JP3992204B2 - 2層フェルトの製造方法 - Google Patents
2層フェルトの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3992204B2 JP3992204B2 JP17339497A JP17339497A JP3992204B2 JP 3992204 B2 JP3992204 B2 JP 3992204B2 JP 17339497 A JP17339497 A JP 17339497A JP 17339497 A JP17339497 A JP 17339497A JP 3992204 B2 JP3992204 B2 JP 3992204B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- fleece
- laminated
- synthetic resin
- layer felt
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Manufacturing Of Multi-Layer Textile Fabrics (AREA)
- Nonwoven Fabrics (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばベッドマットに使用される通気性のある柔軟な2層フェルトの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種の繊維を混合し、これに低温で溶融する樹脂繊維をまぜて加熱接着する技術は知られている。例えばベッドマットや自動車のクッションのように柔軟性と通気性と保温性とを必要とする場合、2層構造のものが知られているが、別々に重ねてセットするので、一体化した2層フェルト製品が望まれる。
【0003】
椰子や麻等の天然繊維は通気性や柔軟性があり、丈夫であり、ベッドマット等の基部構造体として好ましい。しかしながら、薄いものはとにかく一定値以上の厚みをもつこのようなフォーミングフリースをシート状被覆物と一体化することは従来は困難であった。
【0004】
例えば、かつ2層構造物をキルティング等で一体化することは面倒であり、特に重量物を保持できるように密にキルティングをすることは困難が伴う。
【0005】
また単に接着すると、その接着部において通気性が失われて不都合である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の主な目的は、簡単に通気性のある2層フェルトを製造できる方法を提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、天然繊維や高融点合成樹脂繊維と発泡樹脂や不織布と好適に接合できる2層フェルトの製造方法を提供することである。
【0008】
本発明の別の目的は、従来使用されている公知の機械装置を用いて簡単にクッション性や通気性のある2層フェルトを製造できる方法を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の2層フェルトの製造方法によれば、椰子または麻の天然繊維又は高融点の人造又は合成繊維或いはそれらの材料より選択した1種又2種以上を混合した通気性のある展綿状のフリース(F)をフォーミングマシン(2)により連続的に生成し、その生成したフリース(F)上に低融点合成樹脂の熱融着シート(J)を積層し、さらにその上に通気性のある発泡ウレタンまたは合成樹脂の不織布からなるシート状被覆物(S)を積層し、以上の3層の積層体(F、J、S)を連続的にキュアリングオーブン(10)内で加熱して前記熱融着シート(J)を溶融して前記フリース(F)と前記シート状被覆物(S)にからませ、そして前記加熱後においてローラ(13)間で押圧しながら前記積層体(F、J、S)中に空気を吸引により通して冷却し、前記フリース(F)と前記シート状被覆物(S)による2層フェルト構造を形成するようになっている。
【0012】
接着用の熱融着シートとしては、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィンの融点の低い合成樹脂シートが用いられ、その厚みは0.12mmないし0.15mmが好ましい。
【0013】
3層の積層体がキュアリングオーブンに入れられて熱融着シートが溶融するがフリースや合成樹脂のシート状被覆物は溶融しない温度で加熱する。このようにして熱融着シートが溶融するとフリースとシート状被覆物とを一体に接着するが、このまま冷却しては通気性が失われる。
【0014】
そこで積層体を水冷したロールで押圧しながら冷却するが、その間において吸引装置を用いて積層体を通して室内の空気を吸引する。すると、フリースおよびシート状被覆物は共に通気性があるので、溶融した熱融着シートは両積層物の繊維又は多孔物質中にからみ込み、両者を一体化すると共に積層体の通気性も保持される。
【0015】
またこのように空気を吸引することは冷却効果を高め、連続する帯状体の処理工程を短くすることができる。このようにして作ったベッドマットは、従来、ウレタン又は不織布と緩衝材用フェルトとを別々にスプリング上にセットしたために2工程が必要であったが、本発明では2層フェルトが得られるので、1工程で済み、部品管理や作業工程が合理化でき、コストを低減できる。
【0016】
例えば、発泡ウレタンと椰子又は麻等の天然繊維のフェルトとの2層フェルトの場合、天然繊維は直接にベットのスプリング受けとして使用でき、クッション効果と相俟って極めて好適である。また自動車用のシートとしても重量が軽く、クッション性や通気性のよいものが得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明を実施する装置の一例および本発明の実施の態様について説明する。
【0018】
図1において、公知の原料処理装置2でフリースの原料である再生ポリエステルファイバーを処理し、そして低融点樹脂を混合し、これをフォーミングマシンで厚さ約70mmの連続的なフリースFとし、第1のコンベア3上を送られる。第2のコンベア4には第1のロール巻シート送り出し装置5が一体に設けられ、この第1のロール巻シート送り出し装置5には熱融着シートである厚さ0.12mmのポリプロピレンシートJがロール6a、6bに巻回されている。このように2つのロールを用いることにより一方がなくなっても連続して供給することができる。
【0019】
そして第2のコンベア4に隣接して第3のコンベア7が設けられ、この第3のコンベア7と一体に第2のロール巻シート送り出し装置8が設けられ、この第2のロール巻シート送り出し装置8にはロール9a、9bが設けられ、それらのロール9a、9bにはシート状被覆物である厚さ10mmのポリウレタンシートSが巻回されている。
【0020】
図示の通り、ポリエステルのフリースFとポリプロピレンシートJとポリウレタンシートSとは第3のコンベア7上で被覆され積層されて積層体Lとなり加熱装置であるオーブン10内の第4のコンベア11上を移行する。その間積層体Lは約200℃において4分間加熱される。その際に、ポリプロピレンシートJが溶融する。
【0021】
このような状態の積層体Lは冷却装置12に送られる。この冷却装置12は複数対の上下の冷却ローラ13で構成され、これらの冷却ローラ13はいずれも公知の態様で水冷されている。そして冷却装置12は上下にダクト14a、14bを有し、これらのダクト14a、14bは冷却ロール13の軸線方向に延びて積層体Lを幅方向にカバーしている。下部ダクト14bにはブロワ15が接続されており、したがって、室内の空気は上部ダクト14aを通り、積層体L内を通って下部ダクト14bからブロワ15で排出される。
【0022】
その間に積層体Lは約1分効果的に冷却されると共に、ポリプロピレンシートJがフリースFとからみつき、フリースFとポリウレタンシートSとが接着され、同時に通気性のある2層フェルトを得ることができる。
【0023】
【実施例】
表 1
表1はベッド用マットの実施例を示し、いずれも厚さ150mm程度の2層フェルトである。
【0024】
このようにして作った2層フェルトは天然繊維が丈夫なため、直接にスプリングと接触でき、取扱いも簡単である。この実施例1、2で作ったものはベッド用以外に自動車用マットとしても好適である。
【0025】
【発明の効果】
以上の通り本発明によれば、下記のすぐれた効果を奏するものである。
(a) 通風により冷却するので、内部まで短時間で冷却でき、時間が短縮できる。
(b) 通気性を失うことなく、フリースとシート状被覆物とを一体に接着できる。
(c) クッション性もあり、軽量な2層フェルトを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する装置の一例を示す説明図。
【符号の説明】
1・・・原料処理装置
2・・・フォーミングマシン
3・・・第1のコンベア
4・・・第2のコンベア
5・・・第1のロール巻シート送り出し装置
6a、6b・・・ロール
7・・・第3のコンベア
8・・・第2のロール巻シート送り出し装置
9a、9b・・・ロール
10・・・加熱装置(オーブン)
11・・・第4のコンベア
12・・・冷却装置
13・・・冷却ロール
14a、14b・・・ダクト
15・・・ブロワ
F・・・フリース
J・・・熱融着シート
S・・・シート状被覆物
L・・・積層体
Claims (1)
- 椰子または麻の天然繊維又は高融点の人造又は合成繊維或いはそれらの材料より選択した1種又2種以上を混合した通気性のある展綿状のフリース(F)をフォーミングマシン(2)により連続的に生成し、その生成したフリース(F)上に低融点合成樹脂の熱融着シート(J)を積層し、さらにその上に通気性のある発泡ウレタンまたは合成樹脂の不織布からなるシート状被覆物(S)を積層し、以上の3層の積層体(F、J、S)を連続的にキュアリングオーブン(10)内で加熱して前記熱融着シート(J)を溶融して前記フリース(F)と前記シート状被覆物(S)にからませ、そして前記加熱後においてローラ(13)間で押圧しながら前記積層体(F、J、S)中に空気を吸引により通して冷却し、前記フリース(F)と前記シート状被覆物(S)による2層フェルト構造を形成することを特徴とする2層フェルトの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17339497A JP3992204B2 (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | 2層フェルトの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17339497A JP3992204B2 (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | 2層フェルトの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1112912A JPH1112912A (ja) | 1999-01-19 |
JP3992204B2 true JP3992204B2 (ja) | 2007-10-17 |
Family
ID=15959600
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17339497A Expired - Fee Related JP3992204B2 (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | 2層フェルトの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3992204B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9682512B2 (en) | 2009-02-06 | 2017-06-20 | Nike, Inc. | Methods of joining textiles and other elements incorporating a thermoplastic polymer material |
US8906275B2 (en) | 2012-05-29 | 2014-12-09 | Nike, Inc. | Textured elements incorporating non-woven textile materials and methods for manufacturing the textured elements |
US20100199406A1 (en) | 2009-02-06 | 2010-08-12 | Nike, Inc. | Thermoplastic Non-Woven Textile Elements |
US20130255103A1 (en) | 2012-04-03 | 2013-10-03 | Nike, Inc. | Apparel And Other Products Incorporating A Thermoplastic Polymer Material |
CN104894755B (zh) * | 2015-05-11 | 2017-07-07 | 苏州国泰科技发展有限公司 | 一种汽车导风板毛毡材料热压成型工艺 |
WO2018224141A1 (en) * | 2017-06-07 | 2018-12-13 | Spühl Gmbh | Method and apparatus for manufacturing a cover layer of a fleece material for an innerspring unit and innerspring unit |
JP7253769B2 (ja) * | 2019-01-17 | 2023-04-07 | 関西電子株式会社 | 積層シート体の製造装置 |
-
1997
- 1997-06-30 JP JP17339497A patent/JP3992204B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1112912A (ja) | 1999-01-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5661879B1 (ja) | 軽量フェルト材 | |
JPH08508553A (ja) | パターン化し、エンボス加工した不織布、クロス−状液体遮断性材料およびその製法 | |
KR101839298B1 (ko) | 후크 체결부재용 장섬유 부직포 루프 | |
JP3992204B2 (ja) | 2層フェルトの製造方法 | |
JPH05503670A (ja) | 硬質ファイバー複合体 | |
JPH0698728B2 (ja) | 複合ライニング布とその製造方法 | |
JP2900045B2 (ja) | 不織布クリーニング材及びその製造方法 | |
FI85033C (fi) | Vaddmatta samt foerfarande foer tillverkning av densamma. | |
JPS62257452A (ja) | 製紙用フエルトの製造方法 | |
JP2005513286A (ja) | モールド可能な複合材料およびその製造方法 | |
KR20180104551A (ko) | 자동차용 시트커버 및 이의 제조방법 | |
JP3223851U (ja) | 積層熱成形品 | |
JP3308466B2 (ja) | 自動車内装材 | |
JPH0541464U (ja) | 通気性敷物 | |
JP3637762B2 (ja) | シートカバーの製造方法 | |
JP3677514B2 (ja) | 車両用カーペット | |
JP2843561B2 (ja) | 積層布帛の製造方法及び繊維製品 | |
JP3380400B2 (ja) | シートカバーの製造方法 | |
KR100244104B1 (ko) | 다중층 외장 부재 | |
JPH11240089A (ja) | シートカバーの製造方法 | |
JP4505320B2 (ja) | 多層構造フェルトの製造方法 | |
JPH02459B2 (ja) | ||
JP3079036B2 (ja) | タフテッドカ−ペット用基布 | |
JP2000211048A (ja) | 自動車クッション用キルティングシ―ト材とその製法 | |
JP2022076294A (ja) | マスクの製造装置及びマスクの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040622 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051228 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060117 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060317 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070313 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070314 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070720 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070720 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100803 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130803 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130803 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |