JPH11273626A - セラミック製放電ランプ - Google Patents

セラミック製放電ランプ

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JPH11273626A
JPH11273626A JP7007798A JP7007798A JPH11273626A JP H11273626 A JPH11273626 A JP H11273626A JP 7007798 A JP7007798 A JP 7007798A JP 7007798 A JP7007798 A JP 7007798A JP H11273626 A JPH11273626 A JP H11273626A
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JP
Japan
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halogen
frit
sealing material
discharge lamp
lamp
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Application number
JP7007798A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Ikeuchi
満 池内
Kazuyuki Mori
和之 森
Akishi Miyanaga
晶司 宮永
Takuya Tsukamoto
卓也 塚本
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Ushio Denki KK
Ushio Inc
Original Assignee
Ushio Denki KK
Ushio Inc
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Publication date
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  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 封止材にリークが生じることがなくて長い使
用寿命を得ることができ、しかも、所期の発光物質によ
る発光が十分に得られるセラミック製放電ランプを提供
すること。 【解決手段】 透光性セラミックスよりなり、発光管部
11とこれに連設された狭窄管部12とを有する放電容器10
を具え、発光管部11内に一対の電極21が互いに対向する
よう配置されると共に、狭窄管部12内に電極21を先端に
有する電極構造体20が挿通された状態で狭窄管部12の外
端側部分と電極構造体20との間に封止材30が充填されて
気密封止構造が形成され、放電容器10内に少なくともハ
ロゲン含有物質が封入されてなるセラミック製放電ラン
プであって、封止材30は、フリット中に、当該フリット
よりもハロゲンに対して耐性を有する材料よりなる耐ハ
ロゲン性粒子が分散された変性フリットよりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透光性セラミック
スよりなる放電容器を有するセラミック製放電ランプに
関する。
【0002】
【従来の技術】現在、液晶表示装置のバックライト用光
源や紫外線処理装置の光源として、高圧または低圧の水
銀放電ランプやメタルハライドランプなどの放電ランプ
が使用されている。このような放電ランプでは、透光性
の放電容器内に一対の放電電極が互いに対向するよう配
置されると共に、水銀、希ガスおよび必要に応じて各種
の金属ハロゲン化物よりなる発光物質が封入されて構成
されている。放電ランプの放電容器は、通常、石英ガラ
スにより形成され、球形または楕円球形の発光管部と、
その両端に一体に連設された狭窄管部とを有してなり、
先端に電極を有する電極構造体がこの狭窄管部において
封着されることによって、当該狭窄管部に気密封止構造
が形成されると共に、発光管部内に気密に伸びる電流供
給部が構成されている。
【0003】一方、透光性材料としては、例えばアルミ
ナ、イットリア、イットリウム−アルミニウム−ガーネ
ット(いわゆる「YAG」)、ジルコニアなどの透光性
セラミックスが知られており、この透光性セラミックス
は、石英ガラスに比較して、機械的強度が大きく、耐熱
温度が高いという利点を有している。このため、最近に
おいては、放電容器を透光性セラミックス、特に透光性
アルミナで形成したセラミック製放電ランプが注目され
ている。このようなセラミック製放電ランプの放電容器
は、球形や楕円球形あるいは円筒状の形状を有する発光
管部と、その両端に連設された狭窄管部とを具えたもの
である。
【0004】このようなセラミック製放電ランプにおい
ては、放電容器の材質が透光性セラミックスであるため
に、狭窄管部に気密封止構造を形成する工程において、
当該狭窄管部を溶融変形加工することができず、このた
め、狭窄管部とこれに挿通された電極構造体との間の間
隙にフリットよりなる封止材を充填することにより、気
密封止構造が形成される。
【0005】従来、フリットガラスとしては、希土類金
属酸化物−アルミナ−シリカ系ガラス、Al2 3 −C
aO−MgO系ガラスなどが知られている。而して、放
電容器の発光管部内にハロゲン含有物質が封入されたラ
ンプ、例えばジスプロシウム等の希土類金属の沃化物、
沃化ナトリウム、沃化タリウムなどのハロゲン化金属が
封入されたメタルハライドランプにおいては、封止材を
構成するフリットガラスとして希土類金属酸化物−アル
ミナ系ガラスが用いられる。これは、CaOなどのアル
カリ土類金属酸化物は、ハロゲンに対する耐性が低く、
このようなアルカリ土類金属酸化物を含有するフリット
ガラスにより封止材を構成すると、当該封止材が早期に
腐蝕してリークが生じるからである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ランプ
の点灯中においては、封止材の温度は例えば800℃程
度の高温となるため、封止材を構成するフリットガラス
として希土類金属酸化物−アルミナ系ガラスを使用した
場合であっても、当該放電ランプを長時間使用すると、
封止材が腐蝕してリークが生じる結果、長い使用寿命が
得られない、という問題がある。
【0007】また、ランプの点灯中における封止材の温
度を下げることにより、当該封止材の腐蝕を抑制するこ
とは可能であるが、この場合には、ランプの最冷点温度
が低くなるため、所期の演色性を有するランプが得られ
ない。すなわち、演色性を向上させるために発光金属物
質として希土類金属のハロゲン化物が封入されてなるメ
タルハライドランプにおいては、当該金属ハロゲン化物
の蒸気圧が低いことから、ランプの最冷点温度が低いと
きには、放電容器の発光管部内における蒸気圧が不十分
となり、その結果、当該希土類金属による発光を十分に
得ることができない、という問題がある。
【0008】このような問題を解決するため、多量の金
属ハロゲン化物を封入することにより、放電容器の発光
管部内における蒸気圧を十分に高い値に維持する手段が
考えられるが、多量の金属ハロゲン化物を封入すること
は、当該金属ハロゲン化物が相当に高い吸湿性を有する
ことから、放電容器内に多量の水分が導入されることと
なるため、結局、放電ランプの動作が阻害される原因と
なる。
【0009】本発明は、以上のような事情に基づいてな
されたものであって、その目的は、発光管部と狭窄管部
とを有する透光性セラミックスよりなる放電容器を具
え、狭窄管部と当該狭窄管部内に挿通された電極構造体
との間に封止材が充填され、かつ、放電容器内に少なく
ともハロゲン含有物質が封入されてなるセラミック製放
電ランプにおいて、封止材にリークが生じることがなく
て長い使用寿命を得ることができ、しかも、所期の発光
物質による発光が十分に得られるセラミック製放電ラン
プを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミック製放
電ランプは、透光性セラミックスよりなり、発光管部と
この発光管部に連設された狭窄管部とを有する放電容器
を具え、発光管部内に一対の電極が互いに対向するよう
配置されると共に、狭窄管部内に前記電極を先端に有す
る電極構造体が挿通された状態で当該狭窄管部の外端側
部分と電極構造体との間に封止材が充填されて気密封止
構造が形成され、かつ、放電容器内に少なくともハロゲ
ン含有物質が封入されてなるセラミック製放電ランプで
あって、前記封止材は、フリット中に、当該フリットよ
りもハロゲンに対して耐性を有する材料よりなる耐ハロ
ゲン性粒子が分散されてなる変性フリットにより構成さ
れていることを特徴とする。
【0011】本発明のセラミック製放電ランプにおいて
は、上記変性フリットにおける耐ハロゲン性粒子の割合
が20〜80体積%であることが好ましい。また、耐ハ
ロゲン性粒子の平均粒径が20μm以下であることが好
ましい。
【0012】
【作用】上記の構成によれば、封止材がフリット中に耐
ハロゲン性粒子が分散されてなる変性フリットにより構
成されているため、封止材における腐蝕されやすい成分
の割合が相対的に低くなると共に、ランプの点灯中にお
いて、封止材中のフリットガラスのハロゲンとの接触面
積が小さくなり、これにより、封止材の温度が高温にな
っても、当該封止材がハロゲンによって腐蝕されること
が抑制される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明のセラミック製放電
ランプについて詳細に説明する。図1は、本発明のセラ
ミック製放電ランプの一例における構成を示す説明用断
面図である。このセラミック製放電ランプにおいて、放
電容器10は、放電空間Sを囲繞する大略球形状の発光
管部11と、この発光管部11の両端から外方に伸びる
よう連設された直管状の狭窄管部12とを有してなり、
透光性セラミックスにより形成されている。
【0014】ここに、放電容器10を構成するセラミッ
クスとしては、透光性アルミナ多結晶体、透光性イット
リウム−アルミニウム−ガーネット多結晶体、透光性イ
ットリア多結晶体を用いることができるが、これらのう
ち、アルミナ多結晶体が特に好ましい。また、放電容器
10は、通常、発光管部11の最大外径が4〜10m
m、内容積は0.05〜1.4cm3 、狭窄管部12の
外径は1.8〜2.6mm、内径は0.3〜1.0m
m、長さは9〜15mm、全長は26〜34mmとされ
る。
【0015】放電容器10内には、一対の電極21が発
光管部11内において互いに対向するよう配置されてい
る。この電極21は、狭窄管部12内から発光管部11
内に管軸に沿って伸びる電極棒22の先端部に金属コイ
ルが巻き付けられて形成されている。電極棒22の基端
には、当該電極棒22と同方向に伸びる棒状のリード線
23が例えば溶接により一体に連結されて電気的に接続
された状態とされている。具体的には、電極21が発光
管部11内に位置すると共にリード線23の先端が外部
に位置され、また電極棒22の基端側部分およびリード
線23の先端以外の部分が狭窄管部12内に位置された
状態とされている。ここに、電極棒22および金属コイ
ルの材質としては例えばタングステンなどが用いられ、
リード線23の材質としては例えばニオブなどが用いら
れる。
【0016】そして、これらの電極棒22、リード線2
3、並びに後述するスリーブ26により構成される電極
構造体が放電容器10の狭窄管部12に挿通されてい
る。具体的には、電極21が発光管部11内に位置する
と共にリード線23の先端が外部に位置され、また電極
棒22の基端側部分およびリード線23の先端以外の部
分が狭窄管部12内に位置された状態とされている。
【0017】更に、狭窄管部12におけるスリーブ26
よりも外方に位置する外端側部分には気密封止構造が形
成されている。具体的には、変性フリットが狭窄管部1
2の外端側部分内に注入されて、スリーブ26の外端
(図2で右端)から突出する電極棒22の基端部および
リード線23と狭窄管部12の内壁面との間の間隙に封
止材30が充填されると共に、狭窄管部12の外端部上
に封止材30のビード部31が外方に突出するよう形成
され、このビード部31内に、リード線23の中間部分
が埋没された状態で固定され、リード線23の先端部は
この封止材30のビード部31から外部に突出した状態
とされている。
【0018】封止材30を構成する変性フリットは、フ
リット中に、当該フリットよりもハロゲンに対して耐性
を有する材料よりなる耐ハロゲン性粒子が分散されてな
るものである。ここで、「ハロゲンに対して耐性を有す
る材料」とは、ハロゲンガスに一定時間曝したときに重
量変化が少ない材料をいう。フリットとしては、例えば
アルミナ−シリカ−希土類酸化物系のものを好ましく用
いることができる。耐ハロゲン性粒子としては、用いら
れるフリットの封着温度(1500〜1600℃)より
も高い融点を有するものを用いることが好ましく、その
具体例としては、タングステン、レニウム、モリブデ
ン、白金、ロジウム、イリジウム等の耐ハロゲン性を有
する高融点金属材料よりなる粒子、スカンジウム、イッ
トリウム、ランタン等の希土類金属の酸化物とアルミナ
との複合酸化物を含有する結晶体よりなる粒子、Si3
4 などの非酸化物系セラミックスよりなる粒子などが
挙げられる。これらの耐ハロゲン性粒子は、単独で若し
くは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0019】また、耐ハロゲン性粒子としては、その平
均粒径が20μm以下、特に5μm以下のものを用いる
ことが好ましい。平均粒径が20μmを超える耐ハロゲ
ン性粒子を用いる場合には、当該ランプの製造工程の封
止プロセスにおいて、封止材にクラックが生じやすくな
ると共に、当該変性フリットを狭窄管部12と電極構造
体20との間の間隙に注入することが困難となることが
ある。
【0020】変性フリットにおける耐ハロゲン性粒子の
割合は、20〜80体積%、特に30〜60体積%であ
ることが好ましい。このような割合で耐ハロゲン性粒子
を用いることにより、ハロゲンによる腐蝕が抑制された
封止材30を確実に形成することができる。耐ハロゲン
性粒子の割合が20体積%未満である場合には、封止材
30の腐蝕を抑制する効果が十分に得られない場合があ
る。一方、耐ハロゲン性粒子の割合が80体積%を超え
る場合には、当該ランプの製造工程の封止プロセスにお
いて、封止材にクラックが生じることがある。
【0021】放電容器10の発光管部11内には、少な
くともハロゲン含有物質例えば例えば金属ハロゲン化物
が封入され、その他に、希ガスおよび水銀が封入されて
いる。ここに、金属ハロゲン化物としては、希土類金属
のハロゲン化物、その他の従来公知のものを用いること
ができる。また、希ガスはバッファーガスとして作用す
るものであり、例えばアルゴン、キセノン、ネオン−ア
ルゴンなどが用いられる。
【0022】このようなセラミック製放電ランプによれ
ば、封止材30がフリット中に耐ハロゲン性粒子が分散
されてなる変性フリットにより構成されているため、封
止材30における腐蝕されやすい成分の割合が相対的に
低くなると共に、ランプの点灯中において、封止材30
中のフリットガラスのハロゲンとの接触面積が小さくな
り、これにより、封止材30の温度が例えば800℃程
度の高温になっても、当該封止材30がハロゲンによっ
て腐蝕されることが抑制される。従って、封止材30に
リークが生じることがなくて長い使用寿命が得られる。
また、ランプの点灯中における封止材30の温度を下げ
る必要がないため、ランプの最冷点温度が十分に高い温
度に維持することができ、その結果、所期の発光物質に
よる発光を十分に得ることができる。
【0023】本発明のセラミック製放電ランプを例えば
メタルハライドランプとして実施する場合には、図2に
示すように、放電容器10を内管とし、この放電容器1
0を取り囲むよう、外管40が設けられることが好まし
い。具体的に説明すると、図示の例の外管40は、一端
に排気管残部41を有し、他端にピンチシール42を有
してなり、石英ガラスまたは硬質ガラスにより形成され
ており、外管40の内部空間Nは排気されることによっ
て例えば1×10-3Pa以下の真空状態とされている。
外管40のピンチシール部42には、モリブデンよりな
る一対の金属箔43が互いに離間して埋設されており、
金属箔43の各々の内端部(図で左端部)には、接続用
リード44を介してリード線23が電気的に接続され、
金属箔43の各々の外端部には、外管40の管軸方向に
伸びる給電用リード45が接続されている。また、外管
40内には、例えば亜鉛−アルミニウム合金よりなるゲ
ッター46が配置されており、このゲッター46は、適
宜の位置に設けられた支柱(図示省略)に、スポット溶
接により固定されている。このような構成の二重管構造
のランプ装置では、内管である放電容器10の発光管部
11の温度状態を高い温度に安定して維持することがで
きると共に、温度分布の均一化を達成することができる
ため、放射される光の放射方向依存性が軽減または解消
される。
【0024】本発明の放電ランプの具体的構造は図示の
ものに限られず、種々の構成とすることができる。例え
ば、電極構造体において、リード線23を分割して内方
リード線が電極棒22と直接接続され、当該内方リード
線の外周にニオブのスリーブが配置された構成とするこ
とができる。また、スリーブの代わりにコイルを設ける
構成、あるいはスリーブやコイルを有しない構成とする
こともできる。更に、放電容器は、発光管部に狭窄管部
が一体に連設されているランプ構造以外にも、発光管部
と狭窄管部とが別々の部材からなり、狭窄管部を発光管
部の開口部に差し込んで、焼結する際に焼き締めること
により、発光管部に狭窄管部が連設されたランプ構造の
ものであってもよい。
【0025】
【実施例】以下、本発明のセラミック製放電ランプの具
体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0026】〈実施例1〉Dy2 3 −Al2 3 −S
iO2 〔重量組成比55:20:25〕を、大気中で約
1600℃に加熱することにより溶融し、これを冷却し
た後に粉砕することにより、平均粒径が約2μmのガラ
ス粉体を調製した。このガラス粉体と平均粒径が5μm
のモリブデンよりなる耐ハロゲン性粒子とを体積比で
8:2となる割合で混合し、この混合物をプレス成形す
ることにより、変性フリットよりなる、内径が1.2m
m、外径が2.7mm、長さが0.7mmのリング状の
成形体(以下、「フリットリング」という。)を製造し
た。
【0027】下記の条件により、図1に示す構成に従っ
て、定格電力が70Wのセラミック製放電ランプを作製
した。放電容器(10)としては、透光性多結晶アルミ
ナセラミックスよりなり、発光管部(11)の最大外径
が9.8mm、内容積が0.45cm3 であり、狭窄管
部(12)の外径が1.8mm、内径が0.75mmで
あるものを使用した。電極構造体(20)としては、先
端に直径が0.2mmのタングステンコイルが巻付けら
れて電極(21)が形成された、外径が0.3mmのタ
ングステン線よりなる電極棒(22)と、この電極棒
(22)の基端に一体的に連結された、外径が0.65
mmのニオブ線よりなるリード線(23)と、当該電極
棒(22)に装着された、外径が0.72mm、長さが
5mmの多結晶アルミナよりなるスリーブ(26)とよ
りなるものを使用した。放電容器(10)内に封入され
る封入物としては、DyI3 −TlI−NaI〔組成比
が33:10:57(重量%)のもの〕4mgおよび水
銀5mgを使用し、更にバッファーガスとしてアルゴン
ガス(封入圧13kPa)を使用した。そして、上記の
電極構造体(20)を放電容器(10)内に配置し(電
極間距離6.5mm)、上記のフリットリングを約16
00℃で35秒間加熱して溶融し、これを電極棒(2
2)およびリード線(23)と放電容器(10)の狭窄
管部(12)との間に充填することにより、封止材(3
0)を形成した。
【0028】以上のようにして、セラミック製放電ラン
プを合計4本作製し、これらのランプの連続点灯試験を
行い、点灯時間が6000時間経過した後に、当該ラン
プの封止材(30)を観察したところ、いずれのランプ
においても、封止材(30)に若干の腐蝕が認められた
が、リークが生じることがなかった。また、上記のラン
プの最冷点温度は約850℃と推定され、所期の発光物
質による発光が十分に得られた。
【0029】〈実施例2〉平均粒径がそれぞれ約1μm
のDy2 3 およびAl2 3 の粉体をモル比で5:3
となる割合で混合し、この混合物を大気中で1650
℃、4時間の条件で焼結処理することにより、Dy2
3 −Al2 3 多結晶体を得た。このDy23 −Al
2 3 多結晶体を粉砕することにより、平均粒径が約5
μmのDy23 −Al2 3 多結晶体よりなる耐ハロ
ゲン性粒子を調製した。一方、実施例1と同様にして、
平均粒径が約2μmのDy2 3 −Al2 3−SiO
2 よりなるガラス粉体を調製した。このガラス粉体と上
記の多結晶体よりなる耐ハロゲン性粒子とを体積比で
7:3となる割合で混合し、この混合物をプレス成形す
ることにより、変性フリットよりなる、内径が1.2m
m、外径が2.7mm、長さが0.7mmのフリットリ
ングを製造した。このフリットリングを用いて封止材
(30)を形成したこと以外は実施例1と同様にして定
格電力が70Wのセラミック製放電ランプを作製した。
【0030】以上のようにして、セラミック製放電ラン
プを合計3本作製し、これらのランプの連続点灯試験を
行い、点灯時間が6000時間経過した後に、当該ラン
プの封止材(30)を観察したところ、いずれのランプ
においても、封止材(30)に若干の腐蝕が認められた
が、リークが生じることがなかった。また、上記のラン
プの最冷点温度は約850℃と推定され、所期の発光物
質による発光が十分に得られた。
【0031】〈実施例3〉実施例2と同様にして、平均
粒径が約2μmのDy2 3 −Al2 3 −SiO2
りなるガラス粉体および平均粒径が約5μmのDy2
3 −Al2 3 多結晶体よりなる耐ハロゲン性粒子を調
製した。そして、上記のガラス粉体と、上記の多結晶体
よりなる耐ハロゲン性粒子と、平均粒径が5μmのモリ
ブデンよりなる耐ハロゲン性粒子とを体積比で4:3:
3となる割合で混合し、この混合物をプレス成形するこ
とにより、変性フリットよりなる、内径が1.2mm、
外径が2.7mm、長さが0.7mmのフリットリング
を製造した。このフリットリングを用いて封止材(3
0)を形成したこと以外は実施例1と同様にして定格電
力が70Wのセラミック製放電ランプを作製した。
【0032】以上のようにして、セラミック製放電ラン
プを合計4本作製し、これらのランプの連続点灯試験を
行い、点灯時間が6000時間経過した後に、当該ラン
プの封止材(30)を観察したところ、いずれのランプ
においても、封止材(30)にほとんど腐蝕が認められ
ず、リークが生じることがなかった。また、上記のラン
プの最冷点温度は約850℃と推定され、所期の発光物
質による発光が十分に得られた。
【0033】〈比較例1〉実施例1と同様にして、平均
粒径が約2μmのDy2 3 −Al2 3 −SiO2
りなるガラス粉体を調製し、このガラス粉体をプレス成
形することにより、フリットよりなる、内径が1.2m
m、外径が2.7mm、長さが0.7mmのフリットリ
ングを製造した。このフリットリングを用いて封止材を
形成したこと以外は実施例1と同様にして定格電力が7
0Wのセラミック製放電ランプを作製した。以上のよう
にして、セラミック製放電ランプを合計3本作製し、こ
れらのランプの連続点灯試験を行ったところ、2本のラ
ンプについて、点灯時間が6000時間経過する前に、
封止材にリークが生じた。また、残りの1本のランプに
ついて、点灯時間が6000時間経過した後に、当該ラ
ンプの封止材を観察したところ、封止材に相当に腐蝕が
生じていた。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、発光管
部と狭窄管部とを有する透光性セラミックスよりなる放
電容器を具え、狭窄管部と当該狭窄管部内に挿通された
電極構造体との間に封止材が充填され、かつ、放電容器
内に少なくともハロゲン含有物質が封入されてなるセラ
ミック製放電ランプにおいて、封止材にリークが生じる
ことがなくて長い使用寿命を得ることができ、しかも、
所期の発光物質による発光が十分に得られるセラミック
製放電ランプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミック製放電ランプの一例におけ
る構成を示す説明用断面図である。
【図2】本発明のセラミック製放電ランプによる二重管
構造のランプ装置の構成を示す説明用断面図である。
【符号の説明】
10 放電容器 S 放電空間 11 発光管部 12 狭窄管部 20 電極構造体 21 電極 22 電極棒 23 リード線 26 スリーブ 30 封止材 31 封止材のビード部 40 外管 41 排気管残部 42 ピンチシール部 43 金属箔 44 接続用リード 45 給電用リード N 外管の内部空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮永 晶司 兵庫県姫路市別所町佐土1194番地 ウシオ 電機株式会社内 (72)発明者 塚本 卓也 兵庫県姫路市別所町佐土1194番地 ウシオ 電機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性セラミックスよりなり、発光管部
    とこの発光管部に連設された狭窄管部とを有する放電容
    器を具え、発光管部内に一対の電極が互いに対向するよ
    う配置されると共に、狭窄管部内に前記電極を先端に有
    する電極構造体が挿通された状態で当該狭窄管部の外端
    側部分と電極構造体との間に封止材が充填されて気密封
    止構造が形成され、かつ、放電容器内に少なくともハロ
    ゲン含有物質が封入されてなるセラミック製放電ランプ
    であって、 前記封止材は、フリット中に、当該フリットよりもハロ
    ゲンに対して耐性を有する材料よりなる耐ハロゲン性粒
    子が分散されてなる変性フリットにより構成されている
    ことを特徴とするセラミック製放電ランプ。
  2. 【請求項2】 変性フリットにおける耐ハロゲン性粒子
    の割合が20〜80体積%であることを特徴とする請求
    項1に記載のセラミック製放電ランプ。
  3. 【請求項3】 耐ハロゲン性粒子の平均粒径が20μm
    以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載のセラミック製放電ランプ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100390100B1 (ko) * 1999-12-08 2003-07-04 도시바 라이텍쿠 가부시키가이샤 고압 방전램프, 고압 방전램프 점등장치 및 조명장치
JP2008506229A (ja) * 2004-07-06 2008-02-28 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 放電ランプ
WO2010001531A1 (ja) * 2008-07-03 2010-01-07 Kato Yasuhiro Hidランプ
CN110085508A (zh) * 2019-05-10 2019-08-02 傅志坤 一种金属卤化物陶瓷腔体及灯

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