JP3308466B2 - 自動車内装材 - Google Patents
自動車内装材Info
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Description
設する内装材に関し、剛性のある基材とこの基材の一表
面に貼着した意匠性の表皮材をもってなるものに関す
る。
ルをおおうように意匠性の内装材を敷設している。この
種の内装材の多くは、敷設位置のパネルに合わせて成形
されてなるものである。天井パネルに敷設する天井内装
材等では、その敷設態様から、自己形状保持性が必要で
あり、剛性のある基材と、この基材の少なくとも一表面
に貼着した意匠性の表皮材をもってなる。剛性のある基
材の原料として、ガラス繊維を含む熱可塑性樹脂のスタ
ンピングシートを用いるのが有利である。ガラス繊維に
よって寸法安定性と剛性が向上し、熱可塑性樹脂は加熱
を受けると可塑性が発現し、所望の形状に成形すること
が可能である。表皮材としては、基材の成形形状に追随
することが可能な柔軟な素材、不織布, 織布、編み物等
が選択される。表皮材への基材の貼着は、低融点の熱可
塑性樹脂フィルムを介在させておこなうのが好ましい。
ルト式の加圧含浸成形装置を使用して、繊維補強材に粘
度が4000ポイズ以上の樹脂を加圧含浸させて複合体
からなる成形材料を製造する方法」がしめされている。
これは、この種のスタンピング成形材料において、熱可
塑性樹脂が繊維補強体の厚み方向に均一に含浸分布して
おらず、層状に分離した状態の含浸むらによってスタン
ピング成形材料の強度むら等の原因となるのを解消しよ
うとした発明である。。
示された繊維補強材への熱可塑性樹脂の含浸工程のさら
なる改良をはかる。
手段は、熱可塑繊維とガラス繊維によって形成した通気
性のあるマットに対して、表面側から裏面側に向かって
熱可塑繊維が溶融するに十分高い温度の熱風を通し、熱
可塑繊維の溶融した樹脂をマットの表面側で疎に、マッ
トの裏面側で密に分布させた基材となし、この基材の表
面に裏面に熱可塑性樹脂の裏打ちをほどこした表皮材
を、加熱して裏打ちを可塑化させた上で重ね、両者をプ
レス成形することで、前記表皮材の可塑化した裏打ちを
前記基材の樹脂が疎になった表面に入り込ませ、基材と
表皮材を成形同時に積層一体化してなる自動車内装材に
よる。熱可塑繊維とガラス繊維の混繊マットは空隙の多
くある通気性の構成であり、これに熱可塑繊維の融点以
上の熱風を表面側から裏面側に向かって通過させ、熱可
塑性樹脂(繊維)を溶融軟化させて、熱風の吸引力によ
って、溶融した樹脂(繊維)をマット裏面側に密になる
よう引き寄せ、表面では疎な状態にする。このマットの
熱可塑性樹脂が疎になった表面に一定の膜厚の熱可塑性
樹脂裏打ちをほどこした表皮材を加熱、裏打ちを可塑化
させた上で重ね、基材の成形と同時に表皮材を基材に貼
着する。表皮材の熱可塑性樹脂裏打ちは、マットの熱可
塑性樹脂が疎になった表面に入り込んで固化され、基材
に表皮材が強固に貼着される。基材となるマットは裏面
側近傍には繊維状熱可塑性樹脂の溶融物が密に存在し、
中間部はガラス繊維を主とする低密度域であるため、裏
打ちの入り込んだマットの表面と裏面が密度が高く、中
間層が疎なサンドイッチパネル構造となり、剛性の確保
と軽量化に有利に作用する。
の実施の形態を説明する。図1は本発明の自動車内装材
を得る工程概略図、図2は各工程中の混繊マットの模式
断面図を示す。 工程(a):熱可塑繊維Pとガラス繊維Gをそれぞれの
供給装置20p、20gより集積ベルト21上に供給し
て混繊ウェブW(目付300〜3000g/m2)を形
成する(繊維の分散性を高めるためには、供給装置を複
数もうける)。熱可塑繊維Pとして好ましのは、ポリプ
ロピレン繊維(融点165℃)、高密度ポリエチレン繊
維(融点135℃)等である。繊維径は1.5〜50デ
ニール、繊維長は10〜120mmの範囲が適する。熱
可塑繊維Pとガラス繊維Gの比率は重量分率で80:2
0〜30:70の間が適する。形成された繊維ウェブW
はニードリング装置30に送られて突きかためられる。
ニードリングは表面側と裏面側の両側からおこなうのが
好ましい。ニードリングを終えた繊維マットの厚さは3
〜30mm、密度0.02〜0.5g/m3 、通気度が
0.3cc/cm2 /sec以上の範囲に入るのが好ま
しい。結果、図2(a)に断面を示すような熱可塑繊維
とガラス繊維が均一に分散し絡みあった混繊マット13
がえられる。ロールRに巻き取って次工程に送る。
マット)をそれぞれ加熱する。表皮材12は表面の繊維
層12aとこの繊維層の裏面の熱可塑性樹脂の裏打ち1
2bによってなる。繊維層としてはポリエステル、ポリ
プロピレン、ナイロン繊維等のタフトカーペットやニー
ドルパンチカーペット(不織布)がある。裏打ちの熱可
塑性樹脂としては低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピ
レンランダムコポリマー、高密度ポリエチレン樹脂、線
状低密度ポリエチレン樹脂、メタロセン触媒使用のポリ
エチレン樹脂等である。裏打ちの方法としては、シート
押出機によって押し出した熱可塑性樹脂シートを表皮材
の裏面に圧着するのが好ましい。裏打ちの目付量は20
0〜400g/m2 あるのが好ましい。表皮材の加熱
は、裏打ちをほどこした側から遠赤ヒーター40等でお
こなう。加熱の度合いは、裏打ちの温度が裏打ち樹脂の
融点より30℃程度高くなるようにし、繊維層側には過
剰の加熱がなされないようにヒーター温度と加熱時間を
調整する。基材13(混繊マット)の加熱は、基材の表
面側から裏面側に向かって熱風を通過させておこなう。
図のようなサクションヒーター50を用いるのが適す
る。加熱室54内に網目状の担持ベルト51をそなえ、
混繊マットをベルト上に送りながら熱風加熱する。ヒー
ター52で加熱された空気をファン53によって加熱室
内に送り込む。熱風の温度は繊維マット中の熱可塑繊維
の融点より30℃程度高いのが好ましい。加熱時間は3
0〜60秒である。この熱風処理において、マット中の
熱可塑繊維は溶融し、熱風に引かれて溶融した熱可塑繊
維はマットの表面側より裏面側方向に移行する。結果、
図2(b)に示すようにマットの表面側13aは熱可塑
性樹脂の疎な組成になる。一方マットの裏面側13bで
は熱可塑性樹脂が密な組成になる。
材13を重ね、それぞれに含まれる熱可塑性樹脂成分が
可塑性を保っている間にプレス成形型60間に配してプ
レス成形すると同時に両者を積層一体化する。表皮材お
よび基材に含まれる熱可塑性樹脂が固化することによっ
て成形形状が固定され、これを脱型して自動車内装材1
1を得る。この際、プレス圧力を調整することによっ
て、可塑状態にある表皮材側の裏打ち12bを、図2
(c)のように基材の熱可塑性樹脂が疎になった表面側
13aに入り込ませることができる。これによって基材
と表皮材は接着剤を用いることなく積層一体化できる。
得られた自動車内装材では、基材の表面側と裏面側に熱
可塑性樹脂が密にあり、その中間13cが低密度のサン
ドイッチ構造であり、軽量で剛性のある内装材となる。
写真を示す。表皮材側(図の上側)と基材の裏面側(図
の下側)において熱可塑性樹脂が密に存在し、その間で
は疎になっている様子がわかる。この実施例内装材は、
以下の条件によってえられた。 表皮材:ニードルパンチカーペットの裏面に低密度ポリ
エチレン樹脂の裏打を付与したもの(目付量400g/
m2 )。 マット:ポリプロピレン樹脂繊維とガラス繊維(直径1
〜10μ)を重量比で40:60で混繊し、ニードリン
グして形成(目付量1100g/m2 )。 製造条件:表皮材の加熱条件は遠赤外線ヒーターにより
裏打ちのある側からおこない、裏打材の温度が140〜
150℃になるように調整した。一方、基材( マット)
側の加熱はサクションヒーターにより、基材の表面側か
ら裏面側に向けて180〜200℃の熱風を60秒間送
って加熱した。表皮材および基材に含まれる熱可塑性樹
脂成分が可塑状態にある間に両者を重ね平板状にプレス
した。
に一般の熱可塑性樹脂のガラスマットへの圧入含浸工程
を省略し、一気に表皮材付きの自動車内装材を得ること
ができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 熱可塑繊維とガラス繊維によって形成し
た通気性のあるマットに対して、表面側から裏面側に向
かって熱可塑繊維が溶融するに十分高い温度の熱風を通
し、熱可塑繊維の溶融した樹脂をマットの表面側で疎
に、マットの裏面側で密に分布させた基材となし、この
基材の表面に裏面に熱可塑性樹脂の裏打ちをほどこした
表皮材を、加熱して裏打ちを可塑化させた上で重ね、両
者をプレス成形することで、前記表皮材の可塑化した裏
打ちを前記基材の樹脂が疎になった表面に入り込ませ、
基材と表皮材を成形同時に積層一体化してなることを特
徴とする自動車内装材。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP13930597A JP3308466B2 (ja) | 1997-05-15 | 1997-05-15 | 自動車内装材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP13930597A JP3308466B2 (ja) | 1997-05-15 | 1997-05-15 | 自動車内装材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10315396A JPH10315396A (ja) | 1998-12-02 |
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Family
ID=15242204
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13930597A Expired - Fee Related JP3308466B2 (ja) | 1997-05-15 | 1997-05-15 | 自動車内装材 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3308466B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6041378B2 (ja) * | 2012-09-05 | 2016-12-07 | 株式会社イノアックコーポレーション | 車両用天井内装材の製造方法 |
JP5761867B2 (ja) * | 2013-01-21 | 2015-08-12 | 株式会社日本製鋼所 | 繊維強化された樹脂基材又は樹脂成形体の製造方法及びこの製造方法に使用する可塑化吐出機 |
JP6572822B2 (ja) * | 2016-05-12 | 2019-09-11 | トヨタ自動車株式会社 | 繊維強化熱可塑性樹脂構造体の製造方法 |
JP7254280B2 (ja) * | 2018-02-01 | 2023-04-10 | 株式会社タケヒロ | 車両用内装材及びその製造方法 |
-
1997
- 1997-05-15 JP JP13930597A patent/JP3308466B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10315396A (ja) | 1998-12-02 |
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