)´の形状に
なる。
【0029】この(f)´の形状にするとサイド管の形
状を絞り込むことにより内圧に対する強度が増す。
状を絞り込むことにより内圧に対する強度が増す。
【0030】封じきり部12は外部リード側にくるよう
にする。そうすることによって発光管部側の集電円板7
aと中空円筒ガラス部材20Cを密着させることがで
き、また発光管部側に肉厚の薄い封じ切り部を持たない
ことにより、ランプ点灯時に発光管側からかかる圧力に
対し、十分な強度を確保することができる。
にする。そうすることによって発光管部側の集電円板7
aと中空円筒ガラス部材20Cを密着させることがで
き、また発光管部側に肉厚の薄い封じ切り部を持たない
ことにより、ランプ点灯時に発光管側からかかる圧力に
対し、十分な強度を確保することができる。
【0031】ここで、中空円筒ガラス部材20Cを使用
した本発明のランプ(図7)と中実ガラス部材20Aを
使用した従来型ランプ(図1)とを用意し、点灯開始後
1時間経過後の封止管部の外部リード側端部(図1のT
1点、図7のT2点)の温度を測定した。温度測定は、
グラインダで封止管部のガラスの外部リード部分を予め
削り込み、その削り込み部に熱電対を挿入して行った。
した本発明のランプ(図7)と中実ガラス部材20Aを
使用した従来型ランプ(図1)とを用意し、点灯開始後
1時間経過後の封止管部の外部リード側端部(図1のT
1点、図7のT2点)の温度を測定した。温度測定は、
グラインダで封止管部のガラスの外部リード部分を予め
削り込み、その削り込み部に熱電対を挿入して行った。
【0032】従来型ランプにおいては、モリブデン金属
箔は4枚、箔幅は10mm、箔厚さは30μm、ガラス
部材20Aはφ22、封止管部に使用された封止管の肉
厚は3.5mmであった。
箔は4枚、箔幅は10mm、箔厚さは30μm、ガラス
部材20Aはφ22、封止管部に使用された封止管の肉
厚は3.5mmであった。
【0033】一方、本発明ランプにおいては、モリブデ
ン金属箔は4枚、封止管の肉厚は3.5mmで従来型ラ
ンプと同じであり、中空円筒体のガラス部材20Cは外
径φ22、内径φ18、肉厚2mmであり、中空円筒ガ
ラス部材20Cの空隙K内にはArが17300Pa封
入されている。なお、ランプの全長、発光管径は従来型
ランプと本発明のランプで同じ(ランプの全長240m
m、発光管径50mm)にした。
ン金属箔は4枚、封止管の肉厚は3.5mmで従来型ラ
ンプと同じであり、中空円筒体のガラス部材20Cは外
径φ22、内径φ18、肉厚2mmであり、中空円筒ガ
ラス部材20Cの空隙K内にはArが17300Pa封
入されている。なお、ランプの全長、発光管径は従来型
ランプと本発明のランプで同じ(ランプの全長240m
m、発光管径50mm)にした。
【0034】温度測定の結果、従来型ランプではT1点
の温度は390℃であり、本発明のランプではT2点の
温度は340℃であった。このことから、従来の中実ガ
ラス部材(シリカガラスのムク材)を使用したときに比
べて、本発明にかかる中空円筒ガラス部材を使用するこ
とによって、ランプ発光部から封止管部を伝わり、伝達
される熱量が低減されたことが考えられる。
の温度は390℃であり、本発明のランプではT2点の
温度は340℃であった。このことから、従来の中実ガ
ラス部材(シリカガラスのムク材)を使用したときに比
べて、本発明にかかる中空円筒ガラス部材を使用するこ
とによって、ランプ発光部から封止管部を伝わり、伝達
される熱量が低減されたことが考えられる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、8kW以上の大電力を
入力するショートアーク型水銀ランプにおいて、封止管
部の長さを長くすることなく、封止管部の外部リード側
端部の温度を酸化耐熱温度以下に保ち、モリブデン金属
箔の酸化に起因したランプ短寿命を抑制したショートア
ーク型水銀ランプを提供することができる。
入力するショートアーク型水銀ランプにおいて、封止管
部の長さを長くすることなく、封止管部の外部リード側
端部の温度を酸化耐熱温度以下に保ち、モリブデン金属
箔の酸化に起因したランプ短寿命を抑制したショートア
ーク型水銀ランプを提供することができる。
【0036】なお、8kW未満の入力電力のショートア
ーク型水銀ランプにおいても、封止管部の外部リード側
端部の温度を十分に低く、熱負荷を小さくすることがで
きることはいうまでもない。
ーク型水銀ランプにおいても、封止管部の外部リード側
端部の温度を十分に低く、熱負荷を小さくすることがで
きることはいうまでもない。
【図1】 従来のショートアーク型水銀ランプの概略断
面図である。
面図である。
【図2】 ショートアーク型水銀ランプが楕円ミラーに
組み込まれた状態を示す。
組み込まれた状態を示す。
【図3】 従来の箔シール構築体の概略断面図である。
【図4】 従来の箔シール構築体の概略断面図である。
【図5】 本発明のショートアーク型水銀ランプに使用
される箔シール構築体の概略断面図である。
される箔シール構築体の概略断面図である。
【図6】 中空円筒ガラス部材の製作方法の説明図であ
る。
る。
【図7】 本発明のショートアーク型水銀ランプの実施
例の概略断面図である。
例の概略断面図である。
1 ショートアーク型水銀ランプ
2 陽極
3 陰極
4 内部リード棒
5 外部リード棒
6 外部リード線
7a、7b 集電円板
8 内部リード支持部材
9 モリブデン金属箔
10 発光管部
11 封止管部
12 封じきり部
20 ガラス部材
20A 中実ガラス部材
20B 有底筒ガラス部材
20C 中空円筒ガラス部材
21 ガラス部材
30 楕円ミラー
40 端部ガラス部材
50 ガラスロッド
90 箔シール構築体
91 箔シール構築体
92 箔シール構築体
100発光部
200中空円筒ガラス部材用ガラス管
201排気用チップ管
300 排気装置兼ガス導入装置
K 空隙
H 発光空間
Claims (6)
- 【請求項1】 発光管部とその両端に連設された封止管
部よりなるシリカガラス製ランプ容器と、該封止管部の
内部に埋置されたシリカガラス製ガラス部材と、前記封
止管部から外部に延びる外部リードと、前記封止管部か
ら発光空間内に向けて伸び、その先端に電極を保持した
内部リードと、 前記ガラス部材の発光管部側の端面に面して配置され、
前記内部リードと接続された集電円板と、 前記ガラス部材の外周をその長手方向に沿って伸び、そ
の一端側が前記集電円板と電気的に接続され、その他端
側が前記外部リードと接続された集電円板に電気的に接
続された複数のモリブデン金属箔と、を有するショート
アーク型水銀ランプにおいて、前記ガラス部材が中空円
筒体であることを特徴とするショートアーク型水銀ラン
プ。 - 【請求項2】入力電力が8KW以上、ランプ電流が80
A以上で使用されることを特徴とするショートアーク型
水銀ランプ。 - 【請求項3】前記ガラス部材内部に300Kで1730
0±2700Paの気体を封入したことを特徴とする請求
項1または請求項2のいずれかに記載のショートアーク
型水銀ランプ。 - 【請求項4】前記ガラス部材内部に1cm3あたり6.
4×10−6mol〜8.8×10−6molの水銀を
封入したことを特徴とする請求項1または請求項2のい
ずれかに記載のショートアーク型水銀ランプ。 - 【請求項5】前記ガラス部材の発光管部側端部の厚みが
2.5mm以上であることを特徴とする請求項1乃至請
求項4のいずれかに記載のショートアーク型水銀ラン
プ。 - 【請求項6】前記ガラス部材の封止きり部が外部リード
側に設けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項5
のいずれかに記載のショートアーク型水銀ランプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002029134A JP2003229090A (ja) | 2002-02-06 | 2002-02-06 | ショートアーク型水銀ランプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002029134A JP2003229090A (ja) | 2002-02-06 | 2002-02-06 | ショートアーク型水銀ランプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003229090A true JP2003229090A (ja) | 2003-08-15 |
Family
ID=27750036
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002029134A Pending JP2003229090A (ja) | 2002-02-06 | 2002-02-06 | ショートアーク型水銀ランプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003229090A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009218069A (ja) * | 2008-03-10 | 2009-09-24 | Ushio Inc | 放電ランプ |
JP2009238671A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-15 | Orc Mfg Co Ltd | ショートアーク型放電ランプ |
JP2010198947A (ja) * | 2009-02-26 | 2010-09-09 | Orc Mfg Co Ltd | 放電ランプ |
JP2010205491A (ja) * | 2009-03-02 | 2010-09-16 | Ushio Inc | ショートアーク型放電ランプ |
-
2002
- 2002-02-06 JP JP2002029134A patent/JP2003229090A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009218069A (ja) * | 2008-03-10 | 2009-09-24 | Ushio Inc | 放電ランプ |
JP2009238671A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-15 | Orc Mfg Co Ltd | ショートアーク型放電ランプ |
JP2010198947A (ja) * | 2009-02-26 | 2010-09-09 | Orc Mfg Co Ltd | 放電ランプ |
JP2010205491A (ja) * | 2009-03-02 | 2010-09-16 | Ushio Inc | ショートアーク型放電ランプ |
JP4678059B2 (ja) * | 2009-03-02 | 2011-04-27 | ウシオ電機株式会社 | ショートアーク型放電ランプ |
KR101083522B1 (ko) * | 2009-03-02 | 2011-11-16 | 우시오덴키 가부시키가이샤 | 쇼트 아크형 방전 램프 |
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