JP4003347B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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    • F16H15/02Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by friction between rotary members without members having orbital motion
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    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2361/00Apparatus or articles in engineering in general
    • F16C2361/65Gear shifting, change speed gear, gear box

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば自動車用の変速機として利用するトロイダル型無段変速機の改良に関し、組立容易で、しかもトラニオンの支持部の負荷容量を十分に確保自在な構造を実現するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用変速機として、図9〜10に略示する様なトロイダル型無段変速機を使用する事が研究されている。このトロイダル型無段変速機は、ハーフトロイダル型と呼ばれるもので、例えば実開昭62−71465号公報に開示されている様に、入力軸1と同心に入力側ディスク2を支持し、この入力軸1と同心に配置した出力軸3の端部に出力側ディスク4を固定している。トロイダル型無段変速機を納めたケーシングの内側で上記入力側、出力側両ディスク2、4の軸方向中間位置には、トラニオン6、6を設けている。これら各トラニオン6、6は、それぞれ上記入力軸1並びに出力軸3の方向(図9〜10の左右方向)に対し直角方向(図9〜10の表裏方向)でこの中心軸とは交差しない捻れの位置にある枢軸5、5を中心に揺動する。
【0003】
即ち、これら各トラニオン6、6は、それぞれの両端部外面に上記枢軸5、5を、互いに同心に設けている。又、これら各トラニオン6、6の中間部には変位軸7、7の基端部を支持し、上記枢軸5、5を中心として上記各トラニオン6、6を揺動させる事により、上記各変位軸7、7の傾斜角度の調節を自在としている。上記各トラニオン6、6に支持した変位軸7、7の周囲には、それぞれパワーローラ8、8を回転自在に支持している。そして、これら各パワーローラ8、8を、上記入力側、出力側両ディスク2、4の、互いに対向する内側面2a、4a同士の間に挟持している。これら各内側面2a、4aは、それぞれ断面が、上記枢軸5を中心とする円弧を回転させて得られる凹面をなしている。そして、球状凸面に形成した上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aを、上記内側面2a、4aに当接させている。
【0004】
上記入力軸1と入力側ディスク2との間には、ローディングカム式の押圧装置9を設け、この押圧装置9によって、上記入力側ディスク2を出力側ディスク4に向け弾性的に押圧自在としている。この押圧装置9は、入力軸1と共に回転するカム板10と、保持器11により転動自在に保持した複数個(例えば4個)のローラ12、12とから構成している。上記カム板10の片側面(図9〜10の右側面)には、円周方向に亙る凹凸であるカム面13を形成し、上記入力側ディスク2の外側面(図9〜10の左側面)にも、同様の形状を有するカム面14を形成している。そして、上記複数個のローラ12、12を、上記入力軸1の中心に関し放射方向の軸を中心とする回転自在に支持している。
【0005】
上述の様に構成するトロイダル型無段変速機の使用時、入力軸1の回転に伴ってカム板10が回転すると、カム面13が複数個のローラ12、12を、入力側ディスク2の外側面に形成したカム面14に押圧する。この結果、上記入力側ディスク2が、上記複数のパワーローラ8、8に押圧されると同時に、上記両カム面13、14と複数個のローラ12、12との押し付け合いに基づいて、上記入力側ディスク2が回転する。そして、この入力側ディスク2の回転が、前記複数のパワーローラ8、8を介して出力側ディスク4に伝達され、この出力側ディスク4に固定の出力軸3が回転する。
【0006】
入力軸1と出力軸3との回転速度比(変速比)を変える場合で、先ず入力軸1と出力軸3との間で減速を行なう場合には、前記各枢軸5、5を中心として前記各トラニオン6、6を所定方向に揺動させる。そして、上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aが図9に示す様に、入力側ディスク2の内側面2aの中心寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの外周寄り部分とにそれぞれ当接する様に、前記各変位軸7、7を傾斜させる。反対に、増速を行なう場合には、上記枢軸5、5を中心として上記各トラニオン6、6を反対方向に揺動させる。そして、上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aが図10に示す様に、入力側ディスク2の内側面2aの外周寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの中心寄り部分とに、それぞれ当接する様に、上記各変位軸7、7を傾斜させる。各変位軸7、7の傾斜角度を図9と図10との中間にすれば、入力軸1と出力軸3との間で、中間の変速比を得られる。
【0007】
又、図11〜12は、実願昭63−69293号(実開平1−173552号)のマイクロフィルムに記載された、より具体化されたトロイダル型無段変速機の1例を示している。入力側ディスク2と出力側ディスク4とは円管状の入力軸15の周囲に、それぞれニードル軸受16、16を介して、回転自在に支持している。又、カム板10は上記入力軸15の端部(図11の左端部)外周面にスプライン係合させ、鍔部17により上記入力側ディスク2から離れる方向への移動を阻止している。そして、このカム板10とローラ12、12とにより、上記入力軸15の回転に基づいて上記入力側ディスク2を、上記出力側ディスク4に向け押圧しつつ回転させる押圧装置9を構成している。上記出力側ディスク4には出力歯車18を、キー19、19により結合し、これら出力側ディスク4と出力歯車18とが同期して回転する様にしている。
【0008】
1対のトラニオン6、6の両端部に設けた枢軸5、5はそれぞれ1対の支持板20、20に、揺動並びに軸方向(図11の表裏方向、図12の左右方向)に亙る変位自在に支持している。即ち、トロイダル型無段変速機の本体部分を収納したハウジング21内に上記1対の支持板20、20を、入力側、出力側両ディスク2、4を両側から挟む状態で、互いにほぼ平行に、それぞれ支持ポスト45a、45bを中心とする若干の変位自在に配置している。そして、上記両支持板20、20の互いに整合する部分に形成した円孔22、22の内側に、上記各トラニオン6、6の両端部に設けた枢軸5、5を、ラジアルニードル軸受23、23により、揺動及び軸方向に亙る変位自在に支持している。上記各円孔22、22及び上記各枢軸5、5は、上記両ディスク2、4の中心軸の方向(図11の左右方向、図12の表裏方向)に対し直角方向(図11の表裏方向、図12の左右方向)でこの中心軸とは交差しない捻れの位置にある。又、上記各ラジアルニードル軸受23、23は、それぞれ1個の外輪24と複数本ずつのニードル25、25とから成る。このうちの外輪24は、外周面を球状凸面とし、内周面を円筒面状の外輪軌道としている。又、上記各ニードル25、25は、保持器26により、転動自在に保持している。尚、上記外輪24の外周面を球面とする理由は、上記各支持ポスト45a、45bを中心として上記各支持板20、20が変位し、上記各円孔22、22の中心軸と上記各枢軸5、5の中心軸とが不一致になった場合でも、上記各ニードル25、25の転動面と相手軌道面との間にエッジロードが加わるのを防止する為である。
【0009】
この様にして、それぞれの両端部を上記各支持板20、20に支持した上記各トラニオン6、6の中間部には、それぞれ円孔27、27を形成している。そして、これら各円孔27、27部分に、変位軸7、7を支持している。これら各変位軸7、7は、互いに平行で且つ偏心した支持軸部28、28と枢支軸部29、29とを、それぞれ有する。このうちの各支持軸部28、28を上記各円孔27、27の内側に、別のラジアルニードル軸受30、30を介して、回転自在に支持している。又、上記各枢支軸部29、29の周囲にパワーローラ8、8を、更に別のラジアルニードル軸受31、31を介して、回転自在に支持している。
【0010】
尚、上記1対の変位軸7、7は、上記入力軸15に対して180度反対側位置に設けている。又、これら各変位軸7、7の各枢支軸部29、29が各支持軸部28、28に対し偏心している方向は、上記入力側、出力側両ディスク2、4の回転方向に関し同方向(図12で左右逆方向)としている。又、偏心方向は、上記入力軸15の配設方向に対しほぼ直交する方向としている。従って、上記各パワーローラ8、8は、上記入力軸15の軸方向(図11の左右方向、図12の表裏方向)に亙る若干の変位自在に支持される。この結果、回転力の伝達状態で構成各部材に加わる大きな荷重に基づく、これら構成各部材の弾性変形に起因して、上記各パワーローラ8、8が上記入力軸15の軸方向に変位する傾向となった場合でも、上記構成各部品に無理な力を加える事なく、この変位を吸収できる。
【0011】
又、上記各パワーローラ8、8の外側面と上記各トラニオン6、6の中間部内側面との間には、パワーローラ8、8の外側面の側から順に、スラスト玉軸受32、32とスラストニードル軸受33、33とを設けている。このうちのスラスト玉軸受32、32は、上記各パワーローラ8、8に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ8、8の回転を許容するものである。又、上記各スラストニードル軸受33、33は、上記各パワーローラ8、8から上記各スラスト玉軸受32、32を構成する外輪34、34に加わるスラスト荷重を支承しつつ、前記各枢支軸部29、29及び上記外輪34、34が、前記支持軸部28、28を中心に揺動する事を許容する。
【0012】
更に、上記各トラニオン6、6の一端部(図12の左端部)にはそれぞれ駆動ロッド35、35を結合し、これら各駆動ロッド35、35の中間部外周面に駆動ピストン36、36を固設している。そして、これら各駆動ピストン36、36を、それぞれ駆動シリンダ37、37内に油密に嵌装している。
【0013】
上述の様に構成するトロイダル型無段変速機の場合には、入力軸15の回転は、押圧装置9を介して入力側ディスク2に伝わる。そして、この入力側ディスク2の回転が、1対のパワーローラ8、8を介して出力側ディスク4に伝わり、更にこの出力側ディスク4の回転が、出力歯車18より取り出される。入力軸15と出力歯車18との間の回転速度比を変える場合には、上記1対の駆動ピストン36、36を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン36、36の変位に伴って上記1対のトラニオン6、6が、それぞれ逆方向に変位し、例えば図12の下側のパワーローラ8が同図の右側に、同図の上側のパワーローラ8が同図の左側に、それぞれ変位する。この結果、これら各パワーローラ8、8の周面8a、8aと上記入力側ディスク2及び出力側ディスク4の内側面2a、4aとの当接部に作用する、接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って上記各トラニオン6、6が、支持板20、20に枢支された枢軸5、5を中心として、互いに逆方向に揺動する。この結果、前述の図9〜10に示した様に、上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aと上記各内側面2a、4aとの当接位置が変化し、上記入力軸15と出力歯車18との間の回転速度比が変化する。
【0014】
尚、この様に上記入力軸15と出力歯車18との間で回転力の伝達を行なう際には、構成各部材の弾性変形に基づいて上記各パワーローラ8、8が、上記入力軸15の軸方向に変位し、これら各パワーローラ8、8を枢支している前記各変位軸7、7が、前記各支持軸部28、28を中心として僅かに回動する。この回動の結果、前記各スラスト玉軸受32、32の外輪34、34の外側面と上記各トラニオン6、6の内側面とが相対変位する。これら外側面と内側面との間には、前記各スラストニードル軸受33、33が存在する為、この相対変位に要する力は小さい。従って、上述の様に各変位軸7、7の傾斜角度を変化させる為の力が小さくて済む。
【0015】
又、上述の様な構成各部材の弾性変形等の基づき、前記各枢軸5、5の中心軸と、前記各円孔22、22の中心軸とが若干ずれる場合がある。この様な場合でも、前記各ラジアルニードル軸受23、23を構成する外輪24、24が揺動変位する事により、これら各外輪24、24の中心軸と上記各枢軸5、5の中心軸とが不一致になる事を防止して、これら各枢軸5、5を中心とする上記各トラニオン6、6の揺動変位を円滑に行なわせる。又、上記各円孔22、22の中心軸と各枢軸5、5の中心軸とが不一致になった場合でも、上記各外輪24、24の外周面と上記各円孔22、22の内周面とが強く当接する事を防止して、上記各トラニオン6、6が上記各枢軸5、5の軸方向に変位する事も、円滑に行なわせる。
【0016】
尚、上述の様に各枢軸5、5を支持板20、20に揺動及び軸方向に亙る変位自在に支持する為の構造として、図13に示す様に、保持器26(図12)を設けずにニードル25、25の数を増やした、総ニードル型のラジアルニードル軸受23a、23aを使用する構造も、従来から知られている。
【0017】
図12に示した様に、各枢軸5、5を支持板20、20に揺動及び軸方向に亙る変位自在に支持する為に、保持器26付のラジアルニードル軸受23、23を使用する場合には、これら各ニードル軸受23、23の負荷容量が不十分になる場合がある。即ち、ハーフトロイダル型のトロイダル型無段変速機の運転時に各パワーローラ8、8には、入力側、出力側両ディスク2、4から大きなスラスト荷重が加わる。そしてこのスラスト荷重は、スラスト玉軸受32、32、スラストニードル軸受33、33、トラニオン6、6を介して、上記各ラジアルニードル軸受23、23に、ラジアル荷重として加わる。この様にしてこれら各ラジアルニードル軸受23、23に加わるラジアル荷重は、エンジンの出力等によっても変わるが、排気量が2〜3リットル程度の乗用車用の変速機の場合で、2トン前後になる場合がある。
【0018】
この様に大きなラジアル荷重を支承すべく、上記各ラジアルニードル軸受23、23の負荷容量を確保する為には、これら各ラジアルニードル軸受23、23を構成するニードル25、25の数を(これら各ニードル25、25の径を小さくする事なく)多くする必要がある。ところが、上記保持器26を組み込んだ場合には、上記各ラジアルニードル軸受23、23の径を大きくしない限り、上記ニードル25、25の数を増やす事ができない。
【0019】
これに対して、図13に示す様な総ニードル型のラジアルニードル軸受23a、23aの場合には、これら各ラジアルニードル軸受23a、23aの径を大きくする事なく、ニードル25、25の数を増やし、負荷容量を確保できる。但し、図13に示す様な従来構造の場合には、組立作業が面倒になるだけでなく、隣接する部材の耐久性確保も難しくなる。
【0020】
即ち、図13に示す様な総ニードル型のラジアルニードル軸受23a、23aの場合、外輪24の内径側に複数本のニードル25、25を配置したままの状態では、これら各ニードル25、25の軸方向に亙る位置決めを図れない。具体的には、外輪24の内径側に複数本のニードル25、25を配置したまま、これら外輪24及びニードル25、25を各枢軸5、5に外嵌する事はできない。この為、上記各ラジアルニードル軸受23a、23aを上記各枢軸5、5の周囲に組み付ける作業は、上記各外輪24、24をこれら各枢軸5、5の周囲に配置した後、これら各外輪24、24の内周面と各枢軸5、5の外周面との間に、上記各ニードル25、25を1本ずつ挿入する事により行なう必要がある。この様な作業は非常に面倒であり、トロイダル型無段変速機の組立作業の能率化を妨げて、コスト上昇の原因になる為、好ましくない。
【0021】
又、軸受鋼等の硬質金属により造られたニードル25、25の端面が、比較的軟らかな金属により造られたトラニオン6、6の端面と擦れ合う為、長期間に亙る使用に伴って、これら各トラニオン6、6の端面に、摩耗に基づく凹みが形成される場合がある。トロイダル型無段変速機の運転時に、上記各トラニオン6、6には、各パワーローラ8、8から大きなスラスト荷重が加わり、これら各トラニオン6、6の両端部に大きな応力が発生する。この為、これら各トラニオン6、6の両端面に摩耗に基づく凹みが存在すると、応力集中によりこの凹み部分から亀裂等の損傷を発生する可能性が生じ、耐久性確保が難しくなる。
【0022】
【先発明の説明】
この様な問題を解消する為、特願平10−333079号には、図14〜17に示す様な、トロイダル型無段変速機に関する発明が記載されている。1対のトラニオン6、6の両端部に設けた枢軸5、5はそれぞれ1対の支持板20、20に、揺動並びに軸方向(図14〜15の左右方向)に亙る変位自在に支持している。そして、これら両支持板20、20の互いに整合する部分に形成した円孔22、22の内側に、上記各トラニオン6、6の両端部に設けた枢軸5、5を、ラジアルニードル軸受23b、23bにより、揺動及び軸方向(図14〜17の左右方向)に亙る変位自在に支持している。これら各ラジアルニードル軸受23b、23bは、それぞれ1個の外輪24aと複数本ずつのニードル25、25とから成る。このうちの外輪24aは、外周面を球状凸面とし、内周面を円筒面状の外輪軌道44としている。この外周面を構成する球状凸面の曲率の中心は、上記外輪24aの中心軸上に存在する。
【0023】
上記各枢軸5、5のうち、上記各トラニオン6、6の先端側(図14の右側)の枢軸5、5の先端部で、上記各ラジアルニードル軸受23b、23bよりも突出した部分に、先端側小径部50を設けている。そして、この先端側小径部50に外嵌した円輪状の抑えリング39により、上記先端側の枢軸5、5からの上記各ラジアルニードル軸受23b、2 3bの抜け止めを図っている。尚、上記抑えリング39は、上記外輪24aの内径よりも大きな外径を有し、上記先端側小径部50に係止した止め輪51により、この先端側小径部50からの抜け止めを図られている。
これに対して上記各枢軸5、5のうち、上記各トラニオン6、6の基端側(図14の左側)の枢軸5、5の一部で、上記各ラジアルニードル軸受23b、23bよりも突出した部分に、基端側小径部52を設けている。そして、この基端側小径部52に外嵌された、上記外輪24aの内径よりも大きな外径を有するプーリ43により、上記基端側の枢軸5、5からの上記各ラジアルニードル軸受23b、23bの抜け止めを図っている。
【0024】
先発明のトロイダル型無段変速機を構成する、上記各ラジアルニードル軸受23b、23bは、保持器を持たない総ニードル軸受である。又、上記外輪24aはその両端部内周面に、内向フランジ状の鍔部40、40を形成している。これら両鍔部40、40同士の間隔D40は、上記各ニードル25、25の軸方向長さL25よりも僅かに大きく(D40>L25)している。従って、これら各ニードル25、25は、上記各鍔部40、40の互いの内側面同士の間に、転動自在に配置されている。
【0025】
又、上記各ラジアルニードル軸受23b、23bを構成する外輪24aを、トラニオン6、6の端部外周面で上記各枢軸5、5の基端部に形成した段部38、38と、上記各抑えリング39、39或は上記各プーリ43、43との間で挟持している。尚、上記各段部38、38と抑えリング39、39或はプーリ43、43との間隔は、上記各外輪24a、24aの軸方向長さよりも僅かに大きくしている。従って、これら各外輪24a、24aの軸方向両端面と上記各段部38、38及び抑えリング39、39とが強く擦れ合う事はなく、上記各外輪24a、24aの内側での上記各枢軸5、5の揺動変位は円滑に行なわれる。
【0026】
上述の様に構成する先発明のトロイダル型無段変速機の場合には、前記各支持板20、20に形成した円孔22、22の内側に上記各トラニオン6、6の両端部に形成した枢軸5、5を支持する為の、ラジアルニードル軸受23b、23bの負荷容量の確保と、これら各枢軸5、5に対する各ラジアルニードル軸受23b、23bの組み付け作業の容易化とを図れる。
【0027】
先ず第一に、上記各ラジアルニードル軸受23b、23bとして、保持器を持たない総ニードル軸受を使用しているので、これら各ラジアルニードル軸受23b、23bの径を大きく(したりニードル25、25の径を小さくしたり)する事なく、ニードル25、25の数を増やして、上記各ラジアルニードル軸受23b、23bの負荷容量の確保を図れる。そして、これら各ラジアルニードル軸受23b、23bの負荷容量を確保する事により、トロイダル型無段変速機を出力(特にトルク)の大きなエンジンを搭載した自動車の変速機として使用した場合にも、上記各ラジアルニードル軸受23b、23bの構成各部材の転がり疲れ寿命を確保して、上記トロイダル型無段変速機の信頼性及び耐久性の向上を図れる。
【0028】
又、上記各ラジアルニードル軸受23b、23bを構成する複数本のニードル25、25を各外輪24aの内径側に配置した状態で、これら各ニードル25、25の軸方向両端面は、この外輪24aの両端部内周面に形成した鍔部40、40に当接若しくは近接対向する。従って、上記各ニードル25、25を上記外輪24aの内径側に配置した状態で、これらニードル25、25及び外輪24aを、上記枢軸5に外嵌する作業を行なえる。
【0029】
即ち、予め上記外輪24aの内径側に複数本のニードル25、25を密に配置し、上記ラジアルニードル軸受23bを組み立てて、このラジアルニードル軸受23bを複数組、それぞれ図16に示す様にガイドチューブ41に外嵌しておく。このガイドチューブ41の外径は、上記枢軸5の外径とほぼ同じである。そして、このガイドチューブ41を、上記枢軸5の先端部に形成した小径部42(先端側小径部50及び基端側小径部52)に外嵌した状態で、上記ラジアルニードル軸受23bを上記枢軸5に向け滑らせて、図17に示す様に、1個ずつこの枢軸5に外嵌し、この枢軸5の周囲に組み付ける。上記ガイドチューブ41は、この様にして行なう組み付け作業の後、上記枢軸5から取り外しておく。この様にして、この枢軸5に対する上記ラジアルニードル軸受23bの組み付け作業を行なう為、この組み付け作業の容易化を図れる。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
上述した先発明に係るトロイダル型無段変速機は、ラジアルニードル軸受23bの負荷容量を十分に確保し、しかも組立作業の能率化も図れるが、外輪24aの内周面に形成した外輪軌道44の仕上加工作業が面倒になる。又、トロイダル型無段変速機全体としての小型・軽量化と上記各トラニオン6、6の剛性確保との両立が難しい。
本発明のトロイダル型無段変速機は、この様な事情に鑑みて発明したものである。
【0031】
【課題を解決するための手段】
本発明のトロイダル型無段変速機は、前述した従来のトロイダル型無段変速機と同様に、ハウジングと、このハウジングの内側に互いに同心に、且つ互いに独立した回転自在に支持された入力側、出力側両ディスクと、これら両ディスクを周囲から挟む状態で上記ハウジング内に配置された複数の支持板と、これら各支持板の互いに整合する部分に形成された円孔と、上記両ディスクの中心軸の方向に対し直角方向でこの中心軸とは交差しない捻れの位置にある、互いに同心の1対の枢軸を中心として揺動する複数個のトラニオンと、これら各枢軸のうちでこれら各トラニオンの基端側の枢軸とこれら各トラニオンをこれら各枢軸の軸方向に変位させる為の駆動シリンダとを結合する駆動ロッドと、これら各トラニオン毎に1対ずつ設けた上記各枢軸の外周面と上記各円孔の内周面との間に設けた、外周面が球状凸面である外輪及びこの外輪の内径側に設けた複数本のニードルから成る複数組のラジアルニードル軸受と、上記各トラニオン毎に支持された変位軸と、これら各変位軸に回転自在に支持され、上記入力側、出力側両ディスクの内側面同士の間に挟持されたパワーローラとを備える。そして、上記両ディスクの互いに対向する内側面を、それぞれ断面が円弧形の凹面とし、上記各パワーローラの周面を球面状の凸面として、これら各パワーローラの周面と上記各ディスクの内側面とを当接させて成る。
【0032】
特に、本発明のトロイダル型無段変速機に於いては、上記各ラジアルニードル軸受は、保持器を持たない総ニードル軸受である。又、上記外輪はその一端部内周面にのみ、その内側面を上記各ニードルの軸方向一端面と対向させる、内向フランジ状の鍔部を形成したものである。そして、この鍔部は上記トラニオンの端面に対向している。又、上記各枢軸のうち、これら各トラニオンの先端側の枢軸の先端部で上記ラジアルニードル軸受よりも突出した部分に設けられた先端側小径部に外嵌され、この先端側小径部に係止された止め輪によりこの先端側小径部からの抜け止めを図られた、上記外輪の内径よりも大きな外径を有する抑えリングにより、上記先端側の枢軸からの上記ラジアルニードル軸受の抜け止めを図っている。更に、上記各枢軸のうち、上記各トラニオンの基端側の枢軸の一部で上記ラジアルニードル軸受よりも突出した部分に設けられた基端側小径部に外嵌された、上記外輪の内径よりも大きな外径を有するプーリにより、上記基端側の枢軸からの上記ラジアルニードル軸受の抜け止めを図っている。
【0033】
【作用】
上述の様に構成する本発明のトロイダル型無段変速機により、入力側ディスクと出力側ディスクとの間で回転力の伝達を行なわせる作用、並びにこれら両ディスク同士の間の変速比を変化させる作用は、前述した様な従来から知られているトロイダル型無段変速機の場合と同様である。
特に、本発明のトロイダル型無段変速機の場合には、前述した先発明に係るトロイダル型無段変速機の場合と同様に、各支持板に形成した円孔の内側に各トラニオンの両端部に形成した枢軸を支持する為の、ラジアルニードル軸受の負荷容量の確保と、組み付け作業の容易化とを何れも図れる。又、このラジアルニードル軸受を構成する複数のニードルの端面とトラニオンの端面とが擦れ合う事を防止して、このトラニオンに摩耗に基づく凹みが形成されるのを防止し、このトラニオンの耐久性確保を図れる。
更に、本発明のトロイダル型無段変速機の場合には、上記ラジアルニードル軸受を構成する外輪の内周面に設ける外輪軌道の仕上加工作業が容易になる。又、前述した先発明に係るトロイダル型無段変速機の場合に比べて、上記ラジアルニードル軸受の軸方向寸法の短縮化が可能になり、トロイダル型無段変速機全体としての小型・軽量化と各トラニオンの剛性確保との両立を図る設計が容易になる。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1〜2は、本発明の実施の形態の2例の構造を、前述した先発明に係る構造と比較した状態で示している。各図の(A)は先発明に係る構造を、(B)は、トラニオン6の剛性向上を意図した、本発明の実施の形態の第1例を、(C)はトラニオン6の小型・軽量化を意図した、本発明の実施の形態の第2例を、それぞれ示している。又、図1〜2の(A)〜(C)は、何れもパワーローラ8の位置を互いに一致させた状態で描いている。尚、本発明の特徴は、トラニオン6の両端部に互いに同心に設けた1対の枢軸5、5を、ハウジング21内に若干の変位自在に設けた1対の支持板20、20(図12〜14参照)に、回転及び揺動変位自在に支持する為のラジアルニードル軸受23c部分にある。その他の部分の構造及び作用は、前述した従来構造或は先発明に係る構造と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
【0035】
図1〜2(A)〜(C)の何れに記載した構造の場合も、トラニオン6の両端部に設けた枢軸5、5はそれぞれ1対の支持板20、20に、揺動並びに軸方向(図1〜2の左右方向)に亙る変位自在に支持している。そして、これら両支持板20、20の互いに整合する部分に形成した円孔22、22(図12〜14参照)の内側に、上記トラニオン6の両端部に設けた枢軸5、5を、ラジアルニードル軸受23b、23cにより、揺動及び軸方向(図1〜2の左右方向)に亙る変位自在に支持している。これら各ラジアルニードル軸受23b、23cは何れも、それぞれ1個の外輪24a、24bと複数本ずつのニードル25、25とから成る。このうちの外輪24a、24bは、外周面を球状凸面とし、内周面を円筒面状の外輪軌道44、44aとしている。この外周面を構成する球状凸面の曲率の中心は、上記外輪24a、24bの中心軸上に存在する。
【0036】
上記各ラジアルニードル軸受23b、23cは、保持器を持たない総ニードル軸受である。前述した先発明のトロイダル型無段変速機を構成するラジアルニードル軸受23b、23bの場合、図1〜2(A)に示す様に、外輪24aの両端部内周面に内向フランジ状の鍔部40、40を形成している。これに対して、本発明のトロイダル型無段変速機を構成するラジアルニードル軸受23c、23cの場合、図1〜2(B)〜(C)に示す様に、上記各外輪24b、24bは、その一端部内周面にのみ、内向フランジ状の鍔部40aを形成している。そして、この鍔部40aを、上記トラニオン6の端面に対向させている。この鍔部40aの内側面から上記外輪24bの他端面までの距離で、上記外輪軌道44aを形成した部分の幅W44a は、上記各ニードル25、25の軸方向長さL25よりも僅かに大きく(W44a >L25)している。従って、これら各ニードル25、25は、上記外輪軌道44aの内径側に、転動自在に配置されている。
【0037】
又、図示の例では、上記各ラジアルニードル軸受23c、23cを構成する外輪24bを、トラニオン6の端部外周面で上記各枢軸5、5の基端部に形成した段部38、38と、これら各枢軸5、5の先端部に係止した円輪状の抑えリング39、39或はこれら各枢軸5、5の先端部に外嵌固定したプーリ43、43(図12〜14参照)との間で挟持している。尚、上記各段部38、38と抑えリング39、39或はプーリ43、43との間隔は、上記各外輪24b、24bの軸方向長さよりも僅かに大きくしている。従って、前記各円孔22、22内での、上記各外輪24b、24bの揺動変位は、円滑に行なわれる。
【0038】
上述の様に構成する本発明のトロイダル型無段変速機の場合には、前記各支持板20、20に形成した円孔22、22の内側に上記各トラニオン6、6の両端部に形成した枢軸5、5を支持する為の、ラジアルニードル軸受23c、23cの負荷容量の確保と、これら各枢軸5、5に対する各ラジアルニードル軸受23c、23cの組み付け作業の容易化とを図れる。又、これら各ラジアルニードル軸受23c、23cを構成する複数のニードル25、25の端面と上記各トラニオン6、6の端面である上記各段部38、38とが擦れ合う事を防止できる。そして、これら各トラニオン6、6の段部38、38に、摩耗に基づく凹みが形成されるのを防止し、これら各トラニオン6、6の耐久性確保を図れる。
更に、上記各ラジアルニードル軸受23c、23cを構成する外輪24b、24bの内周面に設ける外輪軌道44aの仕上加工作業が容易になる。又、前述した先発明に係るトロイダル型無段変速機の場合に比べて、上記各ラジアルニードル軸受23c、23cの軸方向寸法の短縮化が可能になり、トロイダル型無段変速機全体としての小型・軽量化と上記各トラニオン6、6の剛性確保との両立を図る設計が容易になる。
【0039】
先ず第一に、上記各ラジアルニードル軸受23c、23cとして、保持器を持たない総ニードル軸受を使用しているので、これら各ラジアルニードル軸受23c、23cの径を大きく(したりニードル25、25の径を小さくしたり)する事なく、ニードル25、25の数を増やして、上記各ラジアルニードル軸受23c、23cの負荷容量の確保を図れる。そして、これら各ラジアルニードル軸受23c、23cの負荷容量を確保する事により、本発明のトロイダル型無段変速機を出力(特にトルク)の大きなエンジンを搭載した自動車の変速機として使用した場合にも、上記各ラジアルニードル軸受23c、23cの構成各部材の転がり疲れ寿命を確保して、上記トロイダル型無段変速機の信頼性及び耐久性の向上を図れる。
【0040】
又、上記各ラジアルニードル軸受23c、23cを構成する複数本のニードル25、25を各外輪24bの内径側に配置した状態で、これら各ニードル25、25の軸方向一端面は、この外輪24bの一端部内周面に形成した鍔部40aに当接若しくは近接対向する。従って、上記各ニードル25、25が上記外輪24bの他端開口から抜け出る事を防止しさえすれば、これら各ニードル25、25を上記外輪24bの内径側に配置した状態で、これらニードル25、25及び外輪24bを、上記枢軸5に外嵌する作業を行なえる。
【0041】
即ち、前述した先発明の場合と同様に、予め上記外輪24bの内径側に複数本のニードル25、25を密に配置し、上記ラジアルニードル軸受23cを組み立てて、このラジアルニードル軸受23cを1乃至複数組、図3に示す様にガイドチューブ41に外嵌しておく。又、このガイドチューブ41には、上記ラジアルニードル軸受23cと共に、環状の抑え治具46を外嵌しておく。この抑え治具46は、このラジアルニードル軸受23cを構成する外輪24bの両端面のうち、上記鍔部40aを設けていない他端側に対向させて、この他端側開口から上記各ニードル25、25が抜け出るのを防止しつつ、上記外輪24bを押し動かせる様にしている。尚、上記ガイドチューブ41に複数組のラジアルニードル軸受23cを外嵌する場合には、押し動かし方向(図3の左方向)に関して最も手前側(図3の右側)のラジアルニードル軸受23cの他端側にのみ、上記抑え治具46を設ければ足りる。
【0042】
上記ガイドチューブ41の外径は、上記枢軸5の外径とほぼ同じである。そして、このガイドチューブ41を、上記枢軸5の先端部に形成した小径部42に外嵌した状態で、上記抑え治具46により押しつつ、上記ラジアルニードル軸受23cを上記枢軸5に向け滑らせて、図4に示す様に、1個ずつこの枢軸5に外嵌し、この枢軸5の周囲に組み付ける。上記ガイドチューブ41は、この様にして行なう組み付け作業の後、上記枢軸5から取り外しておく。この様にして、この枢軸5に対する上記ラジアルニードル軸受23cの組み付け作業を行なう為、この組み付け作業の容易化を図れる。
【0043】
又、本発明の場合には、上記ラジアルニードル軸受23cを構成する上記各ニードル25、25の軸方向両端面のうちの一端面は、上記外輪24bに形成した鍔部40aに対向する。この外輪24bは、上記各ニードル25、25と同様に、高炭素クロム軸受鋼等の軸受鋼の如き、硬い材料により造る為、上記鍔部40aの内側面の摩耗が著しくなる事はない。又、仮にこの内側面が摩耗した場合でも、トロイダル型無段変速機の運転時に上記鍔部40aに大きな応力が発生する事はないので、上記外輪24bの耐久性が低下する事はない。上記鍔部40aの外側面は前記段部38に対向するが、この部分の対向面積は広く、摺接した場合でも、摺接部に作用する面圧は低く、摺接面で金属接触が発生しない為、問題となる様な摩耗が発生する事はない。
【0044】
これに対して、上記各ニードル25、25の軸方向他端面は、上記枢軸5の先端部(図1〜2の右端部)に係止した抑えリング39或はプーリ43(図13〜14参照)の側面に対向する。この為、これら抑えリング39及びプーリ43の一部に、摩耗に基づく凹みが形成される可能性がある。但し、トロイダル型無段変速機の運転時に、これら抑えリング39及びプーリ43に大きな応力が発生する事はない。従って、これら抑えリング39及びプーリ43に多少の凹みが形成されたとしても、トロイダル型無段変速機全体としての耐久性が損なわれる事はない。
【0045】
又、本発明の場合には、前記各ラジアルニードル軸受23c、23cを構成する外輪24bの一端部にのみ、上記鍔部40aを設けている為、前述した先発明の場合に比べて、上記外輪24bの内周面に設ける外輪軌道44aの仕上加工作業が容易になる。この点に就いて、図5〜8により説明する。
【0046】
先ず第一に、先発明の様に、外輪24aの両端部に鍔部40、40が存在した場合には、図5(A)に矢印で示す様に、外輪軌道44を研磨する為の砥石48を、スラスト方向だけでなくラジアル方向にも変位させなければならない。これに対して、本発明の様に外輪24bの一端部にのみ鍔部40aを設けた構造の場合には、図5(B)に矢印で示す様に、外輪軌道44aを研磨する為の砥石48を、スラスト方向にのみ変位させれば良い。この様に、研磨の為の砥石48の変位方向が一方向で済む分、仕上加工の為の時間の短縮を図れる。
【0047】
第二に、先発明の様に、外輪24aの両端部に鍔部40、40が存在した場合には、図6(A)に示す様に、鍔部40の内径寸法R40よりも小さな外径を有する砥石しか使用できない。これに対して、本発明の様に外輪24bの一端部にのみ鍔部40aを設けた構造の場合には、図6(B)に示す様に、仕上加工すべき外輪軌道44aの内径R44a よりも僅かに小さな外径を有する砥石まで使用できる。この様に、外径の大きな砥石を使用できる分、砥石の外径面と外輪軌道44aとの摺接面積を増大し、しかも砥石の変位量を少なく抑えて、仕上加工の為の時間の短縮を図れる。
【0048】
第三に、先発明の様に、外輪24aの両端部に鍔部40、40が存在した場合には、図7(A)に示す様に、砥石48のストロークL48を、軸方向両端側で厳密に規制する必要がある。即ち、仕上加工すべき外輪軌道44と上記各鍔部40、40の内側面との間には、図8に示す様に、研削逃げの為の凹溝49が形成されている。仕上加工の際に上記砥石48のストロークL48は、上記外輪軌道44は完全に研削できるが、砥石48が上記各鍔部40の内側面に当たらない様に、図8に示したLmin とLmax との間(Lmin <L48<Lmax )に規制しなければならない。これに対して、本発明の様に外輪24bの一端部にのみ鍔部40aを設けた構造の場合には、この外輪24bの他端側のストローク規制を厳密に行なう必要はない。その分、研削加工装置の設定が容易になり、上記外輪24bの加工作業が容易になる。
【0049】
更に、本発明の場合には、前述した先発明に係るトロイダル型無段変速機の場合に比べて、上記各ラジアルニードル軸受23c、23cの軸方向寸法の短縮化が可能になり、トロイダル型無段変速機全体としての小型・軽量化と上記各トラニオン6の剛性確保との両立を図る設計が容易になる。この点に就いて、図2により説明する。
【0050】
図2(A)に示す先発明の構造の場合、外輪24aの両端部に鍔部40、40が存在する為、トラニオン6の剛性を確保しようとした場合には、このトラニオン6の端面である段部38は図2の鎖線α位置に、このトラニオン6の端部に設けた枢軸5の端面の位置は同図の鎖線β位置に、それぞれ存在する。これに対して、本発明の場合には、外輪24bの一端部にのみ鍔部40aを設けている為、ラジアルニードル軸受23cの負荷容量が、上記先発明のラジアルニードル軸受23bの負荷容量と同じであれば、小型・軽量化、又はトラニオン6の剛性向上を図れる。
【0051】
先ず、図2(B)は、トラニオン6の剛性向上を図った場合を示している。この場合には、枢軸5の先端面位置は、同図(A)に示した先発明の場合と同じである。この場合には、上記トラニオン6の端部で上記枢軸5を設けた側壁47部分の厚さ寸法を、上記先発明の場合に比べて、先発明に使用する外輪24aと本発明に使用する外輪24bとの軸方向寸法の差である△T分だけ、大きくできる。そして、この分、上記トラニオン6に大きなスラスト荷重を支承させる事が可能になって、大きなトルク伝達を行なえるトロイダル型無段変速機の実現を図れる。
【0052】
次に、図2(C)は、トラニオン6の軸方向寸法の短縮化を図った場合を示している。この場合には、トラニオン6の端面位置は、同図(A)に示した先発明の場合と同じである。この場合には、枢軸5の先端面位置を、上記先発明の場合に比べて、先発明に使用する外輪24aと本発明に使用する外輪24bとの軸方向寸法の差である△T分だけ、上記トラニオン6の中央に近くできる。そして、この分、上記トラニオン6の軸方向寸法の短縮化が可能になって、小型・軽量なトロイダル型無段変速機の実現を図れる。
【0053】
尚、上述の説明は、各キャビティ毎に2個のパワーローラを設ける、2ローラ型のトロイダル型無段変速機に本発明を適用する場合に就いて説明した。但し、本発明は、この様な2ローラ型のものに限らず、各キャビティ毎に3個のパワーローラを設ける、3ローラ型のトロイダル型無段変速機にも適用できる。
【0054】
【発明の効果】
本発明は以上に述べた通り構成され作用するので、先発明の場合と同様に、ラジアルニードル軸受の負荷容量を、このラジアルニードル軸受を大径化したり、組み付け作業を面倒にする事なく大きくし、しかも隣接する部材の摩耗を防止できる。この為、小型でしかも優れた耐久性を有し、しかも安価なトロイダル型無段変速機の実現に寄与できる。
更に本発明の場合には、仕上加工作業の容易化と、小型・軽量化と上記各トラニオンの剛性確保とを両立させる為の設計の容易化を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の2例を先発明に係る構造と共に示す、要部断面図。
【図2】 図1の右端部拡大断面図。
【図3】 枢軸にラジアルニードル軸受を組み付ける状態を示す、図1(B)(C)の右部に相当する断面図。
【図4】 同じく組み付け完了後の状態を示す、図1(B)(C)の右部に相当する断面図。
【図5】 外輪軌道を仕上加工する為に砥石を動かす状態を示しており、(A)は先発明の場合を、(B)は本発明の場合を、それぞれ示す略断面図。
【図6】 外輪軌道を仕上加工する為に使用する砥石として使用可能な最大径を示しており、(A)は先発明の場合を、(B)は本発明の場合を、それぞれ示す略断面図。
【図7】 外輪軌道を仕上加工する為に使用する砥石を軸方向に変位させる際のストロークの規制範囲を示しており、(A)は先発明の場合を、(B)は本発明の場合を、それぞれ示す略断面図。
【図8】 外輪の端部に形成した凹溝を示す為の部分断面図。
【図9】 従来から知られているトロイダル型無段変速機の基本的構成を、最大減速時の状態で示す側面図。
【図10】 同じく最大増速時の状態で示す側面図。
【図11】 トロイダル型無段変速機の具体的構造の第1例を示す断面図。
【図12】 図11のX−X断面図。
【図13】 トロイダル型無段変速機の具体的構造の第2例を示す、図12と同方向から見た要部断面図。
【図14】 先発明の実施の形態の1例を示す、図12と同方向から見た要部断面図。
【図15】 図14のY部拡大断面図。
【図16】 枢軸にラジアルニードル軸受を組み付ける状態を示す、図14のZ部に相当する断面図。
【図17】 同じく組み付け完了後の状態を示す、図14のZ部に相当する断面図。
【符号の説明】
1 入力軸
2 入力側ディスク
2a 内側面
3 出力軸
4 出力側ディスク
4a 内側面
5 枢軸
6 トラニオン
7 変位軸
8 パワーローラ
8a 周面
9 押圧装置
10 カム板
11 保持器
12 ローラ
13、14 カム面
15 入力軸
16 ニードル軸受
17 鍔部
18 出力歯車
19 キー
20 支持板
21 ハウジング
22 円孔
23、23a、23c ラジアルニードル軸受
24、24b 外輪
25 ニードル
26 保持器
27 円孔
28 支持軸部
29 枢支軸部
30 ラジアルニードル軸受
31 ラジアルニードル軸受
32 スラスト玉軸受
33 スラストニードル軸受
34 外輪
35 駆動ロッド
36 駆動ピストン
37 駆動シリンダ
38 段部
39 抑えリング
40、40a 鍔部
41 ガイドチューブ
42 小径部
43 プーリ
44、44a 外輪軌道
45a、45b 支持ポスト
46 抑え治具
47 側壁
48 砥石
49 凹溝
50 先端側小径部
51 止め輪
52 基端側小径部

Claims (1)

  1. ハウジングと、このハウジングの内側に互いに同心に、且つ互いに独立した回転自在に支持された入力側、出力側両ディスクと、これら両ディスクを周囲から挟む状態で上記ハウジング内に配置された複数の支持板と、これら各支持板の互いに整合する部分に形成された円孔と、上記両ディスクの中心軸の方向に対し直角方向でこの中心軸とは交差しない捻れの位置にある、互いに同心の1対の枢軸を中心として揺動する複数個のトラニオンと、これら各枢軸のうちでこれら各トラニオンの基端側の枢軸とこれら各トラニオンをこれら各枢軸の軸方向に変位させる為の駆動シリンダとを結合する駆動ロッドと、これら各トラニオン毎に1対ずつ設けた上記各枢軸の外周面と上記各円孔の内周面との間に設けた、外周面が球状凸面である外輪及びこの外輪の内径側に設けた複数本のニードルから成る複数組のラジアルニードル軸受と、上記各トラニオン毎に支持された変位軸と、これら各変位軸に回転自在に支持され、上記入力側、出力側両ディスクの内側面同士の間に挟持されたパワーローラとを備え、上記両ディスクの互いに対向する内側面を、それぞれ断面が円弧形の凹面とし、上記各パワーローラの周面を球面状の凸面として、これら各パワーローラの周面と上記各ディスクの内側面とを当接させて成るトロイダル型無段変速機に於いて、上記各ラジアルニードル軸受は、保持器を持たない総ニードル軸受であり、上記外輪はその一端部内周面にのみ、その内側面を上記各ニードルの軸方向一端面と対向させる、内向フランジ状の鍔部を形成したものであり、この鍔部は上記各トラニオンの端面に対向しており、上記各枢軸のうち、これら各トラニオンの先端側の枢軸の先端部で上記ラジアルニードル軸受よりも突出した部分に設けられた先端側小径部に外嵌され、この先端側小径部に係止された止め輪によりこの先端側小径部からの抜け止めを図られた、上記外輪の内径よりも大きな外径を有する抑えリングにより、上記先端側の枢軸からの上記ラジアルニードル軸受の抜け止めを図っており、上記各枢軸のうち、上記各トラニオンの基端側の枢軸の一部で上記ラジアルニードル軸受よりも突出した部分に設けられた基端側小径部に外嵌された、上記外輪の内径よりも大きな外径を有するプーリにより、上記基端側の枢軸からの上記ラジアルニードル軸受の抜け止めを図っている事を特徴とするトロイダル型無段変速機。
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