JP4002746B2 - 不飽和ポリエステル樹脂組成物およびその硬化物、ならびにランプ反射鏡基体 - Google Patents
不飽和ポリエステル樹脂組成物およびその硬化物、ならびにランプ反射鏡基体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4002746B2 JP4002746B2 JP2001324992A JP2001324992A JP4002746B2 JP 4002746 B2 JP4002746 B2 JP 4002746B2 JP 2001324992 A JP2001324992 A JP 2001324992A JP 2001324992 A JP2001324992 A JP 2001324992A JP 4002746 B2 JP4002746 B2 JP 4002746B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- unsaturated polyester
- polyester resin
- resin composition
- weight
- cured product
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L67/00—Compositions of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L67/06—Unsaturated polyesters
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F21—LIGHTING
- F21V—FUNCTIONAL FEATURES OR DETAILS OF LIGHTING DEVICES OR SYSTEMS THEREOF; STRUCTURAL COMBINATIONS OF LIGHTING DEVICES WITH OTHER ARTICLES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- F21V7/00—Reflectors for light sources
- F21V7/22—Reflectors for light sources characterised by materials, surface treatments or coatings, e.g. dichroic reflectors
- F21V7/24—Reflectors for light sources characterised by materials, surface treatments or coatings, e.g. dichroic reflectors characterised by the material
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F21—LIGHTING
- F21V—FUNCTIONAL FEATURES OR DETAILS OF LIGHTING DEVICES OR SYSTEMS THEREOF; STRUCTURAL COMBINATIONS OF LIGHTING DEVICES WITH OTHER ARTICLES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- F21V7/00—Reflectors for light sources
- F21V7/22—Reflectors for light sources characterised by materials, surface treatments or coatings, e.g. dichroic reflectors
- F21V7/28—Reflectors for light sources characterised by materials, surface treatments or coatings, e.g. dichroic reflectors characterised by coatings
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K3/00—Use of inorganic substances as compounding ingredients
- C08K3/18—Oxygen-containing compounds, e.g. metal carbonyls
- C08K3/24—Acids; Salts thereof
- C08K3/26—Carbonates; Bicarbonates
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K7/00—Use of ingredients characterised by shape
- C08K7/02—Fibres or whiskers
- C08K7/04—Fibres or whiskers inorganic
- C08K7/14—Glass
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L31/00—Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an acyloxy radical of a saturated carboxylic acid, of carbonic acid or of a haloformic acid; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L31/02—Homopolymers or copolymers of esters of monocarboxylic acids
- C08L31/04—Homopolymers or copolymers of vinyl acetate
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L33/00—Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides or nitriles thereof; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L33/04—Homopolymers or copolymers of esters
- C08L33/06—Homopolymers or copolymers of esters of esters containing only carbon, hydrogen and oxygen, which oxygen atoms are present only as part of the carboxyl radical
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L67/00—Compositions of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L67/02—Polyesters derived from dicarboxylic acids and dihydroxy compounds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L75/00—Compositions of polyureas or polyurethanes; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L75/04—Polyurethanes
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
- Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、不飽和ポリエステル樹脂組成物およびその硬化物に関し、詳しくは自動車に装備されるヘッドランプ、フォグランプ等のランプ反射鏡基体成形用に好適な不飽和ポリエステル樹脂組成物およびその硬化物、ならびに該硬化物からなるランプ反射鏡基体に関する。
【0002】
【従来の技術】
不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂は、壁材、床材、浴槽や化粧台等、あるいはタイル、人工大理石等の住建機材分野、船舶分野、自動車分野、電気・電子分野等の広範囲の分野に利用されてきている。自動車分野において自動車に装備されるヘッドランプ、フォグランプ等のランプ反射鏡は、非常に高い光輝度の電球が使用されるために、使用時にフィラメントから発生する高熱に耐え得ることが必要であることから、ランプ反射鏡基体は耐熱性に優れた熱硬化性樹脂組成物から成形される。例えば、特公昭57−28442号公報には、10〜25重量%のガラス繊維および50〜65重量%の炭酸カルシウムなどの充填材を含有する低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物に、相溶性内部潤滑剤として、充填材と化学的に結合しているステアリン酸カルシウム、硬化剤として脂肪族ペルオキシ化合物を含有させたランプ反射鏡成形用組成物が開示されている。
【0003】
しかしながら、ランプ反射鏡、特に自動車に装備されるヘッドランプに使用し得る好適なランプ反射鏡は、ランプ点灯時の発熱温度(約180℃)に耐え得る耐熱性と強度が要求されるが、特公昭57−28442号公報に開示されている低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物を基体材料としたランプ反射鏡は、長時間使用した場合、ランプ点灯時の灯室内の熱上昇により熱変形を起こすことがある。また、ランプ反射鏡基体を射出成形する際に発生する熱収縮により基材が収縮し、寸法安定性や表面平滑性が損なわれることが判明した。
【0004】
その結果、反射鏡表面に歪が発生し、その歪に起因して反射鏡表面が凹凸面となり電球からの照射光が正確に制御できず、配光規格を満足することができなくなったり、対向車両に対する眩光を生じたりする問題がある。
【0005】
このような問題点を解決するものとして、特開平9−97512号公報に、ガラス転移温度150℃以上の不飽和ポリエステル樹脂、150℃以上の熱可塑性樹脂、ガラス繊維および無機充填剤を含有した樹脂組成物が開示されている。しかしながら、上記樹脂組成物から得られる成形物はこれまでのものに比べれば耐熱性は改良されるものの未だ十分とはいえない。また上記樹脂組成物は今一歩成形サイクル性に問題があり必ずしも十分満足できるものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、自動車用ランプ反射鏡基体に要求される性能を満足すると共に、優れた耐熱性、寸法安定性、表面平滑性および強度を有する不飽和ポリエステル樹脂組成物およびその硬化物ならびに該硬化物からなるランプ反射鏡基体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために種々多角的に検討を行い、特定の化学結合基を特定の濃度で含有する不飽和ポリエステルを重合性不飽和単量体に溶解してなる不飽和ポリエステル樹脂を用い、ガラス繊維、無機充填材および液状熱可塑性樹脂を配合した不飽和ポリエステル樹脂組成物およびその硬化物が所期の目的を達成することが見出された。
【0009】
本発明は、(1)不飽和ポリエステル1g当たり、二重結合基濃度5.10〜5.90mmol/g、エーテル結合基濃度1.50〜2.50mmol/g、イソプロピリデン結合基濃度1.05〜1.30mmol/g、エチレン結合基濃度2.50〜3.50mmol/g、およびメチレン結合基濃度3.20〜3.60mmol/gを含有し、かつ多価アルコール成分として、エチレングリコール、ジプロピレングリコールおよびネオペンチルグリコールを必須成分とする多価アルコールとα、β−不飽和二塩基酸またはその無水物とを重縮合して得られる不飽和ポリエステル65〜75重量%を、重合性不飽和単量体25〜35重量%に溶解してなる不飽和ポリエステル樹脂8〜20重量%、ガラス転移点150℃以下のアクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、飽和ポリエステル樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂30〜45重量%を重合性不飽和単量体55〜70重量%に溶解してなる液状熱可塑性樹脂4〜12重量%、ガラス繊維8〜20重量%および無機充填材50〜75重量%を含有してなることを特徴とする不飽和ポリエステル樹脂組成物に関する。
【0013】
(2)重合性不飽和単量体が、スチレン系単量体であることを特徴とする上記(1)記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物に関する。
【0014】
(3)無機充填材が、平均粒径0.2〜20μmを有する炭酸カルシウムであることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物に関する。
【0015】
(4)ガラス繊維が、繊維径6〜18μmであり繊維長1〜20μmであることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物に関する。
【0016】
さらに本発明は、(5)上記(1)〜(4)記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物を硬化させた硬化物の60°光沢が88%以上で、ガラス転移点が180℃以上であり、かつ200℃で200時間熱処理したときの加熱減量が1.5%以下であることを特徴とする不飽和ポリエステル樹脂硬化物に関する。
【0017】
(6)上記(1)〜(4)記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物を硬化させた硬化物の引張り強度が20MPa以上、曲げ強度が40MPa以上であり、かつアイゾット衝撃強度が40J/m以上であることを特徴とする不飽和ポリエステル樹脂硬化物に関する。
【0018】
(7)上記(1)〜(4)記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物を硬化させた硬化物からなるランプ反射鏡基体に関する。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明は、耐熱性、寸法安定性、表面平滑性ならびに機械的強度に優れた不飽和ポリエステル樹脂組成物に関し、不飽和ポリエステル樹脂8〜20重量%、液状熱可塑性樹脂4〜12重量%、ガラス繊維8〜20重量%および無機充填材50〜75重量%を含有してなる不飽和ポリエステル樹脂組成物、および該不飽和ポリエステル樹脂組成物を硬化させた硬化物からなるランプ反射鏡基体に関する。本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、自動車用ランプ反射鏡基体成形用として特に好適である。以下、本発明について自動車用ランプ反射鏡基体成型用樹脂組成物を例に説明する。
【0020】
本発明における不飽和ポリエステル樹脂は、α,β−不飽和二塩基酸またはその無水物からなる酸成分と多価アルコールとを重縮合して得られる不飽和ポリエステルと重合性不飽和単量体とを混合した液状樹脂であり、不飽和ポリエステル65〜75重量%と重合性不飽和単量体35〜25重量%との割合で含有する。
【0021】
一般に、マレイン酸や無水マレイン酸等のα,β−不飽和二塩基酸と多価アルコールとを重縮合させて得られる不飽和ポリエステルを、スチレンモノマーに溶解させて調製した不飽和ポリエステル樹脂を、有機過酸化物系硬化剤の存在下で硬化させたとき、使用した多価アルコールの種類によって、硬化物の化学的性質、熱的性質および機械的性質が異なることは知られていることである。
例えば、無水マレイン酸とプロピレングリコールとを重縮合して得られる不飽和ポリエステルはスチレンモノマーとの相溶性に優れ、スチレンモノマーに溶解した不飽和ポリエステル樹脂から得られる硬化物は物性のバランスも比較的良好なものである。しかしながら、硬くて脆い傾向があり耐衝撃性に劣る。
また多価アルコールとしてエチレングリコールを使用した場合は、耐衝撃性の点は良好であるが、得られる不飽和ポリエステルがスチレンモノマーとの相溶性に乏しいので通常他の多価アルコールと併用される。またジエチレングリコールを使用した場合には、柔軟性、耐クラック性は良いが、耐熱性が劣る欠点がある。ジプロピレングリコールを使用した場合には、靭性を有する硬化物が得られるが耐熱性が劣る欠点がある。またネオペンチルグリコールを使用した場合は、顔料分散性に優れ、耐水性、耐薬品性、耐候性が良好は硬化物が得られるが、比較的高価である。
【0022】
本発明は、耐熱性、寸法安定性、表面平滑性ならびに機械的強度に優れた不飽和ポリエステル樹脂組成物を目的とするものであり、本発明においては、マレイン酸またはその無水物、フマル酸、イタコン酸およびシトラコン酸から選ばれる少なくとも1種のα,β―不飽和二塩基酸またはその無水物と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコールおよびジプロピレングリコールから選ばれる少なくとも1種の多価アルコールとを重縮合させて得られる不飽和ポリエステル中に存在させる結合基濃度を特定の範囲とした不飽和ポリエステル樹脂を用いることを特徴とするものである。
【0023】
すなわち、本発明における不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和ポリエステル1g当たり、二重結合基濃度5.10〜5.90mmol/g、エーテル結合基濃度1.50〜2.50mmol/g、イソプロピリデン結合基濃度1.05〜1.30mmol/g、エチレン結合基濃度2.50〜3.50mmol/gおよびメチレン結合基濃度3.20〜3.60mmol/gを含有することを特徴とし、これにより本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物から得られる硬化物は目的とする特性、物性を満足することができるものである。
【0024】
本発明において、使用される上記のα,β−不飽和二塩基酸またはその無水物としては、マレイン酸またはその無水物、フマル酸、イタコン酸およびシトラコン酸の1種または2種以上が用いられる。特に、マレイン酸またはその無水物、フマル酸が好適に用いられる。また、飽和二塩基酸またはその無水物としては、フタル酸またはその無水物、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、アジピン酸およびセバシン酸等が必要に応じて用いられ、1種または2種以上を上記のα,β−不飽和二塩基酸またはその無水物と混合して使用される。
【0025】
本発明において、上記のα,β−不飽和二塩基酸またはその無水物は、1分子中に1モルの二重結合基を有するので、その使用量は上記の本発明における不飽和ポリエステル1g中に存在させる二重結合基の濃度を満足する範囲で、他の成分との関係で決められる。
【0026】
本発明において使用される多価アルコールは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコールなどが挙げられ、これらは1種または2種以上を混合して使用することができる。本発明においては、多価アルコール成分として、特にエチレングリコール、ジプロピレングリコールおよびネオペンチルグリコールの3種類を必須成分として使用することが所望する特性等の点から望ましい。
またこれらの多価アルコールの他に必要に応じて1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよび水素化ビスフェノールAなどの1種または2種以上を上記多価アルコールに混合して使用することができる。
【0027】
上記の多価アルコールにおいて、エチレングリコールは1分子中に1モルのエーテル結合基を、プロピレングリコールは1分子中に1モルのメチレン結合基を、ネオペンチルグリコールは1分子中に1モルのイソプロピリデン結合基を、ジエチレングリコールは1分子中に1モルのエチレン結合基と1モルのエーテル結合基とを、またジプロピレングリコールは1分子中に1モルのメチレン結合基と1モルのエーテル結合基とをそれぞれ有している。したがって、これら多価アルコールの使用量は上記の本発明における不飽和ポリエステル1g中に存在させるそれぞれの結合基の濃度を満足する範囲で、他の成分との関係で決められる。
【0028】
本発明に使用される二重結合を有する重合性不飽和単量体としては、例えば、スチレンモノマー、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、p−メチルスチレン、メチルメタクリレート、ジアリルフタレート、およびジアリルイソフタレート等が挙げられる。これらの重合性不飽和単量体は1種または2種以上を混合して使用することができる。これらの重合性不飽和単量体は、通常、予め所定量の全量を不飽和ポリエステルに混合して不飽和ポリエステル樹脂中に含有させるが、その一部を不飽和ポリエステル樹脂組成物調製時に添加し所望の樹脂組成物とすることができる。
【0029】
不飽和ポリエステル樹脂は、所定量の不飽和ポリエステルと重合性不飽和単量体とを混合して相互に溶解させ、または相互に混合することにより調製される。この際、ゲル化させることなく安定に調製するために、および調製された不飽和ポリエステル樹脂の貯蔵安定性のために通常重合禁止剤が添加される。重合禁止剤は、例えば、ハイドロキノン、パラベンゾキノン、メチルハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン等の多価フェノール系重合禁止剤が挙げられる。これらの重合禁止剤は、本発明の樹脂組成物中、通常0.02〜0.5重量%、好ましくは0.05〜0.15重量%が用いられ、予めその全量を不飽和ポリエステル樹脂中に含有させてもよく、必要に応じて、所定量の一部を本発明樹脂組成物の構成成分の一つである液状熱可塑性樹脂に含有させておくこともでき、また、その一部を不飽和ポリエステル樹脂組成物調製時に添加し所望の樹脂組成物とすることができる。
【0030】
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物には硬化剤が使用される。硬化剤としては、通常、好適には有機化酸化物が用いられる。これらの硬化剤は、例えば、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等が例示される。これらの硬化剤は、本発明の樹脂組成物中、好ましくは0.2〜5重量%、より好ましくは、0.2〜3.0重量%の量が用いられる。
【0031】
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物には、硬化時の収縮を抑制する目的で液状熱可塑性樹脂が添加される。この液状熱可塑性樹脂は、熱可塑性樹脂30〜45重量%を1分子中に重合性二重結合を有する重合性単量体55〜70重量%に溶解させたものである。この熱可塑性樹脂は例えば、スチレン系共重合体、ポリエチレン、ポリ酢酸ビニル系重合体、ポリ塩化ビニル系重合体、ポリメタクリル酸メチルおよびポリメタクリル酸メチル共重合体、ABS樹脂、変性ABS樹脂、ポリカプロラクトン、変性ポリウレタン、飽和ポリエステル樹脂等を挙げることができる。これらのうち、特に、ポリメタクリル酸メチルおよびポリメタクリル酸メチル共重合体、ポリ酢酸ビニルおよびスチレン−酢酸ビニル共重合体、熱可塑性ウレタン、飽和ポリエステル樹脂等が、分散性、低収縮性、剛性等の点から好ましい。これらの液状熱可塑性樹脂は本発明樹脂組成物中4〜12重量%、好ましくは6〜10重量%含有する量で配合される。
【0032】
本発明に使用される上記の液状熱可塑性樹脂は、不飽和ポリエステル樹脂の硬化時の発熱温度において熱膨張を起こす性質を有するものであり、かかる性能を十分に発揮するにはそのガラス転移点が150℃以下のものであることが望ましく、特に120℃〜−10℃が好ましい。ガラス転移点が150℃以下である場合に、成形時の熱可塑性樹脂の十分な熱膨張が得られ不飽和ポリエステル樹脂の硬化収縮を十分に抑制することができ、寸法安定性および表面平滑性に優れた硬化物を得ることができる。したがって、本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物から寸法安定性および表面平滑性に優れたランプ反射鏡基体を得ることができる。
【0033】
また、本発明不飽和ポリエステル樹脂組成物は、補強材料としてガラス繊維が配合される。使用されるガラス繊維は繊維径6〜18μmで、繊維長1〜20mmのものが、好ましくは繊維径10〜16μmで、繊維長3〜15mmのものが使用される。このガラス繊維は本発明樹脂組成物中8〜20重量%,好ましくは10〜18重量%の量で配合される。ガラス繊維の配合量が上記範囲よりも多い場合には成形時の樹脂組成物の流動性が低下し、また成形品の表面が粗くなり好ましくなく、逆に配合量が上記範囲よりも少ない場合には、所望の強度が得られず好ましくない。上記範囲内でガラス繊維を配合した本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物からランプ反射鏡基体を成形した場合、表面平滑性に優れ、優れた機械的強度を示し十分な耐衝撃強度を有するランプ反射鏡基体を得ることができる。
【0034】
本発明不飽和ポリエステル樹脂組成物には、無機充填材が配合される。無機充填材としては、例えば、炭酸カルシウム、マイカ、タルク、グラファイト、カーボンブラック、アスベスト、水酸化アルミニウム等が例示される。これらのうち、特に平均粒子径が0.2〜20μm、好ましくは1〜10μmの炭酸カルシウムが好適であり、本発明樹脂組成物中50〜75重量%、好ましくは55〜70重量%の量で含有するように配合することが好適である。上記の範囲よりも多い場合には、成形時の流動性が悪くなり好ましくなく、少ない場合には所望の物性を得ることができない。
【0035】
さらに本発明不飽和ポリエステル樹脂組成物には、成形物を金型から容易に脱型するために内部離型剤が添加されることが好ましい。内部離型剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム等の脂肪酸金属塩が使用され、これらのうち、ステアリン酸塩が好ましい。その添加量は、好ましくは0.5〜5.0重量%、より好ましくは0.4〜4.0重量%である。これにより成形物にクラック等が発生することなく成形時に安定した脱型を行うことができる。上記の範囲よりも少ない場合には脱型性が劣り、多い場合には、硬化物への表面塗装性、密着が低下する。このような範囲で内部離型剤を含有した不飽和ポリエステル樹脂組成物からランプ反射鏡基体を成形した場合、ランプ反射鏡として必要な反射面の表面処理(プライマー処理)を容易に行なうことができ、塗装のレベリング性、密着性を十分に確保することができる。
【0036】
さらにまた、本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物には、必要に応じて、顔料や酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の増粘剤を少量含有させることができる。
【0037】
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物から得られる硬化物は、ランプ反射鏡基体に要求される60°光沢が88以上、ガラス転移点が180℃以上、200℃で200時間熱処理後の加熱減量が1.5%以下、引張り強度が20MPa以上、曲げ強度が40MPa以上、アイゾッド衝撃強度が40J/m以上を満足することができる。
【0038】
本発明不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いたランプ反射鏡基体の成形について一例を説明する。すなわち、不飽和ポリエステル樹脂8〜20重量%、液状熱可塑性樹脂4〜12重量%、ガラス繊維8〜20重量%、無機充填材50〜75重量%、さらに硬化剤0.2〜5重量%、内部離型剤0.4〜5重量%、増粘剤0.02〜0.3重量%を混合した不飽和ポリエステル樹脂組成物を、ランプ反射鏡基体成形用の適宜形状の金型に、好ましくは射出成形または射出圧縮成形により注入し、次いで加熱、硬化させてランプ反射鏡基体が成形される。ここで、射出に先だって金型キャビティ内の空間部を減圧にするために、真空源と連結したタンクを金型と連結して、射出前にキャビティ内の空気を除去するようにすることが好ましい。硬化に際して、金型を好ましくは130℃〜180℃、より好ましくは140℃〜160℃に加熱する。硬化時間は目的とするランプ反射鏡基体の厚さに応じて適宜設定されるが、通常0.3〜4分程度が好適である。硬化時の熱収縮は殆ど認められず、金型から脱型されたランプ反射鏡基体の表面状態は非常に良好で、歪がなく高い光沢を有するものであった。
【0039】
次いで、該反射鏡基体の表面にアルミニウム等の金属皮膜処理を行うに際して、アンダーコートとしてプライマーを塗布し、表面の活性化を行うことが好ましい。このプライマーコート上に,必要に応じて1種または2種以上のラッカーを塗布してもよい。次いで、この上に、アルミニウム等の金属皮膜を真空蒸着またはスパッタリング法により成形して反射鏡面を形成する。なお、ラッカーは反射鏡表面と反射性アルミニウム皮膜と接着性を有するものが使用され、例えば、ポリエステル、ポリブタジエン、エポキシ、アクリル、またはアルキッド樹脂等が好ましい。さらにまた所望により金属皮膜の上にラッカーの保護膜を設けることもできる。
【0040】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。本実施例において、硬化物の物性は下記により測定した。
【0041】
ガラス転移点(Tg)は、硬化物の動的粘弾性率を、オリエンテック社製レオバイブロン RHEO−1023を用いて、昇温速度2℃/min.、引張り荷重100gf、加振周波数10Hz、加振振幅25μmの条件で測定し、この動的粘弾性から求めた。(バイブロン法)
【0042】
表面光沢は、鏡面光沢計を用いて、JIS Z 8741(1983)に準拠して60°の光沢を測定した。
【0043】
引張り強度は、JIS K 6911(1995)5−18−1に準拠して測定した。
【0044】
曲げ強度は、JIS K 6911(1995)5−17−1に準拠して測定した。
【0045】
アイゾッド衝撃強度は、JIS K 6911(1995)5−20に準拠して測定した。
【0046】
収縮率は、JIS K 6911(1995)5−7に準拠して測定した。
【0047】
加熱減量は、100mm×100mmのテストピース(リブ付き)を用い、加熱器としてオーブンを使用した。
テストピースを表面の水分を除去するために100〜120℃で1時間乾燥した。乾燥後室温(25℃)で、初期重量を測定した。次いで、200℃に設定されたオーブン中にテストピースを置き、同温度で200時間加熱処理した後、オーブンから取出し室温に放置した後、25℃で加熱処理後の重量を測定し、初期重量から加熱処理後の重量を差し引きし加熱減量(%)を求めた。
【0048】
実施例
(1)不飽和ポリエステル樹脂の合成
【0049】
合成例1
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管および塔頂部温度計を装備した部分還流器を備えた反応器に、無水マレイン酸980.6g(10モル)、ネオペンチルグリコール229.1g(2.2モル)、エチレングリコール322.8g(5.2モル)、およびジプロピレングリコール415.9g(3.1モル)を仕込み、窒素ガス気流下に、205℃まで昇温し、1段法により常法にしたがって重縮合反応を行って酸価12の不飽和ポリエステル(a)を得た。この不飽和ポリエステル(a)1730gを0.63gのハイドロキノンを溶解した777gのスチレンモノマーに溶解し、2507gの不飽和ポリエステル樹脂(A)を得た。
【0050】
合成例2
合成例1と同様の反応器に、無水マレイン酸980.6g(10モル)、ネオペンチルグリコール229.1g(2.2モル)、プロピレングリコール15.2g(0.19モル)、エチレングリコール335.2g(5.4モル)およびジプロピレングリコール362.3g(2.7モル)を仕込み、窒素ガス気流下に、205℃まで昇温し、1段法により常法にしたがって重縮合反応を行って酸価14の不飽和ポリエステル(b)を得た。この不飽和ポリエステル(b)1708gを0.62gのハイドロキノンを溶解した768gのスチレンモノマーに溶解し、2476gの不飽和ポリエステル樹脂(B)を得た。
【0051】
合成例3
合成例1と同様の反応器に、無水マレイン酸980.6g(10モル)、ネオペンチルグリコール197.9g(1.9モル)、プロピレングリコール45.7g(0.6モル)、エチレングリコール335.2g(5.4モル)およびジプロピレングリコール348.8g(2.6モル)を仕込み、窒素ガス気流下に、205℃まで昇温し、1段法により常法にしたがって重縮合反応を行って酸価13の不飽和ポリエステル(c)を得た。この不飽和ポリエステル(c)1694gを0.62gのハイドロキノンを溶解した761gのスチレンモノマーに溶解し、2455gの不飽和ポリエステル樹脂(C)を得た。
【0052】
合成例4
合成例1と同様の反応器に、無水マレイン酸980.6g(10モル)、ネオペンチルグリコール197.9g(1.9モル)、プロピレングリコール30.4g(0.4モル)、エチレングリコール322.8g(5.2モル),ジエチレングリコール42.4g(0.4モル)およびジプロピレングリコール348.8g(2.6モル)を仕込み、窒素ガス気流下に、205℃まで昇温し、1段法により常法にしたがって重縮合反応を行って酸価11の不飽和ポリエステル(d)を得た。この不飽和ポリエステル(d)1708gを0.62gのハイドロキノンを溶解した768gのスチレンモノマーに溶解し、2476gの不飽和ポリエステル樹脂(D)を得た。
【0053】
比較例1
合成例1と同様の反応器に、無水マレイン酸980.6g(10モル)、エチレングリコール316.6g(5.1モル)、およびジプロピレングリコール724.5g(5.4モル)を仕込み、窒素ガス気流下に、205℃まで昇温し、1段法により常法にしたがって重縮合反応を行って酸価12の不飽和ポリエステル(e)を得た。この不飽和ポリエステル(e)1805gを0.66gのハイドロキノンを溶解した811gのスチレンモノマーに溶解し、2616gの不飽和ポリエステル樹脂(E)を得た。
【0054】
比較例2
合成例1と同様の反応器に、無水マレイン酸980.6g(10モル)、ネオペンチルグリコール197.9g(1.9モル)、エチレングリコール161.4g(2.6モル)、およびジプロピレングリコール805.0g(6モル)を仕込み、窒素ガス気流下に、205℃まで昇温し、1段法により常法にしたがって重縮合反応を行って酸価11の不飽和ポリエステル(f)を得た。この不飽和ポリエステル(f)1925gを0.70gのハイドロキノンを溶解した865gのスチレンモノマーに溶解し、2790gの不飽和ポリエステル樹脂(F)を得た。
【0055】
比較例3
合成例1と同様の反応器に、無水フタル酸148.1g(1モル)、無水マレイン酸882.5g(9.0モル)、プロピレングリコール494.6g(6.5モル)、エチレングリコール62.1g(1モル)、およびジエチレングリコール318.4g(3モル)を仕込み、窒素ガス気流下に、205℃まで昇温し、1段法により常法にしたがって重縮合反応を行って酸価14の不飽和ポリエステル(g)を得た。この不飽和ポリエステル(g)1690gを0.62gのハイドロキノンを溶解した760gのスチレンモノマーに溶解し、2450gの不飽和ポリエステル樹脂(G)を得た。
【0056】
比較例4
合成例1と同様の反応器に、無水フタル酸222.2g(1.5モル)、無水マレイン酸833.5g(8.5モル)、プロピレングリコール494.6g(6.5モル)、エチレングリコール62.1g(1モル)、およびジエチレングリコール318.4g(3モル)を仕込み、窒素ガス気流下に、205℃まで昇温し、1段法により常法にしたがって重縮合反応を行って酸価13の不飽和ポリエステル(h)を得た。この不飽和ポリエステル(h)1716gを0.62gのハイドロキノンを溶解した771gのスチレンモノマーに溶解し、2487gの不飽和ポリエステル樹脂(H)を得た。
【0057】
上記合成例1〜4および比較例1〜4で得られた不飽和ポリエステル1g当たりの各結合基濃度を表1に示した。表1から明らかなように上記合成例で得られた不飽和ポリエステル(a)〜(d)はいずれも二重結合基濃度、エーテル結合基濃度、エチレン結合基濃度、イソプロピリデン基結合基濃度、およびメチレン結合基濃度が本発明で規定する範囲を満足する。比較例で得られた不飽和ポリエステル(e)〜(h)は本発明で規定される結合基のいずれかの要件を満足しないものである。すなわち、(e)はエーテル結合基濃度、イソプロピリデン結合基濃度およびメチレン結合基濃度が、(f)は二重結合基濃度、エーテル結合基濃度、エチレン結合基濃度、イソプロピリデン結合基濃度およびメチレン結合基濃度が、(g)はエチレン結合基濃度、イソプロピリデン結合基濃度およびメチレン結合基濃度が、(h)は二重結合基濃度、エーテル結合基濃度、エチレン結合基濃度、イソプロピリデン結合基濃度およびメチレン結合基濃度が、それぞれ本発明で規定する濃度を満足しない。
【0058】
(2)樹脂組成物の調製および各樹脂組成物の物性
上記合成例1〜4および比較例1〜4で得られた不飽和ポリエステル樹脂(A)〜(H)を用いて下記により樹脂組成物を調製し、各樹脂組成物についてその硬化物の物性を測定した。
上記合成で得られた(A)〜(H)の不飽和ポリエステル樹脂をそれぞれ1170g、数平均分子量35,000の液状熱可塑性樹脂(ポリメタクリル酸メチル系樹脂40重量%とスチレンモノマー60重量%との混合物)780g、内部離型剤(ステアリン酸亜鉛)100g、増粘剤(酸化マグネシウム)5g、硬化剤(t−ブチルパーオキシベンゾエート)40g、無機充填材(平均粒子径5μmの炭酸カルシウム)5850gおよびガラス繊維(繊維径13μm、繊維長6mm)1650gをニーダーで分散混合して不飽和ポリエステル樹脂組成物を調製した。調製した該樹脂組成物を25℃に保持した部屋に24時間放置した後、射出成形法により140℃で50秒間熱硬化させ硬化物を得た。その物性を表1に示した。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、優れた耐熱性、寸法安定性、表面平滑性および機械的強度を有する硬化物を得ることができる。本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物はランプ反射鏡基体成形用材料として好適であり、車両用ランプ反射鏡基体に要求される性能を確保することができる。
Claims (7)
- 不飽和ポリエステル1g当たり、二重結合基濃度5.10〜5.90mmol/g、エーテル結合基濃度1.50〜2.50mmol/g、イソプロピリデン結合基濃度1.05〜1.30mmol/g、エチレン結合基濃度2.50〜3.50mmol/g、およびメチレン結合基濃度3.20〜3.60mmol/gを含有し、かつ多価アルコール成分として、エチレングリコール、ジプロピレングリコールおよびネオペンチルグリコールを必須成分とする多価アルコールとα、β−不飽和二塩基酸またはその無水物とを重縮合して得られる不飽和ポリエステル65〜75重量%を、重合性不飽和単量体25〜35重量%に溶解してなる不飽和ポリエステル樹脂8〜20重量%、ガラス転移点150℃以下のアクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、飽和ポリエステル樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂30〜45重量%を重合性不飽和単量体55〜70重量%に溶解してなる液状熱可塑性樹脂4〜12重量%、ガラス繊維8〜20重量%および無機充填材50〜75重量%を含有してなることを特徴とする不飽和ポリエステル樹脂組成物。
- 重合性不飽和単量体が、スチレン系単量体であることを特徴とする請求項1記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物。
- 無機充填材が、平均粒径0.2〜20μmを有する炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1または2に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物。
- ガラス繊維が、繊維径6〜18μmであり繊維長1〜20μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物。
- 請求項1〜4記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物を硬化させた硬化物の60°光沢が88%以上で、ガラス転移点が180℃以上であり、かつ200℃で200時間熱処理したときの加熱減量が1.5%以下であることを特徴とする不飽和ポリエステル樹脂硬化物。
- 請求項1〜4記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物を硬化させた硬化物の引張り強度が20MPa以上、曲げ強度が40MPa以上であり、かつアイゾット衝撃強度が40J/m以上であることを特徴とする不飽和ポリエステル樹脂硬化物。
- 請求項1〜4記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物を硬化させた硬化物からなるランプ反射鏡基体。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001324992A JP4002746B2 (ja) | 2001-10-23 | 2001-10-23 | 不飽和ポリエステル樹脂組成物およびその硬化物、ならびにランプ反射鏡基体 |
US10/274,969 US7022754B2 (en) | 2001-10-23 | 2002-10-22 | Unsaturated polyester resin composition, cured unsaturated polyester resin and lamp reflecting mirror base |
CNB021473668A CN1200041C (zh) | 2001-10-23 | 2002-10-23 | 不饱和聚酯树脂组合物、固化的不饱和聚酯树脂和灯反射镜基材 |
DE10249400A DE10249400B4 (de) | 2001-10-23 | 2002-10-23 | Ungesättigte Polyesterharzzusammensetzung, gehärtetes ungesättigtes Polyesterharz und Lampenreflektorspiegel-Unterlage |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001324992A JP4002746B2 (ja) | 2001-10-23 | 2001-10-23 | 不飽和ポリエステル樹脂組成物およびその硬化物、ならびにランプ反射鏡基体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003128902A JP2003128902A (ja) | 2003-05-08 |
JP4002746B2 true JP4002746B2 (ja) | 2007-11-07 |
Family
ID=19141630
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001324992A Expired - Lifetime JP4002746B2 (ja) | 2001-10-23 | 2001-10-23 | 不飽和ポリエステル樹脂組成物およびその硬化物、ならびにランプ反射鏡基体 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US7022754B2 (ja) |
JP (1) | JP4002746B2 (ja) |
CN (1) | CN1200041C (ja) |
DE (1) | DE10249400B4 (ja) |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6787226B2 (en) * | 2001-10-23 | 2004-09-07 | Asahi Fiber Glass Company Limited | Chopped strands and molded product of unsaturated polyester resin BMC employing them |
JP2006106297A (ja) * | 2004-10-04 | 2006-04-20 | Kyocera Chemical Corp | 反射鏡用成形品 |
CN1730550B (zh) * | 2005-08-10 | 2011-07-27 | 卢建国 | 车灯型零收缩高平整玻纤增强材料及其制造方法 |
JP5063389B2 (ja) * | 2008-01-30 | 2012-10-31 | リンテック株式会社 | 回路基板用樹脂シート、回路基板用シート、及びディスプレイ用回路基板 |
JP5308737B2 (ja) * | 2008-08-21 | 2013-10-09 | 昭和電工株式会社 | ランプリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物及びその成形物、並びにランプリフレクター |
NZ595452A (en) * | 2009-03-18 | 2013-04-26 | Cosentino Sa | Board, panel or slab formed by stone agglomerate containing an organic binder of vegetable origin |
CN101870806A (zh) * | 2010-07-16 | 2010-10-27 | 江苏金秋竹集团有限公司 | 一种新型玻璃纤维增强塑料 |
KR102012306B1 (ko) | 2012-06-04 | 2019-08-20 | 니혼 유피카 가부시키가이샤 | Led 반사판용 결정성 불포화 폴리에스테르 수지 조성물, 상기 조성물로 이루어지는 입상물, 및 상기 입상물을 성형하여 이루어지는 led 반사판, 표면 실장형 발광 장치, 및 상기 발광 장치를 구비한, 조명 장치 및 화상 표시 장치 |
US9752015B2 (en) * | 2014-08-05 | 2017-09-05 | Boral Ip Holdings (Australia) Pty Limited | Filled polymeric composites including short length fibers |
CN110837141A (zh) * | 2018-08-17 | 2020-02-25 | 宁波长阳科技股份有限公司 | 一种高光泽度高反射率聚酯反射膜及其制备方法 |
EP3626759A1 (en) | 2018-09-21 | 2020-03-25 | Erfindergemeinschaft Lorenz + Grahneis GbR | High-temperature-up-resins (ht-up resin) based on cyclic and non-cyclic raw materials (ht-up) |
CN111454557A (zh) * | 2020-05-18 | 2020-07-28 | 江苏理工学院 | 一种阻燃型的不饱和聚酯树脂的制备工艺 |
CN114133721B (zh) * | 2022-02-07 | 2022-05-03 | 诸城市迪瑞汽车科技有限公司 | 一种bmc树脂的制备方法及其在车灯方面的应用 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR850000841B1 (ko) | 1980-06-13 | 1985-06-15 | 마그나폭스 콘슈머 일렉트로닉스 캄파니 | Am 스테레오 수신기 |
DE3584505D1 (de) * | 1984-12-03 | 1991-11-28 | Ciba Geigy Ag | Verfahren zur herstellung lichtreflektierender koerper. |
US4683266A (en) | 1985-03-18 | 1987-07-28 | Ashland Oil, Inc. | Compositions thickened through urethane reaction |
DE3731067A1 (de) | 1987-09-16 | 1989-04-06 | Basf Ag | Eingedickte formmassen |
AU7843894A (en) | 1993-09-28 | 1995-04-18 | Cambridge Industries, Inc. | Polyeurea modified unsaturated polyester compositions |
JP3174271B2 (ja) | 1995-07-27 | 2001-06-11 | 株式会社小糸製作所 | ランプ反射鏡用成形組成物、それを用いたランプ反射鏡の製造方法及びランプ反射鏡 |
-
2001
- 2001-10-23 JP JP2001324992A patent/JP4002746B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
2002
- 2002-10-22 US US10/274,969 patent/US7022754B2/en not_active Expired - Lifetime
- 2002-10-23 CN CNB021473668A patent/CN1200041C/zh not_active Expired - Fee Related
- 2002-10-23 DE DE10249400A patent/DE10249400B4/de not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE10249400A1 (de) | 2003-05-28 |
CN1200041C (zh) | 2005-05-04 |
US7022754B2 (en) | 2006-04-04 |
CN1414034A (zh) | 2003-04-30 |
JP2003128902A (ja) | 2003-05-08 |
US20030083420A1 (en) | 2003-05-01 |
DE10249400B4 (de) | 2007-07-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN1092774C (zh) | 灯反射器模塑组合物和制备灯反射器的方法 | |
JP4002746B2 (ja) | 不飽和ポリエステル樹脂組成物およびその硬化物、ならびにランプ反射鏡基体 | |
JP6022561B2 (ja) | 不飽和ポリエステル樹脂組成物及びその成形物、並びにランプリフレクター | |
EP1627005A1 (en) | Polyester composition comprising polybutylene terephthalate resin | |
JP6590342B2 (ja) | 不飽和ポリエステル樹脂組成物、ランプリフレクター及びその製造方法 | |
US5558943A (en) | Molding ofBMC molding materials having improved surface properties | |
JPH0912903A (ja) | ゼロ収縮またはわずかな膨張を示す成形品を得るための着色可能な成形用熱硬化性組成物 | |
JP6140484B2 (ja) | ランプリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物及びその成形物、並びにランプリフレクター | |
JPWO2005103152A1 (ja) | ランプリフレクター用低比重不飽和ポリエステル樹脂組成物及びその成形物 | |
WO2019116691A1 (ja) | 不飽和ポリエステル樹脂組成物、その硬化物を含む成形体、及び該成形体を含むランプリフレクター | |
EP0838502B1 (en) | Unsaturated polyester resin composition for directly metallizable headlamp reflectors | |
JP2006225440A (ja) | 光反射成形品用ポリエステル樹脂組成物 | |
JP2006106297A (ja) | 反射鏡用成形品 | |
JP3018452B2 (ja) | 熱硬化性樹脂組成物 | |
JPH051823B2 (ja) | ||
WO2000069971A1 (en) | Resin composition based on unsaturated polyester | |
JP4217118B2 (ja) | 親水化剤及びこれを用いた樹脂体 | |
JPH0453869A (ja) | 成形用樹脂組成物および成形品の製造法 | |
JPS60127314A (ja) | ゲルコ−ト層用熱硬化性樹脂組成物 | |
JPH04180918A (ja) | ビニルエステル樹脂組成物、及びそれをゲルコート層とする成形品 | |
JP2007262247A (ja) | 熱硬化性樹脂組成物、その製造方法及び熱硬化性樹脂成形品 | |
JPH0676544B2 (ja) | 人造大理石の製造法 | |
GB2153368A (en) | Liquid moulding compositions | |
JPH07278423A (ja) | 不飽和ポリエステル樹脂組成物 | |
JPH04258621A (ja) | 低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040817 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060515 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060607 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060804 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070110 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070226 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070801 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070820 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100824 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4002746 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100824 Year of fee payment: 3 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100824 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100824 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110824 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120824 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130824 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |