JP3990174B2 - 電源制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器を使用しない状態では電源の消耗をほとんどなくすとともに、電源起動/電源オフを勝手に繰り返すことがない電源制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタルスチルカメラ(デジタルカメラ),デジタルビデオカメラ,携帯型情報端末(PDA),携帯電話,ボイスメモ,携帯型オーディオプレイヤー等の電子機器では、時計機能や、各種の設定を記憶しておくためのメモリ機能を備えている他、使用しない(例えばデジタルスチルカメラでは撮影等を行わない)状態が例えば3分以上継続すると、自動的に電源スイッチをオフにして、電源電池(例えばリチウムイオン電池や単三型電池等)の無駄な消耗を防ぐオートパワーオフ機能等を備えているものが多い。
【0003】
このような機能は、周知のようにマイクロコンピュータによって実現されている。このため、電源スイッチがオフの状態であっても、マイクロコンピュータには電源電池から微量ながら待機電流が常に供給されている。そして、電源スイッチがオンにされると、これをマイクロコンピュータが検知して起動し、電源供給回路から各部に必要な電力を供給している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、電源スイッチを切ったままでも電子機器の電源電池は消耗する。したがって、不経済であるばかりでなく、更に大きな問題点がある。それは、電源電池がかなり消耗した状態で電源スイッチをオンにした場合、電源供給回路が十分に動作せず、マイクロコンピュータの起動途中に電源オフ処理を行う必要が生じることがある。この処理のタイミング制御が非常に難しいため、マイクロコンピュータがハングアップして電源起動/電源オフを勝手に繰り返すハンチング現象を起こす場合がある。
【0005】
本発明は、上記問題点を解消するためになされたものであり、電子機器を使用しない状態では電源の消耗をほとんどなくすとともに、電源起動/電源オフを勝手に繰り返すことがない電源制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の電源制御装置は、主電源の電圧又は電流を測定して所定の閾値と比較することにより主電源の有無を検出する主電源検出回路と、電源スイッチを操作する毎に所定時間だけ電源スイッチのオン信号を保持する信号保持回路と、前記主電源の電圧を変換して電子機器の各部を駆動するための電源を出力する電源供給回路と、前記主電源が検出され、前記電源スイッチのオン信号が保持されている間に前記電源供給回路を起動するとともに、この電源供給回路を起動させる際には遅延させず、かつ停止させる際には一定時間遅延させる第1の遅延回路を有する電源起動回路と、前記電源供給回路から電源の供給を受けて起動し、起動した後は電源起動回路の制御を行うマイクロコンピュータとからなるものである。
【0007】
た、前記電源供給回路とマイクロコンピュータとの間に、前記電源供給回路の出力電圧を検出する電圧検出回路と、前記電源供給回路の出力電圧が上昇して所定の電圧に達した際にマイクロコンピュータのリセットを一定時間遅延させ、前記電源供給回路の出力電圧が下降して所定の電圧より低くなった際に遅延することなくマイクロコンピュータをリセットする第2の遅延回路とを設けたものである。また、前記遅延回路は、一定のクロックパルスを生成する時計回路によって制御されるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施形態である電源制御装置を示す図1において、電源制御装置10は、本実施形態では、例えばデジタルカメラに内蔵される。電源制御装置10に接続される主電源としては、例えば単三型電池11が用いられる。この他、ACアダプター12を接続して用いることが可能である。また、充電回路を内蔵しておき、単三型電池11の代わりに、例えばリチウムイオン電池等を用いることにより、ACアダプター12の接続時に充電することも可能である。
【0009】
単三型電池11の端子が接触される電気接点13は、主電源電圧検出回路14を介して電源起動回路15及びマイクロコンピュータ16に接続されている。電源起動回路15は、1個のAND回路21と、2個のOR回路22,23と、遅延回路DL1とからなる。AND回路21には、主電源電圧検出回路14とOR回路22からの各出力が入力される。
【0010】
OR回路22は、3入力のORゲートである。1つ目の入力は、直列接続された2個の単安定マルチバイブレータMM1,MM2を介して入力される電源ボタンSW1のオン信号である。2つ目の入力は、単安定マルチバイブレータMM1,MM2を介して入力されるスイッチSW2からのA_on信号である。3つ目の入力は、AND回路25からの出力信号である。
【0011】
スイッチSW2は、電源ボタンSW1の操作以外に電源が自動起動される際にオンされるスイッチである。スイッチSW2がオンされる場合としては、例えばACアダプター12を接続して充電式電源電池(例えばリチウムイオンバッテリー)を充電制御する場合(ACアダプター12の接続を検出)や、リモコン,無線通信(Bluetooth )等の遠隔操作による電源オンの信号を無線受信モジュールが受け付けた場合等がある。
【0012】
AND回路21からの出力は、直接にOR回路23の一方の端子に入力されるとともに、遅延回路DL1を介してOR回路23の他方の端子に入力される。AND回路21からの出力HiがOR回路23に入力されると、直ちにOR回路23からの出力,すなわち電源起動回路15からの制御信号であるパワーコントロール信号(以下PWCTL信号という)はHiになるが、AND回路21からの出力がLoに変わっても、PWCTL信号は直ぐにはLoにならずにHiのまま所定時間だけ変化しない。PWCTL信号がHiになると、電源供給回路であるDC/DCコンバータ30が起動し、PWCTL信号がLoになると、DC/DCコンバータ30が停止するが、上記遅延回路DL1の作用により、DC/DCコンバータ30の起動は迅速に、停止はゆっくりと行われる。
【0013】
DC/DCコンバータ30から出力されるシステム電源(単三型電池11の主電源に対し、マイクロコンピュータ16と、デジタルカメラの各部(電子ビューファインダーとしての液晶パネル,撮影レンズ,レンズバリア,CCDイメージセンサー,ストロボ装置等)とからなるシステム全体を実際に駆動するための電源)は、スイッチSW3を介して、マイクロコンピュータ16の電源入力端子と、システム電源電圧検出回路32と、デジタルカメラの各部とに送出される。なお、スイッチSW3は、DC/DCコンバータ30からシステム電源が出力されると、その電圧の大小にかかわらずオンになり、マイクロコンピュータ16が起動した後は、マイクロコンピュータ16によってオン/オフが制御される。
【0014】
システム電源電圧検出回路32は、DC/DCコンバータ30から入力されるシステム電源の電圧がシステム全体を駆動するために最低限必要な規定電圧V2に達すると、Hi信号を、AND回路33の一方の入力端子には直接に、他方の入力端子には遅延回路DL2を介してそれぞれ入力する。AND回路33からの出力は、マイクロコンピュータ16のリセット端子(RESET)と、AND回路25の一方の入力端子とにそれぞれ入力される。
【0015】
システム電源電圧検出回路32がHi信号を出力しても、遅延回路DL2により、マイクロコンピュータ16が直ぐにはリセットされず、システム電源の電圧がマイクロコンピュータ16を起動するのに十分な電圧に達するまで、リセットが遅らされる。すなわち、システム電源の電圧が十分あるときはマイクロコンピュータ16はリセットされる。
【0016】
マイクロコンピュータ16には、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ35が接続されている。メモリ35には、オペレーティング・システム(OS)とともに前回に設定された各種の設定値等がバックアップデータとして記憶されている。マイクロコンピュータ16は、起動してOSを立ち上げた後、適宜にメモリ35からバックアップデータを読み込んで各部を駆動する。
【0017】
また、マイクロコンピュータ16は、OSを立ち上げた後、ACT端子からシステム動作信号(以下ACT信号という)をAND回路25に出力して電源起動回路15を制御する。また、マイクロコンピュータ16は、主電源電圧検出回路14から入力される主電源の電圧を監視するとともに、電源ボタンSW1からの電源断信号(PWoff信号)を監視する。なお、PWoff信号は、マイクロコンピュータ16が完全に起動した後の電源ボタンSW1の再操作によって出力される。
【0018】
このように構成された電源制御装置10の作用を図2〜図4を参照して説明する。単三型電池11をデジタルカメラの電池室にセットすると、主電源電圧検出回路14によって単三型電池11の電圧が、デジタルカメラの動作に最低限必要な規定電圧V1以上か否かが検出される。単三型電池11の電圧が規定電圧V1以上の場合には、主電源が有るとして、主電源電圧検出回路14から主電源有り無し検出信号(以下VDET信号という)のHi信号がAND回路21とマイクロコンピュータ16に出力される。ただし、この時点では、マイクロコンピュータ16が立ち上がっていないから、VDET信号のHi信号はAND回路21のみに入力される。また、マイクロコンピュータ16には、待機電流が流されていないから、単三型電池11の消耗はきわめて少ない。
【0019】
次に、電源ボタンSW1を押圧操作すると、単安定マルチバイブレータMM1から短い時間幅の方形波Pが単安定マルチバイブレータMM2に1個出力される。単安定マルチバイブレータMM2は、方形波Pの立ち下がりエッジのタイミングで方形波Pより長い時間幅の方形波QをOR回路22とマイクロコンピュータ16とに出力する。ただし、この時点では、マイクロコンピュータ16は立ち上がっていないから、方形波QはOR回路22のみに入力される。
【0020】
方形波QがOR回路22に入力されている間は、OR回路22からAND回路21にHiが出力されるから、主電源電圧検出回路14からの入力Hiとから、AND回路21からの出力がHiとなる。これにより、直ちにOR回路23からの出力がHiとなり、電源起動回路15からDC/DCコンバータ30にPWCTL信号=Hiが出力されると、DC/DCコンバータ30が起動を開始する。
【0021】
方形波Qの時間幅は、DC/DCコンバータ30から出力されるシステム電源の電圧が、システム全体を駆動させるために必要な規定電圧V2に達するまでに要する時間以上に設定されている。また、単安定マルチバイブレータMM2は、一旦方形波Qを出力し始めると、この方形波Qの時間幅内は、単安定マルチバイブレータMM1からの方形波Pを受け付けないから、例えばマイクロコンピュータ16の立ち上げ途中に、不用意に電源ボタンSW1を操作しても、パワーオフ処理に入ることがなく、マイクロコンピュータ16がハングアップするおそれはない。
【0022】
DC/DCコンバータ30が起動して単三型電池11が電源供給し始めると、スイッチSW3がオンにされるとともに、DC/DCコンバータ30からの出力,すなわちシステム電源がマイクロコンピュータ16の電源入力端子と、システム電源電圧検出回路32に入力される。システム電源の電圧が規定電圧V2に達すると、システム電源電圧検出回路32からの出力HiがAND回路33と遅延回路DL2に送られる。
【0023】
遅延回路DL2により所定時間だけ遅れてAND回路33の両方の入力端子がHiになるから、システム電源の電圧が規定電圧V2より十分に高くなってから、AND回路33からリセット信号がマイクロコンピュータ16に送られる。マイクロコンピュータ16はリセットされた後、電源入力端子から入力されるシステム電源により起動される。
【0024】
マイクロコンピュータ16は起動されると、直ぐにメモリ35からOSを読み込んで立ち上げた後、まずACT信号をAND回路25に出力してPWCTL信号=Hiを維持する。これにより、単安定マルチバイブレータMM2からの方形波Qの出力時間が経過した後もDC/DCコンバータ30の駆動が継続され、各部にシステム電源が安定して供給される。
【0025】
マイクロコンピュータ16は、メモリ35から前回の設定データ等を読み込んだ後、各端子のチェック,カウント値を0にしてからのタイマー起動,撮影モードか再生モードか等のモードチェック等を行う。そして、各部の制御を開始する。例えば、撮影モードであれば、撮影レンズのレンズバリアを閉位置から開位置へ移動して撮影レンズを沈胴位置から撮影可能な初期撮影位置に移動させるとともに、液晶パネルの電源をオンにして撮影レンズを通して写される映像を表示する。また、主電源電圧検出回路14からのVDET信号及び単安定マルチバイブレータMM2からの出力(PWoff信号)を監視する。
【0026】
デジタルカメラの使用を止めて電源をオフにするには、再び電源ボタンSW1を押圧操作する。これにより、単安定マルチバイブレータMM2からPWoff信号が入力され、マイクロコンピュータ16はパワーオフ処理を実行する。この時、同時にアンド回路21から出力LoがOR回路23と遅延回路DL1とに入力される。遅延回路DL1によりOR回路23の両方の入力端子がLoになるのが遅れるから、OR回路23からの出力がHiからLoに変化するまでに時間的余裕(遅延時間)がある。このOR回路23からの出力がHiからLoに変化するまでの時間内に、マイクロコンピュータ16によるパワーオフ処理が実行される。
【0027】
パワーオフ処理では、まず、液晶パネル,撮影レンズ等の各部の終了動作、例えば液晶パネルの駆動停止及びバックライト消灯,撮影レンズの沈胴,レンズバリアの閉動作等を行う。次に、各種設定値等をバックアップデータとしてメモリ35に記憶する。最後に、メモリ35に繋がるマイクロコンピュータ16の出力端子を機能抑止(disable )してから、ACT信号をLoにしてPWCTL信号をLoにすることにより、DC/DCコンバータ30がオフ(システム電源がオフ)した後、速やかにマイクロコンピュータ16自身の電源が落ちる。なお、前記遅延回路DL1による遅延時間は、PWCTL信号がLoになるまでの時間より長く設定されている。
【0028】
デジタルカメラを使用中に単三型電池11が消耗して、単三型電池11の電圧が規定電圧V1より低下した場合、またはシステム電源が規定電圧V2より低下した場合には、マイクロコンピュータ16は緊急パワーオフ処理を行う。この処理では、撮影レンズの沈胴やレンズバリアの閉動作を行う電力的な余裕がないため、メモリ35に各種の設定データ等の書き込みを行った後、マイクロコンピュータ16の出力端子を機能抑止してから、PWCTL信号をLoにしてシステム電源をオフにし、マイクロコンピュータ16自身の電源を落とす。この処理でも、データバックアップを必ず行ってからシステム電源をオフにしているので、単三型電池11を新しいものに交換してから電源ボタンSW1を押圧操作すれば、マイクロコンピュータ16は正常に立ち上がり、撮影レンズ等は通常の立ち上げ初期状態に戻ってから、なんら問題なくデジタルカメラを使用できる。
【0029】
マイクロコンピュータ16の起動途中で単三型電池11を誤って抜いてしまった等の事故が発生した場合、RESET=HiかつPWCTL=Hiでマイクロコンピュータ16の出力端子がいまだ機能抑止状態の時には、VDET=LoとなってPWCTL=Loとなり、システム電源が落ちるが、メモリ35へのアクセスが発生していないから、メモリ35内のデータは変更されていない。したがって、単三型電池11を正しくセットし直してから、あらためて電源ボタンSW1を押圧操作すれば、なんら問題なくマイクロコンピュータ16が起動してデジタルカメラを使用できる。
【0030】
また、前記事故の発生が、RESET=HiかつPWCTL=Hiでマイクロコンピュータ16がメモリ35に書き込みを始める時である場合には、すでにマイクロコンピュータ16がメモリ35からOSを読み込んでモードチェック等の初期動作を終了している状態であるから、マイクロコンピュータ16は通常通りにパワーオフ制御を実行することができる。したがって、この場合、マイクロコンピュータ16は、上述した緊急パワーオフ処理を行ってから自身の電源を切るから、単三型電池11を正しくセットし直してから、あらためて電源ボタンSW1を押圧操作すれば、なんら問題なくマイクロコンピュータ16が起動してデジタルカメラを使用できる。
【0031】
次に、第2実施形態を示す図5において、電源制御装置40は、上記に説明した第1実施形態のメモリ35の代わりに揮発性メモリであるRAM41を用いるとともに、このRAM41にバックアップ用の電源回路を付加したものである。この電源回路は、充電回路42,充電電圧検出回路43,スイッチSW4,コンデンサ44から構成され、コンデンサ44がRAM41に接続されている。なお、コンデンサ44は、大容量のものを使用する。また、コンデンサ44は、例えばポリアセン電池等の二次電池に代えてもよい。
【0032】
電源制御装置40を搭載したデジタルカメラの電池室に単三型電池11をセットすると、充電回路42が作動を開始する。充電回路42からの出力電圧が所定の充電電圧に達すると、充電電圧検出回路43がこれを検出してスイッチSW4をオンにし、充電回路42によってRAM41のバックアップが行われるとともに、コンデンサ44が充電される。
【0033】
単三型電池11が消耗して規定電圧より低下したり、単三型電池11が抜かれた場合には、充電回路42からの出力電圧が所定の充電電圧より低下またはゼロになるから、充電電圧検出回路43がこれを検出してスイッチSW4をオフにする。スイッチSW4がオフにされた後は、コンデンサ44の放電電圧によってRAM41のバックアップが行われる。
【0034】
上記第1、第2実施形態に用いた遅延回路DL1,DL2は、コンデンサを使った一般的なものである。コンデンサの容量や温度特性は、完全に一定にすることが困難であるため、延回路DL1,DL2が生成する遅延時間に誤差が生じやすかった。この点を改善した第3実施形態を示す図6において、電源制御装置50は、前記遅延回路DL1,DL2の代わりに、カウンタCT1,CT2を用いている。このカウンタCT1,CT2は、時計回路51が生成するクロックパルスをカウントすることにより、前記遅延回路DL1,DL2より正確な遅延動作を行う。なお、第1実施形態と同じ構成には同じ符号が付してある。
【0035】
前記時計回路51は、これに組み込まれた発振器52が発生するクロックパルスを増幅,分周して所定周波数のクロックパルスを生成する。時計回路51が生成するクロックパルスは、カウンタCT1,CT2だけではなく、単安定マルチバイブレータMM1,2及びマイクロコンピュータ16にも送られ、電源制御装置50全体のタイミング制御に使用される。前記発振器52としては、例えば水晶振動子,圧電セラミックス等が用いられる。なお、電源制御装置50の動作は、上記第1実施形態と同様であるから説明を省略する。また、本実施形態では、前記時計回路51と電源起動回路15とを同じICに集積することにより、カウンタCT1,CT2の動作精度がより向上することが分かった。
【0036】
以上説明した実施形態は、デジタルカメラであったが、本発明はこれに限定されることなく、デジタルビデオカメラ,携帯型情報端末(PDA),携帯電話,ボイスメモ,携帯型オーディオプレイヤー等の電子機器にも適用できる。
【0037】
上記実施形態では、電源スイッチとして、押圧操作される電源ボタンを採用したが、ダイヤル式やレバー式等でもよい。また、主電源の有無を検出するために主電源の電圧を検出したが、主電源の電流を検出するようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電源制御装置によれば、電源を入れない状態ではマイクロコンピュータに電流は流れないから、電子機器を使用しない状態で主電源の消耗をほとんどなくすことができる。また、電源スイッチのオン信号が一定期間のみ出力されるから、電源起動/電源オフを勝手に繰り返す事故を防止できる。また、電源供給回路を起動させる際には遅延させず、かつ停止させる際には一定時間遅延させるから、起動時間は短く、かつ電源が抜けた場合等では電源電圧を長くもたせてデータのバックアップ等を行うことができる。また、マイクロコンピュータのリセットは遅延させ、停止は速やかに行うようにしたので、電源供給回路の出力が十分に安定してからマイクロコンピュータを安全,確実に起動できるとともに、データバックアップ等の電源オフ処理が済み次第速やかにマイクロコンピュータの電源をオフにできる。また、前記遅延手段は、一定のクロックパルスを生成する時計手段によって制御されるから、遅延手段を構成する部品のバラツキや温度特性による誤差をなくすことができ、正確なタイミングで遅延動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電源制御装置の第1実施形態を示すブロック図である。
【図2】電源制御装置のタイムチャートである。
【図3】電源制御装置のパワーオン制御を示すフローチャートである。
【図4】電源制御装置のパワーオフ制御を示すフローチャートである。
【図5】電源制御装置の第2実施形態を示すブロック図である。
【図6】電源制御装置の第3実施形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
10,40,50 電源制御装置
11 単三型電池
14 主電源電圧検出回路
15 電源起動回路
16 マイクロコンピュータ
30 DC/DCコンバータ
32 システム電源電圧検出回路
35 メモリ
41 RAM
42 充電回路
51 時計回路
52 発振器
CT1,CT2 カウンタ
DL1,DL2 遅延回路
MM1,MM2 単安定マルチバイブレータ
SW1 電源ボタン
SW2〜4 スイッチ

Claims (3)

  1. 主電源の電圧又は電流を測定して所定の閾値と比較することにより主電源の有無を検出する主電源検出回路と、
    電源スイッチを操作する毎に所定時間だけ電源スイッチのオン信号を保持する信号保持回路と、
    前記主電源の電圧を変換して電子機器の各部を駆動するための電源を出力する電源供給回路と、
    前記主電源が検出され、前記電源スイッチのオン信号が保持されている間に前記電源供給回路を起動するとともに、この電源供給回路を起動させる際には遅延させず、かつ停止させる際には一定時間遅延させる第1の遅延回路を有する電源起動回路と、
    前記電源供給回路から電源の供給を受けて起動し、起動した後は電源起動回路の制御を行うマイクロコンピュータと
    からなることを特徴とする電源制御装置。
  2. 前記電源供給回路とマイクロコンピュータとの間に、前記電源供給回路の出力電圧を検出する電圧検出回路と、前記電源供給回路の出力電圧が上昇して所定の電圧に達した際にマイクロコンピュータのリセットを一定時間遅延させ、前記電源供給回路の出力電圧が下降して所定の電圧より低くなった際に遅延することなくマイクロコンピュータをリセットする第2の遅延回路とを設けたことを特徴とする請求項1記載の電源制御装置。
  3. 前記遅延回路は、一定のクロックパルスを生成する時計回路によって制御されることを特徴とする請求項2記載の電源制御装置。
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