JP3636414B2 - トロイダル型無段変速機のトラニオン支持構造 - Google Patents

トロイダル型無段変速機のトラニオン支持構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トロイダル型無段変速機のパワーローラを回転自在に支持し、ストロークにより変速制御を司るトラニオンの支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トロイダル型無段変速機は通常、例えば特開昭57−47060号公報に記載されているような、そして図1に例示するようなトラニオン支持構造を持つ構成にするのが普通である。
【0003】
図1により説明すると、トロイダル型無段変速機は変速機ケース1内に入出力ディスク2を軸線O1 上で回転し得るよう収納して備える。但し、図1では断面のため手前側の出力ディスクが見えておらず、これに同軸対向する入力ディスクのみが見えている。
これら入出力ディスク2間に複数(図では2個)のパワーローラ3を挟圧して介在させ、各パワーローラ3をピボットシャフト4により個々のトラニオン5上に回転自在に支持する。
【0004】
ここでパワーローラ3は、軸線O2 の周りに回転しながら入出力ディスク2間で摩擦により動力の伝達を行い、この動力伝達中において個々のトラニオン5をサーボピストン6により、パワーローラ回転軸線O2 が入出力ディスク2の回転軸線O1 と交差した図示の中立位置からオフセットするようストロークさせると、該ストローク方向に延在する軸線O3 周りにおけるトラニオン5およびパワーローラ3の傾転が生起され、入出力ディスク2に対するパワーローラ3の接触軌跡円径が連続的に変化することで所定の変速を行うことができる。
【0005】
次にトラニオン5の支持構造を説明するに、トラニオン5の隣り合う上端同士および下端同士を、それぞれのリンク7により相互に連結し、トラニオン5の上記ストロークを同位相で同期させるようにする。
この際、トラニオン5およびリンク7間の連結は、上記ストローク時の関節運動が軽快になるような球面リング8および前記傾転が軽快になるようなニードルベアリング9を介してこれを行う。
【0006】
なお、パワーローラ3およびトラニオン5の傾転を同期させるために、各トラニオン5にワイヤプーリ10を取付け、これらプーリ10間に傾転同期ワイヤ11を掛け渡す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで図2に明示するように、球面リング8の外球面8aが上記の関節運動を提供するようなものであることもあり、ニードルベアリング9は回転中その内部クリアランスAに起因して傾く。
これによりニードルベアリング9は、その回転に伴い所謂スキュー(一種のネジ作用)を発生し、受けている荷重の10%程度の傾転軸線(O3 )方向の力をトラニオン5とリンク7との間に作用させる。
【0008】
ここでニードルベアリング9のスキューにより発生する力を考察するに、パワーローラ3に働く上下方向の力は、トラニオン5から受ける力とトルク伝達により発生する力が釣り合うので、複数のパワーローラ3を持つトロイダル型無段変速機は各パワーローラ3が均等にトルクを伝達するようサーボピストン6に同じ力を作用させている。
一方で、入出力ディスク2とパワーローラ3の間のトラクション係数は0.1程度までしか期待できないので、それに見合ったパワーローラ挟圧力が必要である。これがため、ニードルベアリング9に作用する荷重はトルク伝達で発生する上下方向力に対して10倍程度になる。
これがため、ニードルベアリング9のスキューにより発生する力は、トルク伝達で発生する上下方向の力と同程度の大きさとなり、従来のトラニオン支持構造にあっては、以下の理由からスキューによる力がトラニオン5とリンク7との間に作用して、各パワーローラによる伝達トルクを大きくばらつかせるという問題を生じていた。
【0009】
スキューによる力がトラニオン5とリンク7との間に作用する原理を説明するに、当該スキューによる力は先ず球面リング8およびトラニオン5間を傾転軸線方向へ相対変位させようとする。
球面リング8が抵抗なく変位し得る場合は、球面リング8およびトラニオン5間に力は作用しないが、球面リング8はリンク7に嵌合しているため抵抗なく変位することができず、球面リング8およびリンク7間に摩擦力が働き、これがスキューによる力となる。
そして、これと同じ力が球面リング8とトラニオン5との間にも働き、結果として、スキューによる力がトラニオン5とリンク7との間に作用することになる。
この力は、パワーローラ3にサーボピストン6からの力以外の外力を付加することとなり、各パワーローラによる伝達トルクを大きくばらつかせるという上記の問題を生ずる原因となる。
【0010】
本発明は、傾転用のニードルベアリングが内部クリアランスに起因して発生したスキューによる力をニードルベアリングの内部で相殺させ、これにより当該力がトラニオンとリンクとの間に作用することのないようにするために、ニードルベアリングの内輪をトラニオンの外周面により構成し、外輪を球面リングの内周面により構成して、上記ニードルベアリングのスキューによる問題を解消し得るようにしたトラニオン支持構造を提案することを目的する。
【0020】
【課題を解決するための手段】
これらの目的のため、本発明によるトロイダル型無段変速機のトラニオン支持構造は、
入出力ディスク間で摩擦により動力伝達を行う複数のパワーローラを個々のトラニオンに回転自在に支持し、これらトラニオンを、パワーローラ回転軸線が入出力ディスクの回転軸線と交差した中立位置からオフセットするようストロークさせることで、該ストローク方向に延在する軸線周りにおけるトラニオンおよびパワーローラの傾転を生起させて変速を行うようにし、
トラニオンの隣り合う一端同士および他端同士を、それぞれのリンクにより相互に連結して前記各トラニオンのストロークを同位相で同期させると共に、トラニオンおよびリンク間の連結を、前記ストローク時の関節運動が軽快になるような球面リングおよび前記傾転が軽快になるようなニードルベアリングを介して行ったトロイダル型無段変速機において、
前記ニードルベアリングの内輪および外輪間における傾転軸線方向の相対移動範囲を、ニードルベアリングの内部クリアランスに起因した傾きに伴う倒れ量よりも小さくなるよう制限し、
前記ニードルベアリングの内輪をトラニオンの外周面により、また外輪を球面リングの内周面により構成し、球面リングを、トラニオンに形成した肩部と、トラニオンに螺合したナットとの間に、スラストベアリングを介して挟圧したことを特徴とするものである。
【0030】
【発明の効果】
複数のパワーローラが個々に入出力ディスク間で摩擦伝動を行っている間、これらパワーローラを回転自在に支持したトラニオンを、パワーローラ回転軸線が入出力ディスクの回転軸線と交差する中立位置からオフセットさせることで、トラニオンおよびパワーローラの傾転を生起させ、変速を行うことができる。
【0031】
また、各トラニオンのオフセットを同位相で同期させるためにトラニオンの隣り合う一端同士および他端同士をそれぞれ相互に連結するリンクと、トラニオンとの間の連結を、球面リングおよびニードルベアリングを介して行うことから、上記オフセット時の関節運動が球面リングにより軽快になり、上記傾転がニードルベアリングにより軽快になる。
【0032】
ところで本発明においては、特に上記ニードルベアリングの内輪および外輪間における傾転軸線方向の相対移動範囲を、ニードルベアリングの内部クリアランスに起因した傾きに伴う倒れ量よりも小さくなるよう制限する構成にしたことから、
ニードルベアリングの傾きに起因したスキューにより内輪および外輪が傾転軸線方向に相対移動しようとしても、移動限界に至ったところで相対移動不能となってスキューによる力を発生する。
しかるに当該力は、ニードルベアリングの内部における力であり、ニードルベアリング内で相殺されるため、トラニオンとリンクとの間に作用することがなく、勿論トラニオン上のパワーローラに至ることがない。
よって、前記ニードルベアリングのスキューによる問題、つまり、当該スキューによる力がパワーローラに及ぶことにより各パワーローラ間で伝達トルクがばらつき、トロイダル型無段変速機の動力伝達能力が低下するという問題を最小限にすることができる。
【0033】
また、本発明においては、前記ニードルベアリングの内輪をトラニオンの外周面により、また外輪を球面リングの内周面により構成し、球面リングを、トラニオンに形成した肩部と、トラニオンに螺合したナットとの間に、スラストベアリングを介して挟圧したことから、
ニードルベアリング内外輪の傾転軸線方向における相対移動が大きくなるのを防止して、ベアリングスキューによる傾転軸線方向の力がリンクおよびトラニオン間に作用するのを防止することができ、パワーローラ間で伝達トルクがばらついてトロイダル型無段変速機の動力伝達能力が低下するのを回避し得る。
特に面倒なクリアランスの管理を要することなしに上記の作用効果を確実に達成し得る点で大いに有利である。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図3(a),(b)は、本発明の一実施の形態になるトラニオン支持構造を、要部に関して詳細に示すもので、図中、図1および図2におけると同様の部分を同一符号にて示す。
本実施の形態においては、図1および図2におけると同様に、ニードルベアリング9を成すベアリングニードル9aを、トラニオン5の外周面5aと球面リング8の内周面8bとの間に円周方向へ配列し、ニードルベアリング9の内輪をトラニオン5の外周面5aにより構成し、外輪を球面リング8により構成した型式のトラニオン支持構造に対して以下の改良を加えることとする。
【0043】
つまり球面リング8の一端面8cを、トラニオン5に形成した肩部5bに支持し、これら球面リング端面8cおよびトラニオン肩部5b間にスペーサ12を介在させる。
そして球面リング8の他端面8dを、トラニオン5に取付けたリテーナ13に支持し、該リテーナ13は、トラニオン5に係止したスナップリング14により抜け止めすることで、トラニオン5に取着する。
【0044】
ここでスペーサ12は、トラニオン5の外周面5a(ニードルベアリング9の内輪を構成する)に対する球面リング8(ニードルベアリング9の外輪を構成する)の傾転軸線O3 方向における相対移動範囲を制限するクリアランス調整の用をなすもので、この相対移動範囲が、図2に示すニードルベアリング9の内部クリアランスAに起因した傾きに伴う倒れ量Bよりも小さくなるようスペーサ12の厚さを決定し、結果としてニードルベアリング9の回転中における内部クリアランスAに起因した傾きを抑制するよう制限するようなニードルベアリング9の取着構造とする。
【0045】
スペーサ12によりトラニオン5の外周面5a(ニードルベアリング9の内輪)および球面リング8(ニードルベアリング9の外輪)の傾転軸線O3 方向における相対移動範囲をかように制限する理由を以下に説明する。
前記した本発明の目的を完全に達成するためには、ニードルベアリング9の内外輪5a,8間の傾転軸線O3 方向における相対移動範囲を0にするのが最も良いが、スペーサ12による限りこれを実現することは困難であることから、以下のような妥協点を模索した。
つまり、球面リング8の外球面がリンク7に対して転動し得る領域ではこれら両者間が相対移動しても摩擦力が小さく、球面リング8およびリンク7間に大きな力が働くことはないことから、ベアリングスキューによる問題を無視できるとの事実認識にもとづき、そして図2に示すニードルベアリング9の内部クリアランスAに起因した最大傾斜時の倒れ量Bまでは球面リング8の外球面がリンク7に対して転動する領域であるとの事実認識にもとづき、
ニードルベアリング9の内外輪5a,8間の傾転軸線O3 方向における相対移動範囲をスペーサ12により上記の如くに定めたものである。
【0046】
かかる本実施の形態によれば、ニードルベアリング9の回転中におけるスキューに起因した内外輪5a,8間の傾転軸線O3 方向における相対移動範囲を上記のごとくに制限することから、ニードルベアリング9の傾きに起因したスキューによる力がニードルベアリング9内で受け止められこととなり、従ってこの力がトラニオン5およびリンク7間に作用することがない。
これがため、パワーローラにニードルベアリング9のスキューによる力が及ぶことがなく、パワーローラはサーボピストンからの力のみを受けて変速制御を行うことができ、各パワーローラ間で伝達トルクがばらついてトロイダル型無段変速機の動力伝達能力が低下するのを最小限にすることができる。
そして、スペーサ12により球面リング8の傾転軸線方向における変位を確実に上記の通りにすることが可能で、上記の作用効果を完璧に達成することができる。
【0047】
図4は、本発明の他の実施の形態を示し、本実施の形態においては、トラニオン肩部5bから遠い球面リング8の端面8dを以下のようにして支持する構成とする。
つまり、トラニオン5間で傾転を同期させるために掛け渡すワイヤ11用のプーリ10は通常通り、トラニオン5の下端面から突出するトラニオンシャフト15に螺合したナット16で当該トラニオンシャフト15にサーボピストン6を取り付ける際に、ワッシャ17を介して締め上げるが、
このときワイヤプーリ10が、トラニオン肩部5bから遠い球面リング8の端面8dを押して、球面リング8をトラニオン肩部5bとの間に挟んで、傾転軸線O3 方向に拘束するようにする。
【0048】
かかる実施の形態においても、球面リング8の端面8cとトラニオン肩部5bとの間に介在させたスペーサ12は、球面リング8の傾転軸線方向における変位が、図2に示すニードルベアリング9の内部クリアランスAに起因した傾きに伴う倒れ量Bよりも小さくなるようにクリアランス調整を行うことができ、
結果としてニードルベアリング9の回転中における内部クリアランスAに起因した傾きに伴うスキューによる力がトラニオン5およびリンク7間に作用するのを最小限にすることができる。
従って、パワーローラにニードルベアリング9のスキューによる力が及ぶことがなく、パワーローラはサーボピストンからの力のみを受けて変速制御を行うことができ、各パワーローラ間で伝達トルクがばらついてトロイダル型無段変速機の動力伝達能力が低下するのを最小限にすることができる。
そして、スペーサ12により球面リング8の傾転軸線方向における変位を確実に上記の通りにすることが可能で、上記の作用効果を完璧に達成することができる。
【0049】
しかも本実施の形態においては、既存のワイヤプーリ10によりトラニオン肩部5bとの間に球面リング8を挟んで、ニードルベアリング9の回転中における傾きを抑制することとしたから、コスト上有利であるし、
さらにワイヤプーリ10の取付け構造も既存のものを利用することができる共に、当該構造により取付けたワイヤプーリ10の側面がそのまま球面リング8の位置決めを行い得るために、ニードルベアリング9の内外輪相対移動を抑制するための寸法管理が簡便になる。
【0050】
図5および図6はそれぞれ、図3および図4の実施形態に対して弾性手段としての皿バネ18,19を付加し、これらによりリテーナ13またはワイヤプーリ10をトラニオン肩部5bに向けて付勢するようにしたものである。
これら実施の形態においては、ニードルベアリング9の傾きに関与するクリアランスを常時不変に皆無にしておくことができ、クリアランスに関する寸法管理を全く要することなしに、そして長期不変にニードルベアリングのスキューに関する問題を解消することができる。
【0051】
図7は、本発明の更に他の実施の形態を示し、本実施の形態においては球面リング8を、トラニオン肩部5bと、トラニオン5に螺合したナット20との間に挟圧し、トラニオン肩部5bと球面リング8の対応端面8cとの間、およびナット20と球面リング8の対応端面8dとの間にそれぞれスラストニードルベアリング21を介在させる。
かかる構成においても、球面リング8がトラニオン肩部5bとナット20との間に挟まれて傾転軸線方向の動きを制限されるから、ニードルベアリング9のスキューによる傾転軸線O3 方向の力がリンクおよびトラニオン間に作用するのを防止することができ、パワーローラ間で伝達トルクがばらついてトロイダル型無段変速機の動力伝達能力が低下するのを回避し得る。
加えて、本実施の形態においては面倒なクリアランスの管理を要することなしに上記の作用効果を確実に達成し得る点で大いに有利である。
【0052】
図8は、基本的に図4の構成を踏襲するが、球面リング8の端面8cとトラニオン肩部5bとの間、および球面リング8の端面8dとワッシャ17との間にそれぞれスラストニードルベアリング22を介在させ、且つ、ナット16によるピストン6およびワイヤプーリ10の締め上げ時に、隙間αを残して、これら両スラストニードルベアリング22間に球面リング8を挟圧するようになす。
かかる構成においても、球面リング8がスラストニードルベアリング22間に挟まれて傾転軸線方向の移動を制限されることから、ニードルベアリング9のスキューによる傾転軸線O3 方向の力がリンクおよびトラニオン間に作用するのを防止することができ、パワーローラ間で伝達トルクがばらついてトロイダル型無段変速機の動力伝達能力が低下するのを回避し得る。
そして、本実施の形態においても図7の場合と同様に、面倒なクリアランスの管理を要することなしに上記の作用効果を確実に達成し得る点で大いに有利である。
【0053】
なお、図3乃至図6におけるスペーサ12の外径は、球面リング8の対応する端面8cの外径よりも大きく、しかし、球面8aの最大外径よりも小さくするのが良い。
この場合、スペーサ12が球面リング8との接触面積よりもトラニオン肩部5bとの接触面積を大きくされて、スペーサ12がトラニオン肩部5bに対して相対回転するのを防止することができ、当該トラニオン肩部5bの摩耗により球面リング8の傾きが大きくなって所期の目的を達成できなくなる不都合を回避することができる。
なおこの場合、スペーサ12と球面リング8との間で相対回転が発生するが、これらは同じ硬質の材質により作ることから、問題となるような摩耗を生ずることはない。
【0054】
また、図3におけるリテーナ13については図示しなかったが、これとスナップリング14との間に廻り止めを設けて、リテーナ13がスナップリング14に対し相対回転するのを防止するのが良い。
この場合、リテーナ13がスナップリング14を摩耗させるのを防止することができ、もって、当該スナップリング14の摩耗により球面リング8の傾きが大きくなって所期の目的を達成できなくなる不都合を回避することができる。
【0055】
図9は、球面リング8の外側に傾転用ニードルベアリング9を配置したトラニオン支持構造に本発明を適用して実施する場合の形態を示す。
本実施の形態においては、球面リング8をトラニオン5の外周に嵌合し、球面リング8の外球面8a上にニードルベアリング9の内輪9bを嵌合する。そして、ベアリングニードル9aをリンク7のトラニオン貫通孔内周面7aに沿って直接配置することで、トラニオン貫通孔内周面7aをニードルベアリング9の外輪となす。
【0056】
ここでニードルベアリング9の内輪9bを、リンク7のトラニオン貫通孔内周面7aに径方向内方へ張り出させて形成した鍔部7bと、リンク7のトラニオン貫通孔内周面7aにスナップリング23を介して係着したリテーナ24との間に挟んで取付け、
この際、ニードルベアリング内輪9bの傾転軸線O3 方向における変位を前記各実施の形態におけると同様に制限するようになす。
かかる構成においては、ニードルベアリング9の内輪9bが鍔部7bとリテーナ24との間に挟まれて傾転軸線方向の移動を制限されることから、ニードルベアリング9のスキューによる傾転軸線O3 方向の力がリンクおよびトラニオン間に作用するのを防止することができ、パワーローラ間で伝達トルクがばらついてトロイダル型無段変速機の動力伝達能力が低下するのを回避し得る。
【0057】
なお本実施の形態においても図示しなかったが、図5につき前述したと同様な皿バネ18をリテーナ24に作用させて、
ニードルベアリング内外輪の傾転軸線方向における相対移動に関与するクリアランスを常時不変に皆無にしておくことができ、寸法管理を全く要することなしに、そして長期不変にニードルベアリングのスキューに関する問題を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トロイダル型無段変速機の一般的な構造を示す縦断正面図である。
【図2】同トロイダル型無段変速機におけるトラニオン支持部を、傾転用ニードルベアリングが回転により傾いた状態で示す拡大図である。
【図3】(a)は、本発明の一実施の形態になるトラニオン支持構造を示す詳細縦断側面図、(b)は、同じくその平面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態になるトラニオン支持構造を示す詳細縦断側面図である。
【図5】本発明の更に他の実施の形態になるトラニオン支持構造を示す詳細縦断側面図である。
【図6】本発明の更に別の実施の形態になるトラニオン支持構造を示す詳細縦断側面図である。
【図7】本発明の更に他の実施の形態になるトラニオン支持構造を示す詳細縦断側面図である。
【図8】本発明の他の実施の形態になるトラニオン支持構造を示す詳細縦断側面図である。
【図9】本発明の更に他の実施の形態になるトラニオン支持構造を示す詳細縦断側面図である。
【符号の説明】
1 変速機ケース
2 入出力ディスク
3 パワーローラ
5 トラニオン
6 サーボピストン
7 リンク
8 球面リング
9 傾転用ニードルベアリング
10 ワイヤプーリ
11 傾転同期ワイヤ
12 スペーサ
13 リテーナ
14 スナップリング
15 トラニオンシャフト
16 ナット
17 ワッシャ
18 皿バネ(弾性手段)
19 皿バネ(弾性手段)
20 ナット
21 スラストニードルベアリング
22 スラストニードルベアリング

Claims (1)

  1. 入出力ディスク間で摩擦により動力伝達を行う複数のパワーローラを個々のトラニオンに回転自在に支持し、これらトラニオンを、パワーローラ回転軸線が入出力ディスクの回転軸線と交差した中立位置からオフセットするようストロークさせることで、該ストローク方向に延在する軸線周りにおけるトラニオンおよびパワーローラの傾転を生起させて変速を行うようにし、
    トラニオンの隣り合う一端同士および他端同士を、それぞれのリンクにより相互に連結して前記各トラニオンのストロークを同位相で同期させると共に、トラニオンおよびリンク間の連結を、前記ストローク時の関節運動が軽快になるような球面リングおよび前記傾転が軽快になるようなニードルベアリングを介して行ったトロイダル型無段変速機において、
    前記ニードルベアリングの内輪および外輪間における傾転軸線方向の相対移動範囲を、ニードルベアリングの内部クリアランスに起因した傾きに伴う倒れ量よりも小さくなるよう制限し、
    前記ニードルベアリングの内輪をトラニオンの外周面により、また外輪を球面リングの内周面により構成し、球面リングを、トラニオンに形成した肩部と、トラニオンに螺合したナットとの間に、スラストベアリングを介して挟圧したことを特徴とするトロイダル型無段変速機のトラニオン支持構造。
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