JP4001234B2 - 二酸化炭素酸化剤を用いたアルキル芳香族炭化水素の触媒脱水素化方法 - Google Patents

二酸化炭素酸化剤を用いたアルキル芳香族炭化水素の触媒脱水素化方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルキル芳香族炭化水素の脱水素化方法に関し、さらに詳しくは、バナジウム(V)と鉄(Fe)をともに含有する不均一系固体触媒の存在下で、二酸化炭素を酸化剤として用いてアルキル芳香族炭化水素を脱水素化する方法において、従来の水蒸気を用いた脱水素方法に比べて、熱力学的平衡改善効果による反応温度の節減および炭化水素転換率の向上、さらに省エネルギー効果が同時に得られるアルキル芳香族炭化水素の脱水素化方法に関する。特に、本発明に係る脱水素化工程に用いられる二酸化炭素は高純度の製品を用いることはもちろんのこと、石油化学工程における酸化および改質工程から排出される無精製状態の二酸化炭素を追加の精製を行わずに用いても前記の効果が得られるので、産業的にその効用価値はさらに優れている。
【0002】
【従来の技術】
芳香族オレフィン系化合物は、化学産業分野において高分子単量体および原料物質として広く用いられている。芳香族オレフィン系化合物は、通常アルキル芳香族炭化水素を脱水素反応させて製造している。一般的に、炭化水素脱水素工程は、炭化水素および触媒の選択によって生成物の収率および選択性が決定され、コーキングによる失活抑制および触媒寿命の向上などを目的に様々な希釈剤または酸化剤を選択、使用している。たとえば、エチルベンゼンのような芳香族炭化水素は、活性の向上および触媒寿命の向上のために水蒸気を希釈剤として用いた脱水素工程が広く活用されている。また、プロパンおよびC8〜C12範囲の直鎖状脂肪族炭化水素の場合は、コーキングによる触媒の失活が特に甚だしいため、熱力学的な平衡が不利であるにもかかわらず触媒寿命の向上のために水素を希釈剤として使用している。さらに、1−ブテンから1,3−ブタジエンへの脱水素工程では酸化剤として空気または酸素を用いている。
【0003】
エチルベンゼン脱水素工程は脱水素工程を代表するものであって、それから製造されるスチレンは合成ゴム、ABS樹脂、ポリスチレンなどの単量体および原料物質として活用される、石油化学産業において非常に重要な化合物であり、毎年需要増大によって生産量が引き続き増加している趨勢である。スチレンは、工業的に鉄酸化物触媒上で過量の水蒸気を供給するエチルベンゼンの脱水素化工程によって主に生産されている。大部分のエチルベンゼンの脱水素化工程は、断熱反応器または等温反応器で550〜650℃の反応温度、常圧以下の圧力条件で、エチルベンゼンに水蒸気を過量添加して運転されている。そして、バルク形態のK−Fe23系列の触媒がこの工程の常用触媒として適用されている。また、この工程は、過量の超加熱された水蒸気を用いることによって、生成物の分離のための冷却過程において水蒸気の凝縮による多くのエネルギーの損失を引起こし、また、エチルベンゼン脱水素反応は熱力学的に制限される吸熱反応であるため、高収率のスチレンを得るのに限界がある。
【0004】
そこで、水蒸気を用いるエチルベンゼンの脱水素化から引起こされる問題を克服するために種々の方法が提案されている。
第一の方法は、エチルベンゼン脱水素と水素の選択的酸化反応を組合せた工程であって、脱水素した水素を酸素によって酸化させて内部から反応熱を供給し、場合によっては反応の平衡を改善する方法である。Brickerらは、米国特許第4,717,779号(1988)において、脱水素触媒と白金系酸化触媒の2元触媒を用いてエチルベンゼン脱水素工程と生成する水素の酸化工程を組合せた新たな工程を提案した。また、UOP社の米国特許第4,418,237号(1983)と米国特許第4,435,607号(1984)は、エチルベンゼン脱水素反応のための2元触媒として水蒸気存在下のエチルベンゼン脱水素触媒と反応中に生成する水素の酸化触媒をともに使用する方法を提案した。これらの特許において、酸化触媒は、2段階で行われる脱水素反応器中に酸化触媒を適用するか、水蒸気の存在下で脱水素反応器中にともに使用する方法が適用された。このようなUOPの概念とLummusの技術を組合せたSMART工程が提案されており、この工程は従来のエチルベンゼン脱水素工程を大きな変化なく改造して適用できることが知られている。しかし、これまで本格的な現場への適用はされておらず、酸素使用時の危険性に対するおそれも提起されている。
【0005】
第二の方法は、分子酸素を用いた酸化的脱水素工程によって反応温度を低め、発熱反応によって吸熱反応の問題を克服する方法である。Standard Oilは、米国特許第4,255,283号(1981)と米国特許第4,246,421号(1981)として、多成分系金属リン酸塩触媒上でエチルベンゼンの酸化脱水素によってスチレンを製造する方法を特許化した。それ以外に、リン酸ジルコニウム、リン酸セリウム、カーボンモレキュラーシーブなどの様々な素材が300〜500℃の反応温度領域で酸化脱水素反応に活性があると文献に報告されているが、分子酸素を酸化剤として使用するときの爆発危険性などの問題と、クラッキング、完全酸化、部分酸化などの副反応による選択性減少などの問題がある。
【0006】
さらに、第三の方法は、無機膜触媒を適用した平衡制限反応によって脱水素化反応の平衡を改善し、反応温度を低めようとする方法である。英国特許第2,201,159号は、3段階エチルベンゼン脱水素反応器中に2番目の反応器に多管型γ−アルミナ分離膜反応器を導入し、生成した水素ガスの分離を試みた。スタンダードオイルのヨーロッパ公開特許第438,902 A2号は、電子および酸素陰イオン伝導性を有するペロブスカイト酸化物から構成される多成分酸化物分離膜反応器をエチルベンゼン脱水素反応器に適用している。しかし、無機膜を用いる場合、高コスト、熱伝達および物質伝達の問題のため、これまで工業的に活用されていない。
したがって、脱水素反応の制限された平衡を改善し、水蒸気の使用による過度なエネルギー消耗を減らすためには、前記で提示された方法の他に、より経済的でかつ安全な脱水素化工程が求められている。
【0007】
本発明は、二酸化炭素という新たな酸化剤を用いてエチルベンゼンなどのアルキル芳香族炭化水素を脱水素する方法を提案する。二酸化炭素は、以前は環境汚染物質とされていなかったが、近来、地球温暖化を引起こす物質として認識されるにつれて、人類が最も至急に解決しなければならない問題として浮上している。二酸化炭素を化学工程の清浄酸化剤としてリサイクルするアイデアは、二酸化炭素が化学工程の副産物として環境変化を誘発する不要な物質とみなされている一般の認識を覆す発想の転換を要求する。二酸化炭素は、分子酸素に比べて非常に弱い酸化力を持っているため、この間酸化剤としての役割は無視されてきた。しかし、酸化力は一般的に用いられる酸化性ガスや酸化剤化合物に比べて弱いが、触媒上で活性化されると酸化剤として作用可能である。したがって、エチルベンゼンのような炭化水素脱水素反応に酸化剤として二酸化炭素を従来の水蒸気に代えて使用できれば、省エネルギー型の新工程として有用に活用できる。
【0008】
しかし、これまでは二酸化炭素の活用が極めて制限されてきた。特に、鉄酸化物を主成分とし、K−Fe23酸化物が活性酸化物として知られている工業用エチルベンゼン脱水素触媒の場合、二酸化炭素の存在が触媒活性を大きく低下させるため適用が簡単ではない[Appl. Catal., 67, 179(1991)]。したがって、スチーム脱水素工程を用いるスチレン製造工程において、二酸化炭素は触媒活性を低下させる被毒ガスとしてみなされて使用が制限されるほかなかった。このような二酸化炭素による被毒効果は、工業用エチルベンゼン脱水素触媒において活性酸化物として作用するK2Fe24またはK2Fe2234のようなフェライト化合物が、二酸化炭素の存在時K2CO3およびFe23などの活性の低い化合物に分解するため生じる現象である。しかし、用いる触媒系を変化させることで、二酸化炭素によっても炭化水素脱水素工程において十分に高い活性と選択性の効果が得られるので、発想の転換が必要である。そこで、本発明者らは、既に米国特許第6,037,511号(2000)と第6,034,032号(2000)に、エチルベンゼンのような芳香族炭化水素の脱水素反応に二酸化炭素を用いて触媒活性を向上させる鉄酸化物担持触媒を提案した。また、日本のSuginoらは、活性炭担体にリチウムフェライト酸化物を担持した触媒系は二酸化炭素の気流下でエチルベンゼンの脱水素反応活性を大きく向上するという結果を発表した[Appl. Catal., 121, 125(1995)]。さらに他の結果としては、Fe23/Al23触媒[Catal. Lett., 58, 59(1999)]と活性炭担体にバナジウム酸化物が担持された触媒[Appl. Catal. A, 192, 281(2000)]は二酸化炭素を用いたエチルベンゼン脱水素反応において高い活性を示すという報告もされている。
【0009】
一方、最近の研究傾向は、二酸化炭素がもはや廃棄物ではなく、有用な化学資源となりうる可能性を提示しているが、二酸化炭素を実際に化学工程に適用するためには多量の二酸化炭素を如何に確保するかが経済性の核心になり得る。近来、二酸化炭素は、地球温暖化を初めとする異常気候変化の主犯として認識されているため、二酸化炭素の排出抑制または二酸化炭素の処理技術が広範囲に開発中である。吸収法による二酸化炭素分離精製技術が既に開発されて石油化学工程に広く使用されており、吸着および分離膜技術も引き続いて開発中である。しかし、二酸化炭素を高純度に分離精製して化学工程に活用することは、二酸化炭素活用工程の原料費節減に効果的でないので、二酸化炭素排出源において特別な追加の精製を行わずに反応工程に直接活用することが最も好ましい。特に、石油化学産業では二酸化炭素が比較的高い比率で多量発生する場合が多いので、これを活用して排出源と隣接した位置に脱水素工程を設けると運搬費および原料費節減の側面で大きな利点が得られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、アルキル芳香族炭化水素の脱水素化反応において、従来使用されてきた水蒸気の代わりに二酸化炭素を酸化剤として用い、また、バナジウム(V)と鉄(Fe)をともに含有する不均一系固体触媒上で、反応条件を最適化し、石油化学工程から排出される精製されていない二酸化炭素の使用が可能な新たなアルキル芳香族炭化水素の脱水素反応条件を確立することによって本発明を完成するに至った。
したがって、本発明は、石油化学工程から排出される二酸化炭素の無精製活用(On-Site CO2 Utilization)技術として、二酸化炭素酸化剤を用いた新たな炭化水素脱水素化方法を提供することにその目的がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、触媒および二酸化炭素酸化剤の存在下で、アルキル芳香族炭化水素を脱水素化する方法において、前記触媒としてバナジウム(V)と鉄(Fe)をともに含有する不均一系固体触媒を用いることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明に係る脱水素工程は、エチルベンゼンを初めとしてクメン、ジアルキルベンゼンのような様々なアルキル芳香族炭化水素に適用できる。また、本発明に係る炭化水素脱水素工程に用いられる二酸化炭素は高純度製品はもちろんのこと、その他の石油化学工程から排出される無精製の二酸化炭素をそのまま使用してもよい。二酸化炭素を排出する代表的な石油化学工程としては、エチレンの酸化反応によるエチレンオキシド生産工程があり、この工程では反応後ガス状態のエチレンオキシドと二酸化炭素副産物が生成するが、エチレンオキシド製品を活用するためには、二酸化炭素を分離しなければならず、分離された二酸化炭素は比較的高濃度で排出され、特別な用途なく安価に処分されている。本発明は、エチレンオキシド製造工程中に排出される二酸化炭素を追加の精製を行わずにリサイクルできる技術であることにその優秀性がある。エチレンオキシドの製造工程から排出される二酸化炭素の中には二酸化炭素が50〜99.9%の濃度で含まれており、残りの成分として水蒸気、酸素などが含まれている。
【0013】
このように本発明では、炭化水素脱水素工程に二酸化炭素を酸化剤として用いることによって、水蒸気を用いる従来の工程に比べて水蒸気による潜熱損失エネルギーを大幅に減らすだけでなく、脱水素反応の平衡転換率が改善されて商業用触媒の活性と同様な活性が得られる。すなわち、アルキル芳香族炭化水素の脱水素化反応温度が従来の方法に比べて30〜50℃以上下げられた反応温度でも十分な触媒活性を示すことができる。すなわち、二酸化炭素の使用は、炭化水素から離脱する水素との反応を誘導し、酸素を用いた酸化的脱水素化反応でのように反応を促進できるため、単に炭化水素の脱水素反応のみが起こる従来の水蒸気を用いる脱水素反応に比べて平衡転換率を大きく向上できるという大きな長所がある。したがって、石油化学工程の二酸化炭素排出物を炭化水素脱水素工程に投入して使用する場合、資源のリサイクルはもちろん、省エネルギーと脱水素によるオレフィン製品の生産性向上の効果が得られる。
【0014】
前述のように、本発明において、二酸化炭素を用いた脱水素化反応が可能になるのには触媒の選択にも大きな特徴があるが、本発明では、触媒としてバナジウム(V)と鉄(Fe)をともに含有する不均一系固体触媒を用いる。好ましくは、バナジウム(V)と鉄(Fe)の活性金属の他、活性および安定性の増加のために、アンチモン(Sb)、スズ(Sn)、カリウム(K)、マグネシウム(Mg)、ランタン(La)、クロム(Cr)、セリウム(Ce)、モリブデン(Mo)、カルシウム(Ca)、マンガン(Mn)、ジルコニウム(Zr)およびセシウム(Cs)の中から選ばれた促進金属の酸化物がともに含まれてもよい。
【0015】
本発明の不均一系固体触媒に含まれる金属は酸化物の形態で含まれるが、このような金属酸化物が大表面積の担体に高分散されて担持された担持触媒として使用されるか、または担体と金属酸化物間の複合体(Composite)の形態で使用されてもよい。この際、担体としては、アルミナ、ジルコニア、金属で修飾されたアルミナまたは金属で修飾されたジルコニアを選択使用することが転換率および選択性向上の側面からより好ましい。この際、担体として用いられるアルミナを修飾する金属としては、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、ジルコニウム(Zr)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、イットリウム(Y)およびニオブ(Nb)の中から選ばれたものを使用してもよく、担体としてジルコニアを修飾する金属としては、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、イットリウム(Y)、チタン(Ti)およびニオブ(Nb)の中から選ばれたものを使用してもよい。
【0016】
本発明の不均一系固体触媒を構成する活性触媒として、バナジウム酸化物0.1〜30質量%と鉄(Fe)酸化物0.1〜30質量%の範囲内で担持されることが触媒活性の面でより好ましい。また、促進金属酸化物は触媒の総質量に対して0〜30質量%の濃度で含まれてもよい。
また、反応条件は、単位時間当たりの触媒単位質量当たり供給する反応物の質量比、すなわち、空間速度WHSVは時間当たり0.1〜10の範囲内で設定し、反応物は二酸化炭素:アルキルベンゼンのモル比を0.5〜20:1の範囲に調節して反応器に投入し、反応圧力は0.5〜2気圧の範囲で調節した。
【0017】
一方、本発明で提案する二酸化炭素酸化剤を用いた炭化水素の新たな脱水素工程の概略図を図1に示し、これに関する説明は次の通りである。
本発明に係る炭化水素脱水素工程は大きく4段階に分けられる。第1段階は、二酸化炭素供給源、第2段階は炭化水素脱水素反応工程、第3段階は脱水素反応物分離工程、第4段階は分離工程から排出されるガス混合物のリサイクル工程から構成される。第1段階において、二酸化炭素供給源は、石油化学酸化反応工程から排出される二酸化炭素副産物を精製せず直接使用する。石油化学酸化反応工程の代表的な例はエチレンの部分酸化反応によるエチレンオキシド製造工程である。第2段階では、酸化反応工程から排出される二酸化炭素含有ガスをパイプラインを通じて伝達して予熱部分で炭化水素反応物とともに脱水素反応器に供給し、充填された触媒上で脱水素反応を行う。第3段階では、脱水素反応から生成した液体およびガス混合物を凝縮−分離過程を経て互いに分離し、オレフィン製品は未反応物と液体副産物の混合物から蒸留過程を経て精製される。第4段階は、ガス混合物のリサイクル過程であって、次の2つの方法のうちいずれかを使用してもよい。第1の方法は、水素、一酸化炭素、二酸化炭素が主成分であるガス混合物に水蒸気を添加して水性ガス化反応を通じて水蒸気と一酸化炭素から二酸化炭素と水素に転換させ、それから水素と二酸化炭素混合物を得、分離過程を経て水素と二酸化炭素に分離する方法である。この際、分離された二酸化炭素は脱水素化反応工程にリサイクルできる。第2の方法は、水素、一酸化炭素、二酸化炭素が主成分であるガス混合物を、分離過程を経て二酸化炭素を除去した後、水素化触媒反応器に投入してメタノールおよびジメチルエーテルのような含酸素化合物を製造する方法である。この際に分離された二酸化炭素は、脱水素化反応工程にリサイクルできる。脱水素化反応を経て生成する水素と一酸化炭素の比率はモル比で0.5〜2.0の範囲であるため、含酸素化合物の製造工程への活用に有利な条件を備えている。
【0018】
本発明では、炭化水素脱水素反応への二酸化炭素酸化剤の活用効果を確認するために、ミニパイロット規模の反応装置と実験室規模の小型反応装置を構成し、図2は、二酸化炭素酸化剤を用いた炭化水素脱水素反応の触媒活性を試験するために用いられたミニパイロット規模の反応装置における管状反応器の概略図を示す。この際、用いられた反応器は内径25mm、長さ80cmのサイズで、反応器の材質は高温用hastalloy C合金を用いた。触媒反応器に100ml体積の触媒を詰めて試験し、触媒層の高さは触媒の比重によって多少差はあるが、通常25〜30cmであった。用いられたミニパイロット規模の反応装置の構成を説明すると、脱水素化触媒反応を行うために用いられたミニパイロット規模の反応装置において、液体芳香族炭化水素の供給は、液体クロマトグラフィー用の定量ポンプを通じて行われた。また、反応物が反応器に流入する前に予熱ヒータを通過させてエチルベンゼンと二酸化炭素を混合および予熱させた。そして、液体芳香族炭化水素はポンプから連結ラインを加熱し、予熱器への流入時には気相になるようにした。予熱器で十分に加熱された反応物は気相で触媒反応器に投入され、設定された反応温度で触媒反応が起こるが、この際、触媒反応器を加熱するためのヒータは、長い反応器内での温度偏差を最小化し、等温状態を維持させるために、反応器の上端から下端まで15cmサイズのヒータ5つを一列に装着した後、5段ヒータの温度を個別に調節し、触媒層内部の反応温度を5段に分けて測定したとき、それぞれの温度が同一に保たれるかを確認した。反応器から出た生成物は、凝縮器において1l体積の試料採取タンクに分析のために貯蔵するか、これを経ずに直接最終貯蔵タンクに送られる。貯蔵タンクの上端にはガス成分混合物が排出された。
【0019】
一方、実験室規模の小型反応装置は、内径12mm、高さ350mmサイズの石英またはステンレス鋼材質の固定層触媒反応器が垂直に設けられ、反応温度は電気ヒータとプログラム可能な自動温度調節装置によって400〜700℃の範囲で調節した。本発明で製造された脱水素触媒を100メッシュ(mesh)のサイズで反応器に充填した後、反応前に通常600℃で窒素で1時間前処理し、反応物であるアルキルベンゼンを二酸化炭素気流下で液体注入ポンプを通じて触媒層に通過させて反応させた。アルキルベンゼンは定量ポンプを用いて注入し、流量調節装置を通過する二酸化炭素ガスはアルキルベンゼンとともに混ぜて予熱器で500℃に予熱した後反応器に注入した。
【0020】
一方、二酸化炭素酸化剤を用いた炭化水素脱水素反応と従来の水蒸気を用いた反応の特性を比較するために、水を供給するポンプとスチーム発生器による水蒸気供給装置を反応装置に取り付けた。反応後、液相の反応物および生成物は、装置に直接連結されたガスクロマトグラフィー(Chrompack社モデルCP9001)で分析した。また、エチルベンゼン転換率とスチレン収率を次の通り定義した。
エチルベンゼン転換率(%)=100x(A−B)/A
スチレン収率(%)=100xC/A
前記式中、Aは注入されるエチルベンゼンの濃度であり、Bは反応後に残留するエチルベンゼンの濃度であり、Cは反応によって生成したスチレンの濃度である。
【0021】
【実施例】
以上述べた本発明に係るアルキル芳香族炭化水素の脱水素化方法を次の実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されない。
実施例1
本実施例では、10質量%ジルコニアを含有するジルコニア−アルミナ担体にバナジウム、鉄およびアンチモンが酸化物の形態で担持された3mmサイズの球状触媒(以下、V−Fe−Sb/ZrO2−Al23と略する)を製造し、この触媒を二酸化炭素酸化剤を用いた炭化水素脱水素触媒反応工程の一例として、エチルベンゼン脱水素によるスチレン生成反応に適用した結果を例示する。
【0022】
本実施例で提示する触媒は、10質量%ジルコニアを含有するジルコニア−アルミナ(直径3mm、BET比表面積165m2/g)担体を用いてNH4VO3、Fe(NO33・6H2O、SbCl3前駆体水溶液からゾル−ゲル法で製造したV−Fe−Sb/ZrO2−Al23触媒を用いた。この際使用された触媒のバナジウム(V)、鉄(Fe)、アンチモン(Sb)の含量は酸化物を基準としてそれぞれ1〜15質量%、1〜15質量%、1〜20質量%の範囲で製造された。
【0023】
触媒の製造方法をより詳しく説明すると、25℃で蒸留水中の金属濃度が1M濃度になるように触媒成分の前駆体をすべて溶解した後、同じ温度で添加された金属塩と同じモル数の酒石酸(tartaric acid)を加えて2時間完全に溶かした後、さらにこれに同じモル数のエチレングリコールを加え、さらに2時間かき混ぜることによって混合溶液のゾルを得た。その後、この混合溶液にジルコニア−アルミナ担体を固体対溶液の比率が1:5になるように加え、さらに2時間均一に混合した。この混合物を80〜100℃で減圧蒸留して乾燥し、700℃で6時間焼成して触媒を製造した。このように製造された酸化物担持触媒のBET比表面積は、総金属酸化物の含量が5質量%担持されたとき145m2/g、10質量%担持されたとき112m2/g、20質量%担持されたとき97m2/g、40質量%担持されたとき35m2/gであった。
【0024】
本実施例の二酸化炭素を用いたエチルベンゼン脱水素によるスチレン生成反応に適用した触媒は、バナジウムと鉄の含量が酸化物を基準としてそれぞれ8質量%と1質量%であり、促進成分であるアンチモンの含量は、酸化物を基準として11質量%であった。図2に示すミニパイロット規模の反応装置における管状反応器に、3mmサイズの球状触媒を100ml体積ほど充填し、反応温度500〜600℃の範囲で二酸化炭素を酸化剤として用いて触媒活性を測定した。反応開始前に触媒を窒素雰囲気下で1時間前処理した後、525℃から25℃間隔で温度を上げながら、各温度で10時間ずつ維持した後反応性を測定した。反応条件としては、単位時間当りの触媒単位質量当り供給する反応物の質量比、すなわち、空間速度WHSVを1に設定し、二酸化炭素/エチルベンゼンのモル比を5:1に調整して反応器に投入した。この際、二酸化炭素原料としては、エチレンオキシド製造工程から排出される95%純度の二酸化炭素を用い、残りの成分は窒素4%、水蒸気0.5%、酸素0.4%、その他の不純物が0.1%以下であった。反応圧力は1気圧であり、エチルベンゼンと二酸化炭素の総分圧が0.75気圧になるように窒素で希釈して調節した。このようにして得られた触媒反応の結果を表1および表2に各々示す。反応温度550℃で測定した二酸化炭素転換率は、反応物であるエチルベンゼンを基準として40.4%であり、生成物である水素に対する一酸化炭素の比率はモル比で0.78であった。
【0025】
比較例1
実際に商業用エチルベンゼン脱水素工程で使用されているスチーム希釈剤を二酸化炭素酸化剤の代わりに反応器に注入したときの結果を二酸化炭素酸化剤を使用したときの結果と比較するために、スチーム/エチルベンゼンの比率を5:1に変えたことを除いては、前記実施例1と同様な触媒と反応装置で実験し、その結果を下記表1に示す。
【0026】
【表1】
V−Fe−Sb/ZrO2−Al23触媒上における反応結果
Figure 0004001234
【0027】
上記表1の結果から分かるように、二酸化炭素酸化剤を使用したときの選択性はスチーム希釈剤を使用したときの選択性に比べて6〜10%以上高く、エチルベンゼン転換率は各温度において30%以上高かった。
【0028】
比較例2
実際に商業用エチルベンゼン脱水素工程で使用されている触媒と類似した形態を有する直径3mm、長さ15mmサイズのシリンダー型Fe−K−Ce混合酸化物(含量Fe23 83.2質量%、K2O 9.8質量%、Ce23 4.9質量%、CaO 2.1質量%)触媒を、二酸化炭素の代わりにスチーム希釈剤を用いてスチーム/エチルベンゼンのモル比を10:1に変えたことを除いては、前記実施例1と同様な反応装置および反応条件で実験したときの反応結果を前記実施例1で得られた結果と比較し、その結果を下記表2に示す。また、フィンランドのOtokumpu Research社製の平衡計算プログラムであるHSC Chemistryを用いて、水蒸気の存在時エチルベンゼンからスチレンモノマーへの脱水素反応に対する温度別平衡転換収率と、二酸化炭素の存在時エチルベンゼンからスチレンモノマーへの脱水素反応に対する温度別平衡転換収率を計算して比較した。
【0029】
【表2】
V−Fe−Sb/ZrO2−Al23およびFe−K−Ce混合酸化物触媒上における反応結果
Figure 0004001234
【0030】
前記表1および表2の結果から分かるように、V−Fe−Sb/ZrO2−Al23触媒上で行われた二酸化炭素酸化剤によるエチルベンゼン脱水素反応の結果は、Fe−K−Ce混合酸化物触媒上でスチーム希釈剤によるエチルベンゼン脱水素反応の結果に比べてすべての温度で20%以上の高いスチレン収率が得られた。また、V−Fe−Sb/ZrO2−Al23触媒上で行われた二酸化炭素酸化剤によるエチルベンゼン脱水素反応の結果は、水蒸気の存在時エチルベンゼンからスチレンモノマーへの脱水素反応に対する温度別平衡転換収率に比べて各温度において少なくとも5%以上高いことを確認できた。このような結果は、二酸化炭素を酸化剤として用いる場合、スチーム希釈剤を用いるときに比べて化学平衡を改善できることを実験的に立証する。反応温度の側面からも、二酸化炭素酸化剤によってエチルベンゼン脱水素反応を行う場合、商業用触媒の形態であるFe−K−Ce混合酸化物触媒上でスチーム希釈剤によってエチルベンゼン脱水素反応を行うことよりも反応温度を50℃以上低められることを提示している。
【0031】
実施例2
直径12mm、高さ350mmサイズの石英で作製された固定層触媒反応器を含む実験室規模の小型反応装置を用い、前記実施例1で用いられたV−Fe−Sb/ZrO2−Al23触媒上で、二酸化炭素酸化剤を用いたp−エチルトルエンの脱水素反応を行った。反応条件としては、空間速度WHSVを時間当り1に設定し、反応温度を500℃、二酸化炭素/p−エチルトルエンのモル比を20:1に調整して反応器に投入した。反応圧力は1気圧であり、p−エチルトルエンと二酸化炭素の総分圧が0.75気圧になるように窒素で希釈して調節した。このようにして得られた触媒反応結果は、p−エチルトルエンの転換率が39.5%、p−メチルスチレンの選択性が95.6%であった。
【0032】
比較例3
二酸化炭素酸化剤の代わりにスチーム希釈剤を用いてスチーム/p−エチルトルエンのモル比を10:1に変えたことを除いては、前記実施例2と同様な条件で触媒活性を測定した。このようにして得られた反応結果は、p−エチルトルエンの転換率が22.7%、p−メチルスチレンの選択性が93.3%であり、二酸化炭素酸化剤の使用時に比べて反応性と選択性が低かった。
【0033】
実施例3
前記実施例2と同様な触媒(V−Fe−Sb/ZrO2−Al23触媒)と反応装置で、芳香族炭化水素の反応物としてp−エチルトルエンの代わりにジエチルベンゼンを用いて二酸化炭素酸化剤を用いた芳香族炭化水素脱水素反応を行った。反応条件としては、空間速度WHSVを時間当り1に設定し、反応温度を540℃、二酸化炭素/ジエチルベンゼンのモル比を1:1に調整して反応器に投入した。このようにして得られた触媒反応結果は、ジエチルベンゼンの転換率が76.1%、ジビニルベンゼンの選択性が45.4%であった。
【0034】
比較例4
二酸化炭素酸化剤の代わりにスチーム希釈剤を用い、スチーム/ジエチルベンゼンのモル比を10:1に変えたことを除いては、前記実施例3と同様な条件で触媒活性を測定した。このようにして得られた反応結果は、ジエチルベンゼンの転換率が45.4%、ジビニルベンゼンの選択性が22.5%であり、二酸化炭素酸化剤の使用時に比べて反応性と選択性が低かった。
【0035】
実施例4
二酸化炭素含有ガスの組成を体積比で二酸化炭素50%、水蒸気5%、酸素5%、窒素40%になるように調節したことを除いては、実施例1と同様な触媒と反応条件で条件で、二酸化炭素酸化剤を用いたエチルベンゼン脱水素反応を行った。このようにして得られた触媒反応の結果は、エチルベンゼンの転換率が69.6%、スチレンの選択性が94.7%であった。
【0036】
実施例5
前記実施例2で用いられた小型反応装置において二酸化炭素酸化剤を用いたエチルベンゼンの脱水素反応を行った。但し、触媒としては、金属で修飾されたアルミナ担体を用いてバナジウム、鉄、アンチモンの酸化物を初期湿潤含浸法によって製造した触媒を使用した。この際、アルミナ担体を修飾するために、カルシウム、バリウム、ランタン、セリウム、イットリウム、ニオブの中からいずれか一つを選択して5質量%添加した。使用された触媒のバナジウム(V)、鉄(Fe)、アンチモン(Sb)の含量は酸化物を基準としてそれぞれ25質量%、0.5質量%、12質量%であった。そして、80℃で3時間真空乾燥した後、700℃で6時間焼成して触媒(V−Fe−Sb/M−Al23触媒)を製造した。
前記で製造された触媒のうち、ランタンを含有するランタン−アルミナ担体にバナジウム、鉄、アンチモンの酸化物が担持されたV−Fe−Sb/La23−Al23触媒3gを反応器に充填してエチルベンゼンの脱水素反応を行い、反応条件としては、空間速度WHSVを時間当たり0.5に設定し、反応温度を550℃、二酸化炭素/エチルベンゼンのモル比を1:1に調整して反応器に投入した。6時間反応後に得られた触媒の脱水素活性を下記表3に示す。また、これに対する比較データとして、二酸化炭素の代わりに水蒸気気流を用いた場合の触媒の脱水素活性を測定し、比較して下記表3にともに示す。
【0037】
実施例6
触媒を変えたことを除いては、前記実施例5と同様な条件で、二酸化炭素酸化剤を用いたエチルベンゼンの脱水素反応を行った。この際、触媒としては、金属で修飾されたジルコニア担体を用いてバナジウム、鉄、スズの酸化物を初期湿潤含浸法によって製造した触媒を使用した。この際、ジルコニア担体を修飾するために、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ランタン、セリウム、イットリウム、ニオブのいずれか一つの成分を選択して5質量%添加した。製造されたV−Fe−Sn/M−ZrO2触媒中のバナジウム(V)、鉄(Fe)、スズ(Sn)の含量は酸化物を基準としてそれぞれ12質量%、18質量%、2質量%であった。
前記で製造された触媒のうち、カルシウムを含有するカルシウム−ジルコニア担体にバナジウム、鉄、スズの酸化物が担持されたV−Fe−Sn/CaO−ZrO2触媒3gを反応器に充填してエチルベンゼンの脱水素反応を行い、6時間反応後に得られた触媒の脱水素活性を下記表3に示す。また、これに対する比較データとして、二酸化炭素の代わりに水蒸気気流を用いた場合の触媒の脱水素活性を測定し、比較して下記表3にともに示す。
【0038】
実施例7
触媒を変えたことを除いては、前記実施例5と同様な条件で、二酸化炭素酸化剤を用いたエチルベンゼンの脱水素反応を行った。この際、触媒としては、10質量%ジルコニアを含有するジルコニア−アルミナ担体を用いてバナジウムと鉄酸化物を初期湿潤含浸法によって製造した触媒(V−Fe/Zr−Al23触媒)を使用した。この際、使用された触媒のバナジウム(V)、鉄(Fe)の含量は酸化物を基準としてそれぞれ12質量%、2質量%であった。
前記で製造されたV−Fe/Zr−Al23触媒3gを反応器に充填してエチルベンゼンの脱水素反応を行い、6時間反応後に得られた触媒の脱水素活性を下記表3に示す。また、これに対する比較データとして、二酸化炭素の代わりに水蒸気気流を用いた場合の触媒の脱水素活性を測定し、比較して下記表3にともに示す。
【0039】
実施例8
触媒を変えたことを除いては、前記実施例5と同様な条件で、二酸化炭素酸化剤を用いたエチルベンゼンの脱水素反応を行った。この際、触媒としては、アルミナ担体にバナジウムと鉄酸化物、そして第3の促進金属酸化物をともに担持した触媒を使用した。この際、カリウム、マグネシウム、ランタン、クロム、セリウム、モリブデン、カルシウム、マンガン、ジルコニウム、セシウムのいずれか一成分が促進金属酸化物として使用された。製造されたV−Fe−M/Al23触媒中のバナジウム(V)、鉄(Fe)および促進金属酸化物の含量は酸化物を基準としてそれぞれ12質量%、7質量%、3質量%であった。
前記で製造された触媒のうち、第3の促進金属酸化物としてセシウムを含有するV−Fe−Cs/Al23触媒3gを反応器に充填してエチルベンゼンの脱水素反応を行い、6時間反応後に得られた触媒の脱水素活性を下記表3に示す。また、これに対する比較データとして、二酸化炭素の代わりに水蒸気気流を用いた場合の触媒の脱水素活性を測定し、比較して下記表3にともに示す。
【0040】
実施例9
ジルコニア担体にアンモニア水溶液を用いて金属水酸化物を形成させる沈澱−堆積法(precipitation-deposition)により、バナジウム(V)、鉄(Fe)およびクロム(Cr)成分を担持させた。バナジウム(V)、鉄(Fe)およびクロム(Cr)の各成分を酸化物を基準として触媒の総質量に対してそれぞれ18質量%、3質量%および8質量%を担持させたV−Fe−Cr/ZrO2触媒を製造し、前記実施例5と同様な条件の下で触媒活性を測定した。得られた触媒の脱水素活性を下記表3に示す。また、これに対する比較データとして、二酸化炭素の代わりに窒素気流を用いた場合の触媒の脱水素活性を測定し、比較して下記表3にともに示す。
【0041】
実施例10
マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)およびバナジウム(V)の前駆体水溶液を攪拌しながら、炭酸ナトリウム(Na2CO3)を徐々に加えた後、ゲル状の混合物を120℃で1日間水熱合成してバナジウム(V)を担持したマグネシウム−アルミナ層状水酸化物(Mg-Al layered double hydroxide)を形成させ、これに鉄(Fe)を初期湿潤含浸法によってさらに担持した触媒(V−Fe/Mg−Al LDH)を製造した。各成分の含量は、酸化物を基準として触媒の総質量に対して鉄(Fe)5質量%、バナジウム(V)10質量%、マグネシウム(Mg)25質量%、アルミニウム60質量%であった。実施例5と同様な条件下で触媒活性を測定し、得られた触媒の脱水素活性を下記表3に示す。また、これに対する比較データとして、二酸化炭素の代わりに窒素気流を用いた場合の触媒の脱水素活性を測定し、比較して下記表3にともに示す。
【0042】
実施例11
ゾル−ゲル法を用いて製造された二酸化チタン−ジルコニア担体(TiO2:ZrO2=30:70モル比)に、前記実施例5と同様に、鉄(Fe)、バナジウム(V)、マンガン(Mn)およびスズ(Sn)を、酸化物を基準として触媒の総質量に対してそれぞれ15質量%、1質量%、5質量%および5質量%担持させてFe−V−Mn−Sn/TiO2−ZrO2触媒を製造し、前記実施例5と同様な条件下で触媒活性を測定した。得られた触媒の脱水素活性を下記表3に示す。また、これに対する比較データとして、二酸化炭素の代わりに窒素気流を用いた場合の触媒の脱水素活性を測定し、比較して下記表3にともに示す。
【0043】
実施例12
ゾル−ゲル法と連続的な含浸法(successive impregnation)を用いて鉄(Fe)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マグネシウム(Mg)、ジルコニウム(Zr)、アルミニウム(Al)から構成されたFe−V−Cr−Mg−Zr−Al複合酸化物触媒を製造した。この際、触媒上で鉄(Fe)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マグネシウム(Mg)、ジルコニウム(Zr)、アルミニウム(Al)の各成分は、酸化物を基準として触媒の総質量に対して14質量%、16質量%、5質量%、10質量%、35質量%、および20質量%を含有した。そして、製造されたFe−V−Cr−Mg−Zr−Al複合酸化物触媒は、前記実施例5と同様な条件下で触媒活性を測定した。得られた触媒の脱水素活性を表3に示す。また、これに対する比較データとして、二酸化炭素の代わりに窒素気流を用いた場合の触媒の脱水素活性を測定し、比較して下記表3にともに示す。
【0044】
比較例5
水蒸気を用いたエチルベンゼン脱水素化触媒に用いられる工業用触媒と類似した形態のK−Fe23酸化物触媒を製造して使用した。Fe23/K2Oが77質量%:23質量%の組成を有するようにK2CO3水溶液をFe23酸化物に含浸させた後、600℃で4時間空気中で焼成して製造した。そして、実施例5と同様な条件下で触媒活性を測定し、得られた触媒の脱水素活性を表3に示す。また、これに対する比較データとして、二酸化炭素の代わりに窒素気流を用いた場合の触媒の脱水素活性を測定し、比較して下記表3にともに示す。
【0045】
【表3】
Figure 0004001234
【0046】
前記表3の結果によれば、窒素気流下より二酸化炭素気流下において遥かに高いエチルベンゼン転換率とスチレン収率を示したが、これにより、窒素気流に比べて二酸化炭素気流下でエチルベンゼンに対する脱水素活性が増加することが分かる。また、比較例5で使用したK−Fe23酸化物触媒は実施例5〜12で使用した触媒とは反対に、二酸化炭素気流下で窒素気流下に比べて著しい活性低下効果が観察された。
【0047】
実施例13
二酸化炭素の存在時、エチルベンゼン脱水素反応に対して前記実施例1で製造した触媒と比較触媒として鉄酸化物担持触媒またはバナジウム酸化物担持触媒およびこれらの担持触媒の物理的混合物のそれぞれに対する触媒活性を比較した。比較触媒として鉄酸化物担持触媒は触媒の総質量に対して鉄酸化物15質量%が担持されたFe/Al23であり、バナジウム酸化物担持触媒はバナジウム酸化物20質量%が担持されたV/Al23またはV/C(活性炭)触媒であって、それぞれ初期湿潤含浸法によって製造された。
前記実施例1で製造したV−Fe−Sb/ZrO2−Al23触媒と比較触媒としてFe/Al23触媒、V/Al23触媒の時間による反応活性を比較するために、それぞれの触媒3gを反応器に充填してエチルベンゼンの脱水素反応を行った。反応条件としては、空間速度WHSVを時間当たり1.5に設定し、反応温度を550℃、二酸化炭素/エチルベンゼンのモル比を1:1に調整して反応器に投入した。下記表4に6時間及び20時間経過後の触媒活性と、6時間経過後の触媒活性に対する20時間経過後の触媒活性、すなわち触媒失活度を百分率で示す。
【0048】
【表4】
Figure 0004001234
注)触媒失活度(%)=100x(20時間後スチレン収率)/(6時間後スチレン収率)
【0049】
アルミナに鉄酸化物やバナジウム酸化物を単独で担持した触媒は、二酸化炭素の存在時、エチルベンゼン脱水素反応の触媒失活が経時によって大きく増加し、反応20時間後には6時間後に比べてほぼ半分近く触媒活性が低下した。これに対し、V−Fe−Sb/ZrO2−Al23触媒は安定な活性を保持した。触媒失活の原因としては、反応中にコーク生成による触媒活性点の封鎖と触媒主活性成分であるバナジウムまたは鉄酸化物の還元による活性低下が主な原因であると予想される。反応20時間後触媒を回収して熱質量分析を行った結果、V−Fe−Sb/ZrO2−Al23触媒は触媒1g当たり0.07gのコークが形成されるのに対し、Fe/Al23とV/Al23触媒はそれぞれ触媒1g当たり0.43gと0.39gと、遥かに多量のコークが形成され、このようなコーキング現象が触媒失活の主な原因として作用すると判断された。また、鉄酸化物やバナジウム酸化物単独では、反応中に安定な酸化状態を保持することができないため、反応中に活性の低下が甚だしく起こる。たとえば、活性炭担体を用いたV/C触媒は、550℃の高温で活性炭(C)担体の安定性が低い上に、X線分光法による表面分析の結果、バナジウム酸化物の還元がさらに甚だしく起こり、アルミナ担体に比べて活性低下がさらに甚だしくなったことが確認できる。本発明のように、バナジウムと鉄酸化物または第3の促進金属酸化物を使用すると、鉄酸化物やバナジウム酸化物を単独で使用する場合に比べて最適の活性酸化状態を保持することが遥かに容易となり、長時間にわたっても触媒活性の低下を防ぐ役割をする。
【0050】
【発明の効果】
以上、述べたように、本発明は、高純度の二酸化炭素はもちろんのこと、石油化学工程から排出される二酸化炭素を追加の精製を行わずに適用できる環境親和的工程であって、用いられる触媒の失活は最大限抑制するとともに、アルキル芳香族炭化水素の転換率および芳香族オレフィンの選択性を大きく向上させ、反応温度を低下させるので、工業的に適用するのに特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る二酸化炭素酸化剤を用いた炭化水素の新しい脱水素工程の概略図である。
【図2】二酸化炭素酸化剤を用いた炭化水素脱水素反応の触媒活性を試験するために用いられた管状等温反応器の概略図である。

Claims (12)

  1. 触媒および二酸化炭素酸化剤の存在下で、アルキル芳香族炭化水素を脱水素化する方法において、前記触媒がバナジウム(V)および鉄(Fe)の活性金属をともに含有する不均一系固体触媒であることを特徴とするアルキル芳香族炭化水素の触媒脱水素化方法。
  2. 前記不均一系固体触媒は、金属酸化物が大表面積の担体に担持された担持触媒であるか、または担体と金属酸化物間の複合体(Composite)であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記不均一系固体触媒が、触媒の総質量を基準としてバナジウム酸化物0.1〜30質量%と鉄酸化物0.1〜30質量%が含まれることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 前記不均一系固体触媒の担体として、アルミナ(Al23)、金属添加によって修飾されたアルミナ、ジルコニア(ZrO2)または金属添加によって修飾されたジルコニアであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 前記担体としてアルミナを修飾する金属が、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、ジルコニウム(Zr)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、イットリウム(Y)およびニオブ(Nb)の中から選ばれることを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 前記担体としてジルコニアを修飾する金属が、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、イットリウム(Y)、チタン(Ti)およびニオブ(Nb)の中から選ばれることを特徴とする請求項4記載の方法。
  7. 前記不均一系固体触媒は、バナジウム(V)と鉄(Fe)の活性金属の他、活性および安定性の増加のために、アンチモン(Sb)、スズ(Sn)、カリウム(K)、マグネシウム(Mg)、ランタン(La)、クロム(Cr)、セリウム(Ce)、モリブデン(Mo)、カルシウム(Ca)、マンガン(Mn)、ジルコニウム(Zr)およびセシウム(Cs)の中から選ばれた促進金属の酸化物が含まれることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記促進金属酸化物が、触媒の総質量を基準として0〜30質量%含まれることを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 前記二酸化炭素が、高純度の製品であるか、または石油化学工程から排出される無精製の二酸化炭素であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  10. 前記石油化学工程が、エチレンオキシド製造工程であることを特徴とする請求項9記載の方法。
  11. 前記無精製の二酸化炭素中の二酸化炭素濃度が、50%〜99.9%であることを特徴とする請求項9記載の方法。
  12. 前記二酸化炭素が、アルキル芳香族炭化水素に対して0.5〜20:1のモル範囲で用いられることを特徴とする請求項1記載の方法。
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