JP4008847B2 - ワイヤーソー用水溶性切削液 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はワイヤーソー用切削液に関する。さらに詳しくは、シリコンやガラスなどの被加工物を、ワイヤーソーを用い、遊離砥粒を水溶性切削液に分散させた砥粒スラリーを連続的に供給しながらスライシングを行う際の水溶性切削液に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シリコンインゴットなど硬脆材料を切断する方法としては、切り屑の発生量が少なく、加工速度が速い等の点からワイヤーソーが利用されている。その際に用いられる切削液としては、被加工物の洗浄時にトリクロロメタンなどのハロゲン系溶剤または有機溶剤が必要となる鉱物油を主成分とする切削油から、水溶性のものへと替わってきている。水溶性切削液としては、例えば、非水性液から実質的になる低分子量ポリグリコール類が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−130635号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこれらを用いて作成したスラリーでは、砥粒の分散性が不十分であるため、砥粒の沈降が早く、加工部分への砥粒の搬送途中で配管に詰まりを生じたり、スライシング時の砥粒の濃度にばらつきが生じるという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の含窒素化合物を用いることで、砥粒の分散性が良好となり、スラリー中での砥粒の沈降速度を遅くさせることができることを見いだし、本発明に到達した。
即ち本発明は下記の4発明である。
<第1発明> 25℃における粘度が40〜500mPa・sであって、脂肪族アルコールの(ポリ)オキシアルキレンエーテルである水溶性エーテル(A)と、下記一般式(1)で示される化合物(B)からなり、(B)の量が(A)と(B)の合計質量に対して0.03〜15質量%であるワイヤーソー用水溶性切削液であって、酢酸、クエン酸、蓚酸又は乳酸を加えて1質量%の水溶液としたときのpHが5〜9になるようにしたものであることを特徴とするワイヤーソー用水溶性切削液。
1−N−(AO)nH (1)

(AO)mH
[式中、R1は炭素数1〜18のアルキル基、炭素数5〜18のシクロアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、炭素数5〜18のシクロアルケニル基、または炭素数2〜8のヒドロキシアルキル基;Aは炭素数2〜4のアルキレン基;mは0〜20の整数、nは0〜20の整数を表す。m、nは同一でも異なっていてもよい。]
【0006】
<第2発明> 下記一般式(2)で示される化合物(B1)と必要により25℃における粘度が40〜500mPa・sである水溶性エーテル(A)からなることを特徴とするワイヤーソー用水溶性切削液。
Figure 0004008847
[式中、R1 は炭素数1〜18のアルキル基、炭素数5〜18のシクロアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、炭素数5〜18のシクロアルケニル基、または炭素数2〜8のヒドロキシアルキル基;Aは炭素数2〜4のアルキレン基;m1は0〜20の整数、n1は0〜20の整数を表す。m1とn1の総和は3〜40の整数。m1、n1は同一でも異なっていてもよい。]
【0007】
<第3発明> 第1発明または第2発明の水溶性切削液と、平均粒径1〜50μmの砥粒との、質量比が1:0.5〜1:2の混合物からなるワイヤーソー用スラリー。
<第4発明> このワイヤーソー用スラリーを連続的に供給しながら、ワイヤーソーを用いて被加工物のスライシングを行うスライシング方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
本第1発明に用いる、あるいは第2発明に必要により用いる、25℃における粘度が40〜500mPa・sである水溶性エーテル(A)において、水溶性とは、20℃において水100質量部に対し30質量部以上が完全に溶解するものを示し、好ましくは水に対し任意の割合で相溶するものである。また、(A)の粘度はブルックフィールド粘度計で、ローター回転数30rpmで測定した値である。(A)の粘度は、好ましくは40〜300mPa・s、さらに好ましくは45〜200mPa・sである。
(A)の粘度が40mPa・s未満であると砥粒の沈降が早くなり、500mPa・sを超えると、作成したスラリーの粘度が高くなり取り扱いが困難である。
【0009】
(A)は、非アミン系エーテルであって、例えば、1個以上の活性水素(好ましくは水酸基)を有する化合物(脂肪族もしくは脂環式アルコール、芳香族アルコールなど)の(ポリ)オキシアルキレンエーテル、この(ポリ)オキシアルキレンエーテルのモノもしくはジアルキルエーテル、モノもしくはジアシル化物、ホルマール縮合物およびジャンプ反応物等が挙げられ、2種以上を併用してもよい。
【0010】
上記脂肪族もしくは脂環式アルコールとしては、炭素数1〜4の1価アルコール(メタノール、エタノール、ブタノールなど)、炭素数2〜8の2価アルコール(脂肪族ジオール、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−および1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどのアルキレングリコール;および脂環式ジオール、例えば、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどのシクロアルキレングリコール)、炭素数3〜12の3価アルコール(脂肪族トリオール、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ヘキサントリオールなどのアルカントリオール);炭素数5〜18の4〜8価またはそれ以上の多価アルコール(脂肪族ポリオール、例えば、ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ソルビタン、ジグリセリン、ジペンタエリスリトールなどのアルカンポリオールおよびその分子内もしくは分子間脱水物;ならびにショ糖、グルコース、マンノース、フラクトース、メチルグルコシドなどの糖類およびその誘導体)が挙げられる。
芳香族アルコールとしては、ピロガロール、ハイドロキノンおよびフロログルシン等の単環多価フェノール;ビスフェノールA、ビスフェノールF、およびビスフェノールスルホン等のビスフェノール類等が挙げられる。
【0011】
上記の(ポリ)オキシアルキレンエーテルは、例えば、上記の活性水素を有する化合物に、付加物の粘度が前記の範囲となるようにアルキレンオキサイドを付加して得ることができる。アルキレンオキサイドとしては、炭素数2〜4のものが好ましく、エチレンオキサイド(以下EOと略記する)、プロピレンオキサイド(以下POと略記する)、1,2−、2,3−、1,3−および1,4−ブチレンオキサイドなどが挙げられ、単独でも2種以上を使用してもかまわない。
2種以上のアルキレンオキサイドを用いた場合、付加の形態はブロック付加、ランダム付加のいずれでもよく、付加の順序は特に問わない。アルキレンオキサイドとしては、EO、およびEOとPOの併用がさらに好ましく、アルキレンオキサイド中のEOが30質量%以上のものがとくに好ましく、40質量%以上のものが最も好ましい。
【0012】
上記の(ポリ)オキシアルキレンエーテルのモノもしくはジアルキルエーテルは、例えば、(ポリ)オキシアルキレンエーテルをアルカリの存在下ハロゲン化アルキル(炭素数1〜4、塩化メチルなど)と反応させるこにより、モノもしくはジアシル化物は、例えば、脂肪族カルボン酸(炭素数2〜4、酢酸など)と反応させることにより、ホルマール縮合物は、例えば、パラホルムアルデヒド等で縮合反応させることにより、ジャンプ反応物は、例えば、炭素数1〜4のジハロゲン化アルカン(ジクロロメタンなど)でジャンプ反応させることにより、それぞれ得ることができる。
【0013】
これらの中で好ましくは、脂肪族アルコールの(ポリ)オキシアルキレンエーテル(EO付加物、およびEO・PO共付加物)であり、さらに好ましくは、入手が容易なことから、メタノールのEO付加物であるポリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールのEO付加物であるポリエチレングリコール、およびグリセリンのEO・PO共付加物であり、特に好ましくは、ポリエチレングリコールである。
(A)の数平均分子量(ヒドロキシル価換算による。ただしOH基を有しないものはゲルパ−ミュレ−ションクロマトグラフによる)は、上記粘度の範囲のものであれば、特に制限されるものではないが、好ましくは100〜2000、さらに好ましくは160〜1000である。
【0014】
本第1発明の一般式(1)で示される化合物(B)において、R1 は炭素数1〜18のアルキル基、炭素数5〜18のシクロアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、炭素数5〜18のシクロアルケニル基、または炭素数2〜8のヒドロキシアルキル基である。炭素数1〜18のアルキル基としては、直鎖状でも分岐状でもよく、メチル、エチル、プロピル、オクチル、ラウリル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル、2−エチルヘキシル基などが挙げられ、好ましくはラウリル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル基など、炭素数12〜18の直鎖アルキル基である。炭素数が18を超えると水溶性が不足する。
炭素数5〜18のシクロアルキル基としては、シクロヘキシル基などが挙げられる。炭素数が18を超えると水溶性が不足する。
炭素数2〜18のアルケニル基としては、直鎖状でも分岐状でもよく、アリル、ヘキセニル、オレイル基などが挙げられ、好ましくはオレイル基である。炭素数が18を超えると水溶性が不足する。
炭素数5〜18のシクロアルケニル基としては、シクロヘキセニル基などが挙げられる。炭素数が18を超えると水溶性が不足する。
炭素数2〜8のヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシイソプロピル、ヒドロキシヘキシル基などが挙げられ、好ましくはヒドロキシエチルおよびヒドロキシプロピル基である。炭素数が9を超えると水溶性が不足する。
【0015】
一般式(1)中のAは炭素数2〜4のアルキレン基であり、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表す。m+n個のAOは、同一でも異なっていてもよい。具体的には、例えば、EO、PO、1,2−、2,3−、1,3−および1,4−ブチレンオキサイドなどの炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加することにより生成するオキシアルキレン基である。Aの炭素数は、好ましくは2および/または3である。
また、mおよびnは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の数、すなわちアルキレンオキサイドの付加モル数を表し、同一でも異なっていてもよい。mおよびnは、0〜20の整数であり、好ましくは0〜10である。m、nが20を超えるとスラリーの粘度が高くなり安定に供給することができない。
【0016】
(B)の具体例としては、メチルアミン、n−ヘキシルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、2−エチルヘキシルアミンなどの炭素数1〜18のアルキルアミン;炭素数1〜18のアルキルアミンに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドが付加された構造の化合物;シクロヘキシルアミンなどの炭素数5〜18のシクロアルキルアミン;炭素数5〜18のシクロアルキルアミンに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドが付加された構造の化合物;ヘキセニルアミン、オレイルアミンなどの炭素数2〜18のアルケニルアミン;炭素数2〜18のアルケニルアミンに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドが付加された構造の化合物;シクロヘキセニルアミンなどの炭素数5〜18のシクロアルケニルアミン;炭素数5〜18のシクロアルケニルアミンに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドが付加された構造の化合物;モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、モノイソプロパノールアミン、モノオクタノールアミンなどの炭素数2〜8のモノアルカノールアミン;ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの、炭素数2〜8のモノアルカノールアミンに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドが付加された構造の化合物などが挙げられ、2種以上を併用してもよい。
これら(B)の中では、水溶性の点から、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミンが好ましい。
(B)は、20℃において水100質量部に対し10質量部以上が完全に溶解するものが好ましく、特に好ましくは水に対し任意の割合で相溶するものである。
【0017】
本第発明の(B1)は、mとnの総和が3〜40の整数であるものであり、好ましくはmとnの総和が4〜30のものである。(B1)を用いた場合、必ずしも(A)を用いる必要がないため水溶性切削液を作成する際に配合の手間を省略することができる。
(B1)の粘度は好ましくは40〜300mPa・s、特に好ましくは45〜200mPa・sである。(B1)の粘度が40mPa・s以上であると砥粒の沈降が遅くなり、500mPa・s以下であると、作成したスラリーの粘度が低く取り扱いが容易である。
【0018】
本第1発明および第2発明の水溶性切削液中の、(B)もしくは(B1)の質量割合は特に限定されるものではないが、(B1)以外の(B)を用いる場合は砥粒の分散安定性の関点から、(A)と(B)の合計質量に対して好ましくは0.01〜20質量%、さらに好ましくは0.03〜15質量%である。また、(B1)を用いる場合は(A)と(B1)の合計質量に対して好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上である
【0019】
本第1発明および第2発明の水溶性切削液には、作業時の引火の危険性を少なくすることを目的として必要により水を配合してもよい。水の配合量は性能に悪影響を及ぼさない量の範囲であれば特に限定されるものではないが、(A)と(B)、または(B1)と必要により(A)の合計100質量部に対し、好ましくは250質量部以下であり、さらに好ましくは5質量部以上150質量部以下である。250質量部以下であると砥粒の分散安定性が良好であり、5質量部以上では引火の危険性を確実に回避できる。
【0020】
本発明の水溶性切削液を用いてスライシングされた被加工物を洗浄する際に、洗浄液が強酸または強アルカリ性を示さないように(好ましくは1質量%の水溶液とした際のpHが5〜9)、本発明の水溶性切削液に、更にpH調整剤を性能に悪影響を及ぼさない量の範囲(好ましくは切削液中5.0質量%以下)で含有させることができる。
上記pH調整剤としては、燐酸、硼酸などの無機酸;酢酸、クエン酸、蓚酸、乳酸などのカルボン酸;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物などが挙げられる。
【0021】
本第1発明および第2発明の水溶性切削液は、(A)と(B)と必要により水、あるいは(B1)と必要により(A)および/または水をあらかじめ配合したものであっても、以下に述べるスラリー配合時に個々に加えたものであってもよい。配合方法は特に限定されず、例えば常温で通常の方法で撹拌することにより得ることができる。
【0022】
本発明のワイヤーソー用水溶性切削液は、好ましくは、炭化珪素、アルミナ、ダイヤモンドなどの平均粒径1〜50μmの砥粒と、質量比で1:0.5〜1:2の割合で混合され、砥粒が分散されたワイヤーソー用スラリーとして、スライシングする際に用いられる。
本発明の砥粒スラリーを適用される被加工物としては、シリコン、アルミニウム、ガラス、セラミック、合成石英、水晶、サファイアなどが挙げられるが、特に、シリコンインゴットをスライシングする際に用いるのが好適である。
【0023】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されない。以下において、部および%はそれぞれ質量部および質量%を示す。なお、数平均分子量は水酸基価から算出し、また粘度は前記の方法により求めた。
【0024】
実施例1
ポリエチレングリコール(数平均分子量300、80mPa・s/25℃)99.8%、トリエタノールアミン0.2%を混合し、乳酸でpH(1%水溶液)を6.5に調整し、ワイヤーソー用水溶性切削液(1)を得た。
得られたワイヤーソー用水溶性切削液(1)50部と炭化珪素砥粒(信濃電気精錬製)50部を混合し、実施例1のスラリーを得た
【0025】
実施例2
ポリエチレングリコール(数平均分子量400、100mPa・s/25℃)99.5%、ジエタノールアミン0.5%を混合し、酢酸でpH(1%水溶液)を6.5に調整し、ワイヤーソー用水溶性切削液(2)を得た。
得られたワイヤーソー用水溶性切削液(2)50部と炭化珪素砥粒(信濃電気精錬製)50部を混合し、実施例2のスラリーを得た
【0026】
実施例3
ポリエチレングリコール(数平均分子量300、80mPa・s/25℃)99.5%、オレイルアミン0.5%を混合し、酢酸でpH(1%水溶液)を6.5に調整し、ワイヤーソー用水溶性切削液(3)を得た。
得られたワイヤーソー用水溶性切削液(3)50部と炭化珪素砥粒(信濃電気精錬製)50部を混合し、実施例3のスラリーを得た
【0027】
比較例1
ポリエチレングリコール(数平均分子量300、80mPa・s/25℃)50部と炭化珪素砥粒(信濃電気精錬製)50部を混合し、比較例1のスラリーを得た。
【0028】
次に、実施例1〜3、および比較例1のスラリー100mlを、100mlの活栓付きメスシリンダーにとり静置した後、4時間毎に全容量に占める、沈降物の容量の割合を測り、砥粒の分散性を評価した。
【0029】
【表1】
Figure 0004008847
【0030】
この結果から、本発明のワイヤーソー用水溶性切削液を用いて作成したスラリーは砥粒の分散性に優れることが判る。
【0031】
【発明の効果】
本発明のワイヤーソー用水溶性切削液は、砥粒の分散性に優れるため、スラリー中の砥粒の沈降速度を遅くすることができ、その結果、スライシング時の砥粒濃度のばらつきを小さくすることができる。
また本発明のワイヤーソー用水溶性切削液を使用し、スライシングされたウエハは水で簡単に洗浄できることから、作業環境に悪影響を及ぼさないものである。またシリコンのみならず、アルミニウム、ガラス、セラミック、合成石英、水晶、サファイアなどのスライシングに有用である。

Claims (6)

  1. 25℃における粘度が40〜500mPa・sであって、脂肪族アルコールの(ポリ)オキシアルキレンエーテルである水溶性エーテル(A)と、下記一般式(1)で示される化合物(B)からなり、(B)の量が(A)と(B)の合計質量に対して0.03〜15質量%であるワイヤーソー用水溶性切削液であって、酢酸、クエン酸、蓚酸又は乳酸を加えて1質量%の水溶液としたときのpHが5〜9になるようにしたものであることを特徴とするワイヤーソー用水溶性切削液。
    1−N−(AO)nH (1)

    (AO)mH
    [式中、R1は炭素数1〜18のアルキル基、炭素数5〜18のシクロアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、炭素数5〜18のシクロアルケニル基、または炭素数2〜8のヒドロキシアルキル基;Aは炭素数2〜4のアルキレン基;mは0〜20の整数、nは0〜20の整数を表す。m、nは同一でも異なっていてもよい。]
  2. (B)が、炭素数1〜18のアルキルアミン、炭素数1〜18のアルキルアミンに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドが付加された構造の化合物、炭素数5〜18のシクロアルキルアミン、炭素数5〜18のシクロアルキルアミンに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドが付加された構造の化合物、炭素数2〜18のアルケニルアミン、炭素数2〜18のアルケニルアミンに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドが付加された構造の化合物、炭素数5〜18のシクロアルケニルアミン、炭素数5〜18のシクロアルケニルアミンに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドが付加された構造の化合物、炭素数2〜8のモノアルカノールアミン、及び炭素数2〜8のモノアルカノールアミンに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドが付加された構造の化合物から選ばれる1種以上である請求項1に記載の水溶性切削液。
  3. さらに水を含有する請求項1又は2に記載の水溶性切削液。
  4. シリコンインゴットのスライシング加工用である請求項1〜3のいずれかに記載の水溶性切削液。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の水溶性切削液と、平均粒径1〜50μmの砥粒との、質量比が1:0.5〜1:2の混合物からなるワイヤーソー用スラリー。
  6. 請求項5に記載のワイヤーソー用スラリーを連続的に供給しながら、ワイヤーソーを用いて被加工物のスライシングを行うスライシング方法。
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