JP3912222B2 - トロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造 - Google Patents

トロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トロイダル型無段変速機は通常、一対の入出力ディスクを同軸に対向配置して具え、これら入出力ディスク間にパワーローラを介在させて構成する。
そして、入力ディスクは主軸上にボールスプライン等によりストローク可能に回転係合させ、出力ディスクは主軸上にストローク不能にしてニードルベアリング等の軸受により回転自在に支持する。
【0003】
動力伝達に当たっては、伝達トルクに応じたスラストで入力ディスクを出力ディスクに接近する方向へ付勢して入出力ディスク間にパワーローラを挟圧し、入出力ディスクとパワーローラとの間における油膜の剪断により入出力ディスク間での動力の受渡しを行う。
この間にパワーローラを、その回転軸線がディスク回転軸線と交差する中立位置から、パワーローラ回転軸線に直交する首振り軸線方向へオフセットさせると、パワーローラが首振り軸線周りの分力を受けて当該軸線まわりに傾転されて入出力ディスクとの接触位置を変更され、所定の変速を行うことができる。
【0004】
ところでパワーローラは、入出力ディスクからの挟圧力により入出力ディスク回転軸線から遠ざかるパワーローラ回転軸線方向へ追い出される傾向にあり、これを阻止するために通常は、パワーローラを個々に回転自在に支持したトラニオンの上端同士をアッパーリンクにより相互に連節し、下端同士をロアリンクにより相互に連節する。
この連節に当たっては、トラニオンの対応端部をアッパーリンクおよびロアリンクのリンク孔に対し、外周側の外球面継手および内周側の軸受を介して嵌合する。
【0005】
しかし、パワーローラを伝達トルクに応じた力で入出力ディスク間に挟圧することから、その挟圧力によりトラニオンが弾性変形を起こしたり、入出力ディスクが弾性変形するのを避けられず、これらの弾性変形により実際上はパワーローラが入出力ディスクに対して設計通りの箇所で接触し得ない。
これがため従来、特開平6−280959号公報に記載のごとく、上記の弾性変形により入出力ディスクに対するパワーローラの接触箇所が移動した時にパワーローラが入出力ディスクに対し所定の箇所で接触するようにすることを狙い、パワーローラを予めディスク回転軸線に接近するパワーローラ回転軸線方向へ突き出した状態で組み付けるようにしたパワーローラ支持構造が提案されている。
【0006】
つまり図8(a)に示すように、上記のトラニオン端部(外球面継ぎ手)aを嵌合されてパワーローラ追い出し力を受け止めるリンク孔bを、ディスクのパワーローラ接触面cに関した中心dと同心にしたまま、半径r1の適切な選択によりパワーローラfをディスク回転軸線に接近するパワーローラ回転軸線gの方向(図の下方)へ突き出させるようにしたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のようにリンク孔bをパワーローラ接触面cの曲率中心dと同心にするのでは、リンク孔bの半径r1で決まるパワーローラfの突き出し量が、パワーローラfを例えば実線で示す変速比1:1の傾転位置にした場合も、二点鎖線で示すハイ側変速状態の傾転位置にした場合も同じであり、以下に説明する問題を有する。
【0008】
つまり、パワーローラ挟圧力は前記した通り伝達トルクに応じて異なり、従って、これによる前記弾性変形量も伝達トルク(伝達トルクにより変速比が決まるため実際上は変速状態)に応じて異なるため、当該弾性変形により入出力ディスクに対するパワーローラの接触箇所が移動するずれ量は伝達トルク(変速状態)に応じて変化する。
【0009】
しかるに従来のようにパワーローラfの突き出し量が伝達トルク(変速状態)に関係なくリンク孔bの半径r1で決まる固定値である場合、パワーローラ突き出し量をどこかの変速状態に合わせて決定するしかない。
ところでパワーローラ突き出し量を、伝達トルクの小さなハイ側変速状態に合わせて小さくすると、伝達トルクの大きなロー側変速状態の時にパワーローラ突き出し量が不足してパワーローラの接触点開き角が大きくなり、パワーローラがディスクの端縁に接触する傾向になることからこれを懸念して変速比幅を大きくとることができなくなる等の問題を生ずる。
【0010】
逆にパワーローラ突き出し量を、伝達トルクの大きなロー側変速状態に合わせて大きくすると、伝達トルクの小さなハイ側変速状態の時にパワーローラ突き出し量が過大になってパワーローラの接触点開き角が小さくなる。
これがため、パワーローラへのスラスト力が増加する傾向となり、その分だけパワーローラの使用寿命が低下し易く、これを避けるために耐久性を向上させる必要からトロイダル型無段変速機の大型にならざるを得ないという問題を生ずる。
【0011】
本発明は、パワーローラの傾転につれパワーローラ突き出し量がハイ側変速状態の時は小さくなり、ロー側変速状態のときは大きくし得るようなトラニオン支持構造を提供することで、従来構造の前記した問題を解消することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この目的のため、本発明によるトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造
主軸上に一対のディスクを嵌合して具え、一方のディスクを主軸上にストローク可能に回転係合させ、他方のディスクを主軸上にストローク不能にして回転自在に支持し、これらディスク間に伝達トルク対応の力で挟圧したパワーローラにより該ディスク間での動力の受渡しを行い、該パワーローラをパワーローラ支持トラニオンと共にパワーローラ回転軸線と直交する首振り軸線周りに傾転させて変速を行い、該トラニオンの両端をそれぞれアッパーリンクおよびロアリンクのリンク孔に嵌合して、パワーローラが前記挟圧力によりディスク回転軸線から遠ざかるパワーローラ回転軸線方向へ追い出されるのを阻止したトロイダル型無段変速機において、
請求項1、または請求項 2 、或いは請求項 3 、或いは請求項 4に記載のごと以下の要旨構成を持つものとする。
先ず請求項 1 に記載のパワーローラ支持構造は、
前記挟圧力に伴う変形に起因したパワーローラとディスクとの間の摩擦係合位置のずれを補償すべくパワーローラがディスク回転軸線に接近するパワーローラ回転軸線方向へ突き出されるよう、前記アッパーリンクおよびロアリンクの少なくとも一方のリンク孔を形成し、
該リンク孔の中心を、前記首振り軸線に直角でディスク回転軸線を含む面内における前記他方のディスクのパワーローラ接触面に関した曲率中心に対し、前記傾転状態がハイ側変速状態である時のパワーローラ回転軸線方向においてディスク回転軸線から遠ざかる方向へオフセットさせることにより、前記パワーローラ突き出し量を、前記傾転状態がハイ側変速状態である時よりもロー側変速状態である時の方が大きくなるよう構成したものである
次いで請求項 2 に記載のパワーローラ支持構造は、
前記挟圧力に伴う変形に起因したパワーローラとディスクとの間の摩擦係合位置のずれを補償すべくパワーローラがディスク回転軸線に接近するパワーローラ回転軸線方向へ突き出されるよう、前記アッパーリンクおよびロアリンクの少なくとも一方のリンク孔を形成し、
該リンク孔の中心を、前記首振り軸線に直角でディスク回転軸線を含む面内における前記他方のディスクのパワーローラ接触面に関した曲率中心に対し、前記傾転状態がロー側変速状態である時のパワーローラ回転軸線方向においてディスク回転軸線に接近する方向へオフセットさせることにより、前記パワーローラ突き出し量を、前記傾転状態がハイ側変速状態である時よりもロー側変速状態である時の方が大きくなるよう構成したものである。
また請求項 3 に記載のパワーローラ支持構造は、
前記挟圧力に伴う変形に起因したパワーローラとディスクとの間の摩擦係合位置のずれを補償すべくパワーローラがディスク回転軸線に接近するパワーローラ回転軸線方向へ突き出されるよう、前記アッパーリンクおよびロアリンクの少なくとも一方のリンク孔を形成し、
パワーローラへの追い出し力を受け止める該リンク孔の円周領域を、前記傾転状態がハイ側変速状態である時のパワーローラ回転軸線方向においてディスク回転軸線から遠ざかる方向へ拡大し、ハイ側変速状態である時にパワーローラ追い出し力を受け止める円周箇所がロー側変速状態の時にパワーローラ追い出し力を受け止める円周箇所よりも、前記首振り軸線に直角でディスク回転軸線を含む面内における前記他方のディスクのパワーローラ接触面に関した曲率中心から遠くに位置するよう前記リンク孔拡大円周領域を形成することにより、前記パワーローラ突き出し量がハイ側変速状態の時よりもロー側変速状態の時に大きくなるよう構成したものである。
更に請求項 4 に記載のパワーローラ支持構造は、
前記挟圧力に伴う変形に起因したパワーローラとディスクとの間の摩擦係合位置のずれ を補償すべくパワーローラがディスク回転軸線に接近するパワーローラ回転軸線方向へ突き出されるよう、前記アッパーリンクおよびロアリンクの少なくとも一方のリンク孔を形成し、
パワーローラへの追い出し力を受け止める該リンク孔の円周領域を、前記傾転状態がロー側変速状態である時のパワーローラ回転軸線方向においてディスク回転軸線に接近する方向へ縮小し、ハイ側変速状態である時にパワーローラ追い出し力を受け止める円周箇所がロー側変速状態の時にパワーローラ追い出し力を受け止める円周箇所よりも、前記首振り軸線に直角でディスク回転軸線を含む面内における前記他方のディスクのパワーローラ接触面に関した曲率中心から遠くに位置するよう前記リンク孔縮小円周領域を形成することにより、前記パワーローラ突き出し量がハイ側変速状態の時よりもロー側変速状態の時に大きくなるよう構成したものである。
【0013】
【発明の効果】
これら本発明の構成によればそれぞれ、以下の作用効果が奏し得られる。
つまり、パワーローラ挟圧力が伝達トルク(伝達トルクにより変速比が決まるため実際上は変速状態)に応じて異なることから、パワーローラ挟圧力による弾性変形に起因したディスクに対するパワーローラの接触箇所のずれ量も伝達トルク(変速状態)に応じ大伝達トルク(ロー側変速状態)で大きくなり、小伝達トルク(ハイ側変速状態)で小さくなるが、
前記した本発明の要旨構成によればそれぞれ、当該ずれを補償するためのパワーローラ突き出し量をパワーローラの傾転状態がハイ側変速状態である時よりもロー側変速状態である時の方が大きくなるよう構成したから、
変速域の全般に亘りパワーローラ突き出し量を上記のずれ量に対応させることができる。
【0014】
従って、従来のように一定のパワーローラ突き出し量を伝達トルクの小さなハイ側変速状態に合わせて小さくした場合に生ずる問題、つまり伝達トルクの大きなロー側変速状態の時にパワーローラ突き出し量が不足してパワーローラの接触点開き角が大きくなり、パワーローラがディスクの端縁に接触する傾向になるのを懸念して変速比幅を大きくとることができなくなるという問題や、
逆に一定のパワーローラ突き出し量を、伝達トルクの大きなロー側変速状態に合わせて大きくした場合に生ずる問題、つまり伝達トルクの小さなハイ側変速状態の時にパワーローラ突き出し量が過大になってパワーローラの接触点開き角が小さくなり、パワーローラへのスラスト力が増加してパワーローラの使用寿命が低下するという問題、そしてこれを避けるために耐久性を向上させる必要からトロイダル型無段変速機の大型になるという問題を回避することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
本発明は、上記の目的を達成するために以下の理論を採用する。
つまり、図8(b)に例示するようにリンク孔bの位置を同図(a)に示す位置から例えばeだけずらして、リンク孔bの中心hを、ディスクのパワーローラ接触面cに関した中心dからオフセットさせた場合を考える。
この場合、パワーローラ追い出し力を受けてトラニオン端部(外球面継手)aがリンク孔bの内周面に押し付けられた状態でパワーローラfが例えば実線図示位置(1:1の変速状態)からαだけ傾転して二点鎖線位置(ハイ側変速状態)になった時、トラニオン端部(外球面継手)aの中心d(ここでは便宜上、ディスクのパワーローラ接触面cに関した中心dと同じとする)がiへと変位し、パワーローラfの突き出し量が実線図示位置(1:1の変速状態)の場合に比べδ=e×{1−Cosα}だけ低下する
本発明はこの論理に基づき、パワーローラfの傾転につれパワーローラ突き出し量がハイ側変速状態の時は小さくなり、ロー側変速状態のときは大きくし得るようなトラニオン支持構造を提供しようとするものである。
【0016】
図1〜図3は、本発明の一実施の形態になるトラニオン支持構造を具えたトロイダル型無段変速機を示し、このトロイダル型無段変速機は図1に示すように、車両用として伝動容量を倍化するため、変速機ケース1内に2個のトロイダル伝動ユニット、つまり、フロント側トロイダル伝動ユニット2、およびリヤ側トロイダル伝動ユニット3をタンデムに収納した、所謂ダブルキャビティー式トロイダル型無段変速機とする。
【0017】
これらトロイダル伝動ユニット2,3は、入力ディスク4,5と、これに同軸に対向配置した出力ディスク6,7と、対応する入出力ディスク間におけるパワーローラ8,9とを主たる要素とする同様な構成にする。
パワーローラ8,9は、フロント側トロイダル伝動ユニット2のパワーローラ8につき図2に明示するように、対応する入出力ディスク間で油膜の剪断により動力伝達を行うようこれら入出力ディスク間に介在させ、該入出力ディスクの回転軸線Oを挟んでその両側に対向配置する。
【0018】
図1に示すようにフロント側トロイダル伝動ユニット2およびリヤ側トロイダル伝動ユニット3は、出力ディスク6,7が背中合わせになるよう同軸に配置し、この配置に当たっては、変速機ケース1内に主軸10を回転自在に支持し、この主軸10上に両トロイダル伝動ユニット2,3の入出力ディスク4〜7を支持する。
フロント側入力ディスク4およびリヤ側入力ディスク5はそれぞれ、ボールスプライン11により主軸10に回転係合させるも、軸線方向にスライド可能とし、リヤ側入力ディスク5は主軸10に螺合させたナット12により抜け止めする。
【0019】
また出力ディスク6,7は中空出力軸13を介して相互に一体結合し、この中空出力軸13を主軸10上に回転自在に支持することで、該中空出力軸13およびニードルベアリングを可とする軸受51により出力ディスク6,7を主軸10上に軸線方向へ変位不能にして回転自在に支持する。
【0020】
そしてパワーローラ8,9は夫々、上記したごとく対応する入出力ディスク4,6間、および5,7間で油膜の剪断により動力の受渡しを行うよう配置するが、これらパワーローラ8,9を個々のトラニオン14,15上に回転自在に支持する。
なおフロント側トロイダル伝動ユニット2のパワーローラ8を回転自在に支持するトラニオン14については図2にその詳細形状を明示したが、リヤ側トロイダル伝動ユニット3のパワーローラ9を回転自在に支持するトラニオン15の形状も同様である。
【0021】
フロント側トロイダル伝動ユニット2の両トラニオン14、およびリヤ側トロイダル伝動ユニット3の両トラニオン15は、同じ側(変速機ケース1の頂壁に近い上側)にある相互に隣り合う上端同士を全てに共通な板状アッパーリンク16の4隅角に連節する。
これがため板状アッパーリンク16は平面形状とし、その4隅角に各トラニオン14,15の上端が進入するリンク孔16a(図2および図3参照)を穿設する。
フロント側トロイダル伝動ユニット2の両トラニオン14、およびリヤ側トロイダル伝動ユニット3の両トラニオン15は更に、反対の下側にある相互に隣り合う下端同士も全てに共通な板状ロアリンク17の4隅角に連節し、これがため板状ロアリンク17も板状アッパーリンク16と同様な平面形状とし、その4隅角に各トラニオン14,15の下端が進入するリンク孔17aを図2および図3に示すように穿設する。
【0022】
これら板状リンク16,17のリンク孔16a,17aに対し各トラニオン14,15の上端および下端を連節するに際しては、図2および図3のごとくリンク孔16a,17aに外球面継手18の外球面を嵌合し、該球面継手18と各トラニオン14,15の上端および下端との間に回転軸受19を介在させ、これらにより構成される複合継手により各トラニオン14,15の上端および下端を板状リンク16,17に対し回転自在に且つ交角変化可能に連節する。
そして上記の板状リンク16,17は、パワーローラ8,9が対応する入出力ディスク4,6間、および5,7間からの挟圧力によっても当該対応する入出力ディスク間から追い出されることのないよう機能する。
【0023】
図1および図2に示すように、対をなすトラニオン14の上端間および対をなすトラニオン15の上端間において変速機ケース1にリンクサポート20,21をボルト22,23により取着し、トラニオン14の下端間およびトラニオン15の下端間において変速機ケース1にリンクサポート24,25をボルト26により取着する。
そして板状リンク16には図1および図2に示すようにリンクサポート20,21が貫入する開口16bを形成し、板状リンク17にも図1および図2に示すようにリンクサポート24,25が貫入する同様な開口17bを形成する。
【0024】
リンクサポート20,21にはそれぞれの外側面から主軸10の軸線方向に突出するピン27を植設し、リンクサポート24,25にもピン28を嵌着し、これらピン27,28により板状リンク16,17を変速機ケース1に対して支持するが、ピン27,28が貫入するよう板状リンク16,17に設ける孔16c,17cはトラニオン14,15の長手方向に長い長円形として、板状リンク16,17を同方向に変位可能に支持する。
【0025】
かかる支持構造によれば、板状リンク16,17がトラニオン14,15の長手方向に変位可能であるため、トラニオン14,15以外の部品と干渉して動きを妨げられる虞がある。
この懸念をなくすため板状リンク16,17が同方向に変位するのをトラニオン14,15により規制する。つまり図2に示すごとく、トラニオン14,15の上端に球面継手18および回転軸受19を受け止めるよう設けた段差部(図2にトラニオン14の段差部14aのみが見えている)と、板状アッパーリンク16のリンク孔16aから突出したトラニオン14,15の上端にボルト29で取着したストッパープレート30との間に板状アッパーリンク16を挟み、これらにより板状アッパーリンク16がトラニオン長手方向に変位するのを規制する。
【0026】
また、板状ロアリンク17の規制については同じく図2に示す通り、トラニオン14,15の下端に球面継手18および回転軸受19を受け止めるよう設けた段差部(図2にトラニオン14の段差部14bのみが見えている)と、板状ロアリンク17のリンク孔17aから突出するトラニオン14,15の下端に固設した前後ユニット変速同期用(傾転同期用)ワイヤプーリ31との間に板状ロアリンク17を挟み、これらにより板状ロアリンク17がトラニオン長手方向に変位するのを規制する。
【0027】
図1に示すごとく相互に背中合わせに配置した出力ディスク6,7間には出力ギヤハウジング32を配置し、これをボルト33で変速機ケース1に取着し、このギヤハウジング32内に、中空出力軸13の外周に一体成形した出力ギヤ34を収納する。ギヤハウジング32は同時に、ボールベアリング35により中空出力軸13を介して、主軸10の中央部を変速機ケース1に対して回転自在に支持する。
出力ギヤ34にはカウンタギヤ36を噛合させ、このギヤをカウンタシャフト37に結合することにより、トロイダル型無段変速機からの変速動力をカウンタシャフト37から取り出すようにする。
【0028】
図1の左側から伝達されてくる変速機入力回転はローディングカム38を介して、両トロイダル伝動ユニット2,3の入力ディスク4,5へ入力するようになす。
ローディングカム38はカムフランジ39を具え、これをフロント側入力ディスク4の背面に同軸に対設して、主軸10上にラジアル兼スラスト軸受40で回転自在に支持し、入力ディスク4およびカムフランジ39間にカムローラ41を介在させた周知のものとする。
【0029】
ローディングカム38は、入力回転をフロント側入力ディスク4に、また主軸10を介してリヤ側入力ディスク5に伝達すると共に、伝達トルクに応じたカムフランジ39とディスク4との相対回転により入力ディスク4に出力ディスク6へ向かう方向(図3に矢jで示す)のスラストを付与し、
この時のスラストの反力はカムフランジ39から、これを主軸10上に回転自在に支持するラジアル兼スラスト軸受40、主軸10、ナット12を順次経てリヤ側入力ディスク5に至り、このリヤ側入力ディスク5を出力ディスク7に向け(図3に矢jで示す)付勢する。
従って、パワーローラ8,9は対応する入出力ディスク間に伝達トルク対応の力で挟圧され、対応する入出力ディスク間での動力伝達を可能にする。
入出力ディスクによるパワーローラ挟圧力は、パワーローラ8,9をしてその回転軸線Oに沿い図3の矢kで示す方向へ追い出す傾向を生じ、これをトラニオン端部における外球面継手18とリンク孔16a(17a)との図3に明示する衝接により阻止する。
【0030】
フロント側トロイダル伝動ユニット2について示す図2のごとく、各トラニオン14,15の下端には更にサーボピストン42を同軸に結合して設け、これらサーボピストン42をコントロールバルブ43により同位相(同じ変速方向)で同期してストロークさせることにより周知の変速制御を行うものとする。
以下に変速作用を概略説明するに、入力回転はローディングカム38を介してフロント側入力ディスク4へ伝達され、この入力ディスク4への回転は同時に、ボールスプライン11、主軸10を経てリヤ側入力ディスク5にも同様に伝達される。
入力ディスク4,5の回転は、これらに油膜の剪断を介して係合するパワーローラ8,9に伝達され、パワーローラ8,9を軸線O の周りに回転させ、パワーローラ8,9は、これらに油膜の剪断を介して係合する出力ディスク6,7に回転を伝達し、この回転が共通な出力ギヤ34からカウンターギヤ36を経てカウンターシャフト37に至り、このカウンターシャフトから動力を取り出すことができる。
【0031】
ここで、パワーローラ8,9をサーボピストン42によりトラニオン14,15を介し同期して、パワーローラ回転軸線O と直交する首振り軸線O の方向に同位相で、図1および図2に示す非変速位置からストロークさせ、パワーローラ回転軸線O をディスク回転軸線O からオフセットさせると、パワーローラ8,9が首振り軸線O の周りに回転分力を受け同期して同位相で傾転される。
これにより、入出力ディスクに対するパワーローラ8,9の接触軌跡円半径が連続的に変化し、入出力ディスク4,6間の伝動比、および入出力ディスク5,7間の伝動比を同じに保って無段階に変化させることができる。
なお、伝動比が所定の伝動比になったところで、パワーローラ8,9をオフセット0の初期ストローク位置に戻すことにより、当該伝動比を維持することができる。
【0032】
ところで本実施の形態においては、トラニオン14,15の両端部を支持するリンク孔16a,17aを図4につき以下に説明する特殊な構成とする。
これらリンク孔16a,17aは前述したところから明らかなように、外球面継手18を介して図3に示すごとく、パワーローラ8,9が入出力ディスクからの挟圧力によりパワーローラ回転軸線Oに沿い主軸10から遠ざかる方向へ追い出されるのを阻止するものであるが、
上記挟圧力に伴うトラニオン14,15や入出力ディスク4(5)および6(7)の変形に起因したパワーローラ8,9と入出力ディスク4(5)および6(7)との間の摩擦係合位置のずれを補償するために、パワーローラ8,9がパワーローラ回転軸線Oに沿い主軸10に接近する方向へ突き出されるようリンク孔16a,17aを形成する。
【0033】
一方でリンク孔16a,17aは、ディスク回転軸線Oを含み首振り軸線Oに直角な面内における出力ディスク6(7)のパワーローラ接触面6a(7a)に関した曲率中心dと同心の波線nで例示したごとき円形とせず、リンク孔16a,17aの中心mを出力ディスク6(7)のパワーローラ接触面6a(7a)に関した曲率中心dに対し、パワーローラ傾転状態が図4のごとくハイ側変速状態である時のパワーローラ回転軸線(O)方向において主軸10(ディスク回転軸線)から遠ざかる方向へオフセットさせる。
これにより、図4に示すハイ側変速状態に対応したパワーローラ傾転位置からロー側変速状態に対応したパワーローラ傾転位置までの間においてパワーローラ追い出し力を受け止めるリンク孔16a,17aの円周領域γを、パワーローラ突き出し量がハイ側変速状態の時よりもロー側変速状態の時に大きくなるような、そして変速状態ごとの要求突き出し量となるような形状にすることができる。
【0034】
かように、パワーローラ突き出し量が変速状態に応じて要求突き出し量となるよう連続的に変化するパワーローラ支持構造となすことで、如何なる変速状態においてもパワーローラ突き出し量を、パワーローラ挟圧力による変形に起因したパワーローラ接触点位置のずれ量に対応させることができ、パワーローラ8,9を常時確実にディスクに対し設計通りの箇所で接触させることができる。
従って、従来のように一定のパワーローラ突き出し量を伝達トルクの小さなハイ側変速状態に合わせて小さくした場合に生ずる問題、つまり伝達トルクの大きなロー側変速状態の時にパワーローラ突き出し量が不足してパワーローラの接触点開き角が大きくなり、パワーローラがディスクの端縁に接触する傾向になるのを懸念して変速比幅を大きくとることができなくなるという問題や、
逆に一定のパワーローラ突き出し量を、伝達トルクの大きなロー側変速状態に合わせて大きくした場合に生ずる問題、つまり伝達トルクの小さなハイ側変速状態の時にパワーローラ突き出し量が過大になってパワーローラの接触点開き角が小さくなり、パワーローラへのスラスト力が増加してパワーローラの使用寿命が低下するという問題、そしてこれを避けるために耐久性を向上させる必要からトロイダル型無段変速機の大型になるという問題を回避することができる。
【0035】
かかる作用効果は、リンク孔16a,17aを図5に示すように形成しても達成することができる。
本実施の形態においても、上記した実施の形態におけると同様、パワーローラ挟圧力に伴うトラニオン14,15や入出力ディスク4(5)および6(7)の変形に起因したパワーローラ8,9と入出力ディスク4(5)および6(7)との間の摩擦係合位置のずれを補償するために、パワーローラ8,9がパワーローラ回転軸線Oに沿い主軸10に接近する方向へ突き出されるようリンク孔16a,17aを形成する。
【0036】
そしてリンク孔16a,17aは、ディスク回転軸線Oを含み首振り軸線Oに直角な面内における出力ディスク6(7)のパワーローラ接触面6a(7a)に関した曲率中心dと同心の波線nで例示したごとき円形とせず、リンク孔16a,17aの中心mを出力ディスク6(7)のパワーローラ接触面6a(7a)に関した曲率中心dに対し、パワーローラ傾転状態が図5のごとくロー側変速状態である時のパワーローラ回転軸線(O)方向において主軸10(ディスク回転軸線)に接近する方向へオフセットさせる。
これにより、図5に示すロー側変速状態に対応したパワーローラ傾転位置からハイ側変速状態に対応したパワーローラ傾転位置までの間においてパワーローラ追い出し力を受け止めるリンク孔16a,17aの円周領域γを、パワーローラ突き出し量がハイ側変速状態の時よりもロー側変速状態の時に大きくなるような、そして変速状態ごとの要求突き出し量となるような形状にすることができる。
【0037】
この場合も、パワーローラ突き出し量が変速状態に応じて要求突き出し量となるよう連続的に変化することとなり、如何なる変速状態においてもパワーローラ突き出し量を、パワーローラ挟圧力による変形に起因したパワーローラ接触点位置のずれ量に対応させることができ、パワーローラ8,9を常時確実にディスクに対し設計通りの箇所で接触させることができて、前記した実施の形態におけると同様な作用効果を達成することができる。
【0038】
図6は本発明の更に他の実施の形態を示し、本実施の形態においても、パワーローラ挟圧力に伴うトラニオン14,15や入出力ディスク4(5)および6(7)の変形に起因したパワーローラ8,9と入出力ディスク4(5)および6(7)との間の摩擦係合位置のずれを補償するために、パワーローラ8,9がパワーローラ回転軸線Oに沿い主軸10に接近する方向へ突き出されるようリンク孔16a,17aを形成する。
【0039】
一方でリンク孔16a,17aは、ディスク回転軸線Oを含み首振り軸線Oに直角な面内における出力ディスク6(7)のパワーローラ接触面6a(7a)に関した曲率中心dと同心の波線nで例示したごとき円形を基準とするが、図6に示すハイ側変速状態に対応したパワーローラ傾転位置からロー側変速状態に対応したパワーローラ傾転位置までの間においてパワーローラ追い出し力を受け止めるリンク孔16a,17aの円周領域γを含む領域、好ましくはパワーローラ傾転状態が図6のごとくハイ側変速状態である時のパワーローラ回転軸線Oの両側1/4ずつの円周領域を、当該パワーローラ回転軸線(O)方向において主軸10(ディスク回転軸線)から遠ざかる方向へ拡大させる。
【0040】
この拡大に当たっては、図示したハイ側変速状態である時にパワーローラ追い出し力を受け止めるリンク孔円周箇所pから上記曲率中心dまでの距離r2が、ロー側変速状態の時にパワーローラ追い出し力を受け止めるリンク孔円周箇所qから上記曲率中心dまでの距離r1よりも(Δr2−Δr1)だけ大きくなるよう、リンク孔円周箇所p,q間におけるリンク孔円周領域γの曲率を連続的に変化させる。
これにより、図6に示すハイ側変速状態に対応したパワーローラ傾転位置からロー側変速状態に対応したパワーローラ傾転位置までの間においてパワーローラ追い出し力を受け止めるリンク孔16a,17aの円周領域γを、パワーローラ突き出し量がハイ側変速状態の時よりもロー側変速状態の時に大きくなるような、そして変速状態ごとの要求突き出し量となるような形状にすることができる。
【0041】
この場合も、パワーローラ突き出し量が変速状態に応じて要求突き出し量となるよう連続的に変化することとなり、如何なる変速状態においてもパワーローラ突き出し量を、パワーローラ挟圧力による変形に起因したパワーローラ接触点位置のずれ量に対応させることができ、パワーローラ8,9を常時確実にディスクに対し設計通りの箇所で接触させることができて、前記した実施の形態におけると同様な作用効果を達成することができる。
【0042】
図7は本発明の更に別の実施の形態を示し、本実施の形態においても、パワーローラ挟圧力に伴うトラニオン14,15や入出力ディスク4(5)および6(7)の変形に起因したパワーローラ8,9と入出力ディスク4(5)および6(7)との間の摩擦係合位置のずれを補償するために、パワーローラ8,9がパワーローラ回転軸線Oに沿い主軸10に接近する方向へ突き出されるようリンク孔16a,17aを形成する。
【0043】
また図6の場合と同様に、リンク孔16a,17aは、ディスク回転軸線Oを含み首振り軸線Oに直角な面内における出力ディスク6(7)のパワーローラ接触面6a(7a)に関した曲率中心dと同心の波線nで例示したごとき円形を基準とするが、図7に示すロー側変速状態に対応したパワーローラ傾転位置からハイ側変速状態に対応したパワーローラ傾転位置までの間においてパワーローラ追い出し力を受け止めるリンク孔16a,17aの円周領域γを含む領域、好ましくはパワーローラ傾転状態が図7のごとくロー側変速状態である時のパワーローラ回転軸線Oの両側1/4ずつの円周領域を、当該パワーローラ回転軸線(O)方向において主軸10(ディスク回転軸線)から遠ざかる方向へ縮小させる。
【0044】
この縮小に当たっては、図示したロー側変速状態である時にパワーローラ追い出し力を受け止めるリンク孔円周箇所qから上記曲率中心dまでの距離r1が、ハイ側変速状態の時にパワーローラ追い出し力を受け止めるリンク孔円周箇所pから上記曲率中心dまでの距離r2よりも(Δr1−Δr2)だけ小さくなるよう、リンク孔円周箇所p,q間におけるリンク孔円周領域γの曲率を連続的に変化させる。
これにより、図7に示すロー側変速状態に対応したパワーローラ傾転位置からハイ側変速状態に対応したパワーローラ傾転位置までの間においてパワーローラ追い出し力を受け止めるリンク孔16a,17aの円周領域γを、パワーローラ突き出し量がハイ側変速状態の時よりもロー側変速状態の時に大きくなるような、そして変速状態ごとの要求突き出し量となるような形状にすることができる。
【0045】
この場合も、パワーローラ突き出し量が変速状態に応じて要求突き出し量となるよう連続的に変化することとなり、如何なる変速状態においてもパワーローラ突き出し量を、パワーローラ挟圧力による変形に起因したパワーローラ接触点位置のずれ量に対応させることができ、パワーローラ8,9を常時確実にディスクに対し設計通りの箇所で接触させることができて、前記した実施の形態におけると同様な作用効果を達成することができる。
【0046】
なお、上記いずれの実施の形態においてもアッパーリンク6のリンク孔6aおよびロアリンク7のリンク孔7aの双方について同様に形成することとしたが、アッパーリンク6およびロアリンク7のうちいずれか一方のリンク孔に対して上記の対策を施すだけでも程度の差はあれ前記した作用効果を奏し得ること勿論である。
また、図4および図5におけるリンク孔オフセット量をアッパーリンク6とロアリンク7とで同じにすることとしたが、リンク孔オフセット量は両者間で異ならせることができ、更に図6および図7におけるリンク孔の拡大量および縮小量をアッパーリンク6とロアリンク7とで同じにすることとしたが、当該リンク孔の拡大量および縮小量もアッパーリンク6とロアリンク7との間で異ならせてもよいこと勿論である。
ただし、かようにアッパーリンク6とロアリンク7とでリンク孔を異ならせる場合は、その差分だけトラニオン14,15が傾斜することになり、この傾斜がトロイダル型無段変速機の変速に支障をきたさない程度のものとなるように当該差分を決定する必要があることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態になるトラニオン支持構造を具えたトロイダル型無段変速機を示す要部縦断側面図である。
【図2】 同トロイダル型無段変速機を図1のA−A線上で断面とし矢の方向に見て示す横断面図である。
【図3】 同トロイダル型無段変速機のトラニオン支持部を拡大して示す拡大平面図である。
【図4】 同実施の形態になるトラニオン支持構造の詳細を示す、リンク孔の決定要領説明図である。
【図5】 本発明の他の実施の形態になるトラニオン支持構造の詳細を示す、リンク孔の決定要領説明図である。
【図6】 本発明の更に他の実施の形態になるトラニオン支持構造の詳細を示す、リンク孔の決定要領説明図である。
【図7】 本発明の更に別の実施の形態になるトラニオン支持構造の詳細を示す、リンク孔の決定要領説明図である。
【図8】 本発明の発案論理を説明する図面で、
(a)は、従来のトラニオン支持構造を示す、リンク孔とトラニオン端部との嵌合状態に係わる説明図、
(b)は、これとの比較において本発明の論理を説明するのに用いた説明図である。
【符号の説明】
1 変速機ケース
2 フロント側トロイダル伝動ユニット
3 リヤ側トロイダル伝動ユニット
4 入力ディスク
5 入力ディスク
6 出力ディスク
7 出力ディスク
8 パワーローラ
9 パワーローラ
10 主軸
11 ボールスプライン
13 中空出力軸
14 トラニオン
15 トラニオン
16 板状アッパーリンク
16a リンク孔
17 板状ロアリンク
17a リンク孔
18 外球面継手
19 回転軸受
27 アッパーリンク支持ピン
28 ロアリンク支持ピン
34 出力ギヤ
36 カウンタギヤ
37 カウンタシャフト
38 ローディングカム
42 サーボピストン
43 コントロールバルブ
51 軸受

Claims (4)

  1. 主軸上に一対のディスクを嵌合して具え、一方のディスクを主軸上にストローク可能に回転係合させ、他方のディスクを主軸上にストローク不能にして回転自在に支持し、これらディスク間に伝達トルク対応の力で挟圧したパワーローラにより該ディスク間での動力の受渡しを行い、該パワーローラをパワーローラ支持トラニオンと共にパワーローラ回転軸線と直交する首振り軸線周りに傾転させて変速を行い、該トラニオンの両端をそれぞれアッパーリンクおよびロアリンクのリンク孔に嵌合して、パワーローラが前記挟圧力によりディスク回転軸線から遠ざかるパワーローラ回転軸線方向へ追い出されるのを阻止したトロイダル型無段変速機において、
    前記挟圧力に伴う変形に起因したパワーローラとディスクとの間の摩擦係合位置のずれを補償すべくパワーローラがディスク回転軸線に接近するパワーローラ回転軸線方向へ突き出されるよう、前記アッパーリンクおよびロアリンクの少なくとも一方のリンク孔を形成し、
    該リンク孔の中心を、前記首振り軸線に直角でディスク回転軸線を含む面内における前記他方のディスクのパワーローラ接触面に関した曲率中心に対し、前記傾転状態がハイ側変速状態である時のパワーローラ回転軸線方向においてディスク回転軸線から遠ざかる方向へオフセットさせることにより、前記パワーローラ突き出し量を、前記傾転状態がハイ側変速状態である時よりもロー側変速状態である時の方が大きくなるよう構成したことを特徴とするトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造。
  2. 主軸上に一対のディスクを嵌合して具え、一方のディスクを主軸上にストローク可能に回転係合させ、他方のディスクを主軸上にストローク不能にして回転自在に支持し、これらディスク間に伝達トルク対応の力で挟圧したパワーローラにより該ディスク間での動力の受渡しを行い、該パワーローラをパワーローラ支持トラニオンと共にパワーローラ回転軸線と直交する首振り軸線周りに傾転させて変速を行い、該トラニオンの両端をそれぞれアッパーリンクおよびロアリンクのリンク孔に嵌合して、パワーローラが前記挟圧力によりディスク回転軸線から遠ざかるパワーローラ回転軸線方向へ追い出されるのを阻止したトロイダル型無段変速機において、
    前記挟圧力に伴う変形に起因したパワーローラとディスクとの間の摩擦係合位置のずれを補償すべくパワーローラがディスク回転軸線に接近するパワーローラ回転軸線方向へ突き出されるよう、前記アッパーリンクおよびロアリンクの少なくとも一方のリンク孔を形成し、
    該リンク孔の中心を、前記首振り軸線に直角でディスク回転軸線を含む面内における前記他方のディスクのパワーローラ接触面に関した曲率中心に対し、前記傾転状態がロー側変速状態である時のパワーローラ回転軸線方向においてディスク回転軸線に接近する方向へオフセットさせることにより、前記パワーローラ突き出し量を、前記傾転状態がハイ側変速状態である時よりもロー側変速状態である時の方が大きくなるよう構成したことを特徴とするトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造。
  3. 主軸上に一対のディスクを嵌合して具え、一方のディスクを主軸上にストローク可能に回転係合させ、他方のディスクを主軸上にストローク不能にして回転自在に支持し、これらディスク間に伝達トルク対応の力で挟圧したパワーローラにより該ディスク間での動力の受渡しを行い、該パワーローラをパワーローラ支持トラニオンと共にパワーローラ回転軸線と直交する首振り軸線周りに傾転させて変速を行い、該トラニオンの両端をそれぞれアッパーリンクおよびロアリンクのリンク孔に嵌合して、パワーローラが前記挟圧力によりディスク回転軸線から遠ざかるパワーローラ回転軸線方向へ追い出されるのを阻止したトロイダル型無段変速機において、
    前記挟圧力に伴う変形に起因したパワーローラとディスクとの間の摩擦係合位置のずれを補償すべくパワーローラがディスク回転軸線に接近するパワーローラ回転軸線方向へ突き出されるよう、前記アッパーリンクおよびロアリンクの少なくとも一方のリンク孔を形成し、
    パワーローラへの追い出し力を受け止める該リンク孔の円周領域を、前記傾転状態がハイ側変速状態である時のパワーローラ回転軸線方向においてディスク回転軸線から遠ざかる方向へ拡大し、ハイ側変速状態である時にパワーローラ追い出し力を受け止める円周箇所がロー側変速状態の時にパワーローラ追い出し力を受け止める円周箇所よりも、前記首振り軸線に直角でディスク回転軸線を含む面内における前記他方のディスクのパワーローラ接触面に関した曲率中心から遠くに位置するよう前記リンク孔拡大円周領域を形成することにより、前記パワーローラ突き出し量がハイ側変速状態の時よりもロー側変速状態の時に大きくなるよう構成したことを特徴とするトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造。
  4. 主軸上に一対のディスクを嵌合して具え、一方のディスクを主軸上にストローク可能に回転係合させ、他方のディスクを主軸上にストローク不能にして回転自在に支持し、これらディスク間に伝達トルク対応の力で挟圧したパワーローラにより該ディスク間での動力の受渡しを行い、該パワーローラをパワーローラ支持トラニオンと共にパワーローラ回転軸線と直交する首振り軸線周りに傾転させて変速を行い、該トラニオンの両端をそれぞれアッパーリンクおよびロアリンクのリンク孔に嵌合して、パワーローラが前記挟圧力によりディスク回転軸線から遠ざかるパワーローラ回転軸線方向へ追い出されるのを阻止したトロイダル型無段変速機において、
    前記挟圧力に伴う変形に起因したパワーローラとディスクとの間の摩擦係合位置のずれを補償すべくパワーローラがディスク回転軸線に接近するパワーローラ回転軸線方向へ突き出されるよう、前記アッパーリンクおよびロアリンクの少なくとも一方のリンク孔を形成し、
    パワーローラへの追い出し力を受け止める該リンク孔の円周領域を、前記傾転状態がロー側変速状態である時のパワーローラ回転軸線方向においてディスク回転軸線に接近する方向へ縮小し、ハイ側変速状態である時にパワーローラ追い出し力を受け止める円周箇所がロー側変速状態の時にパワーローラ追い出し力を受け止める円周箇所よりも、前記首振り軸線に直角でディスク回転軸線を含む面内における前記他方のディスクのパワーローラ接触面に関した曲率中心から遠くに位置するよう前記リンク孔縮小円周領域を形成することにより、前記パワーローラ突き出し量がハイ側変速状態の時よりもロー側変速状態の時に大きくなるよう構成したことを特徴とするトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造。
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