JP4006995B2 - 熱硬化性水性樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents

熱硬化性水性樹脂組成物及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス転移点(Tg)が高く、高温での弾性率が高い熱硬化性水性樹脂組成物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、耐熱性の良好な自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂として、例えば、芳香族エポキシ樹脂の存在下で、有機溶剤中で、エチレン性不飽和カルボン酸と他の共重合性単量体を共重合させた後、塩基性化合物で中和して水性媒体中に分散させる方法(特公平7−94337号公報)や、芳香族エポキシ樹脂とカルボキシル基含有アクリル系樹脂とを、有機溶媒中、塩基性化合物の存在下で、反応させて水性媒体中に分散させる方法(特公平7−94338号公報)等が提案されている。
【0003】
しかし、上記技術では、得られる水性樹脂の耐熱性は充分ではなかった。
上述の欠点を解決するために、例えば、共役ジエン重合体を内包させた自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂とブロックイソシアネート化合物等の硬化剤とからなる熱硬化性水性樹脂組成物が提案されているが、市販のブロックイソシアネート化合物の有機溶剤溶液を水性樹脂の硬化剤として用いることは無理がある。
【0004】
ブロックイソシアネート化合物の水分散体も市販されており、硬化剤として使用することは可能であるが、当該水分散体は水分散性を付与するために、ポリイソシアネート骨格にポリエチレングリコール等の線状のソフトセグメントが導入されているが故、ガラス転移点(Tg)が低くなり、高温での弾性率も低くなる。
【0005】
一方のノボラック型フェノール樹脂は、一般的に常温で固体であり、疎水性が高いことから、その特性を損なうことなく水分散化することが極めて困難である。そのため、従来の方法では、多量の乳化剤や分散剤を用いて強制的に水分散体としており、安定性に欠け、非フェノール樹脂成分に起因する硬化性阻害により物性の低下が避けられなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、ガラス転移点(Tg)が高く、高温での弾性率が高い熱硬化性水性組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、水酸基と一部乃至全部が塩基性化合物で中和されたカルボキシル基とを有する自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)が、疎水性のフェノール樹脂(II)と、疎水性のブロックイソシアネート化合物(III)とを内包した状態で水性媒体中に分散している熱硬化性水性樹脂組成物は、▲1▼フェノール樹脂(II)と、ブロックイソシアネート化合物(III)の水分散性化が不要であり、ポリエチレングリコール等の線状のソフトセグメント等の導入によるガラス転移点(Tg)や高温での弾性率の低下がないため、ガラス転移点(Tg)および高温での弾性率が高い熱硬化性水性樹脂組成物であること、▲2▼フェノール樹脂(II)が併用できるため、該フェノール樹脂のタイプを種々変化させることにより硬化物の物性を改良することができ、例えばクレゾールノボラック型フェノール樹脂やトリアジン類変性ノボラック型フェノール樹脂の併用で耐熱性をより向上させることができること、▲3▼該熱硬化性水性樹脂組成物は、自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)とフェノール樹脂(II)とブロックイソシアネート化合物(III)とが溶解している有機溶剤溶液を水性媒体中に転相乳化することにより、親水性のより高い自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)が、このエポキシ樹脂(I)より疎水性の高いフェノール樹脂(II)とブロックイソシアネート化合物(III) を内包した状態で乳化分散するため、容易に製造できること等を見出し、本発明を完成するに至った
【0008】
即ち、本発明は、水酸基と一部乃至全部が塩基性化合物で中和されたカルボキシル基とを有する自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)と、自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)より疎水性のフェノール樹脂( II )と、該自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)より疎水性のブロックイソシアネート化合物( III )とが溶解している有機溶剤溶液を、水性媒体中に転相乳化して得られる熱硬化性水性樹脂組成物であって、前記自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)が、芳香族エポキシ樹脂(A)とカルボキシル基含有アクリル系樹脂(B)とを、塩基性化合物の存在下、エポキシ基に対してカルボキシル基が過剰となる反応基濃度(当量比)で反応させてなる樹脂であり、且つ前記(I)と( II )と( III )との固形分重量比(I)/( II )/( III )が90/5/5〜60/20/20であることを特徴とする熱硬化性水性樹脂組成物を提供する。
【0009】
また、本発明は、芳香族エポキシ樹脂(A)とカルボキシル基含有アクリル系樹脂(B)とを、塩基性化合物の存在下、エポキシ基に対してカルボキシル基が過剰となる反応基濃度(当量比)で反応させ得られる、水酸基と一部乃至全部が塩基性化合物で中和されたカルボキシル基とを有する自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)と、該自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)より疎水性のフェノール樹脂(II)と、該自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)より疎水性のブロックイソシアネート化合物(III)とが溶解している有機溶剤溶液を、水性媒体中に転相乳化することを特徴とする、熱硬化性水性樹脂組成物の製造方法も提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)としては、水酸基とカルボキシル基とを有するアクリル化芳香族エポキシ樹脂(I−1)中のカルボキシル基の一部乃至全部を塩基性化合物で中和することにより自己水分散性化された樹脂が挙げられる。
【0011】
上記自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)の製造方法としては、例えば、
(1)芳香族エポキシ樹脂(A)と、(メタ)アクリル酸を含有するエチレン性不飽和カルボン酸類(b)と、他の共重合性不飽和単量体類(c)とを有機溶媒中で重合させて得られるカルボキシル基含有アクリル系樹脂(B)とを、エポキシ基に対してカルボキシル基が過剰となる反応基濃度(当量比)で、塩基性化合物の存在下でエステル化反応させる方法、
(2)芳香族エポキシ樹脂(A)と、(メタ)アクリル酸を含有するエチレン性不飽和カルボン酸類(b)と、他の共重合性不飽和単量体類(c)とを、エポキシ基に対してカルボキシル基が過剰となる反応基濃度(当量比)で、重合開始剤の存在下、有機溶媒中で重合させてカルボキシル基含有アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I−1)を得た後、塩基性化合物でカルボキシル基の一部乃至全部を中和する方法、
(3)無水(メタ)アクリル酸(d)を用いて芳香族エポキシ樹脂(A)にアクリロイル基を導入して得られた変性芳香族エポキシ樹脂(dA)と、(メタ)アクリル酸を含有するエチレン性不飽和カルボン酸(b)と、他の共重合性不飽和単量体(c)とを、エポキシ基に対してカルボキシル基が過剰となる反応基濃度(当量比)で、重合開始剤の存在下で、有機溶媒中で重合させてカルボキシル基含有アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I−1)を得た後、塩基性化合物でカルボキシル基の一部乃至全部を中和する方法、
等が挙げられるが、その他の方法によって得られた自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂も自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)として使用することができる。これらの製造方法の中では、上記製造方法(1)が、硬化性に優れ、分子量の高いものが得られることから好ましい。
【0012】
ここで用いる芳香族エポキシ樹脂(A)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂肪酸変性エポキシ樹脂、フェノール系化合物変性エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの芳香族エポキシ樹脂の中でも、1分子中に平均1.1〜2.0個のエポキシ基を有し、数平均分子量が2,000以上、特に3,000〜6,000のものが好ましい。市販品としては、例えば、ジャパンエポキシレジン社製の「エピコート1007」、「エピコート1009」、「エピコート1010」、「エピコート1100L」、大日本インキ化学工業株式会社製の「EPICLON 7050」、「EPICLON HM−091」、「EPICLON HM−101」等が挙げられる。このような芳香族エポキシ樹脂の中から1種類以上のものを選択して使用できる。
【0013】
(メタ)アクリル酸を含有するエチレン性不飽和カルボン酸類(b)としては、例えば、(メタ)アクリル酸を50重量%以上含有し、更に必要によりその他のエチレン性不飽和カルボンル酸を含有するものが挙げられる。その他のエチレン性不飽和カルボンル酸としては、例えば、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、並びに、不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステル、例えばマレイン酸モノメチル、フマル酸モノエチル、イタコン酸モノn−ブチル、等が挙げられる。上記エチレン性不飽和カルボン酸類(b)としては、なかでも、(メタ)アクリル酸を80重量%以上含有するものが好ましく、特に(メタ)アクリル酸単独が好ましい。
【0014】
他の共重合性単量体(c)としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸オクタデシル等の(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロルスチレン、2,4−ジブロムスチレン等のエチレン性不飽和芳香族化合物、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の脂肪族共役ジエン単量体、(メタ)アクリロニトリル等の不飽和ニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル、塩化ビニリデン、臭化ビニリデン等のビニリデンハライド、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル等のエチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジル等のエチレン性不飽和カルボン酸のグリシジルエステル、(メタ)アクリルアミド,N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等、ラジカル重合可能な各種の化合物が挙げられ、なかでも(メタ)アクリル酸エステルやスチレンが好ましい。
【0015】
これら単量体の重合反応に用いる重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−クミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、等の通常のラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの重合開始剤の使用量は、単量体の総量100重量部に対して、0.01〜20重量部の範囲が好ましい。
【0016】
カルボキシル基の中和に使用される塩基性化合物としては、各種のものがいずれも使用できるが、揮発性のアミンが好ましい。例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン等のアルキルアミン類;ジメチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、アミノメチプロパノール等のアルコールアミン類;モルホリン等が使用できる。また、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等の多価アミンも使用できる。塩基性化合物の使用量は、水性媒体のpHが5〜8となる量が好ましい。
【0017】
有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール,n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、イソブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ダイアセトンアルコール等の親水性有機溶媒、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、キシレン等の親油性有機溶媒が挙げられる。これらは単独使用でも2種以上を併用してもよく、必要に応じて水と併用してもよい。
【0018】
なお、自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)の製造時に用いた有機溶媒は、必要に応じて、蒸留除去することができる。
【0019】
前記自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)の製造方法において、エチレン性不飽和カルボン酸(b)は他の共重合性単量体(c)と併用する。この場合、エチレン性不飽和カルボン酸(b)の使用量は、エチレン性不飽和カルボン酸(b)と他の共重合性単量体(c)との合計を100重量部としたとき、その20量部以上とすることが好ましい。この範囲であると、最終的に得られる水性媒体中における樹脂の分散安定性が良好になる傾向があるので好ましい。
【0020】
前記自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)の製造方法(1)において芳香族エポキシ樹脂(A)とカルボキシル基含有アクリル系樹脂(B)の重量比(A)/(B)、同製造方法(2)において芳香族系エポキシ樹脂(A)とエチレン性不飽和カルボン酸(b)と他の共重合性単量体(c)の合計(bc)の重量比(A)/(bc)、および、同製造方法(3)において変性芳香族エポキシ樹脂(dA)とエチレン性不飽和カルボン酸(b)と他の共重合性単量体(c)の合計(bc)の重量比(dA)/(bc)は、いずれも、40/60〜90/10の範囲であることが好ましく、なかでも、エポキシ基(EP)に対してカルボキシル基(COOH)が過剰となる反応基濃度(当量比)範囲、例えば当量比(COOH/EP)が4/1〜30/1であることが好ましく、なかでも6/1〜15/1であることが特に好ましい。芳香族エポキシ樹脂(A)または変性芳香族エポキシ樹脂(dA)の使用割合が40重量%以上の場合には、得られる熱硬化性水性樹脂組成物の耐熱性がより向上し、かつ熱硬化性水性樹脂組成物自体の分散安定性も良好になるので好ましい。
【0021】
なお、前記製造方法(3)において、芳香族エポキシ樹脂(A)と無水(メタ)アクリル酸(d)の重量比(A)/(d)は、90/10〜99.95/0.05が好ましい。
【0022】
本発明で用いるフェノール樹脂(II)としては、該自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)より疎水性であるフェノール樹脂であれば、ノボラック型フェノール樹脂、或いはレゾール型樹脂の種類に限定されない。例えば、フェノール類とアルデヒド類とを酸性触媒下で縮合して製造されるノボラック型フェノール樹脂類、フェノール類とトリアジン類とアルデヒド類とを反応させて得られるトリアジン類ノボラック型樹脂類、或いは、フェノール類とアルデヒド類とをアルカリ、または酸触媒中で反応して得られるレゾール型フェノール樹脂類等が挙げられる。
【0023】
前記自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)より疎水性が高いノボラック型フェノール樹脂としては、フェノール類とアルデヒド類が酸性触媒下で縮合して製造されるものが挙げられ、ここで用いるフェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、レゾルシノール、カテコール、ビスフェノール−A、ナフトール等が挙げられ、これらを単独で用いても、または2種類以上を併用しても良い。アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオキザール等が挙げられ、1種類以上を併用しても差し支えない。触媒としては、シュウ酸、酢酸、硫酸、パラトルエンスルホン酸、酢酸亜鉛等が挙げられ、これらの中では特に、シュウ酸が好ましい。なかでも、耐熱性の特に優れる熱硬化性水性樹脂組成物が得られることから、クレゾールノボラック型フェノール樹脂が好ましい。市販のノボラック型フェノール樹脂(II)としては、例えば、大日本インキ化学工業(株)社製の「フェノライト TD−2090」や「フェノライト VH−4170」「フェノライト KA−1053L」等が挙げられる。
【0024】
また自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)より疎水性が高いノボラック型フェノール樹脂としては、更に、前記フェノール類とトリアジン類とアルデヒド類とを反応させて得られるトリアジン類変性リボラック型フェノール樹脂が挙げられる。
【0025】
前記トリアジン類変性ノボラック型フェノール樹脂は、フェノール類とトリアジン環を有する化合物とアルデヒド類との混合物または縮合物からなり、該混合物または縮合物中に未反応アルデヒド類を含まないものが好ましく、フェノール類とトリアジン類とアルデヒド類の縮合物(p)、トリアジン類とアルデヒドの縮合物(q)、フェノール類とアルデヒド類との縮合物(r)、フェノール類(s)及びトリアジン類(t)の混合物からなり、且つ該縮合物(p)及び該縮合物(q)の中に、一般式(1)で示される構成単位(v)と一般式(2)で示される構成単位(w)が、モル比率で下記式(3)を満足する状態で含まれていることを特徴としたノボラック型フェノール樹脂組成物である。
(−X−NH−CH−NH−)………(1)
(−X−NH−CH−Y−)………(2)
(式中、Xはトリアジン類の残基を表し、Yはフェノール類残基を表す)
[構成単位(w)]/[構成単位(v)]≧1.5 (3)
【0026】
前記式(3)は[構成単位(w)]/[構成単位(v)]≧3であることが更に好ましい。
【0027】
この際、トリアジン類変性ノボラック型フェノール樹脂(III)の前記縮合物(p)及び縮合物(q)中のトリアジン類の含有率は、特に制限ないが、耐熱性や耐湿性が良好な点から、フェノール類とトリアジン類とアルデヒド類の縮合物(p)、トリアジン類とアルデヒドの縮合物(q)、フェノール類とアルデヒド類との縮合物(r)、フェノール類(s)及びトリアジン類(t)の混合物に対して30モル%以上であることが好ましく、100モル%であってもよい。用途によって、得られる硬化物の物性から適宜調整することができる。
【0028】
前記トリアジン類変性ノボラック型フェノール樹脂の製造方法は、特に限定するものではないが、例えば、フェノール類とトリアジン類とアルデヒド類とを任意の順に順次仕込んで反応させてもよい。例えば、トリアジン類とアルデヒド類とを反応させ、それをアルキルエーテル化して、後に前記フェノール類を反応させる等のように、前記フェノール類とトリアジン類とアルデヒド類以外の物質を反応させたものを中間体として経由してもよく、また、反応系の触媒も、無触媒でもよいし、金属水酸化物、金属塩、3級アミン、有機カルボン酸等の中から選択して単独や混合で用いてもよい。
【0029】
前記トリアジン類変性ノボラック型フェノール樹脂類としては、メチロール基を含有していてもよく、メチロール基含有の有無は耐熱性には影響しないが、他の樹脂との混合時の安定性が損なわれる場合は、メチロール基を実質的に含まない樹脂中に含有しないものを用いることが好ましい。
【0030】
前記のトリアジン類変性ノボラック型フェノール樹脂を得るための、フェノール類としては、特に限定されるものではなく、例えば、フェノール、或いはクレゾール、キシレノール、エチルフェノール、オクチルフェノールなどのアルキルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF,レゾルシンなどの多価フェノール類などが挙げられ、その使用にあたって一種類のみに限定されるものではなく、2種以上の併用も可能である。トリアジン類に関しては、特に限定されるものではなく、トリアジン環を含有すれば構造の如何を問わないが、メラミン、アセトグアナミン又はベンゾグアナミンが好ましく、使用に際しても、1種類に限定されるものではなく、2種類以上を併用することも可能である。アルデヒド類についても、特に限定されるものではないが、取り扱いの容易さの点から、ホルムアルデヒドが好ましく、その代表的供給源としては、ホルマリン、パラホルムアルデヒド等が挙げられる。上記条件を満たす市販品としては、大日本インキ化学工業(株)製「フェノライトKA−1356」などが挙げられる。
【0031】
本発明の熱硬化性水性樹脂組成物に用いられるフェノール樹脂(II)としては、さらにレゾール型フェノール樹脂類が挙げらる。該レゾール型フェノール樹脂類としては、例えば、フェノール類とアルデヒド類とを、アルカリ水酸化物やアンモニア等のアルカリ触媒下で縮合して得られるレゾール型フェノール樹脂類、pH4〜7の条件で2価の金属塩類(例えば、Ca、Mg、Zn、Cd、Pb、Co、Niの酢酸塩、ギ酸塩等)を触媒として反応させて得られるレゾール型フェノール樹脂類、或いは、低分子のノボラック型フェノール樹脂とアルデヒド類とをアルカリ触媒下で縮合反応させて得られるレゾール型フェノール樹脂類が挙げられ、両者とも、自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)よりも疎水性となる程度まで適宜分子量を調整することが必要である。
【0032】
これらのレゾール型フェノール樹脂型フェノール樹脂類の中でも、アンモニア等アミン類を触媒として縮合して得られるレゾール型フェノール樹脂類が、自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)よりも疎水性となり、自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)に内包されやすい点から好ましい。
【0033】
また、前記レゾール型フェノール樹脂類としては、フェノール類とアルデヒド類と更にトリアジン環を有する化合物(例えば、メラミン)とをアルカリ水酸化物やアンモニア等のアルカリ触媒下で縮合して得られるメラミン類変性レゾール型フェノール樹脂類が挙げられる。
【0034】
本発明で用いるブロックイソシアネート化合物(III) としては、ポリイソシアネート化合物をブロック剤でブロックしてなるものが挙げられ、上記自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)より疎水性が高いものであることが必要である。ここで用いるポリイソシアネート化合物としては、例えば、有機ジイソシアネートと多官能アルコールのアダクト、有機ジイソシアネートと水のビュレット結合体、有機ジイソシアネートのイソシアヌレート結合体、またはこれらの組み合わせ等が挙げられる。有機ジイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネートが挙げられるが、特にトリレンジイソシアネートが好ましい。ブロック剤としては、アルコール類、フェノール類、有機アミン類、オキシム類、ラクタム類等が挙げられ、例えば、n−ブタノール、フェノール、トリブチルアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルエチルケトキシム、ε−カプロラクタム等がある。
【0035】
本発明で用いるブロックイソシアネート化合物(III) の製造方法は、各種の方法があり、特に限定されないが、例えば、有機溶剤中で、ポリイソシアネート化合物にブロック剤を付加反応させる方法が挙げられる。有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、キシレン、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等が挙げられる。これらは単独使用でも2種以上を併用してもよい。
【0036】
本発明の熱硬化性水性樹脂組成物の製造方法は、水酸基と一部乃至全部が塩基性化合物で中和されたカルボキシル基とを有する自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)と、該自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)より疎水性であるフェノール樹脂(II)と、ブロックイソシアネート化合物(III) とが溶解している有機溶剤溶液を、水性媒体中に転相乳化する方法であり、例えば、自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)とフェノール樹脂(II)とブロックイソシアネート化合物(III)とが溶解している有機溶剤溶液を、攪拌下で水性媒体中に添加して、あるいは、該有機溶剤溶液中に水性媒体を添加して、転相乳化する方法が挙げられ、転相乳化に際しては、親水性のより高い自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)が、これより疎水性の高いフェノール樹脂(II)とブロックイソシアネート化合物(III) を内包した状態で安定に分散する。ここで用いる自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)中のカルボキシル基の中和度は、該アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)が自己水分散性化するのに十分な中和度であればよく、特に限定されないが、通常は40モル%以上であることが分散安定性に優れることから好ましい。また、得られた熱硬化性水性樹脂組成物のpHは5〜8であることが分散安定性に優れることから好ましい。また、用いた有機溶剤は蒸留等によって除去するのが好ましい。
【0037】
自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)とフェノール樹脂(II)とブロックイソシアネート化合物(III)の使用割合は、固形分重量比(I)/(II)/(III) が90/5/5〜60/20/20となる範囲が、耐熱性に優れ、機械的物性が良好で脆さのない水性樹脂組成物が得られることから必要である
【0038】
本発明の熱硬化性水性樹脂組成物は、加熱により複雑な3次元架橋構造を生成し、優れた耐熱性を示す。即ち、ブロックイソシアネート化合物(III) は加熱によりブロック剤が解離し、イソシアネート基が再生することによって、再生されたイソシアネート基と、自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)の水酸基やカルボキシル基、フェノール樹脂(II)の水酸基、あるいは、水とが反応して、ウレタン結合、アミド結合、尿素結合、ビュレット結合、アロファネート結合等を生成して3次元架橋させるため、本発明の耐熱性水性樹脂組成物は、高温、長時間の加熱硬化が好ましく、それにより優れた耐熱性を発揮できるものである。硬化条件としては、180℃以上、1分間以上が好ましく、より好ましくは190〜250℃、1〜10分間である。
【0039】
【実施例】
以下に合成例、比較合成例、実施例及び比較例を挙げて本発明を説明する。なお例中の部および%はすべて重量基準とする。
【0040】
合成例1〔自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)の合成〕
n−ブタノール513部を窒素ガス置換した4つ口フラスコに仕込み、撹拌溶解しながらリフラックス温度に保ち、この中に、スチレン20部とエチルアクリレート120部とメタクリル酸260部の混合物、および、t−ブチルパーオキシオクトエート14.4部とn−ブタノール109部の混合溶解物を2時間かけて徐々に滴下した。滴下終了後、更に同温度で3時間撹拌し、固形分40%のカルボキシル基含有アクリル樹脂溶液を得た。
【0041】
エピコート1010〔ジャパンエポキシレジン(株)製エポキシ樹脂〕160部と上記カルボキシル基含有アクリル樹脂溶液100部とn−ブタノール128部を、窒素ガス置換した4つ口フラスコに仕込み、リフラックス温度で2時間撹拌することによって完全に溶解した後、105℃に冷却した。この溶液に、ジメチルエタノールアミン16.9部を仕込み、2時間撹拌することによって固形分53.6%の自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂のn−ブタノール溶液(I−1)を得た。
【0042】
合成例2〔ブロックイソシアネート化合物(III) の合成〕
バーノックD−750〔大日本インキ化学工業(株)製ポリイソシアネート化合物〕323部と、ジメチルエタノールアミン89部を、窒素ガス置換した4つ口フラスコに仕込み、撹拌混合しながら70℃に保ち、発熱終了後、更に同温度で1時間撹拌し、n−ブタノール207部を投入し、1時間撹拌して、固形分53.5%のブロックイソシアネート化合物のn−ブタノール溶液(III−1) を得た。
【0043】
実施例1
窒素ガスを封入した4つ口フラスコに自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂のn−ブタノール溶液(I−1)200部を仕込み、これを90℃まで加熱し撹拌しながら、ノボラック型フェノール樹脂TD−2090〔大日本インキ化学工業(株)製〕の粉末20部を投入し、30分攪拌した後、ブロックイソシアネート化合物のn−ブタノール溶液(III −1)20部を投入し、更に15分間撹拌した。続いて、30分間かけてイオン交換水397部を滴下し、固形分20%の熱硬化性水性樹脂組成物を得た。さらに、減圧下にてn−ブタノールを水蒸気蒸留により留去し、固形分20%、pH8.0の本発明の熱硬化性水性樹脂組成物を得た。得られた本発明の熱硬化水性樹脂組成物の動的粘弾性試験(DMA)の結果を表−1に示す。
【0044】
実施例2
ノボラック型フェノール樹脂TD−2090〔大日本インキ化学工業(株)製〕の粉末20部の代わりに、クレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1053L〔大日本インキ化学工業(株)製〕の粉末20部を用いた以外は実施例1と同様にして、固形分20%、pH8.0の本発明の熱硬化性水性樹脂組成物を得た。得られた本発明の熱硬化水性樹脂組成物の動的粘弾性試験(DMA)の結果を表−1に示す。
【0045】
実施例3
ノボラック型フェノール樹脂TD−2090〔大日本インキ化学工業(株)製〕の粉末20部の代わりに、トリアジン類変性ノボラック型フェノール樹脂KA−1356〔大日本インキ化学工業(株)製〕の粉末20部を用いた以外は実施例1と同様にして、固形分20%、pH8.0の本発明の熱硬化性水性樹脂組成物を得た。得られた本発明の熱硬化水性樹脂組成物の動的粘弾性試験(DMA)の結果を表−1に示す。
【0046】
比較合成例1
自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂のn−ブタノール溶液(I−1)200部を90℃に保ち、水335部を加えて、固形分20%の自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂の分散体を得た。これを減圧水蒸気蒸留し、固形分20%の溶剤を含まない自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂の水性分散体(I−2)を得た。フェノライトTD−2090−60M〔大日本インキ化学工業(株)製フェノール樹脂溶液、固形分60%〕33部とブロックイソシアネート化合物のn−ブタノール溶液(III −1)とを攪拌しながら、該水性分散体(I−2)535部を1時間かけて滴下し、イオン交換水74部を加え、固形分20%の水性分散体を得たが、水蒸気蒸留により溶剤除去の際にゲル化した。また、水蒸気蒸留をしない水分散体は、1日間放置後分離した。
【0047】
比較例1
比較合成例1の固形分20%の自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂の水性分散体(I−2)535部に、CR−62B〔大日本インキ化学工業(株)製フェノール樹脂の水分散体、固形分44%〕49部とイオン交換水58部を加え、比較用の水性樹脂組成物を得た。得られた比較用の水性樹脂組成物の動的粘弾性試験(DMA)の結果を表−1に示す。
【0048】
動的粘弾性試験(DMA)の試験方法:ガラス板に両面テープを用いて貼り付けたポリエチレンテレフタレートフィルムの上に、水性樹脂組成物の固形分100部に対して15部のDBE(デュポン社製造膜助剤)を加えたものを、乾燥膜厚が70μmになるようにアプリケーターで塗布し、90℃で2時間乾燥させ、更に250℃で10分間加熱硬化させた後、フィルムを単離したものを試料として、歪み制御方式による固体粘弾性測定装置RSA−2(レオメトリックス社製)を用い、大きさ7×22mm、周波数1Hz、負荷歪み0.05%、昇温速度3℃/分、測定温度25〜250℃での条件で測定したデータから、tanδが最大となる温度〔tanδ(max)〕と200℃での弾性率を求める。
【0049】
【表1】
Figure 0004006995
【0050】
【発明の効果】
本発明の熱硬化性水性樹脂組成物は、フェノール樹脂とブロックイソシアネートを内包した自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂からなるので、従来と比較して、耐熱性に優れるものであり、分散安定性にも優れる。

Claims (9)

  1. 水酸基と一部乃至全部が塩基性化合物で中和されたカルボキシル基とを有する自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)と、自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)より疎水性のフェノール樹脂(II)と、該自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)より疎水性のブロックイソシアネート化合物(III)とが溶解している有機溶剤溶液を、水性媒体中に転相乳化して得られる熱硬化性水性樹脂組成物であって、前記自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)が、芳香族エポキシ樹脂(A)とカルボキシル基含有アクリル系樹脂(B)とを、塩基性化合物の存在下、エポキシ基に対してカルボキシル基が過剰となる反応基濃度(当量比)で反応させてなる樹脂であり、且つ前記(I)と(II)と(III)との固形分重量比(I)/(II)/(III)が90/5/5〜60/20/20であることを特徴とする熱硬化性水性樹脂組成物。
  2. 前記疎水性のフェノール樹脂( II がクレゾールノボラック型フェノール樹脂である、請求項記載の熱硬化性水性樹脂組成物。
  3. 前記疎水性のフェノール樹脂( II が、フェノール類とトリアジン類とアルデヒド類の縮合物(p)、トリアジン類とアルデヒドの縮合物(q)、フェノール類とアルデヒド類との縮合物(r)、フェノール類(s)及びトリアジン類(t)の混合物からなり、且つ該縮合物(p)及び該縮合物(q)の中に、一般式(1)で示される構成単位(v)と一般式(2)で示される構成単位(w)が、モル比率で下記式(3)を満足する状態で含まれているものである請求項記載の熱硬化性水性樹脂組成物。
    (−X−NH−CH−NH−)………(1)
    (−X−NH−CH−Y−)………(2)
    (式中、Xはトリアジン類の残基を表し、Yはフェノール類残基を表す)
    [構成単位(w)]/[構成単位(v)]≧1.5 (3)
  4. 前記縮合物(p)及び縮合物(q)中のトリアジン類の含有率がフェノール類とトリアジン類とアルデヒド類の縮合物(p)、トリアジン類とアルデヒドの縮合物(q)、フェノール類とアルデヒド類との縮合物(r)、フェノール類(s)及びトリアジン類(t)の混合物に対して30モル%以上である請求項記載の熱硬化性水性樹脂組成物。
  5. トリアジン類が、メラミン、アセトグアナミン、及びベンゾグアナミンからなる群から選ばれる1種以上の化合物である請求項3または4記載の組成物。
  6. 自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)と、フェノール樹脂(II)と、ブロックイソシアネート化合物(III)とが溶解している有機溶剤溶液を、水性媒体中に転相乳化してなるものである、請求項1〜5の何れか一つに記載の熱硬化性水性樹脂組成物。
  7. 芳香族エポキシ樹脂(A)とカルボキシル基含有アクリル系樹脂(B)とを、塩基性化合物の存在下、エポキシ基に対してカルボキシル基が過剰となる反応基濃度(当量比)で反応させ得られる、水酸基と一部乃至全部が塩基性化合物で中和されたカルボキシル基とを有する自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)と、自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)より疎水性のフェノール樹脂(II)と、該自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)より疎水性のブロックイソシアネート化合物(III)とが溶解している有機溶剤溶液を、水性媒体中に転相乳化することを特徴とする、熱硬化性水性樹脂組成物の製造方法。
  8. 自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)が、芳香族エポキシ樹脂(A)とカルボキシル基含有アクリル系樹脂(B)とを、塩基性化合物の存在下、エポキシ基に対してカルボキシル基が過剰となる反応基濃度(当量比)で反応させてなる樹脂で、かつ、ブロックイソシアネート化合物(III)がポリイソシアネート化合物をブロック剤でブロックしてなるものである、請求項記載の熱硬化性水性樹脂組成物の製造方法。
  9. 自己水分散性アクリル化芳香族エポキシ樹脂(I)と、フェノール樹脂(II)と、ブロックイソシアネート化合物(III)とが溶解している有機溶剤溶液を、攪拌下で、水性媒体中に添加して、あるいは、該有機溶剤溶液中に、水性媒体を添加して、転相乳化する、請求項7または8記載の熱硬化性水性樹脂組成物の製造方法。
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