JP4067000B2 - 動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法 - Google Patents

動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、駆動軸に動力を出力する動力出力装置およびこれを搭載し駆動軸が車軸に接続されて走行する自動車並びに動力出力装置の制御方法に関する。
従来、この種の動力出力装置としては、エンジンと、エンジンのクランクシャフトにキャリアが接続されると共に駆動軸にリングギヤが接続された遊星歯車機構と、遊星歯車機構のサンギヤに接続された第1モータと、駆動軸に動力を入出力する第2モータとを備えるハイブリッド自動車に搭載されたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、駆動軸に要求される要求トルクに基づく要求パワーがエンジンから効率よく出力される目標運転ポイントとしての目標回転数と目標トルクとを設定し、設定したエンジンの目標回転数から遊星歯車機構のギヤ比によって計算される第1モータの目標回転数と現在の回転数との偏差に基づいてフィードバック制御により第1モータのトルク指令を設定してエンジンと第1モータとを駆動制御し、遊星歯車機構を介してエンジン側から駆動軸に伝達されるトルクでは要求トルクに不足するトルクが第2モータから出力されるようトルク指令を設定して第2モータを駆動制御している。こうした駆動制御の最中に第1モータがゼロ付近の回転数で駆動される際には、エンジンの目標運転ポイントを変更することにより、第1モータがゼロ付近の回転数で駆動されることにより第1モータにおける特定の相のコイルに集中して電流が流れ第1モータを駆動するインバータが過熱するのを抑制している。
特開平12−184506号公報
上述の動力出力装置では、運転者が予期しないトルクが駆動軸に出力される場合やバッテリに入出力制限を超える電力が入出力される場合がある。第2モータは、前述したように、基本的には、エンジン側から駆動軸に伝達されるトルクでは要求トルクに不足するトルクが出力されるように駆動制御されるが、バッテリの入出力制限を考慮すると要求トルクに対応できずに駆動軸に予期しないトルクが出力される場合も生じる。これに対して、エンジンの運転ポイントを変更して第1モータの発電を一時的に調整すれば、駆動軸に予期しないトルクが出力されるのを抑制しつつバッテリに入出力制限を超える電力が入出力されるのを防止できる。しかしながら、第1モータの発電を調整するためにエンジンの運転ポイントを変更している最中に第1モータがゼロ付近の回転数で駆動されるときに、単にこれを回避するためだけにエンジンの運転ポイントを変更すると、運転者が予期しないトルクが駆動軸に出力される場合やバッテリに入出力制限を超える電力が入出力される場合がある。
本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法は、電動機やその駆動装置の保護を図ると共に蓄電装置の入出力制限を考慮することを目的の一つとする。また、本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法は、運転者が予期しない駆動力が駆動軸に出力されるのを抑制することを目的の一つとする。
本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
内燃機関と、
該内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続された第1電動機を有し、該第1電動機による電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、
前記駆動軸に動力を入出力可能な第2電動機と、
前記第1電動機および前記第2電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、
操作者の操作に基づいて前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
前記要求駆動力と前記第1電動機を所定の回転数範囲外の回転数で駆動させるための前記内燃機関の第1回転数制限と前記蓄電手段の入出力制限とに基づいて前記要求駆動力に基づく駆動力を出力するための前記内燃機関の運転ポイントを設定し、該設定した運転ポイントで該内燃機関が運転されると共に前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう該内燃機関と前記第1電動機と前記第2電動機とを駆動制御する制御手段と
を備えることを要旨とする。
この本発明の動力出力装置では、要求駆動力と第1電動機を所定の回転数範囲外の回転数で駆動させるための内燃機関の第1回転数制限と蓄電手段の入出力制限とに基づいて要求駆動力に基づく駆動力を出力するための内燃機関の運転ポイントを設定し、設定した運転ポイントで内燃機関が運転されると共に要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関と第1電動機と第2電動機とを駆動制御する。従って、蓄電手段の入出力制限を考慮しつつ第1電動機を所定回転数範囲外の回転数で駆動させることができる。この結果、第1電動機やその駆動装置の保護を図ると共に蓄電手段の入出力制限に対応することができる。また、要求駆動力に対応するから、運転者が予期しない駆動力が駆動軸に出力されるのを抑制することができる。ここで、「所定の回転数範囲」には、値0を含む回転数範囲が含まれる。
こうした本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記要求駆動力と前記蓄電手段の入出力制限とから求められる第2回転数制限と前記第1回転数制限とを両立させる回転数を前記運転ポイントにおける目標回転数として設定する手段であるものとすることもできる。この場合、前記制御手段は、前記内燃機関を効率よく運転して前記要求駆動力に基づく駆動力を出力するための該内燃機関の運転ポイントにおける目標回転数を前記第1回転数制限と前記第2回転数制限とに基づいて変更して前記運転ポイントを設定する手段であるものとすることもできる。これらの態様の本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記第1電動機から出力される動力に基づいて前記駆動軸に出力される第1駆動力と前記第2電動機から該駆動軸に出力される第2駆動力との和が前記要求駆動力に応じた駆動力範囲内となる関係と、前記第1電動機により入出力される第1電力と前記第2電動機により入出力される第2電力との和が前記蓄電手段の入出力制限の範囲内となる関係と、から求められる前記第1駆動力の範囲に基づいて前記第2回転数制限を設定して前記運転ポイントを設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関の運転ポイントの設定により蓄電手段の入出力制限の範囲内で要求駆動力に応じた駆動力範囲内の駆動力を駆動軸に出力することができる。さらに、この態様の本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記内燃機関の目標回転数が設定されたときに前記第1電動機を該設定された目標回転数を用いてフィードバック制御する際の該第1電動機から出力すべき目標駆動力の関係式に対して前記第1駆動力を該目標駆動力として用いて逆算により得られる前記目標回転数に基づいて前記第2回転数制限を設定して前記運転ポイントを設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関を運転制御する際の第1電動機の駆動制御をより適切なものとすることができる。
また、本発明の動力出力装置において、前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の回転軸の3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の1軸に動力を入出力させる3軸式の動力入出力手段と、前記第1電動機として前記第3の回転軸に動力を入出力可能な発電機とを備える手段であるものとすることもできるし、前記電力動力入出力手段は、前記第1電動機として前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転子と前記駆動軸に接続された第2の回転子とを有し該第1の回転子と該第2の回転子との電磁的な作用により両回転子を相対回転させて駆動する対回転子電動機を備える手段であるものとすることもできる。
本発明の自動車は、
上述した各態様のいずれかの本発明の動力出力装置、即ち、基本的には、駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、内燃機関と、該内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続された第1電動機を有し該第1電動機による電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な第2電動機と、前記第1電動機および前記第2電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、操作者の操作に基づいて前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、前記要求駆動力と前記第1電動機を所定の回転数範囲外の回転数で駆動させるための前記内燃機関の第1回転数制限と前記蓄電手段の入出力制限とに基づいて前記要求駆動力に基づく駆動力を出力するための前記内燃機関の運転ポイントを設定し該設定した運転ポイントで該内燃機関が運転されると共に前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう該内燃機関と前記第1電動機と前記第2電動機とを駆動制御する制御手段とを備える動力出力装置を搭載し、前記駆動軸に車軸が接続されて走行する
ことを要旨とする。
この本発明の自動車では、上述した各態様のいずれかの本発明の動力出力装置を搭載するから、本発明の動力出力装置が奏する効果と同様の効果、例えば、第1電動機やその駆動装置の保護を図ると共に蓄電手段の入出力制限に対応することができる効果や運転者が予期しない駆動力が駆動軸に出力されるのを抑制することができる効果などを奏することができる。
本発明の動力出力装置の制御方法は、
内燃機関と、該内燃機関の出力軸と駆動軸とに接続された第1電動機を有し該第1電動機による電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な第2電動機と、前記第1電動機および前記第2電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
(a)操作者の操作に基づいて前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定し、
(b)前記要求駆動力と前記第1電動機を所定の回転数範囲外の回転数で駆動させるための前記内燃機関の第1回転数制限と前記蓄電手段の入出力制限とに基づいて前記要求駆動力に基づく駆動力を出力するための前記内燃機関の運転ポイントを設定し、
(c)該設定した運転ポイントで該内燃機関が運転されると共に前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう該内燃機関と前記第1電動機と前記第2電動機とを駆動制御する
ことを要旨とする。
この本発明の動力出力装置の制御方法によれば、要求駆動力と第1電動機を所定の回転数範囲外の回転数で駆動させるための内燃機関の第1回転数制限と蓄電手段の入出力制限とに基づいて要求駆動力に基づく駆動力を出力するための内燃機関の運転ポイントを設定し、設定した運転ポイントで内燃機関が運転されると共に要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関と第1電動機と第2電動機とを駆動制御する。従って、蓄電手段の入出力制限を考慮しつつ第1電動機を所定回転数範囲外の回転数で駆動させることができる。この結果、第1電動機やその駆動装置の保護を図ると共に蓄電手段の入出力制限に対応することができる。また、要求駆動力に対応するから、運転者が予期しない駆動力が駆動軸に出力されるのを抑制することができる。ここで、「所定の回転数範囲」には、値0を含む回転数範囲が含まれる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態としての動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作について説明する。図2は、実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、8msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の残容量SOC,バッテリ50の入出力制限Win,Woutなどのデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。バッテリ50の残容量SOCは、図示しない電流センサにより検出されたバッテリ50の充放電電流に基づいて演算されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、残容量SOCや電池温度などに基づいて設定することができる。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*とエンジン22から出力すべき要求パワーPe*とを設定する(ステップS110)。ここで、要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図3に要求トルク設定用のマップの一例を示す。また、要求パワーPe*は、要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50の充放電要求パワーPb*と損失Lossとの和により求めることができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることにより求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Gr(=モータMG2の回転数Nm2/リングギヤ軸32aの回転数Nr)で割ることにより求めたりすることができる。バッテリ50の充放電要求パワーPb*は、残容量SOCやアクセル開度Accに基づいて設定することができる。
要求パワーPe*を設定すると、設定した要求パワーPe*とエンジン22を効率よく動作させる動作ラインとに基づいてエンジン22の運転ポイントとしての目標回転数Ne*と目標トルクTe*を設定する(ステップS120)。エンジン22の動作ラインの一例および目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図4に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
こうして目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定すると、要求トルクTr*とバッテリ50の入出力制限Win,Woutとに基づいて図5に例示するエンジン回転数制限設定処理によりエンジン回転数制限Nemax,Neminを設定すると共に(ステップS130)、次式(1)および式(2)によりモータMG1がゼロ付近の回転数範囲(例えば、−100〜100rpm)で駆動されないようにリングギヤ軸32aの回転数Nr(=Nm2/Gr)に基づいてエンジン回転数制限Neh,Nelを設定する(ステップS140)。式(1)および式(2)中の「ρ」は、動力分配統合機構30のギヤ比(=サンギヤ31の歯数/リングギヤ32の歯数)である。ここで、エンジン回転数制限Nemax,Neminは、運転者が予期しないトルクがリングギヤ軸32aに出力されるのを抑制するためのトルク制限とバッテリ50の入出力制限Win,Woutとを両立させるためのものであり、その詳細は後述する。また、エンジン回転数制限Neh,Nelは、モータMG1がゼロ付近の回転数範囲で駆動されると、モータMG1の各相コイルのうち特定の相にだけ集中して電流が印加され、この結果インバータ41が過熱するから、これを回避するためのものである。以下、図2の駆動制御ルーチンの説明を中断し、図5のエンジン回転数制限設定処理について説明する。
Neh=(ρ・100+Nm2/Gr)/(1+ρ) …(1)
Nel=(ρ・(-100)+Nm2/Gr)/(1+ρ) …(2)
図5のエンジン回転数制限設定処理では、まず、次式(3)および式(4)を共に満足するモータMG1の仮モータトルクTm1tmpの範囲としての上限値Tm1maxと下限値Tm1minとを設定する(ステップS300)。ここで、式(3)はモータMG1やモータMG2により駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるトルクの総和が値0から要求トルクTr*までの範囲内となる関係であり、式(4)はモータMG1とモータMG2とにより入出力される電力の総和が入出力制限Win,Woutの範囲内となる関係である。仮モータトルクTm1tmpの上限値Tm1maxと下限値Tm1minの一例を示す説明図を図6に示す。上限値Tm1maxと下限値Tm1minは、図中斜線で示した領域内の仮モータトルクTm1tmpの最大値と最小値として求めることができる。
0≦−Tm1tmp/ρ+Tm2tmp・Gr≦Tr* …(3)
Win≦Tm1tmp・Nm1+Tm2tmp・Nm2≦Wout …(4)
そして、目標回転数Nm1*が設定されたときにモータMG1を目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1との偏差に基づいて目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御におけるモータMG1から出力すべきトルク指令Tm1*を求める次式(5)に示す関係式に対して「トルク指令Tm1*」に代えて仮モータトルクTm1tmpの「上限値Tm1max」と「下限値Tm1min」とを用いた次式(6)および式(7)により逆算することによりモータMG1の回転数の上限値Nm1maxと下限値Nm1minとを設定する(ステップS310)。なお、関数PIDはフィードバック制御における比例項や積分項あるいは微分項などにより構成されている。
Tm1*=前回Tm1*+PID(Nm1,Nm1*) …(5)
Tm1max=前回Tm1*+PID(Nm1,Nm1max) …(6)
Tm1min=前回Tm1*+PID(Nm1,Nm1min) …(7)
こうしてモータMG1の回転数の上限値Nm1maxと下限値Nm1minとを設定すると、これらをリングギヤ軸32aの回転数Nrに基づいて次式(8)および式(9)によりエンジン22の回転数に換算することによりエンジン回転数制限Nemax,Neminとして設定して(ステップS320)、処理を終了する。こうした図5のエンジン回転数制限設定処理は、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*に基づく範囲(実施例では値0から要求トルクTr*までの範囲)内でトルクを出力するトルク制限とバッテリ50の入出力制限Win,Woutとを両立させるエンジン22の回転数の範囲としてエンジン回転数制限Nemax,Neminを設定する処理と言える。
Nemax=(ρ・Nm1max+Nm2/Gr)/(1+ρ) …(8)
Nemin=(ρ・Nm1min+Nm2/Gr)/(1+ρ) …(9)
図2の駆動制御ルーチンに戻って、こうして要求トルクTr*とバッテリ50の入出力制限Win,Woutとに基づくエンジン回転数制限Nemax,NeminとモータMG1がゼロ付近の回転数で駆動されるのを抑制するためのエンジン回転数制限Neh,Nelとを設定すると、ステップS120で設定した目標回転数Ne*がエンジン回転数制限Nemin以上でエンジン回転数制限Nemax以下の範囲内にあるか否かを判定し(ステップS150)、目標回転数Ne*がエンジン回転数制限Nemin以上でエンジン回転数制限Nemax以下の範囲内にあるときには、そのまま次の処理に進み、目標回転数Ne*がエンジン回転数制限Nemin未満のときには目標回転数Ne*をエンジン回転数制限Neminに設定し直し(ステップS160)、目標回転数Ne*がエンジン回転数制限Nemaxよりも大きいときには目標回転数Ne*をエンジン回転数制限Nemaxに設定し直す(ステップS170)。そして、目標回転数Ne*がエンジン回転数制限Nelよりも大きくエンジン回転数制限Neh未満の範囲内にあるか否かを判定し(ステップS180)、目標回転数Ne*がエンジン回転数制限Nel以下かエンジン回転数制限Neh以上のときには、そのまま次の処理に進み、目標回転数Ne*がエンジン回転数制限Nelよりも大きくエンジン回転数制限Neh未満の範囲内にあるときには更にエンジン回転数制限Nemaxがエンジン回転数制限Nelよりも大きくエンジン回転数制限Neh未満で且つエンジン回転数制限Neminがエンジン回転数制限Nel未満であるか否かを判定し(ステップS190)、肯定的な判定がなされたときには目標回転数Ne*をエンジン回転数制限Nelに設定し直し(ステップS200)、否定的な判定がなされたときには目標回転数Ne*をエンジン回転数制限Nehに設定し直す(ステップS210)。こうしたステップS150〜S210の処理は、エンジン22を効率よく運転できる運転ポイントとしての目標回転数Ne*を、要求トルクTr*とバッテリ50の入出力制限Win,Woutとに基づくエンジン回転数制限Nemax,Neminの範囲内となると共にモータMG1がゼロ付近の回転数で駆動されるのを抑制するためのエンジン回転数制限Neh,Nelの範囲外となるよう変更する処理と言える。エンジン22の目標回転数Ne*をエンジン回転数制限Nemax,Neminとエンジン回転数制限Neh,Nelとに基づいて変更する様子を示す説明図を図7に示す。なお、図7(a)は駆動制御ルーチンのステップS160により目標回転数Ne*が変更される様子を示し、図7(b)は駆動制御ルーチンのステップS200により目標回転数Ne*が変更される様子を示し、図7(c)は駆動制御ルーチンのステップS210により目標回転数Ne*が変更される様子を示す。
そして、要求パワーPe*を目標回転数Ne*で割ってエンジン22の目標トルクTe*を設定し直すと共に(ステップS220)、目標回転数Ne*とリングギヤ32の回転数Nr(=Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(10)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を設定すると共に設定した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて前述した式(5)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を設定する(ステップS230)。動力分配統合機構30の各回転要素における回転数とトルクの力学的な関係を示す共線図を図8に示す。図中、左のS軸はサンギヤ31の回転数を示し、C軸はキャリア34の回転数を示し、R軸はリングギヤ32(リングギヤ軸32a)の回転数Nrを示す。前述したように、サンギヤ31の回転数はモータMG1の回転数Nm1でありキャリア34の回転数はエンジン22の回転数Neであるから、モータMG1の目標回転数Nm1*はリングギヤ軸32aの回転数Nrとエンジン22の目標回転数Ne*と動力分配統合機構30のギヤ比ρとに基づいて式(10)により計算することができる。したがって、モータMG1が目標回転数Nm1*で回転するようトルク指令Tm1*を設定してモータMG1を駆動制御することにより、エンジン22を目標回転数Ne*で回転させることができる。なお、図8におけるR軸上の2つの太線矢印は、エンジン22を目標回転数Ne*および目標トルクTe*の運転ポイントで定常運転したときにエンジン22から出力されるトルクTe*がリングギヤ軸32aに伝達されるトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2*がリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。
Nm1*=(Ne*・(1+ρ)-Nm2/Gr)/ρ …(10)
モータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1*とを設定すると、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρと減速ギヤ35のギヤ比Grとに基づいて要求トルクTr*をリングギヤ軸32aに作用させるためにモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを図8の共線図のトルクの釣り合いから定まる次式(11)により計算すると共に(ステップS240)、バッテリ50の入出力制限Win,WoutとモータMG1のトルク指令Tm1*と現在のモータMG1の回転数Nm1とモータMG2の回転数Nm2とに基づいて次式(12)および次式(13)によりモータMG2から出力してもよいトルクの下限,上限としてのトルク制限Tm2min,Tm2maxを計算し(ステップS250)、計算した仮モータトルクTm2tmpと計算したトルク制限Tm2maxとのうち小さい方と計算したトルク制限Tm2minとを比較して両者のうち大きい方をモータMG2のトルク指令Tm2*に設定する(ステップS260)。これにより、モータMG2のトルク指令Tm2*を、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限したトルクとして設定することができる。
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr …(11)
Tm2min=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 …(12)
Tm2max=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 …(13)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS270)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、駆動軸としてのリングギヤ軸32aへの要求トルクTr*に対して運転者が予期しないトルクが出力されるのを抑制するためのトルク制限とバッテリ50の入出力制限Win,Woutとを両立させるためのエンジン22の回転数範囲(エンジン回転数制限Nemax,Nemin)内で且つモータMG1がゼロ付近の回転数で駆動されるのを抑制するためのエンジン22の回転数範囲外(エンジン回転数制限Neh,Nel)のエンジン22の回転数を目標回転数Ne*として設定してエンジン22やモータMG1を制御するから、モータMG1をゼロ付近の回転数で駆動されないようにしてモータMG1やインバータ41の保護を図ると共にバッテリ50の入出力制限Win,Woutにも対応することができる。もとより、運転者が予期しないトルクがリングギヤ軸32aに出力されるのを抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン回転数制限Neh,Nelを計算する課程でPID制御によるフィードバック制御の関係式に仮モータトルクTm1tmpの上限値Tm1maxと下限値Tm1minとを用いて逆算することによりモータMG1の回転数の上限値Nm1maxと下限値Nm1minとを計算するものとしたが、フィードバック制御はPID制御に限られず、例えば微分項のないPI制御によるフィードバック制御としてもよく、さらに積分項のないP制御によるフィードバック制御としてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図9の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図9における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図10の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、自動車産業に利用可能である。
本発明の一実施形態としての動力出力装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 動作ラインの一例および目標回転数Ne*と目標トルクTe*を設定する様子を示す説明図である。 エンジン回転数制限設定処理の一例を示すフローチャートである。 モータMG1の仮モータトルクTm1tmpの上限値Tm1maxと下限値Tm1minの一例を示す説明図である。 エンジン22の目標回転数Ne*をエンジン回転数制限Nemax,Neminとエンジン回転数制限Neh,Nelとに基づいて変更する様子を示す説明図である。 動力分配統合機構30の各回転要素における回転数とトルクの力学的な関係を示す共線図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (9)

  1. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    内燃機関と、
    該内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続された第1電動機を有し、該第1電動機による電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、
    前記駆動軸に動力を入出力可能な第2電動機と、
    前記第1電動機および前記第2電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、
    操作者の操作に基づいて前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    前記要求駆動力と前記第1電動機を過熱から保護するための値0を含む所定の回転数範囲外の回転数で駆動させるための前記内燃機関の第1回転数制限と前記蓄電手段の入出力制限とに基づいて前記要求駆動力に基づく駆動力を出力するための前記内燃機関の運転ポイントを設定し、該設定した運転ポイントで該内燃機関が運転されると共に前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう該内燃機関と前記第1電動機と前記第2電動機とを駆動制御する制御手段と
    を備える動力出力装置。
  2. 前記制御手段は、前記要求駆動力と前記蓄電手段の入出力制限とから求められる第2回転数制限と前記第1回転数制限とを両立させる回転数を前記運転ポイントにおける目標回転数として設定する手段である請求項1記載の動力出力装置。
  3. 前記制御手段は、前記第1電動機から出力される動力に基づいて前記駆動軸に出力される第1駆動力と前記第2電動機から該駆動軸に出力される第2駆動力との和が前記要求駆動力に応じた駆動力範囲内となる関係と、前記第1電動機により入出力される第1電力と前記第2電動機により入出力される第2電力との和が前記蓄電手段の入出力制限の範囲内となる関係と、から求められる前記第1駆動力の範囲に基づいて前記第2回転数制限を設定して前記運転ポイントを設定する手段である請求項2記載の動力出力装置。
  4. 前記制御手段は、前記内燃機関の目標回転数が設定されたときに前記第1電動機を該設定された目標回転数を用いてフィードバック制御する際の該第1電動機から出力すべき目標駆動力の関係式に対して前記第1駆動力を該目標駆動力として用いて逆算により得られる前記目標回転数に基づいて前記第2回転数制限を設定して前記運転ポイントを設定する手段である請求項3記載の動力出力装置。
  5. 前記制御手段は、前記内燃機関を効率よく運転して前記要求駆動力に基づく駆動力を出力するための該内燃機関の運転ポイントにおける目標回転数を前記第1回転数制限と前記第2回転数制限とに基づいて変更して前記運転ポイントを設定する手段である請求項2ないし4いずれか記載の動力出力装置。
  6. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の回転軸の3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の1軸に動力を入出力させる3軸式の動力入出力手段と、前記第1電動機として前記第3の回転軸に動力を入出力可能な発電機とを備える手段である請求項1ないし5いずれか記載の動力出力装置。
  7. 前記電力動力入出力手段は、前記第1電動機として前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転子と前記駆動軸に接続された第2の回転子とを有し該第1の回転子と該第2の回転子との電磁的な作用により両回転子を相対回転させて駆動する対回転子電動機を備える手段である請求項1ないし5いずれか記載の動力出力装置。
  8. 請求項1ないし7いずれか記載の動力出力装置を搭載し、前記駆動軸に車軸が接続されて走行する自動車。
  9. 内燃機関と、該内燃機関の出力軸と駆動軸とに接続された第1電動機を有し該第1電動機による電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な第2電動機と、前記第1電動機および前記第2電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
    (a)操作者の操作に基づいて前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定し、
    (b)前記要求駆動力と前記第1電動機を過熱から保護するための値0を含む所定の回転数範囲外の回転数で駆動させるための前記内燃機関の第1回転数制限と前記蓄電手段の入出力制限とに基づいて前記要求駆動力に基づく駆動力を出力するための前記内燃機関の運転ポイントを設定し、
    (c)該設定した運転ポイントで該内燃機関が運転されると共に前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう該内燃機関と前記第1電動機と前記第2電動機とを駆動制御する
    動力出力装置の制御方法。
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