JP6590342B2 - 不飽和ポリエステル樹脂組成物、ランプリフレクター及びその製造方法 - Google Patents

不飽和ポリエステル樹脂組成物、ランプリフレクター及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、不飽和ポリエステル樹脂組成物、ランプリフレクター及びその製造方法に関する。詳細には、本発明は、自動車用ヘッドランプ等に用いられるランプリフレクターの製造で使用される不飽和ポリエステル樹脂組成物、ランプリフレクター及びその製造方法に関する。
不飽和ポリエステル樹脂に繊維強化材や無機充填材を配合した不飽和ポリエステル樹脂組成物は、成形性が良好である共に、表面平滑性、寸法精度、耐熱性及び機械的強度に優れた硬化物を与えるため、OA機器、事務機器のシャーシ、自動車用ヘッドランプのランプリフレクター等の製造において広く使用されている。
その中でも、ランプリフレクターの製造では、不飽和ポリエステル樹脂組成物を成形及び硬化して得られた成形体(基材)の表面にアンダーコート剤を塗布及び硬化してアンダーコート層を形成した後、アンダーコート層上にアルミニウムや亜鉛等の金属コーティング層(反射層)を蒸着等によって形成する。そのため、ランプリフレクターの製造に使用される不飽和ポリエステル樹脂組成物には、上記の特性に加えて、アンダーコート剤の塗装性に優れた硬化物を与えることも要求される。
しかしながら、不飽和ポリエステル樹脂組成物には、離型性の観点から、金属石鹸等の離型剤が一般に配合されている。この離型剤は、成形体の表面にブリードすることにより、成形体を脱型し易くすることができる一方、アンダーコート剤を成形体の表面に塗布する際にアンダーコート剤の「ハジキ」を生じさせる原因となり、アンダーコート剤を成形体の表面に均一に塗布することができないという問題がある。
この問題を解決する手段として、成形体の表面にブリードした離型剤を洗浄処理、熱処理、フレーム処理等によって除去する方法が知られているが、このような離型剤の除去処理はランプリフレクターの製造効率の低下及び製造コストの増大につながる。
そこで、本出願人らは、以前、不飽和ポリエステルと、特定の架橋剤と、低収縮剤とを所定の割合で配合した不飽和ポリエステル樹脂組成物(特許文献1参照)や、不飽和ポリエステル樹脂にポリブタジエン類を所定の割合で配合した不飽和ポリエステル樹脂組成物(特許文献2参照)を提案した。
特開2010−49918号公報 特開2011−162748号公報
ランプリフレクターは、ランプ(熱源)近くの高温条件下で使用されるため、成形体に含まれる離型剤がランプの熱によって昇華し、レンズに付着して曇り(フォギング)を生じさせることがある。フォギングを防止するためには、成形体を与える不飽和ポリエステル樹脂組成物に含まれる離型剤の量を低減すればよいと考えられるが、離型剤の量を低減すると成形体の離型性が低下してしまう。実際、特許文献1及び2の不飽和ポリエステル樹脂組成物には、所望の離型性が得られる程度の離型剤が配合されており、フォギングを防止するためには、成形体に対して洗浄処理、熱処理、フレーム処理等の除去処理を行い、離型剤を除去しなければならない。
しかしながら、離型剤の除去処理は、ランプリフレクターの製造効率の低下及び製造コストの増大につながるため、離型剤の除去処理を行わなくてもアンダーコート剤の塗装性だけでなく離型性及びフォギング性に優れた成形体を与える不飽和ポリエステル樹脂組成物に対する要求がある。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、寸法精度及び機械的特性に加えて、離型剤の除去処理を行わなくてもアンダーコート剤の塗装性、離型性及びフォギング性に優れた成形体を与える不飽和ポリエステル樹脂組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、製造効率を高め、且つ製造コストを低減することが可能なランプリフレクター及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記のような問題を解すべく鋭意研究した結果、不飽和ポリエステル樹脂組成物において離型剤として一般に使用される金属石鹸の量を低減する代わりにカルボン酸を配合することで、離型剤の除去処理を行わなくてもアンダーコート剤の塗装性、離型性及びフォギング性に優れた成形体を形成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(6)である。
(1)(a)不飽和ポリエステル樹脂、(b)金属石鹸、(c)カルボン酸、(d)無機充填材、(e)低収縮剤、(f)繊維強化材及び(g)硬化剤を含む不飽和ポリエステル樹脂組成物であって、(a)成分100質量部に対して、(b)成分が1〜3質量部、(c)成分が5〜15質量部、(d)成分が350〜550質量部、(e)成分が10〜30質量部、及び(f)成分が70〜120質量部であることを特徴とする不飽和ポリエステル樹脂組成物。
(2)前記(c)カルボン酸は、炭素数が10〜18であることを特徴とする第(1)項に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物。
(3)前記(c)カルボン酸は、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする第(1)項又は第(2)項に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物。
(4)前記(b)金属石鹸は、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム及びステアリン酸マグネシウムからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする第(1)項〜第(3)項のいずれか一項に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物。
(5)第(1)項〜第(4)項のいずれか一項に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物を成形及び硬化して得られた成形体と、前記成形体上に形成されたアンダーコート層と、前記アンダーコート層上に形成された金属反射層とを含むことを特徴とするランプリフレクター。
(6)第(1)項〜第(4)項のいずれか一項に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物を成形及び硬化して成形体を得る工程と、
前記(b)金属石鹸の除去処理を行うことなく、前記成形体上にアンダーコート剤を塗布して硬化させてアンダーコート層を形成する工程と、
前記アンダーコート層上に金属反射層を形成する工程と
を含むことを特徴とするランプリフレクターの製造方法。
本発明によれば、寸法精度及び機械的特性に加えて、離型剤の除去処理を行わなくてもアンダーコート剤の塗装性、離型性及びフォギング性に優れた成形体を与える不飽和ポリエステル樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、生産性を高め、且つ製造コストを低減することが可能なランプリフレクター及びその製造方法を提供することができる。
本発明のランプリフレクターを備えたランプの断面図である。 図1aのa−a'線の拡大断面図である。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、(a)不飽和ポリエステル樹脂、(b)金属石鹸、(c)カルボン酸、(d)無機充填材、(e)低収縮剤、(f)繊維強化材及び(g)硬化剤を含む。本発明において好ましいコーティング組成物は、(a)成分〜(g)成分から本質的になる。ここで、本明細書において「本質的になる」とは(a)成分〜(g)成分を必須成分として含み、本発明の効果を阻害しない範囲において必須成分以外の任意成分を含むことができることを意味する。
以下、各成分について説明する。
(a)不飽和ポリエステル樹脂は、一般に、多価アルコールと不飽和多塩基酸及び任意の飽和多塩基酸とのエステル化反応による縮合生成物(不飽和ポリエステル)を、架橋剤(「反応性希釈剤」ともいう。)に溶解したものである。このような不飽和ポリエステル樹脂は、当該技術分野において一般に公知であり、例えば、「ポリエステル樹脂ハンドブック」(日刊工業新聞社、1988年発行)や「塗料用語辞典」(色材協会編、1993年発行)等に記載されている。
不飽和ポリエステルの合成に用いられる多価アルコールとしては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。多価アルコールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンタンジオール、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールA、グリセリン等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性、機械的強度及び成形性の観点から、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、及びビスフェノールA又は水素化ビスフェノールAが好ましい。これらの多価アルコールは、単独又は複数を組み合わせて用いることができる。
不飽和ポリエステルの合成に用いられる不飽和多塩基酸としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。不飽和多塩基酸の例としては、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸等が挙げられる。これらは、単独又は複数を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、耐熱性、機械的強度及び成形性等の観点から、無水マレイン酸及びフマル酸がより好ましい。
不飽和ポリエステルの合成に用いられる飽和多塩基酸としては、特に限定されず、公知のものを用いることができる。飽和多塩基酸の例としては、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘット酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、テトラクロロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。これらは、単独又は複数を組み合わせて用いることができる。
不飽和ポリエステルは、上記のような原料を用いて公知の方法で合成することができる。この合成における各種条件は、使用する原料やその量に応じて適宜設定する必要があるが、一般的に、窒素ガス等の不活性ガス気流中、140〜230℃の温度にて加圧又は減圧下でエステル化させればよい。このエステル化反応では、必要に応じてエステル化触媒を使用することができる。触媒の例としては、酢酸マンガン、ジブチル錫オキサイド、シュウ酸第一錫、酢酸亜鉛、及び酢酸コバルト等の公知の触媒が挙げられる。これらは、単独又は複数を組み合わせて用いることができる。
不飽和ポリエステルの重量平均分子量(MW)は、特に限定されないが、好ましくは5,000〜20,000である。なお、本明細書において「重量平均分子量」とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(昭和電工株式会社製Shodex GPC−101)を用いて下記条件にて常温(23℃)で測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて求めた値のことを意味する。
カラム:昭和電工製LF−804
カラム温度:40℃
試料:共重合体の0.2質量%テトラヒドロフラン溶液
流量:1mL/分
溶離液:テトラヒドロフラン
検出器:RI−71S
(a)不飽和ポリエステル樹脂に用いられる架橋剤としては、不飽和ポリエステルと重合可能なエチレン性二重結合を有しているものであれば特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。架橋剤の例としては、スチレンモノマー、ジアリルフタレートモノマー、ジアリルフタレートプレポリマー、メタクリル酸メチル、トリアリルイソシアヌレート等が挙げられる。これらは、単独又は複数を組み合わせて用いることができる。
(a)不飽和ポリエステル樹脂における架橋剤の配合量は、特に限定されないが、作業性、重合性、成形体の収縮性及び量調整の自由度の観点から、不飽和ポリエステル及び架橋剤の合計に対して、好ましくは25〜70質量%、より好ましくは35〜65質量%である。
(b)金属石鹸は、当該技術分野において離型剤として一般に用いられている成分である。(b)金属石鹸としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。(b)金属石鹸の例としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム等が挙げられる。これらは、単独又は複数を組み合わせて用いることができる。
(b)金属石鹸の配合量は、(a)不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して1〜3質量部、好ましくは1〜2.5質量部、より好ましくは1〜2質量部である。このような従来よりも少ない配合量の(b)金属石鹸と共に、所定量の(c)カルボン酸を組み合わせて用いることにより、離型剤の除去処理を行わなくても離型性とフォギング性及びアンダーコート剤の塗装性とを兼ね備えた成形体を与える不飽和ポリエステル樹脂組成物を製造することができる。(b)金属石鹸の配合量が1質量部未満であると、離型剤としての成分が不足し、成形体の離型性が低下する。一方、(b)金属石鹸の配合量が3質量部を超えると、離型剤としての成分が多すぎてしまい、成形体の表面に(b)金属石鹸がブリードしてしまう。そのため、所望のフォギング性及びアンダーコート剤の塗装性を有する成形体を得るためには、(b)金属石鹸の除去処理を行わなければならない。
(c)カルボン酸は、(b)金属石鹸の配合量を低減する代わりに配合される成分である。(c)カルボン酸を配合することにより、(b)金属石鹸の配合量を低減しても離型性が低下せず、且つ離型剤の除去処理を行わなくてもアンダーコート剤の塗装性及びフォギング性に優れた成形体を得ることができる。
(c)カルボン酸としては、上記の効果を安定して得る観点から、脂肪族カルボン酸が好ましい。また、(c)カルボン酸の炭素数は、10〜18であることが好ましい。(c)カルボン酸の例としては、カプリン酸(炭素数10)、ウンデシル酸(炭素数11)、ラウリン酸(炭素数12)、トリデシル酸(炭素数13)、ミリスチン酸(炭素数14)、ペンタデシル酸(炭素数15)、パルミチン酸(炭素数16)、マルガリン酸(炭素数17)、ステアリン酸(炭素数18)が挙げられる。これらの中でも、離型性、フォギング性及びアンダーコート剤の塗装性の観点から、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸が好ましい。これらは、単独又は複数を組み合わせて用いることができる。
(c)カルボン酸の配合量は、(a)不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して5〜15質量部、好ましくは6〜13質量部、より好ましくは8〜12質量部である。このような配合量の(c)カルボン酸と共に、従来よりも少ない配合量の(b)金属石鹸を組み合わせて用いることにより、離型剤の除去処理を行わなくても離型性とフォギング性及びアンダーコート剤の塗装性とを兼ね備えた成形体を与える不飽和ポリエステル樹脂組成物を製造することができる。(c)カルボン酸の配合量が5質量未満であると、(c)カルボン酸の量が不足し、成形体の離型性が低下する。一方、(c)カルボン酸の配合量が15質量部を超えると、成形体の機械的特性が低下する。
(d)無機充填材としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。(d)無機充填材の例としては、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ワラストナイト、クレー、タルク、マイカ、石膏、無水ケイ酸、ガラス粉末等が挙げられる。また、成形体の比重を低減する観点から、(d)無機充填材として、ガラスバルーン、シリカバルーン、アルミナバルーン等の中空フィラーを用いてもよい。これらは、単独又は複数を組み合わせて用いることができる。
(d)無機充填材の平均粒子径は、特に限定されないが、好ましくは0.5μm〜15μm以下、より好ましくは0.7μm〜10μmである。(d)無機充填材の平均粒子径が0.5μm未満であると、不飽和ポリエステル樹脂組成物の粘度が高くなって成形性が低下することがある。一方、(d)無機充填材の平均粒子径が15μmを超えると、成形物の表面平滑性及び機械的強度が著しく低下するか、或いは不飽和ポリエステル樹脂組成物の流動性が低下し、成形性が低下することがある。
ここで、本明細書において(d)無機充填材の「平均粒子径」とは、空気透過法によって求めた比表面積から計算によって求めた粒子径を意味する。
平均粒子径=(6×10000)/(真比重×比表面積)
(d)無機充填材の配合量は、(a)不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して350〜550質量部、好ましくは370〜530質量部、より好ましくは400〜500質量部である。(d)無機充填材の配合量が350質量部未満であると、成形体の機械的特性が低下する。一方、(d)無機充填材の配合量が550質量部を超えると、不飽和ポリエステル樹脂組成物中で(d)無機充填材が均一に分散せず、均質な成形体を製造することができない。
(e)低収縮剤としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。低収縮剤の例としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、飽和ポリエステル、スチレン−ブタジエン系ゴム等の低収縮剤として一般に使用されている熱可塑性ポリマーが挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(e)低収縮剤の配合量は、(a)不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して10〜30質量部、好ましくは12〜28質量部、より好ましくは15〜25質量部である。(e)低収縮剤の配合量が10質量部未満であると、成形体の収縮率が高くなり、所望の寸法精度が得られない。一方、(e)低収縮剤の配合量が30質量部を超えると、成形体の機械的特性が低下する。
(f)繊維強化材としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。(f)繊維強化材の例としては、ガラス繊維、パルプ繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ビニロン繊維、カーボン繊維、アラミド繊維、ワラストナイト等の様々な有機繊維及び無機繊維を挙げることができる。その中でも、繊維長1.5〜25mm程度に切断したチョップドストランドガラスを用いることが好ましい。
(f)繊維強化材の配合量は、(a)不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して70〜120質量部、好ましくは75〜115質量部、より好ましくは70〜110質量部である。(f)繊維強化材の配合量が70質量部未満であると、成形体の機械的特性が低下する。一方、(f)繊維強化材の配合量が120質量部を超えると、不飽和ポリエステル樹脂組成物中で(f)繊維強化材が均一に分散せず、均質な成形体を製造することができない。
(g)硬化剤としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。(g)硬化剤の例としては、t−ブチルパーオキシオクトエート、ベンゾイルパーオキサイド、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(g)硬化剤の配合量は、使用する原料に応じて適宜設定すればよく、特に限定されない。(g)硬化剤の配合量は、(a)不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して好ましくは0.5〜10質量部、より好ましくは0.7〜7質量部、さらに好ましくは1〜5質量部である。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、上記の成分に加えて、増粘剤、顔料、減粘剤等の当該技術分野において公知の成分を、本発明の効果を阻害しない範囲において含むことができる。
増粘剤としては、特に限定されないが、例えば、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム等の金属酸化物、及びイソシアネート化合物等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
以上のような成分を含む本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、当該技術分野において通常行われる方法、例えば、ニーダー等を用いて混練することによって製造することができる。
上記のようにして製造される本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、不飽和ポリエステル樹脂組成物において離型剤として一般に使用される(b)金属石鹸の量を低減しているものの、(c)カルボン酸を所定量配合しているので、離型性が良好であり、しかも離型剤の除去処理を行わなくてもアンダーコート剤の塗装性及びフォギング性に優れた成形体を与えることができる。また、本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、(d)無機充填材、(e)低収縮剤、(f)繊維強化材を所定の割合で含有しているので、寸法精度及び機械的特性に優れた成形体を与えることができる。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、所望の形状に成形して硬化することによって成形物を製造することができる。成形及び硬化方法としては、特に限定されず、当該技術分野において通常行われる方法、例えば、圧縮成形、トランスファー成形、射出成形等を用いることができる。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物から得られる成形物は、ランプリフレクターの基材として用いるのに適している。
ランプリフレクターは、一般に、不飽和ポリエステル樹脂組成物を成形及び硬化して得られた成形体(基材)と、成形体上に形成されたアンダーコート層と、アンダーコート層上に形成された金属反射層とを含む。
以下、ランプリフレクターの好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
図1aは、本実施の形態のランプリフレクターを備えたランプの断面図である。また、図1bは、図1aのa−a'線の拡大断面図である。
図1aにおいて、ランプは、一般に、ランプリフレクターと、ランプリフレクターの所定の位置に設けられた光源4と、ランプリフレクターの開口部に設けられたレンズ5とを備えている。ここで、ランプリフレクターは、図1bに示すように、不飽和ポリエステル樹脂組成物を成形及び硬化して得られた成形体1と、成形体1上に形成されたアンダーコート層2と、アンダーコート層2上に形成された金属反射層3とを有する。このランプでは、光源4から生じる光を金属反射層3によって反射させる。
このような構成を有するランプリフレクターは、次のようにして製造することができる。
まず、本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物を成形及び硬化して成形体1を得る。ここで、成形体1は、本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物を圧縮成形、トランスファー成形、射出成形等の公知の成形法を用いて所定の形状に成形及び硬化することによって得ることができる。このようにして得られた成形体1は、離型剤の除去処理を行わなくてもアンダーコート剤の塗装性及びフォギング性に優れている。
次に、離型剤の除去処理を行うことなく、成形体1上にアンダーコート剤を塗布して硬化させてアンダーコート層2を形成する。ここで、従来のランプリフレクターの製造方法にでは、アンダーコート剤の「ハジキ」やフォギング性の問題を解決するために成形体1の表面にブリードした離型剤の除去処理を行う必要があったのに対し、本発明では、離型剤の量を低減することで成形体1の表面にブリードする離型剤の量を低減しているため、成形体1の表面にブリードした離型剤の除去処理を行う必要がない。これにより、ランプリフレクターの製造効率を高めると共に、ランプリフレクターの製造コストを低減することが可能になる。
アンダーコート層2を与えるアンダーコート剤としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。このアンダーコート剤は、プライマー組成物とも呼ばれ、一般にUV硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物である。UV硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂の例としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等の多官能性モノマーの単独重合又は共重合によって得られるアクリル樹脂等が挙げられる。また、この樹脂組成物は、不飽和ポリエステル樹脂、ビニル変性ポリエステル樹脂、フェノール変性ポリエステル樹脂、油脂変性ポリエステル樹脂、シリコーン変性ポリエステル樹脂等のポリエステル樹脂、硬化剤、溶剤等を含んでいてもよい。
アンダーコート剤を成形体1上に塗布する方法としては、特に限定されず、例えば、エアースプレー方式やエアレススプレー方式等の公知の方法を用いることができる。また、硬化方法も、特に限定されず、アンダーコート剤の種類に応じて適宜選択すればよい。
アンダーコート層2の厚さは、要求されるランプリフレクターの大きさ等にあわせて適宜設定すればよいが、一般に10〜50μmである。
次に、アンダーコート層2上に金属反射層3を形成する。金属反射層3の材料としては特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。金属反射層3の材料の例としては、アルミニウム、銀、亜鉛、銀や亜鉛を主体とした合金等が挙げられる。
金属反射層3をアンダーコート層2上に形成する方法としては、特に限定されず、例えば、真空蒸着法等の公知の方法を用いることができる。
金属反射層3の厚さは、要求されるランプリフレクターの大きさなどにあわせて適宜設定すればよいが、一般に800〜2,000Åである。
ランプボディの所定の位置に設けられる光源4及びレンズ5としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。光源4及びレンズ5を設ける方法は、特に限定されず、公知の方法に準じて行うことができる。
このようにして製造される本実施の形態のランプリフレクターは、製造効率が高く、且つ製造コストが安い。
以下、実施例及び比較例によって本発明を詳細に説明するが、これらによって本発明が限定されるものではない。
(不飽和ポリエステル樹脂の合成)
攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管及び温度計を備えた反応容器中に、プロピレングリコール100モル、無水フタル酸30モル、無水マレイン酸70モルを仕込み、定法に従い210℃で酸価が20mgKOH/gになるまで反応させた。次に、反応物100質量部に対してハイドロキノンを0.015質量部添加して160℃に冷却した後、スチレンモノマーをさらに添加して不飽和ポリエステル樹脂を得た。ここで、スチレンモノマーは、不飽和ポリエステル樹脂中で30質量%となるように添加した。また、不飽和ポリエステルの重量平均分子量(MW)を上記の条件にて測定したところ、15,000であった。
(実施例1〜13)
表1に示す配合組成で各成分を仕込み、双碗型ニーダーを用いて混練することで不飽和ポリエステル樹脂組成物を得た。なお、表1及び2に示す(a)不飽和ポリエステル樹脂は、スチレンモノマーを30質量%含有する。
(比較例1〜10)
表2に示す配合組成で各成分を仕込み、双碗型ニーダーを用いて混練することで不飽和ポリエステル樹脂組成物を得た。
上記の実施例及び比較例において、(b)金属石鹸として(b−1)ステアリン酸亜鉛及び(b−2)ステアリン酸カルシウム、(c)カルボン酸として(c−1)ラウリン酸、(c−2)カプリン酸及び(c−3)ステアリン酸、(d)無機充填材として炭酸カルシウム(平均粒子径10μm)、(e)低収縮剤としてポリスチレン、(f)繊維強化材としてチョップドストランドガラス(繊維長6mm)、(g)硬化剤としてt−ブチルパーオキシベンゾエート、増粘剤として酸化マグネシウムを用いた。
上記のようにして得られた実施例及び比較例の不飽和ポリエステル樹脂組成物について、混練性、離型性、アンダーコート剤の塗装性、フォギング性、成形収縮率及び曲げ弾性率の評価を行った。これらの評価の方法は次の通りである。
(1)混練性
双碗型ニーダーを用いて混練して不飽和ポリエステル樹脂組成物を調製する際に、分散不良がない均一な不飽和ポリエステル樹脂組成物が得られるか否かを目視にて評価した。この評価において、不飽和ポリエステル樹脂組成物が均一であった場合を○、不飽和ポリエステル樹脂組成物に分散不良があった場合を×と表す。
(2)離型性
成形温度150℃、射出圧力20MPa、成形時間1分の条件下にてトランスファー成形を行い、トランスファー成形体(φ117mm、厚さ3mm)を作製した。このとき、金型内にトランスファー成形体が残存せず、トランスファー成形体を金型からスムーズに脱型できるか否かを目視にて評価した。この評価において、トランスファー成形体が残存せず、トランスファー成形体を金型からスムーズに脱型できた場合を○、トランスファー成形体が残存し、トランスファー成形体を金型からスムーズに脱型できなかった場合を×と表す。
(3)アンダーコート剤の塗装性
成形温度150℃、射出圧力20MPa、成形時間1分の条件下にてトランスファー成形を行い、トランスファー成形体(φ117mm、厚さ3mm)を作製した。次に、トランスファー成形体の表面にアンダーコート剤(UV硬化性樹脂を含む樹脂組成物)を10μmの厚みとなるように塗装して硬化させることでアンダーコート層を形成した。このとき、アンダーコート剤の塗装部全体に占める塗装が良好な部分(ハジキがない部分)を目視で確認し、その面積の割合を求めた。この評価において、塗装が良好な部分の面積割合が95%以上であった場合を○、塗装が良好な部分の面積割合が95%未満であった場合を×と表す。
(4)フォギング性
成形温度150℃、射出圧力20MPa、成形時間1分の条件下にてトランスファー成形を行い、トランスファー成形体(φ117mm、厚さ3mm)を作製した。このトランスファー成形体から40mm角のサンプルを切り出してガラスシャーレの中に入れ、ガラスシャーレの口をアルミ箔及びゴムを用いて蓋をして完全に密封した。次に、180℃に設定したホットプレート上に、アルミ箔面を下にしてガラスシャーレを載せ、12時間加熱した。この加熱処理の前後におけるガラスシャーレのヘイズ値をヘイズメーター(東洋精機製作所製ヘイズガードII)を用いて測定し、この加熱処理の前後のヘイズ値の差(Δヘイズ値)を求めた。Δヘイズ値が1以下であった場合を○、Δヘイズ値が1超過であった場合を×と表す。
(5)成形収縮率
JIS K−6911 5.7に規定される収縮円盤を、成形温度150℃、成形圧力10MPa、成形時間3分の条件下で圧縮成形することによって作製し、JIS K−6911 5.7に従って成形収縮率を算出した。
(6)曲げ弾性率
JIS K6911に規定される曲げ弾性率試験片を、成形温度150℃、成形圧力10MPa、成形時間3分の条件下で圧縮成形することによって作製し、JIS K6911に基づいて曲げ弾性率を測定した。
上記の評価結果に関し、実施例の結果を表1、比較例の結果を表2にそれぞれ示す。なお、比較例において、(1)混練性又は(2)離型性の評価が×であったものについては、それ以降の評価を行わなかった。
Figure 0006590342
Figure 0006590342
表1及び2の結果からわかるように、(a)成分〜(g)成分を所定の割合で含む実施例1〜13の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、混練性、離型性、アンダーコート剤の塗装性、フォギング性、成形収縮率及び曲げ弾性率の全てが優れていた。
これに対して(b)成分を含んでいない比較例1の不飽和ポリエステル樹脂組成物では離型性が低下し、(b)成分の割合が多い比較例2の不飽和ポリエステル樹脂組成物ではフォギング性及びアンダーコート剤の塗装性が低下した。(c)成分の割合が少ない比較例3の不飽和ポリエステル樹脂組成物では離型性が低下し、(c)成分の割合が多い比較例4の不飽和ポリエステル樹脂組成物では曲げ弾性率が低下した。(d)成分の割合が少ない比較例5の不飽和ポリエステル樹脂組成物では曲げ弾性率が低下し、(d)成分の割合が多い比較例6の不飽和ポリエステル樹脂組成物では混練性が低下した。(e)成分の割合が少ない比較例7の不飽和ポリエステル樹脂組成物では成形収縮率が低下し、(e)成分の割合が多い比較例8の不飽和ポリエステル樹脂組成物では曲げ弾性率が低下した。(f)成分の割合が少ない比較例9の不飽和ポリエステル樹脂組成物では曲げ弾性率が低下し、(f)成分の割合が多い比較例10の不飽和ポリエステル樹脂組成物では混練性が低下した。
上記の結果を考慮すると、混練性、離型性、アンダーコート剤の塗装性、フォギング性、成形収縮率及び曲げ弾性率の全てを向上させるためには、(a)成分〜(g)成分を所定の割合に制御することが必要であると考えられる。
以上の結果からわかるように、本発明によれば、寸法精度及び機械的特性に加えて、離型剤の除去処理を行わなくてもアンダーコート剤の塗装性、離型性及びフォギング性に優れた成形体を与える不飽和ポリエステル樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、生産性を高め、且つ製造コストを低減することが可能なランプリフレクター及びその製造方法を提供することができる。
なお、本国際出願は、2014年9月4日に出願した日本国特許出願第2014−180303号に基づく優先権を主張するものであり、この日本国特許出願の全内容を本国際出願に援用する。
1 成形体、2 アンダーコート層、3 金属反射層、4 光源、5 レンズ。

Claims (5)

  1. (a)不飽和ポリエステル樹脂、(b)金属石鹸、(c)カルボン酸、(d)無機充填材、(e)低収縮剤、(f)繊維強化材及び(g)硬化剤を含む不飽和ポリエステル樹脂組成物であって、
    前記(c)カルボン酸は、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸及びステアリン酸からなる群から選択される少なくとも1種であり、
    (a)成分100質量部に対して、(b)成分が1〜3質量部、(c)成分が5〜15質量部、(d)成分が350〜550質量部、(e)成分が10〜30質量部、及び(f)成分が70〜120質量部であることを特徴とする不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  2. 前記(c)カルボン酸は、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  3. 前記(b)金属石鹸は、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム及びステアリン酸マグネシウムからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物を成形及び硬化して得られた成形体と、前記成形体上に形成されたアンダーコート層と、前記アンダーコート層上に形成された金属反射層とを含むことを特徴とするランプリフレクター。
  5. 請求項1〜のいずれか一項に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物を成形及び硬化して成形体を得る工程と、
    前記(b)金属石鹸の除去処理を行うことなく、前記成形体上にアンダーコート剤を塗布して硬化させてアンダーコート層を形成する工程と、
    前記アンダーコート層上に金属反射層を形成する工程と
    を含むことを特徴とするランプリフレクターの製造方法。
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