JP3997255B2 - アンドロゲンレセプターモジュレーター - Google Patents

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Description

本発明は、ベンゾニトリルの新規クラス、及びアンドロゲンレセプターモジュレーターとしてのそれらの使用に関する。本発明の他の側面は、脱毛及び油性肌を軽減するための、これらの化合物の局所使用に関する。
脱毛、又は禿げることは、医科学が今なお治癒しなければならない一般的な問題である。抜け毛が生じる生理学的機構は未知である。しかしながら、発毛は、脱毛に悩んでいる個体で変質していることが知られている。
毛嚢は、成長期、休止期及び脱落期を含む活動のサイクルを経る。ヒト頭皮は、典型的には、100,000〜350,000頭髪繊維又は毛幹を含んでおり、それらは、3つの特徴的な段階で変態を起こす:
(a)成長期(アナゲン(anagen))の間、毛嚢(即ち、毛根)は真皮内へ貫入し、毛嚢の細胞が急速に分割し、頭髪の主成分であるケラチンを合成する過程に分化する。禿げていないヒトにおいて、この成長段階は1〜5年続く;
(b)退行期(カタゲン(catagen))は、有糸分裂の休止により特色付けられ、2から数週間続く、そして;
(c)休止期(テロゲン(telogen))においては、下部頭皮からの新しい毛嚢成長に置き換えられるまで、頭髪は頭皮内に12週まで保持される。
ヒトにおいて、この成長サイクルは同調していない。個体は、これら3つの期の各々にある数千の毛嚢を有するであろう。しかしながら、毛嚢のほとんどはアナゲン期であるであろう。健康な若い成人において、アナゲンとテロゲンの比は9対1ほどの高さでありうる。脱毛の個体において、この比は2:1ほどの低さに減少することがありうる。
雄性発生脱毛は、雄性発生ホルモンに対する遺伝的な感受性の活性化に起因する。それは脱毛の最も共通の型である。それは、主に白人起源の、男性(50%)及び女性(30%)の両方に影響する。時間の経過及び年齢が増加するにつれて、毛幹の直径及び長さの斬新的な変化を経験する。末端毛は、短い、ほっそりとした、無色の軟毛へ徐々に変換される。その結果、20歳代の男性、及び30及び40歳代の女性は、毛がより細くそして短くなっていることに気付き始める。男性において、脱毛のほとんどは頭の前部及び頭頂で生じる。女性は、全頭皮にわたって薄くなることを経験する。上で議論した、アナゲン対テロゲンの比は有意に減少し、発毛の減少を生じている。
カリウムチャンネルオープナーであるミノキシジルは、発毛を促進する。ミノキシジルは、ROGAINE(登録商標)の商標で米国において商業的に入手可能である。ミノキシジルの正確な作用機構は未知であるが、その発毛サイクルに対するその影響はよく実証されている。ミノキシジルは、毛嚢の成長を促進し、毛嚢がアナゲン期に存在する期間を増加させる(即ち、アナゲン対テロゲンの比を増加させる)。
ミノキシジルは発毛を促進するが、この発毛の美容的有効性は多様に変化しうる。例えば、Roenigk は、3%ミノキシジル局所溶液を19ヶ月の期間試用した、83人の男性を含む臨床試行の結果を報告している。発毛は、対象の55%で起こっていた。しかしながら、対象の20%のみが、発毛は美容的に当を得たものであると考えていた。(Clin.Res., 33, No. 4, 914A, 1985) 。Tosti は、彼の対象の18.1%において、美容的に許容できる再発毛を報告している。 (Dermatologica, 173, No. 3, 136-138, 1986) 。それ故、本分野において、脱毛の患者における美容的に許容できる、発毛のより高い比率を生み出す能力を有する化合物に対する要求が存在する。
発明の要旨
本発明に従うと、4−オキソ−ベンゾニトリルの新規クラスが発見された。これらの化合物及びそれらの薬学的に許容できる塩、水和物、それらのプロドラッグは、下記の式で表すことができる:
Figure 0003997255
(式中:
は、ハロゲン又はハロアルキルを表し;
は、−CR、−CH=CH又は−C≡CHを表し;
及びRは、水素、ハロゲン、C1〜6アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、チオール及びチオアルキルからなる群より選択される置換基を各々独立して表し;
、R及びRは、水素、ハロゲン、C1〜6アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、チオール、チオアルキル及び−NRからなる群より選択される置換基を各々独立して表し;
nは、整数0又は1を表し;
ALKは、C1〜8直鎖アルキレン基を表し、ここにおいて該アルキレン基の8までの水素原子は、C1〜6アルキル、ハロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、チオール、チオアルキル及び−NRからなる群より選択される置換基により置き換えられていてもよく;
及びRは、水素又はC1〜6アルキルを各々独立して表し;
但し:
1)nが0であり、そしてXが−CH=CH又は−C≡CHを表すならば、R又はRの少なくとも一つは、チオール、ヒドロキシアルキル又はチオアルキルを表し;
2)nが1であり、そしてXが−CH=CH又は−C≡CHを表すならば、R又はRの少なくとも一つが、チオール、ヒドロキシアルキル及びチオアルキルから成る群より選択される置換基を表すか、あるいはAlkからの少なくとも一つの水素原子が、ヒドロキシ、チオール、ヒドロキシアルキル及びチオアルキルから成る群より選択される置換基により置き換えられ;
3)nが0であり、そしてXが−CRを表すならば、R又はRの少なくとも一つが、チオール、ヒドロキシアルキル及びチオアルキルから成る群より選択される置換基を表すか、あるいはR、R又はRの少なくとも一つが、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、チオール又はチオアルキルを表し;
4)nが1であり、そしてXが−CRを表すならば、三者間の選択として:a)R又はRの少なくとも一つが、チオール、ヒドロキシアルキル及びチオアルキルから成る群より選択される置換基を表すか、b)R、R又はRの少なくとも一つが、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、チオール及びチオアルキルから成る群より選択される置換基を表すか、あるいはc)Alkの少なくとも一つの水素原子が、ヒドロキシ、チオール、ヒドロキシアルキル及びチオアルキルから成る群より選択される置換基により置き換えられる)。
式Iの化合物はアンドロゲンレセプターモジュレーターである。化合物はアンドロゲンレセプターに対する親和性を有しており、そのレセプターへの結合により、生物学的効果を生じるであろう。典型的には、化合物はアンタゴニストとして働くであろう。選択された態様において、それらは部分アゴニスト、完全アゴニスト又は組織選択的アゴニストとして働くであろう。アンドロゲンレセプターモジュレーターとして、化合物は、アンドロゲンレセプターの不適切な活性化に付随する状態を、治療する又は軽減するために使用することが可能である。アンタゴニストについてのこうした状態の例には、限定されるわけではないが、アクネ、過剰な皮脂分泌、雄生発生脱毛、前立腺癌のようなホルモン依存性癌、及び多毛症が含まれる。部分アゴニスト、完全アゴニスト又は組織選択的アゴニストであるこれらの化合物は、骨粗鬆症、性機能低下症、貧血を治療するため、又は特に消耗病における筋質量の増加を刺激するために使用することが可能である。
本発明は、また、アンドロゲンレセプターの活性化をモジュレートするための有効量で、式Iの化合物の少なくとも一つを含有する薬学的組成物にも関する。さらなる態様において、本発明は、式Iの化合物を含み、アンドロゲンレセプターの不適切な活性化に付随する状態を軽減するために化合物をどのように使用するのかについて消費者に助言する説明書が伴われた小売り流通のために包装された製造物品に関する。追加の態様は、アンドロゲンレセプターの不適切な活性化を検出するための診断剤としての、式Iの化合物の使用に関する。
さらなる態様において、式Iの化合物を、発毛を誘導及び/又は刺激するため、及び/又は抜け毛を遅くするため、局所的に使用する。化合物はまた、過剰皮脂及び/又はアクネの治療において局所的に使用することもできる。
発明の詳細な説明
本書内の見出しは、読者によるその総括をはかどらせるためにのみ利用されている。それらは本発明又は特許請求の範囲をいかなる様式でも制限するものと解釈されるべきではない。
定義及び例示
a.「ハロゲン」とは塩素、フッ素又は臭素原子を指す。
b.「C〜Cアルキル」とは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシルなどのような、1〜6炭素原子を含む、分枝鎖又は直鎖アルキル基を指す。
c.「ハロアルキル」とは、少なくとも一つの水素原子がハロゲンで置き換えられた、1〜6炭素原子を含む、分枝鎖又は直鎖アルキル基を指す(即ち、C〜Cハロアルキル)。適したハロアルキルの例には、クロロメチル、ジフルオロエチル、トリフルオロメチル、1−フルオロ−2−クロロ−エチル、5−フルオロ−ヘキシル、3−ジフルオロ−イソプロピル、3−クロロ−イソブチルなどが含まれる。
d.「ヒドロキシアルキル」とは、少なくとも一つの水素原子がヒドロキシ官能基で置き換えられた、1〜6炭素原子を含む、分枝鎖又は直鎖アルキル基を指す(即ち、C〜Cヒドロキシアルキル)。適したヒドロキシアルキルの例には、ヒドロキシメチル、1,2−ジヒドロキシ−プロピル、1−ヒドロキシ−ペンチル、6−ヒドロキシ−ヘキシル、2−ヒドロキシ−エチルなどが含まれる。
e.「チオアルキル」とは、少なくとも一つの水素原子がスルフヒドリル基(即ち、−SH)で置き換えられた、1〜6炭素原子を含む、分枝鎖又は直鎖アルキル基を指す。適したチオアルキルの例には、メチルメルカプタン、2−チオール−エチル、1,3−ジチオール−プロピル、6−チオール−ヘキシル、4−チオール−ペンチルなどが含まれる。
f.「1〜8炭素原子を含む直鎖アルキレン基」とは、分子内で連結基として働いている1〜8炭素原子を含むアルキル基を指している(即ち、末端−CH官能基がない)。こうしたアルキル基の例には、−CH−、−CH−(CH−CH−、−CH−(CH−CH、−CH−CH−CH−、−CH−(CH−CH−などが含まれる。
g.「溶媒和物」とは、一つまたはそれより多くの結晶化溶媒の分子を含んでいる、化合物又はそれらの塩の結晶形である、即ち、分子形中に、結合された溶媒を含んでいる、式Iの化合物又はそれらの塩。「水和物」とは、溶媒が水である溶媒和物である。
h.「多形」とは、少なくとも一つの結晶形を生じる、式Iの化合物又はそれらの塩のような、化合物又はそれらの塩である。
i.「アンドロゲン」とは、テストステロン及びその前駆体及び代謝物、及び5−アルファ還元型アンドロゲンを指し、限定されるわけではないが、ジヒドロテストステロンを含む。アンドロゲンは、精巣、副腎及び卵巣からのアンドロゲン、ならびに天然、合成及び置換又は修飾アンドロゲンのすべての形を指す。
j.「薬学的に許容できる塩」とは、化合物の実際の構造に依存して、「薬学的に許容できる酸付加塩」か又は「薬学的に許容できる塩基付加塩」を指すことを意図する。
k.「薬学的に許容できる酸付加塩」とは、式Iにより表される塩基化合物又はいずれかのその中間体の、いずれかの無毒な有機又は無機酸付加塩へ適用することを意図する。適した塩を形成する無機酸の例には、塩酸、臭化水素酸、硫酸及びリン酸、そしてオルトリン酸一水素ナトリウム及び硫酸水素カリウムのような酸金属塩が含まれる。適した塩を形成する有機酸の例にはモノ−、ジ−及びトリカルボン酸が含まれる。こうした酸の例は、例えば、酢酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、桂皮酸、サリチル酸、2−フェノキシ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、そしてメタンスルホン酸及び2−ヒドロキシエタンスルホン酸のようなスルホン酸である。こうした塩は、水和された又は実質的に無水の形で存在することが可能である。一般に、これらの化合物の酸付加塩は水及び多様な親水性有機溶媒に可溶性である。
l.「薬学的に許容できる塩基付加塩」とは、式Iにより表される化合物又はいずれかのその中間体の、いずれかの無毒な有機又は無機塩基付加塩へ適用することを意図する。適した塩を形成する塩基の例には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムあるいはバリウムの水酸化物のようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物;アンモニア、及びメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミンあるいはピコリンのような脂肪族、脂環式又は芳香族有機アミンが含まれる。
m.「プロドラッグ」とは、例えば、血中での加水分解により、インビボで迅速に転換されて上記の式の親化合物を得る化合物を指す。徹底的な議論は、T. Higuchi and V. Stella, "Pro-drugs as Novel Delivery Systems," Vol. 14 of the A.C.S. Symposium Series 中、及びBioreversible Carriers in Drug Design, ed. Edward B. Roche, American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987 中、(両方とも本明細書において援用される)に提供されている。
n.「式Iの化合物」、「本発明の化合物」及び「化合物」は本出願を通して相互交換的に使用され、同義語として扱われるべきである。
o.「患者」とは、例えば、モルモット、マウス、ラット、アレチネズミ、ネコ、ウサギ、イヌ、サル、チンパンジー、スタンプテイルマカック(stump tail macques)及びヒトのような温血動物を指す。
p.「治療する」とは、患者の疾患(又は状態)又は疾患に付随する何らかの組織損傷の進行を和らげる、軽減する又は遅延する化合物の能力を指す。
式Iの化合物のいくつかは光学異性体として存在するであろう。式Iにより表される化合物の一つに対する本出願におけるどの言及も、特定の光学異性体又は光学異性体の混合物の両方を包含することを意味している(それが特別に除外されないかぎり)。特定の光学異性体はキラル固定相でのクロマトグラフィー、あるいはキラル塩形成を経る分割そして続いての選択的結晶化による分離のような当該技術分野では周知の技術により分離するそして回収することが可能である。もしくは、出発物質として特異的光学異性体の利用は、最終生成物として対応する異性体を生成するであろう。
加えて、本発明の化合物は、未溶媒和形ならびに水、エタノールなどのような薬学的に許容できる溶媒との溶媒和形で存在することが可能である。一般に、溶媒和形は、本発明の目的には未溶媒和形と均等と考えられる。化合物はまた、異なった多形の形で存在することも可能であり、特許請求の範囲は、すべてのこうした形をカバーしていると解釈すべきである。
式Iの全ての化合物はフェニル環を含有する。本発明をさらに例証するため、この環についての番号付けシステム及びその置換パターンを以下に示す:
Figure 0003997255
このフェニル環の1位は、上に示したごとく、常にシアノ部分で置換されているであろう。4位は、エーテル部分を形成する酸素原子で置換されているであろう。フェニル環は、Xにより示されているごとく、2又は3位で、ハロゲン原子又はハロアルキル部分によりさらに置換されているであろう。典型的には、このハロゲン又はハロアルキル部分は2位に存在するであろう。より典型的には、それはフェニル環の2位に位置する、トリフルオロアルキルであろう。
上で指摘したごとく、フェニル環の4位はエーテル部分で置換されており、それは常に:−(CR)−(ALK−Xを包含しているであろう。AlKは、存在する場合、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン又はオクチレンのようなC〜C直鎖アルキレン部分を表す。このアルキレン部分の8までの水素原子は、上で定義した置換基の一つで置き換えることができる。Alkのいずれの一炭素原子も、未置換、一置換又は二置換であることができる。これらの炭素原子は、同一の置換基で、又は異なった置換基で置換することができる。
エーテル部分−(CR)−(ALK−Xは、少なくとも一つのヒドロキシ、チオール、ヒドロキシアルキル、又はチオアルキル部分で置換されているであろう。このことは、二つの択一的置換パターンの内の一つにより達成することができる(Alkの存在又は不存在に依存して)。Alkが分子中に存在しないならば(即ち、nは0である)、R、R又はRの一つが、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、チオール又はチオアルキルを表すことができるか、あるいはR又はRの一つが、ヒドロキシアルキル、チオール又はチオアルキルを表すことができる。Alkが存在するならば(即ち、nは1である):a)R、R又はRの一つが、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、チオール又はチオアルキルを表すことができるか、b)R又はRの一つが、ヒドロキシアルキル、チオール又はチオアルキルを表すことができるか、あるいはc)Alkの炭素原子の一つが、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、チオール又はチオアルキルで置換されることができる。
分子がヒドロキシ又はチオール官能基を含有するという要求は、分子をただ一つのヒドロキシ又はチオール部分に限定していると解釈すべきではない。所望により、エーテル部分−(CR)−(ALK−Xは、上に記載した置換パターンに一致した、複数のヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、チオアルキル又はチオール官能基を含むことができる。
本発明のさらなる場合による態様において、式中Xが−CRでありそしてnが0である化合物については、R、R、R、R又はRの少なくとも一つは、C〜Cアルキル、ハロアルキル、チオアルキル又はヒドロキシアルキルを表す(即ち、エーテル残基−(CR)−(ALK−Xは分枝鎖アルキルである)。追加の態様において、式中Xが−CRでありそしてnが1である化合物については、R、R、R、R又はRの少なくとも一つは、C〜Cアルキル、ハロアルキル、チオアルキル又はヒドロキシアルキルを表し、もしくは、Alkの一つの水素原子は、C〜Cアルキル、ハロアルキル、チオアルキル又はヒドロキシアルキルから成る群より選択される置換基により置き換えられていてもよい(即ち、エーテル残基−(CR)−(ALK−Xは分枝鎖アルキルである)。
本発明のより具体的な態様は、式Iの化合物に向けられており、式中:
1)XはCFであって、フェニル環の2位に位置しており、そしてXはCRであって、R、R又はRの一つは、ヒドロキシである;
2)XはClであって、フェニル環の2位に位置しており、そしてXはCRであって、R、R又はRの一つは、ヒドロキシである;
3)XはCFであって、フェニル環の2位に位置しており、Rは水素でありそしてRはC〜Cアルキルであり、nは1であり、ここでAlkはメチレン、エチレン、プロピレン又はブチレンであり、Xは−CRであって、Rは水素又はC〜Cアルキルであり、Rは水素又はC〜Cアルキルであり、そしてRはヒドロキシである;
4)XはCFであって、フェニル環の2位に位置しており、Rは水素又はC〜Cアルキルであり、Rは水素であり、nは0であり、そしてXはCRであって、Rはヒドロキシ又はヒドロキシアルキルであり、Rは水素又はC〜Cアルキルであり、そしてRは水素である;又は
5)XはCF又はClであって、フェニル環の2位に位置しており、R及びRは各々水素であり、nは1であり、ここでAlkは、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル又はC〜Cアルキルから独立して選択される1〜3置換基により置換されている、メチレン、エチレン、プロピレン又はブチレンであり、そしてXはCRであって、Rは水素又はヒドロキシであり、そしてR及びRは各々、水素又はC〜Cアルキルである。
式Iにより包含されるより具体的な化合物の例には以下のものが含まれる:
i)4−(2−ヒドロキシ−1−エチル−プロポキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
ii)4−(2−ヒドロキシ−1−メチル−プロポキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
iii)4−(3−ヒドロキシ−1−メチル−ブトキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
iv)4−(2−ヒドロキシ−6−メチル−ヘプチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
v)4−(2−ヒドロキシ−7−ヒドロキシ−ヘプチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
vi)4−(2−ヒドロキシ−オクチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
vii)4−(2−ヒドロキシ−8−ヒドロキシ−8−メチル−オクチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
viii)4−(2−ヒドロキシ−オクタ−7−エニルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
ix)4−(2−ヒドロキシ−オクタ−7−イニルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
x)4−(2−エチル−3−ヒドロキシ−ブトキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xi)4−(3−ヒドロキシ−ブトキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xii)4−(3−ヒドロキシ−ヘキサ−5−エニルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xiii)4−(3−ヒドロキシ−ヘキサ−5−イニルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xiv)4−(3−ヒドロキシ−2−メチル−ブトキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xv)4−(3−ヒドロキシ−2−プロピル−ブトキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xvi)4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−プロポキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xvii)4−(3−ヒドロキシ−3−メチル−ブトキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xviii)4−(4−ヒドロキシ−3−メチル−ペントキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xix)4−(3−ヒドロキシ−2,2,4−トリメチル−ペンチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xx)4−(2−エチル−3−ヒドロキシ−ヘキシルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xxi)4−[2−(1−ヒドロキシ−エチル)−ヘキシルオキシ]−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xxii)4−(3−ヒドロキシ−1−メチル−ブトキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xxiii)4−(3−ヒドロキシ−1−メチル−2−エチル−ブトキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xxiv)4−(4−ヒドロキシ−ブトキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xxv)4−(6−ヒドロキシ−ヘプトキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xxvi)4−(4−ヒドロキシ−ヘプチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xxvii)4−(4−ヒドロキシ−1−プロピル−ブトキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xxviii)4−(4−ヒドロキシ−1−メチル−ペンチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xxix)4−(5−ヒドロキシ−ペンチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xxx)4−(5−ヒドロキシ−ヘキシルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xxxi)4−(5−ヒドロキシ−3−メチル−ペンチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
xxxii)2−クロロ−4−(3−ヒドロキシ−2,2,4−トリメチル−ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル;
xxxiii)2−クロロ−4−(4−ヒドロキシ−ブトキシ)−ベンゾニトリル;
xxxiv)2−クロロ−4−(3−ヒドロキシ−プロポキシ)−ベンゾニトリル;
xxxv)2−クロロ−4−(1−ヒドロキシメチル−アリルオキシ)−ベンゾニトリル;
xxxvi)2−クロロ−4−(1−ヒドロキシメチル−アセチレネルオキシ)−ベンゾニトリル;
xxxvii)2−クロロ−4−(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−ベンゾニトリル;
xxxviii)2−クロロ−4−(5−ヒドロキシ−ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル;
xxxix)2−クロロ−4−(4−ヒドロキシ−1−メチル−ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル;又は
xl)2−クロロ−4−(5−ヒドロキシ−3−メチル−ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル。
合成
式Iの化合物は、エーテルの製造のために当該技術分野で既知の方法と類似の方法を使用して製造することが可能である。こうした反応の記述については、その内容が本明細書において援用される、1982年9月1日に公示された、欧州特許出願第58932号に読者は注目されたい。下記スキームIは一つのこうした技術の概要を提供する:
Figure 0003997255
上に示したごとく、出発物質の一つは、構造1で示されているアルコールである。R、R、Alk及びXは、最終生成物において望まれるものと同一の置換基を表すべきである。これらのアルコールは、当該技術分野において周知であり、周知の商業的供給元から購入することができる。もしくは、これらは、Tetrahedron: Asymmetry, 1991 Vol. 2, page 569 、に記載されているように製造することが可能である。
他の出発物質は、構造2で示されている4−フルオロ−ベンゾニトリルである。Xは、最終生成物において望まれるものと同一の置換基を表すべきである。これらのベンゾニトリルは、当該技術分野において周知であり、そして日本特許出願番号01097937号に記載されているように合成することができる。
上に示した求核置換は、当該技術分野で周知であるように実施することができる。構造1のアルコールを、水素化ナトリウムのごとき、わずかに過剰の塩基と接触させてアルコキシドイオンを生成する。反応は、テトラヒドロフランのごとき非プロトン性溶媒中、不活性雰囲気下(典型的には窒素)、約0℃の温度で実施する。アルコールを、5〜60分の範囲にわたる時間、塩基と攪拌する。
次ぎに、1当量の構造2の4−フルオロ−ベンゾニトリルを反応媒質に加え、そしてベンゾニトリルからのフッ素をアルコキシドイオンに置換させるのに十分な時間、反応体を攪拌する。これには、典型的には30分から24時間かかる。反応液は、典型的には室温まで温める。
式Iの所望の生成物は、抽出、蒸発又は当該技術分野では周知の他の技術により回収することが可能である。それは次ぎに、場合により、クロマトグラフィー、再結晶、蒸留又は当該技術分野では周知の他の技術により精製することができる。
当業者により認められるであろうように、上で議論した、こうした化合物の製造に有用な方法のいくつかは、例えば、分子内の他の部位での反応における、こうした官能性による干渉を防止するため、又はこうした官能性の完全性を保存するため、特定の官能性の保護を必要とするであろう。こうした保護の必要性、及び型は、当業者により容易に決定され、例えば、官能性の性質及び選択された製造法の条件に依存して変化するであろう。例えば、T.W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, New York, 1991 、を参照されたい。
本発明のいくつかの化合物は酸性であり、そしてそれらは薬学的に許容できるカチオンと塩を形成する。本発明のいくつかの化合物は塩基性であり、そしてそれらは薬学的に許容できるアニオンと塩を形成する。すべてのこうした塩は、本発明の範囲内であり、それらは、適切な水性、非水性又は部分水性媒質中、通常化学量論的比で、酸性及び塩基性物質と混合するような慣用的方法により、製造することが可能である。塩は、適切に、濾過により、非溶媒による沈殿、続いての濾過により、溶媒の蒸発により、又は、水性溶液の場合における凍結乾燥により、回収する。化合物は、エタノール、ヘキサン又は水/エタノール混合物のごとき、適切な溶媒への溶解によるような、当該技術分野では周知の手法に従って、結晶形で得られる。
医薬用及び美容用使用
式Iの化合物はアンドロゲンレセプターモジュレーターである。これらは、アンドロゲンレセプターの不適切な活性化に付随する状態を軽減するために使用することが可能である。アンドロゲンアンタゴニストとして作用する化合物は、前立腺癌腫のごときホルモン依存性癌、前立腺の良性過形成、アクネ、多毛症、過剰皮脂、脱毛症、思春期早発症、前立腺肥大症、男性化及び多嚢胞性卵巣症候群を治療する又は軽減するために使用することができる。部分アゴニスト又は完全アゴニストとして作用する化合物は、男性性機能低下症、男性性的機能不全(インポテンス、男性精子形成不全生殖不能)、異常性分化(男性半陰陽)、思春期遅発症、男性不妊症、再生不良性貧血、溶血性貧血、鎌状赤血球性貧血、突発性血小板減少性紫斑病、骨髄線維症、腎性貧血、消耗病(手術後、悪性腫瘍、外傷、慢性腎疾患、熱傷又はAIDS誘導性の)、女性生殖器の末端癌腫における痛みの寛解、手術不能乳癌、乳腺症、子宮内膜症、女性性的機能不全、骨粗鬆症、創傷治癒及び筋肉組織修復を治療する又は軽減するために使用することができる。
上に記載した療法的特性を示すため、化合物は、アンドロゲンレセプターの活性化をモジュレートするために十分な量で投与される必要がある。この量は、治療している特定の疾患/状態、患者の疾患/状態の重度、患者、投与されている特定の化合物、投与経路、そして患者内の他の根底にある疾患状態の存在など、に依存して変化しうる。全身的に投与される場合、上に列挙したいずれかの疾患又は状態に対して、化合物は典型的には約0.1mg/kg/日〜約100mg/kg/日の投与量範囲でそれらの効果を示す。反復毎日投与が望ましいであろうが、上に概説した状態に従って変化するであろう。
本発明の化合物は、多様な経路で投与することができる。経口で投与されたとしても有効である。化合物はまた、非経口的(即ち、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内又はクモ膜下腔内)、直腸的あるいは局所的に投与することもできる。
典型的な態様において、化合物は局所的に投与される。局所投与は多毛症、脱毛症、アクネ及び過剰皮脂に特に適している。用量は変化するであろうが、一般的ガイドラインとして、化合物は皮膚病学的に許容できる坦体中、約0.01〜50w/w%、そしてより典型的には、約0.1〜10w/w%の量で存在するであろう。皮膚病学的調製物は、毎日1〜4回、冒された領域へ適用されるであろう。「皮膚病学的に許容できる」とは、皮膚又は毛へ適用することができ、そして作用部位へ薬剤を拡散させることを許容するであろう坦体を指している。より具体的には、それはアンドロゲンレセプターの活性化の阻害が望まれる部位を指している。
さらなる態様においては、脱毛特に雄性発生脱毛を軽減するために、本化合物を局所的に使用する。アンドロゲンは、発毛及び抜け毛の両方に著名な効果を有している。顎髭及び陰毛のごとき、ほとんどの体の部位において、発毛サイクルの成長期(アナゲン)を延ばし及び毛嚢サイズを増加させることにより、アンドロゲンは発毛を刺激する。頭皮上の発毛は、アンドロゲンを必要としないが、逆説的に、アナゲンの持続及び毛嚢サイズの進行的減退がある、遺伝的に素因を有する個体(雄性発生脱毛)において、頭皮上が禿げることにはアンドロゲンが必要である。雄性発生脱毛は女性においても普通であり、男性で観察されるパターン形成を示すというよりもむしろ、通常は散在性抜け毛を呈する。
本化合物は、最も典型的には雄性発生脱毛を軽減するために使用されるであろうが、本発明はこの特定の状態に限定されない。本化合物は、脱毛のいずれの型を軽減するためにも使用することができる。非雄性発生脱毛の例には、円形脱毛、放射線療法又は化学療法による脱毛、瘢痕性脱毛、ストレス関連脱毛、その他が含まれる。本明細書において使用される場合、「脱毛」とは、頭皮上の部分的又は完全損失を指す。
それ故、本化合物は、禿げることを防止するか又は軽減するために、頭皮及び毛へ局所的に応用することが可能である。さらに、本化合物は、頭皮上の毛の成長を誘導する又は促進するため、局所的に応用することが可能である。
本発明のさらなる態様において、式Iの化合物を、毛の成長が望まれない領域における毛の成長を防止するために、局所的に応用する。こうした使用の一つは、多毛症を軽減するためであろう。多毛症は、典型的には毛を有していない領域(即ち、女性の顔)における過剰な発毛である。こうした不適切な発毛は、最も一般に女性で生じ、しばしば閉経期に観察される。本化合物の局所投与は、この状態を軽減し、この不適切な又は望まれない発毛の減少又は消失を導くであろう。
本化合物は、また、皮脂産生を減少させるため、そしてより具体的には油性肌を軽減するため、局所的に使用することができる。同様に、本化合物は、アクネを軽減するため、局所的に使用することが可能である。
さらなる態様において、部分アゴニスト又は完全アゴニストとして働くこれら化合物は、骨粗鬆症を治療する又は軽減するために使用することができる。骨粗鬆症は、40代から始まり、そして生涯を通じて1年当たり約1〜4%の比率で続く、骨再吸収(破壊)及び骨形成間の不均衡から生じる、骨減少により特徴付けられる(Eastell, Treatment of postmenopausal osteoporosis, New Eng. J. Med. 338: 736, 1998) 。米国において、現在、約2,000万人が、骨粗鬆症による椎骨の検出可能な骨折を有している。加えて、骨粗鬆症による年当たり約250,000の大腿骨頸部骨折が発生し、最初の2年以内に、12%〜20%の死亡率が付随し、一方、患者の30%は骨折後にナーシングホーム看護を必要とし、多くの人は完全な歩行可能状態には再び戻らない。閉経後女性において、エストロゲン欠乏は骨再吸収の増加を導き、閉経に続いてすぐに、年当たりおよそ5%の椎骨における骨減少を生じる。それ故、この状態の最も重要な治療/予防は、ビスホスホネート、エストロゲン、選択的エストロゲンレセプターモジュレーター(SERM)及びカルシトニンによる、骨再吸収の阻害である。しかしながら、骨再吸収の阻害剤は、すでに著しい量の骨を失っている患者では、十分に骨量を回復できない。ビスホスホネート治療により達成された、脊髄BMDの増加は、アレンドロネートでの7年の治療後に11%に達することができる。加えて、骨代謝回転の速度は部位により異なっているので(長骨の皮質におけるよりも、椎骨の骨梁骨におけるほうがより速い)、骨再吸収阻害剤は、大腿骨頸部BMDを増加させることにおいて及び大腿骨頸部骨折を予防することにおいてあまり有効ではない。それ故、皮質/骨膜骨形成及び長骨の骨量を増加させる骨蛋白同化剤は、骨粗鬆症、特に大腿骨頸部骨折の高いリスクを有する患者の治療において、未だ対処されていない要求に立ち向かうであろう。
多数の研究が、女性及び男性において、アンドロゲンは骨蛋白同化性であることが示されている。ナンドロノンデカノエート又はスタノゾロールのような蛋白同化ステロイドは、閉経後女性の骨量を増加させることが示されている。閉経後骨粗鬆症において、骨に対するアンドロゲンの有益な効果は、組み合わされたテストステロン及びエストロゲン投与を使用する最近の研究でよく実証されている(Hofbauer, et al., Androgen effects on bone metabolism: recent progress and controversies, Eur. J. Endocrinol. 140, 271-286, 1999 )。それ故、アゴニスト又は部分アゴニスト活性を示しているこれら式Iの化合物は、老年性、閉経後及び若年性骨粗鬆症のような原発性骨粗鬆症、ならびに甲状腺機能亢進又はクッシング症候群(コルチコステロイド治療による)、先端巨大症、性機能低下症、骨形成不全症及び低ホスファターゼ血症による骨粗鬆症のような続発性骨粗鬆症を含む骨粗鬆症を治療する又は軽減するために使用することができる。アンドロゲンアゴニストで治療することが受け入れられる他の骨関連適用症には、骨粗鬆症骨折、小児期突発性骨減少、歯槽骨減少、下顎骨減少、骨折、骨切断、歯周炎又は補綴内植が含まれる。
アゴニスト又は部分アゴニストとして働いているこれら化合物はまた、AIDS、癌カヘキシー、火傷、腎疾患その他のような、消耗病に苦しんでいる患者における筋肉量を刺激するためにも使用することが可能である。外傷、とこずれ、その他を患っている、及び高齢の患者もまた、アンドロゲンの蛋白同化効果から利益を得ることが可能である。
同時投与
本発明のさらなる態様において、式Iの化合物は、それらの活性をさらに増強するため、あるいは潜在的副作用を最小にするため、他の化合物と同時投与することが可能である。例えば、ミノキシジルのようなカリウムチャンネルオープナーは、発毛を刺激し、そしてアナゲンを誘導することが知られている。他のカリウムチャンネルオープナーの例には、(3S,4R)−3,4−ジヒドロ−4−(2,3−ジヒドロ−2−メチル−3−オキソピリダジン−6−イル)オキシ−3−ヒドロキシ−6−(3−ヒドロキシフェニル)スルホニル−2,2,3−トリメチル−2H−ベンゾ[b]ピラン、ジアキソジド、及びLeo Pharmaceuticalsにより開発中のPO 1075が含まれる。甲状腺ホルモンもまた、発毛を刺激することが知られている。合成甲状腺ホルモン交換体(即ち、サイロミメチックス(thyromimetics))もまた、発毛を刺激することが示されている。こうしたサイロミメチックスは、以前に文献に記載されている。こうした化合物及び脱毛を軽減するためのそれらの使用については、その内容が本明細書において援用される欧州特許第1262177号に、読者は注目されたい。目的の一つの特定の化合物は、2−{4−[3−(4−フルオロ−ベンジル)−4−ヒドロキシ−フェノキシ]−3,5−ジメチル−フェニル}−2H−[1,2,4]トリアジン−3,5−ジオンである。抗アンドロゲン剤は多数の異なった機構で働くことが可能である。例えば、いくつかの化合物は、多くの組織において生物学的効果の原因となる、5−α−ジヒドロテストステロンへのテストステロンの変換を阻止する。フィナステリドのような5−アルファ−レダクターゼ阻害剤は、発毛を刺激することが示されている。フィナステリドはPropecia(登録商標)の商標で、Merckから商業的に入手可能である。他の5−α−レダクターゼ阻害剤には、デュタステリド(Glaxo Smithkline)が含まれる。こうした化合物は、脱毛を軽減するため、式Iの化合物と同時投与することが可能である。
プロテインキナーゼCもまた、発毛を刺激しそしてアナゲンを誘導することが示されている。プロテインキナーゼCの選択的阻害剤であるカルホスチンCは、アナゲンを誘導することが示されている。ヘキサデシルホスホコリン、塩化パルミトイル−DL−カルニチン及びポリミキシンBスルフェートのような他の選択的プロテインキナーゼC阻害剤もまた、アナゲンを誘導することが示されている。Skin Pharmacol Appl Skin Physiol 2000 May-Aug;13(3-4):133-42 。いずれのこのようなプロテインキナーゼC阻害剤も、脱毛を軽減するため、式Iの化合物と同時投与することが可能である。
イムノフィリンは、細胞質タンパク質のファミリーである。それらのリガンドには、シクロスポリン、FK506及びラパマイシンが含まれる。これらは真菌から誘導され、その強力な免疫抑制特性のために本来は開発された。シクロスポリンは、タンパク質、シクロフィリンへ結合し、一方、FK506及びラパマイシンはFK結合タンパク質(FKBP)へ結合する。全てのこれらの化合物は、発毛を刺激しそしてアナゲンを誘導することが示された。いずれのこのようなイムノフィリンリガンドも、脱毛を軽減するため、式Iの化合物と同時投与することが可能である。
本出願において使用される同時投与とは、患者における発毛を促進させる投与計画を使用し、典型的には異なった作用機構を有する第二の抗脱毛剤とともに式Iの化合物を投与することを指す。このことは、同時投与、同日中の時間での投与、あるいは異なった日の投与さえも指すことができる。本化合物は別々に投与することが可能であり、あるいは単一製剤内へ組み合わせることが可能である。こうした製剤を調製するための技術は、以下に記載されている。
製剤
望むなら、本化合物をいずれの坦体も用いずに直接投与することが可能である。しかしながら、投与を容易にするため、これらは典型的には薬学的坦体内へ配合されるであろう。同様に、これらは最も典型的には、皮膚科学的又は化粧用坦体内に配合されるであろう。本出願において、用語「皮膚科学的坦体」及び「化粧用坦体」は相互交換的に使用する。これらは皮膚又は毛へ直接的に投与するために計画された製剤を指す。
薬学的及び化粧用組成物は、当該技術分野において周知の技術を利用して製造することが可能である。典型的には、本化合物の有効量が、薬学的/化粧品的に許容できる坦体と混合されるであろう。
経口投与のためには、本化合物をカプセル剤、丸剤、錠剤、ロゼンジ剤、融解剤、散剤、懸濁剤又は乳化剤のような固体又は液体製剤内へ配合することができる。固体単位剤形は、例えば、界面活性剤、滑沢剤及び乳糖、スクロース及びトウモロコシデンプンのような不活性賦形剤を含む、通常のゼラチン型のカプセルであってもよいし、あるいはそれは徐放性製剤であってもよい。
別の態様において、本化合物は、アカシア、トウモロコシデンプン又はゼラチンのような結合剤、ジャガイモデンプン又はアルギン酸のような崩壊剤そしてステアリン酸又はステアリン酸マグネシウムのような滑沢剤と組み合わされた、乳糖、スクロース及びトウモロコシデンプンのような慣用的錠剤基剤で錠剤化可能である。液体製剤は、活性成分を水性又は非水性の薬学的に許容できる溶媒中に溶解することにより調製され、それはまた、当該技術分野で周知のような懸濁化剤、甘味剤、芳香剤及び保存剤も含むことができる。
非経口投与のためには、本化合物を生理学的に許容できる薬学的坦体に溶解し、溶液か又は懸濁液として投与することができる。適した薬学的坦体の例は水、食塩水、デキストロース溶液、フルクトース溶液、エタノール、あるいは動物、植物又は合成起源の油である。薬学的坦体はまた、当該技術分野で周知であるように、保存剤、緩衝剤なども含むことができる。本化合物がクモ膜下腔内へ投与される場合、本化合物はまた、当該技術分野で周知であるように、脳脊髄液にも溶解することができる。
本発明の化合物は典型的には、局所的に投与されるであろう。本明細書において、局所的とは、皮膚及び/又は毛髪への直接的な、本化合物(及び場合により坦体)の適用を指す。本発明に従った局所的組成物は、溶液、ローション、サルブ、クリーム、軟膏、リポソーム、スプレー、ゲル、泡状物、回転スティック、又は皮膚科学で日常的に使用される何か他の製剤の形であることが可能である。
従って、さらなる態様は、上記式Iに相当する化合物の少なくとも一つを含んでなる、化粧用又は薬学的組成物、特に皮膚科学的組成物に関する。こうした皮膚科学的組成物は、皮膚科学的に許容できる坦体と混合された、0.001%〜10%(w/w%)の本化合物、より典型的には、0.1〜5w/w%の本化合物を含むであろう。こうした組成物は、典型的には、1日1〜4回適用されるであろう。こうした製剤をどのように調製するかの議論については、Remington's Pharmaceutical Science, Edition 17, Mack Publishing Co., Easton, PA 、に読者は注目されたい。
本発明による組成物は、また、クレンジング石鹸又はバーを構成している固形調製物から成ることも可能である。これらの組成物は、通常の方法に従って製造する。
本化合物は、また、水性、アルコール性又は水−アルコール性溶液の形で、又はクリーム、ゲル、乳剤又はムースの形で、あるいは、減圧下の噴霧剤も含んでなるエアロゾル組成物の形で、毛髪のために使用することも可能である。本発明に従った組成物はまた、ヘアケア組成物、そして特にシャンプー、ヘアセッティングローション、トリーティングローション、スタイリングクリーム又はゲル、色素組成物、抜け毛を予防するためのローション又はゲルその他であることも可能である。本発明に従った皮膚科学的組成物は、考慮された分野で慣用的に使用されるものである。
本発明の化合物を含んでいる医薬品及び化粧品は、典型的には、小売り流通のために包装されるであろう(即ち、製造物品)。こうした物品は、製品をどのように使用するのかを患者に助言する様式でラベルされている及び包装されているであろう。こうした説明書は、治療されるべき状態、治療の期間、投与計画その他を含んでいるであろう。
式Iの化合物は、また、当該技術分野で周知であるように、患者の血清、尿中などの化合物の濃度を決定するため、任意の不活性坦体と混合し、実験室アッセイで利用することができる。本化合物はまた、研究道具として使用することもできる。
本発明をそれらの具体的態様に関連して説明してきたが、さらなる修飾が可能であり、そして本出願は、一般に本発明の原理に従ういずれの本発明の変形、使用又は適応も包含することを意図しており、そして本発明の技術内の、周知の又は慣用的実施内に帰着する、本開示からのこうした逸脱を含んでいることを理解されたい。以下の実施例及び生物学的データは、本発明をさらに例示するために示されている。この開示はいかなる様式でも本発明を限定していると解釈すべきではない。
実施例1
(1S,2S)−4−(2−ヒドロキシ−1−メチル−プロポキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル
Figure 0003997255
NaH(0.20g,4.14mmol)を15mlの乾燥THFに懸濁し、(2S,3S)−(+)−2,3−ブタンジオール(0.32g,3.45mmol,5mlの乾燥THF溶液)を加えた。この混合物を0℃で10分撹拌し、続いて4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリルを加えた。反応混合物を、窒素雰囲気下、0℃で1時間攪拌した。次に混合物をさらに2時間、フード中、室温で攪拌した。反応を25mlの蒸留水で停止させ、酢酸エチルで抽出した(3x20ml)。生成物を、溶離液としてヘキサン:酢酸エチル=5:1から1:1、を使用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、純粋な生成物を得た。
MS: 260.0 (C12H12F3NO2についてのM+1) 。LCMS:C-18 カラム (50%H2O / 50%CH3CN), 保持時間: 1.81 分。
実施例2〜27
実施例1の一般法を使用し、しかし関連する出発物質に置き換えて、表Iに記載した化合物を製造した。クロマトグラフィーは準備した Biotage Silicon Gel カラムを使用し、Foxy 200 フラクションコレクター上で実施した(水:メチルニトリルの25:75混合物を利用する実施例8、16、17、26を除いたすべての実施例で、50:50の水:メチルニトリルを溶離溶媒として使用した)。表I中の質量スペクトルは、Hewlett Packard 質量分析計で記録した。
Figure 0003997255
Figure 0003997255
Figure 0003997255
実施例28
2−クロロ−4−(4−ヒドロキシ−1−メチル−ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル
Figure 0003997255
2,5−ヘキサンジオール(28mg,0.240mmol)のテトラヒドロフラン溶液に、過剰のカリウムブトキシドを加えた。混合物を軽く攪拌し、2−クロロ−4−フルオロ−ベンゾニトリル(37mg,0.240mmol)を加えた。混合物を室温で72時間攪拌した。溶媒濃度勾配(0.1%ギ酸/水中に15%の0.1%ギ酸/CHCNから100%の0.1%ギ酸/水へ)で溶離する逆相高速クロマトグラフィーによる精製で、28.4mgの2−クロロ−4−(4−ヒドロキシ−1−メチル−ペンチルオキシ)−ベンゾニトリルを得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.50 (d, 1H), 6.95 (m, 1H), 6.79 (br d, 1H), 4.43 (m, 1H), 3.79 (m, 1H), 1.89-1.40 (m, 4H), 1.30 (d, 3H), 1.17 (d, 3H); MS m/z 253 。
実施例29
2−クロロ−4−(3−ヒドロキシ−プロポキシ)−ベンゾニトリル
Figure 0003997255
1,3−プロパンジオール(320mg,4.2mmol)に、ナトリウム(21mg,0.92mmol)を加えた。混合物を室温で10分攪拌し、2−クロロ−4−フルオロ−ベンゾニトリル(156mg,1.0mmol)を加えた。反応液を、105℃に24時間加熱した。反応液を室温まで冷却し、水で希釈し、EtOで抽出した(3x)。有機溶液を乾燥し(MgSO)、濾過して濃縮した。残渣を、溶媒濃度勾配(0.1%ギ酸/水中に15%の0.1%ギ酸/CHCNから100%の0.1%ギ酸/水へ)で溶離する逆相高速クロマトグラフィーにより精製すると、107mgの2−クロロ−4−(3−ヒドロキシ−プロポキシ)−ベンゾニトリルを得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.54 (d, 1H), 7.00 (m, 1H), 6.85 (dd, 1H), 4.15 (t, 2H), 3.83 (t, 2H), 2.04 (m, 2H) 。
実施例30
2−クロロ−4−(4−ヒドロキシ−ブトキシ)−ベンゾニトリル
Figure 0003997255
実施例29に記載した手順に従い、1,4−ブタンジオール(1mL,10mmol)を、2−クロロ−4−フルオロ−ベンゾニトリル(159mg,1.0mmol)と、室温で24時間反応させた。溶媒濃度勾配(0.1%ギ酸/水中に15%の0.1%ギ酸/CHCNから100%の0.1%ギ酸/水へ)で溶離する逆相高速クロマトグラフィーによる精製で、10mgの2−クロロ−4−(4−ヒドロキシ−ブトキシ)−ベンゾニトリルを得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.54 (d, 1H), 6.98 (d, 1H), 6.83 (dd, 1H), 4.03 (t, 2H), 3.71 (t, 2H), 1.90 (m, 2H), 1.72 (m, 2H); MS 226.1 (M+1) 。
実施例31
2−クロロ−4−(1−ヒドロキシメチル−アリルオキシ)−ベンゾニトリル
Figure 0003997255
工程A:1−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−ブタ−3−エン−2−オール
(+/−)−3−ブテン−1,2−ジオール(500mg,5.67mmol)のCHCl(25mL)溶液に、イミダゾール(444mg,6.53mmol)を加えた。溶液を0℃に冷却し、塩化t−ブチルジメチルシリル(1.0M THF溶液,6.24mL,6.24mmol)を加えた。反応液を0℃で15分、そして室温で1時間30分攪拌した。有機溶液を食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過して濃縮した。残渣を、溶媒濃度勾配(ヘキサン中に5%のEtOAcから100%EtOAcへ)で溶離する中圧クロマトグラフィーで精製すると、827.5mgの1−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−ブタ−3−エン−2−オールを得た。 1H NMR (CDCl3) δ 5.81 (m, 1H), 5.34 (d, 1H), 5.19 (d, 1H), 4.17 (m, 1H), 3.66 (dd, 1H), 3.45 (dd, 1H), 0.90 (s, 9H), 0.08 (s, 6H); MS m/z 202 。
工程B:4−[1−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−アリルオキシ]−2−クロロ−ベンゾニトリル
1−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−ブタ−3−エン−2−オール(1.102g,5.45mmol)のTHF(26mL)溶液に、カリウムtert−ブトキシド(1.0M THF溶液,5.99mL,5.99mmol)を−78℃で加えた。溶液を15分攪拌し、2−クロロ−4−フルオロ−ベンゾニトリル(847mg,5.45mmol)を−78℃で加えた。反応液を室温で24時間攪拌し、水で反応を停止させ、EtOAcで抽出した(3x)。有機溶液を水及び食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過して濃縮すると、1.67gの4−[1−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−アリルオキシ]−2−クロロ−ベンゾニトリル及び4−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−ブタ−3−エニルオキシ]−2−クロロ−ベンゾニトリルの1:1混合物を得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.55 (m, 2H), 7.02 (m, 2H), 5.91-5.78 (m, 2H), 5.42-5.22 (m, 4H), 4.75 (m, 1H), 4.51 (m, 1H), 3.90 (m, 2H), 3.79 (m, 2H), 0.89 (s, 9H), 0.87 (s, 9H), 0.07 (s, 6H), 0.04 (s, 6H) 。
工程C:2−クロロ−4−(1−ヒドロキシメチル−アリルオキシ)−ベンゾニトリル
上記、実施例31、工程Bの位置異性体混合物(1.67g,4.95mmol)のTHF(15mL)溶液に、tert−ブチルアンモニウムフルオリド(1.0M THF溶液,5.44mL,5.44mmol)を加えた。反応液を室温で15分攪拌し、NH4Cl水溶液で希釈し、EtOAcで抽出した(3x)。有機溶液を食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過して濃縮した。残渣を溶媒濃度勾配(70分にわたって、ヘキサンからヘキサン中100%EtOAcへ)で溶離する中圧クロマトグラフィーにより精製すると、112mgの2−クロロ−4−(1−ヒドロキシメチル−アリルオキシ)−ベンゾニトリルを得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.55 (d, 1H), 7.04 (d, 1H), 6.89 (dd, 1H), 5.85-5.76 (m, 1H), 5.38 (m, 2H), 4.80 (m, 1H), 3.80 (m, 2H) 。
実施例31A
この実施例は、実施例23の生成物、(1S,4S)−4−(4−ヒドロキシ−1−メチルペンチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリルの製造をさらに例示している。
NaH(60%鉱油)を100mlの乾燥THFに懸濁し、N下、0℃に冷却して10分攪拌した後、(2S,5S)−(+)−2,5−ヘキサンジオール(12.g、120mlの乾燥THF中)を加えた。ジオールは滴加ロートを通して30分以上かけて滴加し、この混合物を0℃で60分、次ぎにRTで30分攪拌し、0℃に再び冷却した後、4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(20g、80mlの乾燥THF中)を30分以上かけて加えた。反応液は次ぎに、N下、0℃からRTで攪拌した(11amから次の日の9am)。反応はTLC(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)及びLC/MSでモニターした。
精製:粗生成物を80mlの混合溶媒(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)に溶解し、溶離液としてヘキサン:酢酸エチル=5:1から1:1、を使用するカラム精製により、22gの純粋な所望の生成物を得た。
実施例32
式Iの化合物は、アンドロゲンレセプターに対する親和性を有する。この親和性は、ヒトレセプターを使用し、選択された化合物について示されている。以下の記述は、どのようにアッセイを実施するのかを記載している。
競合的結合分析を、試験剤の不存在下又は異なった濃度の存在下でのバキュロウイルス/Sf9発生hAR抽出物、及びトレーサーとして固定濃度のH−ジヒドロテストステロン(H−DHT)に対して実施した。この結合アッセイ法は、以前に記載されているプロトコール(Liao S. , et. al. J. Steroid Biochem. 20:11-17 1984 )の改変である。簡単には、hAR抽出物(Chang et al. P.N.A.S. Vol. 89, pp. 5546-5950, 1992 )、ヒドロキシルアパタイト及び1nM H−DHT存在下、連続的に減少させた濃度の化合物を、4℃で1時間インキュベートする。引き続いて、過剰の未結合H−DHTを完全に除去するために、結合反応物を3回洗浄する。hAR結合H−DHTレベルを、化合物の存在下(即ち、競合的結合)で決定し、競合相手が存在しない場合(=即ち、最大結合)に結合されたレベルと比較した。hARに対する化合物結合親和性は、最大結合の半分が阻害される化合物の濃度として表現されている。下記の表IIは、選択された化合物について得られた結果を提供する(報告されているデータは下に示されているように、複数回の試験の平均である)。
Figure 0003997255
Figure 0003997255
Figure 0003997255
実施例33
アンドロゲンレセプターに対するアンドロゲンの効果に拮抗する化合物能力は、直下に記載されているような全細胞アッセイにおいて決定した。
ARアンタゴニスト細胞アッセイのための実験手法
細胞株:MDA−MB453−MMTVクローン54−19。この細胞株は、MDA−MB453細胞バックグラウンド(アンドロゲンレセプターを発現しているヒト乳腺腫瘍細胞株)を有する、安定にトランスフェクトされた細胞株である。AREを含んでいるMMTV最小プロモーターを、ホタルルシフェラーゼレポーター遺伝子の前に最初にクローン化した。次ぎに、カスケードを、トランスフェクションベクターpUV120puro内にクローン化した。MDA−MB−453細胞をトランスフェクトするためには、エレクトロポレーション法を使用した。ピューロマイシン耐性安定細胞株を選択した。
細胞培養培地及び試薬:
培養培地:DMEM(高グルコース,Gibcoカタログ番号11960−044)、10%FBS及び1%L−グルタミン
プレーティング培地:DMEM(フェノールレッドを含まない)、10%活性炭処理HyClone血清、1%L−グルタミン
アッセイ培地:DMEM(フェノールレッドを含まない)、1%活性炭処理HyClone血清、1%L−グルタミン及び1%ペニシリン/ストレプトマイシン
3Xルシフェラーゼ緩衝液:細胞溶解緩衝液中に、2%ベータ−メルカプトエタノール、0.6% ATP、0.0135%ルシフェリン。
アッセイ手法:
1.細胞を培養培地中で維持し、細胞が80〜90%コンフルエントに達した時に細胞を分割する
2.化合物を試験するため、10,000細胞/ウェルを不透明な96ウェル培養プレートの、100μl/ウェルプレーティング培地中に蒔き、細胞培養インキュベーター中、37℃で一夜培養する
3.プレーティング培地を注意深く除去し、前もって温めた80μl/ウェルのアッセイ培地を加え、10μl/ウェルの試験化合物を加え(1000nM、200nM、40nM、8nM、1.6nM及び0.32nMの最終濃度)、37℃で30分インキュベートする
4.10μl/ウェルの新しく調製したDHT(100pMの最終濃度)を各ウェルに加え、37℃で17時間(一夜)インキュベートする
5.50μl/ウェルの3Xルシフェラーゼ緩衝液を加え、室温で5分インキュベートし、次ぎにルミノメーターで計数する。
試験化合物不存在下、100pM DHTによるバックグラウンドに対する倍数誘導を100%として規格化し、実験結果を、試験化合物による阻害のパーセンテージとして表現する。
結果を、下記の表IIIに記載する。結果は下に示されているように、複数回の試験の平均として報告されている(試験の回数は注に示されている)。N.D.は、化合物が試験されなかったことを表示している。
Figure 0003997255
Figure 0003997255
Figure 0003997255
実施例34
雄性発生脱毛の動物モデル
上に記載したように、脱毛は、医科学がかなりの力を入れてきた問題である。いずれの疾患過程でも、科学者が、化合物のその潜在的相対有効性をスクリーニングすることを可能にするために動物モデルが開発されてきた。これらの動物モデルにおいて最も大きな有効性を示している化合物が、さらなるヒトでの研究のために考慮される。脱毛のため、現在まで二つの異なった動物モデルが開発されてきた。第一は、メスC3H/HeNマウスを使用するテロゲン変換アッセイである。第二のモデルは、雄性発生脱毛を罹患しているサルである、スタンプテイルマカックを使用する。
テロゲン変換アッセイは、マウスにおいて、発毛サイクルの休止期(「テロゲン」)を発毛サイクルの活性期(「アナゲン」)へ変換する、化合物の可能性を測定する。このアッセイは、7週齢C3H/HeNマウスの柔毛(fur)(即ち、毛)はテロゲン期にあることを利用する。この期は約75日の年齢まで続く。このアッセイにおいて、マウスの選択された領域を剪毛し、試験剤又は対照と接触させ、発毛の速度における相違を測定する(即ち、アナゲン期の誘導)。アナゲンの最初の徴候は、色素性毛の産生の準備に、毛嚢中のメラノサイトがメラニンを合成し始めるので、皮膚の色の黒化である。このモデルは多数の利点を有している。これには、メスC3H/HeNマウスの容易な入手可能性、多数の化合物を迅速にスクリーニングする能力、及びこうした動物の居住及び取り扱いの容易さである。
このモデルの主な欠点は、その雄性発生依存性の欠如である。ヒト禿頭症の正確な理由はわかっていないが、アンドロゲンが頭皮における毛嚢の退行を誘導することがよく実証されている。この青年期後の退行性変化は、男性型禿頭症(即ち、雄性発生脱毛症)の基本的な理由である。この現象は、以前に述べられているように、脱毛の遺伝的形質を受け継いだ男性及び女性の両方に生じる。ヒト頭皮に対するアンドロゲンの効果のより詳細な議論については、Trueb, RM, Molecular Mechanisms of Androgenic Alopecia, Exp. Gerontology, 2002, 27:981-990 、を読者は注目されたい。
研究者は、その発毛がヒトと類似している他の動物を探した。これらのことが、研究者をスタンプテイルマカックへ導いた。これらの霊長類はまた、雄性発生脱毛を罹患する。本質的に、すべての青年期後マカックは、両方の性において、禿頭症の発生を示す。ヒトにおける男性型禿頭症の発生と同様に、アンドロゲンは、マカック禿頭症において、不可欠な引き金をひく因子である。前部頭皮毛の希薄化は、オス動物でテストステロンの血清レベルが劇的に上昇し始める時と同一の年齢(4歳)付近で始まるように思われる。メスにおけるテストステロンの上昇は、オスレベルのおよそ10分の1であるが、オス及びメススタンプテイルマカック間に、禿頭症の発症の発生率及び年齢には相違はない。抗アンドロゲンの局所適用は、両方の性において、この禿頭症を逆行させた(Pan, H J et al, Evaluation of RU58841 as an anti-androgen in prostate PC3 cells and a topical anti-alopecia agent in the bald scalp of stump tailed macaques. Endocrine 1998; 9:39-43 )。
このモデルは、ヒト禿頭症のためのモデルとして、テロゲン変換アッセイよりも著しい改善であるが、実用的な欠点に悩まされる。マカックは高価であり、比較的珍しく、維持するために大きな労力を要し、そして試験間の長い洗い流し期間を必要とする。それ故、マカックは、多数の化合物のスクリーニングには実用的なモデルではない。
抗アンドロゲン試験化合物を評価する場合、オスC3H/HeNマウスがテロゲン変換アッセイで使用できることが発見されている。それ故、本モデルは、存在するテロゲン変換アッセイの改変に関する。およそ7週齢のオスC3H/HeNマウスを利用した。これらの動物はまた、それらのメス対応物と同様に、テロゲンにおいて一様である。しかしながら、一度剪毛すると、これらのオスマウスに本質的に存在するアンドロゲンが、アナゲン期への毛嚢の変換を阻害する。抗アンドロゲンは、この雄性発生効果を阻止し、そして、それらのメス対応物と同様に、毛嚢はアナゲンへ変換するであろう。
実施例34A
実施例23に記載した化合物、(1S,4S)−4−(4−ヒドロキシ−1−メチルペンチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリルを、上記の改変テロゲン変換アッセイを利用する、さらなる試験にかけた。試験は、以下の様式で実施した。
6〜7週齢のオスC3H/HeNマウス(Charles River Laboratories, Raleigh, NC )を本研究に使用した。柔毛を、研究の開始に先立って、マウスの背側領域から刈り込んだ。テロゲン期の視覚的指標である、ピンク色の皮膚のマウスのみを本研究が包含するように選択した。
試験化合物を、プロピレングリコール(30%)及びエタノール(70%)から成るビヒクルに溶解して、0.2%w/v、0.5%w/v、1%w/v又は3%w/vの濃度とした。関連する量を、一試験群(7〜10マウス)のマウスの刈り込んだ背側領域に、20μl/cmの容量で、局所的に適用した。動物の第三の群は、対照として働くため、ビヒクルのみを与えた。処理は、4週の間、1日2回適用した。
発毛の徴候について、1日おきに処理領域を観察し、そして類別した。発毛応答は、各動物について、処理した領域にわたって発毛の徴候が最初に現れた日を記録することにより数量化した。アナゲンの最初の徴候は、色素性毛の産生の準備に、毛嚢中のメラノサイトがメラニンを合成し始めるので、皮膚の色の黒化である。マウスを35日又はそれより長く観察した。処理群及び対照群の両方における、発毛の徴候を示しているマウスのパーセンテージを、図1で下にグラフにより表した。実施例23の化合物を、1%の濃度で試験した場合、試験動物においてアナゲンの誘導を刺激することによる実質的な発毛を生じた。5%試験群における発毛の速度は、ビヒクル対照群の速度を超えなかった。
Figure 0003997255
実施例34B
実施例27の生成物、2−クロロ−4−(3−ヒドロキシ−2,2,4−トリメチル−ペンチルオキシ)−ベンゾニトリルを、上記の改変テロゲン変換アッセイを利用する試験にかけた。試験は、3%w/vの試験濃度で、実施例37Aと同位置の様式で実施した。試験群についての発毛の速度は、ビヒクル対照の速度を超えなかった。
実施例35
皮脂産生の阻害についての動物モデル
Luderschmidt らは、化合物が皮脂分泌をモジュレートできるかどうかを試験するための動物モデルを記述している。Arch. Derm. Res. 258, 185-191 (1977) 。このモデルは、耳に皮脂腺を含んでいるシリアンハムスターを使用する。上で生成され、選択された化合物をこのモデルでスクリーニングした。
皮脂抑制のための試験は、以下の様式で実施した。9〜10週齢のオスシリアンハムスターを実験室環境に導入し、研究での使用に先立って2週間順化した。各群は5匹の動物から成っており、ビヒクル及び陽性対照と平行して実験した。投与に先立って、30mgの各化合物を1mLの汎用溶媒(エタノール/プロピレングリコール 70/30%v/v)に溶解して3w/v%の最終濃度を達成した。
動物には、日に2回、週に5日、4週間にわたって局所的に投与した。各投与は25マイクロリットルのビヒクル対照又は薬剤から成っていた。投与は、右及び左両耳の腹側表面に適用した。全ての動物を、最終投与のおよそ18〜24時間後に殺した。各動物から右耳を集め、皮脂分析に使用した。
耳は以下の様式でHPLC分析のために調製した。試料領域を基準化するため、耳の解剖学的「V」マークの直ぐ上で、一つの8mm遠位バイオプシーパンチを採取した。パンチを引き離した。腹側バイオプシー表面(局所投与が皮脂腺へ直接適用された領域)を試験のために保持し、そしてバイオプシーパンチの背側表面は廃棄した。
組織試料にNガスを吹きつけ、HPLC分析まで、窒素下−80℃で保存した。耳試料に加え、各薬剤及びビヒクルの一部(少なくとも250μl)を、HPLC分析に包含させるために−80℃で保存した。
HPLC分析は、組織試料の抽出物について実施した。組織試料は3mlの溶媒(2,2,4−トリメチルペンタン及びイソプロピルアルコールの4:1混合物)と接触させた。混合物を15分間振盪し、光から保護して室温で一夜保存した。次の朝、試料に1mlの水を加え、15分間振盪した。試料は次ぎにおよそ1500rpmで15分遠心分離した。有機相(上層)の2mlをガラスバイアルに移し、窒素下、37℃でおよそ1時間乾燥し、次ぎにおよそ48時間凍結乾燥した。試料を凍結乾燥機から取りだし、各バイアルは、600μlの溶媒A(トリメチルペンタン:テトラヒドロフラン 99:1)で戻した。試料に再び栓をかぶせて5分間ボルテックスした。
200μlの各試料を、200μLガラスインサートで前標識された200μlHPLCバイアルへ移した。HPLCバイアルを Agilent 1100 シリーズHPLCユニットのオートサンプラートレーに置いた。Agilent 1100 HPLCシステムは、サーモスタットを備えたオートサンプラー、クォータナリポンプ、カラムヒーターそしてA/Dインターフェースモジュールから構成されていた。すべての構成部分を Agilent ChemStation ソフトウェアにより制御した。Waters Spherisorb S3W 4.6x100mm分析カラムは、Agilent カラムヒーターユニットにより30℃に維持した。HPLCオートサンプラーは、実験を通して試料温度を20℃に維持するようにプログラムした。
10μLの各試料をカラムに3重に注入した。溶媒濃度勾配のために2溶媒を使用した。溶媒Aはトリメチルペンタン及びテトラヒドロフラン(99:1)の混合物であった。溶媒Bは酢酸エチルであった。利用した濃度勾配は以下の表に記載されている:
Figure 0003997255
Sedex 75 蒸発光散乱検出器(ELSD)は、5のゲインで45℃にて作動させ、そしてN圧は3.1barに維持した。装置により得られたアナログ信号は Agilent A/D インターフェースモジュールへ送り、そこでデジタル出力へ変換した。変換は、10000mAU/ボルトセットポイントに基づいており、データ転送速度は10Hz(0.03分)に設定した。生じたデジタル出力は次ぎに、ピーク面積の積算のため、Agilent ChemStation ソフトウェアへ送り込んだ。
HPLC分析の結果は以下の表IVに報告されている。結果は、ビヒクル対照と比較した場合のコレステロールエステル(CE)及びワックスエステル(WE)産生の減少として報告されている。
Figure 0003997255
第1欄及び第2欄は、構造及び実施例番号により本化合物を特定している。第3〜5欄は、本化合物が皮脂成分(CE及びWE)の減少に効果を持ったことを示している。結果は、ビヒクル対照との相違として表現されている。正の数字は、測定されている皮脂成分、即ち、コレステロールエステル(CE)又はワックスエステル(WE)の産生の減少を反映している。
第3欄は、皮脂試料におけるコレステロールエステルの量を減少させる本化合物の能力を示している。第4欄は、本化合物がワックスエステルの発生に効果を持ったことを示している。ワックスエステルは、皮脂腺の特異的マーカーであり、皮膚の他のどの層においても測定できるほどは検出されない。ワックスエステルは、もっとも多い皮脂成分である(およそ25%)。それ故、ワックスエステルを減少させることは、典型的には、皮脂分泌の著しい減少を導く。第5欄は、第3欄及び第4欄に示された結果の総和である(そして、活性における相対的相違をさらに明瞭にするために含まれている)。表IVに示されているごとく、式Iのアンドロゲンモジュレーターは、コレステロールエステル及びワックスエステル両方の産生を著しく減少させた。

Claims (16)

  1. 式:
    Figure 0003997255
    (式中:
    は、Cl又はCF 3 を表し;
    は、−CR 表し;
    及びRは、水素又は1〜6アルキル各々独立に表し
    、R及びRは、水素1〜6アルキル、又はヒドロキシ各々独立に表し
    nは、0又は1を表し;
    ALKは、C1〜8直鎖アルキレン基を表し、ここにおいて該アルキレン基の1〜3の水素原子は、C1〜6アルキルにより置き換えられていてもよく;
    但し:
    )nが0であならば、R、R又はRの少なくとも一つが、ヒドロキシ表し;
    )nが1であならば、a)R、R又はRの少なくとも一つが、ヒドロキシ表すか、あるいは、b)Alkの少なくとも一つの水素原子が、ヒドロキシにより置き換えられる。)
    の化合物前記化合物の水和物又は薬学的に許容できる塩。
  2. nが0であり、そしてR、R、R、R、Rの少なくとも一つが、C1〜6アルキル表す、請求項1の化合物。
  3. nが1であり、そしてAlkからの少なくとも一つの水素原子が、C1〜6アルキルにより置き換えられているか、あるいはR、R、R、R、Rの一つがC1〜6アルキル表す、請求項1の化合物。
  4. がCFであり、そしてフェニル環の2位に位置している、請求項1、2又は3の化合物。
  5. 、R又はRの少なくとも一つがヒドロキシである、請求項1、2、3又は4の化合物。
  6. 、R又はRの少なくとも一つがメチルである、請求項5の化合物。
  7. 前記化合物が以下の化合物から成る群より選択される、請求項1の化合物:
    (1S,2S)−4−(2−ヒドロキシ−1−メチル−プロポキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    (1R,2R)−4−(2−ヒドロキシ−1−メチル−プロポキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    4−(2−ヒドロキシ−1−メチル−プロポキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    4−(2−ヒドロキシ−6−メチル−ヘプチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    4−(2−ヒドロキシ−オクチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    4−(3−ヒドロキシ−ブトキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    (3S)−4−(3−ヒドロキシ−ブトキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    4−(3−ヒドロキシ−2−メチル−ブトキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−プロポキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    4−(3−ヒドロキシ−3−メチル−ブトキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    4−(3−ヒドロキシ−2,2,4−トリメチル−ペンチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    4−(2−エチル−3−ヒドロキシ−ヘキシルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    4−[2−(1−ヒドロキシ−エチル)−ヘキシルオキシ]−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    (1S,3S)−4−(3−ヒドロキシ−1−メチル−ブトキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    (1R,3R)−4−(3−ヒドロキシ−1−メチル−ブトキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    4−(4−ヒドロキシ−ブトキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    4−(4−ヒドロキシ−ブトキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    4−(4−ヒドロキシ−ヘプチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    4−(4−ヒドロキシ−1−プロピル−ブトキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    4−(4−ヒドロキシ−1−メチル−ペンチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    (1R,4R)−4−(4−ヒドロキシ−1−メチル−ペンチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    (1S,4S)−4−(4−ヒドロキシ−1−メチル−ペンチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    4−(5−ヒドロキシ−ペンチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    4−(5−ヒドロキシ−ヘキシルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    4−(5−ヒドロキシ−3−メチル−ペンチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    2−クロロ−4−(3−ヒドロキシ−2,2,4−トリメチル−ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル;
    2−クロロ−4−(4−ヒドロキシ−ブトキシ)−ベンゾニトリル;
    2−クロロ−4−(3−ヒドロキシ−プロポキシ)−ベンゾニトリル;
    2−クロロ−4−(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−ベンゾニトリル;
    2−クロロ−4−(5−ヒドロキシ−ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル;
    2−クロロ−4−(4−ヒドロキシ−1−メチル−ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル、及び;
    2−クロロ−4−(5−ヒドロキシ−3−メチル−ペンチルオキシ)−ベンゾニトリル。
  8. (1S,4S)−4−(4−ヒドロキシ−1−メチル−ペンチルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル、又はその薬学的に許容できる塩。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項の化合物の医薬としての使用。
  10. アンドロゲンレセプターの活性化をモジュレートするための医薬品の製造における、請求項1〜8のいずれか1項の化合物の使用。
  11. 雄性発生脱毛、過剰皮脂又はアクネのための局所用医薬品の製造における、請求項1〜8のいずれか1項の化合物の使用。
  12. 1又はそれより多くの薬学的に許容できる賦形剤と混合された請求項1〜8のいずれか1項の化合物を含んでなる薬学的組成物。
  13. 皮膚適用に適した1又はそれより多くの薬学的に許容できる賦形剤と混合された請求項1〜8のいずれか1項の化合物を含んでなる局所用薬学的組成物。
  14. 請求項1〜8のいずれか1項の化合物を含んでなる医薬品であって、アクネ、脱毛及び油性肌から成る群より選択される状態を軽減するために該化合物をどのように利用するかを消費者に助言する小売り流通のために包装された医薬品
  15. 以下の化合物:
    4−(2−ヒドロキシ−オクタ−7−エニルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;
    4−(3−ヒドロキシ−ヘキサ−5−エニルオキシ)−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル;又は
    2−クロロ−4−(1−ヒドロキシメチル−アリルオキシ)−ベンゾニトリル。
  16. 1又はそれより多くの薬学的に許容できる賦形剤と混合された請求項15のいずれか1項の化合物を含んでなる薬学的組成物。
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