JP4001119B2 - 駆動装置およびこれを搭載するハイブリッド自動車並びに駆動装置の制御方法、内燃機関の制動装置 - Google Patents

駆動装置およびこれを搭載するハイブリッド自動車並びに駆動装置の制御方法、内燃機関の制動装置 Download PDF

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Description

本発明は、駆動装置およびこれを搭載するハイブリッド自動車並びに駆動装置の制御方法、内燃機関の制動装置に関し、詳しくは、駆動軸を駆動する駆動装置およびこれを搭載し駆動軸に車軸が連結されて走行するハイブリッド自動車並びに駆動装置の制御方法、内燃機関の出力軸を制動する内燃機関の制動装置に関する。
従来、この種の駆動装置としては、プラネタリギヤのサンギヤ,キャリア,リングギヤにそれぞれ第1モータ,エンジン,駆動軸が接続されると共に駆動軸に第2モータが接続されたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、エンジンの停止が指示されたとき、エンジンへの燃料噴射を禁止すると共にエンジンの回転を制動するのに必要なトルクがキャリアに出力されるよう第1モータを駆動制御することによりエンジンの回転を停止させている。
特開2003−237392号公報
上述の駆動装置では、第1モータを用いてエンジンを停止させることが望ましくない場合がある。例えば、第1モータによりエンジンの回転を制動する際には第1モータは発電動作となるが、第1モータと電力のやり取りを行なうバッテリなどの蓄電装置の状態によっては第1モータにより発電された電力を蓄電装置が受け入れられずにエンジンの回転を制動できない場合が生じる。また、エンジンを停止させる際にはエンジンを所定の目標停止位置に停止させて次にエンジンを始動する際の始動性の向上を図ることが望ましいが、第2モータの駆動状態やエンジンの状態などによって停止直前にエンジンの回転が不安定となるから、第1モータのみにより正確にエンジンを目標停止位置に停止させることは困難な場合がある。
本発明の駆動装置およびこれを搭載するハイブリッド自動車並びに駆動装置の制御方法、内燃機関の制動装置は、内燃機関の回転をより確実に停止させることを目的の一つとする。また、本発明の駆動装置およびこれを搭載するハイブリッド自動車並びに駆動装置の制御方法、内燃機関の制動装置は、内燃機関の回転を停止させる際に蓄電装置の過充電や過剰な電力による充電を防止することを目的の一つとする。さらに、本発明の駆動装置およびこれを搭載するハイブリッド自動車並びに駆動装置の制御方法、内燃機関の制動装置は、内燃機関をより正確に目標停止位置に停止させることを目的の一つとする。
本発明の駆動装置およびこれを搭載するハイブリッド自動車並びに駆動装置の制御方法、内燃機関の制動装置は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の駆動装置は、
駆動軸を駆動する駆動装置であって、
内燃機関と、
電力の入出力を伴って前記内燃機関の出力軸を制動可能な電気的制動手段と、
前記電気的制動手段と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、
前記内燃機関の出力軸を機械的に制動可能な機械的制動手段と、
前記内燃機関の運転停止が指示されたとき、該内燃機関の運転が停止するよう該内燃機関を駆動制御すると共に該内燃機関の回転が停止するよう前記電気的制動手段と前記機械的制動手段とを駆動制御する停止時制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の駆動装置では、内燃機関の運転停止が指示されたとき、内燃機関の運転が停止するよう内燃機関を駆動制御すると共に内燃機関の回転が停止するよう電力の入出力を伴って内燃機関の出力軸を制動可能な電気的制動手段と内燃機関の出力軸を機械的に制動可能な機械的制動手段とを駆動制御する。したがって、電気的制動手段による制動力と機械的制動手段による制動力とにより内燃機関の回転を停止させることができる。ここで、「機械的制動手段」には、摩擦力の作用により内燃機関の出力軸を制動可能なブレーキ機構が含まれる。
こうした本発明の駆動装置において、前記停止時制御手段は、前記蓄電手段の充放電制限の範囲内で前記内燃機関の回転が停止するよう前記電気的制動手段と前記機械的制動手段とを駆動制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、蓄電手段の過充電や過剰な電力による充電などを防止することができる。
また、本発明の駆動装置において、前記電気的制動手段は、発電可能な電動機であり、
前記内燃機関の出力軸と前記電動機の回転軸と前記駆動軸の3軸に接続され、該3軸に入出力される動力が決定されると残余の1軸に入出力される動力が決定される3軸式動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な駆動軸用電動機と、を備えるものとすることもできるし、前記電気的制動手段は、前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転子と前記駆動軸に接続された第2の回転子とを有し電磁的な作用により前記第1の回転子と前記第2の回転子とを相対的に回転させる発電可能な対回転子電動機であり、前記駆動軸に動力を入出力可能な駆動軸用電動機を備えるものとすることもできる。これら態様の本発明の駆動装置において、前記駆動軸に要求される要求動力を設定する要求動力設定手段を備え、前記停止時制御手段は、前記設定された要求動力に対応する動力が前記駆動軸に出力されると共に前記蓄電手段の充放電制限の範囲内で前記内燃機関の回転が停止するよう前記電気的制動手段と前記駆動軸用電動機と前記機械的制動手段とを駆動制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関を制動している最中でも要求動力に対処することができる。また、これらの態様の本発明の駆動装置において、前記停止時制御手段は、前記電気的制動手段と前記駆動軸用電動機とにより前記設定された要求動力に対応する動力が前記駆動軸に出力されると共に前記内燃機関の回転が停止するよう前記電気的制動手段の目標駆動力と前記駆動軸用電動機の目標駆動力とを設定して該電気的制動手段と該駆動軸用電動機とを駆動制御し、該駆動制御によると該電気的制動手段に入出力される電力と該駆動軸用電動機に入出力される電力との和の電力が前記蓄電手段の充放電制限を越えるときには該駆動制御に代えて該和の電力が該蓄電手段の充放電制限の範囲内となるよう前記電気的制動手段の目標駆動力と前記駆動軸用電動機の目標駆動力と前記機械的制動手段の目標駆動力とを設定して該電気的制動手段と該駆動軸用電動機と該機械的制動手段とを駆動制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、蓄電手段の充放電制限の範囲内でエネルギ効率をより向上させることが可能となる。ここで、「目標駆動力」には、負の駆動力、即ち、制動力が含まれる。
さらに、本発明の駆動装置において、前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段を備え、前記停止時制御手段は、前記検出された回転数に基づいて前記内燃機関の回転が停止するよう前記電気的制動手段と前記機械的制動手段とを駆動制御する手段であるものとすることもできる。この態様の本発明の駆動装置において、前記停止時制御手段は、前記検出された内燃機関の回転数が所定回転数以上のときには少なくとも前記機械的制動手段による制動力により前記内燃機関が制動するよう前記電気的制動手段と前記機械的制動手段とを駆動制御し、前記検出された内燃機関の回転数が前記所定回転数未満のときには前記電気的制動手段による制動力により前記内燃機関が制動するよう前記電気的制動手段と前記機械的制動手段とを駆動制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、電気的制動手段の発電電力が比較的大きくなる内燃機関の高回転時に少なくとも機械的制動手段を用いて内燃機関を制動させることができるから、蓄電手段の過充電や過剰な電力による充電を防止することができる。
あるいは、本発明の駆動装置において、前記停止時制御手段は、前記内燃機関が所定の目標停止位置で停止するよう前記電気的制動手段と前記機械的制動手段とを駆動制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、電気的制動手段と機械的制動手段とにより内燃機関を目標停止位置に停止させることができる。この態様の本発明の駆動装置において、前記内燃機関の回転位置を検出する回転位置検出手段を備え、前記停止時制御手段は、前記検出された回転位置が前記目標停止位置近傍に達したとき、前記機械的制動手段による制動力により前記内燃機関が前記目標停止位置で停止するよう該機械的制動手段を駆動制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、停止直前における内燃機関の回転の不安定な状態に拘わらず内燃機関をより正確に目標停止位置に停止させることができる。3軸式動力入出力手段を備えるこの態様の本発明の駆動装置において、前記回転位置検出手段は、前記電動機の回転位置と前記駆動軸用電動機の回転位置とに基づいて前記内燃機関の回転位置を検出する手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関の回転位置を直接検出する必要がない。
本発明のハイブリッド自動車は、
上述した各態様のいずれかの駆動装置、即ち、基本的には、駆動軸を駆動する駆動装置であって、内燃機関と、電力の入出力を伴って前記内燃機関の出力軸を制動可能な電気的制動手段と、前記電気的制動手段と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、前記内燃機関の出力軸を機械的に制動可能な機械的制動手段と、前記内燃機関の運転停止が指示されたとき、該内燃機関の運転が停止するよう該内燃機関を駆動制御すると共に該内燃機関の回転が停止するよう前記電気的制動手段と前記機械的制動手段とを駆動制御する停止時制御手段と、を備える駆動装置を搭載し、前記駆動軸に車軸が連結されて走行することを要旨とする。
この本発明のハイブリッド自動車では、上述した各態様のいずれかの駆動装置を搭載するから、本発明の駆動装置と同様の効果、例えば、電気的制動手段と機械的制動手段とにより内燃機関を停止させることができる効果などを奏することができる。
本発明の第1の駆動装置の制御方法は、
内燃機関と、電力の入出力を伴って前記内燃機関の出力軸を制動可能な電気的制動手段と、前記電気的制動手段と電力をやり取り可能な蓄電手段と、前記内燃機関の出力軸を機械的に制動可能な機械的制動手段と、を備える駆動装置の制御方法であって、
前記内燃機関の運転停止が指示されたとき、該内燃機関の運転が停止するよう該内燃機関を駆動制御すると共に前記蓄電手段の充放電制限の範囲内で前記内燃機関の回転が停止するよう前記電気的制動手段と前記機械的制動手段とを駆動制御する
ことを要旨とする。
この本発明の第1の駆動装置の制御方法では、内燃機関の運転停止が指示されたとき、内燃機関の運転が停止するよう内燃機関を駆動制御すると共に蓄電手段の充放電制限の範囲内で内燃機関の回転が停止するよう蓄電手段と電力のやり取りが可能な電気的制御手段と機械的制御手段とを駆動制御する。したがって、蓄電手段の過充電や過剰な電力による充電を防止しながら内燃機関の回転を停止させることができる。
本発明の第2の駆動装置の制御方法は、
内燃機関と、電力の入出力を伴って前記内燃機関の出力軸を制動可能な電気的制動手段と、前記電気的制動手段と電力をやり取り可能な蓄電手段と、前記内燃機関の出力軸を機械的に制動可能な機械的制動手段と、を備える駆動装置の制御方法であって、
前記内燃機関の運転停止が指示されたとき、該内燃機関の運転が停止するよう該内燃機関を駆動制御すると共に該内燃機関が所定の目標停止位置で停止するよう前記電気的制動手段と前記機械的制動手段とを駆動制御する
ことを要旨とする。
この本発明の第2の駆動装置の制御方法では、内燃機関の運転停止が指示されたとき、内燃機関の運転が停止するよう内燃機関を駆動制御すると共に内燃機関が所定の目標停止位置で停止するよう電気的制動手段と機械的制動手段とを駆動制御する。したがって、電気的制動手段のみを用いて内燃機関を停止させるものに比して、内燃機関をより正確に目標停止位置で停止させることができる。
本発明の内燃機関の制動装置は、
内燃機関の出力軸を制動する内燃機関の制動装置であって、
電力の入出力を伴って前記内燃機関の出力軸を制動可能な電気的制動手段と、
前記電気的制動手段と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、
前記内燃機関の出力軸を機械的に制動可能な機械的制動手段と、
前記内燃機関の運転停止が指示されたとき、該内燃機関の運転が停止するよう該内燃機関を駆動制御すると共に該内燃機関の回転が停止するよう前記電気的制動手段と前記機械的制動手段とを駆動制御する停止時制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の内燃機関の制動装置では、内燃機関の運転停止が指示されたとき、内燃機関の運転が停止するよう内燃機関を駆動制御すると共に内燃機関の回転が停止するよう電力の入出力を伴って内燃機関の出力軸を制動可能な電気的制動手段と内燃機関の出力軸を機械的に制動可能な機械的制動手段とを駆動制御する。したがって、電気的制動手段による制動力と機械的制動手段による制動力とにより内燃機関の回転を停止させることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態としての駆動装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26に取り付けられクランクシャフト26を摩擦力により制動可能なブレーキBrと、エンジン22のクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、駆動装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、ブレーキBrの図示しないアクチュエータへの駆動信号が出力ポートを介して出力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、運転中のエンジン22を停止する際の動作について説明する。図2は、実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される停止時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、トルク変換運転モードや充放電運転モードからモータ運転モードに切り替えが指示されてエンジン22の運転停止が指示されたときから所定時間毎(例えば、8msec毎)に繰り返し実行される。
停止時制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88から車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,エンジン22の回転数Ne,バッテリ50の充電制限Winなどの制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されモータECU40により演算されたものを通信により入力するものとした。また、回転数Neは、図示しない回転数センサにより直接検出されたものを入力するものとした。なお、回転数Neは、回転数Nm1,Nm2と動力分配統合機構30のギヤ比とに基づいて計算することもできる。充電制限Winは、バッテリ50の残容量(SOC)や電池温度Tbなどに基づいて図示しない充電制限設定処理ルーチンにより設定されRAM76の所定アドレスに書き込まれたものを読み込むものとした。なお、充電制限Winは、バッテリ50を充電する方向をマイナスの符号として定めた。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*を設定する(ステップS102)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め求めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると要求トルク設定用マップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。この要求トルク設定用マップの一例を図3に示す。
続いて、入力した回転数Neに基づいてエンジン22の回転を徐々に制動させていずれ値0となるようなまし処理(あるいは、レート処理)によりエンジン22の目標回転数Ne*を設定する(ステップS104)。これにより、無理なくエンジン22の回転を制動させることができる。そして、設定した目標回転数Ne*と入力したモータMG2の回転数Nm2と動力分配統合機構30のギヤ比ρ(=サンギヤ31の歯数/リングギヤ32の歯数)減速ギヤ35のギヤ比Gr(=モータMG2の回転数/リングギヤ軸32aの回転数)とに基づいてモータMG1の目標回転数Nm1*を設定すると共に設定した目標回転数Nm1*と入力した回転数Nm1とに基づいてモータMG1から出力すべき目標トルクTm1*を設定し、このモータMG1からのトルクの出力に伴ってリングギヤ軸32aに作用する反力トルクTrfを計算する(ステップS106)。図4に、エンジン22の回転を制動する際の動力分配統合機構30の各回転要素の力学的な関係を示す。図中、S軸はサンギヤ31の回転数を示し、C軸はキャリア34の回転数を示し、R軸はリングギヤ32の回転数を示す。前述したように、サンギヤ31の回転数はモータMG1の回転数Nm1でありキャリア34の回転数はエンジン22のクランクシャフト26の回転数Neであるから、モータMG1の目標回転数Nm1*は、リングギヤ軸32aの回転数(=Nm2/Gr)と目標回転数Ne*と動力分配統合機構30のギヤ比ρとに基づいて次式(1)により計算することができる。したがって、計算した目標回転数Nm1*で回転するよう目標トルクTm1*を設定してモータMG1を駆動制御することにより、エンジン22を目標回転数Ne*で回転させることができる。目標トルクTm1*は、実施例では、目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とを用いてフィードバック制御における関係式(2)により設定するものとした。ここで、式(2)中の右辺第2項の「KP」は比例項のゲインを示し、右辺第3項の「KI」は積分項のゲインを示す。また、反力トルクTrfは、動力分配統合機構30のサンギヤ31の軸に目標トルクTm1*に相当するトルクを作用させたときにリングギヤ軸32aに作用するトルクをキャンセルするために必要なトルクとして動力分配統合機構30のギヤ比ρや目標トルクTm1*を用いて計算することができる。
Figure 0004001119
そして、要求トルクTr*と反力トルクTrfを用いてモータMG2の目標トルクTm2*を次式(3)により計算する(ステップS108)。ここで、目標トルクTm2*は、図4によって解るように、リングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*から反力トルクTrfを減じたものを減速ギヤ35のギヤ比Grで除したものとして求めることができる。
Figure 0004001119
次に、ステップS100で入力したエンジン22の回転数Neが閾値Neref未満か否かを判定する(ステップS110)。ここで、閾値Nerefは、エンジン22が停止直前の状態にあるか否かを判定するための閾値であり、例えば、200rpmなどのように定められている。回転数Neが閾値Neref未満でない、即ち閾値Neref以上と判定されると、モータMG1,MG2によりそれぞれ発電または消費されるモータパワーPm1,Pm2を次式(4),(5)により計算すると共に(ステップS112)、計算したモータパワーPm1,Pm2の和がバッテリ50の充電制限Winよりも小さい(モータパワーPm1,Pm2の和の絶対値が充電制限Winの絶対値よりも大きい)か否か、即ち、モータMG1,MG2により発電される電力の和がバッテリ50の最大充電電力を越えているか否かを判定する(ステップS114)。
Figure 0004001119
モータパワーPm1,Pm2の和が充電制限Winよりも小さいと判定されたときには、次式(6)により目標ブレーキトルクTbr*を設定すると共に(ステップS116)、次式(7),(8)により目標トルクTm1*,Tm2*を再設定する処理を行なって(ステップS118)、ステップS114でモータパワーPm1,Pm2の和が充電制限Winよりも小さくない、即ち、充電制限Win以上と判定されるまで、ステップ112の処理に戻ってステップS112〜S118の処理を繰り返す。ここで、目標ブレーキトルクTbr*は、実施例では、本ルーチンの実行が開始される度に初期値として値0が設定され、ステップS112〜S118の処理が繰り返される度に所定トルクΔTbrを加算することにより計算するものとした。また、目標トルクTm1*,Tm2*の再設定は、目標ブレーキトルクTbr*に相当するトルクをブレーキBrから出力したときに要求トルクTr*とエンジン22の目標回転数Ne*とを維持するために必要なトルクとして式(7),(8)により計算することにより行なわれる。
Figure 0004001119
ステップS114でモータパワーPm1,Pm2の和が充電制限Winよりも小さくない(充電制限Win以上)と判定されると、燃料カットでエンジン22を駆動制御すると共に目標トルクTm1*,Tm2*でモータMG1,MG2を駆動制御し、目標ブレーキトルクTbr*でブレーキBrを駆動制御する処理を行なって(ステップS120)、本ルーチンを終了する。エンジン22やモータMG1,MG2の駆動制御は、具体的には、エンジン22やモータMG1,MG2を駆動制御するための制御信号をそれぞれエンジンECU24やモータECU40に送信することにより行なわれる。また、ブレーキBrの駆動制御は、ブレーキBrのアクチュエータに駆動信号を出力することにより行なわれる。
ステップS110でエンジン22の回転数Neが閾値Neref未満であると判定されると、目標ブレーキトルクTbr*を設定するための図5に例示する停止直前処理を行ない(ステップS122)、燃料カットでエンジン22を駆動制御すると共に目標トルクTm1*,Tm2*でモータMG1,MG2を駆動制御し、ステップS122で設定した目標ブレーキトルクTbr*でブレーキBrを駆動制御して(ステップS120)、本ルーチンを終了する。以下、図5の停止直前処理ルーチンについて説明する。
停止直前処理ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、エンジン回転角θを入力する処理を行なう(ステップS150)。この処理は、図6に例示するエンジン回転角算出処理ルーチンにより実行されRAM76の所定領域に書き込まれたものを読み込む処理となる。このエンジン回転角算出処理は、クランクシャフト26の回転角の基準値をパルス出力するGセンサからの基準パルスが入力されたとき(ステップS160)、エンジン22の回転角θeやモータMG1,MG2の変位量Δθ1,Δθ2をリセットし(ステップS162)、回転位置検出センサ43,44からモータMG1,MG2の回転位置θ1,θ2を入力してリセットされてからの変位量Δθ1,Δθ2を計算し(ステップS164,S166)、算出した変位量Δθ1,Δθ2と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(9)によりエンジン22の回転角θeを計算することにより行なわれる(ステップS168)。
Figure 0004001119
こうしてエンジン回転角θを入力すると、エンジン回転角θが目標停止位置θs近傍に達したか否かを判定し(ステップS152)、エンジン回転角θが目標停止位置θs近傍に達したと判定されると、ブレーキBrからのブレーキトルクによりエンジン22が目標停止位置θsで停止するよう目標ブレーキトルクTbr*を設定して(ステップS154)、本ルーチンを終了する。ここで、目標停止位置θsは、次のエンジン22の始動をスムーズに行える位置、実施例ではエンジン22を4気筒としたときに圧縮工程におけるピストンの上死点から約90度前または後の位置に設定した。エンジン22は、その停止直前では回転が安定しないために、動力分配統合機構30を介してエンジン22のクランクシャフト26に接続されているモータMG1,MG2ではなく、エンジン22のクランクシャフト26に直接接続されたブレーキBrを用いてエンジン22を目標停止位置θsで停止させるのである。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、エンジン22を停止させる際にモータMG1,MG2のモータパワーPm1,Pm2の和がバッテリ50の充電制限Win以上となるようにモータMG1,MG2の目標トルクTm1*,Tm2*を設定してモータMG1,MG2を駆動制御するから、バッテリ50の過充電や電力ライン54の過電圧による充電を防止しながらバッテリ50を充電させることができ、エネルギ効率を向上させることができる。しかも、エンジン22を最終的に停止させる際にはエンジン22のクランクシャフト26に取り付けられたブレーキBrを用いるから、エンジン22をより確実に目標停止位置θsで停止させることができる。この結果、次にエンジン22を始動する際の始動性をより向上させることができる。もとより、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、図2に例示する停止時制御ルーチンによりエンジン22を停止させるものとしたが、図2の停止時制御ルーチンに代えて図7に例示する停止時制御ルーチンによりエンジン22を停止させるものとしてもよい。この図7の停止時制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、図3のステップS100,S102と同様の処理、即ち、アクセル開度Accや車速V,回転数Ne,Nm1,Nm2を入力し(ステップS200)、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*を設定する(ステップS202)。そして、設定した要求トルクTr*が負の値であるか否か、即ち、制動力が要求されているか否かを判定し(ステップS204)、要求トルクTr*が負の値であるときにはエンジン22の運転停止が指示されてから(本ルーチンの実行が開始されてから)所定時間tref経過したか否かを判定する(ステップS206)。要求トルクTr*が負の値であり、且つ、エンジン22の運転停止が指示されてから所定時間tref経過していないと判定されたときには、エンジン22の回転が徐々に制動されるよう目標ブレーキトルクTbr*を設定すると共に(ステップS208)、モータMG1の目標トルクTm1*を値0に設定し(ステップS210)、要求トルクTr*がリングギヤ軸32aに出力されるよう要求トルクTr*に減速ギヤ35のギヤ比Gを除したものを目標トルクTm2*として設定して(ステップS212)、燃料カットでエンジン22を駆動制御すると共に目標トルクTm1*,Tm2*でモータMG1,MG2を駆動制御し、目標ブレーキトルクTbr*でブレーキBrを駆動制御して(ステップS224)、本ルーチンを終了する。一方、要求トルクTr*が正の値と判定されたり、エンジン22の運転停止が指示されてから所定時間tref経過したと判定されたときには、図3のステップS104〜S108の同様の処理、即ち、入力した回転数Neに基づいてなまし処理(あるいは、レート処理)によりエンジン22の目標回転数Ne*を設定し(ステップS214)、設定した目標回転数Ne*とモータMG2の回転数Nm2と動力分配統合機構30のギヤ比ρとに基づいて式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を設定し、設定した目標回転数Nm1*と入力した回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1から出力すべき目標トルクTm1*を設定し、このモータMG1からのトルクの出力に伴ってリングギヤ軸32aに作用するトルクをキャンセルする反力トルクTrfを計算し(ステップS216)、要求トルクTr*と目標トルクTm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いて式(3)によりモータMG2の目標トルクTm2*を計算する(ステップS218)。そして、エンジン22の回転数Neが閾値Neref未満であるか否かを判定し(ステップS220)、回転数Neが閾値Neref未満と判定されたときには、図5の停止直前時処理ルーチンを実行し(ステップS222)、燃料カットでエンジン22を駆動制御すると共に目標トルクTm1*,Tm2*でモータMG1,MG2を駆動制御し、目標ブレーキトルクTbr*でブレーキBrを駆動制御して(ステップS224)、本ルーチンを終了する。
図8に、アクセルペダル83がオンからオフされて要求トルクTr*が負の値となったたときにブレーキBrを用いずにモータMG1,MG2でエンジン22を制動させた際のバッテリ50の充電電力の時間変化の様子を示す。図示するように、要求トルクTr*が負の値に設定されているときにエンジン22の停止が指示されたとき(時刻t0)、燃料の供給を直ちにカットしても慣性力によりエンジン22は回転しているから、この慣性力に打ち勝ってエンジン22を制動させるためにモータMG1の目標トルクTm1*には比較的小さな負の値(発電電力が大きい値)が設定され、また、要求トルクTr*に見合う制動トルクをリングギヤ軸32aに出力するためにモータMG2の目標トルクTm2*にも負の値が設定される。このとき、バッテリ50の充電制限Winを越えてモータMG1,MG2が発電してしまう場合が生じる。このため、モータMG1,MG2がバッテリ50の充電制限Winを越えて発電するおそれのある所定時間trefが経過するまではブレーキBrを用いてエンジン22を制動させることで、バッテリ50の過充電や過大な電力による充電を防止しているのである。なお、図7の停止時制御ルーチンでは、要求トルクTr*が負の値のときにはエンジン22の運転停止が指示されてから所定時間tref経過するまではブレーキBrのみを用いてエンジン22を制動させるものとしたが、バッテリ50の充電制限Winを超えない分担比でモータMG1,MG2からの制動トルクとブレーキBrからの制動トルクとによりエンジン22を制動させるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、目標停止位置θsを4気筒のエンジンとしたときの圧縮行程におけるピストンの上死点から約90度前または後の位置としたが、これに限られず、エンジンの気筒数やその他の特性に応じて他の位置としてもよいことは勿論である。
実施例のハイブリッド自動車20では、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転位置θ1,θ2から基準パルスの入力によりリセットされる変位量Δθ1,Δθ2を算出し、この算出した変位量Δθ1,Δθ2と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いてエンジン回転角θeを算出するものとしたが、エンジン22の回転角を直接検出する場合には、検出された回転角を用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図9の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図9における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図10の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
この他、エンジンの出力軸に直接または間接に取り付けられたモータジェネレータと、エンジンの出力軸に取り付けられて出力軸を機械的に制動するブレーキ機構とを備えるものであれば、自動車に限られず、船舶や航空機などの他の移動体や据え置き型の装置に適用することも可能である。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される停止時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の回転を制動させる際の動力分配統合機構30の各回転要素の力学的な関係を示す共線図である。 実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される停止直前時処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるエンジン回転角算出処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例の停止時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 モータMG1によりエンジン22を停止させた際のバッテリ50の充電電力の時間的な変化の様子を説明する説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35,135 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b,64a,64b 駆動輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ、Br ブレーキ。

Claims (6)

  1. 駆動軸を駆動する駆動装置であって、
    内燃機関と、
    発電を伴って前記内燃機関の出力軸に制動力を出力可能な第1の電動機と、
    前記内燃機関の出力軸と前記第1の電動機の回転軸と前記駆動軸の3軸に接続され、該3軸のうちの2軸に入出力される動力が決定されると残余の1軸に入出力される動力が決定される3軸式動力入出力手段と、
    前記駆動軸に動力を入出力可能な第2の電動機と、
    前記第1の電動機および前記第2の電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、
    前記内燃機関の出力軸を機械的に制動可能な機械的制動手段と、
    前記駆動軸に要求される要求動力を設定する要求動力設定手段と、
    前記内燃機関の運転停止が指示されたとき、該内燃機関の運転が停止するよう該内燃機関を制御し、前記第1の電動機により前記内燃機関の回転が停止すると共に前記設定された要求動力に対応する動力が前記駆動軸に出力されるよう前記第1の電動機の目標駆動力と前記第2の電動機の目標駆動力とを設定して該第1の電動機と該第2の電動機とを駆動制御し、該駆動制御によると前記第1の電動機に入出力される電力と前記第2の電動機に入出力される電力との和の電力が前記蓄電手段の充放電制限を超えるときには該駆動制御に代えて該和の電力が該充放電制限の範囲内となるように前記第1の電動機と前記機械的制動手段とにより前記内燃機関の回転が停止すると共に前記設定された要求動力に対応する動力が前記駆動軸に出力されるよう前記第1の電動機の目標駆動力と前記第2の電動機の目標駆動力と前記機械的制動手段の目標制動力とを設定して該第1の電動機と該第2の電動機と該機械的制動手段とを駆動制御する停止時制御手段と
    を備える駆動装置。
  2. 前記停止時制御手段は、前記内燃機関が所定の目標停止位置で停止するよう前記第1の電動機と前記機械的制動手段とを駆動制御する手段である請求項記載の駆動装置。
  3. 請求項記載の駆動装置であって、
    前記内燃機関の回転位置を検出する回転位置検出手段を備え、
    前記停止時制御手段は、前記検出された回転位置が前記目標停止位置近傍に達したとき、前記機械的制動手段による制動力により前記内燃機関が前記目標停止位置で停止するよう該機械的制動手段を駆動制御する手段である
    駆動装置。
  4. 前記回転位置検出手段は、前記第1の電動機の回転位置と前記第2の電動機の回転位置とに基づいて前記内燃機関の回転位置を検出する手段である請求項3記載の駆動装置
  5. 請求項1ないしいずれか記載の駆動装置を搭載し、前記駆動軸が車軸に連結されて走行するハイブリッド自動車。
  6. 内燃機関と、発電を伴って前記内燃機関の出力軸に制動力を出力可能な第1の電動機と、前記内燃機関の出力軸と前記第1の電動機の回転軸と駆動軸の3軸に接続され該3軸のうちの2軸に入出力される動力が決定されると残余の1軸に入出力される動力が決定される3軸式動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な第2の電動機と、前記第1の電動機および前記第2の電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、前記内燃機関の出力軸を機械的に制動可能な機械的制動手段と、を備える駆動装置の制御方法であって、
    (a)前記駆動軸に要求される要求動力を設定し、
    (b)前記内燃機関の運転停止が指示されたとき、該内燃機関の運転が停止するよう該内燃機関を制御し、前記第1の電動機により前記内燃機関の回転が停止すると共に前記設定された要求動力に対応する動力が前記駆動軸に出力されるよう前記第1の電動機の目標駆動力と前記第2の電動機の目標駆動力とを設定して該第1の電動機と該第2の電動機とを駆動制御し、該駆動制御によると前記第1の電動機に入出力される電力と前記第2の電動機に入出力される電力との和の電力が前記蓄電手段の充放電制限を超えるときには該駆動制御に代えて該和の電力が該充放電制限の範囲内となるように前記第1の電動機と前記機械的制動手段とにより前記内燃機関の回転が停止すると共に前記設定された要求動力に対応する動力が前記駆動軸に出力されるよう前記第1の電動機の目標駆動力と前記第2の電動機の目標駆動力と前記機械的制動手段の目標制動力とを設定して該第1の電動機と該第2の電動機と該機械的制動手段とを駆動制御する
    駆動装置の制御方法。
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