JP3995726B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、パチンコ遊技機やコイン遊技機あるいはスロットマシンなどで代表される遊技機に関し、詳しくは、表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様となったときに所定の遊技価値が付与可能な特定の遊技状態となる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機において、従来から一般的に知られているものに、たとえば、数字や絵柄等からなる複数種類の識別情報を可変表示して表示結果が変化可能な可変表示装置が設けられ、その可変表示装置が可変開始された後停止制御され、所定の条件を満たすことにより行なわれる表示結果が予め定められた特定の表示態様になる確率を変更できるように構成されていたものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この種の従来の遊技機においては、前記可変表示装置の表示結果が特定の表示態様となるか否か等の判定を行ない、該判定の結果が特定の表示態様となり得る判定結果であり、かつ予め定められた特別の図柄により特定の表示態様となることを条件として前記可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様になる確率を変更していたため、可変表示装置の表示結果が特定の表示態様とならなければ、遊技者が関心を寄せる特定の遊技状態に制御されることもなく、さらに、特定の表示態様になるか否かの判定に直接関係する確率も変更されることがないため、遊技の興趣を低下させてしまう不都合が生じていた。
【0004】
本発明は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、特定の表示態様となり得ないときに興趣の低下を軽減できるように、前記可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様になる確率を変更できる遊技機を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様となったときに所定の遊技価値が付与可能な特定の遊技状態となる遊技機であって、
打玉が入賞することにより前記可変表示装置の表示結果を導出表示させるための可変表示が行なわれる始動入賞領域と、
該始動入賞領域への打玉の入賞にともない前記可変表示装置の表示結果を前記特定の表示態様とするか否かを判定する表示結果判定手段と、
前記可変表示として所定のキャラクタが出現するゲームを進行させ、前記表示結果判定手段の判定に基づくゲーム結果を表示結果として導出表示させる可変表示制御手段と、
前記可変表示装置の表示結果が前記特定の表示態様となる確率を所定の範囲内で変更する確率変更手段とを備えており、
前記確率変更手段は、前記表示結果判定手段により前記可変表示装置の表示結果を前記特定の表示態様としない旨の判定がなされる毎に前記確率を段階的に向上させ、前記表示結果判定手段により前記可変表示装置の表示結果を前記特定の表示態様とする旨の判定がなされることにより前記確率を予め定められた初期確率に戻し、
前記確率変更手段により変更された確率にしたがって前記表示結果判定手段による次回判定が行なわれることを特徴とする。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記表示結果を前記特定の表示態様とするか否かの判定に用いられ、所定の上限値までの数値からランダムにカウンタ値をとり得るランダムカウンタをさらに備え、
前記表示結果判定手段は、前記ランダムカウンタから抽出されたカウント値と予め定められている所定の判定値とが一致するか否かにより前記特定の表示態様とするか否かを判定し、
前記確率変更手段は、前記所定の上限値を減少させることにより、前記確率を段階的に向上させることを特徴とする。
請求項3に記載の本発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記表示結果を前記特定の表示態様とするか否かの判定に用いられ、所定の上限値までの数値からランダムにカウンタ値をとり得るランダムカウンタをさらに備え、
前記表示結果判定手段は、前記ランダムカウンタから抽出されたカウント値と予め定められている所定の判定値とが一致するか否かにより前記特定の表示態様とするか否かを判定し、
前記確率変更手段は、前記所定の判定値の個数を増加させることにより、前記確率を段階的に向上させることを特徴とする。
【0006】
【作用】
請求項1に記載の本発明によれば、打玉が打ち込まれる遊技領域に設けられた始動入賞領域への打玉の入賞にともない可変表示装置の表示結果を特定の表示態様とするか否かが表示結果判定手段により判定され、可変表示制御手段の働きにより、可変表示として所定のキャラクタが出現するゲームを進行させ、表示結果判定手段の判定に基づくゲーム結果を表示結果として導出表示させる制御が行なわれる。表示結果判定手段により特定の表示態様としない旨の判定がなされる毎に、確率変更手段により、確率が段階的に向上され、表示結果判定手段により可変表示装置の表示結果を特定の表示態様とする旨の判定がなされることにより確率が予め定められた初期確率に戻され、確率変更手段により変更された確率にしたがって表示結果判定手段による次回判定が行なわれる。
【0007】
請求項2に記載の本発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。表示結果判定手段により所定の上限値までの数値からランダムにカウンタ値をとり得るランダムカウンタから抽出されたカウント値が予め定められている所定の判定値と一致するか否かにより特定の表示態様とするか否かが判定され、確率変更手段により所定の上限値が減少されることにより確率が段階的に向上される。
請求項3に記載の本発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。表示結果判定手段により所定の上限値までの数値からランダムにカウンタ値をとり得るランダムカウンタから抽出されたカウント値が予め定められている所定の判定値と一致するか否かにより特定の表示態様とするか否かが判定され、確率変更手段により所定の判定値の個数が増加されることにより確率が段階的に向上される。
【0008】
【発明の実施例】
次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施例においては、パチンコ遊技機を例示して説明するが、本発明はこれに限らず、コイン遊技機等の遊技機であってもよい。
【0009】
第1実施例
図1は、本発明に係る遊技機の一例のパチンコ遊技機の遊技盤面を示す正面図である。遊技者が図示しない打球操作ハンドルを操作すれば、打球待機樋(図示せず)に貯留されているパチンコ玉が1つずつ遊技盤面1の前面に形成されている遊技領域2内に打込まれる。遊技領域2には、数値および図柄等からなる複数種類の識別情報や所定のキャラクタを可変表示して表面状態が変化可能な可変表示装置3が設けられている。その可変表示装置3の下方には始動入賞口10a、10b、10cが配設されている。これらの始動入賞口10a、10b、10cに入賞したパチンコ玉は、それぞれ始動入賞玉検出器11a、11b、11cにより検出される。
【0010】
始動入賞玉検出器11a、11b、11cの検出信号に基づいて、可変表示装置3が可変開始される。可変表示装置3は、前記識別情報および前記キャラクタを画像表示する領域である可変表示部50を有している。この可変表示装置3に表示されるキャラクタの表示結果が予め定められた表示結果になれば特定遊技状態(いわゆる大当り)が発生して可変入賞球装置4の開閉板6が開成され、遊技者にとって有利な第1の状態とされ、所定の遊技価値が付与可能な状態にされる。なお、本発明でいうキャラクタとは、可変表示装置3における画像表示に登場する人物や動物あるいは物等を表わす図柄をいう。
【0011】
可変入賞球装置4は、通常時においては、開口部5が開閉板6により閉塞されてパチンコ玉が開口部5に入賞できない遊技者にとって不利な第2の状態になっている。しかし、ソレノイド13が励磁されて開閉板6が開成することにより、パチンコ玉が開口部5に入賞可能な遊技者にとって有利な第1の状態となる。可変入賞球装置4の第1の状態は、パチンコ玉の所定個数(たとえば10個)の開口部5への入賞または所定時間(たとえば30秒間)の経過のいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、可変入賞球装置4が第2の状態に切換わる。
【0012】
一方、開口部5内の所定の箇所には特定入賞領域7が形成されており、可変入賞球装置4に入賞したパチンコ玉がこの特定入賞領域7に入賞すれば、その回における可変入賞球装置4の第1の状態が終了して第2の状態となった後、開閉板6が再度開成されて第1の状態が繰返し継続制御される。この繰返し継続制御の上限回数は、たとえば16回と定められている。この可変入賞球装置4に入賞した入賞玉の個数は入賞個数表示器12により表示される。
【0013】
この可変入賞球装置4の第2の状態としては、打玉が全く入賞できない状態ではなく、打玉が入賞可能ではあるが入賞困難な状態であってもよい。
【0014】
可変表示装置3の可変表示中においてパチンコ玉が始動入賞口10a〜10cに入賞すればその始動入賞が記憶され、可変表示装置3の可変表示が停止した後にその記憶に基づいて再度可変表示装置3が可変開始される。その始動入賞記憶の上限値はたとえば「4」に定められている。その始動入賞記憶回数は始動記憶表示器16により表示される。
【0015】
可変表示装置3の上部にはランプカバー17が設けられている。また遊技領域2には、さらに、装飾ランプ18〜22、通常入賞口14が設けられている。可変入賞球装置4の両側部分には、装飾LED23が設けられている。図中、15はアウト玉を回収するアウト口である。
【0016】
図2(A),(B)は、第1実施例のパチンコ遊技機における、可変表示装置3の可変表示部50の表示状態の態様の一例が示されている。
【0017】
可変表示部50には、12ラウンドを1試合とするボクシングの試合のシーンが画面表示される。このシーンにおいては、遊技者に相当する味方ボクサーと、その対戦相手である敵ボクサーとが試合を行なう。まず、始動入賞があったことによって、図2(A)に示されるように、可変表示部50には、識別情報である複数種類の文字および図形の組合わせよりなる第1図柄52A、第2図柄52B、第3図柄52Cおよび第4図柄52Dと、ラウンド数51と、ボクシングの試合のキャラクタ(ボクサーおよびその背景)53とが表示される。その表示画面の上隅には、第1図柄52A〜第4図柄52Dと、ラウンド数51とが表示され、それ以外の領域にキャラクタ53が表示される。
【0018】
第1図柄52A〜第3図柄52Cのそれぞれは、たとえば、「ジャブ」、「フック」、「1,2パンチ」、「ボディー」、「アッパー」、「カウンタ」、「ストレート」の文字よりなる7個の当り図柄と、星印よりなる9個のはずれ図柄とよりなる。第4図柄は、「KO」の文字よりなる1個の当り図柄と、星印よりなる18個のはずれ図柄とよりなる。第1図柄52A〜第4図柄52Dは、各ラウンド開始後の所定時間の経過により順に停止する。
【0019】
各ラウンドで第1図柄52A〜第4図柄52Dのうちいずれか1つでもはずれ図柄が表示された場合は、そのラウンドが終了する。このような状態で、次の始動入賞により次のラウンドに進む。このようにラウンドが進むと、ラウンド数51が1ずつ増加させられる。ラウンド数51は、「12」が上限値であり、第1ラウンドから順に第12ラウンドまで進み、第12ラウンドが終了すると、次の始動入賞により、再度第1ラウンドから試合が始められる。
【0020】
このような試合中のいずれかのラウンドにおいて、図2(B)に示されるように第1図柄52A〜第3図柄52Cの表示のすべてが前記当り図柄となった場合は、いわゆるリーチ状態となる。このリーチ状態とは、第1図柄52A〜第3図柄52Cが停止した時点ですべての図柄52A〜52Dが特定の識別情報の組合せとなる条件を満たした状態のことをいう。そのリーチ状態において、第4図柄52Dの表示が当り図柄(「KO」)になると、敵のボクサーが倒された状態がキャラクタ表示され、大当りが発生する。この大当りが発生する確率は、後述するような制御によってラウンド数が増加するに従って高くなる。
【0021】
このように、可変表示装置3においては、ボクシングの試合のような物語性があるキャラクタ表示が行なわれるので、遊技者は、可変表示装置3の表示を見飽きることなく楽しく遊技を行なうことができる。
【0022】
なお、前述のようなボクシングの試合のシーンの画面表示においては、次のような表示を行なってもよい。
【0023】
(1) リーチ状態が発生した場合に、敵のボクサーが倒れそうな状態で表示される。その後、その敵のボクサーが倒れた表示がなされた場合に大当りが発生し、一方、倒れない表示がなされた場合には、そのラウンドが終了する。
【0024】
(2) リーチ状態が発生した場合、その発生と同時に第4図柄52Dが前記当り図柄の表示となり、即大当りが発生する。
【0025】
(3) 第1図柄52A、第2図柄52Bの表示がはずれ図柄になると、敵のボクサーが味方のボクサーを攻撃する。
【0026】
このような表示が行なわれると、画面表示に変化が生じるので、遊技の楽しさがさらに増加する。
【0027】
図3は、パチンコ遊技機に用いられている制御回路を示すブロック図である。パチンコ遊技機の制御回路は、各種機器を制御するためのプログラムに従って遊技機制御を行なうためのゲーム制御用マイクロコンピュータ81と、始動入賞玉検出器11a、11b、11cと、特定入賞玉検出器8と、入賞個数検出器9とからの検出信号をゲーム制御用マイクロコンピュータ81のI/0ポート85に与えるための検出回路91と、ゲーム制御用マイクロコンピュータ81の指令に従ってソレノイド13を駆動するためのソレノイド駆動回路93と、ゲーム制御用マイクロコンピュータ81から与えられるデータに従って装飾ランプ18〜22を駆動するためのランプ駆動回路94と、ゲーム制御用マイクロコンピュータ81から与えられるデータに従って始動入賞記憶表示器16と装飾LED23と入賞個数表示器12とを駆動するためのセグメント・LED駆動回路95と、ゲーム制御用マイクロコンピュータ81から与えられる音データに従ってスピーカ98を駆動し、効果音を発生させるためのアンプ96とを含む。
【0028】
ゲーム制御用マイクロコンピュータ81は、前述のI/Oポート85の他に、CPU(中央処理装置)82と、ゲーム制御用プログラムが予め書込まれたROM(読出専用メモリ)83と、随時書込および読出が可能なRAM(Random Access Memory)84と、電源投入時にCPU82をリセットするためのパワーオンリセット回路87と、CPU82を動作させるためのクロック信号を発生するためのクロック発生回路88と、クロック発生回路88の発生するクロック信号を分周して、定期的(たとえば2msec毎)にリセットパルスをCPU82に与え、ROM83に格納されたゲーム制御用プログラムを先頭から繰返し実行させるためのパルス分周回路89と、CPU82から与えられる指令に従ってアンプ96に与える音データを生成するためのサウンドジェネレータ86と、CPU82から与えられるアドレス信号をデコードし、ROM83、RAM84、I/Oポート85、サウンドジェネレータ86のいずれか1つを選択するための信号を出力するためのアドレスデコード回路90とを含む。I/Oポート85には、検出回路91、ソレノイド駆動回路93、ランプ駆動回路94、セグメント・LED駆動回路95の他に、LCDユニット24も接続されている。
【0029】
また、パチンコ遊技機の制御回路には、AC24Vの交流電源に接続され、複数の直流の電圧を発生させる電源回路97が含まれている。
【0030】
図3を参照して、ゲーム制御用マイクロコンピュータ81には、検出回路91を介して次のような信号が与えられる。入賞個数検出器9が、可変入賞球装置4に入賞した入賞玉の検出信号を検出回路91を介してゲーム制御用マイクロコンピュータ81に与える。特定入賞玉検出器8は、可変入賞球装置4の特定入賞領域7に入賞した入賞玉を検出し、検出信号を検出回路91を介してゲーム制御用マイクロコンピュータ81に与える。始動入賞玉検出器11a、11b、11cはそれぞれ、始動入賞口10a、10b、10cに入賞したパチンコ玉を検出し、検出信号を検出回路91を介してゲーム制御用マイクロコンピュータ81に与える。LCDユニット24は、ゲーム制御用マイクロコンピュータ81によって制御されて次のように表示を行なう。まず、通常時には、LCDユニット24は予め定められたデモ表示を行なう。始動入賞が発生した場合は、図2に示されるようなボクシングの試合のシーンを表示する。このボクシングの試合のシーンの各ラウンドにおいては、第1図柄52A〜第4図柄52Dが順次停止する。その停止時の表示結果によって、第1図柄52A〜第4図柄52Dのすべてに当り図柄の表示がなされたときには大当りとなる。なお、大当りを発生させるか否かの判定は、後述するように始動入賞に基づいてランダム数を用いて予め決定される。
【0031】
第1図柄52A〜第4図柄52Dの表示結果によって、これらのすべてに当り図柄が揃った場合には大当りとなる。この場合、ゲーム制御用マイクロコンピュータ81はスピーカ98を駆動してファンファーレ音を発生させる。
【0032】
なお、LCDユニット24は、パチンコ遊技機が異常状態となった場合にはエラーキャラクタを表示することにより、遊技者および操作員に対してエラーの発生を報知する。装飾LED23および装飾ランプ18〜22は、遊技状態に応じて点灯、消灯、点滅を行なう。スピーカ98は、遊技状態に応じて予め定められた効果音を発生する。ソレノイド13は、ゲーム制御用マイクロコンピュータ81の制御に応じて、可変入賞球装置4の開成および閉成を行なう。始動入賞記憶表示器16は、可変表示中などにおいて始動入賞があった場合にその個数を記憶して表示する。入賞個数表示器12は、可変入賞球装置4の1回の開成によるパチンコ玉の入賞個数を表示する。
【0033】
以上のような制御回路では、所定のメインプログラムと、そのメインプログラムにより実行の指示がなされる、たとえば、当り外れ判定処理および表示ラウンド数セット処理などの種々のサブルーチンプログラムとに従って制御が実行される。このような制御において、大当たりを発生させるか否かの判定は、当り外れ決定用ランダムカウンタのカウント値に基づいて行なわれる。
【0034】
当り外れ決定用ランダムカウンタは、可変表示装置3の表示結果を、大当りが発生する特定の表示内容にするか否かを決定するためのものであり、「0」から所定の上限値までカウント値をランダムにとり得る。前記上限値は、後述するように、パチンコ遊技機の遊技状態に応じて変動する。
【0035】
RAM84の記憶領域の一部には、始動入賞記憶エリアが設けられる。この始動入賞記憶エリアは、始動入賞記憶数に応じて当り外れ決定用ランダムカウンタのカウント値を記憶するための複数個(本実施例では4個)のカウント値格納用のエリアを有する。これらのエリアのうち、最も古いカウント値が入賞記憶エリア1に格納され、2番目に古いカウント値が入賞記憶エリア2に格納され、3番目に古いカウント値が入賞記憶エリア3に格納され、最も新しいカウント値が入賞記憶エリア4に格納される。
【0036】
これらの入賞記憶エリアに格納されたカウント値は、可変表示開始時に、これらの入賞記憶エリア間にて1つずつシフトされて格納される。このシフトにより、入賞記憶エリア2に格納されているカウント値が入賞記憶エリア1に1つシフトされて格納される。入賞記憶エリア3に格納されているカウント値も同様に入賞記憶エリア2に1つシフトして格納される。同様に、入賞記憶エリア4に格納されているカウント値も入賞記憶エリア3に1つシフトして格納され、さらに入賞記憶エリア4がクリアされる。
【0037】
このようなカウント値のデータのシフトがなされる始動入賞記憶エリアでは、始動入賞毎にその始動入賞時の当り外れ決定用ランダムカウンタのカウント値が順次格納される。
【0038】
図4は、当り外れ決定用ランダムカウンタの上限値の変更処理および表示ラウンド数セット処理のそれぞれのサブルーチンと、当り外れ決定用ランダムカウンタの上限値の表とを示す図である。図4においては、図4(A)に当り外れ決定用ランダムカウンタの上限値の変更処理のサブルーチン、図4(B)に表示ラウンド数セット処理のサブルーチン、図4(C)に当り外れ決定用ランダムカウンタの上限値の表をそれぞれ示す。
【0039】
まず、図4(A)を参照して、当り外れ決定用ランダムカウンタの上限値の変更処理について説明する。この処理は、始動入賞毎に実行される当り外れ決定用ランダムカウンタのカウント値の格納についての処理と同時に実行される。
【0040】
ステップS(以下単にSという)1により、現在の当り外れ決定用ランダムカウンタのカウント値、すなわち、このプログラムが実行された際の始動入賞に伴ってサンプリングされた当り外れ決定用ランダムカウンタの値を参照する。
【0041】
続いてS2に進み、S1で参照したカウント値が、予め定められた大当り判定値と一致するか否かの判定が行なわれる。大当り判定値とは、大当りを発生させるために予め定められた数値(たとえば「8」)である。大当り判定値に一致しないと判定された場合にはS3に進む。一方、大当り判定値に一致すると判定された場合には、S5に進む。なお、大当り判定値に一致すると判定された場合は、別のサブルーチンプログラムにより、大当りを発生させるか否かを表わすフラグである大当りフラグを、可変表示装置3の可変表示開始時に「大当り」にセットする。その大当りフラグは、可変入賞球装置4を開成する大当り制御が終了した段階でクリアされる。
【0042】
S3では、当り外れ決定用ランダムカウンタの上限値の変更のために用いられるデータであるラウンド数を「1」加算する処理が行なわれる。このラウンド数は、前記当り外れ決定用ランダムカウンタの上限値の変更に利用するためのもので、図4(B)で説明するラウンド表示制御に利用するためのものではない。
【0043】
次にS4に進み、ラウンド数が「12」を超えているか否かの判断が行なわれる。ラウンド数が「12」を超えていると判断された場合にはS5に進む。一方、ラウンド数が「12」を超えていないと判断された場合にはS6に進む。S5ではラウンド数を「1」にセットする処理が行なわれる。その結果、ラウンド数が「12」に達した場合またはいずれかのラウンドにおける始動入賞時のサンプリング値が大当り判定値であった場合にはラウンド数が「1」に戻される。S6では当り外れ決定用ランダムカウンタの上限値を、現在のラウンド数に基づき変更する処理が行なわれる。その結果、前記上限値は、始動入賞毎に変更される。
【0044】
S6における当り外れ決定用ランダムカウンタの上限値は、図4(C)に示されるようにラウンド数が増加する毎に減少させられる。その結果、大当りの発生確率は当り値の個数/カウンタ上限値であり、前記当り値が一定のためにラウンドが進む毎に大当りの発生確率が向上する。
【0045】
次に、図4(B)を参照して、表示ラウンド数セット処理について説明する。この処理は、可変表示装置3の可変開始直前に実行される。
【0046】
まず、S7により、ラウンド表示カウンタの値が、可変表示装置3において今回表示されるボクシングの試合のシーンのラウンド数としてセットされる。ここでセットされたラウンド数が、図2におけるラウンド数51に表示されることになる。
【0047】
続いてS8以降のラウンド表示カウンタの書換え処理が行なわれるが、この書換え処理は、次回の可変表示装置3による可変表示の際に表示されるラウンド数を事前にセットして準備しておくためのものである。
【0048】
S8では、大当りフラグが「大当り」にセットされているか否かの判定が行なわれる。「大当り」にセットされていると判定された場合には、S11に進む。一方、「大当り」にセットされていないと判定された場合には、S9に進む。
【0049】
S9では、ラウンド表示カウンタのカウント値を「1」加算する処理が行なわれる。なお、このカウント値の初期値は「1」である。
【0050】
次にS10に進み、ラウンド表示カウンタのカウント値が「12」を超えているか否かの判断が行なわれる。カウント値が「12」を超えていないと判断された場合には、サブルーチンの処理を終了する。一方、カウント値が「12」を超えていると判断された場合には、S11に進む。
【0051】
S11では、ラウンド表示カウンタのカウント値を「1」にセットする処理が行なわれる。その結果、可変表示装置3において表示されるボクシングの試合のシーンのラウンド数が「12」に達した場合またはいずれかのラウンドで大当りが発生した場合には、図2におけるラウンド数51の表示が「1」に戻されることになる。
【0052】
次に、図4(C)を参照して、当り外れ決定用ランダムカウンタの上限値の具体的な変更値について説明する。
【0053】
図4(C)の表は、可変表示装置3に表示されるボクシングの試合のシーンの各ラウンドにおける当り外れ決定用ランダムカウンタの上限値をまとめた表である。図4(C)に示されるように、当り外れ決定用ランダムカウンタの上限値は、第1ラウンドの「249」から第12ラウンドの「205」までラウンド数の増加に従って減少するように設定される。
【0054】
大当りを判定するための判定値が前述のように1つである場合は、この上限値の逆数が大当り発生の確率を表わす。このため、この上限値の設定を大当り発生確率の観点から説明すると、大当り発生確率は、1/227の確率を基準として約±10%の範囲内で12分割し、第1ラウンドから第12ラウンドまでラウンド数が進むに従って高確率になるようにしたものである。具体的にその確率は、第1ラウンドの1/249の確率から第12ラウンドの1/205の確率まで変動する。その結果、始動入賞によりボクシングの試合のシーンのラウンドが進む毎に大当り(ボクシングのKOのシーン)が発生しやすくなる。
【0055】
このように、遊技中に大当りの発生確率を変動させる当り外れ決定用ランダムカウンタの上限値の変更処理が実行されることにより、この遊技内容を知る遊技者においては、可変表示装置3に表示されるボクシングの試合のラウンドが進むに従って大当り発生への期待感が高まるので遊技の興趣が高揚される。したがって、遊技者は、遊技に飽きることなく楽しく遊技を行なうことができる。
【0056】
なお、前述の第1実施例においては、当り外れ決定用ランダムカウンタの上限値は、ラウンドが進むに従って減少するように設定したが、それに限らず、前記上限値は、ラウンドが進むに従って増加するように設定してもよく、また、任意に増減するように設定してもよい。さらに、敵のボクサーにダメージを与えた場合に減少し味方のボクサーがダメージを受けた場合に増加するように設定してもよい。
【0057】
さらに、第1実施例においては、当り外れ決定用ランダムカウンタの上限値を変化させることにより大当りの発生確率を変更するようにしたが、これに限らず、大当りを判定するために用いる判定値の個数を変化させることにより大当りの発生確率を変更させてもよい。また、各ラウンド毎に当り外れ決定用ランダムカウンタを設けるようにしてもよい。
【0058】
さらに、第1実施例においては、始動入賞口10a、10b、10cへの始動入賞をラウンドが進む条件として定めたが、これに限らず、可変表示装置3の表示においてリーチ状態が発生した場合または、始動入賞口10a、10b、10c以外の所定の入賞口への入賞がなされた場合にラウンドを進めるようにしてもよい。
【0059】
さらにまた、第1実施例においては、ラウンド数の表示にて大当りの発生確率を間接的に報知したが、これに限らず、表示される味方ボクサーの表情を変化させることにより大当りの発生確率を報知するようにしてもよい。その1つの具体例として、大当りの発生確率が高い場合は、余裕がある表情を表示させ、大当りの発生確率が低い場合は、苦しい表情を表示させることにしてもよい。また、音、音声を変化させることにより報知してもよい。
【0060】
第2実施例
次に、本発明の第2実施例について説明する。第2実施例は、第1実施例における可変表示装置3の可変表示部50の表示形式のその他の例を示すものである。
【0061】
図5には、第2実施例のパチンコ遊技機における、可変表示装置3の可変表示部50の表示状態の変化時および停止時の1つの態様が示されている。図5の可変表示装置3において図1の可変表示装置3と異なる構成は、始動記憶表示器16の上側に大当りの発生確率を数値にてレベル表示するためのレベル表示器25が設けられていることである。
【0062】
この第2実施例のパチンコ遊技機においても前述の第1実施例と同様に、大当りが発生する確率が所定条件にて変更されるようになっており、このレベル表示器25に表示される数値がその大当り発生確率のレベルを示す。レベル表示器25で表示される各レベルには、レベルごとに大当り発生確率が予め設定されており、たとえば、レベルを表わす数値が大きくなるに従って大当り発生確率が高くなるようになっている。
【0063】
図5(A)に示されるように、可変表示装置3には、液晶表示装置の映像によって3行×3列のマトリックス状に配列された9つの図柄表示部79A〜79Iが形成され、各図柄表示部79A〜79Iは、可変表示中に所定の複数個の図柄を順次スクロール表示する。このとき、各図柄表示部79A〜79Iは、図柄を目で追うことができる程度のゆっくりとした速度でスクロール表示する。これにより、通常時のスクロール中の図柄が見やすくなる。各図柄表示部79A〜79Iで表示される図柄は、それぞれ、大当り図柄「7」と、フルーツ図柄と、大当り図柄とフルーツ図柄の間、またはフルーツ図柄とフルーツ図柄との間に設けられたはずれ図柄とからなる。
【0064】
始動入賞玉検出器11a、11b、11cの検出信号に基づき、可変表示装置3の各図柄表示部79A〜79Iが可変開始される。そして、所定時間の経過に基づいてまず左上と右下の図柄表示部79A、79Bに表示される第1図柄が停止し、その後最左列の2段目(「左中」と称する)、次に中央列の第1段目および第3段目(それぞれ「中上」、「中下」と称する)、最右列の(「右中」と称する)の4つの図柄表示部79C、79D、79E、79Fに表示される第2図柄が停止し、最後に最左列の3段目(「左下」と称する)、中央列の2段目(「中中」と称する)、最右列の第1段目(「右上」と称する)の3つの図柄表示部79G、79H、79Iに表示される第3図柄が停止する。停止時の表示結果が予め定められた特定の識別情報になれば、可変入賞球装置4の開閉板6を開成させて遊技者にとって有利な第1の状態とし、所定の遊技価値が付与可能な状態にする。第1図柄が停止した時点、第1、第2図柄が停止した時点で、特定の識別情報の組合わせとなる条件を満たしていれば、これをリーチ状態と呼ぶ。前述のように可変表示装置3によって表示される図柄は、3×3のマトリックス状の配列となる。このマトリックスにより、水平方向の3本のラインと、垂直方向の3本のラインと、対角線の2本との合計8本の表示ラインが形成される。この第2実施例においては、これらの8つのラインのいずれも組合わせ有効列とされており、このライン上に特定の識別情報(たとえば「777」)が停止表示されれば、前記第1の状態となるように遊技機が制御される。また、9つの図柄がすべて停止した時点ですべての図柄表示部に「フルーツ」を表わす図柄が表示されていれば、この場合にも大当りとなって前記第1の状態となるように遊技機が制御される。
【0065】
たとえば、第1図柄79A、79Bおよび第2図柄79C〜79Fが停止した時点で、図5(B)、図5(C)に示されるように、中下、右中、右下のそれぞれに「7」の図柄が表示されれば、続く第3図柄のうち左下の停止時の図柄が「7」となるかまたは、右上の停止時の図柄が「7」となれば大当りが発生することとなり、この左下から右下へのラインおよび右上から右下へのラインがリーチ状態となる。このような場合にはこの第2実施例の可変表示装置3においては、リーチ状態となる可能性のある有効ラインの各図柄表示部には、その図柄を囲む枠が、リーチ状態である有効列を示す目印表示枠80B、80E、80F、80G、80Hとして表示され、さらに、そのリーチライン上でスクロール中の図柄がたとえば、1.5倍に拡大表示される。
【0066】
遊技者は、その目印表示枠の表示および拡大された図柄の表示がなされることによりリーチ状態の発生と、次の図柄停止時に大当りが発生する可能性のあることを容易に知ることができるとともに図柄を目で追いやすくなる。このため、その拡大された図柄の可変表示の停止まで、リーチ状態が発生した列を注視することにより遊技の興趣が盛り上がることになる。
【0067】
このようにリーチ状態が発生したことにより図柄が拡大表示される場合、その拡大された図柄のスクロール速度が通常のスクロール速度よりも高速になり、その後再び元のスクロール速度になる。これにより、リーチ状態が発生したことを遊技者に知らせる。
【0068】
なお、このようにリーチ状態が発生したときに、リーチ状態が発生した有効ライン上の各図柄表示部を囲む目印表示枠を表示するとともにその有効ライン上のスクロール中の図柄を拡大するという制御は、第1図柄79A、79Bの停止時にも行なわれる。
【0069】
そして、第3図柄が停止することにより、最終的に何本の有効ラインに特定の識別情報の組合わせが発生したか否かが確定する。第3図柄は停止すると、拡大表示された図柄は、元の大きさに戻される。そして、図5(D)に示されるように、特定の識別情報の組合わせが発生した場合には、その有効ライン上の各目印表示枠が点滅して特定の識別情報の組合わせの成立を報知する。なお、リーチ状態でありながら特定の識別情報が表示されなかった有効ライン上の目印表示枠は消去される。
【0070】
レベル表示器25の表示レベルは、始動入賞口10a、10b、10cへの始動入賞による可変表示装置3の1回の可変表示毎に「1」ずつ増加させられる。レベル表示器25では、「1」から所定の上限値までレベルが変化表示され、そのレベルが上限値に達した後は再び「1」のレベルに戻る。
【0071】
このような第2実施例のパチンコ遊技機においては、遊技中に大当りの発生確率が変動することにより、その遊技内容を知る遊技者においては、レベル表示器25で表示されるレベルが高くなるに従って大当り発生への期待感が高まるので、遊技の興趣が高揚する。したがって、遊技者は、遊技に飽きることなる楽しく遊技を行なうことができる。
【0072】
なお、前述の第2実施例において、大当り発生確率を表わすレベルは、所定条件ごとに上昇するように設定してあるが、これに限らず、そのレベルは、所定条件ごとに低下するように設定してもよい。また、第2実施例においては、大当り発生確率のレベルは、所定条件ごとに「1」ずつ変化するようにしたが、これに限らず、一度に「2」以上変化させてもよく、ランダムに変化させてもよい。さらに、レベル表示器25の表示内容は、現在のレベルを示すようにしたが、これに限らず、レベル表示器25の表示内容は、前回のレベルよりもレベルが上がったこと(たとえば↑)または前回のレベルよりもレベルが下がったこと(たとえば↓)を表わすようにしてもよい。
【0073】
また、本実施例では液晶表示装置を用いたものを示したが、可変表示装置の種類としては、たとえば、CRTやドットマトリクスLED、セグメントLEDあるいは回転ドラム式などであってもよく、遊技中における所定条件の成立により大当り確率が変更されるものであれば可変表示装置の種類は何でもよい。
次に、本発明の構成のうち、実施例開示根拠を示すべきものに対し実施例開示文章および図番を括弧書挿入したものを、以下に示す。
(1) 表示状態が変化可能な可変表示装置(可変表示装置3)を有し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様となったときに所定の遊技価値が付与可能な特定の遊技状態(大当り)となる遊技機(パチンコ遊技機)であって、
打玉が入賞することにより前記可変表示装置の表示結果を導出表示させるための可変表示が行なわれる始動入賞領域(図1:始動入賞口10 a 〜10 c )と、
該始動入賞領域への打玉の入賞にともない前記可変表示装置の表示結果を前記特定の表示態様とするか否かを判定する表示結果判定手段(図4(A):大当りを発生させるか否かの判定は、後述するように始動入賞に基づいてランダム数を用いて予め決定される。:続いてS2に進み、S1で参照したカウント値が、予め定められた大当り判定値と一致するか否かの判定が行なわれる。大当り判定値とは、大当りを発生させるために予め定められた数値(たとえば「8」)である。大当り判定値に一致しないと判定された場合にはS3に進む。一方、大当り判定値に一致すると判定された場合には、S5に進む。なお、大当り判定値に一致すると判定された場合は、別のサブルーチンプログラムにより、大当りを発生させるか否かを表わすフラグである大当りフラグを、可変表示装置3の可変表示開始時に「大当り」にセットする。)と、
前記可変表示として所定のキャラクタが出現するゲームを進行させ、前記表示結果判定手段の判定に基づくゲーム結果を表示結果として導出表示させる可変表示制御手段(図2(A),(B)は、第1実施例のパチンコ遊技機における、可変表示装置3の可変表示部50の表示状態の態様の一例が示されている。:可変表示部50には、12ラウンドを1試合とするボクシングの試合のシーンが画面表示される。このシーンにおいては、遊技者に相当する味方ボクサーと、その対戦相手である敵ボクサーとが試合を行なう。:このような試合中のいずれかのラウンドにおいて、図2(B)に示されるように第1図柄52A〜第3図柄52Cの表示のすべてが前記当り図柄となった場合は、いわゆるリーチ状態となる。このリーチ状態とは、第1図柄52A〜第3図柄52Cが停止した時点ですべての図柄52A〜52Dが特定の識別情報の組合せとなる条件を満たした状態のことをいう。そのリーチ状態において、第4図柄52Dの表示が当り図柄(「KO」)になると、敵のボクサーが倒された状態がキャラクタ表示され、大当りが発生する。:(1) リーチ状態が発生した場合に、敵のボクサーが倒れそうな状態で表示される。その後、その敵のボクサーが倒れた表示がなされた場合に大当りが発生し、一方、倒れない表示がなされた場合には、そのラウンドが終了する。:(3) 第1図柄52A、第2図柄52Bの表示がはずれ図柄になると、敵のボクサーが味方のボクサーを攻撃する。:LCDユニット24は、ゲーム制御用マイクロコンピュータ81によって制御されて次のように表示を行なう。まず、通常時には、LCDユニット24は予め定められたデモ表示を行なう。始動入賞が発生した場合は、図2に示されるようなボクシングの試合のシーンを表示する。このボクシングの試合のシーンの各ラウンドにおいては、第1図柄52A〜第4図柄52Dが順次停止する。その停止時の表示結果によって、第1図柄52A〜第4図柄52Dのすべてに当り図柄の表示がなされたときには大当りとなる。なお、大当りを発生させるか否かの判定は、後述するように始動入賞に基づいてランダム数を用いて予め決定される。)と、
前記可変表示装置の表示結果が前記特定の表示態様となる確率を所定の範囲内で変更する確率変更手段(図4)とを備えており、
前記確率変更手段は、前記表示結果判定手段により前記可変表示装置の表示結果を前記特定の表示態様としない旨の判定がなされる毎に前記確率を段階的に向上させ(大当りを判定するための判定値が前述のように1つである場合は、この上限値の逆数が大当り発生の 確率を表わす。このため、この上限値の設定を大当り発生確率の観点から説明すると、大当り発生確率は、1/227の確率を基準として約±10%の範囲内で12分割し、第1ラウンドから第12ラウンドまでラウンド数が進むに従って高確率になるようにしたものである。具体的にその確率は、第1ラウンドの1/249の確率から第12ラウンドの1/205の確率まで変動する。その結果、始動入賞によりボクシングの試合のシーンのラウンドが進む毎に大当り(ボクシングのKOのシーン)が発生しやすくなる。)、前記表示結果判定手段により前記可変表示装置の表示結果を前記特定の表示態様とする旨の判定がなされることにより前記確率を予め定められた初期確率に戻し(図4(A):いずれかのラウンドにおける始動入賞時のサンプリング値が大当り判定値であった場合にはラウンド数が「1」に戻される。S6では当り外れ決定用ランダムカウンタの上限値を、現在のラウンド数に基づき変更する処理が行なわれる。その結果、前記上限値は、始動入賞毎に変更される。)、
前記確率変更手段により変更された確率にしたがって前記表示結果判定手段による次回判定が行なわれることを特徴とする。
(2) 前記表示結果を前記特定の表示態様とするか否かの判定に用いられ、所定の上限値までの数値からランダムにカウンタ値をとり得るランダムカウンタ(図4(A)、当たり外れ決定用ランダムカウンタ)をさらに備え、
前記表示結果判定手段は、前記ランダムカウンタから抽出されたカウント値と予め定められている所定の判定値とが一致するか否かにより前記特定の表示態様とするか否かを判定し、
前記確率変更手段は、前記所定の上限値を減少させることにより、前記確率を段階的に向上させる(S6における当り外れ決定用ランダムカウンタの上限値は、図4(C)に示されるようにラウンド数が増加する毎に減少させられる。その結果、大当りの発生確率は当り値の個数/カウンタ上限値であり、前記当り値が一定のためにラウンドが進む毎に大当りの発生確率が向上する。)ことを特徴とする。
(3) 前記表示結果を前記特定の表示態様とするか否かの判定に用いられ、所定の上限値までの数値からランダムにカウンタ値をとり得るランダムカウンタをさらに備え、
前記表示結果判定手段は、前記ランダムカウンタから抽出されたカウント値と予め定められている所定の判定値とが一致するか否かにより前記特定の表示態様とするか否かを判定し、
前記確率変更手段は、前記所定の判定値の個数を増加させることにより、前記確率を段階的に向上させる(さらに、第1実施例においては、当り外れ決定用ランダムカウンタの上限値を変化させることにより大当りの発生確率を変更するようにしたが、これに限らず、大当りを判定するために用いる判定値の個数を変化させることにより大当りの発生確率を変更させてもよい。)ことを特徴とする。
【0074】
【発明の効果】
請求項1に記載の本発明によれば、打玉が打ち込まれる遊技領域に設けられた始動入賞領域への打玉の入賞にともない可変表示装置の表示結果を特定の表示態様とするか否かが表示結果判定手段により判定され、可変表示制御手段の働きにより、可変表示として所定のキャラクタが出現するゲームを進行させ、表示結果判定手段の判定に基づくゲーム結果を表示結果として導出表示させる制御が行なわれる。表示結果判定手段により特定の表示態様としない旨の判定がなされる毎に、確率変更手段により、確率が段階的に向上され、表示結果判定手段により可変表示装置の表示結果を特定の表示態様とする旨の判定がなされることにより確率が予め定められた初期確率に戻され、確率変更手段により変更された確率にしたがって表示結果判定手段による次回判定が行なわれることにより、特定の遊技状態に制御されないときにおいても、確率が段階的に向上されるといった変化性のある遊技を遊技者に提供することができ、特定の遊技状態に制御されないことによる興趣の低下を軽減させることができるとともに、次回判定において特定の遊技状態に制御されることに対する期待感を徐々に増加させることができる。また、表示結果判定手段により可変表示装置の表示結果を特定の表示態様とする旨の判定がなされることにより予め定められた初期確率に戻る。
請求項2に記載の本発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、次のような効果を得ることができる。可変表示装置の表示結果が特定の表示態様となる確率を、確率の逆数となる上限値を減少させることにより段階的に向上させることができるため、確率を所定の範囲内で段階的となるように容易に設定することができる。
請求項3に記載の本発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、次のような効果を得ることができる。可変表示装置の表示結果が特定の表示態様となる判定値の個数を増加させることにより確率を段階的に向上させることができるため、一のランダムカウンタにより判定を行なうことができ、処理負担を軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遊技機の一例のパチンコ遊技機の遊技盤面を示す正面図である。
【図2】第1実施例による可変表示装置の表示の態様を示す模式図である。
【図3】パチンコ遊技機に用いられる制御回路を示すブロック図である。
【図4】当り外れ決定用ランダムカウンタの上限値の変更処理および表示ラウンド数セット処理のそれぞれのサブルーチンと当り外れ決定用ランダムカウンタの上限値の表とを示す図である。
【図5】第2実施例による可変表示装置の表示の態様を示す模式図である。
【符号の説明】
3は可変表示装置、24はLCDユニット、25はレベル表示器、50は可変表示部、81はゲーム制御用マイクロコンピュータである。
Claims (3)
- 表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様となったときに所定の遊技価値が付与可能な特定の遊技状態となる遊技機であって、
打玉が入賞することにより前記可変表示装置の表示結果を導出表示させるための可変表示が行なわれる始動入賞領域と、
該始動入賞領域への打玉の入賞にともない前記可変表示装置の表示結果を前記特定の表示態様とするか否かを判定する表示結果判定手段と、
前記可変表示として所定のキャラクタが出現するゲームを進行させ、前記表示結果判定手段の判定に基づくゲーム結果を表示結果として導出表示させる可変表示制御手段と、
前記可変表示装置の表示結果が前記特定の表示態様となる確率を所定の範囲内で変更する確率変更手段とを備えており、
前記確率変更手段は、前記表示結果判定手段により前記可変表示装置の表示結果を前記特定の表示態様としない旨の判定がなされる毎に前記確率を段階的に向上させ、前記表示結果判定手段により前記可変表示装置の表示結果を前記特定の表示態様とする旨の判定がなされることにより前記確率を予め定められた初期確率に戻し、
前記確率変更手段により変更された確率にしたがって前記表示結果判定手段による次回判定が行なわれることを特徴とする、遊技機。 - 前記表示結果を前記特定の表示態様とするか否かの判定に用いられ、所定の上限値までの数値からランダムにカウンタ値をとり得るランダムカウンタをさらに備え、
前記表示結果判定手段は、前記ランダムカウンタから抽出されたカウント値と予め定められている所定の判定値とが一致するか否かにより前記特定の表示態様とするか否かを判定し、
前記確率変更手段は、前記所定の上限値を減少させることにより、前記確率を段階的に向上させることを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。 - 前記表示結果を前記特定の表示態様とするか否かの判定に用いられ、所定の上限値までの数値からランダムにカウンタ値をとり得るランダムカウンタをさらに備え、
前記表示結果判定手段は、前記ランダムカウンタから抽出されたカウント値と予め定められている所定の判定値とが一致するか否かにより前記特定の表示態様とするか否かを判定し、
前記確率変更手段は、前記所定の判定値の個数を増加させることにより、前記確率を段階的に向上させることを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。
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