JP3997992B2 - 生ごみ処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は主に家庭の台所で発生する生ごみを減量及び減容させる生ごみ処理装置に関するものである。
従来、この種の生ごみ処理装置は生ごみを減量、減容している(例えば、特許文献1参照)。図10はこの特許文献1に記載された従来の生ごみ処理装置を示すものである。
この生ごみ処理装置は、微生物(好気性)の生息場所となるおがくずや未分解の処理物等の微生物担体1を入れた微生物分解槽2と、投入された生ごみ3と微生物担体1とを混合、撹拌するための回転撹拌棒4及びその駆動装置5を有し、投入された生ごみ3を微生物により最終的には二酸化炭素と水に分解し、生ごみ3を減量及び減容するようになっている。そして、微生物分解槽2内の温度を適正に保つための加熱手段6、酸素(空気)を供給するための換気ファン7と吸気口8、それらの制御を行う制御部(図示せず)を備え、微生物の働きにより生ごみ3を分解し減量及び減容する。
また、微生物分解槽2の上部には乾燥室9が設けられ、この乾燥室9は回転可能なプレート10で仕切られている。乾燥室9には、吸気ファン11を有する吸気口12が設けられると共に、排気ファン13を有する排気口14が設けらている。そしてこの吸気ファン11からの空気を加熱する加熱ヒータ15が設けられている。なお、図中16は重量センサで、プレート10上の生ごみ重量を検出するものである。
以上のように構成された生ごみ処理装置の動作を説明する。
微生物が生ごみ3を分解する方式の生ごみ処理装置は、この微生物を生息させ、活性化させるための環境を作る必要がある。その一つは、微生物が多く生息でき増殖するための場所づくりであり、そのための微生物担体1には、おがくずのような木片チップ、多孔質のプラスチック片等が用いられている。二つめは、微生物による分解に必要な条件である酸素(空気)を微生物担体1に供給することであり、回転撹拌棒4の撹拌作用により実現している。そして三つめは、適度の湿度が必要を確保することであり、乾燥しすぎの状態では、微生物は生存できないし、水分の多い状態でも分解の能力が低下する。
この適度の湿度確保のために上記生ごみ処理装置は、まず生ごみ3が乾燥室9に投入されると、吸気ファン11の吸引作用により吸気口12から外部空気を吸引してこれを加熱ヒータ15により加熱し、乾燥室9に投入された生ごみ3を乾燥する。次に、重量センサ16が生ごみ3の乾燥状態、すなわち減量を検知すると、プレート10を回転して、乾燥した生ごみ3を微生物分解槽2内に落下させる。続いて、落下した生ごみ3を回転撹拌棒4の撹拌作用により微生物担体1と十分に混合させ、微生物分解を始める。
その際、生ごみ3の表面が乾いているので、生ごみ3自身や生ごみ3と微生物担体1の絡み付きが抑制でき、生ごみ3や微生物担体1の小粒化が防止できる。他方、制御部が加熱手段6の加熱量と換気ファン7の換気能力を調整して微生物担体1の水分を一定に保っている。すなわち、水分の多い生ごみ3が乾燥室9に投入された場合でも、事前に生ごみ3をある程度乾燥し、かつ、加熱手段6による加熱と換気ファン7の換気によって微生物担体1の水分調整を行い、適度の湿度となるようにしていた。
特開平9−29211号公報
しかしながら、上記従来の構成では、常に加熱ヒータ15で空気を加熱しながら生ごみ3を乾燥させるので、電気代がかかるという課題を有していた。また、乾燥室9や重量センサ16の分、サイズが大きくなるという課題を有していた。
本発明は上記課題を解決するもので、省エネルギー化を図り、コンパクトな生ごみ処理装置を提供することを目的とするものである。
上記従来の課題を解決するために、本発明の生ごみ処理装置は、微生物分解処理部内に生ごみ乾燥用の空気を供給する乾燥ファンと、前記乾燥ファンからの空気を加熱する加熱手段と、撹拌手段を制御する制御部と、微生物分解処理部内に取り込む空気の湿度を検知する湿度検知手段とを備え、前記制御部は生ごみの投入を検出した際には前記乾燥ファンを運転しつつあらかじめ定めた所定の乾燥期間前記撹拌手段の駆動を禁止すると共に前記微生物分解処理部内に取り込む空気の湿度または温度を基に前記加熱手段の運転を制御し、また前記湿度検知手段の検知湿度が、微生物分解処理部内に取り込む空気の湿度としてあらかじめ定めた湿度より高く設定した第2の湿度より更に高い場合には、前記所定の乾燥期間を長く設定する構成としたものである。
これによって、微生物分解処理部に生ごみが投入されると、撹拌手段の駆動を禁止してあらかじめ定めた期間乾燥ファンによって乾燥するとともに、微生物分解処理部に取り込まれる空気の湿度があらかじめ定めた湿度(高湿度)より高い場合は加熱手段を運転して乾燥を行うものの、前記湿度が低い場合には加熱手段が運転せずに乾燥ファンからの空気を主体とした省エネ乾燥を実行する。そして特別な乾燥室を必要とすることなく前記のような乾燥が可能となる。また長期間、加熱した空気が生ごみの表面を流れながらこれを乾燥することになり、生ごみを十分に乾燥する。この結果、外気の湿度が高く、かつ大量で水分の多い生ごみが連続して投入された場合でも、微生物分解処理部での乾燥が効率よく行え、良好な生ごみ分解が継続できる。
本発明は、省エネルギーが図れ、コンパクトな生ごみ処理装置を提供することができる。
第1の発明は、微生物担体を内蔵し生ごみを微生物により分解させる微生物分解処理部と、前記生ごみを撹拌する撹拌手段と、前記微生物分解処理部内に生ごみ乾燥用の空気を供給する乾燥ファンと、前記乾燥ファンからの空気を加熱する加熱手段と、前記撹拌手段、乾燥ファン、加熱手段を制御する制御部と、微生物分解処理部内に取り込む空気の湿度を検知する湿度検知手段とを備え、前記前記制御部は微生物分解処理部に生ごみが投入された際には前記乾燥ファンを運転しつつあらかじめ定めた所定の乾燥期間前記撹拌手段の駆動を禁止すると共に前記微生物分解処理部内に取り込む空気の湿度を基に前記加熱手段の運転を制御し、また前記湿度検知手段の検知湿度が、微生物分解処理部内に取り込む空気の湿度としてあらかじめ定めた湿度より高く設定した第2の湿度より更に高い場合には、前記所定の乾燥期間を長く設定する構成としたものである。
これによって、微生物分解処理部に生ごみが投入されると、撹拌手段の駆動を禁止して生ごみを微生物担体の表面に留まらせたままあらかじめ定めた期間乾燥ファンによって乾燥するとともに、微生物分解処理部に取り込まれる空気の湿度があらかじめ定めた湿度(高湿度)より高い場合は加熱手段を運転して乾燥を行うものの、前記湿度が低い場合には加熱手段を運転せずに乾燥ファンからの空気を主体とした省エネ乾燥を実行する。そして特別な乾燥室を必要とすることなく前記のような乾燥が可能となる。
すなわち、この生ごみ処理装置では、投入された生ごみは微生物担体の表面に留まると共に、乾燥ファンからの空気は送風乾燥処理部へ送風され、前記空気が相対湿度が高くない場合はそのまま先の生ごみの表面を流れながら生ごみを乾燥する(生ごみの送風乾燥処理)。この結果、加熱手段を使わない分、省ネルギーが図れる。また、乾燥室の機能を微生物分解処理部が兼ねているので、コンパクト化が図れる。
他方、乾燥ファンから送風乾燥処理部へ送風された空気の湿度が高い場合は、加熱手段に加熱されて高温になり、飽和蒸気量が増加する。この結果、この高温の空気は先の生ごみの表面を流れながら生ごみを十分に乾燥する(生ごみの温風送風乾燥処理)。よって、空気の湿度が高い場合でも微生物分解処理部での水分調整が効率的にできるので、生ごみの分解性能が継続できる。この結果、臭気の発生が抑制される。また長期間、加熱した空気が生ごみの表面を流れながらこれを乾燥することになり、生ごみを十分に乾燥する(長期間の生ごみの温風送風乾燥処理)。この結果、外気の湿度が高く、かつ大量で水分の多い生ごみが連続して投入された場合でも、微生物分解処理部での乾燥が効率よく行え、良好な生ごみ分解が継続できる。
第2の発明は、微生物担体を内蔵し生ごみを微生物により分解させる微生物分解処理部と、前記生ごみを撹拌する撹拌手段と、前記微生物分解処理部内に生ごみ乾燥用の空気を供給する乾燥ファンと、前記乾燥ファンからの空気を加熱する加熱手段と、前記撹拌手段、乾燥ファン、加熱手段を制御する制御部と、微生物分解処理部内に取り込む空気の温度を検出する温度検知手段と、微生物分解処理部内に取り込む空気の湿度を検知する湿度検知手段とを備え、前記制御部は微生物分解処理部に生ごみが投入されたことを検出した際には前記乾燥ファンを運転しつつあらかじめ定めた所定の乾燥期間前記撹拌手段の駆動を禁止すると共に前記微生物分解処理部内に取り込む空気の温度を基に前記加熱手段の運転を制御し、また前記湿度検知手段の検知湿度が、微生物分解処理部内に取り込む空気の湿度としてあらかじめ定めた湿度より高く設定した第2の湿度より更に高い場合には、前記所定の乾燥期間を長く設定する構成としたものである。
これによって、微生物分解処理部に生ごみが投入されると、前記第1の発明と同様撹拌手段の駆動を禁止して生ごみを微生物担体の表面に留まらせたままあらかじめ定めた期間乾燥ファンによって乾燥するとともに、微生物分解処理部に取り込まれる空気の温度があらかじめ定めた温度より低い場合は加熱手段を運転して乾燥を行うものの、前記温度が高い場合には加熱手段を運転せずに乾燥ファンからの空気を主体とした省エネ乾燥を実行する。そして乾燥室の機能を微生物分解処理部が兼ねているので、特別な乾燥室を必要とすることなく前記のような乾燥が可能となる。また長期間、加熱した空気が生ごみの表面を流れながらこれを乾燥することになり、生ごみを十分に乾燥する(長期間の生ごみの温風送風乾燥処理)。この結果、外気の湿度が高く、かつ大量で水分の多い生ごみが連続して投入された場合でも、微生物分解処理部での乾燥が効率よく行え、良好な生ごみ分解が継続できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1について、図1〜図4を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1における生ごみ処理装置の構成図を、図2は同生ごみ処理装置の平面断面図を、図3は同生ごみ処理装置のタイミングチャートを、図4は同生ごみ処理装置のフローチャートを、それぞれ示すものである。
図1、図2において、21は微生物分解処理部であり、有底状の微生物分解槽22に撹拌手段23を設けて構成されている。撹拌手段23は回転撹拌棒24と駆動装置25とから構成されている。26は微生物の生息場所となるおがくずや未分解の処理物等の微生物担体である。そして、回転撹拌棒24は投入された生ごみ27と微生物担体26とを混合、撹拌し、微生物担体26に酸素(空気)を供給する。28は微生物分解槽22内の温度を適正に保つための電気ヒータからなる槽加熱手段で、微生物分解槽22の下部に設けてある。29は微生物分解槽22の上部に設けた蓋で、生ごみ27を投入する際に開閉するものであり、ヒンジ29aを介して回動自在としてある。
30は図2に示す如く微生物分解槽22の側面上部に設けた排気手段であり、換気ファン31と排気口32とから構成されている。33は図1に示す如く蓋29の開閉を検知する蓋開閉検知部で、例えば磁石とリードスイッチとで構成してある。この蓋開閉検知部33は生ごみが投入されたことを検出するものであり、例示したもの以外に微生物分解層22の重量変化を検知する重量センサで構成する等、生ごみ投入を検知できるものであればどのようなものであっても良い。
34は微生物分解槽22内に空気を送風して生ごみ27を乾燥させる送風乾燥処理部であり、微生物分解処理部21の上部側面に設けられ、空気室35と乾燥ファン36及び生ごみ27を乾燥させる空気を微生物分解処理部21に対して噴出する多数の空気噴出口37とから構成されている。38は空気室35に内設され空気を加熱する電気ヒータからなる加熱手段である。39と40は乾燥ファン36の入口に取付けられた外気の温度と相対湿度を検出する温度検知手段と湿度検知手段、41は微生物分解槽22の外面に設けた含水率検知手段で、例えば温度センサにより微生物分解槽22内の微生物担体26の単位時間あたりの温度変化を捉えて含水率を検知する構成としてある。
42は制御部で、蓋開閉検知部33、温度検知手段39、湿度検知手段40、含水率検知手段41からの出力に基づき撹拌手段21、乾燥ファン31、加熱手段38を制御するように構成してある。
以上のように構成された生ごみ処理装置において図3と図4を用いて、その動作を説明する。
まず、電源プラグをコンセントに接続、或いは電源スイッチをONして電源が供給されると制御部42に通電され、換気ファン31が運転を開始S1し、外部から取り込まれた空気が乾燥ファン36から空気室35を通り空気噴出口37から微生物分解処理部21の上部に流入する。続いて、この空気は換気ファン31の排気作用により排気口32から外部へ排気される。すなわち、微生物分解処理部21の上部を略連続的に換気する。なお、この換気ファン31は電源プラグをコンセントに接続、或いは電源スイッチをONにしている間中回転しつづけるが、必要に応じて蓋29を開いたときは停止するようにしてもよいものである。
さて、この状態で生ごみ27を微生物分解処理部21に投入するために蓋29を開けると、制御部42は蓋開閉検知部33からの出力で蓋29が開いたことを検知S2し、湿度検知手段40が検出している外気の相対湿度を確認S3する。このとき、湿度検知手段40が検出している外気の相対湿度があらかじめ定めた第1の湿度(例えば、乾き難い湿度である80%)より低い場合はそのままであるが、第1の湿度より高く設定した第2の湿度(例えば、90%)より高い場合は、乾燥期間を長く設定S4する(例えば、1時間から3時間)。そしていずれの場合も制御部42は撹拌手段23の駆動装置25の駆動を禁止S5する。そして、生ごみ27を微生物分解処理部21に投入した後、再び蓋29を閉めると、制御部42は蓋開閉検知部33からの出力で蓋29が閉じられたことを検知S6し、乾燥ファン36の運転を開始S7させる。
このとき、湿度検知手段40が検出している外気の相対湿度があらかじめ定めた第1の湿度より低い場合S8、制御部42はそのまま乾燥ファン36を運転しつつあらかじめ定めた乾燥期間が経過するまでS10、例えば、1時間、撹拌手段23の駆動装置25の駆動を禁止しつづける。これら一連の動作の結果、生ごみ27は微生物担体26の表面に留まっている。
他方、乾燥ファン36が送風を開始すると、空気室35に空気が送り込まれ(例えば、300L/min)。空気室35に送り込まれた空気は、そのまま加熱されることなく空気噴出口37から微生物分解処理部21、特に微生物担体26の表面に留まっている生ごみ27に向かって噴出する。噴出された空気は生ごみ27の上部から下部に通り抜け、そして微生物担体26に衝突後、生ごみ27の側部から生ごみ27の外へ出て排気口32から排気される。その際に、相対湿度が高くない空気が生ごみ27から発生する蒸気を直ちに運び出すので、生ごみ27は乾燥する(例えば水分は20%減:生ごみ27の送風乾燥処理)。また、空気は、微生物担体26の表面近傍に浸透する。このように湿度が低い場合は、加熱手段38を使用せずに乾燥を行うことができ、その分、省ネルギー化が図れる。また、従来例で説明した乾燥室の機能を微生物分解処理部が兼ねているので、コンパクト化が図れる。
次にこのような状態であらかじめ定めた乾燥期間が経過S10すると、加熱手段38の運転を停止S11したまま乾燥ファン36の運転を停止S12させ、撹拌手段23を間歇的に(例えば、90分間隔)駆動装置25を介して通常の撹拌時間(例えば、2分間)駆動S13し、回転撹拌棒24が乾燥した生ごみ27と微生物担体26とを混合する(通常撹拌)。この結果、微生物による分解処理が開始され継続される。他方、微生物担体26を所定の温度(例えば30℃程度)に維持するように、槽加熱手段28がON/OFF制御される。
ここで微生物分解処理部21内に取り込む外気の湿度が高い場合は乾燥ファン36による送風乾燥のみでは微生物担体26の含水率を適切、すなわち好ましいとされている含水率20〜40%に維持することが出来ない。
そこで、この実施の形態の生ごみ処理装置では、制御部42が蓋開閉検知部33からの出力で蓋29が閉じられたことを検知S6した時に、湿度検知手段40が検出した外気の相対湿度があらかじめ定めた第1の湿度より高い場合S8は、加熱手段38への通電を開始させ、あらかじめ定めた所定の期間、例えばこの実施例では乾燥ファン36を運転する乾燥期間、加熱手段38を通電運転S9する。これにより、乾燥ファン36から送風乾燥処理部34へ送風された空気は加熱手段38に加熱されて10〜40℃程度温度上昇し、飽和蒸気量が増加する。この結果、空気噴出口37から噴出した高温の空気(乾いた空気)は生ごみ27の表面を流れながら生ごみ27を十分に乾燥する(例えば、水分は20%減:生ごみ27の温風送風乾燥処理)。
この結果、外気の湿度が高い場合(乾燥しにくい)でも、この加熱乾燥動作により、微生物分解処理部21での水分調整を確実に行うことができ、かつ、微生物分解処理部21での通気性も前記した場合と同様に確保でき、生ごみ27を効率よく分解処理できると共に、臭気の発生も抑制することができる。
なお、外気の相対湿度が高い場合と同様に、外気の温度が低い場合(乾燥しにくい)でも制御部42が加熱手段38を通電運転しても同様の効果が得られる。
また、この生ごみ処理装置は撹拌手段23の撹拌を禁止している乾燥期間は、酸素(空気)が微生物担体26の下部に供給されないので、この期間は、嫌気性微生物による強い臭気発生しない範囲内しなければならず、安全等をも考慮すると前記期間は3〜4時間程度が好ましい。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2について説明する。この実施の形態2が実施の形態1と異なるのは制御構成であり、その制御を示す図5、図6を用いて説明する。図5は生ごみ処理装置のタイミングチャートを、図6は同生ごみ処理装置のフローチャートを、それぞれ示すものである。以下、実施の形態1と同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。
実施の形態1と異なる制御部42は撹拌手段23の駆動禁止を乾燥期間より短い所定期間とすると共に、所定期間経過後には乾燥期間が終了するまで撹拌手段23を通常の撹拌時間より短い乾燥促進用の撹拌時間で間歇駆動する点である。また、外気温があらかじめ定めた第1の温度より高い場合、加熱手段38の運転時間を短くする。
そして、実施の形態1と異なる動作について説明する。すなわち、制御部42は蓋開閉検知部33からの出力で蓋29が閉じられたことを検知S6し、乾燥ファン36を運転S7しつつあらかじめ定めた乾燥期間(例えば、6時間)より短い所定期間S14、例えば、3時間が経過するまで、撹拌手段23の駆動装置25の駆動を禁止しつづける。
このとき、湿度検知手段40が検出した外気の相対湿度があらかじめ定めた湿度より高い場合S8は、制御部42は加熱手段38への通電を開始させ、乾燥期間中、加熱手段38を通電運転S9する。これにより、加熱手段38に加熱され高温の空気は生ごみ27を強力に乾燥する。
しかしながら上記所定期間経過後、温度検知手段39が検出した外気温が第1の温度(例えば、飽和蒸気量が多くなる30℃)より高い場合S15は、制御部42は加熱手段38の運転を停止S16する。すなわち、外気の湿度が同じでも外気温が高い方が、飽和蒸気量が多いので、送風乾燥処理や換気による乾燥で十分に微生物分解処理部21での水分調整ができ、よって加熱を停止する。この結果、加熱手段38の運転時間を短くする分、省ネルギーが図れる。
続いて、所定期間経過後には乾燥期間が終了するまで制御部42は撹拌手段23を通常の撹拌時間(例えば、2分間)より短い乾燥促進用の撹拌時間(15秒間:最小撹拌)で間歇駆動S17する。この結果、酸素(空気)が微生物担体26に供給され嫌気性微生物による強い臭気発生が防止できとともに、実施の形態1よりも、乾燥期間を非常に長く設定することができる。すなわち、大部分の生ごみ27は依然微生物担体26の表面に留まり、かつ生ごみ27は撹拌手段23の最小撹拌により位置が変わるので、噴出した空気が新たな生ごみ27の表面を流れながら生ごみ27を更に乾燥する(例えば、水分は30%減:生ごみ27の送風乾燥処理)。
また、空気は、微生物担体26の表面近傍に浸透する。この結果、生ゴミの間に新鮮空気が入りこんでいって嫌気性雰囲気になるのを阻止し臭気発生を抑制するし、また嫌気性雰囲気になりにくいのでその分乾燥時間を長設定することが出来るのである。また、当然のことながら乾燥効率も向上すると共に、加熱手段38を使っていないことも合わさって省ネルギーが促進される。また、乾燥室の機能を微生物分解処理部21が兼ねているので、コンパクト化が図れる。
この場合、まず所定期間加熱手段38の運転を禁止しておいて、その所定期間経過後から乾燥期間が完了するまで加熱手段38を運転するように変更しても、同様の効果が得られる。
また、撹拌手段23は所定期間に応じて駆動しているが、回転撹拌棒24のスピードや回転数に応じて駆動しても同様の効果が得られる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3について説明する。この実施の形態3が実施の形態2と異なるのは制御構成であり、その制御を示す図7、図8を用いて説明する。図7は生ごみ処理装置のタイミングチャートを、図8は同生ごみ処理装置のフローチャートを、それぞれ示すものである。以下、実施の形態1と同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。
実施の形態2と異なるところは、所定期間経過後から乾燥期間が完了するまで制御部42は撹拌手段23を通常の撹拌時間で間歇駆動する点である。
そして、実施の形態2と異なる動作について説明する。制御部42は蓋開閉検知部33からの出力で蓋29が閉じられたことを検知S6し、乾燥ファン36を運転しつつあらかじめ定めた乾燥期間(例えば、9時間)より短い所定期間(例えば、3時間)が経過するまでS14、撹拌手段23の駆動装置25の駆動を禁止しつづける。
続いて、上記所定期間経過後には乾燥期間が終了するまで制御部42は撹拌手段23を通常の撹拌時間で間歇駆動S18する。なお、通常の撹拌時間は、制御部42が蓋開閉検知部33からの出力で蓋29が開いたことを検知S2した直前と同じである。この結果、酸素(空気)が微生物担体26に供給され嫌気性微生物による強い臭気発生が防止できる。
また、生ごみ27の一部分は依然微生物担体26の表面に留まり、かつ生ごみ27は撹拌手段23の撹拌により位置が変わるので、噴出した空気が新たな生ごみ27の表面を流れながら生ごみ27を乾燥する。また、撹拌手段23の撹拌により微生物担体26から蒸気が微生物分解処理部21の上部に放出される。更に、乾燥ファン36と換気ファン31の運転により、換気ファン31単独運転(通常撹拌)に比べて20%程度増加した空気量が、放出された蒸気を効率よく排気口32から排出する(生ごみ27の送風乾燥処理)。この結果、乾燥効率は大幅に向上するし、加熱手段38を使わない分、省ネルギーが図れる。また、乾燥室の機能を微生物分解処理部21が兼ねているので、コンパクト化が図れる。
なお、所定期間経過後乾燥期間が完了するまでの期間、制御部42が蓋開閉検知部33からの出力で蓋29が開いたことを検知S2した直前と全く同じに撹拌する必要は無く、要は撹拌手段23による撹拌が実施されればよい。例えば、15分間隔で撹拌手段23が撹拌してもよい。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4について説明する。この実施の形態3が実施の形態1と異なるのは制御構成であり、その制御を示す図9を用いて説明する。図9は生ごみ処理装置のフローチャートを示すものである。以下、実施の形態1と同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。
実施の形態1と異なるところは、温度検知手段39が検出した温度が第2の温度より低い場合、乾燥期間を長く設定する点である。また、含水率検知手段41が検出した含水率による制御が加わり、微生物担体26の含水率が第1の含水率より低い場合は加熱手段38の運転を禁止する。更に、含水率検知手段41が検出した含水率が第1の含水率より低い第2の含水率より更に低い場合は送風乾燥処理部34の運転を禁止する。
次にその実施の形態1と異なる動作について説明する。蓋開閉検知部33が、蓋29が開かれたことを検知S2した時に、温度検知手段39が検出した外気温が第2の温度(例えば、飽和蒸気量が少ない15℃)より低い場合S19は乾燥期間を長く設定S4する(例えば、1時間から3時間へ延長)ので、長期間の乾燥により、微生物分解処理部21での水分調整ができる。
また、含水率検知手段41が検出した微生物担体26の含水率が第1の含水率(例えば、設定含水率30%)より低い第2の含水率(例えば、含水率20%)より更に低い場合S20は送風乾燥処理部34(乾燥ファン36と加熱手段38)の運転を禁止する。この送風乾燥処理部34(乾燥ファン36と加熱手段38)の運転を禁止しても、微生物分解処理部21での水分調整ができる。すなわち、微生物担体26が乾燥しているので、外気の湿度が高くても、換気による乾燥で十分に微生物分解処理部での水分調整ができるのである。このように含水率が低い場合には送風乾燥処理部34を運転しないので、更に省ネルギーが図れる。
また、含水率検知手段41が検出した微生物担体26の含水率が第1の含水率より低い場合S21であって外気の湿度が第1の湿度より高い場合S8は、加熱手段38の運転を禁止S9しても、微生物分解処理部21での水分調整ができる。すなわち、微生物担体26が乾きぎみなので、外気の湿度が高くても、温風送風乾燥処理や換気による乾燥で十分に微生物分解処理部21での水分調整ができるのである。そしてこのときにも加熱手段38を運転しない分、省ネルギーが図れる。
以上の実施の形態1〜4においては、送風乾燥処理部34を吸気口と兼用しているが、吸気口を別途設けても同様の効果が得られる。また、加熱手段38は外気の湿度で運転の有無を判断しているが、外気の温度、絶対湿度や微生物担体26の含水率、PH等で判断しても同様の効果が得られる。
なお、上記各実施の形態では生ごみ投入の検出を蓋開閉検知部からの蓋閉出力で行うもので説明したが、蓋開出力であっても良いし、生ゴミ投入検知を重量センサで構成するような場合は生ゴミ投入による重量変化を検出したときであってもよい、すなわち、生ごみ投入から多少の時間ばらつきがあっても良いものである。
以上のように、本発明にかかる生ごみ処理装置は、省エネルギーかつコンパクトでありながらも微生物担体の水分調整能力に優れているので、家庭、レストラン、各種施設の食堂から排出される厨芥を処理する機器の低臭気化に極めて有用なものである。
本発明の実施の形態1〜4における生ごみ処理装置の構成図 同実施の形態1〜4における生ごみ処理装置の平面断面図 同実施の形態1における生ごみ処理装置のタイミングチャート 同実施の形態1における生ごみ処理装置のフローチャート 同実施の形態2における生ごみ処理装置のタイミングチャート 同実施の形態2における生ごみ処理装置のフローチャート 同実施の形態3における生ごみ処理装置のタイミングチャート 同実施の形態3における生ごみ処理装置のフローチャート 同実施の形態4における生ごみ処理装置のフローチャート 従来の生ごみ処理装置の構成図
符号の説明
21 微生物分解処理部
23 撹拌手段
26 微生物担体
27 生ごみ
36 乾燥ファン
38 加熱手段
39 温度検知手段
41 含水率検知手段
42 制御部

Claims (2)

  1. 微生物担体を内蔵し生ごみを微生物により分解させる微生物分解処理部と、前記生ごみを撹拌する撹拌手段と、前記微生物分解処理部内に生ごみ乾燥用の空気を供給する乾燥ファンと、前記乾燥ファンからの空気を加熱する加熱手段と、前記撹拌手段、乾燥ファン、加熱手段を制御する制御部と、微生物分解処理部内に取り込む空気の湿度を検知する湿度検知手段とを備え、前記制御部は微生物分解処理部に生ごみが投入されたことを検出した際には前記乾燥ファンを運転しつつあらかじめ定めた所定の乾燥期間前記撹拌手段の駆動を禁止すると共に前記微生物分解処理部内に取り込む空気の湿度を基に前記加熱手段の運転を制御し、また前記湿度検知手段の検知湿度が、微生物分解処理部内に取り込む空気の湿度としてあらかじめ定めた湿度より高く設定した第2の湿度より更に高い場合には、前記所定の乾燥期間を長く設定する構成とした生ごみ処理装置。
  2. 微生物担体を内蔵し生ごみを微生物により分解させる微生物分解処理部と、前記生ごみを撹拌する撹拌手段と、前記微生物分解処理部内に生ごみ乾燥用の空気を供給する乾燥ファンと、前記乾燥ファンからの空気を加熱する加熱手段と、前記撹拌手段、乾燥ファン、加熱手段を制御する制御部と、微生物分解処理部内に取り込む空気の温度を検出する温度検知手段と、微生物分解処理部内に取り込む空気の湿度を検知する湿度検知手段とを備え、前記制御部は微生物分解処理部に生ごみが投入されたことを検出した際には前記乾燥ファンを運転しつつあらかじめ定めた所定の乾燥期間前記撹拌手段の駆動を禁止すると共に前記微生物分解処理部内に取り込む空気の温度を基に前記加熱手段の運転を制御し、また前記湿度検知手段の検知湿度が、微生物分解処理部内に取り込む空気の湿度としてあらかじめ定めた湿度より高く設定した第2の湿度より更に高い場合には、前記所定の乾燥期間を長く設定する構成とした生ごみ処理装置。
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