JP4006439B2 - 板曲げプレスにおける板材の配置方法 - Google Patents

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Description

本発明は、板曲げプレスにおける板材の配置方法に関する。
プレスによる板曲げとは、例えば、つぎのような加工をいう。図6において、aは加工前の平板であり、この平板の一側縁を曲げたのが板bであり、さらに他側縁に曲げ線を入れ(板c)、その板bを曲げたのが板dである。この板dは断面Z形の製品となる。また、板bの他側縁を一側縁と同様に曲げたのが板eであり、板eを反転させ曲げ線を2本入れ(板f)、曲げ線に沿って曲げ加工し(板g)、深皿状に曲げたのが板hである。この板hは断面深皿状の製品となる。上記の断面Z形の板dや断面深皿状の板h等のように、逆方向に曲げ加工する必要がある製品は、必ず両面からプレスしなければならない。
本発明は、上記のような鋼板などの板材に曲げ加工を行う板曲げプレスにおいて、板材を反転させてから金型位置に配置する板材の配置方法に関する。
板曲げプレスにおいて、複数回の曲げ加工を行う場合、搬送装置によって鋼板などの板材を金型が設けられている位置の前後を移動させながら、曲げ加工が行われる(例えば、特許文献1参照)。
しかるに、板材を曲げる方向が同じであれば、単純に金型が設けられている位置の前後を移動させるだけでも加工することもできるが、断面Z形の製品(図6では板d)等のように逆方向に曲げることが必要な製品を製造する場合には、板材を反転させる必要があり、天井クレーンやプレス付属のホイストを作業員が操作して、反転作業を行っていた。以下に、図7〜図9に基づいて、板材を反転させる反転作業を説明する。
図7(A)に示すように、一方の曲げ作業が終了した板bは、その一端(図7(A)では右端)がプレス付属のホイスト100に取り付けられ、その状態からホイスト100のチェーンを巻き上げることによって、金型位置からローラ搬送台202上まで移動され、ローラ搬送台202より上方に吊り上げられる(図7(B))。
図8(A)に示すように、板bをローラ搬送台202より上方に吊り上げたまま、ホイスト100を右方に移動させて、その後、ホイスト100のチェーンを繰り出し、再び板bの下端(図7(A)では左端)をローラ搬送台202上に載せる。
ついで、図8(B)に示すように、板bの下端をローラ搬送台202上に載せたままでホイスト100を左方に移動させると、板bの上端はホイスト100とともに左方に移動するが、ローラ搬送台202に接触している下端は移動しないから、板bは、下端を支点として左方に傾き、その重心が左方に移動する。その後、ホイスト100のチェーンを操り出して板bの上端をローラ搬送台202上に載せれば、板bは、図7(A)の状態から左右上下反転した状態となる(図9(A))。
そして、右方のホイスト100を板bの右端から外し、左方のホイスト100を板bの左端に取り付けてホイスト100を巻き上げれば、反転した板bを金型位置まで移動させることができる(図9(B))。
また、図7(B)の状態から、プレスと別に設けられたホイストのチェーンH等に板bの下端(図7(A)では左端)を取り付け(図10(A))、ホイストのチェーンHを巻き上げれば、板bを空中で反転させることができる(図10(B))。そして、板bが反転した状態から、ホイスト100のチェーン、およびホイストのチェーンHを操り出せば、反転した状態の板bをローラ搬送台202上に載せることができる。
しかるに、上記の方法は、板bの重心を移動させるときにおいて、図8(B)におけるIの状態では、ローラ搬送台202上面から板bの上端までの垂直距離Lは、図8(B)IIの状態よりも長いから、図8(A)の状態から図8(B)のIIの状態に姿勢が変化するときに、一時的にではあるがチェーンがたるんでしまう。すると、図8(B)のIの状態から図8(B)のIIの状態に姿勢変化するときには、板bは、その上端がなんの拘束も受けていない状態で倒れるため、チェーンが張った状態になったときに板bの重量が急激にホイスト100に加わることになる。このとき、ホイスト100に加わる衝撃は非常に大きいから、この衝撃によってホイスト100が損傷するおそれがある。
また、ローラ搬送台202上面から完全に吊り下げた板bをホイスト100とともに移動させるから、ホイスト100の移動を停止させたときに板bが振り子のように揺れるが、この揺れは作業者が板bに接触して止めなければならず、非常に危険である。作業者が板bを保持したままホイスト100を作動させれば、板bが揺れることは防ぐことができるが、作業者の負担が大きい。
さらに、ホイスト100からチェーンを繰り出して板bをローラ搬送台202上面に載せるときに衝撃が発生するから、板bやローラ搬送台202が損傷するおそれがある。
空中で板bを反転させる場合には、反転時にホイスト100および他のホイストに衝撃が加わることはないが、板bをローラ搬送台202上面に載せるときに、板bをローラ搬送台202との衝突による衝撃は防ぐことができない。しかも、プレスに設けられているホイスト100以外に、別なホイストが必要となるため設備が大型化する。
特開2000−301400号公報
本発明はかかる事情に鑑み、鋼板などの板材を、板や装置を損傷することなく安全に反転させることができ、また、設備の大型化を防ぐことができる板曲げプレスにおける板材の配置方法を提供することを目的とする。
第1発明の板曲げプレスにおける板材の配置方法は、板材を曲げ加工する上下一対の金型と、該上下一対の金型が設けられた金型位置と金型側方に設けられたワーク退避位置にかけて搬送チェーンを配設したチェーンコンベヤと、該チェーンコンベヤを、前記下金型より高い位置でワークを搬送する上昇位置と、前記下金型より低い位置に前記搬送チェーンを退避させた下降位置との間で昇降させる昇降手段とを備えた搬送手段と、前記ワーク退避位置における前記チェーンコンベヤの上方に設けられたホイストを備えた板曲げプレスにおいて、前記チェーンコンベヤによって板材を前記金型位置から前記ワーク退避位置に退避させるワーク退避工程と、前記ワーク退避位置に退避した板材における反金型位置側の一端部をホイストのチェーンに取り付けるワーク固定工程と、前記ホイストにより板材の一端部を吊上げ、板材の他端部が前記チェーンコンベヤの上面に接触しかつ前記ホイストのチェーンが張った状態を維持したまま、板材の他端部を移動させて、該板材の他端部を、該板材の重心よりも前記金型位置から離間した位置まで移動させる重心移動工程と、板材の他端部が前記チェーンコンベヤの上面に接触しかつ前記ホイストのチェーンが張った状態を維持するように、板材の他端部を前記金型位置から離間するように移動させながら前記ホイストのチェーンを繰り出すワーク倒伏工程とを、順に行い、前記重心移動工程において、前記ホイストのチェーンを巻き上げながら前記チェーンコンベヤを下降させることを特徴とする。
発明の板曲げプレスにおける板材の配置方法は、板材を曲げ加工する上下一対の金型と、該上下一対の金型が設けられた金型位置と金型側方に設けられたワーク退避位置にかけて搬送チェーンを配設したチェーンコンベヤと、該チェーンコンベヤを、前記下金型より高い位置でワークを搬送する上昇位置と、前記下金型より低い位置に前記搬送チェーンを退避させた下降位置との間で昇降させる昇降手段とを備えた搬送手段と、前記ワーク退避位置における前記チェーンコンベヤの上方に設けられたホイストを備えた板曲げプレスにおいて、前記チェーンコンベヤによって板材を前記金型位置から前記ワーク退避位置に退避させるワーク退避工程と、前記ワーク退避位置に退避した板材における反金型位置側の一端部をホイストのチェーンに取り付けるワーク固定工程と、前記ホイストにより板材の一端部を吊上げ、板材の他端部が前記チェーンコンベヤの上面に接触しかつ前記ホイストのチェーンが張った状態を維持したまま、板材の他端部を移動させて、該板材の他端部を、該板材の重心よりも前記金型位置から離間した位置まで移動させる重心移動工程と、板材の他端部が前記チェーンコンベヤの上面に接触しかつ前記ホイストのチェーンが張った状態を維持するように、板材の他端部を前記金型位置から離間するように移動させながら前記ホイストのチェーンを繰り出すワーク倒伏工程とを、順に行い、前記ワーク倒伏工程において、前記ホイストのチェーンを繰り出すと同時に、前記チェーンコンベヤを上昇させることを特徴とする。
発明の板曲げプレスにおける板材の配置方法は、第1または第2発明において、前記昇降手段にネジジャッキを使用することを特徴とする。
第1発明によれば、板材の一端にチェーンを取り付ければ、ホイストのチェーンの巻き上げ繰り出し、チェーンコンベアによる板材の移動およびチェーンコンベアの昇降を調整すれば、板材を反転させることができる。しかも、板材がチェーンコンベヤから浮き上がることがないから、板材とチェーンコンベヤが衝突して損傷することを確実に防ぐことができる。また、ホイストのチェーンを板材に取り付け取り外しするとき以外は、作業者が板材に触れる必要がなく、また、プレスの近傍にいる必要もないから、安全に作業を行うことができる。さらに、常にチェーンが張った状態であるから、板材の倒伏に起因する衝撃がホイストには加わることを防ぐことができるから、ホイストが損傷することを防ぐことができる。しかも、重心移動工程において、ホイストだけでなくチェーンコンベアの昇降も調整するから、板材がチェーンコンベヤから浮き上がることを確実に防ぐことができ、板材をスムースに反転させることができる。しかも、ホイストによるチェーンの巻き上げ量を少なくできるので、作業時間を短縮することができる。
発明によれば、板材の一端にチェーンを取り付ければ、ホイストのチェーンの巻き上げ繰り出し、チェーンコンベアによる板材の移動およびチェーンコンベアの昇降を調整すれば、板材を反転させることができる。しかも、板材がチェーンコンベヤから浮き上がることがないから、板材とチェーンコンベヤが衝突して損傷することを確実に防ぐことができる。また、ホイストのチェーンを板材に取り付け取り外しするとき以外は、作業者が板材に触れる必要がなく、また、プレスの近傍にいる必要もないから、安全に作業を行うことができる。さらに、常にチェーンが張った状態であるから、板材の倒伏に起因する衝撃がホイストには加わることを防ぐことができるから、ホイストが損傷することを防ぐことができる。しかも、ホイストだけでなくチェーンコンベアの下降を調整するから、板材の姿勢変化をスムースに行うことができる。しかも、ホイストによるチェーンの繰り出し量を少なくできるので、作業時間を短縮することができる。
発明によれば、昇降手段がネジジャッキであるから、チェーンコンベアの昇降を、容易に連続的かつ微調整することができ、板材をスムースに反転させることができる。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1(A)は本発明の一実施形態に係る板曲げプレスの断面図であり、(B)はコロユニット30の側面図であり、(C)はコロユニット30の正面図である。図2は同実施形態の板曲げプレスにおけるチェーンコンベヤ10と下金型D1を示す平面図である。
図1および図2に基づき、板曲げプレスの基本構成を説明する。1はベッド、2はクラウンで、それらの間は支柱3で連結されている。ベッド1には金型台4で下金型D1が設置されている。
クラウン2にはスライドシリンダ5が取り付けられ、スライドシリンダ5のロッドにスライド6が固定されている。また、スライド6の下面には上金型D2が固定されている。
スライドシリンダ5が伸長すると上金型D2が下降し、下金型D1のV溝との間に挟まれた板材Wを折り曲げ加工することができる。
図1および図2に示すように、下金型D1と上金型D2は、加工すべき板材より長い幅を持った細長い金型であり、下金型D1は長手方向に4分割されている。この4分割された下金型D1の3カ所の分離部分9には、チェーンコンベア10の第1〜第3チェーンコンベヤ11〜13が、上下金型D1,D2に対して直交するように配設されている。この第1〜第3チェーンコンベヤ11〜13は、プレス内において下金型D1設けられている位置(金型位置II)から、プレスの両側方まで延設されている。
なお、第1〜第3チェーンコンベヤ11〜13において、プレスの両側方に位置する部分が、ワーク退避位置Iとなっており、このワーク退避位置Iの上方にホイスト100が設けられている。そして、ワーク退避位置Iは、プレスにワークが搬入搬出される際には、搬入部または搬出部として機能するのは言うまでもない。
前記第1〜第3チェーンコンベヤ11〜13は、コンベヤフレーム21と、このコンベヤフレーム21に軸着されたチェーンスプロケット22,23と、この両チェーンスプロケット22,23に巻き掛けられた搬送チェーン24を備えており、一方のチェーンスプロケット22には減速機を介してモータ25が連結され、動力駆動できるようになっている。
前記搬送チェーン24には、搬送板26が取り付けられている。搬送板26の長さは、ワーク退避位置I相当の長さである。この搬送板26の下面には、コロユニット30が取り付けられている。このコロユニット30は多数の円筒コロ31を長円形のコロガイド32の周囲に回転可能に取り付け、フレーム33で支持したものである。このコロユニット30は非常に低い抵抗で、重量物を移動させることができるものである。上記の構成のコロユニット30がコンベヤフレーム21上を転動しながら前記搬送板26の移動を支えるので、数トンにも達する鋼板などの板材Wを搬送板26に載せた場合であっても、チェーンスプロケット22を動力駆動させたときに、搬送板26、つまり、板材Wを円滑に移動させることができるのである。
図1に示すように、前記チェーンコンベヤ10の下方には、このチェーンコンベヤ10を上昇位置と下降位置の間で昇降動作させることができる、例えば、油圧シリンダやネジジャッキ等の昇降手段40が設けられている。
上昇位置とは、下金型D1より上方に搬送板26が位置した状態であり、この位置にチェーンコンベヤ10を配置すれば、搬送板26に載せた板材Wを、下金型D1と干渉することなく、ワーク退避位置Iと金型位置IIとの間を移動させることができる。
また、下降位置とは、搬送板26が下金型D1の上面に形成されているV溝より下げた状態であり、この位置にチェーンコンベヤ10を配置すれば、下金型D1上に板材を置いて曲げ加工するとき、チェーンコンベヤ10が干渉しないようにすることができる。
なお、昇降手段40はとくに制限されず、チェーンコンベヤ10を上昇位置と下降位置の間で昇降動作させるものであればどのような機構を用いてもよいが、昇降手段40としてネジジャッキを使用すれば、チェーンコンベア10を連続的に昇降させることができ、しかも、チェーンコンベア10の昇降量および昇降タイミングを容易かつ微調整することができる。
図2に示すように、隣接するチェーンコンベヤ同士の間において、下金型D1の両側方には、複数枚の昇降板51〜58が設けられている。この複数枚の昇降板51〜58は、いずれも隣接する第1〜第3チェーンコンベヤ11〜13のコンベヤフレーム21に固定されており、チェーンコンベヤ10と共に昇降するようになっている。
なお、昇降板51,52と昇降板57,58には、無駆動のローラを適数個並べた受けローラ36が金型位置II側の両側に設けられており、この受けローラ36によって板材Wの両端の垂れを滑動自在に受け止めておけるので、重い板材Wであっても円滑に送りをかけることができる。
つぎに、上記板曲げプレスにおいて、板材を反転して、板材の配置を変更する方法を説明する。以下では、板材を断面Z形の製品(図6における板d)に加工する場合を代表として説明するが、本発明の方法によって配置を変更する板材は、特に限定されない。
図3(A)において、符号Wは、板曲げプレスにおいてその一端(図3では右端)が上方に曲げられた板材を示している。図3(A)に示すように、曲げ作業が終了すると、板材Wは下金型D1上に保持される。この状態では、チェーンコンベヤ10は下降位置に配置されている。
図3(B)に示すように、昇降手段40によってチェーンコンベヤ10を下降位置から上昇位置まで上昇させながら、モータ25を駆動させてチェーン24を時計回りに周回移動させれば、搬送板26が金型位置IIに向かって移動し、板材Wは搬送板26上に載せられる。そして、板材Wが搬送板26上に載せられてからも、チェーンコンベア10のチェーン24を時計回りに周回移動させれば、板材Wは、搬送板26とともにプレスの右側方に設けられているワーク退避位置Iまで退避する(ワーク退避工程)。
板材Wがワーク退避位置Iまで移動すると、モータ25の移動が停止され、搬送板26の移動が停止する。そして、図3(B)に示すように、搬送板26の移動が停止した状態で、板材Wの右端、つまり、板材Wにおける金型位置IIと反対側の一端(以下では、単に板材Wの一端という)が、チェーンコンベヤ10におけるワーク退避位置Iの上方に設けられているホイスト100のチェーン101の一端に取り付けられる(ワーク固定工程)。
なお、ワーク固定工程は、ワーク退避工程の前に行ってもよい。この場合には、ワーク退避工程において、ホイスト100を、チェーン101の巻き上げ長さが板材Wの移動距離と同等となるように作動させれば、チェーン101が板材Wの移動の邪魔にならない。
板材Wの一端がホイスト100のチェーン101の一端に取り付けられると、ホイスト100のチェーン101が巻き取られ、チェーン101が張った状態、つまりチェーン101が弛みなく張った状態となる。そして、チェーン101が張った状態からさらにチェーン101が巻き取られると、チェーン101の長さが短くなり、板材Wはその一端が上方に持ち上げられる。このとき、板材Wは、その重心が板材Wの一端よりの他端側(図3では左側)に位置するので、板材Wの他端Wは搬送板26上から浮き上がらず、搬送板26上に載ったままに保たれる。
ホイスト100のチェーン101をさらに巻き取れば、板材Wはさらに上方に移動し、板材Wは、その重心がチェーン101と板材Wの一端との連結部分A(以下、単に連結部分Aという)との水平方向の位置が近づくように移動する。つまり、板材Wの他端部は、板材Wの一端部の上昇に伴って、搬送板26に接触したまま搬送板26上を右方に移動するのである。
なお、板材Wの他端部の移動と同等の速度で搬送板26上を右方に移動させておけば、板材Wの他端部と搬送板26とが擦れることを防ぐことができ、板Wに傷が付くことを防ぐことができる。
やがて、板材Wの重心がホイスト100の鉛直下方まで移動すると(図4(A))、ホイスト100のチェーン101の巻き上げを継続したまま、モータ25を駆動させて搬送板26を右方に移動させ、かつ、昇降手段40によってチェーンコンベヤ10の下降も同時に行う(重心移動工程)。
ところで、板材Wはその一端が上方に曲げられているため、重心がホイスト100の鉛直下方まで移動しても、板材Wの他端は板材Wの重心よりも必ず金型位置II側に位置している。このため、ホイスト100のチェーン101の巻き上げを継続したまま、モータ25を駆動させて搬送板26を右方に移動させると、板材Wは、その他端を支点として反時計回りに揺動する。しかも、チェーンコンベヤ10の下降による他端の下降の影響を受けて板材Wは揺動するから、板材Wをスムースに揺動させることができる。そして、チェーンコンベヤ10の下降はホイスト100によるチェーン101の巻き上げと同等の効果を生じさせるので、ホイスト100によるチェーン101の巻き上げ量を少なくできるので、作業時間が短縮できる。
なお、重心移動工程において、チェーンコンベヤ10は、下降位置まで降下させてもよいし、下降位置と上昇位置の中間においてその下降を停止させるようにしてもよく、板材Wの長さに合わせて適宜設定すればよい。ただし、ホイスト100からチェーンコンベヤ10の上面までの鉛直方向の距離は、ホイスト100のチェーン101の長さと連結部分Aを支持して板材Wを吊り下げたときにおけるに板材Wの鉛直方向の長さよりも常に短くなるようにチェーンコンベヤ10の下降量とホイスト100からのチェーン101の繰り出し量を調整する。何故なら、かかる条件を満たさなければ、搬送板26から、板材Wが浮き上がってしまうからである。言い換えれば、この条件を満たしている限りにおいては、板材Wの他端は必ず搬送板26の上面に接触した状態に保たれるのである。
さらになお、チェーンコンベヤ10の下降も利用して板材Wの移動や姿勢変化を行っているが、ホイスト100によるチェーン101の巻き上げだけを利用して板材Wの姿勢変化を行ってもよい。
板材Wの他端がホイスト100の鉛直下方まで移動してから、さらに搬送板26を右方に移動させると、板材Wの他端は、連結部分Aよりも金型位置IIから離間した位置まで移動され、やがて、板材Wの重心よりも金型位置IIから離間した位置まで移動する(図4(B)、図5(A))(ワーク重心移動工程)。この間、ホイスト100は、板材Wの他端部が搬送板26の上面に接触しかつチェーン101が張った状態を維持するように、チェーン101の巻き上げ量が調整されている。
また、板材Wの他端が、ホイスト100の鉛直下方まで移動してから板材Wの重心よりも金型位置IIから離間した位置まで移動する間において、板材Wは、その他端を支点として反時計回りに揺動する。このとき板材Wは、その一端が重力によって下方に向かって移動し、その他端を支点として金型位置IIの方向(図5(A)では左方)に向かって倒伏するように姿勢を変化させる。この間もホイスト100は、チェーン101が張った状態を維持するようにチェーン101の巻き上げ量が調整されているから、板材Wは、その一端がやや上方に引っ張られながら倒伏することになる。よって、板材Wの倒伏に起因する衝撃がホイスト100には加わることを防ぐことができるから、ホイスト100が損傷することを防ぐことができる。
なお、ホイスト100を巻き上げながら昇降手段40によってチェーンコンベヤ10を上昇させてもよく、この場合には、板材Wの姿勢をホイスト100によるチェーン101の巻き上げ量だけでなく、チェーンコンベヤ10を上昇量によっても調整することができるので、板材Wの姿勢調整の自由度が大きくなり、板材Wの姿勢調整を容易にすることができる。
板材Wの重心よりも金型位置IIから離間した位置まで移動した後も、搬送板26の右方への移動を継続するが、ホイスト100は、チェーン101の巻き上げ運転からチェーン101の繰り出し運転に変更される。すると、板材Wは、その他端が搬送板26とともに金型位置IIから離間する方向に移動されつつ、その一端が搬送板26に向かって下降するように移動する。つまり、板材Wはその他端を支点として反時計回りに揺動し、金型位置IIの方向(図5(A)では左方)に向かって倒伏するのである。
そして、図5(B)に示すように、板材Wの一端が搬送板26の上面に載ったら、搬送板26を右方への移動および搬送板26の移動を停止する。すると、板材Wは、金型によって曲げられた状態から、上下左右が反転した状態で搬送板26上に配置されるのである(ワーク倒伏工程)。
最後に、板材Wの一端からホイスト100のチェーン101を取り外し、チェーンコンベヤ10を上昇位置まで上昇させる。その後、モータ25を反転駆動させて搬送板26を左方に移動させれば、板材Wを金型位置IIに配置することができる。そして、昇降手段40によってチェーンコンベヤ10を下降位置まで下降させれば、板材Wを、金型によって曲げられた状態から反転した状態で、下金型D1上に配置することができる。
上記のごとき方法によって板材Wの配置を変更すれば、プレスによって曲げられた板材Wを上下左右が反転した状態に姿勢変更する場合であっても、板材Wの一端にチェーンを取り付ければ、ホイスト100のチェーン101の巻き上げ繰り出しとチェーンコンベア10による板材の移動を調整するだけで、板材Wを反転させることができる。
また、板材Wの他端をチェーンコンベヤ10の搬送板26の上面に接触させたまま、板材Wを反転させることができ、作業中に板材W全体が搬送板26から浮き上がることがないから、板材Wと搬送板26が衝突して損傷することを確実に防ぐことができる。
板材Wを倒伏させるときに、板材Wの一端と搬送板26が衝突するおそれはあるが、他端が搬送板26に接触しつつチェーン101によって上方にやや引っ張られた状態で倒伏することになる。よって、板材Wの一端を搬送板26にゆっくりと接近させることができ、板材Wの一端と搬送板26が接触したときの衝撃を小さくすることができる。
さらに、ホイスト100のチェーン101を板材Wに取り付け取り外しするとき以外は、作業者はホイスト100とチェーンコンベヤ10の作動を制御するだけで板材Wの反転できるから、ホイスト100およびチェーンコンベヤ10が作動している間に、作業者が板材Wに触れる必要がない。また、ホイスト100およびチェーンコンベヤ10は遠隔操作できるから、ホイスト100およびチェーンコンベヤ10が作動している間は、作業者がプレスの近傍にいる必要もないから、安全に作業を行うことができる。
なお、各工程におけるホイスト100によるチェーン101の繰り出し巻き上げ速度や、チェーンコンベヤ10による板材Wの移動速度、チェーンコンベヤ10の昇降速度は、板材Wの他端部がチェーンコンベヤ10の搬送板26の上面に接触しかつホイスト100のチェーン101が張った状態を維持する条件であればよい。
さらになお、ワーク倒伏工程において、昇降手段40によってチェーンコンベヤ10の上昇も同時に行えば、チェーンコンベヤ10の移動およびホイスト100からのチェーン101の繰り出しを速くすることによって、板材Wの倒伏を速くすることができるし、チェーン101の繰り出し量を少なくできるので、作業時間をさらに短縮することができる。
本発明の板曲げプレスにおける板材の配置方法は、鋼板などの板材に曲げ加工を行う板曲げプレスにおける板材を反転させる作業に適している。
(A)は板曲げプレスの断面図であり、(B)はコロユニット30の側面図であり、(C)はコトユニット30の正面図である。 板曲げプレスにおけるチェーンコンベヤと下金型を示す平面図である。 板曲げプレスにおける板材の配置作業の説明図である。 板曲げプレスにおける板材の配置作業の説明図である。 板曲げプレスにおける板材の配置作業の説明図である。 板曲げ加工の説明図である。 従来の反転作業の説明図である。 従来の反転作業の説明図である。 従来の反転作業の説明図である。 従来の反転作業の説明図である。
符号の説明
10 チェーンコンベヤ
100 ホイスト
101 チェーン

Claims (3)

  1. 板材を曲げ加工する上下一対の金型と、該上下一対の金型が設けられた金型位置と金型側方に設けられたワーク退避位置にかけて搬送チェーンを配設したチェーンコンベヤと、該チェーンコンベヤを、前記下金型より高い位置でワークを搬送する上昇位置と、前記下金型より低い位置に前記搬送チェーンを退避させた下降位置との間で昇降させる昇降手段とを備えた搬送手段と、前記ワーク退避位置における前記チェーンコンベヤの上方に設けられたホイストを備えた板曲げプレスにおいて、
    前記チェーンコンベヤによって板材を前記金型位置から前記ワーク退避位置に退避させるワーク退避工程と、
    前記ワーク退避位置に退避した板材における反金型位置側の一端部をホイストのチェーンに取り付けるワーク固定工程と、
    前記ホイストにより板材の一端部を吊上げ、板材の他端部が前記チェーンコンベヤの上面に接触しかつ前記ホイストのチェーンが張った状態を維持したまま、板材の他端部を移動させて、該板材の他端部を、該板材の重心よりも前記金型位置から離間した位置まで移動させる重心移動工程と、
    板材の他端部が前記チェーンコンベヤの上面に接触しかつ前記ホイストのチェーンが張った状態を維持するように、板材の他端部を前記金型位置から離間するように移動させながら前記ホイストのチェーンを繰り出すワーク倒伏工程とを、順に行い、
    前記重心移動工程において、前記ホイストのチェーンを巻き上げながら前記チェーンコンベヤを下降させる
    ことを特徴とする板曲げプレスにおける板材の配置方法。
  2. 板材を曲げ加工する上下一対の金型と、該上下一対の金型が設けられた金型位置と金型側方に設けられたワーク退避位置にかけて搬送チェーンを配設したチェーンコンベヤと、該チェーンコンベヤを、前記下金型より高い位置でワークを搬送する上昇位置と、前記下金型より低い位置に前記搬送チェーンを退避させた下降位置との間で昇降させる昇降手段とを備えた搬送手段と、前記ワーク退避位置における前記チェーンコンベヤの上方に設けられたホイストを備えた板曲げプレスにおいて、
    前記チェーンコンベヤによって板材を前記金型位置から前記ワーク退避位置に退避させるワーク退避工程と、
    前記ワーク退避位置に退避した板材における反金型位置側の一端部をホイストのチェーンに取り付けるワーク固定工程と、
    前記ホイストにより板材の一端部を吊上げ、板材の他端部が前記チェーンコンベヤの上面に接触しかつ前記ホイストのチェーンが張った状態を維持したまま、板材の他端部を移動させて、該板材の他端部を、該板材の重心よりも前記金型位置から離間した位置まで移動させる重心移動工程と、
    板材の他端部が前記チェーンコンベヤの上面に接触しかつ前記ホイストのチェーンが張った状態を維持するように、板材の他端部を前記金型位置から離間するように移動させながら前記ホイストのチェーンを繰り出すワーク倒伏工程とを、順に行い、
    前記ワーク倒伏工程において、前記ホイストのチェーンを繰り出すと同時に、前記チェーンコンベヤを上昇させる
    ことを特徴とする板曲げプレスにおける板材の配置方法。
  3. 前記昇降手段にネジジャッキを使用する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の板曲げプレスにおける板材の配置方法。
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